JPS5813242A - 形状記憶合金のヒステリシス巾制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は形状記憶合金材料におけるヒステリシス巾を制
御する方法に関する。 形、状記憶合金は相変態によって以下の特異な性質を示
す。 （１１マルテンサイト門変態温度以下において所望の応
力にて変形せしめても、これをマルテンサイト逆変態温
度以上に加熱すれば元の形状（母相）に復帰する（形状
記憶効果）。　　　　　・　□

【２）　　マルテンサイ
ト逆変態温度以上で応力を付加することにより応力誘起
マルテンサイトを生じこの応力の下で大歪（数多〜１０
数多）に耐えこの大歪を与えた後応力を除荷すると元の
形状（母相）に復帰する（超弾性）。 （３）　　所定応力付与によって温度ｃ、１状態（マル
テンサイト逆変態温度以上）で安定な応力誘起マルテン
サイト相を発生せしめても、更に加熱すればマルテンサ
イト逆変態し始め、温度ｔまで加熱すればマルテンサイ
ト逆変態を完了してで。 母相に戻る。この逆変態時に生ずる応力σは前記応力誘
起マルテンサイトを生ずるに要した応力σ１より遥かに
大きく、又応力σと応力σ１の差は温度ｔと温度ｔ１の
差に比例する。 次に第１図は各種温度下における形状記憶合金に与えた
応力と歪の関係を示す特性グラフ図である。マルテンサ
イト逆変態温度以上の温度である各種設定温度ｊｌ　ｌ
　ｔ２＝　’ｔ３．　ｔ’４の状態での変形（もしくは
発生）応力はσｌ、σ２．σ３．σ４とΔσずつ大きく
なる。ここでマルテンサイト正逆変態温度、応力誘起マ
ルテンサイトを誘起する応力の程度、発生応力差と温度
差の比例係数は、形状記憶合金の種類１組成製造方法、
熱処理条件。 合金の形状等によって変４もしそれぞれ固有の値となる
。 しかしながら、実際には設定温度に対す志応カー歪特性
は二種類存在する。即ち、設定温度をｔｌとすれば、温
度上昇によってｔｌとした場合と、温度下降によってｔ
ｌとした場合とでは、同一の設定温度ｔ１　であっても
異なる応力−歪特性を有する。第一図において実線は温
度上昇によって設定温度”１　＃　ｊ２　＃　ｔａ　：
ｔａ　とした場合の応力−歪特性、破線は温度下降によ
って設定温度ｉ１＋ｔ２　＃　”３＋　【４　とした場
合の応力−歪特性を表わす。又、第３図は形状記憶合金
に同−歪を与える応力と設定温度との関係を誉す。実線
は温度上昇によ−て温度設定した場合Ｊ′破線は温度下
降に韮−て温度設定した場合を示す。 以上の様に温度上昇によって温度設定した場合と、温度
下降によって温度設定した場合とでは応力−歪特性が異
なる。しかし例えば形状記憶合金材料を温度感応材料と
して用いる場合は、同一温度で一種類の動作形態を示す
前記の如き特性は′極めて不都合である。 従って前記した応力−歪特性の相違であるヒステリシス
中を最小に止めることは非常に重要な問題である。従来
、形状記憶合金材料のヒステリシス中は熱処理、加工条
件等によりある程度制御可能であったが、その程度の制
御によるヒステリシス中の最小値は形状記憶合金材料の
個有値により制御されその値以下にヒステリシス中を小
さくすることは不可能であった。 本発明は上記従来欠点を解消すべくなされたものであり
、形状記憶合金材に特有の辷ステリシスシシ 巾を従来に比べて更に微小することを目的とし、更には
上記ヒステリシス中の程度を制御することを目的とする
ものでよ□る。 以下、本発明に係わる一実施例を図面を用いて詳細に説
明する。 第７図は本発明に係わる一実施例を示すものであり、一
種の形状記憶合金コイルバネを組み合わせることによっ
