JPS58148118A - 石炭の輸送方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、粉粒物の輸送方法、さらに詳しくは、たと
えば石炭、鉄鉱石などの粉粒物をスラリー化してパイプ
ラインで輸送する方法に関する。

一般に、石炭は、産炭地から積出港まで陸上輸送され、
港から船によって海上輸送される。

そして最近では、陸上輸送の輸送コストを下げるためお
よび港における積荷役の合理化を図るために、産炭地に
おいて粉粒状の石炭を水に分散させて石炭スラリーとし
、この石炭スラリーをパイプラインによって積出港まで
輸送したのち、スラリー状のままパイプラインで運搬船
に積込むことが多くなっている。このような方法によれ
ば、石炭を船積みする場合に船を直接岸壁につ（）るこ
となく、一点係留ブイなどを介して陸トＩＭ股に接続さ
れたフローティングホースなどを使用して自動的に船積
みすることができ、非常に有利である。ところが、パイ
プライン輸送される通常の石炭スラリーにはたとえば５
０〜６０重量％程度の水が含まれているので、これをそ
のまま船で輸送したのでは水の分だけ石炭の積載鰻が少
なくなり、輸送効率が悪く、輸送コストが非常に高くつ
く一０船による石炭の輸送効率を高めるためには、積込
み時に船上で石炭スラリーを極力脱水して石炭をできる
だけ多く積載することが必要であり、石炭粒子の粒径が
０．２−程度以上であれば船倉内での重力脱水のみによ
ってスラリー中の水の大部分を除去できるが、これより
粒径が小さくなると遠心分離機などの強力な脱水装置を
必要としかつ船積み時の脱水に時間を要するため不経済
である。

この発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって
、スラリー中の粉粒物の重１１１１１を非常に高くする
ことができ、これにより粉粒物の輸送効率を高め、かつ
輸送後のスラリーの脱水を必要としない粉粒物の輸送方
法を提供することを目的とする。

この発明による粉粒物の輸送方法は、上記の目的を達成
するため、発泡剤と水の混合液を発泡さＵた気泡流体と
粉粒物とを大気圧下で混合して高濃度気泡スラリーを作
り、発泡剤と水の混合液を高圧容器内で発泡させた高圧
気泡流体と上記気泡スラリーとを高圧容器内で混合して
高圧下でも流動性のある高圧高濃度気泡スラリーを作り
、この高圧の気泡スラリーをパイプラインによって送る
ことを特徴とする。

以下図面を参照してこの発明の詳細な説明する。

第１図は積出港における石炭の船積み設備を示しており
、この設備は、大別して、陸上に設けられた気泡スラリ
ー生成装ｊ（１）、石炭運搬船（２）に設けられた固気
分離装置（３）およびこれらの闇に配置された気泡スラ
リー輸送パイプ（４）より構成されている。

気泡スラリー生成装置（１）の混合タンク（５）では、
発泡剤タンク（６）と水タンク（７〉から連続的に供給
される発泡剤と水が混合され、この混合液が発泡タンク
（８）および＾圧発泡装［（９）に連続的に送られる。

発泡タンク（８）には空気吹出し管（１０）および攪拌
機（１１）が設けられており、発泡剤と水の混合液はこ
のタンク（８）内で完全に気泡化されて気泡流体となり
、石炭混合機（１２）に連続的に送られる。発泡剤とし
ては、たとえば非イオン界面活性剤よりなる発泡剤、ス
ル小ン酸塩型アニオン界面活性剤よりなる発泡剤および
硫酸エステル塩型アニオン界面活性剤よりなる発泡剤な
どが挙げられる。一方、粉粒状の石炭が定量的に石炭混
合ｅｌ（１２）に投入され、気泡流体と石炭とを混合し
て流動性の高い高濃度気泡スラリーが作られる。石炭は
産炭地から積出港まで適宜な手段により輸送され、この
輸送前または輸送後に適宜粉粒化される。たとえば石炭
が産炭地において水スラリー化され水スラリー輸送パイ
プ（１３）を通してスラリー輸送されてきた場合には、
遠心分離機（１４）により適当に脱水された粉粒状の石
炭が石炭混合機（１２）に供給される。

