JPS5810424B2 - 熱可塑性アクリロニトリル樹脂を基材とする高親水性多孔質焼結体 - Google Patents
熱可塑性アクリロニトリル樹脂を基材とする高親水性多孔質焼結体Info
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- JPS5810424B2 JPS5810424B2 JP8870179A JP8870179A JPS5810424B2 JP S5810424 B2 JPS5810424 B2 JP S5810424B2 JP 8870179 A JP8870179 A JP 8870179A JP 8870179 A JP8870179 A JP 8870179A JP S5810424 B2 JPS5810424 B2 JP S5810424B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は熱可塑性アクリロニトリル樹脂を基材とする高
親水性の多孔質焼結体に関する。
親水性の多孔質焼結体に関する。
従来、熱可塑性樹脂の粉末の焼結による連続気孔を有す
る多孔質焼結体に関しては種々提案されている。
る多孔質焼結体に関しては種々提案されている。
たとえば、特公昭32−6385号公報には粉末状ポリ
エチレンを100℃乃至ポリエチレンの分解及び/又は
ゲル化が生じない温度にて加熱焼結することにより多孔
性ポリエチレン体を製造する方法が開示される。
エチレンを100℃乃至ポリエチレンの分解及び/又は
ゲル化が生じない温度にて加熱焼結することにより多孔
性ポリエチレン体を製造する方法が開示される。
また、特公昭33−5435号公報には75,000以
上の分子量の粉末状ポリエチレンを120℃以上の温度
にて加熱焼結することにより多孔性ポリエチレン焼結体
を製造する方法が開示される。
上の分子量の粉末状ポリエチレンを120℃以上の温度
にて加熱焼結することにより多孔性ポリエチレン焼結体
を製造する方法が開示される。
しかしながら、これらの多孔性ポリエチレン焼結体はい
ずれも非親水性であるため0口過材料、インキローラー
、サインペンの芯等の親水性を要する材料としては不適
当であり、焼結体の多孔率、硬度においても劣るもので
あった。
ずれも非親水性であるため0口過材料、インキローラー
、サインペンの芯等の親水性を要する材料としては不適
当であり、焼結体の多孔率、硬度においても劣るもので
あった。
また、特公昭36−2582号公報には粉状の線状ポリ
アミドを250°Fからほぼ融点以下の温度に加熱し、
次いで冷却して冷間プレスし、非酸化性条件下に該プレ
スした物品を焼結する多孔質物品を製造する方法が開示
される。
アミドを250°Fからほぼ融点以下の温度に加熱し、
次いで冷却して冷間プレスし、非酸化性条件下に該プレ
スした物品を焼結する多孔質物品を製造する方法が開示
される。
しかし、ポリアミド焼結体はきわめて微弱な親水性しか
有しておらず、しかも融点が比較的高く、融点附近の温
度にまで加熱すると、分解してしまうなど焼結作業が困
難であるという欠点を有する。
有しておらず、しかも融点が比較的高く、融点附近の温
度にまで加熱すると、分解してしまうなど焼結作業が困
難であるという欠点を有する。
また、かようなポリアミド焼結体では連続気孔を有する
焼結が得られ難い。
焼結が得られ難い。
本発明の一目的は高度の親水性を有する多孔質焼結体を
提供することにある。
提供することにある。
本発明の他の目的は多孔率が大であるにもかかわらず硬
度の大なる高親水性の多孔質焼結体を提供することにあ
る。
度の大なる高親水性の多孔質焼結体を提供することにあ
る。
本発明の更に他の目的は、略均等な孔径を備えた連続気
孔を有する高親水性の多孔質焼結体を提供することにあ
る。
孔を有する高親水性の多孔質焼結体を提供することにあ
る。
本発明の更に他の目的は表面が平滑で仕上りの優れた高
親性の多孔質焼結体を提供することにある。
親性の多孔質焼結体を提供することにある。
本発明の更に別の目的は機械的強度が大きい高親水性多
孔質焼結体を提供することにある。
孔質焼結体を提供することにある。
本発明の上述の目的及びその他の目的は以下の記載から
更に明瞭となろう。
更に明瞭となろう。
本発明によればアクリロニトリルと、下記の一般式
(式中、R1はC1〜C4の低級アルキル基又はハロゲ
ンを示し、R2はC1〜C6のアルキル基である。
ンを示し、R2はC1〜C6のアルキル基である。
