JPS5811363B2 - 超微粉リン酸チタン及びその製造方法 - Google Patents

超微粉リン酸チタン及びその製造方法

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JPS5811363B2
JPS5811363B2 JP52148190A JP14819077A JPS5811363B2 JP S5811363 B2 JPS5811363 B2 JP S5811363B2 JP 52148190 A JP52148190 A JP 52148190A JP 14819077 A JP14819077 A JP 14819077A JP S5811363 B2 JPS5811363 B2 JP S5811363B2
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榎本一雄
高井潔
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内藤博之
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Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な超微粉無定形リン酸チタン及びその製造
方法に関する。
従来、リン酸チタンは、紫外線反射性に優れた白色顔料
、防錆顔料、防燃性顔料、イオン交換剤、触媒乃至は触
媒担体等の分野に有用であることがよく知られている。
このようなリン酸チタンを製造する方法は、一般に水乃
至は酸可溶性チタン塩とリン酸或いはリン酸塩とを、水
性媒体中で反応させ、リン酸チタンを沈澱の形で生成さ
せることから成っている。
この場合、生成するリン酸チタンは所謂ゲルの形で生成
し、その洗浄性、特に濾過性が一般に不良であるばかり
ではなく、生成するリン酸チタンが所謂ゲルであること
に関連して、顔料として重要な特性である粒度特性が不
満足であるという欠点を有している。
これらの欠点を改善するために、生成リン酸チタンを粒
状に成形して洗浄する方法(特公昭47−21213号
、特公昭48−33616号、及び49−19520号
等の各公報)、反応後熟成により粒度調整する方法、生
成リン酸チタンを乾燥後洗浄する方法(特開昭52−1
09497号公報)等、極めて多くの洗浄性を改善する
方法が提案されているが、これらの方法は何れも、リン
酸チタンの生成とは別個に格別の処理手段を必要とする
ものであって、操作が煩瑣で、格別の後工程を必要とす
るという点で不満足なものであると共に、生成するリン
酸チタン粉末は粒度分布が広く且つ凝集傾向が大きく、
樹脂や塗料ビヒクルへの分散性が未だ十分でないという
欠点を有している。
勿論、リン酸チタンの粉末を更に各種粉砕操作に賦して
粒度を微細化することも考えられるが、リン酸チタンは
所謂ゲルの一般的属性として粉砕の最も困難なものの一
つであり、更に粉砕により一層粒度分布の広いものとな
る傾向が大であり、また粉砕物から粒度の小さいものの
みを取出すことは現在の技術では不可能に近い。
本発明者等は、種々のチタン塩の内でも特に硝酸チタン
を選択し、この硝酸チタンとリンのオキシ酸とを、以下
に詳述する条件下に混合し且つ熟成するときには、従来
公知のゲル状リン酸チタンからは全く予想外に粒径が微
細で、しかも著しくシャープな粒度分布を有する新規無
定形リン酸チタンが得られることを見出した。
即ち、本発明の目的は、粒径が極めて微細でしかも著し
くシャープな粒度分布を有し、その結果樹脂やビヒクル
等への分散性に際立って優れている新規無定形リン酸チ
タンを提供するにある。
本発明の他の目的は、公知のリン酸チタンに比して紫外
部における反射性に際立って優れているリン酸チタン白
色顔料を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、上述した超微粒子リン酸チタ
ンを、優れた1過性及び洗浄性のものとして、反応系中
で直接製造する新規方法を提供するにある。
本発明によれば、式 %式%(1) 式中、nは1乃至0.3の数である、 の組成を有し、電子顕微鏡で測定した数平均粒径が2.
0ミクロン以下で、沈降法で求めた見掛粒径がモード径
で表わして1.0乃至2.5ミクロンの範囲に且つモー
ド径±1μの範囲に実質上全粒子の見掛粒径が入る粒度
分布を有する非凝集性の無定形微粒子から成ることを特
徴とする超微粉リン酸チタンが提供される。
本発明の超微粉リン酸チタンは、TiO2として10乃
至90g/lの濃度を有する硝酸チタンの硝酸酸性水溶
液と、P2O5として140g/1以上の濃度を有する
リンのオキシ酸又はその反応性誘導体の水溶液とを、T
iO2:P2O5としてのモル比が1:1乃至1:0.
