JPS5811931Y2 - ワッシャ付捻子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、緩みを防止し耐久力も強く、シかも作業性
の良いワッシャ付捻子に関するものである。

捻子の緩みを防止するため、従来環状で切目を設けたス
プリング・ワッシャを用いていたが、作業の都度、捻子
へスプリング・ワッシャを嵌挿する手間を省くため、捻
子へ予めスプリング・ワッシャを嵌挿して後捻子加工を
施し、次いで焼入を行っていたものである。

ところが、このスプリング・ワッシャ付捻子は捻子とス
プリング・ワッシャの焼入加減がむづかしく、捻子に適
した焼入を行うとスプリング・ワッシャが割れる原因と
なり、スプリング・ワッシャに適した焼入を行うと捻子
が硬度不足になるなど、その欠点が多かったものである
。

そこで、この考案は以上のような欠点を克服するため、
次のように横取したので、以下その実施例に従って説明
する。

捻子類１の裏面へ複数の突部２を設け、捻子根部へ嵌挿
されたワッシャ３へは、表裏反対方向へ向けてそれぞれ
複数宛の裏面を凹所とする丸みをもった膨出部４を設け
るのである。

このワッシャ付捻子を用いるには、これを対象物５，５
′に対して捩じ込むが、その際捻子類１に近い対象物５
と捻子類１の裏面間にはワッシャ３が介在しており、通
常の環状な平ワツシヤであれば捻子の回転につれ平ワツ
シヤもともに回転し、その結果、対象物５の表面を傷付
けてしまうことが多かった。

しかしながら、この考案によるワッシャ付捻子において
は、ワッシャへ表裏反対方向へ向けてそれぞれ複数宛の
膨出部４が設けられているため、裏面すなわち対象物５
の表面に面した膨出部４が適当に対象物５の表面にぶつ
かって、みだりに回動することはなり、シかも膨出部は
スプリングの作用を果し、対象物を強く押圧する。

また捻子類１の裏面に設けられた突部２は、最後には対
象ｖ０５の表面に面した膨出部の裏面すなわち凹所へ落
ち付くか、あるいは何ら膨出部のないところで安定する
のである。

ワッシャは、切目のあるスプリングワッシャの如き材質
及び焼入を考えることがないから製造も容易である。

ワッシャの表裏反対方向へ向けて、それぞれ複数宛の膨
出部を設けるのは、捻子へワッシャを嵌挿する場合、ワ
ッシャの表裏を一々確認しないで過む便利があるからで
ある。

以上のとおり、この考案になるワッシャ付捻子は、対象
物を傷付けることなく、強力な捻子止めをすることがで
きて緩みを防止し、捻子の安定も良く、シかも製造が容
易な実用性ある考案である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すものであり、第１図は正
面図、第２図は対象物に捩ぢ込んだ場合の部分正面図で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 捻子類の裏面へ複数の突部を設け、捻子根部へ嵌挿され
   たワッシャへは、表裏反対方向へ向けてそれぞれ複数宛
   の裏面を凹所とする丸みをもった膨出部を設けたワッシ
   ャ付捻子。