JPS58117628A - 蓄積管用絶縁体およびそれを用いた蓄積管 - Google Patents

蓄積管用絶縁体およびそれを用いた蓄積管

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JPS58117628A
JPS58117628A JP56212847A JP21284781A JPS58117628A JP S58117628 A JPS58117628 A JP S58117628A JP 56212847 A JP56212847 A JP 56212847A JP 21284781 A JP21284781 A JP 21284781A JP S58117628 A JPS58117628 A JP S58117628A
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electron
crystal
insulator
storage tube
metal
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JP56212847A
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Ryuji Ozawa
小沢 隆二
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
    • H01J29/10Screens on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted or stored
    • H01J29/36Photoelectric screens; Charge-storage screens
    • H01J29/39Charge-storage screens
    • H01J29/395Charge-storage screens charge-storage grids exhibiting triode effect

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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Image-Pickup Tubes, Image-Amplification Tubes, And Storage Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、蓄積管の内部に設置されているメソシュメタ
ルに塗布され、フラッド電子流の螢光面への流入を局所
的に、または全面的に制御する蓄積管用絶縁体およびそ
れを用いた蓄積管に関する。
更に詳細には、本発明に係わる蓄積管を構成すると、書
き込み用の記録電子銃、読取り用のフラッド電子銃、P
縁体が付設されるメツシュメタル。
メツシュメタルを通過できない一次電子および絶縁体表
面から放離する真性二次電子を捕集する捕集電極、およ
び螢光膜を要部構成体として内蔵する特殊用途の陰極線
管であり、メツシュメタル上−に塗布した絶縁体の働ら
きにより、−瞬の高速現象を螢光面に記録し、それを静
止画像として任意の期間表示できる装置である。
この蓄積管で螢光膜は次の場合のみ発光する。
螢光膜を形成している個々の螢光体結晶が発光するには
、7ランド電子銃からの電子流が先ず螢光体結晶中に突
入する必要がある。フラッド電子流が螢光体結晶中に突
入すると、螢光体結晶中には電子と正孔の対が沢山作ら
れると同時に、二次電子も必ず作られる。螢光体の発光
は、電子と正孔対の再結合による場合と、二次電子によ
る直接衝突励起による場合とがある。蓄積管に使われて
いる螢光体は、発光効率の高い螢光体であり、この種の
螢光体の発光は主に入射電子によって作られた電子と正
孔対の再結合による。従って、結晶中に作られた二次電
子による螢光体の発光に与える直接寄与は極めて小さく
、一般に無視できる。螢光体中における電子と正孔対の
再結合は、特定な付活剤と呼ばれている輻射性再結合中
心を介して行なわれ、再結合の折に余分外エネルギーを
光子として放出する。この放出光子が発光として観測さ
れる。従って、発光強度は光子の数に比例し、光子の数
は結晶中に作られた電子と正孔対の数に比例し、電子と
正孔対の数は結晶中に流入したフラッド電子流のエネル
ギーに比例する。即ち発光強度は、螢光体結晶中に流入
したフラッド電子流のエネルギーに比例して変る。
フラッド電子銃からの電子流は、メツシュメタル上の絶
縁体の作用が無視できる時には、螢光面全体に一様な密
度で、定常的に照射されるように設計されているので、
螢光面全体が均一に明るく発光する。この状態では蓄積
管の役を果たさない。
蓄積管としての働きを付寄するには、特殊絶縁体をメソ
シュメタル上に塗布し、その絶縁体の特性を有効に使う
必要がある。メツシュメタル上の絶縁体は、常時、フラ
ッド電子線の照射に曝されている。この絶縁体が負に帯
電されている時は、そノ負電荷による負電界がメソシュ
メタル全体ヲ覆うので、この負電界を突き抜けるだけの
エネルギーを持たないように設定されているフラッド電