3となる割合いで、70℃以上の温度で且つ下記式 式中、CFは最終リン酸チタン中のTiO2としてのチ
タン分含有量(重量%)を表わし、CMは混合系中のチ
タン分(TiO2)とリン酸分(P2O5)との合計量
当りのチタン分含有量(重量%)を表わす で定義される偏差率(RD)が、20%以内に達する時
間が5分以内となるように、混合し、生成するリン酸チ
タンをpH0,1以下の硝酸媒質中で95℃以上の温度
で熟成し、次いで熟成後のリン酸チタンを回収すること
により製造される。
本発明方法によれば先ず、種々の水溶性乃至は酸可溶性
チタン塩の内でも硝酸チタンを用いることが、超微粉リ
ン酸チタンを製造するために特に重要である。
即ち、後述する比較例3及び4にも示す通り、チタン原
料として四塩化チタンや硫酸チタン(チタニル)を使用
する場合には、他の条件を本発明の場合と同一にしても
、粒径が微細でしかも粒度の均一性に優れたリン酸チタ
ンは到底得られない。
この理由は正確には明らかでないが、本発明では後述す
る特定の混合方式を採用することにも関連して、硝酸チ
タンは加水分解を経由せずにリン酸と反応することが一
つの重要な要因であると考えられる。
また、用いる硝酸チタンの水溶液は、TiO2として1
0乃至90g/l、特に20乃至80g/lの濃度を有
することも重要である。
即ちTiO2濃度が上記範囲よりも低いチタン水溶液で
は、所謂ガリガリ状の粒径の粗大な二次凝集したリン酸
チタンが生成し、またTiO2濃度が上記範囲よりも高
い水溶液では、やはり加水分解傾向が犬となってやはり
粒径の粗大な二次凝集したリン酸チタンが生成するよう
になる。
本発明に使用する硝酸チタンは、本発明者等の提案にか
かる特開昭51−128614号公報等に記載されてい
る通り、チタン鉱石をアルカリの存在下に融解処理し、
次いでこの融解物中のMn、V、Cr等の不純金属成分
を水及び温水で浸出させた後、残漬を硝酸で溶解させる
ことにより得られる。
硝酸チタンの水溶液は、加水分解を防止するために遊離
硝酸を含有している必要があり、この遊離硝酸の量は、
TiO2濃度によっても変化するが、一般にHNO3と
して200乃至830g/l、特に300乃至600g
/lの範囲にあるのがよい。
リンのオキシ酸としては、例えばオルトリン酸。
(H3PO4)、メタリン酸(HPO3)、ピロリン酸
(H4P2O7)、ヘキサメタリン酸 〔(HPO3)6〕、トリポリリン酸(H5P3O10
)、亜リン酸(H3PO3)、次亜リン酸(H3PO2
)等の如何なるリンのオキシ酸をも用いることができ、
またこれらのリンのオキシ酸成分を賦与するために、そ
の無水物(例えば5酸化リン)、或いはアルカリ金属、
アルカリ土類金属、アンモニウム、亜鉛、アルミニウム
塩等の反応性誘導体を用いることもできる。
これらリンのオキシ酸又はその誘導体は、水溶液の形で
或いは硝酸に溶解した溶液の形で加えることができる。
リンのオキシ酸成分を水溶液として用いる場合、リンの
オキシ酸分の濃度があまり薄い場合には、反応系中に随
伴される水分によりて硝酸チタンの加水分解がひき起さ
れる可能性もあるので、P2O5として140g/1以
上の濃度を有する水溶液であることが重要である。
前述したチタン原料とリンのオキシ酸分原料とは、Ti
O2:P2O5として表わして、1:1乃至41:0.
3、特に1:1乃至1:0.4のモル比で混和させる。
P2O5のモル比が上記範囲よりも小さくなると、最終
リン酸チタンの収率が低下するばかりではなく、紫外部
の反射率、防錆性、防燃性等のリン酸チタンの特性が低
下する傾向が大となる。
一方、P2O5のモル比が上記範囲よりも大きくなると
、リン酸チタンの化学的安定性、特に顔料としたときの
安定性が低下する傾向が大となる。
更に、これら何れの場合にも、生成する無定形リン酸チ
タンの粒度は粗く且つ分布の広いものとなる。
硝酸チタンの加水分解を防止する上で、両原料を70℃
以上、特に85℃以上、反応系の沸点迄の温度で且つ硝
酸チタンの加水分解を実質上生じない混合条件下に混合
することも重要である。
両成分の混合時の温度が上記範囲よりも低いときには、
チタン成分とリンのオキシ酸分とを、チタン成分の加水
分解をひき起すことなしに、一挙に反応させることが困
難となり、粒径が微細でしかも分布の狭い非凝集性の無
定形リン酸チタンを得ることが困難となる。
また、硝酸チタンの加水分解を防止する上で、前述した
偏差率(RD)が20%以内に達する時間が5分以内、
特に3分以内となるように、両原料を混合することも重
要である。
チタン分原料とリンのオキシ酸原料との混合方式には、