石炭混合機（１２）内に入った気泡流体は石炭と混合さ
れて第１図の左から右に移動するが、石炭は数箇所に分
けて供給されており、石炭混合ｖｓ（１２）内を右へ移
動するに従って石炭の濃度が徐々に高くなる。そして、
石炭混合機（１２）を出た気泡スラリーは、石炭の重−
量温度７０〜８０％、体積濃度５０％程度の流動性の高
いソフトクリーム状になり、再発泡装置（１５）に送ら
れる。

一般に、スラリーの流動性はスラリー中の固体の体積濃
度によって左右され、固体の体積濃度がその固体の特性
によって決まるある一定の値より小さくなったときに、
スラリーの流動性が急激に大きくなる。したがって、水
のかわりに発泡させた液体を用いることにより、石炭の
重量濃度を小さくすることなく、体積濃度だけを大幅に
低下させ、十分に流動性のある高濃度のスラリーを作る
ことができる。

高圧発泡装置（９）は、高圧空気吹出し管（１６）およ
び撹拌機（１１）を備えた高圧容器より構成されており
、発泡剤と水の混合液は高圧発泡装置（９）内で完全に
気泡化されて高圧気泡流体となり、再発泡装置！（１５
）に連続的に送られる。

再発泡装置（１５）は、スクリ円−フィーダまたは０−
タリフィーダなどの気泡スラリー供給装置（１８）、高
圧気泡流体吹き出し管（１９）および撹拌機（２０）を
備えた高圧容器より構成されており、石炭混合機（１２
）から送られてきた気泡スラリーを供給装置（１８）に
よって圧力シールしながら受取り、高圧発泡装置（９）
から送られてきた高圧気泡流体と混合する。このように
して、再発泡装置（１５）では、たとえば約５　ｋ！ｆ
　／　０１１’の圧力下でも非常に流動性の高い高圧高
濃度気泡スラリー（たとえば石炭の体積濃度３０〜４０
％、重量濃度１０〜８０％）が作られる。この気泡スラ
リーは、さらにプランジャポンプやねじポンプなどの圧
送ポンプ（２１）によって所定の流送圧力まで高められ
、気泡スラリー輸送パイプ（４）に連続的に送り出され
る。石炭混合機（１２）によって大気圧下で作られた高
濃度気泡スラリーを再発Ｆ＆装置（１５）で高圧高濃度
気泡スラリーとしたのち圧送ポンプ（２１）によって圧
送するのは、次のような理由による。すなわち、気泡ス
ラリーをパイプラインで送るためには通常の低濃度水ス
ラリーの圧力損失と少なくとも同程度、場合によっ（は
それ以上の圧力が必要であり、気泡スラリー輸送パイプ
（４）を通して陸上から海−Ｆの船（２）まで流送する
場合には最低数Ｖ／Ｃ１ｌの圧力が必要となる。また、
石炭混合機（１２）で作ら訃た気泡スラリーは大気圧下
では非常に高い流動性を有するが、上記のように高圧に
なった場合には、スラリー中の気泡が圧縮されて石炭の
体積濃度が大きくなるため、流動性が著しく低下する。

このため、一度大気圧下で作られた気泡スラリーを再発
泡装置（１５）内においてポンプ（２１）の吐出し圧力
に近い高圧下で再度高圧気泡流体と混合し、高圧下でも
十分な流動性を有（る高圧高濃度気泡スラリーにしてい
る。なお、圧送ポンプ（２１）に大きな圧力比が要求さ
れる場合には、再発泡装置（１５）内における高圧気泡
流体の混合比を増大し、石炭の体積濃度を小さくしてお
く必要がある。

圧送ポンプ（２１）によって送り出された高圧高濃度気
泡スラリーは輸送パイプ（４）を通って船（２）まで送
られるが、船（２）倒すなりもド流にいくにしたがって
その圧力が低下し、圧力低下によって気泡の体積が膨張
するのでスラリーの流速は下流にいくほど大きくなる。

