JPS5810967Y2 - 接点装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、テレビジョン受像機等の耐圧試験や絶縁抵抗
試験を自動機械で上動的に測定する装置等に用いて、被
接触端子の側面から接点を接触させることのできる接点
装置を提供するものである。

テレビジョン受像機等の製造工程においては、完成品の
耐圧試験や絶縁抵抗試験を行って電気用品取締法等で定
められている基準を満足することを確認する必要がある
。

その場合には、キャビネットの表面に露出している金属
部分たとえばアンテナ端子等に試験用の接点を接触させ
、耐圧試験であれば約１２００〜４０００ Ｖの電圧を
１〜３秒間加えて流れる電流を測定し、また、絶縁抵抗
試験であれば直流５００Ｖを加えて抵抗値を測定して、
それぞれの測定値が許容範囲内にあるか否かを判定する
。

これらの試験は、従来には作業者の手作業で行われてき
たが、作業能率を向上し、また、高圧を扱う危険作業か
ら作業者を解放するために、試験作業の自動化が望まれ
、接点を被接触端子に自動的に接触させる装置が必要に
なってきた。

ところが、テレビジョン受像機等の露出金属部分のうち
でも、ＵＨＦ用アンテナ端子等の接続用端子には絶縁物
のツマミがついており、しかも金属部分はたとえば直径
が７ｍｍで高さが２ｍｍ程度の円筒上であって絶縁物の
ツマミの径よりも小さいものであるため、ツマミの上方
から点を近づけて金属部分に接触させるのはきわめて困
難であるという問題がある。

また、そのときのテレビジョン受像機等の位置決め精度
も相当に高度にすることが要求されるという欠点がある
。

しかも、このときに接点が確実に接触しないままの状態
で試験を行えば、耐圧試験、絶縁抵抗試験ともに無条件
に合格の結果が出てしまって試験そのものの信頼性がそ
こなわれてしまうという問題がある。

そこで、本考案は、上記のような要望を満足させること
ができて信頼性の高い接点装置を提供することを目的と
するもので゛ある。

以下、本考案につきその一実施例を示す第１〜３図を参
照して詳細に説明する。

図において、１はテレビジョン受像機等の基体で、その
表面の一部に被接触端子（以下、単に端子という）また
とえばＵＨＦアンテナ端子が取り付けられている。

３はその絶縁つまみ、４はその金属部分、５はその接続
リード線である。

一方、６はこの端子２の金属部分４に接触すべき金属製
の接点、７はその接点６を耐圧・絶縁抵抗試験装置本体
（図示せず）に接続する接続リード線、８は接点６を移
動させる駆動部分である。

駆動部分８は、それぞれ耐磨耗性に優れた絶縁物により
形成したシャフト９と、ハウジング１０と、接点支持ア
ーム１１とにより主として構成する。

シャフト９はエアシリンダ１２等の駆動源に結合して、
基体１に対してほぼ直角な方向から接近し得るようにす
る。

ハウジング１０はシャフト９の先端部に摺動自在にかつ
スプリング１３によって先端部分から突出する方向に付
勢して取り付け、シャフト９の先端部分を大径にして抜
は止めする。

このハウジング１０内には、基体１の上面あるいは端子
２の上面等に当接する当接部分１４を形成し、さらに、
接点支持アーム１１を軸１５によって回動自在に支持し
、その先端部分を開く方向に付勢するスプリング１６を
設ける。

接点６は弾性金属板をＬ字状に折曲して成形し、ビス１
７によって接点支持アーム１１に取り付ける。

このとき、接点６はその先端が端子２の金属部分５に側
方から接触するようにしておく、そして、接点支持アー
ム１１の他端にはローラ１８を回転自在に設け、かつシ
ャフトの先端部分をテーパ部１９に形成して、ローラ１
８をテーパ部１９に当接させる。