種々の方式があるが、例えばリンのオキシ酸分原料溶液
とチタン原料水溶液とを同時に反応媒質中に攪拌下に江
別する方式では、この偏差率(RD)は混合開始時点か
ら終了迄RDは20%以内となる。
また、チタン原料溶液中にリンのオキシ酸分原料を江別
混合する場合、逆にリンのオキシ酸分原料溶液中にチタ
ン原料溶液を江別混合する場合にも、この偏差率(RD
)が20%以内となる時間が5分以内となるように急速
に江別混合を行うことによって、本発明の新規粒度特性
のリン酸チタンを得ることが可能となる。
尚、リンのオキシ酸分原料を含有する反応媒体中にチタ
ン原料水溶液を添加する方式では、チタン原料は加水分
解に先立ってリンのオキシ酸分と反応するので、特に両
成分の混合を急速に行う必要がないかの如く認められる
が、生成するリン酸チタンの組成がチタン原料添加の初
期と終期で相違する傾向があり、また生成リン酸チタン
の粒径かやゝ大きくなり、分布も広くなる傾向があるか
ら、やはり前述した急速混合形式を甲いることが重要と
なる。
本発明において、混合により生成するリン酸チタンをp
H0,1以下の硝酸媒質中で且つ95℃以上の温度で熟
成することも重要であり、例えば熟成媒質中のpHが0
.1よりも高い場合にはリン酸チタンが熟成中に加水分
解し、微細でしかも分布の狭い非凝集性リン酸チタンを
得ることが困難となる。
また熟成温度が95℃よりも低い場合にも、やはり生成
リン酸チタンの加水分解傾向が犬となる。
一般に、硝酸チタンとリンのオキシ酸分原料との反応に
際して、硝酸チタン中の硝酸分が母液中にハキ出される
ため、母液中のこの硝酸分や遊離硝酸を利用して、熟成
を行うことができる。
熟成処理は、反応容器中でそのまま攪拌下に行うことも
でき、或いは反応容器中の内容物を熟成槽のような別の
容器へ移行してから、攪拌下に熟成処理を行うこともで
きる。
本発明方法によれば、かくして反応系中で、粒径が著し
く微細でその分布の著しくシャープな非凝集性の無定形
リン酸チタンの超微粉末が得られるという顕著な利点が
ある。
しかも、意外なことに、このリン酸チタンは、粒径が著
しく微細でしかも無定形であるにもかかわらず、1過性
や洗浄性に際立って優れており、例えば後述する実施例
の方法で求めた沢過速度が0.3m/hr以上であり、
従来のリン酸チタンの1過速度が0.08m/hr以下
であるのに対して顕著に優れているという利点を有して
いる。
かくして、本発明による無定形リン酸チタンの超微粉末
は、そのまま母液から1過により分離し、しかも少ない
水量で迅速に水洗、1過することが可能である。
得られた無定形リン酸チタンは、所謂ウェットケーキの
形で、或いはフラッシングケーキの形で、或いは乾燥粉
末の形で、或いは更に焼成粉末の形で種々の用途に供す
ることができる。
添付図面第1図は、本発明のリン酸チタン(実施例1に
よるリン酸チタン)の走査型電子顕微鏡写真(倍率40
00)であり、第2図は四塩化チタンを原料として使用
し且つ硫酸存在下に生成するリン酸チタンを乾燥後、洗
滌して得られるリン酸チタン(比較例3)の走査型電子
顕微鏡写真(倍率4000)であり、第3図は公知の粒
状ゲル洗滌法により得られるリン酸チタンの粉砕物(比
較例4の1)の走査型電子顕微鏡写真である。
本発明によるリン酸チタンは、電子顕微鏡写真により、
個々の粒子の最大径の数平均値として求めた数平均粒径
が2ミクロン以下、特に1.5ミクロン以下であり、更
にストークスの沈降法則に従って測定した見掛粒径がモ
ード径(頻度が最大の平均粒径として定義される)とし
て表わして1.0乃至25ミクロン、特に1.0乃至2
.0ミクロンの範囲にあり、しかもモード径±1μの範
囲に実質上全粒子の見掛粒径が入る粒度分布を有すると
いう驚くべき特徴を有している。
即ち、上述した事実は、本発明によるリン酸チタンは、
粒径が微細でしかも均一であるばかりではなく、粒子相
互の凝集が殆ど乃至は全く認められないということを物
語っている。
これは、無定形のリン酸チタンが一般に、所謂ゲルの形
態をとるという公知の事実からは全く予想外のことであ
る。
一般に、無定形の無機微細粒子は1次粒径が微細であれ
ばある程凝集する傾向が大であり、かくしてこのような
無機微細粒子の沈降法により求めた見掛粒径はかなり粗
大なものとなり易い。
この事実は、所謂ゾル粒子を乾燥した粉末で回収しよう
とするときに屡々粉砕の困難なゲル状粒子となるという
事実から容易に了解し得るところであろう。
これに対して、本発明によれば、数平均(一次)粒径が
著しく微細でありながら、しかも見掛(二次)粒径(モ
ード径)が1.0乃至2.5ミクロンの微細な範囲にあ