子流は、この負電界に反撥され、メツシュメタルを通過
できず、捕集電極によって捕集される。このように、メ
ソシュメタル上の絶縁体は、フラッド電子銃と螢光膜の
間に介在し、負に帯電している時は、螢光膜にフラッド
電子流が届くことを有効に妨げている。従って、この状
態では螢光膜は発光しない。この状態にある絶縁体に、
記録電子銃からの良くフォカスされた高エネルギーの電
子線を局所的に瞬時の間照射すると、その照射された部
分のみの負電界が消去し、フラッド電子流はその部分の
メツシュメタルを通過できるようになり、それに対応し
た部分の螢光膜だけがフラッド電子流によって照射され
、発光する。発光は何等かの方法によって絶縁体が負に
帯電する迄持続する。
絶縁体の負の帯電は、メツシュメタルに適度の負電位を
印加することによって実現できるので、任意の期間、静
止画像を螢光面上に表示出来ると同時に、記録操作を反
復することも出来る。上記の様に、−瞬の高速現象を静
止画像として記録および消去できる蓄積管の主特性は、
メツシュメタル上に塗布される特殊絶縁体の特性によっ
て左右される。
従来、絶縁体の負の帯電現象は、入射−次電子に対する
二次電子の放出比に原因して生ずると考えていた。フラ
ット電子流の照射下では、二次電子の放出比が1より小
さいと仮定を立て、結晶に入射した電子がそこに溜まっ
てしまう結果、絶縁体自身が負に帯電すると考えていた
。エネルギーの大きい記録電子線の照射は、二次電子の
放出比が1よりも大きく、入射電子の数より放出二次電
子の数の方が太きい。その結果、絶縁体は正に帯電する
。この正電荷を持ったメツシュメタルの部分のみが、フ
ラッド電子流の通過を許容し、螢光膜中の螢光体を発光
させる。この仮定のもとに、蓄積管に使われる絶縁体と
して、二次電子放出比の大きい物質を使用した方が、絶
縁体を速く正に帯電でき、その結果として記録速度が速
くなると考えて、その方向での好蓄積管用の絶縁体が探
されてきた。絶縁体の二次電子放出比の測定は、真空中
に置かれた絶縁体が、電子線の照射後に持っている帯電
量を測定して間接的に決めていた。この方法によって測
定した二次電子放出比の大きい絶縁体として、酸化マグ
ネシウム(MqO)が知られており、多くの蓄積管のメ
ゾシュメタルは、酸化マグネシウムが塗布されてきた。
しかし、MqOの特性の再現性が悪く、従って、記録速
度が速く、再現性の容易な材料の開発が望まれていた。
近年、固体中に入射した電子による二次電子の発生機構
が、理論と実験によって明らかになってきた。それによ
ると、例えば、フラッド電子流の加速に通常使われてい
る160ボルト前後のエネルギーを持った一次電子によ
る二次電子の放出比が1よりも小さいとする従来の仮定
は正しくないことが明らかになった。入射−次電子によ
る二次電子の発生機構は次の様になる。
固体に一次電子を照射すると、結晶表面の第一層に配列
している元素(イオン)と弾性衝突した一定量の一次電
子は、結晶に突入せずに後方散乱する。第一層の元素と
弾性衝突をしなかった一次電子のみが、結晶固体中に入
射する。固体中に入射した一次電子は、結晶格子と弾性
または非弾性衝突を繰り返し、単拡散モード、または複
合拡散モードによって散乱しながら結晶の内部に向って
進む。その折、結晶格子との衝突の度毎に、二次電子を
結晶内に作る。結晶内に作られた二次電子は、また結晶
格子と衝突し、更にエネルギーの小さい二次電子を作っ
て行く。このように1ケの入射電子は、その持つエネル
ギーに依存して、沢山の二次電子を結晶内に作る。この
作られた二次電子が結晶格子と衝突せずに移動できる距
離、即ち二次電子の平均自由行程は、二次電子の持つエ
ネルギーの関数で表わされ、計算できる。多くの場合、
その距離は、格子間隔で測って、3から6間隔である。
平均自由行程よりも浅い結晶表面層内で作られた二次電
子は、結晶格子と衝突することなく、持っているエネル
ギーを消失せずに、結晶外の真空中に飛び出す。結晶外
で検出できるのがこの種の二次電子である。この結晶外
に飛び出した二次電子は、結晶内で発生して外に出るこ
とのない二次電子と区別して、更に、後方散乱した一次
電子とも区別して、より正確には真性二次電子と定義さ
れて呼ばれている。結晶表面層内(深さが二次電子の平
均自由行程より浅い表面層内)で、1ケの一次入射電子
によって発生する二次電子の数(即ち誘発された結晶格
子の衝突回数)は、モンテカロル法により統計的に計算
される。その計算によると、物質によって多年の相違は
あるが、1ケの入射電子は、誘発された二次電子も含め
て、二次電子の平均自由行程より浅い表面層で、少なく
とも1回、多くの場合、2回から3回、結晶格子と衝突
する。この様に、絶縁体の真性二次電子の放出比は、−
次電子が結晶内に入射したならば必らず1より大きくな
り、1以下のことはない。
多くの物質についての真性二次電子の放出比の実測値は
、通常2から3の一定値を広い電圧範囲内で示し、放出
比が1以下の実測値は午迄に観測されていない事実が上
記理論の正しさを立証する。
このように、真性二次電子の放出比が1以下になるとの
従来の仮説は、現実には成立しない。即ち、従来の説明
は科学的に正しくない。蓄積管の機能は、メツシュメタ