)を有するα、β−オレフィン系不飽和カルボン酸のエ
ステルと、共役ジエン単量体とを重合することにより得
られる熱可塑性アクリロニトリル樹脂の粉末を焼結し、
かようにして得られた焼結体が下記の一般式 で示されるポリピリジン環構造を含むことを特徴とする
連続気孔を有する高親水性の多孔質焼結体が提供される
。
ステルと、共役ジエン単量体とを重合することにより得
られる熱可塑性アクリロニトリル樹脂の粉末を焼結し、
かようにして得られた焼結体が下記の一般式 で示されるポリピリジン環構造を含むことを特徴とする
連続気孔を有する高親水性の多孔質焼結体が提供される
。
本発明では前述の熱可塑性アクリロニトリル樹脂を用い
るがα、β−オレフィン系不飽和カルボン酸のエステル
としては下記の一般式 (式中、R1はC1〜C4の低級アルキル基又はハロゲ
ンを示し、R2はC1〜C6のアルキル基を示す。
るがα、β−オレフィン系不飽和カルボン酸のエステル
としては下記の一般式 (式中、R1はC1〜C4の低級アルキル基又はハロゲ
ンを示し、R2はC1〜C6のアルキル基を示す。
)のものを用いる。かようなカルボン酸エステルの例と
しては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸フロビル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、
アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル
、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、α−ク
ロルアクリル酸メチル、α−クロルアクリル酸エチル等
を挙げることができる。
しては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸フロビル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、
アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル
、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、α−ク
ロルアクリル酸メチル、α−クロルアクリル酸エチル等
を挙げることができる。
最も望ましいカルボン酸エステルとしてはアクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、又はメタアクリル酸メチルで
ある。
チル、アクリル酸エチル、又はメタアクリル酸メチルで
ある。
また本発明に用いる共役ジエン単量体の例は、ブタジェ
ン−1,3、イソプレン、クロロプレン、ブロモプレン
、シアノプレン、2,3−ジメチルーブタジェン−1,
3,2−エチル−ブタジェン−1,3等である。
ン−1,3、イソプレン、クロロプレン、ブロモプレン
、シアノプレン、2,3−ジメチルーブタジェン−1,
3,2−エチル−ブタジェン−1,3等である。
これ等の内ブタジェンとイソプレンが入手容易で、優れ
た共重合性を持つことにより最も望ましいものである。
た共重合性を持つことにより最も望ましいものである。
本発明にて用いる前述の熱可塑性アクリロニトリル樹脂
は望ましくは、乳化剤及び遊離基を生成する重合開始剤
の存在下で分子状酸素の不存在下において水性媒質中に
おいて0’−100℃の温度で行なうことにより得られ
る。
は望ましくは、乳化剤及び遊離基を生成する重合開始剤
の存在下で分子状酸素の不存在下において水性媒質中に
おいて0’−100℃の温度で行なうことにより得られ
る。
前記熱可塑性アクリロニトリル樹脂以外の樹脂を用いた
場合には以下に詳述するように多孔率が大であり且つ強
度が強く高親水性の多孔質焼結体は得ることができない
。
場合には以下に詳述するように多孔率が大であり且つ強
度が強く高親水性の多孔質焼結体は得ることができない
。
一般的に、焼結技術の理論について古く1945年にF
renke1氏による下記に示す融着速度式(1)が提
案されている。
renke1氏による下記に示す融着速度式(1)が提
案されている。
この式(1)は互に接触する2つの等しい球形粒子系に
おいて、加熱により球の全表面積が減少することにより
自由エネルギーが縮少するとの熱力学的前提の下に、上
記の融着速度式が成り立つとの見解を示したもので、こ
