JPS581212B2 - オ−プンエトドセイボウキニ オケル ワキシングソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はオープンエンド精紡機において、糸引出し機構
と糸巻取り機構との間で、糸条にワックスを塗着するた
めのワキシング装置に関するものである。

本発明の目的はトラバースロツドに支持部材を取付け、
同支持部材の先端折曲部を糸条走行位置に延出せしめ、
同折曲部の延出端に糸条トラバース平面と直交する糸条
案内板を取付けるとともに、同糸条案内板の案内面に円
板状ワックスを回転町能にかつ押圧用スプリングにより
同ワックスの糸条接触面が前記案内面に圧接されるよう
に装着することにより、均一なワキシングを行なうこと
ができるとともに、ワックスを小型化しコストダウンを
図り得るオープンエンド精紡機におけるワキシング装置
を提供するにある。

本発明は上記目的を合理的に達成した技術的思想の創作
である。

以下、本発明をオープンエンド精紡機に具体化したワキ
シング装置の一実施態様を第１図〜第４図について説明
すると、このオープンエンド精紡機は概略的にみて、機
枠１０の前面位置に装設されたスライバを紡糸するため
の紡糸室１１と、その紡糸室１１より紡出されだ糸条１
２を上方へ引出すための糸引出し機構と、その糸引出し
機構により引出された糸条１２をトラバースしながら巻
取るための糸巻取り機構と、前記糸引出し機構と糸巻取
り機構との間の糸条走行位置に配置されたワキシング装
置とからなっている。

そこで、本発明の主要部であるワキシング装置の構成を
説明するに先立って、糸引出し機構及び糸巻取り機構の
構成を第１図及び第２図について説明すると、糸条１２
を紡糸室１１より引出すための全錘共通の引出しローラ
１３は機枠１０に対し回転可能に支承され、適宜の駆動
機構（図示しない）により第１図の矢印方向に積極回転
される３前記引出しローラ１３の上方において、その引
出しローラ１３と平行するように機枠１０に固定された
固定軸１４上には、各錘ごとに多数の支持アーム１５が
回動可能に取付けられ、それらの先端には前記引出しロ
ーラ１３の周面に摺接するトツブローラ１６がそれぞれ
回転可能に支持されている。

又、これらのトップローラ１６の一側周縁の一部には、
第２図に示すように前記紡糸室１１から紡出された糸条
１２を引掛けて前記引出しローラ１３とトップローラ１
６との間に導くためノ糸引掛け部１７が形成されている
。

前記引出しローラ１３とトップローラ１６との接触部の
前方下部において、前記引出しローラ１３と平行するよ
うに、機枠１０に全錘共通のトラバースロツド１８が軸
線方向に移動可能に支承され、その外周には各錘ごとに
糸条１２を係止してトラバースするための多数の糸ガイ
ド溝１９が形成されている。

従って、紡糸室１１から紡出された糸条１２がトップロ
ーラ１６の糸引掛け部１７に引掛けられて、このトップ
ローラ１６と引出しローラ１３との間に導かれると、そ
の糸条１２はトラバースロツド１８の糸ガイド溝１９に
よってそれぞれトラバースされながら、前記トップロー
ラ１６と引出しローラ１３とによって上方へと引出され
るので、前記トップローラ１６が糸条１２によって局部
的に摩耗されることはない。

前記糸引出１幾構の上方において、引出しローラ１３と
平行するように全錘共通の回転軸２０が機忰１０に回転
町能に支承され、適宜の駆動機構（図示しない）により
第１図の矢印方向に積極回転される。

又、前記回転軸２０の外周にはトラバース溝２２を有す
る多数のスプリットドラム２１が各錘ごとに固着され、
回転軸２０の回転にともなって前記糸引出し機構から上
方へ引出された糸条１２をトラバースするようになって
いる。

前記各スプリットドラム２１に対応し、支持枠２３を介
して機枠１０の上端にそれぞれ回動可能に取付けられた
各錘ごとのボビンホルダ２４には、前記スプリットドラ
ム２１の周面に摺接して第１図の矢印方向へ回転される
ボビン２５がそれぞれ着脱可能に取付けられている。