ル上に塗布された絶縁体の真性二次電子放出比を利用し
ているのではない。
真性二次電子の放出とそれに付随した作用は、むしろ蓄
積管の機能には有害である。それは次の様に立証される
真性二次電子が結晶表面から飛び出す時、飛び出した真
性二次電子と同数の正孔が結晶表面層に残る。真性二次
電子の放出比は常に1よジ大きいので、絶縁体結晶の表
面層には過剰な正孔が残る。
照射側の絶縁体結晶表面は、従って、正に帯電し、正電
界を形成する。結晶外に拡がった正電界は、結晶表面の
外側近傍に溜まっている真性二次電子と後方散乱−次電
子を静電引力によって引き寄せる。結晶に引き寄せられ
たこれらの電子の中、結晶に再突入するに充分なエネル
ギーを持たない真性二次電子は、結晶表面層内にある正
孔と、静電引力によって結晶の外側の極く近傍に引き寄
せらの外側の成る量の真性二次電子と、結晶の内側の結
晶表面層内の正孔とは静電引力によって強固に結合し、
両者は動かなくなる。結晶表面の外側に強い静電引力に
よって溜まり、動かなくなったこの電子を表面結合電子
と一般に呼ぶ。
仮に、任意の絶縁体をメツシュメタル上に塗布したとす
る。そうすると、その絶縁体結晶の電子線照射側表面に
は、最初のフラッド電子流が絶縁体に突入した次の瞬間
に表面結合電子が形成される。この表面結合電子による
負電界は、絶縁体が均一にメツシュメタルに分散して塗
布されているので、電子銃側から見たメツシュメタル全
体に拡がり、メンシュメタルを負電界によってシールド
する役目をする。それ故、後続のフラッド電子流は、こ
の負電界のシールドを突き抜けるだけのエネルギーを持
ち合わせていないので、静電的に反撥され、メンシュメ
タルに近ずけず、メツシュメタルを通過することなく捕
集電極によって捕集さ、れる0だから螢光面の発光は見
・られない。一般に、後続入射電子が絶縁体に突入でき
ず反撥される現象は観測されており、今迄はこれを絶縁
体のチャジアンプと呼んでいた。この現象は、厳密には
絶縁体自身が負に帯電するのでは無く、表面結合電子に
よる作用に原因していることは上記の通りである。任意
の絶縁体の表面結合電子と結晶表面層内の正孔との結合
力は強固であり、捕集電極によ、  る外部電界の印加
(例えば200ボルト)によっ″ て、この表面結合電
子を取り除くことは出来ない。
また、表面結合電子は、高エネルギーを持った記録電子
流の照射下でも同様に形成されており、それらも捕集電
極による電界でも取り去ることが出来ない。この理由に
よって、メツシュメタルに通常の良く知られている絶縁
体、例えば、酸化珪素(S 102 )や酸化アルミニ
ウム(A1203)等を単純に塗布しても蓄積管の機能
は観測されない。このように、表面結合電子は、蓄積管
の機能の発揮に有害な作用をしている。だから蓄積管に
使用する絶縁体は、この好まざる表面結合電子を捕集電
極の助けを借りて、まず完全に取り除くことができる特
徴を持ち合わせる必要がある。
結晶上の表面結合電子を取り除く方法に2通りある。そ
の1つは、表面結合電子の吸引力よりも強力な外部電界
を表面結合電子に印加して取り去る方法である。強力な
外部電界を印加して、メツシュメタル平面内の表面結合
電子を除去するのは甚だ難かしく、現実的でない。他の
方法は、表面結合電子の結合対となっている結晶表面層
内の正孔を消去し、その結合相手である表面結合電子を
結晶表面から真空中に放離させ、この放離電子を捕集電
極によって捕集する方法である。外部電源と接続した電
導体を電子線の照射に晒す場合にこれが実現されている
電導体結晶の表面にも絶縁体と同じ理由によって表面結
合電子が形成されるが、電導体の場合には、表面結合電
子は直ちに放離でき、捕集電極によって回収できる。そ
れは次の理由による。電導体を外部電源と接続すると、
易動度の大きい電子が電導体に注入でき、表面層の正孔
(電子の抜は穴)と容易に再結合す、る。その結果、表
面層の正孔は消失し、結合相手を失った表面結合電子は
放離する。電導体を外部電源から切り離し電荷の注入を
止めると、電導体表面に表面結合電子が形成され、電導
体があたかもチャーシア”7プされた様に観測される。
この理由によって、外部電源と接続した電導体表面には
、表面結合電子によるシールド効果(一般にチャージア
ップと呼ばれている)は観測されない。だが、電導体で
あるメツシュメタルを単独で蓄積管内に設置しても蓄積
管の機能は観測されない。
メソシュメタル上に塗布されている絶縁体は、微細結晶
の集合体であり、その微細結晶の各個はオーム接触した
電極を付けていない。従って、メノンユメタルと電気的
に接続していない。寧ろ電気的に浮いている。この絶縁
体へのキャリヤーの注入は、通常の方法では出来ない。
絶縁体の表面層の正孔の消去には、キャリヤーの外部か
らの注入は出来ないので、他の方法によらなければなら
ない。
絶縁体結晶は、2つ以上の元素から成る化合物の表面層
内の正孔の消去に、電子と正孔対の再結合中心を有効に
利用できることが解った。電子と正孔対は、二次電子の
発生とほぼ同時に結晶中に沢山作られる。この沢山の電
子と正孔対を、結晶中に故意に作った、または結晶の作
成時に必然的に出来る再結合中心を通して再結合させる
と、そのままでも結晶表面層内の正孔が成る程度消失し