の式において、 X:2個の等しい球形粒子の接触面の半径。
おいて、加熱により球の全表面積が減少することにより
自由エネルギーが縮少するとの熱力学的前提の下に、上
記の融着速度式が成り立つとの見解を示したもので、こ
の式において、 X:2個の等しい球形粒子の接触面の半径。
a:球の半径。
γ:表面張力。
t:加熱時間。
η:焼結温度における樹脂の粘度である。
(1)式から明らかなように、焼結に必要な時間は樹脂
の粒径と、溶融粘度に比例して、表面張力に反比例する
。
の粒径と、溶融粘度に比例して、表面張力に反比例する
。
またこの時間は当然、温度の高い程短く、低い程長くな
ることが判る。
ることが判る。
ここで表面張力γ及び粘度ηは分子配列、分子量(重合
度)に大きく依存する要素であり、また両者は互に密接
な関係にある。
度)に大きく依存する要素であり、また両者は互に密接
な関係にある。
前記の(1)式から明らかなように、粒子径が小なる程
、融着は進行し易い。
、融着は進行し易い。
即ち細孔は潰れて小さくなり、多孔性を示さなくなる。
一方温度を低くし、または加熱時間を短縮すると融着は
不完全になり、樹脂はボロボロした状態の機械的強度の
弱いものしか得られない。
不完全になり、樹脂はボロボロした状態の機械的強度の
弱いものしか得られない。
このような経過から、焼結技術において、前記(1)式
を満足することの困難なことは明らかであり、かかる樹
脂の得がたいことは経験上身を以て体験して来た処であ
る。
を満足することの困難なことは明らかであり、かかる樹
脂の得がたいことは経験上身を以て体験して来た処であ
る。
しかるに今回、前記アクリロニl−クル熱可塑性樹脂に
ついて焼結実験を行った処、この樹脂が極めて良好な焼
結特性を有し、前記(1)式の条件をほぼ満足すること
を発見したものである。
ついて焼結実験を行った処、この樹脂が極めて良好な焼
結特性を有し、前記(1)式の条件をほぼ満足すること
を発見したものである。
本発明に用いる前記熱可塑性アクリロニl−IJル樹脂
の焼結用樹脂としての特徴は(1)溶融状態において高
粘度のポリマーであること、(2)焼結温度において粘
度が低下せず、むしろ一定温度範囲内において粘度が増
大する傾向にあること、などである。
の焼結用樹脂としての特徴は(1)溶融状態において高
粘度のポリマーであること、(2)焼結温度において粘
度が低下せず、むしろ一定温度範囲内において粘度が増
大する傾向にあること、などである。
(3)またこの樹脂はその分子鎖中にニトリル基の高含
有率(平均約75重量係)を保持しているので、空気中
で200℃以上の温度範囲におかれると一部ニトリル基
の開裂反応及び脱水素反応による共役化反応によって下
記に示すようなポリピリジン環構造が形成され、共役二
重結合を含む構造に移行するので粘度変化が少ないもの
と考えられる。
有率(平均約75重量係)を保持しているので、空気中
で200℃以上の温度範囲におかれると一部ニトリル基
の開裂反応及び脱水素反応による共役化反応によって下
記に示すようなポリピリジン環構造が形成され、共役二
重結合を含む構造に移行するので粘度変化が少ないもの
と考えられる。
(2)式から明らかなようにポリピリジン環構造が形成
されるため窒素原子のπ電子軌道が大きく張り出し、H
2O分子が水素結合して高親水性が発現するものと考え
られる。
されるため窒素原子のπ電子軌道が大きく張り出し、H
2O分子が水素結合して高親水性が発現するものと考え
られる。
本発明に到達するまでの研究経過において、本発明者等
は熱可塑性樹脂、例えばポリエチレン。
は熱可塑性樹脂、例えばポリエチレン。
ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルーメクー
アクリレート、ポリスチレン、ABS樹脂等について焼
結操作を実施して来た。
アクリレート、ポリスチレン、ABS樹脂等について焼
結操作を実施して来た。
しかし、これらの樹脂類は通性として、高温になる程樹
脂の粘度は低下するので、樹脂粒子の融着は急速に進行
し、多孔率は低下する。
脂の粘度は低下するので、樹脂粒子の融着は急速に進行
し、多孔率は低下する。
しかも、前述のように高親水性を発現する分子構造がな
いため、いずれも非親水性であるがたとえ親水性が見ら
れても非常に劣るものである。
いため、いずれも非親水性であるがたとえ親水性が見ら
れても非常に劣るものである。
前記熱可塑性アクリロニトリル樹脂は単独で使用して著