２０はスプリング１３のストッパである。

次に、このような構成における動作について説明する。

まず、第１図のように、エアシリンダ１２によりシャフ
ト９を引き上げた状態において、基体１を図示していな
いコンベア等によって搬送してきて所定位置に設置する
。

次いで、第２図のように、エアシリンダ１２を動作させ
てシャフト９を基体１に向けて直角な方向から突出させ
、その当接部分１４を基体１あるいは端子２の上面に当
接させる。

この状態ではまだローラ１８はテーパ部１９の先端部分
に当接していて、接点支持アーム１１の先端は開いてお
り、接点６も側方に退避して端子２から離れた位置にあ
る。

次に、この当接状態においてさらにエアシリンダ１３に
よってシャフト９を突出させる。

すると、ハウジング１０はすでに基体１あるいは端子２
の上面に当接部分１４が当接しているのでそれ以上は動
かず、そのハウジング１０に対してシャフト９が摺動し
て突出して行く。

その結果、第３図のように、先端部分のテーパ部１９に
よりローラ１８を押して接点支持アーム１１を回動させ
、接点６を端子２の金属部分４の側方から接近させて接
触させる。

シャフト９を充分に突出させかつテーパ部１９の長さも
適当に定めておくと、接点６が少し撓んだ状態になって
その弾性力により金属部分４に充分強固に接触する。

そこで、この状態のもとて耐圧・絶縁抵抗試験装置等か
ら接続リード線７を介して接点６に所定の高電圧を印加
する等して耐圧試験や絶縁抵抗試験を行なうことにより
、正確な試験を実施することができる。

このようにして各種の試験を終了すれば、再びエアシリ
ンダ１２によってシャフト９を引き戻す。

すると最初にシャフト９がハウジング１０から引き抜く
ことになって接点６を第２図のように端子２から側方に
引き離し、その後、第１図のような待機状態に戻る。

そこで、試験済みの基体１を次の工程に搬出し、新たな
基体１を搬送してきて上述の動作をくり返すとよい。

なお、以上の実施例ではローラ１８を用いたがこれは必
ずしも必要ではなく、単に接点支持アーム１１をシャフ
ト９にテーパ状に当接させておけばよい。

もちろんテーパ部１９はシャフト９に形成しておいても
接点支持アーム１１に形成しておいてもよい。

以上のように、本考案の接点装置によれば、被接触端子
にその側方から接点を当接させることができるので正確
に耐圧試験や絶縁抵抗試験を行なうことができ、しかも
、その接点の接触動作をシャフトの移動だけで行なうこ
とができるので容易に自動化でき、手作業を不要にして
作業の安全性を向上することができる等、実用的効果は
きわめて大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における接点装置の斜視図、
第２図および第３図は同装置の断正面図である。 １・・・・・・基体、２・・・・・・被接触端子、４・
・・・・・金属部分、６・・・・・・接点、９・・・・
・・シャフト、１０・・・・・・ハウジング、１１・・
・・・・接点支持アーム、１２・・・・・・エアシリン
ダ、１３・・・・・・スプリング、１４・・・・・・当
接部分、１５・・・・・・軸、１８・・・・・・ローラ
、１９・・・・・・テーパ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被接触端子が設けられている基体に対してほぼ直角な方
   向から接近し得るシャフトと、このシャフトの先端部分
   から突出する方向に付勢されて上記シャフトの先端部分
   に軸方向に摺動可能に取り付けられているハウジングと
   、上記被接触端子の金属部分にその側方から当接する接
   点と、この接点を先端部分に支持して上記ハウジングに
   回動可能に取り付けられその一部分が上記シャフトの先
   端部分と当接している接点支持具とを備え、上記シャフ
   トと上記接点支持具との当接部分は上記ハウジングが上
   記シャフトの方向に摺動したときに上記接点を上記被接
   触端子の金属部分にその側方から当接させるように上記
   接点支持具を回動させるテーパ状になされている接点装
   置。