、表面結合電子を部分的に放離するが、再結合中心の存
在の更に大きな効果は、表面結合電子の結合力が弱めら
れ、低い外部電場、例えば、捕集電極の約200ボルト
の適用によって、はぼ完全に表面結合電子を絶縁体表面
から取り去ることが出来る。このように、メツシュメタ
ル上に塗布された絶縁体の表面上に形成される表面結合
電子による好まざるシールド効果を取り除くには、絶縁
体が電子と正孔対の再結合中心を含むことが必要条件に
なる。
電子と正孔対の再結合中心には、再結合が光を発して終
了する輻射性再結合中心と、発光を伴なわず熱の発散に
終了する非輻射再結合中心との2種類がある。上記いず
れの再結合中心も使える0この再結合中心は、結晶作成
時に不可欠に出来る格子欠陥、即ち、構成成分の化学量
論からの偏りによって出来る空格子点、および格子の不
整配列による欠陥による場合と、故意に結晶中に導入し
た一元素、または複数元素の集合体から成る場合とがあ
る。
再結合中心で、電子と正孔が再結合する過程を調べると
、再結合中心には、最初に正孔が捕獲され、それが引き
金になって再結合過程が始まる型と、最初に電子が捕獲
され、それが引き金になって再結合過程が始まる型の2
種類があることが解った。どちらの再結合中心を用いて
も、結晶表面層内の正孔を効果的に消去できるが、最初
に正孔を捕獲して再結合過程が始まる再結合中心を使う
方が効果は太きい。最初に正孔を捕獲する再結合中心は
次の様である。再結合中心が故意に導入した不純物によ
る場合、その不純物元素は、結晶構成成分の陽イオンと
置換し、安定に存在しているが、正孔を捕獲し易い元素
であるためには、たやすく原子価を更に一価増加出来る
遷移元素である。
例えば、周期率表のl−b族元素(Cu 、Ag 、A
u ) 。
鉄族元素(Fe 、Ni 、Co ) 、 マンガン(
Mn)、セリウム(Ce ) 、プラセオジウム(Pr
)、 デルビウム(Tb)などが代表例である。再結合
中心が故意に導入した不純物によらない場合は、陽イオ
ンの空格子点を含んだ再結合中心がこれに当るOこれら
の再結合中心は、酸化物の中でも形成されるが、どちら
かと言えば、硫黄(S)、セレニウム(Se)。
チルニウム(Te)あるいはノ・ロゲン元素(F 、C
R。
Br、I)を含んだ化合物の場合の方が、再結合中心と
しての機能をより発揮する。電子の捕獲によって始まる
再結合中心は、原子価が更にもう1価減少できる遷移元
素による場合と、陰イオンの空格子点を含んだ中心の場
合がある。これらの再結合中心は、多くの化合物の中に
形成できる。例えば、酸化マグネシウム、酸化唾′鉛、
酸化イ・ノトリウムなどの単純酸化物結晶中にも形成さ
れる。
絶縁体が上記したいずれかの°電子−正孔対の再結合中
心を含み、しかも結晶の表面が再結合中心を含まない物
質によって汚染されていないならば、電子線の結晶への
突入によって必然的に出来る絶縁体表面上の表面結合電
子を捕集電極の助けを借りて容易に取り除くことが出来
る。結晶の表面が汚染されていると、その汚染物質の表
面に、表面結合電子が形成され、そのシールド効果によ
って絶縁体本来の特性は隠れてしまうので、結晶表面の
汚染には特に注意を要する。
若し、絶縁体に要求されている要求条件が、表面結合電
子を取り去るだけであるならば、その役割りはメンシュ
メタルを単独で設置した場合と本質的に同じになり、蓄
積管の機能は見られない0明るく青白色に発光する酸化
面Q螢光体を塗布した場合がこれに相当する。蓄積管に
使用される絶縁体は、フラッド電子流が結晶に突入した
折には、形成される表面結合電子を、結晶内に含まれて
いる電子と正孔対の再結合中心と、捕集電極の助けを借
りて効率良く速やかに取り去ることが出来ると同時に、
その絶縁体の持つ固有特性として、内部持続分極を持ち
合わせる必要がある。明るく青白色に発光する酸化亜鉛
は、酸素の格子欠陥に原因した電子と正孔対の再結合中
心を持ち合わせ効率良く表面結合電子を除去そき、るが
、内部持続分極を持たない。
内部持続分極とは、絶縁体に外部電界を印加する時、絶
縁体の内部に現われる1種の分極で、その分極が外部電
界を取り去った後も長い期間持続する現象である。分極
の極性は、印加電界の極性によって随意に変えられる。
物理的メカニズムは未だ完全に理解されていないが、経
験的には、電子トラップに捕えられた電子と、正孔トラ
ップに捕えられた正孔が内部持続分極と密接な関係を持
っているようだ。この内部持続分極の持つ特異な性質は
、結晶の吸収端以上のエネルギーを持った電磁波、また
は、電子線のようなエネルギーを持った粒子を照射して
、結晶中に成る臨界値以上の電子と正孔対を作ると、そ
の照射部分の局所の抵抗が顕著に低下し、その局部の内
部持続分極が解Vすることである。
絶縁体が内部持続分極を持ち合わせていると、この分極
が持続している間、電子線の照射側の絶縁体をその分極
量に相当する大きさで負に帯電させておくことが出来る
。この負電界を突き抜けられる臨界値以下のエネルギー
を持つように設定されたフラッド電子流は、この負電界
で反撥され、メツシュメタルを通過出来ない。臨界値よ
り大きいエネルギーを持った電子線を照射すると、その
照射された部分だけの絶縁体の抵抗値が低減し、上記内
