JPS581180Y2 - 耐震式飼育棚 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はモルモットないしマウス等の医学実験用動物を
収容するためのケージを多数載置する飼育棚に関し、特
にケージを棚板から取り外し自在とすると共に通常はケ
ージを棚板に固定し得るようにした飼育棚に関する。

薬物の効能を調べたり細菌の動物に対する影響を調べる
ため、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ハムスタ
ー等の医学実験用動物をケージ（飼育篭）の中に収容し
て飼育してかり、限られたスペースの中でより多くの動
物を収容すると共に、同時に多くの動物を観察し得るよ
うにするため、複数段の棚板を有する飼育棚にケージを
載置している。

従来の飼育棚の一例を示すと、第１〜３図に示す通りで
あり、第２図はフレーム１に複数段（例えば４段）の棚
板２を組み付けて飼育棚本体３を形成し、マウス４を収
容したケージ５をそれぞれの棚板２に載置した状態を示
す。

ケージ５内のマウス４に飲料水を補給するため、第１図
に示すようにケージ５を覆う金網の蓋６に給水瓶７を取
付けたものもある。

ただし、この場合には給水瓶７が空になると、各々のケ
ージ５毎に給水瓶７を交換しなければならないので、第
２，３図に示すように飼育棚本体３に給水管８を設置し
、それぞれのケージ５に設置された給水ノズル９と給水
管８との間をホース１０で接続し、マウス４への飲料水
の補給を図っている。

ところが、ケージ４内に収容されている動物の中には、
ペスト菌やコレラ菌等の種々の病原菌を保菌した動物も
かり、これらの動物が万が−にも逃げ出したりしないよ
うにしなければならない。

特に、複数段の棚板２上にケージ５を載置した飼育棚に
あっては、地震発生時にケージ５が棚板２から落下する
恐れがあるので、これを考慮してケシ５を棚板２に縛り
付ける場合もあるが、これでは、ケージ５を棚板２から
取り出す場合には極めて操作が煩雑となる。

本考案は上記従来技術の問題点に鑑み、通常はケージを
棚板に固定し、地震等により飼育棚が振動してもケージ
を始め蓋或はケージ内の動物が棚板から落下しないよう
にすると共に、ケージを棚板から取り出すときには容易
に取り出し得るようにすることにより、上記従来技術の
問題点を解決することを目的とし、フレームに複数段の
棚板を組み付けて飼育棚本体を形成し、モルモットない
しマウス等の医学実験用動物を収容するケージを前記棚
板に設置して成る飼育棚において、前記棚板の長手方向
に延び前記棚板上に載置された複数の前記ケージと係合
する固定用棒材を前記それぞれの棚板の上方に上下動自
在に装着し、前記それぞれの固定棒材を連結棒により接
続すると共に前記固定棒材を上下動するアームを前記連
結棒に取付け、地震発生時等による棚板の振動時に前記
ケージが前記棚板から落下しないようにしたことを特徴
とする耐震式飼育棚である。

次に、図示する本考案の一実施例について説明する。

フレーム１１に４段の棚板１２を組み付けて飼育棚本体
１３を形成しており、それぞれの棚板１２には４つのケ
ージ１４が設置され、これらのケージ１４の中には第１
，３図に示した場合と同様にマウス、モルモット等の医
学実験用動物が収容されている。

それぞれの棚板１２の上方には、棚板１２の長手方向、
即ち飼育棚本体の左右方向に延びる固定用棒材１５か、
フレーム１１に回動自在にピン虚めされたリンク１６の
先端に固着され、上下動自在となっている。

固定用棒材１５が下降してケージ１４の上面と接触して
これを抑えるので地震発生により上下方向に飼育棚が振
動した場合、ケージ１４が棚板１２から浮き上がるを防
止する。

固定用棒材１５にはロッド１７が固着されており、固定
用棒材１５を下降したときにロッド１７が全網製の蓋１
８の中に貫通するので、地震発生により前後ないし左右
の水平方向に飼育棚が振動した場合、ケージ１４が棚板
１２上で滑るのを防止する。