り、しかも全ての粒子の見掛粒径がモード径±1μの範
囲に入るという分布のシャープさにも極めて優れている
のである。
本発明の超微粉リン酸チタンは、更に従来のリン酸チタ
ンに比して際立って優れた光学的特性を有している。
従来のリン酸チタンは(例えば比較例4参照)、アルミ
ナ反射板の反射率を100としたとき、波長280mμ
で150%、波長350mμで高々20%の反射率を有
するにすぎない。
これに対して、本発明のリン酸チタンは、アルミナ反射
板の反射率を100としたとき、波長280mμで16
0%以上、波長350mμで80%以上の反射率を有す
るのであって、本発明のリン酸チタンは、紫外線反射性
を有する白色顔料、特に航空機用塗料、屋外塗料等の用
途への白色顔料として有用であり、樹脂やビヒクルへの
分散性に際立って優れているという利点をも達成される
本発明を以下の実施例で説明する。
実施例1 加温攪拌条件下の硝酸チタン溶液中に、加温リン酸溶液
を加える一方性加法で、その製造工程において、1過性
ならびに洗浄性に優れ、その生成したリン酸チタンの乾
燥物が、その粒度分布において、粒径が揃っていて、し
かも極めて嵩高い嵩比重を有した、非凝集性の超微粉リ
ン酸チタンとその製造法について説明する。
原料硝酸チタン溶液の調製: 本発明のリン酸チタンのチタン成分原料としては、本発
明者らの発明(特開昭51−128614号、特願昭5
1−38752号、特願昭52−120503号明細書
)の方法に準拠して、チタン含有鉱石あるいはフラッグ
類をアルカリにてフラックス化し、有害有色金属成分で
ある、マンガン、バナジン、クロム等を容易にしかも実
質的に分離除去すると共に、酸特に硝酸に可溶な状態で
回収する方法をベースとして回収生成せしめた硝酸チタ
ン塩溶液を選んだ。
本実施例においては、チタン含有原料としては、高チタ
ンスラッグ(北越メタル社製)の粉末品(150メツシ
ュ全通)を選んだ。
ここに選んだ高チタンスラッグの組成(重量%:は下記
の通りである。
TiO288,82,5iO23,29、CaO0,1
2、MgO1,02、FeO4,04、A12O32,
54、V2O50,33、Mn01.17、Cr2O3
0,092上記原料に対して、フラックス用融剤として
、市販苛性ソーダ(NaOH)を選び、原料との混合を
好適に行うために、約50重量%濃度の苛性ソーダ溶液
とし用いた。
さらにチタン含有原料である高チタンスラッグのアルカ
リによるフラックス融解処理工程を合理的に行うために
、この融解処理の全工程を通じて取り扱い容易な非粘着
性の粒状での処理を可能にするために、補助材料として
、酸およびアルカリに不活性である炭素質物質であるコ
ークス粉末(240メツシュ通過)を選んだ。
上記した高チタンスラッグ5kgに対して、コークス粉
末0.8kgおよび50%濃度苛性ソーダ溶液121を
、内容積401のバッグミルに入れ、約10分間混練し
て、均質なしかしパサパサ状の混練物とした。
次いで、ここに得られた混練物を、5mm径の穴を有し
た目皿板を備えた造粒機を用いて円柱状に造粒した後、
約110℃で乾燥して、粒状の原料と融剤の混和物を得
た。
次いで、融解処理としては、回転(ロータリー)キルン
方式の加熱炉を用いて行った。
ロータリーキルン方式の加熱炉としては、鉄製の直径5
0cm×長さ2mのキルンの内側をアルミナを主成分と
する耐火セメント(日米1材製造(株)製キャスタブル
#160)を用いて内張すし、内径30cmにしたキル
ンに、昇温可能な様に、その中心部に炭化ケイ素を主成
分とする棒状発熱体(東芝セラミック(株)製、棒テコ
ランダム)を設け、1000℃までの昇温を可能とし、
60回回転時間の回転速度で回転させ、このキルンの一
方の口より投入された粒状物が加熱処理され、他の一方
の口より排出されるようにわずかキルンを傾斜させたロ
ータリーキルン方式の加熱炉を選んだ。
実際の融解処理方法としては、500乃至600℃に維
持された回転ギルン内を、前記方法で得られた原料等の
乾燥粒状物を連続的に投入し、20分間で約10kgの
融解処理が行えるようにした。
この粒状による加熱融解処理中、粒状物は、いわゆる融
液体(メルトした流動性のある状態)になることなく、
粒状物としで全工程を取り扱うことができた。
上記の様にして粒状で加熱融解処理された粒状物は緑色
であり、カリカリした粒状物であった。
次いでステンレス製で、加熱用の蒸気蛇管を備えた容量
1001の浸出槽に、上記緑色の粒状物を投入し、水2
01を江別し、攪拌しつつ、70乃至90℃の温度で加
温において1時間、水による浸出処理を行うと、粒状の
反応物はスラリー状となり、マンガン、バナジン、クロ