部持続分極は消える。それに付随して、負電界も消える
。その結果、フラ・ノド電子流は、その部分だけのメツ
シュメタルを通過でき、螢光体に到達し、突入して螢光
体を発光させる。この時、螢光体の発光量がフラ・ノド
電子流の持つエネルギーに比例するのは勿論である。こ
のように、蓄積管のメツシーメタルに塗布される絶縁体
が多数の電子と正孔対の再結合中心を含み、その上で内
部持続分極を持っていると、蓄積管の機能が生ずる。
多くの合成された酸化物、硫化物、珪酸塩、燐酸塩、ア
ルミン酸塩等の無機化合物は、合成時に形成される空格
子点に原因した欠陥を多数含んでいる。これらの欠陥の
ある種のものは、電子と正孔対の再結合中心となると同
時に、その欠陥に原因した内部持続分極を示す。しかし
、結晶の作成時に格子欠陥の数を制御するのは非常に困
難で、その結果として特性はばらつく。再結合中心の数
と内部持続分極の効果を著しく強調し、しかも再現性の
ある結晶の作成方法は、上記した化合物によって決まる
遷移元素をそれぞれの中に導入する方法を取ると良い。
上記した化合物の中、結晶の最上位の禁示帯幅が可視ま
たは近紫外線領域の光エネルギーに相当する化合物、例
えば、高抵抗にある酸化亜鉛または硫化カドミウム等は
、内部持続分極を示すと同時に、上記吸収端以下の波長
の光を照射するとき光電導現象を示し、内部持続分極を
解消する0この理由によって、これらの化合物は光コピ
ー用基板として実用されている。この応用の場合、使わ
れる化合物の禁止帯幅は、近紫外から可視領域に限定さ
れる。それは、これらの化合物の置かれている周囲の気
体および化合物を基板に固定するために使用する結合剤
の吸収端が近紫外域にあるので、短波長紫外線またはそ
れよりエネルギーの大きい光は化合物に到達できないの
で、内部持続分極を解消できない。上記した光コピー用
基板に使用できる化合物は蓄積管用絶縁体として使用で
きる。だが蓄積管用の場合には、化合物が真空中に結合
剤なしで置かれること、照射されるのは、禁止帯幅に比
較して遥かに高いエネルギーを持った電子線であること
から、化合物の禁止帯幅の制約は無くなり、それだけ選
択度は大きくなり、より沢山の化合物が使える。
従来使われてきた酸化マグネシウム(M(JO)は禁止
帯幅が74 eVと大きいが、結晶の作成時に出来る空
格子点に原因した内部持続分極と、非輻射性再結合中心
を持っていた。上記両特性を付寄する空格子欠陥の数は
、MgOの結晶の作成時の条件、特に雰囲気に大きく依
存して変る。だが、MqOの蓄積管に使用される物理的
理由が充分に理解されていなかったので、Mgoの作成
時の雰囲気としての機能を付寄することは出来ても、そ
の特性の制御は充分に出来ていなかった。これらに原因
して、蓄積管としての特徴である記録速、度が、管毎に
ばらついていた。このばらつきを改善する、即ち再現性
の良い方法を確立することが急務となっていたばかりで
なく、MtxOを使用した場合より更に速い記録速度の
大幅な改良が望まれていた。
内部持続分極を持ち、MqOに比較して、電子線の照射
下で内部持続分極を速やかに解消できる化合物に、微量
の遷移元素を含んだ、または含まない硫化亜鉛、硫化カ
ドミウム、硫化亜鉛カドミウム、酸化亜鉛、酸化カドミ
ウム、セレン化亜鉛。
セレン化カドミウム等の■−■化合物と燐化ガリウム、
燐化インジウム、砒化ガリウム、砒化アルミニウム、窒
化アルミニウム等の■−■化合物、および遷移元素を含
んだ酸化物と酸素酸塩化合物、例えば、珪酸亜鉛、珪酸
イツトリウム、アルミン酸イツトリウム、硫酸化イツト
リウム、硫酸化ガドリニウム、臭酸化ガドリニウム、酸
化イツトリウム等である。これらの化合物の中、硫化物
、セレン化物の結晶表面は、空気中の水分と酸素によっ
て容易に化学的に変化し、再結合中心を持たない不純物
層を表面に形成する。このように表面層が化学変化した
化合物を真空中に置き、電子線を照射したならば、この
不純物絶縁体層上の表面結合電子によって上記化合物は
シールドされる結果、上記化合物の本来の特性が隠され
て観測できなくなるので、化合物結晶の表面汚染には特
に注意を用する。この点に留意して、不純物層の形成を
避けておけば、上記化合物は蓄積管用絶縁体として非常
に良い物質である事が解った。これは次の実験によって
証される。
上記化合物の微粉体をメツシュメタル上に、約2層の厚
さに塗布し、第1図に示した構成要素からなる試験管の
内部に設置する。この構成配置からなる試験管で、陰極
2から出た電子流は、メツシュメタルを通過できない時
は捕集電極3によって捕集されるので、電流計6の針は
振れない。陰極からの電子流がメツシュメタルを通過し
た時には、螢光膜の代りに置いた電導体6によって電子
流は捕集されるので、電流計6の針を振らして、閉回路
を形成する。従って、メツシュメタル上に塗布された絶
縁体の特性に依存した陰極からの電子流を調べることが
出来る。この特性の測定において、陰極から流出してい
る電子流は、メツシュメタルの電位に無関係に一定値に
々るように制御しておく。測定を始めるに当り、切換ス
イッチりを用いて、メツシュメタルに負電位、例えば−
260ボルト’を印加する。その後で、メツシュメタル
の電位を陰極と同電位にし、しかる後、徐々に正電界を