４本の固定用棒材１５を同時に上下動するため、それぞ
れの固定用棒材はリンク１６にピン結合された連結棒１
９により接続されて釦り、フレーム１１にピン結合され
たアーム２０の先端を連結棒１９に取付けている。

アーム２０の後端にはペダル２１が固着されて釦り、足
でペダル２１を踏み付けることにより全ての固定用棒材
１５は上昇して、これらの固定用棒材１５とケージとの
係合が解かれる。

足をペダル２１から外すことにより固定用棒材１５は自
重により落下し、それぞれの固定用棒材１５はケージ１
４と係合する。

固定用棒材１５を中実の棒材に代えて、中空の棒材即ち
管材とし、第５，６図に示すようにホース２２によって
給水ノズル２３を固定用棒材１５に取付ければ固定用棒
材１５を給水管としても利用することができる。

ケージ１４を飼育棚本体１３から取り出す際に、固定用
棒材１５を上方へ退避させたま１にするため、第５図に
示すように最上段のリンク１６にフック２４取付け、こ
のフック２４と係合するピン２５をフレーム１２に固着
しである。

固定用棒材１５を下降させるにはフック２４とピン２５
との係合を解くことにより自重により固定用棒材１５を
下降させる。

連結棒１９を上下動するためのアーム２０は邪魔になる
ので、第５図に示すようにピン２６を中心に二つ折れ自
在どし、アーム２０の不陸用時には図中仮想線で示すよ
うに折９畳んでおく。

フレーム１２には第４図に示すように、地震発生時に飼
育棚が転倒しないようにするため、金具２７が取付けら
れており、壁に固着された支持金具２８と金具２７とを
接続するようにしている。

上述した実施例はリンク１６に連結棒１９を取付けてリ
ンク１６の回動によって連結棒１９を上下動した場合で
あるが、第８図のように棚板１２に取付けたガイド２９
によって連結棒１９を上下動自在に支持し、この連結棒
１９に直接固定用棒材１５を取付けても良い。

この場合にはアーム２０に長孔３０を設け、連結棒１９
に固着したピン３１が長孔３０に摺動するようにする必
要がある。

尚、第８図中３２は固定用棒材１９を上方へ退避させた
１１とするためのフックである。

また棚板１２の段数は図示実施例の４段に限らず何段で
も良い。

以上のように本考案によれば棚板上に設置されるケージ
と係合する固定用棒材をそれぞれの棚板の上方に上下動
自在に装着し、固定用棒材同志を連結棒により接続する
と共に、アームによって連結棒を上下動し得るようにし
たので、通常は固定用棒材がケージに係合してケージを
棚板に固定した状態とし地震等が発生して飼育棚が振動
してもケージは棚板から落下することはない。

そして、ケージを棚板から取り出すときは、アームを操
作して固定用棒材を上昇させれば容易にケージを移動す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はケージ内にマウスを収容した状態を示す側面図
、第２図は従来の飼育棚を示す斜視図、第３図は第２図
の要部断面図、第４図は本考案の一実施例を示す斜視図
、第５図は第４図の一部省略拡大側面図、第６図は本考
案のケージを示す斜視図、第７図は第６図の側面図、第
８図は本考案の他の実施例を示す一部省略側面図である
。 １１・・・・・・フレーム、１２・・・・・・棚板、１
３・・・・・・飼育棚本体、１４・・・・・・ケージ、
１５・・・・・・固定用棒材、１６・・・・・・リンク
、１９・・間連結棒、２ｏ・曲・アームＯ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フレームに複数段の棚板を粗み付けて飼育棚本体全形成
   し、モルモットないしマウス等の医学実験用動物を収容
   するケージを前記棚板に設置して成る飼育棚において、
   前記棚板の長手方向に延び前記棚板上に載置された複数
   の前記ケージと係合する固定用棒材を前記それぞれの棚
   板の上方に上下動自在に装着し、前記それぞれの固定用
   棒材を連結棒により接続すると共に前記固定用棒材を上
   下動するアームを前記飼育棚本体に取付け、地震発生時
   等による棚板の振動時に前記ケージが前記棚板から落下
   しないようにしたことを特徴とする耐震式飼育棚。