るしい特性を発揮するばかりでなく、該樹脂と略等しい
軟化点を有し、かつ互に相溶性を有する添加材樹脂類、
例えばアクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS樹
脂、6−ナイロン。
るしい特性を発揮するばかりでなく、該樹脂と略等しい
軟化点を有し、かつ互に相溶性を有する添加材樹脂類、
例えばアクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS樹
脂、6−ナイロン。
ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタアクリレート。
エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレンービ
ニルアルコール共重合体、ポリカーボネートのいずれか
、またはその混合物に全樹脂中10〜60重量%のアク
リロニトリル樹脂を添加することによっても、これら樹
脂の焼結性を著るしく改良し望ましい特性の焼結体をう
ろことも同時に判明した。
ニルアルコール共重合体、ポリカーボネートのいずれか
、またはその混合物に全樹脂中10〜60重量%のアク
リロニトリル樹脂を添加することによっても、これら樹
脂の焼結性を著るしく改良し望ましい特性の焼結体をう
ろことも同時に判明した。
なおアクリルニトリル樹脂ど略等しい軟化点を有し、か
つ互に相溶性を有し、混融によってその焼結性が向上さ
れる樹脂は他にも多く存することは明らかであるが、少
くとも上記の樹脂については著しい改良特性が確認され
た。
つ互に相溶性を有し、混融によってその焼結性が向上さ
れる樹脂は他にも多く存することは明らかであるが、少
くとも上記の樹脂については著しい改良特性が確認され
た。
アクリロニt−IJル樹脂が10重量%以下では添加に
よる特性が発揮されず、また60重量%以上では焼結が
困難となり、もろくなる傾向がでてくるので上記の範囲
の添加量にて用いるのが望ましい。
よる特性が発揮されず、また60重量%以上では焼結が
困難となり、もろくなる傾向がでてくるので上記の範囲
の添加量にて用いるのが望ましい。
アクリロニトリル熱可塑性樹脂単独あるいはこれと略等
しい軟化点を有し相溶性のある樹脂類とのブレンドの場
合のいずれであっても、これらを原料として本発明の焼
結体をうるには、これら原料は物理的方法によって機械
的に粉砕するか、または化学的方法により適当な溶剤、
例えばジメチルホルムアミドによりアクリロニトリル樹
脂、またはそのブレンドを溶解し、これに非溶剤、例え
ばアルコール類、炭化水素等を添加し沈澱を析出させ、
使用された溶剤及び非溶剤を蒸発させて粉末を得ること
ができる。
しい軟化点を有し相溶性のある樹脂類とのブレンドの場
合のいずれであっても、これらを原料として本発明の焼
結体をうるには、これら原料は物理的方法によって機械
的に粉砕するか、または化学的方法により適当な溶剤、
例えばジメチルホルムアミドによりアクリロニトリル樹
脂、またはそのブレンドを溶解し、これに非溶剤、例え
ばアルコール類、炭化水素等を添加し沈澱を析出させ、
使用された溶剤及び非溶剤を蒸発させて粉末を得ること
ができる。
使用する粉末は直径1μ〜5000μの粒子を用いるの
が望ましい。
が望ましい。
1μ以下では焼結体の多孔率が低くなり、一方5000
μ以上でも多孔率が低下した焼結体しか得られなくなる
。
μ以上でも多孔率が低下した焼結体しか得られなくなる
。
一般に化学的方法による場合は物理的方法によるよりも
微粉末が得易い。
微粉末が得易い。
又目的により、物理的方法と化学的方法で夫々得た粉末
を単に混合してもよい。
を単に混合してもよい。
更に上記のようなアクリロニトリル樹脂と、略等しい軟
化点を有し、かつ互に相溶性のある他の樹脂とのブレン
ド粉末をつくる場合は前もって加熱溶融し、混練して得
たペレットを単に大気中で粉砕するか、または液体窒素
との接触下で粉砕したものを使用することもできる。
化点を有し、かつ互に相溶性のある他の樹脂とのブレン
ド粉末をつくる場合は前もって加熱溶融し、混練して得
たペレットを単に大気中で粉砕するか、または液体窒素
との接触下で粉砕したものを使用することもできる。
また、両樹脂の粉末を単に均等に混合したものでも焼結
性に変化はない。
性に変化はない。
かようにして得た粉末樹脂を約200°〜300℃、1
0分〜30分、望ましくは15分〜25分間、加圧また
は常圧の下で焼結処理を行なう。