このため、所定位置の輸送パイプ（４）内に攪拌装置（
消泡装＠＞　　（２２）が設けられ（第２図〜第５図参
照）、バイブ（４）内を流れる気泡スラリーから気泡の
一部を除去し、スラリーの体積増加すなわち流速増加を
抑えるようになっている。攪拌装置（２２）は、輸送パ
イプ（４）の内壁にこれと平行に固着された比較的短い
小径のガイドパイプ（２３）、ガイドパイプ（２３）内
の上流側（第２図〜第５図の左側）にこれと平行に配置
された大径スクリューフィーダ（２４）およびガイドパ
イプ（２３）内の下流側（同図右側）にこれと平行に配
置された小径スクリューフィーダ（２５）より構成され
ており、ガイドパイプ（２３）の下流側の断面積は上流
側の断面積に比べて小さくなっている。また、ガイドパ
イプ（２３）の２つのスクリューフィーダ（２４）（２
５）の間の部分には、輸送パイプ（４）を異通して外側
に突出した排気管（２６）が設けられ、排気管（２６）
には弁（２７）が取付けられている。

２つのスクリューフィーダ（２４）　　（２５）は、そ
れぞれ別個のモータ（２８）により、たとえば第２図の
ように直接または第３図のようにがさ歯車などを介して
常時駆動される。輸送パイプ（４）内を流れるスラリー
中の気泡は、時°間が軽過すると、とくに機械的な力に
よって壊れ易い状態になっており、輸送パイプ（４）か
らガイドパイプ（２３）内に導かれた気泡スラリーを大
径スクリューフィーダ（２４）で攪拌することによって
スラリー中の気泡が分離され、排気管（２６）を通って
輸送パイプ（４）の外に排出される。また、気泡が除去
されて体積の減少したスラリーは、小径スクリューフィ
ーダ（２５）によって下流に送られ、再び輸送パイプ（
４）内に送り出される。ガイドパイプ（２３）の断面積
および長さならびに各スクリューフィーダ（２４）（２
５）の回転数およびピッチなどは、輸送パイプ（４）内
を流れる気泡スラリーが排気管（２６）の方へ流れ込ま
ないように、消泡すべきスラリーの量ならびにスラリー
の濃度、圧力および流量などを考虐して次のように決定
される。すなわち、ガイドパイプ（２３）の入口付近の
Ａ点（第４図参照）およびガイドパイプ〈？３）出口付
近の０点が高圧であり、ガイドパイプ（２３）内の排気
管（２６）入日付近の８点が低圧（大気圧）であるよう
に、上流側のスクリューフィーダ（２４）に抵抗作用を
、下流側のスクリューフィーダ（２５）にポンプ作用を
もたせる必要がある。これとともに、排気管（２６）の
弁（２１）の開度を適当に調節し、空気だけを輸送パイ
プ（４）から抜出すようにする。また、ＡＢ間のスラリ
ーの流量が８０間のそれより大きくなるように、上記の
ようにＡＢ間のガイドパイプ（２３）の断面積を８０間
のそれより大きくするか、ＡＢ間のスクリューフィーダ
（２４）の回転数を８０間のそれより大きくするか、ま
たはＡＢ間のスクリューフィーダ（２４）のピッチを８
０間のそれより大きくする必要がある。さらに、ＡＢ問
およびＢＣｆｌｌにおいて連続的な圧力変化に対応した
流量変化があるように、ＡＢ間および８０間のスクリュ
ーフィーダ（２４）　　（２５）のピッチを連続的に変
化させるのが望ましい。２つのスクリューフィーダ（２
４）　　（２５）は１個のモータで駆動されることもあ
り、この場合には、これらのスクリューフィーダ（２４
）　　（２５）の閣に自車などを使用した変速装置を設
けたり、各スクリューフィーダ（２４）　　（２５）の
ピッチを適当に選ぶことにより、それぞれの供給能力を
変化させることができる。また、消泡能力が小さいとき
には攪拌装置Ｉ（２２）を複数設置する。なお、場合に
よっては、輸送パイプ（４）の途中にブースタポンプを
設けることもある。

