JPS58102996A

JPS58102996A - 吸音材の製造方法

Info

Publication number: JPS58102996A
Application number: JP56202926A
Authority: JP
Inventors: 英興内川; 英晴田中; 睦生関谷
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1981-12-15
Filing date: 1981-12-15
Publication date: 1983-06-18

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、内燃機関用の排気消音装置などに用いられ
る吸音材の製造方法に関するものである。

従来から、内燃機関用排気消音装置に用いる吸音材とし
ては、ガラスクール、セラミック多孔体あるいは金属多
孔体などがあった。しかし、これらのものをそのまま吸
音材として用いた場合、内燃機関の運転時に、ガソリン
等の燃料の燃焼残渣であるタールやｔｌがその表面に付
着して比較的短期のうちに目詰ｆ）を起こして吸音性能
の低下をきたし、騒音が激化したり、内燃機関の燃費に
も悪影響を及ぼすことが多かった。ｉた、内燃機関用排
気消音装置の吸音材としてガラスクール中セラミック多
孔体を使用した場合、排気ガス圧力が高くしかも振動が
大きいとζろから、それらの吸音材が破損して実用に供
し得なくなることがあった。さらに、吸音材として金属
多孔体を使用した場合、消音装置内の排気ガス温度が４
００〜８００°Ｃと高く、しかも排気ガス中に腐食性イ
オク酸化物や窒素酸化物が含まれている関係上、特殊な
耐熱合金を用いない限り、高温酸化による腐食劣化が著
しくなシ、上記燃料燃焼残渣とともにその腐食生成物に
よる目詰まりを起したり、また金属多孔体の骨格が腐食
消滅してしまってやはシ吸音材として役に立たなくなる
ことが避けられなかった・加えて、金属多孔体の基本的
特性して空孔径が比較的大きいため、良好な吸音性能を
有するものが存在しないというような不都合があった。

従来の吸音材は、いずれの材料によるものであっても、
上記のような大きな欠点があったため、その改善が望ま
れていた。

そこで、この出願の発明者らは、燃料の燃焼残渣を酸化
分解したり、燃焼残渣の重合を抑止したり、さらには燃
焼残渣の重合物を中和あるいはケン化させることによっ
て吸音材の目詰りや腐食を防止することができ、しかも
金属多孔体が機械的強度に優れている点に着目して種々
調査を重ね、その結果、燃料燃焼残渣の低温酸化触媒、
固体酸触媒、還元剤およびアルカリ剤のうちから選ばれ
る一種または二種以上の材料を結合剤を用いて金属多孔
体に保持させてなる数種の吸音材を、先に提案すること
ができた。

この発明は、上記した数種の吸音材を如伺に効果的に製
造するかを基本目的としてなされたものである。

すなわちこの発明は、燃料の燃焼残渣の低温酸化触媒、
固体酸触媒、還元剤およびアルカリ剤のうちから選ばれ
る一種または二種以上の材料を、金属多孔体表面の孔中
ヘプラスト処理によって直接付着させる工程を経て、実
使用に際しての優れた諸性能を具備する吸音材を得るも
のである。

この発明において使用することができる金属多孔体とし
ては、発泡金属、焼結金属、金属繊維あるいは無機繊維
強化金属などの市販汎用材料があり、それらの材質とし
てＮｉ、Ｃｕ’、Ａｊ７．Ｎｉ−Ｃｒ、Ｆ６−Ｃ【。

Ｆｅ−Ｎｉ−Ｃｒ、Ｉｒｅ−Ｃｒ−ＡＩ、Ｎｉ−Ｆｅ−
Ｃｒ−Ａ１などの合金材質が適当である。また、低温酸
化触媒として、ＭｎＯ。

、ｃｕｏ、Ｎ、ｏ、ｃｏｏ、ｃｏ、ｏ４．Ｃｙ、ｏ、　
、ｌＰｅＨＯ２、Ａｇ１０．ＺｎＯ，ＰｂＯそＯ他Ｏ金
Ｘ酸化物や、ｎｎＦ６．ｏ、　、ＮｉＣｒ５Ｏａ　、Ｍ
ｆｉｃｒ、ｏ４゜ＣｕＣｌ０ａその他の複合金属酸化物
や、Ｐｔ、Ｐｄ、Ｒｈ。

Ｒｕ、Ａｇその他の貴金属単体を使用することができる
。さらに、固体酸触媒として、天然ゼオライト、合成ゼ
オライト、活性白土、酸性白土、シリカジルコニア、シ
リカマグネシア、活性アルミナ。

