JPS5813263Y2 - 冷蔵庫

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【考案の詳細な説明】本案は冷蔵庫の改良構成に関し、特に断熱材中に冷媒流
通管を埋設した場合の断熱効率低下を軽減したものであ
る。

従来此種冷蔵庫は冷蔵室への冷却器に接続する冷媒流通
管を断熱材中を経て配管するが、この断熱材中に位置し
た冷媒流通管外周に着霜や結露すると、断熱材に除々に
この水分が吸収され断熱効率の低下を生じていた。

特に、この断熱材中の冷媒流通管を０℃以上に加熱する
度合が多い程、水分が冷媒流通管より断熱材中へ移行し
、前述の断熱効率低下を速めていた。

本案は係る点に鑑みて威されたものであり、以下図につ
いて説明する。

１は外箱２、冷凍箱３、冷蔵箱４、及びこれら各箱２．
３．４相互間に発泡充填せる断熱材５等より構成する冷
蔵庫本体で、前記冷凍箱３にて形成する冷凍室６及び冷
蔵箱４にて形成する冷蔵室７は夫々前面開口を扉体８，
９にて開閉自在に閉塞している。

前記冷凍箱３はそれ自身に、或いは中空管を外周面に添
着することにより、前記冷凍室６を２０℃前後の超低温
度等所望温度に冷却するための冷凍用蒸発器１０を具備
している。

前記冷蔵室７には、該冷蔵室７を５℃前後の低温度等、
所望温度に冷却するための冷蔵用蒸発器１１を上部等適
所に配設している。

前記冷凍用蒸発器１０及び冷蔵用蒸発器１１は、本体１
外底部及び背部等に配設された冷媒圧縮機１２、凝縮器
１３、及び毛細管１４等と共に冷媒サイクルを形成する
と共に、夫々の一方の引出管１０Ａ、ＩＩＡを直接或い
は中継管体等を介して相互にも連通連結している。

合成樹脂材等適材にて形成した前記冷蔵箱４は、天壁４
Ａの後部適所に、天壁４Ａを一体膨出形成、或いは実施
例の如く有底筒体１５を装着することによって、天壁４
Ａ上方の断熱材５中に突出し冷蔵室７内に連通開口した
凹所１６を形成している。

前記冷蔵用蒸発器１１の両端引出管１１Ａ、１１Ｂ
は、前記凹所１６内を経て該凹所天板１６Ａを貫通し、
冷蔵室７より断熱材５中或いは該断熱材を経て本体１外
に引出され、冷凍用蒸発器１０及び毛細管１４と夫々接
続している。

前記凹所１６内に位置する両端引出管１１Ａ、１１
Ｂ外囲には、前記冷媒圧縮機１２の実質停止時に通電発
熱される保護ヒーター１７を装着している。

前記凹所１６の開口部近傍の外周にも前記冷媒圧縮機１
２と並列に接続され且つ、前記冷媒圧縮機１２の運転制
御用温度調節器１８にて通電制御される補償ヒータ１９
を装着している。

２０は前記温度調節器１８に並列接続された保護ヒータ
１７と並列に接続した適冷防止ヒータで、前記冷蔵箱４
の背壁４Ｂ外面適所に添設し、通電発熱時に冷蔵室７を
間接加熱する。

２１は冷蔵用蒸発器１１の後部低端下方及び引出管１１
Ａ、１１Ｂ下方に対向して配設した露受皿である。

本案は以上の如く構成しているので、通常冷却運転中は
凹所への冷気対流は少なく、該凹所内で比較的温度の高
い冷気が滞溜して、凹所内周面等への露付きが少ないと
共に、冷却運転中通電発熱される補償ヒータによって加
熱され凹所内周面及び両端引出管への結露も減少する。

更に冷却運転停止時には保護ヒータに通電され引出管を
加熱するため、慣性により、或いは自重によって冷蔵用
蒸発器へ液冷媒が流入するのを阻止し、冷蔵室が過冷却
するのを防止すると共に、引出管の着霜を溶融除去する
。

この時引出管への着霜結露を前記補償ヒータにより軽減
されているため、その量は少なく、従って保護ヒータの
発熱容量は小さくて良く、引出管を高温度に加熱しない
ので、断熱材中に位置した引出管は高温とならず、断熱
材への水分移行が少なく断熱材の劣化及び断熱効果減少
を軽減出来る。

尚、本案は二温度式の冷蔵庫を実施例としたが、冷蔵室
のみの冷蔵庫に於いても基本的には同様の効果を奏する
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案冷蔵庫の概略縦断面図、第２図は一部切欠
断面せる同要部斜視図、第３図は同じく要部電気回路図
である。１１・・・・・・冷蔵用蒸発器、１７・・・・・・保護
ヒータ、１９・・・・・・補償ヒータ。

【実用新案登録請求の範囲】