ム等の有色有害金属成分の大部分が融剤として用いたソ
ーダ分と共に浸出され、チタン成分は残渣として分離さ
れる。
次いで常法により濾過分離し、さらに温水(約80℃)
約201を用いて洗浄すると、約371の濾液(A)が
回収された。
ここに回収した濾液(A)中のマンガン、バナジン、ク
ロムおよびソーダ成分を組成分析し、その結果から上記
4金属酸分の浸出回収率を求めた。
その結果を第1表に表示した。
以上、第1表の結果から、高チタンスラップ中に含有さ
れていたマンガン、バナジン、クロムが実質上はとんど
、この融解処理後の水浸出処理によって、予め除去され
ることが理解される。
一方、浸出処理後有色有害金属成分をp過洗浄操作によ
り、実質上除去された赤褐色の残渣、即ち含水濾過ケー
キは、そのままで170乃至200メツシユの粉粒体で
、上記の固−液分離の1過操作においてもその沢過性良
く、しかも50%の含水物として約8.5kgの含水濾
過ケーキが回収された。
次いで、上記した水浸出処理に際して、用いた容量10
01の蒸気蛇管付ステンレス製浸出槽を利用して、この
浸出槽に50重量%の濃度の硝酸溶液約501張り込み
、この硝酸溶液中に、先に回収した8、5kgの含水沢
過ケーキを投入し、攪拌しながら、約3時間を要して、
該ケーキを硝酸に溶解せしめる。
この時該含水ケーキは実質的に完全に溶解し、硝酸に対
する未反応残渣は残らず、ケーキ中のチタン成分は硝酸
チタンとして完全に溶解した。
なお、この硝酸溶解に際して、溶解液の温度が溶解の全
過程において、少くとも40℃以上に上昇しないように
、浸出槽内に設けられている蒸気蛇管を利用して、この
蛇管に約25℃の水を冷却水として通して、その溶解液
の温度調節を行い、溶解したチタン成分が加水分解して
、チタン成分が沈澱する現象を避けた。
以上の処理操作によって、高チタンスラッグより本発明
方法の原料になる硝酸チタン溶液を、高チタンスラップ
中のチタン成分換算で98%の高収率で、しかもここに
調製回収した硝酸チタン溶液中のチタン成分はTiO2
換算濃度で、85.4g/lの濃度で調製された。
超微粉リン酸チタンの合成: 本実施例におけるリン酸チタンの製造条件は、下記第2
表の条件を満足するよう定めた。
第2表 超微粉リン酸チタンの合成条件 反応温度(℃)70〜100 熟成温度(℃)95〜110 熟成時間(分) 30以上 その具体的条件は次の通りである。
硝酸チタン溶液の濃度としては、前記方法で調製した硝
酸チタン溶液(TiO2換算濃度85.4g/l)を濃
度50重量%の硝酸溶液を用いて、TiO2換算濃度で
、30g/lの濃度になるように稀釈して、リン酸チタ
ン合成用原料液とし、その2031を用いた。
リン酸チタン合成の一方の原料であるリン酸成分として
は、市販試薬1級のオルソリン酸(H3PO4,85%
濃度、比重1.69)を用いて、P2O5換算濃度で5
20g/lのリン酸溶液に稀釈したリン酸溶液を0.1
1選んだ。
この0.11のリン酸液は生成リン酸チタンのTiO2
/P2O5のモル割合として、はぼ2/1になることを
目標に設定した。
合成方法としては、上記30g/l濃度の硝酸チタン溶
液を攪拌翼を備えた内容積51のステンレス製ビーカー
型容器に張り込み、この溶液を除徐に約80℃に加温し
、攪拌下に、所定量(0,11)のリン酸液を200m
1/m1n(RD=20%に達する時間が0.44分)
の性別速度で連続的に性別し、リン酸チタンを析出生成
せしめた。
リン酸液を性別し終り、リン酸チタンが生成し終ると直
ちに該反応スラリー液を約100℃に昇温し、攪拌しな
がら約50分間加温熟成を行った。
この熟成時のスラリーpHは0.01以下であった。
加温熟成後、直ちに生成したリン酸チタンを減圧濾過方
式で母液との1過分離を行った。
なお、この時の濾過性を明確化するために、下記に示す
濾過条件によって、それぞれの生成リン酸チタンの濾過
速度および洗浄速度を測定し、その生成リン酸チタンの
濾過性を下記する方法に従って評価し、それぞれの結果
を第3表に表示した。
その濾過及び洗浄速度測定方法としては、内径20cm
の実験用磁製のヌツチェに濾布(中尾フィルター工業(
株)製、テビロン#26S)を敷き、減圧度500mm
Hgで、濾過ケーキの厚さが約4儒になるように反応ス
ラリーを注ぎ込み濾過をし直に下記に記した如く洗浄を
し、この時の母液及び洗液量と濾過及び洗浄時間とをそ
れぞれ測定し、これより母液及び洗液の単位濾過面積当
りの平均濾過線速度(m/hr)値を算出し、次いでこ
れを濾過及び洗浄の速度と定義し、これら濾過及び洗浄
の(m/hr)値が大きい程濾過性良好であると評価し