0分〜30分、望ましくは15分〜25分間、加圧また
は常圧の下で焼結処理を行なう。
加圧の場合は常温で材料を金型に充填し、約1000k
g/cm2までの圧力にて行なう。
g/cm2までの圧力にて行なう。
かような焼結処理により前述のポリピリジン環構造が形
成され高親水性が附与される。
成され高親水性が附与される。
焼結に先立って、無機充填材、たとえば炭酸カルシウム
、グラファイト、カーボンブラック、硫酸バリウム、硫
酸カルシウム、シリカ、 硅藻土’tベントナイト、白
州バルーン、カオリン等を混合することによって焼結性
に良い結果を与えるとともに作業性をも改良することが
できる。
、グラファイト、カーボンブラック、硫酸バリウム、硫
酸カルシウム、シリカ、 硅藻土’tベントナイト、白
州バルーン、カオリン等を混合することによって焼結性
に良い結果を与えるとともに作業性をも改良することが
できる。
また、無機または有機溶剤に不溶で熱に強い着色材を添
加することもできる。
加することもできる。
前記無機充填材及び/又は着色材の量は全量の約50重
量%以下が好ましい。
量%以下が好ましい。
50重量%以上になるとかえって焼結性に悪影響を与え
る場合があり、所望の多孔質体が得られなくなるので上
記の範囲内とするのが好ましい。
る場合があり、所望の多孔質体が得られなくなるので上
記の範囲内とするのが好ましい。
本発明により得られる高親水性多孔質焼結体は約10〜
50%の多孔率を有し、ショアー硬度70〜98度、好
ましくは80〜98度、親水度1分〜10分を備えてお
り、表面の仕上りも平滑で、強度も犬である。
50%の多孔率を有し、ショアー硬度70〜98度、好
ましくは80〜98度、親水度1分〜10分を備えてお
り、表面の仕上りも平滑で、強度も犬である。
本発明の高親水性多孔質焼結体は、種々の分野に適用す
ることができるが、例えば下記の分野に分類することが
可能である。
ることができるが、例えば下記の分野に分類することが
可能である。
1)細孔への他物質の含浸、保持、貯蔵。
2)フィルター作用。
3)圧力降下作用。
4)軽量化。
本発明による多孔質焼結体を使用した上記1)への応用
はインクローラーへの応用であろう。
はインクローラーへの応用であろう。
かなり高い多孔率を有する硬質多孔体で、インクの含有
量が犬で、機械的圧縮強度が大きく、耐溶剤性を備え、
いかなるインクにも使用でき、かつ表面の組成及び平滑
性において優れている。
量が犬で、機械的圧縮強度が大きく、耐溶剤性を備え、
いかなるインクにも使用でき、かつ表面の組成及び平滑
性において優れている。
インクローラー以外に、この特性はそのまま、筆記具の
分野に応用可能で、例えばサインペン等の芯先に用いる
と優れた性能を示す。
分野に応用可能で、例えばサインペン等の芯先に用いる
と優れた性能を示す。
上記2)のフィルター作用の応用としては自動車のガソ
リンまたはストーブの灯油のろ過材として水の分離に卓
効がある。
リンまたはストーブの灯油のろ過材として水の分離に卓
効がある。
また応用特性4)は軽量化と同時に音響特性を利用した
スピーカー要材として有望である。
スピーカー要材として有望である。
なお、本願明細書及び特許請求の範囲で用いる親水度は
JIS R6127による測定方法により得られた値で
ある。
JIS R6127による測定方法により得られた値で
ある。
またショアー硬度はショアー硬度りの値である。
実施例 1
アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合体にブタ
ジェンをグラフト重合させて得た熱可塑性樹脂(商品名
Barex R−210、VistronCorp、製
)のペレット1kgを液体窒素の存在下ボールミルを用
いて機械的に粉砕し、平均約60メツシユの粒度の粉末
を得た。
ジェンをグラフト重合させて得た熱可塑性樹脂(商品名
Barex R−210、VistronCorp、製
)のペレット1kgを液体窒素の存在下ボールミルを用
いて機械的に粉砕し、平均約60メツシユの粒度の粉末
を得た。
この粉末を直径26mm、高さ50mmの鉄製円筒に充
填し、上下より10kg/7の圧力を加えながら、28
0℃で10分間保持し焼結した。
填し、上下より10kg/7の圧力を加えながら、28
0℃で10分間保持し焼結した。
冷却後金型より取り出し、得られた多孔体のの物性を測
定した。
定した。
多孔率は一40%、ショアー硬度は95.親水度は1.