加えて行くと、電圧が第2図に示したvTHに到るまで
は、電流計6の針は振れない。vTHを通過した所で急
に電流計6の針は振れ、その値は一定電流値ia に到
る。それより更に電圧を上昇させても電流は増加せず、
ia  に溜まる。この状態から電位を減少させて行く
と、電位がvTHより低くなっても、電流は減少せず、
一定値ia  を保つ。
この状態は、電位の減少がvdに到る迄続く。メツシュ
メタルの電位がvdになると、電流は急に減少し、vd
以下では零になる。この状態で電位を再度−旧昇させる
と、76以上の電位で一定電流1aが観測され、vTH
は観測されない。vTHを再度観測するには、メツシュ
メタルの電位を一度任意の負電位、多くの場合−260
ボルトに持って行くことが必要である。この操作を繰り
返すことによって、第2図に示した電圧と電流の間の履
歴現象が繰り返し観測される。
蓄積管は、第2図に示した履歴現象を利用する。
今、メツシュメタルの電位を一度負にしたる後、■dと
vTHの間の任意の電位、例えば第2図に示したvaな
る電位を印加しておく。このままでは、フラッド電子流
はメツシュメタルを通過できず、捕集電極によって捕集
される。従って、螢光面は発光しない。このメツシュメ
タルにvTH以上の電位によって加速された電子・流を
照射すると、第2図に示した履歴現象の作用によって、
この電子流の当った部分の内部持続分極が解消し、フラ
ッド電子流はその部分のメソシュメタルを通過で鳴る。
このようにして、フラ・ンド電子流は螢光面上記した履
歴現象は、内部持続分極とその解消に原因しており、内
部持続分極の解消速度は、物質が決められた場合は、絶
縁体中に作られる電子と正孔対の数に比例する。電子と
正孔対を単位時間当り沢山作れば、内部持続分極は速く
解消するので、蓄積管の記録速度は速くなる。絶縁体結
晶中に作られる電子と正孔対の数は、結晶中に与えられ
た記録電子のエネルギーに比例する。そのエネルギーは
、記録電子流の密度と加速電位の積で表わされる。現象
の観測で解像度を良くするには、良くフォカスされた小
さな径の電子ビームを使う方が良く、電子流密度を大き
く変えることは出来ない。多くの場合、記録速度を速く
するのに、記録電子銃の電位k vTHより遥かに上昇
させる方法例えば4KVが取られる。
履歴現象の観測される電圧範囲は、メツシュメタルに塗
布する絶縁体結晶の厚さによっても変る。
これを第3図に示す。絶縁体の微粉末結晶を薄く塗布し
た場合、(a)に示したように、多くの場合履歴現象は
陰極に対してメ・ンシュメタルの電位力;160から3
00ボルト近辺で得られる。これより塗布量を増加して
行くと、履歴現象の現われる電圧範囲は、(b)に示す
ように高圧側に移って行く0高圧側に移ることの利点は
、メ・ンシュメタルを通過したフラッド電子流が持って
いるエネルギーが高くなり、それだけ螢光体の発光が強
められる点である。しかし、履歴現象の生ずる電圧範囲
が狭くなり、設定操作電圧が膜厚の僅かな変動によって
変化するので、不便である。螢光面を明るく発′ 光さ
せるには、メ・ンシュメタルを通過したフラ・ソド電子
流を、メツシュメタルと螢光膜の間に適度の電圧を印加
して加速する方法を取った方が良い0この場合、螢光膜
に印加する電圧は、それによる電界によって、メ・ソシ
ュメタル上の負電界がキャンセルされ、フラ・ンド電子
流がメ・ンシュメタルを通過する臨界電位よりも低い電
圧であることは勿論である。
メツシュメタルに塗布する上記絶縁体結晶は、微小結晶
の集合からなる粉体の場合が多い。この微粉体が、微小
単結晶の集合体であっても良く、また多結晶体の集合体
である場合でも効果は阻害されない。これら絶縁体粉末
を塗布する目的で、結晶表面に故意に結合剤を付着させ
たり、また結晶表面を覆うこと、更に塗布工程での結晶
表面層の化学変化は、記録速度を遅くするばかりでなく
、多くの場合、蓄積管としての基本的な機能を阻害する
ので避けなければならない。電子と正孔対の再結合中心
を含み、内部持続分極を持った絶縁体は、粉体の形で利
用されるだけでなく、薄膜の形ちでメツシュメタル上に
付着させても良い。このような薄膜は、真空中での蒸着
法によっても、また化学蒸着法によっても作ることが出
来る。これらの方法のいずれかによって出来た薄膜は、
限らずしも薄膜単結晶である必要はなく、沢山の境界を
持った薄膜片の集合体で出来ていても、蓄積管としての
作用効果を減するものでない。
電子と正)L対の再結合中心を含み、更に内部持続分極
を示し、内部持続分極が電子線の照射によって遭やかに
解消する物質として前述の物質力;ある。これらの物質
の代表例として、硫化亜鉛を用いた場合について更に詳
述する。不純物を故意に加えないで作った硫化亜鉛を用
いても蓄積管用絶縁体としての効果は見られるが、これ
に微量の塩素又はアルミニウムを添加して硫化亜鉛を結
晶化させると更に良い。この場合、塩素又はアルミニウ
ムの含有量は、000001から0001モル、願わく
ば、0Ooo3モル周辺にあるとき、内部持続分極と、
電子と正孔対の再結合中心の両方が強められる。上記特
性を更に強調すると同時に再現性を得るには、微量の銅
を更に添加して結晶化させると良い。この場合、銅の含