従って、前記糸引出１構によって上方へと引出された糸
条１２は、糸引出し機構と糸巻取り機構との間で一定に
走行しながらスプリットドラム２１へと導かれ、このス
プリットドラム２１の回転にともない、そのトラバース
溝２２に従ってトラバースされながら全錘一斉にボビン
２５へと巻取られる。

このようにして紡糸室１１より紡出された糸条１２は前
記糸引出し機構によって上方へ引出された後、トップロ
ーラ１６とスプリットドラム２１との間の糸条トラバー
ス平面の範囲内でトラバースされながら糸巻取り機構に
よって巻取られるのであるが、この糸引出し機構と糸巻
取り機構との間の糸走行位置には各錘ごとにワキシング
装置が設けられ、糸条１２が糸巻取り機構に巻取られる
以前に、糸条１２にワックスが塗着されるようになって
いる 次に、このワキシング装置の一錘分の実施態様を第１図
〜第４図について説明すると、前記トラバースロツド１
８上には取付ねじ３１により側面逆Ｌ状の支持部材３０
が取付けられ、その支持部材３０の取付角度は前記取付
ねじ３１を緩締することにより調節することができる。

又、前記支持部材３０の先端は一側方へ直角状に折曲げ
形成されるとともに、上面には前記固定軸１４に係合し
て支持部材３０の後方への回動を規制するための規制片
３０ｂが突設されている。

前記支持部材３０の折曲部３０ａ先端には第３図に明示
するように可動部材３２が軸３３により左右に回動可能
に取付けられ、その可動部材３２の先端部内側には、前
記トラバースロツド１３とほぼ平行するように支持軸３
４が突設されている。

前記支持軸３４に回動可能に取付けられたほぼ皿状の案
内板３５は、その一側に糸引出し機構と糸巻取り機構と
の間のトラバース平面に直交する糸条案内面３５ａを有
している。

又、前記案内板３５と同様に支持軸３４に対し回転可能
に、しかも、軸線方向へ移動可能に取付けられたほぼ円
板状のワックス３６は、前記案内板３５の糸条案内面３
５ａと対向接触する側を糸条接触面３６ａとしている。

前記支持軸３４の先端に形成されたねじ部３４ａには、
前記案内板３５の糸条案内［Ｉ３５ａの周縁に向かって
縮径状に形成したほぼ有底円筒状のワックスカバー３７
が前記ワックス３６の糸条接触面３６ａ側を残して、そ
のほぼ全体を覆うようにねじ込み固定されている。

従って糸条１２が前記トップローラ１６に引掛けられて
、そのトップローラ１６と前記引出しローラ１３との間
に把持される際に、この糸条１２がワックスカバー３７
の外周適当位置に係止されると、その糸条１２はトラバ
ースにともない第３図に示すようにワックスカバー３７
の周面に沿って案内板３５方へ移動され、その端部より
外れた後、ワックス３６の糸条接触面３６ａと案内板３
５の糸条案内３５ａとの間に導かれてワキシング可能な
状態となる。

このようにして、糸条１２がワックス３６の糸条接触面
３６ａと案内板３５の糸条案内面３５ａとの間に導かれ
ると、糸条１２はこのワキシング装置でワキシングされ
るとともに、糸巻取り機構にトラバースされながら巻取
られるが、この時、第３図において鎖線で示すようにワ
ックス３６、案内板３５等を保持する可動部材３２が前
記糸条１２のトラバースにともない、軸３３を中心にし
て左右に揺動されるので、ワックス３６は常に糸条のト
ラバース運動に追従して揺動し均一に摩滅していくので
ある。

前記ワックスカバー３７の内壁面と前記ワックス３６の
一側面に配置したばね座３８との間には、前記支持軸３
４を周回するようにスプリング３９が設けられ、そのス
プリング３９の弾性によって、前記ワックス３６の糸条
接触面３６ａが案内板３５の糸条案内面３５ａに対して
常に押付けられるようになっている。

従って、ワックス３６の糸条接触面３６ａはスプリング
３９の弾性によって常に糸条１２に圧接されて、ワック
ス３６が減っても常に均一なワキシングを行うことがで
きる。