てヒステリシス中をほぼ零になしたものである。同図で
／と−は形状記憶合金コイルバネであり、／は引張状態
、−は圧縮状態のコイルバネである。３とｙり支持体で
あり、前記形状記憶合金コイルバネ／１．２によって常
時弾性力が与えられる。 次に前記形状記憶合金コイルバネ／９．２を温度上昇に
よって温度ｔに保った時の支持体！、４１に与えられる
力Ｆムを求める。 形状記憶合金コイルバネ／（引張状態）の形状回復力Ｆ
！は第３図に示す様に温度ｔと次の関係が成立する。 ’１＝　ａｓ　ｔ　十ｂｔ　　　　　　　　−１ｉｔ（
ａｌ　＊　ｂｌは形状記憶合金コイルバネ／に固有の定
数） 形状記憶合金コイ′ルバネコ（圧縮状態）の形状回復力
Ｆ２は第３図に示す様に温度１〜次の関係が成立する。 Ｆ２　　＝ａ２　ｔ　＋ｂ２　　　　　　　　　　　・
・’　　＋２１（ａｌ　、ｂ、は形状記憶合金コイルバ
ネコに固有の定数） よ１て、支持板３，４ｔに与えられるカＦムは次の通り
である。 ＦＡ＝Ｆ、−”Ｆｌ ＝（ａ瀧　ａｌ）ｔ＋（ｂ２　　ｂｓ）・・・　　（３
） 次に前記形状記憶合金コイルバネ／、−を温度下シこよ
って温度ｔに保った時の支持体３．グに与えられる力Ｆ
ｎを求める。 形状記憶合金コイルバネ／（引張状態）の形状回復力Ｆ
１′は第３図に示す様に温度ｔと次の、関係が成立する
。 Ｆｌ　’　＝　ａｌ　（ｔ、＋　ｔｌ　）　＋ｂｌ　　
・”　　＋４１（１１は形状記憶合金コイルバネ／の材
料組成によって略決まる定数であり、温度ヒステリシス
中を示す。） 形状記憶合金コイルバネ−（圧縮状態）の形状回復力Ｆ
２′は第３図に示す様に温度ｔと次の関係が成立する。 Ｆ２’＝８２（ｔ＋ｔ２）＋ｂ２・＋５１（【２は形状
記憶合金コイルバネコの材料組成によって略決まる定数
であり、温度ヒステリシス巾を示す。 よ１て支持体３．グに与えられる力ＦＢは次の通りであ
る。 Ｆｎ　＝Ｆ２／　−Ｆｌ’ ＝（９２ａｌ）ｔ±（ｂｚ−ｂｌ） ＋（謹２　ｔｚ　　ａｌｔｔ　）　　　　　・・・　（
６）前記形状記憶合金２イルバネ／１．２の合成力がヒ
ステリシスを持たない為には第３式のＦＡと第２式のＦ
Ｂが等しいことが必要である。即ちＩＪ３式及び第を式
より　ａ２　ｔｚ　−ａｌ　ｔｌ　＝０　・＝　１７１
の条件が見い出される。前記第２式はａ２ｔ２＝ａｌｔ
ｌとなる。定数ｊ　ｌ　＊ｔ２は材料組成に依存するの
でその値は調節し番トくいが、定数ａｌ　ｌ　８２□ はコイルバネの巻き径、線材自体の径、熱処理の程度を
変化させることで比較的容易に値を調節可能である。こ
の定数値調節を行ない第２式の条件を成立せしめること
により形状記憶合金コイルバネ／、−の合成力のヒステ
リシスは解消される。 第５図はその時の応力と温度との関係を示す特性グラフ
図であり、温度上昇及び温度下降の条件に右いて得られ
る応力の値は等しい。 第４図は本発明に係わる他の実施例を示すものであり、
一種の形状記憶合金コイルバネを組み合わせるとともに
、その組み合わせた形状記憶合金コイルバネと直列に引
張り状態の通常のバネを接続している。同図で７と２は
形状記憶合金コイルバネであり、／は引張状態、−は圧
縮状態のコイルバネである。３．４ｔは支持体であり、
ｊは通常のバネ、即ち温度変化に対し弾性定数が変わら
ないバネである。ｇは通常のバネｊと形状記憶合金コイ
ルバネ／９．２の間の介在物である。 第４図の構成における力の関係を次に説明する。 形状記憶合金コイルバネｉ　、　ｊｔこおいて働く力は
１ 第７図の構成で働く力と同一である。一方通常のバネ、
ｓｌこおいて働く力をＦ３とすれば、その変位をεとす
