JPH1198776A - 永久磁石形ロータの着磁方法および永久磁石の着磁方法 - Google Patents

永久磁石形ロータの着磁方法および永久磁石の着磁方法

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JPH1198776A
JPH1198776A JP25086097A JP25086097A JPH1198776A JP H1198776 A JPH1198776 A JP H1198776A JP 25086097 A JP25086097 A JP 25086097A JP 25086097 A JP25086097 A JP 25086097A JP H1198776 A JPH1198776 A JP H1198776A
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yoke
ferromagnetic material
magnetized
permanent magnet
magnetizing
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JP25086097A
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Tadahiro Nakayama
忠弘 中山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有効成分の磁束量を多くすることができる永
久磁石形ロータの着磁方法を提供する。 【解決手段】 ロータヨーク11の外周部に溝部17を
設け、その溝部17を着磁ヨーク13のスロット14の
開口14a(ティース15,15間)と対向させた状態
で、強磁性体12を着磁するように構成した。強磁性体
12にあってスロット14の開口14aに対向する部位
12a、つまり、磁極の境界となる部位近傍において
は、着磁磁界が略法線方向となるように形成されるよう
になり、有効成分としての法線成分の磁束量が多くな
る。したがって、例えば永久磁石形モータに適用した場
合にあっては、トルクの向上を図ることができ、性能の
向上を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着磁ヨーク、強磁
性体ならびにバックヨークにわたって磁界を形成するこ
とによって強磁性体を着磁する永久磁石形ロータの着磁
方法および永久磁石の着磁方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来より、例えば内転
形永久磁石形モータにおいて、永久磁石となる強磁性体
の着磁は、図6に示すような構成により行われていた。
すなわち、円筒状の強磁性体1を例えば鉄からなる円柱
状のバックヨーク2の外周部側に接着固定した後、円筒
状の着磁ヨーク3の内周部側に所定のエアギャップを存
して配置する。そして、着磁ヨーク3に設けられた巻線
4に大電流を流すことによって、着磁ヨーク3、強磁性
体1ならびにバックヨーク2にわたって磁界を形成し
(図6中、P参照)、強磁性体1を着磁する。尚、この
ような構成において、バックヨーク2は、永久磁石形モ
ータのロータヨークを兼ねるのが通常であった。
【0003】さて、この場合、磁界の一部は、強磁性体
1にあって着磁ヨーク3のティース5,5間に対向する
部位1a、つまり、磁極の境界となる部位近傍内を略接
線方向に短絡するようになる。このとき、強磁性体1が
等方配向であると、強磁性体1は、磁界にしたがって着
磁されるようになるので、したがって、強磁性体1にあ
って磁極の境界となる部位近傍は、着磁磁界が略接線方
向となるように着磁されるようになる。
【0004】ところで、永久磁石形モータにおいて、ト
ルクは、一般的に、強磁性体1における法線成分の磁束
量に依存しているものである。しかしながら、上述した
ような構成では、強磁性体1にあって磁極の境界部分近
傍は、着磁磁界が略接線方向となるように着磁されてい
る。このため、その磁極の境界部分近傍では、有効成分
としての法線成分の磁束量が減り、それによって、トル
クが低下し、モータとしての性能が低下してしまうこと
になる。
【0005】これに対しては、必要なトルクを確保する
ために、強磁性体1を大形化することが考えられている
が、これでは、永久磁石形モータ全体としても、大形化
してしまい、材料費などが増えることから、コスト高に
なるという問題があった。しかも、それに伴って、着磁
するにあたって必要となる着磁ヨーク3も、大形化して
しまうという問題もあった。
【0006】尚、上述したような問題は、永久磁石形モ
ータにおいて強磁性体を着磁する際に限らず、着磁磁界
の方向が不均一となることから、単に、強磁性体を着磁
して永久磁石を製造する際にも、生じ得るものであっ
た。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、有効成分の磁束量を多くすること
ができる永久磁石形ロータの着磁方法および永久磁石の