有量が000001モルから0001モルの範囲に、願
わくは0α02モル周辺にあり、塩素又はアルミニウム
の含有量が、銅と等量か又は3倍量迄の間の任意の量に
ある時、硫化亜鉛は蓄積管用絶縁体としての最適な特性
を持つ。この硫化亜鉛で、銅と塩素又はアルミニウムの
含有量をそのままにして、硫化亜鉛の1部又は全部をカ
ドミウムで置換しても差し支え無い。また、硫化亜鉛又
は硫化カドミウムの硫黄の1部又は全部をセレンで置換
しても差し支え無い。セレンで置換した場合は、導入す
る微量の塩素は臭素に置き換えた方が効果は強調される
。また上記化合物で、添加する銅の全てを銀又は金で置
き換えても差し支え無い。これらの硫化物、セレン化物
あるいは硫セレン化物を使用する場合、これらの化合物
の表面は、空気中、−特に温度を含んだ空気中で化学変
化を起し、表面に好まざる化合物が形成されるので、こ
れらの化合物の使用時には特にこの点に留意して、不純
化合物層の形成を避けなければならない。このように多
くのa−■化合物の表面は、空気中で不安定である。こ
れに反して、II−Vlの酸化物は安定であり取り扱い
が容易である。だが■−■酸化物の抵抗は作り方によっ
て変り、その物理特性も大きく変る。この中、高抵抗に
ある酸化亜鉛又は酸化カドミニウムが蓄積管用絶縁体と
して使用できる。特に、高抵抗にある酸化亜鉛は、亜鉛
と酸素の格子欠陥に原因した内部持続分極と、電子と正
孔対の再結合中心を持っているので、蓄積管への適用で
取り扱い −の容易な化合物である。
以下実施例を用いて説明する。
(実施例1) 外部から電界を印加した時に内部持続分極を示し、光の
照射下で高暗抵抗値を著しく減少させる酸化亜鉛の微粉
末を、メツシュメタル上に粒子層が平均して2層に成る
様な厚さで均一に塗布する。
このメツシュメタルを蓄積管内に設置し、一旦−260
ボルトの負電位をメツシュメタルに印加したる後、電圧
を徐々に正に増加させ、メソシュメタルを通過するフラ
ッド電子流を調べると、フラッド電子流のメソシュメタ
ルの通過には、酸化亜鉛の内部持続分極と、その持続分
極の解消に原因して、第2図に示した履歴現象が、1o
Oボルトから200ボルトの間で観測される。従って、
メツシュメタルを−H−260ボルトにしたる後、16
0ボルトの正電位を印加して置くと、フラッド電子流は
メソシュメタルを通過できず、蓄積管の螢光面は発光し
ない。これに記録電子銃からの電子線を照射すると、履
歴現象の作用によって蓄積管の螢光膜上に、記録電子流
の変調に同期した螢光体の発光が観測される。螢光膜上
への記録速度は、酸化マグネシウムを用いた場合の(Ω
χαη−〜のから顕著に改善され、1■0χα℃〜勺で
ある。この様にして螢光面上に記録され保存された映像
は、メソシュメタルに一260ボルトの負電位を印加す
る消去操作を加える迄の期間、螢光面上に発光の形ちで
記録を溜めておくことが出来る。
(実施例2) 銅f 00002モル、アルミニウム1QOO04モル
含有している硫化亜鉛を、硫化水素気流中で加熱して結
晶化させると、電界の印加によって内部持続分極を示し
、その分極は、310 nm以下の紫外線あるい1′j
:電子線の照射によって解消する。
この場合、銅とアルミニウムの対が、電子と正孔対の再
結合中心となっている。この微粉末をメツシュメタルに
塗布して蓄積管に適用しても良好な結果は得られるが、
再現性のある効果は、この硫化亜鉛を蒸着法に′よって
、メツシュメタル上に薄膜の形ちで付着させた方が大き
い。薄膜は、上記硫化亜鉛を高真空中で加熱して、約1
00℃に加熱されたメツシュメタル上に、2μmの厚さ
に蒸着する。この薄膜を、真空を破ることなく、メソシ
ュメタルを300℃から700℃の温度範囲で加熱し、
結晶化させる。この操作によって出来た硫化亜鉛薄膜は
、電界の印加によって内部持続分極を示すばかりでなく
、適度の電子線の照射によって、内部持続分極を速やか
に解消する。硫化亜鉛の薄膜を付着したメツシュメタル
は、硫化亜鉛薄膜の表面層の化学変化を防ぐために、空
気中に放置することなく、直ちに蓄積管内に設置し、蓄
積管内部を高真空にする操作に移して蓄積管を作る。こ
のようにして出来た蓄積管のメツシュメタルに、一旦、
−250ボルトの負電圧を印加したる後、徐々に電圧を
正に増加させて、メ・ンシュメタルを通過するフラッド
電子流を調べると、フラッド電子流のメツシュメタルの
通過には、硫化亜鉛の内部持続分極とその解消に原因し
た履歴現象が200ボルトから380ボルトの間で観測
される。従って、メツシュメタルを−H−250ボルト
にしたる後、23oボルトの正電位を印加しても、その
ままでは蓄積管の螢光面は発光しない。
記録電子銃からの電子線をメツシュメタルの上の硫化亜
鉛に照射すると、履歴現象の作用によって、蓄積管の螢
光膜上に、記録電子流の変調に同期した一瞬の高速現象
の軌跡が、定常的な螢光体の発光に変換されて観測され
る。記録速度の臨界値は、5ooooooo〜働であり
、従来の蓄積管のそれから大幅に改善される。
(実施例3) セリウム1QOO01モルから001モルの範囲で含ん
だ珪酸イツトリウムの微粉末結晶は、外部電界の印加に
よって、内部持続分極を持ち、高エネルギーの電子線を