た。
なお、ここで回収された母液は少くともチタン成分に塩
として結合していた硝酸根ならびに遊離の硝酸を主体と
し、その他に原料高チタンスラッグを融解処理し、次い
で水浸出によりアルカリ成分と有色有害成分を除去した
後の残渣を硝酸によって溶解せしめた時の不純金属成分
(鉄、マンガン、クローム、バナジン等)を高々0.0
1%の量割合で含有しており、新しい残渣の溶解用の処
理酸として再使用することが可能であり、このことが本
発明方法を硝酸のチタン塩を経由して、その硝酸チタン
を原料に選ぶことの特徴であり、しかも利点であり、こ
このことは更にチタン化合物の製造に際して公害を発生
する廃硫酸ならびに廃塩酸を副生させない利点である。
次いで、ここに回収した濾過ケーキを約110℃の雰囲
気下に静置して6時間乾燥して、各々4種類の超微粉リ
ン酸チタンを合成した。
ここに合成された乾燥物の各リン酸チタンは、第3表に
示すごとく、極めて高い含水度を保持している。
しかも、乾燥された後も、全く収縮凝結がなく、したが
って特別に機械的粉砕をせずとも第3表に示すがごとく
微粉末状であり、該乾燥物を指間にて圧すると簡単にほ
ぐれて粉末化してしまう状態にある。
次いで、ここに合成された超微粉リン酸チタンの物性値
として、■走査型電子顕微鏡下で測定した数平均の粒径
(一次粒径)、■ストークスの法則にしたがい沈降法で
測定した見掛粒径(二次粒径)の粒度分布、■X線回折
による結晶形、■アルミナを標準反射板に選んだときの
光線、特に波長280mμ、350mμおよび500m
μの光線に対する反射率、■ハンター反射率による白色
度、■顔料試験法によるたたき込み方式の測定によるか
さ比重(cc/g)、■顔料試験法による吸油量(ml
/100g)、■水銀圧入式ポロシメーターで測定した
細孔容積(cc/g)及び■BET法で測定した比表面
積(m2/g)の9項目について、それぞれ下記に示す
測定方法により測定し、その結果を第3表に表示した。
なお、本明細書で用いた諸物性値は次の測定法により測
定した。
0粒径及び粒度分布 1次粒子径及びその粒度分布は走査型電子顕微鏡法によ
り測定した。
さらにモード径及びその粒度分布は、ストークス沈降法
(日立製PSA−2型粒度分布測定装置)より測定した
■結晶形 X−線回折によった。
■光反射率 波長280.350及び500(mμ)の光を用いて、
アルミナ板を標準反射板として、各波長に対する光反射
率(日立−パーキンエルマ製−139型、光電光度計)
を測定した。
■白色度 マグネシア板を標準反射板として、ハンター白度(日本
電色工業製ND−101D型光濾計)を測定した。
■嵩比重 石川科学器機製比容積試験機によるコンパクト値 ■吸油量 JIS−に5101の顔料試験方法によった。
■含水度 減圧度500mmHgでの減圧濾過ケーキの100℃で
6乃至7時間の乾燥減量をそのケーキの500℃で2時
間の焼成物重量で除した重量%で定義した。
以上の結果、高チタンスラッグより調製した硝酸チタン
溶液および市販リン酸液を原料にして、リン酸チタン合
成するに際して、チタン成分が加水分解して析出しない
条件、即ち、反応系内でのチタン成分(TiO2換算)
の偏差率が20%以内に達する時間が5分以内となるよ
うにチタン成分原料とリン酸分原料とを混和せしめて、
リン酸チタンを析出せしめる時は、超微粉末であり、し
かも見掛粒径である2次粒径の粒度分布が、モード径(
平均粒径)で表わして、そのモード径が1.0μから2
.5μの範囲内にあり、しかも、その粒度分布の巾が、
そのモード径を中心にして±1μの範囲にあり、しかも
第3表の走査電顕より得られた数平均粒径からも明らか
なように、はとんど凝集を起しておらず、しかもリン酸
チタンの粉末が乾燥後、特別な粉砕工程に賦ることなく
して合成されており、したがって、合成工程中の濾過な
らびに洗浄においても、その濾過性ならびに洗浄性にお
いて優れており、その結果として、リン酸チタン合成の
工業化に際して、その製造時間は大巾に短縮され、しか
も洗浄性が良いことから不純金属成分の除去が完全にし
て、しかも速やかに行われているため、合成されたリン
酸チタンの製品が不純物によって、おかされておらず、
白色度にすぐれ、しかも光線、特に紫外部光線の反射に
すぐれており、顔料性にすぐれたリン酸チタンであるこ
とが充分良く理解される。
実施例2 加温攪拌条件下の硝酸酸性のリン酸溶液中に加温硝酸チ
タン溶液を加える、実施例1とは逆の一方江別方法で、
その製造工程において同様に濾過及び洗浄性に優れ、そ
の生成したリン酸チタンの乾燥物が極めて高い嵩比重を
有し、同様に非凝集性の超微粉状無定形リン酸チタンが