なお、前記糸条１２へのワックス塗着量を変える場合に
は、前記スプリング３９を弾性の異なるものに交換して
、糸条１２に対するワックス３６の押圧カを変更すれば
よいカ瓢スプリング３９を交換することなく、スプリン
グ３９の弾性を任意に調節し得るように構成してもよい
。

以下、その一実施態様を第５図及び第６図について説明
すると、ワックスカバー３７内においてスプリング３９
を圧縮し得るように支持軸３４に取付けられたばね座４
０には、その一側面に等間隔おいて適数本の脚部４０ｍ
が支持軸３４と平行するようにワックスカバー３７の外
方へ突出サれている。

前記ワックスカバー３７の支持軸３４への取付部３７ａ
の外周にはねじ４１が刻設され、そのねじ４１上には支
持軸３４の軸線方向に移動し、前記スプリング３９の弾
性により又は弾性に抗して前記ばね座４０の位置を調節
変更するための調節ナット４２が取付けられ、その内側
面には前記脚部４０ａの外端が摺動可能に当接している
。

従って、前記調節ナット４２を左又は右に回してばね座
４０を移動させ、適当位置に調節すれば、スプリング３
９は圧縮されもしくは復元して、その弾性力は任意に調
節される。

このように本発明においては、ワックス３６の支持部材
３０をトラバースロツド１８に取付ケたので、トラバー
スロツド、１８のトラバース運動に同期してワックスが
移動され、これによりトラバースロツド１８、トップロ
ーラ１６及びワックス３６の相互位置関係が不変でワキ
シングのための糸の圧接状態を常に均一に保持してワキ
シング作業を均一化することができる。

又、ワックスがトラバースロツドの動作と同じ動作をす
ることから、トラバースロツドによる糸条のトラバース
幅を考慮してワックスの径を大きくする必要はなく、従
って固定位置にワックスを装着した装置と比較してワッ
クスを小型化することができる。

又、本発明においては、支持部材の先端折曲部に糸条ト
ラバース平面と直交する糸条案内板を取付けるとともに
、その中心にトラバースロツドと平行に支持軸を突設し
、同支持軸にワックスを自由回転可能に支承してその糸
条接触面を前記糸案内板の案内面に対しスプリングによ
り圧接させたので、ワックスは糸条の走行によって回転
され、従ってワックスを積極的に回転させなくても済み
、それだけ構造を簡素化してコストダウンを図ることが
できる。

以上詳述したように本発明は均一なワキシングを行なう
ことができるとともに、ワックスを小型化し、コストダ
ウンを図ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を具体化したオープンエンド精紡機にお
けるワキシング装置の一実施態様を示す縦断面図、第２
図は同じく一部破断正面図、第３図は可動部材の取付状
態を示す拡大横断面図、第４図は同じく拡大縦断面図、
第５図はスプリングの弾性力を調節可能とした構成を示
す要部縦断面第６図はばね座のみの斜視図である。 糸条１２、引出しローラ１３、トップローラ１６、トラ
バースロツド１８、糸ガイド溝１９、スプリットドラム
２１、トラバース溝２２、ボビン２５、支持部材３０、
可動部材３２、支持軸３４、案内板３５、糸条案内面３
５ａ１ ワックス３６、糸条接触面３６ａ、ワックスカ
バー３７、スプリング３９。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 紡糸室よりの紡出糸をトラバースロツド、糸引出し
   機構を経て糸巻取り機構にて巻き取るようにしたオープ
   ンエンド精紡機において、前記トラバースロツドに支持
   部材の基端を取付け、該支持部材の先端折曲部３０ａを
   糸引き出し機構と糸巻取り機構との間の糸条走行位置に
   延出せしめ、該折曲部３０ａ延出端に糸条トラバース乎
   面と直交する糸条案内板を取付けるとともに、その中心
   に前記トラバースロツドと平行に支持軸３４を突設し、
   前記糸条案内板の案内面に糸条接触面が対向接触するよ
   うに円板状ワックスを前記支持軸３４に対して回転可能
   に取付け、さらに該支持軸３４にワックス抑圧用スプリ
   ングを取付けるようにしたことを特徴とするワキシング
   装置。