JPS5817058Y2 - 鋼棒のねじ継手装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は異形鉄筋等の鋼棒のねじ継手装置に関するも
のである。

出願人は先に、接続端部に雄ねじを形成した鉄筋を、雌
ねじスリーブに螺合し、両者の間に生じた間隙にグラウ
ト材を圧入充填して硬化させるねじ継手装置を開発流し
た。

そして前記従来構造は静的外力しか受けず、疲労強度に
ついて考慮してない。

しかしながら、道路橋、鉄道橋など繰返し荷重を受ける
構造に前記継手装置が使用されることも多く、この場合
継手装置は使用条件を満足する疲労強度を有することが
重要である。

ところで前記ねじ継手装置はグラウト材の注入口がスリ
ーブ中央部に設けである。

そして疲労試験によると疲労破壊はグラウト材の注入口
から生じた。

これは円孔部は応力集中があるので疲労亀裂は孔から発
生するためと考えられる。

そのため前記構成のねじ継手装置の疲労強度は注入口を
設けた部分の強度により規制されることになる。

この考案は以上の事情に鑑み工夫し、特に注入口部分の
疲労強度を向上させたもので、以下その詳細を実施例に
よって説明する。

図に釦いて１は内周に雌ねじ２を形成したスリーブであ
り、３は鋼棒、特にその接続端部に雄ねじ４を形成した
鉄筋であり１そのスリーブ１に鉄筋３，３を螺合しであ
る。

そして雌ねじ２と雄ね４との間に生じた間隙にはエポキ
シ樹脂等のグラウト材５を注入口６より圧入充填して硬
化させである。

しかしこの考案における注入口６は次のように加工成形
されたものである。

すなわちスリーブ１の側壁をドリル等によシ穿孔し、次
いでテーパー１ が−〜−で、超硬鋼製のコーンＡを前記穿孔１０ ４
０ 内に加圧押入し、例えば５ＴｒｇＩＬの径の孔を０．５
ｒｒｒｍ程度拡げ、穿孔、の１わりを塑性加工させ、
次いでコーンＡを引き抜くいわゆる押し拡げ加工をする
ことにより注入口周辺に圧縮残留応力および加工硬化を
生じさせ、よって注入口部の疲労強度を向上させである
。

この考案は以上の構成からなり、従来機械加工のま１で
あった注入口をさらに押し拡げ加工をすることにより、
注入口部に圧縮残留応力および加工硬化を生ぜしめ、注
入口部分の疲労強度を向上させ、延いては継手装置の耐
疲労性を改善することができた。

そして疲労試験の結果、注入口を機械加工のままの場合
と比較してさらに押し拡げ加工をした場合にはその疲労
強度が略１．６倍に向上することが明らかにされた。

【図面の簡単な説明】

第１図は継手断面図、第２図は押し拡げ加工状態の概要
断面図である。 １・・・・・・スリーブ、２．・・・−・雌ねじ、３・
・・・・・鋼棒、４、・・・・・雄ねへ５−・・・・・
・グラウト材、６・・・・・・注入口、Ａ・・・・・・
コーン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側壁には、その周辺に押し拡げ加工による圧縮残留応力
   と加工硬化を生ぜしめたグラウト注入口を有し、かつ内
   周に雌ねじを形成しであるスリーブと、接着端部に雄ね
   じを形成した鋼棒とからなり、前記スリーブに前記鋼棒
   が螺合してあり、かつその雌ねじと雄ねじの間隙には硬
   化したグラウト材が充填しであることを特徴とする鋼棒
   のねじ継手装置。