得られることについて説明する。
まず、実施例1で用いた51のビー力に、50%硝酸1
.241と濃度520(g/l)のリン酸0.11を加
え、攪拌しながら約100℃に加温したのち、これにあ
らかじめ約70℃に加温した濃度70(g/l)の硝酸
チタン溶液0.81を0.81/minの江別速度(R
D−20%に達する時間が0.44分)で江別したのち
、実施例1と同様に100℃の温度で50分間の攪拌加
温熟成した。
熟成後、直ちに実施例1と同様にして濾過及び洗浄を行
なった結果、第3表から明らかなように、その濾過及び
洗浄速度は0.3m/hr以上というように、実施例1
と同様に濾過及び洗浄性に優れているものであることが
良く理解される。
したがって、第3表に表示したごとく、その乾燥物の嵩
比重は極めて小さく、吸油量が大きく、可視及び特に紫
外部を含めて高い反射率を示し、しかも、その粒度は微
細で粒度分布が極めて狭い範囲に集中していることがよ
く理解される。
実施例3 本実施例では、硝酸チタン溶液とリン酸溶液を江別速度
に関係なく、同時に江別することによっても実施例1と
同様の超微粉状のリン酸チタンが得られることについて
説明する。
実施例1で用いた51のビー力に、50%硝酸11を張
り、これを70℃に加温したのち、濃度30(g/l)
のあらかじめ70℃以上に加温した硝酸チタン溶液2.
031と同様にあらかじめ70℃以上に加温した濃度5
20(g/l)のリン酸溶液0.11を同時に江別をし
たのち、実施例1と同様に100℃の温度で50分間の
攪拌加温熟成を行なった。
熟成後、直ちに実施例1と同様に濾過・洗浄及びその生
成物の乾燥を行なった結果、第3表から明らかなように
濾過及び洗浄性に優れ、しかもその乾燥物の嵩比重、吸
油量、光反射率及び微細な粒度とその粒度分布とが実施
例1で得られたリン酸チタンと同様であることが分った
実施例4 本実施例では、実施例1で用いたオルトリン酸溶液の代
りに、実施例1で用いたオルトリン酸に換算して同等の
濃度の橿リン酸、メタリン酸、ヘキサメタリン酸、リン
酸1水素ソーダ、トリポリリン酸ソーダ、及びリン酸1
水素アンモニア等のリンのオキシ酸及びその塩溶液を用
いても実施例1と同様のリン酸チタンが得られることに
ついて説明する。
なお、その結果については上記のリンのオキシ酸及びそ
のオキシ酸塩の順に実験番号を(4−1)、(4−2)
、(4−3)、(4−4)、(4−5)及び(4−6)
を第3表に付した。
まず実施例1で用いた51のビー力にそれぞれ濃度30
(g/l)の硝酸チタン溶液2.031ずつ張り込み同
様に約70℃に加熱攪拌をし、これにあらかじめ70℃
以上に加温したP2O3換算濃度で520(g/l)の
それぞれのリンのオキシ酸及びその塩を実施例1と同様
の江別した後、実施例1と同様に100℃で50分間の
攪拌加温熟成を行ない、直ちに実施例1と同様に、濾過
・洗浄及びその生成物の乾燥を行なった結果第3表から
明らかなように濾過及び洗浄性に優れ、しかもその乾燥
物の嵩比重、吸油量、光反射率及び微細な粒度とその粒
度分布とが実施例1で得られたリン酸チタンと同様であ
ることが分った。
実施例5 本実施例においては、実施例1乃至4の如くTiO2・
nP2O5式中のnが2/1以外のnが1及び1/3の
組成となるリン酸チタンも実施例1と同様の超微粉のリ
ン酸チタンとして得られることについて説明する。
なお、その結果については第3表に上記したnの値いの
順に実1験番号を(5−1)及び(5−2)と記した。
まず、実施例1で用いた51のビー力にそれぞれ濃度7
0(g/l)の硝酸チタン溶液0.871と濃度30(
g/l)の硝酸チタン溶液2.031を張り込み、同様
に約70℃に加熱攪拌し、これに同様に70℃以上に加
温した濃度520(g/l)のリン酸0.21と濃度5
20(g/l)のリン酸0.071とをそれぞれ5分間
で(RD−20%となる時間が4.37分となる速度で
)連続して性別した後、実施例1と同様に100℃で5
0分間の攪拌加温熟成を行ない、直ちに実施例1と同様
に濾過・洗浄及びその生成物の乾燥を行なった結果、第
3表から明らかなように濾過及び洗浄性に優れ、しかも
その乾燥物の嵩比重、吸油量、光反射率及び微細な粒度
とその粒度分布とが実施例1で得られたリン酸チタンと
同様であることが分った。
比較例1 実施例1において、用うるリン酸の濃度が第2表に記載
した範囲外の極端に希薄なリン酸溶液を用いて、そのリ
ン酸を性別すると、本発明で得られたような微粉状のリ
ン酸チタンが得られないことについて説明する。
まず、51のビー力に濃度30(g/l)の硝酸チタン