5分であった。
5分であった。
焼結体の表面は平滑で仕上りは非常に良好であった。
この成型品を常温、常圧で空気中に放置し、6ケ月後に
印刷ローラーとして使用したがなお印字特性は良好であ
った。
印刷ローラーとして使用したがなお印字特性は良好であ
った。
実施例 2
実施例1にて得られた熱可塑性樹脂の粉末51重景気と
炭酸カルシウム49景気係の粉末混合物500gを均一
に混合し260℃で15分間鉄板にはさんで加熱し焼結
した。
炭酸カルシウム49景気係の粉末混合物500gを均一
に混合し260℃で15分間鉄板にはさんで加熱し焼結
した。
生成した多孔体の多孔率は43%、親水度1分、ショア
ー硬度は82であった。
ー硬度は82であった。
実施例 3
実施例1により得られた熱可塑性樹脂粉末50重量%と
平均60メツシユを有するポリカーボネート50重量%
の粉末混合物を均等に混合しシリコン処理した内径10
mm×高さ50mmのガラス管に入れ、オイルバス中で
280℃×30分加熱し焼結した。
平均60メツシユを有するポリカーボネート50重量%
の粉末混合物を均等に混合しシリコン処理した内径10
mm×高さ50mmのガラス管に入れ、オイルバス中で
280℃×30分加熱し焼結した。
得られた多孔体の多孔率は38%、親水度2.3分、シ
ョアー硬度は96であった。
ョアー硬度は96であった。
この多孔体をサインペンの芯として実験したが、書き味
は良好であり、インクの出も適度であった。
は良好であり、インクの出も適度であった。
実施例 4
実施例1の樹脂ペレット5kgと、アクリロニトリル−
スチレン共重合体1kgとを200℃においてパンバリ
ミキサニで混練し、粒状物を作った。
スチレン共重合体1kgとを200℃においてパンバリ
ミキサニで混練し、粒状物を作った。
これを通常の機械粉砕機で18〜24メツシユの粉末に
し、実施例1と同じ方法で焼結し円筒焼結体を得た。
し、実施例1と同じ方法で焼結し円筒焼結体を得た。
多孔率は42%、親水度1.6分、ショアー硬度は83
であった。
であった。
一方比較のためアクリロニトリル−スチレン共重合体の
ペレツl−1kgを単独にて通常の機械粉砕機を用いて
粉砕し平均50メツシユの粉末とし、180℃にて10
分間焼結し、実施例1と同様にして円筒焼結体を得た。
ペレツl−1kgを単独にて通常の機械粉砕機を用いて
粉砕し平均50メツシユの粉末とし、180℃にて10
分間焼結し、実施例1と同様にして円筒焼結体を得た。
多孔率は25%、ショアー硬度は68であった。
なお、親水度は14,0分であった。
本発明の上記円筒焼結体とアクリロニトリル共重合体単
独の円筒焼結体とを用いて透明度3mの濁水を濾過試験
したところ、本発明の円筒焼結体では3時間にて透明度
15mまで口過できたが、比較例の円筒焼結体では同一
条件下にて6時間かかつて同一の透明度に達した。
独の円筒焼結体とを用いて透明度3mの濁水を濾過試験
したところ、本発明の円筒焼結体では3時間にて透明度
15mまで口過できたが、比較例の円筒焼結体では同一
条件下にて6時間かかつて同一の透明度に達した。
実施例 5
実施例4のアクリロニトリル−スチレン共重合体に代え
て下記の表1の重合体を用いた外は実施例4と同様にし
て焼結体を作った。
て下記の表1の重合体を用いた外は実施例4と同様にし
て焼結体を作った。
各焼結物の測定結果は表1に示す通りである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アクリロニ) IJルと、下記の一般式(式中、R
1はC1〜C4の低級アルキル基又はハロゲンを示し、
R2はC1〜C6のアルキル基である。 )を有するα、β−オレフィン系不飽和カルボン酸のエ
ステルと、共役ジエン単量体とを重合することにより得
られる熱可塑性アクリロニトリル樹脂の粉末を焼結し、
かようにして得られた焼結体が下記の一般式 で示されるポリピリジン環構造を含むことを特徴とする
連続気孔を有する高親水性の多孔質焼結体。 2 前記多孔質焼結体が10〜50%の多孔率。 ショアー硬度70〜98度、親水度1分〜10分を有す
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の多孔
質焼結体。 3 前記熱可塑性アクリロニトリル樹脂にこれと略等し
い軟化点を有し且つ互いに相溶性を有する添加材樹脂を
加えることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の
多孔質焼結体。 4 前記熱可塑性アクリロニ) IJル樹脂を全樹脂中