ると、　　Ｆ３＝に拳ε　・・・　１８１（ｋは弾性定
数）である。 次に前記形状記憶合金コイルバネ／１．２を温度上昇に
よって温度ｔに保った時の介在物にに働く力Ｆｃを・求
める。前記第１式乃至第３式を参照して、次のようにな
る。 Ｆ　ｃ　”ＱＦ２　　Ｆ１＋Ｆ３ ＝（ａ２　　ａ２）　ｔ＋（ｂｚ　　Ｊ　）　＋ｋ　’
ε・・・　　（９） 通常のバネｊと形状記憶合金コイルバネ／、−の力が均
り合った状態ではＦｃ＝０であるから、（ａ２　　ａｌ
）ｔ＋（ｂｚ　　Ｊ）＋）ｔ”ｇ＝θ・・・　ＯＩ である。 次に前記形状記憶合金コイルバネ／１．２を温度下降に
よって温度ｔに保−た時の介在物ｇに働く力ＦＤを求め
る。 前記第ダ式乃至第に式を参照して、次のようになる。 Ｆｎ　＝　Ｆ２’−Ｆｌ’　＋　Ｆ２ ＝（ａ２ａｌ）’ｔ＋（ｂｚ　　ｂｔ）’十’（ａ２　
ｔｚ　　ａｌｔｌ　＞　＋ｋ　”　ε　　　・・・　　
αη通常のバネ・ｊと形状記憶合金コイルバネ／１．２
の力が均り合った状態ではＦｎ＝０であるから、（ａ２
ａｌ）ｔ（ｂｚ　　ｂｌ）＋（ａ２ｔ２−ａｌｔｌ）＋
に・ε＝θ　よって、 ・・・　υ である。 第１Ｏ式と第１一式とを比較すれば、 Ｒ２ｔ２　　ａ】’ｔ１＝θであれば、εの命は等しく
なる。定数ａｌオ”２ａ　ｔｌ、”２の設定に関しては
既述の通りである。以上の様にして定数８１．ａ２を適
度な値にすれば温度上昇によって温度【に設定した場合
と温度下降ｌζよって温度口ζ設定した場合とにおいて
通常のバネｊの変位Ｅは等しくなりヒステリシスは解消
される。 第２図は第４図のバネ構成において介在物ｇに働く力の
動作状態を示すグラフ図である。実線は形状記憶合金コ
イルバネ／、−の特性図であり、破線は通常のバネ５の
特性である。介在物ｔの動作は第７図の実線と破線の交
点で示される。各、一点鎖線は第２図における支持体３
．４１の間隔を変えた時の通常のバネｊの特性である。 介在物ｇの動作は実線と一点鎖線の交点で示される。 以上の様に形状記憶合金バネ材を差動的に組み合わせる
ことによ−て形状記憶合金特有のヒステリシス現象を小
さくできる。 又、形状記憶合金バネ材を加動的に組み合わせればヒス
テリシス現象を倍加できる。加動的な組み合わせとして
、第ダ図、第を図の構成のコイルバネを共に圧縮状態或
いは共に引張状態にして使用するものがある。 以上説明した如く本発明、６．ζよれば形状記憶合金バ
ネ材のヒステリシスをその使用用途に応じて減少或いは
増加せしめ適切な値とすることができ、形状記憶合金の
特性の向上を助長するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は形状記憶合金の応力−歪特性グラフ
図、第３図は形状記憶合金の応力一温度特性グラフ図、
第７図は本発明に係わる一実施例の構成図、第５図はヒ
ステリシスの無い場合の応力一温度特性グラフ図、第２
図は本発明に係わる他の実施例の構成図、第２図はヒス
テリシスの無い場合の応力−歪特性グラフ図を示す。 図中、／、、２：形状記憶合金コイルバネ、３．４ｔ：
支持体、　ｊ：通常のバネ、ｇ：介在物。 代理人　弁理士　福　士　愛　彦 歪 第１ｒ：Ａ 歪 第２Ｖ 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、伸張力或いは収縮力を発生する複数の形状記憶合金
   バネ材における弾性力が差動的或いは加動的に働くよう
   に前記複数の形状記憶合金バネ材を互いに組み合わせる
   ことＩこより形状記憶合金バネ材のヒステリシスを減少
   或いは増加せしめたことを特徴とする形状記憶合金のヒ
   ステリシス巾制御方法。