シリカアルミナ、五酸化バナジウム。アルミナボリアそ
の他の固体酸触媒を使用することができる。

さらにまた、還元剤として、銀粉末、亜硫酸ナトリウム
、金属粉、炭素粉、亜硫酸塩、第一鉄塩。

すず塩、硝酸第１すす、硫酸第１すす、シュク酸塩その
他の還元剤を使用することができる。さらにまた、アル
カリ剤として、ケイ酸カリクム、アルミン酸ナトリクム
、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸リチウム、炭酸ナトリクム
、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属ケイ酸塩、水酸化
物、塩基性酸化物その他のアルカリ剤を使用することが
できる。

この発明では、止揚した低温酸化触媒、固体酸触媒、還
元剤およびアルカリ剤のうちから選ばれる一種または二
種以上の材料が用いられるが、その場合に、同種材料と
して掲げた一群の物質を単味使用することも、複数の物
質を混合して使用することも自由である。

また、この発明では、プラスト処理によって上記材料を
金属多孔体表面の孔中へ直接付着させるが、その際のシ
ョツトブラスト圧力（吹付圧力）は３〜ｘｏｋｙ／ｃ４
程度に設定すること力上望ましく、この圧力範囲以下で
は良好な付着状態力；得られず、またこの圧力範囲以上
では付着効果が飽和して吸音特性の低下をきたすことが
ある。

つぎに、この発明によれば、上記材料を金属多孔体表面
の孔中へ直接付着させるので、金属多孔体に各材料を保
持させるのに結合材などの余分な物質が不要となり、製
造コストが低下するため、高性能吸音材を安価に提供す
ることができ、また、止揚材料がいずれもそれ自体多孔
物質であるところから、材料の種類の選定やショツトブ
ラスト圧力あるいはショツトブラスト時間（吹付時間）
を所望に応じて適宜調節することによって、得られる吸
音材の多孔度を必要に応じて増減調節することができ、
このような多孔度の調節を通じて吸音材の消音性能を調
節することができるので１．使用目的に応じた吸音材を
提供することができるようになる。

つぎにこの発明の代表的な実施例を説明する。

〔実施例１〕金属多孔体として比表面積５５００　ｔｙ？／ｄのニッ
ケルークロム合金材を用い、この表面に低温酸イし触媒
としての二酸化マンガン単体粒子を圧力５　ｋｇ／ｄで
所定時間ショツトブラストした。金属多孔体表面の孔中
に付着され九二酸化マンガン量は１．２ｆ／ｄであった
。

使用した金属多孔体の表面状態を第１図（ａ）に、また
得られた吸音材の表面状態を同図ら）にそれぞれ示した
。第１図（ａ）　、　（ｂ）において、（１）は骨格、
（２）は空孔、（３）は空孔（２）内に分散付着された
低温酸化触媒粒子を示す。

この実施例によって製造した吸音材と金属多孔体のみの
吸音材との吸音特性を比較した。第２図は管内法（、Ｔ
ｌ８Ａ　１４０５　）によって同一条件で測定した前二
者の垂直入射吸音率を示したものである。曲線Ａが発明
品の吸音材、曲線Ｂが従来品である金属多孔体のみの吸
音材の特性を示す１本図から、この発明による吸音材は
、従来品に比べてかなシ高い吸音特性を示すことがわか
る。これは、金属多孔体表面の孔中への二酸化マンガン
の付着によって、多孔度が増加し九からである。すなわ
ち、低温酸化触媒である二酸化マンガン自体が多孔質で
あるため、それ自身が吸音体の一部を構成し、かつこれ
が金属多孔体表面の孔中へ付着されることによってその
多孔度を高めるからである。

このことから、１掲した他の低温酸化物、固体酸質であ
るので、二酸化マンガンのかわりにこれらのうちの一つ
または二つ以上を用いても同様の効果が得られることは
自明である。ｉた、それらの付着量を増減調節すること
によって吸音率を調整し得ることも自明である。

つぎに、上記２種の吸音材を筒状に成形して、市販の国
産乗用車（排気量ｌ、８００Ｃｅ）の排気消音装置内に
組み込み、約１万ムの実走行を行なった後にＪ工８　Ｄ
　１６１６によって消音性能を測定し；実走行前の初期
値と比較した特性図を第３図に示す。