10〜60重量%となるよう添加し、前記添加材樹脂を
アクリロニトリル−スチレン共重合体。 ABS樹脂、6−ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリメチ
ルメタアクリレート、エチレン−メチルアクリレート共
重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体及びポリ
カーボネートからなる群のうちの少くとも一つから選択
することを特徴とする特許請求の範囲第3項に記載の多
孔質焼結体。 5 無機充填材及び/又は着色材を更に添加することを
特徴とする特許請求の範囲第3項に記載の多孔質焼結体
。 6 前記無機充填材及び/又は着色材を全量に対し50
重量%まで添加し、前記無機充填材を、炭酸カルシウム
、グラファイト、カーボンブラック。 硫酸バリウム、硫酸カルシウム、シリカ、硅藻土。 ベントナイト、白州バルーン及びカオリンからなる群の
少くとも一つから選択することを特徴とする特許請求の
範囲第5項に記載の多孔質焼結体。 7 前記焼結を200’−300℃、10分〜30分、
常圧〜1000kg/cm2の圧力にて行なうことを特
徴とする特許請求の範囲第1項、第2項、第3項、第4
項、第5項または第6項に記載の多孔質焼結体。 8 前記粉末を物理的又は化学的方法により直径1μ〜
5000μの粒子とすることを特徴とする特許請求の範
囲第1項、第3項または第4項に記載の多孔質焼結体。 9 前記共役ジエン単量体を、ブタジェン−1゜3、イ
ソプレン、クロロプレン、ブロモプレン。 シアノプレン、2,3−ジメチル−ブタジェン−1,3
,及び2−エチル−ブタジェン−1,3からなる群から
選択することを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載
の多孔質焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8870179A JPS5810424B2 (ja) | 1979-07-14 | 1979-07-14 | 熱可塑性アクリロニトリル樹脂を基材とする高親水性多孔質焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8870179A JPS5810424B2 (ja) | 1979-07-14 | 1979-07-14 | 熱可塑性アクリロニトリル樹脂を基材とする高親水性多孔質焼結体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5614505A JPS5614505A (en) | 1981-02-12 |
JPS5810424B2 true JPS5810424B2 (ja) | 1983-02-25 |
Family
ID=13950169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8870179A Expired JPS5810424B2 (ja) | 1979-07-14 | 1979-07-14 | 熱可塑性アクリロニトリル樹脂を基材とする高親水性多孔質焼結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5810424B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61249515A (ja) * | 1985-04-26 | 1986-11-06 | Kanebo Ltd | 固液分離装置 |
JPS6188312A (ja) * | 1985-10-09 | 1986-05-06 | Hitachi Ltd | 車両の定位置停止装置 |
US8024911B2 (en) | 2006-02-16 | 2011-09-27 | Mcneil Ab | Method for blister packing |
JP2007319178A (ja) * | 2006-05-30 | 2007-12-13 | Sml Ltd | 理美容、医療用の洗浄用機器及びその配設構造 |
-
1979
- 1979-07-14 JP JP8870179A patent/JPS5810424B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5614505A (en) | 1981-02-12 |
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