輸送パイプ（４）を通して船（２）まで送られた気泡ス
ラリーは船（２）上の消泡剤混合機（２９）に送り込ま
れる。消泡剤涙金！！　Ｃ２９３には消泡剤供給管（３
０）から消泡剤が供給されており、混合機’（２９）に
おいて消泡剤と混合された気泡スラリーは、気泡スラリ
ー吐出し管（３１）を通して固気分離装置（３）に送ら
れる。固気分離＠＠（３）は、第６図に示されているよ
うに、気泡スラリー吐出し管（３１）の吐出し端部に配
置されたホッパ（３２）、ホッパ（３２）内の上部に斜
めに配置された金網製のスクリーン（３３）およびホッ
パ（３２）内の下部に配置されたチョッパ式の撹拌機（
３４）より構成されている。ホッパ（３２）の上部には
スラリー飛散防止カバー（３５）が設けられている。ス
クリーン（３３）は、第７図のような平板状のもの、第
８図のような鎧戸状のものまたは第９図のような円筒面
または球面を有する板状のものであってもよいし、撹拌
機（３４）はスクリュ一式のものなどであってもよい。

吐出し管（３１）から吐出された気泡スラリーはスクリ
ーン（３３）に吹付けられ、その衝撃力によって気泡が
分離し、気泡分離後のスラリーはスクリーン（３３）か
らホッパ（３２）下部に落下して撹拌Ｉｍ（３４）によ
り攪拌される。これにより、スラリー中に残っていた気
泡はほとんど消滅し、このようにして気泡を除去された
スラリーはホッパ（３２）下部の出口（３６）から船倉
内に連続的に投入される。

したがって、輸送パイプ（４）を通して送られてきた気
泡スラリーをそのまま船（２）に積込む場合に比べて、
スラリー中の石炭の体積濃度が著しく大きくなるため、
船倉内の石炭の積載箭率が向上する。

この発明の粉粒物の輸送方法によれば、上述のように、
気泡スラリーをパイプラインによって送るので、スラリ
ー中の粉粒物の重量濃度を小さくすることなく、体積濃
度だけを低下させてスラリーの流動性を＾めることがで
きる。したがうて、スラリー中の粉粒物の重−濃度を非
常に高くして輸送効率を高めることができ、輸送後のス
ラリーの脱水を必要としない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の方法を実施するための設備を示す概
略管系統図、１２図は攪拌装置の概略断面図、第３図は
攪拌装置の変形例を示す概略断面図、第４図は第２図の
部分拡大図、第５図は攪拌装置のガイドパイプの縦断面
図、第６図は固気分離！ｌｉＨの概略断面図、第７図、
第８図および第９図は同気分１１装置のスクリーンの３
つの変形例を示す断面図である。 （４）・・・気泡スラリー輸送パイプ、（５）・・・混
合タンク、（６）・・・発泡剤タンク、（７）・・・水
タンク、（８）・・・発泡タンク、（９）・・・高圧発
泡装置（高圧容器）、（１２）　・・・石炭混合機、（
１５）　・・・再発泡装置（高圧容器）。 以　　上 第１頁の続き ０発　明　者　福田俊部 大津市藤尾奥町１９−５ ０発　明　者　岩瀬章 京都市右京区西京極畔勝町５４− ■出　願　人　三洋化成工業株式会社 京都市東山区−橋野本町１１番地 の１

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 発泡剤と水の混合液を発泡させた気泡流体と粉粒物とを
   大気圧下で混合して＾濃度気泡スラリーを作り、発泡剤
   と水の混合液を高圧容器内で発泡させた高圧気泡流体と
   上記気泡スラリーとを高圧容器内で混合して高圧下でも
   流動性のある高圧高濃度気泡スラリーを作り、この高圧
   の気泡スラリーをパイプラインによって送ることを特徴
   とする粉粒物の輸送方法。