照射する時、内部持続分極は解消する。この場合、セリ
ウムイオンが電子と正孔対の両結合中心として働らく。
この微粉末結晶を、平均粒子数として10層の厚さで、
メツシュメタル上に均一に塗布する。このメツシュメタ
ルを蓄積管内に設置し、一旦−7Ooボルトの負電圧を
メツシュメタルに印加したる後、電圧を徐々に正に増加
させて、メツシュメタルを通過するフラッド電子流の量
を調べると、フラ・ソド電子流のメツシュメタルの通過
には、珪酸イツトリウムの内部接続分極と、その解消に
原因して、図2に示した履歴現象が500ボルトからe
ooボルトの間で観測される。従って、メ・ンシュメタ
ルを一旦一700ボルトにしたる後、55oボルトの正
電位を印加しても蓄積管の螢光面は発光しない。これに
記録電子銃からの電子線をメ・フシ−メタル上の珪酸イ
ツトリウムに照射すると、履歴現象の作用によって、蓄
積管の螢光膜上に、記録電子銃の変調に同期した一瞬の
高速現象の軌跡が、定常的な螢光体の発光に変換されて
観測される0記録速度の臨界値は、120000000
m浬であり、従来の蓄積管のそれから大幅に改善される
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の蓄積管用絶縁体の履歴特性を測定する
装置の模式図、第2図は本発明の蓄積管用絶縁体のもつ
加速電圧とメ・ソシュメタルを通過した電子流の関係を
示す図、第3図は本発明の蓄積管用絶縁体のもつ加速電
圧とメ・ンシュメタルを通過した電子流の関係に現われ
る絶縁体膜厚の作用を示す図であり、(a)は膜厚の薄
い場合、申)は膜厚が厚い場合を示す図である。 1・・・・・・硝子管、2・・・・・・陰極、3・・・
・・・捕集電極、4・・・・・・蓄積管用絶縁体を塗布
したメンシュメタル、5・・・・・・メ・ソシュメタル
を通過した電子流を捕集する電極、6・・・・・・電流
計、7,8゜90・0・電源、100・・・e11切換
スイッチ。 代理人の氏名 弁理士 中 尾 敏 男 klか1名第
1図 第2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)  電子と正孔対の再結合中心を含有し、内部持
    続分極を持つ結晶よりなることを特徴とする蓄積管用絶
    縁体。 (2)電子と正孔対の再結合中心を含有し、内部持続分
    極を持つ結晶が微粉体状であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載の蓄積管用絶縁体。 (3)  電子と正孔対の再結合中心を含有し、内部持
    続分極を持つ結晶が薄膜状であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載の蓄積管用絶縁体。 (4)電子と正孔対の再結合中心を含有し、内部持続分
    極を持つ結晶が、ドナー・アクセプタ対再結合中心を含
    有する結晶であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項、第2項または第3項に記載の蓄積管用絶縁体。 (6)  ドナー・アクセプタ再結合中心を含有し、内
    部持続分極を持つ結晶が周期率表のU族と■族の元素で
    構成された■■化合物結晶を基体とし、陽イオン格子欠
    陥または周期率表のl族元素をアクセプターとし、■族
    または■族元素をドナーとして基体結晶に導入してでき
    るドナー・アクセプタ再結合中心を含有した結晶である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第4項に記載の蓄積管
    用絶縁体0 (6)  ドナー・アクセプタ再結合中心を含有し、内
    部持続分極を持つ結晶が、周期率表の■族と■族の元素
    で構成されたm−v化合物結晶を基体とし、■族元素を
    アクセプタ、■族元素をドナーとして基体結晶に導入し
    て出来るドナー・アクセプター再結合中心を含有した結
    晶であることを特徴とする特許請求の範囲第4項に記載
    の蓄積管用絶縁体。 (7)電子と正孔対の再結合中心を含有腰内部持続分極
    を持つ結晶が、遷移元素を導入して出来る再結合中心を
    含有した結晶であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項、第2項または第3項に記載の蓄積管用絶縁体。 (8)電子と正孔対の再結合中心を含有し、内部持続分
    極を持つ結晶が、Y、Gd、LaおよびLuの少なくと
    も1種類以上の成分から成る酸化物、硫酸化物、ハロ酸
    化物、珪酸塩、アルミン酸塩結晶から成り、電子と正孔
    対の再結合中心として働らくCe、Eu、Sm、Dy、
    Tb、Pr、YbおよびNdO中の少なくとも一元素を
    含有している結晶であることを特徴とする特許請求の範
    囲第2項、第3項または第4項に記載の蓄積管用絶縁体
    。 (9)  フラッド電子流のメツシュメタル通過特性に
    履歴現象を付与する蓄積用絶縁体を用いた蓄積管。
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