着磁方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の永久磁石形ロー
タの着磁方法は、外周部に径方向に延びる溝部を形成し
たバックヨークの外周部に等方配向の強磁性体を密着固
定し、前記溝部を着磁ヨークのティース間部分と対向さ
せた状態で、前記着磁ヨーク、強磁性体ならびにバック
ヨークにわたって磁界を形成することによって前記強磁
性体を着磁するところに特徴を有する(請求項1)。
【0009】上記した永久磁石形ロータの着磁方法によ
れば、バックヨークの外周部に密着固定された等方配向
の強磁性体は、バックヨークの外周部に形成された溝部
が着磁ヨークのティース間部分と対向された状態で、着
磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨークにわたって磁
界が形成されることによって着磁される。この場合、上
記溝部は、磁気抵抗が比較的大きくなっているので、強
磁性体にあって着磁ヨークのティース間部分と対向する
部位、つまり、磁極の境界となる部位近傍においては、
磁界が短絡することは殆どなく、磁界の大部分は、バッ
クヨークにおいて溝部を周回するように形成されるよう
になる。
【0010】したがって、強磁性体にあって磁極の境界
となる部位近傍においては、従来とは異なって、着磁磁
界が略法線方向となるように着磁されるようになり、有
効成分としての法線成分の磁束量を多くすることができ
る。これによって、内転形永久磁石形モータの場合にあ
っては、トルクの向上を図ることができ、モータとして
の性能の向上を図ることができる。
【0011】また、本発明の永久磁石形ロータの着磁方
法は、内周部に径方向に延びる溝部を形成したバックヨ
ークの内周部に等方配向の強磁性体を密着固定し、前記
溝部を着磁ヨークのティース間部分と対向させた状態
で、前記着磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨークに
わたって磁界を形成することによって前記強磁性体を着
磁するところに特徴を有する(請求項2)。
【0012】上記した永久磁石形ロータの着磁方法によ
れば、バックヨークの内周部に密着固定された等方配向
の強磁性体は、バックヨークの内周部に形成された溝部
が着磁ヨークのティース間部分と対向された状態で、着
磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨークにわたって磁
界が形成されることによって着磁される。この場合も、
強磁性体にあって磁極の境界となる部位近傍において
は、磁界が短絡することは殆どなく、磁界の大部分は、
バックヨークにおいて溝部を周回するように形成される
ようになる。
【0013】したがって、外転形永久磁石形モータの場
合においても、請求項1記載のものと同様の作用効果を
得ることができる。
【0014】また、上記した永久磁石形ロータの着磁方
法において、前記溝部に、着磁された補助永久磁石を設
けても良い(請求項3)。
【0015】また、上記した永久磁石形ロータの着磁方
法において、前記強磁性体を、前記溝部に収容される凸
部と、この凸部を除いた主要部とを備えると共に、磁性
粉が混合された樹脂から構成し、前記凸部を、前記主要
部よりも磁性粉が少ない混合状態にもしくは磁性粉が非
混合状態に構成しても良い(請求項4)。
【0016】また、本発明の永久磁石形ロータの着磁方
法は、バックヨークの外周部に等方配向の強磁性体を密
着固定し、着磁ヨークのティース間部分に着磁された補
助永久磁石を設け、前記着磁ヨーク、強磁性体ならびに
バックヨークにわたって磁界を形成することによって前
記強磁性体を着磁するところに特徴を有する(請求項
5)。
【0017】上記した永久磁石形ロータの着磁方法によ
れば、バックヨークの外周部に密着固定された等方配向
の強磁性体は、着磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨ
ークにわたって磁界が形成されることによって着磁され
る。この場合、着磁ヨークのティース間部分には、着磁
された補助永久磁石が設けられており、磁気抵抗が比較
的大きくなっているので、強磁性体にあって着磁ヨーク
のティース間部分と対向する部位、つまり、磁極の境界
となる部位近傍においては、磁界が短絡することは殆ど
ない。したがって、請求項1記載のものと同様の作用効
果を得ることができる。
【0018】また、本発明の永久磁石形ロータの着磁方
法は、バックヨークの内周部に等方配向の強磁性体を密
着固定し、着磁ヨークのティース間部分に着磁された補
助永久磁石を設け、前記着磁ヨーク、強磁性体ならびに
バックヨークにわたって磁界を形成することによって前
記強磁性体を着磁するところに特徴を有する(請求項
6)。
【0019】上記した永久磁石形ロータの着磁方法によ
れば、バックヨークの内周部に密着固定された等方配向
の強磁性体は、着磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨ
ークにわたって磁界が形成されることによって着磁され
る。この場合も、強磁性体にあって磁極の境界となる部