曲線ＣおよびＣはこの発明の吸音材を用いた場合のそれ
ぞれ初期ならびに実走行後の特性であり、曲線りおよび
Ｄは、従来の金属多孔体のみの吸音材を用いた場合のそ
れぞれ初期ならびに実走行後の特性である。第３図から
れかるように、この発明の吸音材を用いたものは初期消
音性能が良好であることはもちろん、実走行１万ム後も
ほとんど初期性能が低下していないのに対し、金属多孔
体のみの吸音材を用いたものは実走行１万す後にはすべ
ての測定周波数帯において消音性能が著しく低下してし
まった。また、消音性能測定後に、両者の吸音材を取り
出して目視観察を行なったところ、この発明の吸音材は
、初期と同様にほとんど清浄であったが、金属多孔体の
みのものは、表面全体に黒色のタール状およびＴＴ状の
燃焼残渣ならびに黄緑色の腐食生成物が多量に付着して
激しい目詰まりを起ヒしていた。すなわち、この結果か
られかるように、この発明の吸音材中に分散されている
低温酸化触媒粒子は、排気ガスの温度によって活性化さ
れ、上記燃焼残渣を、実際にそれが燃え去ってしまう温
度よりも低い排気ガス温度において、自動的に酸化分９
（表面燃焼）させて浄化除去してしまったため初期の消
音性能が持続したものと考えられる。他の低温酸化触媒
について排気ガス温度における上記燃焼残渣の酸化分解
の有無を調べたが、いずれの低温酸化触媒についても酸
化分解が起こり、同一目的を達成し得ることが判明した
。

〔実施例２〕金属多孔体として日本ダイアクレバイト−製粉末焼結金
属（商品名：カルム）を用い、この表面の孔中に固体酸
触媒としての天然ゼオライト０．５ｆを実施例１と同等
の方法で付着させた。

この実施例によって得られた吸音材と金属多孔体のみの
吸音材との吸音特性を実施例１と同様の方法によって比
較した。第４図はその結果を示し、曲線Ｅがこの発明の
吸音材、曲線ｒが金属多孔体のみの吸音材の特性を示す
。また、実施例１と同様の方法で国産乗用車の排気消音
装置に組み込み約１万ムの実走行を行なった場合の消音
性能および目視観察をした。その結果、消音性能につい
ては、第５図のように実施例１におけるのとほぼ同様な
結果が得られ、また目視観察では実施例１と同等の状態
が観察された。これは、固体酸触媒粒子が排気ガス温度
によって活性化され、上記燃焼残渣が吸音材表面に付着
した場合にその酸化重合を阻止し、かつ、その成分を低
分子化して気化しやすくしたために、これが排気ガス温
度で気化（浄化）されたからであると思われる。他の固
体酸噛媒についても、上記酸化重合を阻止する作用を呈
することが調査の結果わかっている。なお第５図におい
て、ＧおよびＧはこの発明の吸音材を用いた場合のそれ
ぞれ初期ならびに実走行後の特性であり、ＨおよびＨは
従来の吸音材を用いた場合のそれぞれ初期ならびに実走
行後の特性である。

〔実施例３〕燃料燃焼残渣の還元剤であるＡｇ粉末と、そのアルカリ
剤であるアルミン酸ナトリクムについて、燃焼残渣罠対
する酸化重合を阻止する作用をそれぞれ調査した結果、
還元剤が燃焼残渣の酸化重合による高分子化を抑止する
こと、およびアルカリ性物質が燃焼残渣の重合によって
生成した物質を中和もしくはケン化することにより重合
反応の進行を阻止することを見出した。

この結果から、還元剤やアルカリ土類金属多孔体表面の
孔中へ付着させることによって、実施例１と同等の吸音
特性ならびに目詰まシ防止効果が得られることは自明で
ある。その他の還元剤やアルカリ剤についても同様の結
果を得ている。

以上の説明から明らかなように、この発明によれば、吸
音性、耐食性および機械的強度などに優れた吸音材を容
易かつ安価に製造することができる上、吸音特性を所望
に応じて調節することも容易であるので、自動車の排気
消音装置や工場設備におけるダクトなどに使用される吸
音材として、それぞれ経済上および性能面からして好適
なものを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は金属多孔体およびこの発明の吸音・材の表面状
態を示す拡大図、第２図〜第５図は吸汗時。性を示す特性図である。なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す・

Claims

【特許請求の範囲】

（１）燃料の燃焼残渣の付着を抑制する低温酸化触媒、
固体酸触媒、還元剤およびアルカリ剤のうちから選ばれ
る一種または二種以上の材料を、金属多孔体表面の孔中
ヘプラヌト処理によって直接付着させる工程を有するこ
とを特徴とする吸音材の製造方法。