溶液2.031を張り、次いで約70℃に加温攪拌をし
、これに70℃以上に加温した濃度52(g/l)のリ
ン酸溶液11を11/minの速度(RD=20%とな
る時間が0.87分)で性別したのち、100℃で50
分間の攪拌加温熟成を行ない、実施例1と同様にして濾
過・洗浄をしたところ、第3表から明らかなように、実
施例1に比らべ約4倍以上の時間を要し、得られたリン
酸チタンのケーキは乾燥時に極端に収縮を来たし、その
結果本発明によって得られるような微粉状のリン酸チタ
ンにはほど遠いガリガリ状のリン酸チタンとなった。
比較例2 実施例1において生成せしめたリン酸チタンの熟成温度
を95℃以下にする条件以外はすべて実施例1と同様な
条件及び製造方法でリン酸チタンを合成した結果、第3
表の熟成温度90℃(実験番号〔2−1〕)及び熟成温
度40℃(実験番号〔2−2〕)から明らかなようにい
ずれもガリガリ状のリン酸チタンとなった。
比較例3 特開昭52−109497に記載された実施例1と同様
にして、リン酸チタンを合成し、その濾過・洗浄速度と
その粒度とを比較検討した。
まず、51のビー力に濃度0.3モル/lの硫酸を含む
チタンイオン濃度0.4モル/lの四塩化チタン溶液2
1をとり、これを80℃に加熱維持した後、リン酸イオ
ン濃度0.4モル/lのリン酸溶液0.51を性別し、
次いでこの反応スラリーを80℃で5時間静置熟成した
後、実施例1と同様の条件で、濾過をし洗浄したところ
、その濾過及び洗浄速度は、第3表から明らかなように
、良好であるが、その乾燥物の走査電顕より、判明した
粒子はかなりの粗大粒に凝集を来たし、本発明の非凝集
性物に比らべほど遠いリン酸チタンであり、更に第3表
から明らかなようにその粒度分布幅もかなり大きいこと
が理解される。
比較例4 特公昭49−19520に記載されている実施例1と同
様にして、リン酸チタンの湿潤ゲルを調製した。
まず、51のビー力に遊離硫酸濃度1.8モル/lの硫
酸を含むチタン濃度123(g/l)の硫酸チタン溶液
21を張り、これを60℃に加温し、これに364(g
/l)のリン酸溶液0.61を10分間で性別し、十分
加温熟成の後、実施例1と同様にして濾過したところ、
その濾過速度及び120℃乾燥物の見掛粒度は第3表に
記載したごとく本発明に比してほど遠いリン酸チタンで
あることが判明した。
比較例5 本例では、実施例1において、リン酸の江別速度を9m
l/m1n(RD=20%となる時間が9.7分)で加
えた以外、全て実施例1と同様の条件でリン酸チタンを
合成したところ、第3表から明らかなように涙過速度は
極端に悪くなり、その120℃乾燥の見掛粒度もかなり
の粗大粒となることが判明した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 %式% 式中、nは1乃至0,3の数である、 の組成を有し、電子顕微鏡で測定した数平均粒径が2.
    0ミクロン以下で、沈降法で求めた見掛粒径がモード径
    で表わして1.0乃至2.5ミクロンの範囲に且つモー
    ド径±1μの範囲に実質上全粒子の見掛粒径が入る粒度
    分布を有する非凝集性の無定形微粒子から成ることを特
    徴とする超微粉リン酸チタン。 2 前記微粒子は、アルミナ反射板の反射率を100と
    したとき、波長280mμで155%以上、波長350
    mμで80%以上の反射率を有することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載のリン酸チタン。 3 TiO2として10乃至90g/lの濃度を有する
    硝酸チタンの硝酸酸性水溶液と、P2O5として140
    g/1以上の濃度を有するリンのオキシ酸又はその反応
    性誘導体の水溶液とを、TiO2:P2O5としてのモ
    ル比が1:1乃至1:0.3となる割合いで、70℃以
    上の温度で且つ下記式式中、CFは最終リン酸チタン中
    のTiO2としてのチタン分含有量(重量%)を表わし
    、CMは混合系中のチタン分(TiO2)とリン酸分(
    P2O5)との合計量当りのチタン分含有量(重量%)
    を表わす で定義される偏差率(RD)が20%以内に達する時間
    が5分以内となるように、混合し、生成するリン酸チタ
    ンをpH0,1以下の硝酸媒質中で95℃以上の温度で
    熟成し、次いで熟成後のリン酸チタンを回収することを
    特徴とする超微粉リン酸チタンの製造方法。
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