位近傍においては、磁界が短絡することは殆どない。し
たがって、請求項2記載のものと同様の作用効果を得る
ことができる。
【0020】また、上記した永久磁石形ロータの着磁方
法において、前記バックヨークを、永久磁石形モータの
ロータヨークにより構成しても良い(請求項7)。
【0021】また、本発明の永久磁石の着磁方法は、表
面部に略垂直方向に延びる溝部を形成したバックヨーク
の表面部に等方配向の強磁性体を密着し、前記溝部を着
磁ヨークのティース間部分と対向させた状態で、前記着
磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨークにわたって磁
界を形成することによって前記強磁性体を着磁するとこ
ろに特徴を有する(請求項8)。
【0022】上記した永久磁石の着磁方法によれば、バ
ックヨークの表面部に密着された等方配向の強磁性体
は、バックヨークの表面部に形成された溝部が着磁ヨー
クのティース間部分と対向された状態で、着磁ヨーク、
強磁性体ならびにバックヨークにわたって磁界が形成さ
れることによって着磁される。この場合も、強磁性体に
あって磁極の境界となる部位近傍においては、磁界が短
絡することは殆どなく、磁界の大部分は、バックヨーク
において溝部を周回するように形成されるようになる。
【0023】したがって、永久磁石を製造する際に、強
磁性体を着磁するにあたっては、強磁性体は、着磁磁界
の方向が均一となるように着磁されるようになるので、
有効成分としての磁束量を多くすることができ、永久磁
石としての性能の向上を図ることができる。
【0024】また、本発明の永久磁石の着磁方法は、バ
ックヨークの表面部に等方配向の強磁性体を密着し、着
磁ヨークのティース間部分に着磁された補助永久磁石を
設け、前記着磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨーク
にわたって磁界を形成することによって前記強磁性体を
着磁するところに特徴を有する(請求項9)。
【0025】上記した永久磁石の着磁方法によれば、バ
ックヨークの表面部に密着された等方配向の強磁性体
は、着磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨークにわた
って磁界が形成されることによって着磁される。この場
合も、強磁性体にあって磁極の境界となる部位近傍にお
いては、磁界が短絡することは殆どない。したがって、
請求項8記載のものと同様の作用効果を得ることができ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を内転形永久磁石モ
ータに適用した第1実施例について図1を参照して説明
する。例えば鉄などの磁性材料からなるバックヨークと
して作用する円柱状のロータヨーク11の外周部側に
は、円筒状に形成された等方配向の強磁性体12が同心
状に接着固定されており、その強磁性体12は、ロータ
ヨーク11と共に、例えば鉄などの磁性材料からなる円
筒状の着磁ヨーク13の内周部側に同心状に所定のエア
ギャップを存して配置されている。
【0027】この着磁ヨーク13には4個のスロット1
4が形成されており、各ティース15には電源(図示せ
ず)に接続された巻線16が巻回されている。また、上
記ロータヨーク11の外周部には、4個のスロット14
の小なる開口14aに対応して径方向に延びる4個の溝
部17が形成されている。尚、この溝部17の周方向の
幅は、開口14aの幅と同程度であることが望ましい。
【0028】次に、上記した構成において、強磁性体1
2を着磁する場合について説明する。強磁性体12を着
磁するにあたっては、図1に示すように、上記強磁性体
12を、ロータヨーク11の各溝部17と着磁ヨーク1
3の各スロット14の開口14a、つまり、各ティース
15,15間とが対向するように、着磁ヨーク13の内
周部側に配置する。そして、この状態において、巻線1
6に大電流を流す。
【0029】巻線16に大電流が流れると、それに応じ
て、着磁ヨーク13、強磁性体12ならびにロータヨー
ク11にわたって磁界が形成されるようになる。この場
合、強磁性体12は、上述したように、等方配向である
ので、この磁界にしたがって着磁されるようになる。
【0030】さて、ここで、上述したように、ロータヨ
ーク11の外周部には溝部17が形成され、その溝部1
7は、着磁ヨーク13のスロット14の開口14aに対
向している。この場合、その溝部17は、磁気抵抗が比
較的大きいことから、強磁性体12内にあってスロット
14の開口14aに対向する部位12a、つまり、磁極
の境界となる部位近傍においては、磁界が短絡すること
は殆どなく、磁界の大部分は、ロータヨーク11におい
て溝部17を周回するように形成されるようになる(図
1中、Q参照)。
【0031】したがって、強磁性体12にあって磁極の
境界となる部位近傍においては、着磁磁界が略法線方向
となるように形成されるようになるので、従来のものと
は異なって、有効成分としての法線成分の磁束量が多く
なる。
【0032】このように第1実施例によれば、ロータヨ
ーク11の外周部に溝部17を設け、その溝部17を着
磁ヨーク13のスロット14の開口14aに対向させた
状態で、強磁性体12を着磁するようにしたので、強磁
性体12にあってスロット14の開口14aに対向する
部位12a、つまり、磁極の境界となる部位近傍におい
ては、従来のものとは異なって、着磁磁界が略法線方向
となるように形成されるようになる。したがって、強磁
性体12にあって磁極の境界となる部位近傍において、
有効成分としての法線成分の磁束量を多くすることがで
きる。これによって、内転形永久磁石形モータにあって
は、トルクの向上を図ることができ、モータとしての性
能の向上を図ることができる。
【0033】また、バックヨークとして、ロータヨーク
11を使用しているので、着磁専用のバックヨークを別
途設ける必要がなく、その分、製造コストの削減を図る
ことができる。
【0034】次に、本発明の第2実施例について、図2
を参照して説明する。尚、第1実施例と同一部分には同
一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分につい
て説明する。この第2実施例では、上述した第1実施例
の構成において、溝部17の幅が開口14aの幅と同程
度もしくは若干大きく形成され、その溝部17に、既に
着磁された補助永久磁石21が収容されている。この補
助永久磁石21は、保持力が高いものが好ましく、その
磁極の向きは径方向中心線を境としており、着磁すべき
強磁性体12の磁極の向きと反対となるように配置され
ている。
【0035】この場合、その溝部17は、補助永久磁石
21によって既に静磁場となっているので、巻線16に
大電流が流れると、上述した第1実施例と同様にして、
強磁性体12内にあって磁極の境界となる部位近傍にお
いては、補助永久磁石21の磁極と反発して、磁界が短
絡することは殆どなく、磁界の大部分は、着磁ヨーク1
3、強磁性体12ならびにロータヨーク11にわたっ
て、ロータヨーク11にあって溝部17を周回するよう
に形成されるようになる(図2中、R参照)。しかも、
磁界の一部がスロット14の開口14aを短絡すること
もない。
【0036】この第2実施例においても、上述した第1
実施例と同様の作用効果を得ることができ、特に、この
場合は、磁界の一部がスロット14の開口14a間を短
絡することを防止することができる。
【0037】次に、本発明の第3実施例について、図3
を参照して説明する。尚、第1実施例と同一部分には同
一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分につい
て説明する。この第3実施例では、上述した第1実施例
の構成において、スロット14の内部に、既に着磁され
た補助永久磁石31が収容されている。この補助永久磁
石31も、上述した第2実施例の補助永久磁石21と同
様にして、保持力が高いものが好ましく、その磁極の向
きは径方向中心線を境としており、着磁すべき強磁性体
12の磁極の向きと反対となるように配置されている。
【0038】この場合、巻線16に大電流が流れると、
上述した第1実施例と同様にして、強磁性体12内にあ
って磁極の境界となる部位近傍においては、補助永久磁
石31の磁極と反発して磁界が短絡することは殆どな
く、磁界の大部分は、着磁ヨーク13、強磁性体12な
らびにロータヨーク11にわたって、ロータヨーク11
にあって溝部17を周回するように形成されるようにな
る(図3中、S参照)。しかも、スロット14の開口1
4aは、補助永久磁石31によって既に静磁場となって
いるので、磁界の一部がスロット14の開口14a間を
短絡することを防止することができる。
【0039】この第3実施例においても、上述した第1
実施例と同様の作用効果を得ることができ、特に、この
場合も、磁界の一部がスロット14の開口14a間を短
絡することも防止することができる。尚、本実施例にお
いては、溝部17を併せて設ける構成としたが、溝部1
7を設けない構成とすることもできる。
【0040】次に、本発明の第4実施例について、図4
を参照して説明する。尚、第1実施例と同一部分には同
一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部分につい
て説明する。この第4実施例では、上述した第1実施例
の構成において、強磁性体12を磁性粉が混合された樹
脂41から構成している。この樹脂41は、上記溝部1
7に嵌合する凸部41aと、ロータヨーク11の外周部
に密着固定された主要部としての円筒状部41bとから
構成されており、凸部41aには円筒状部41bよりも
磁性粉が少なく混合されている。
【0041】この場合、溝部17は、凸部41aには円
筒状部41bよりも磁性粉が少なく混合されていること
から、凸部41aは、磁気抵抗が比較的大きくなってい
るので、巻線16に大電流が流れると、上述した第1実
施例と同様にして、強磁性体12(樹脂41)内にあっ
て磁極の境界となる部位近傍においては、磁界が短絡す
ることは殆どなく、磁界の大部分は、着磁ヨーク13、
強磁性体12ならびにロータヨーク11にわたって、ロ
ータヨーク11にあって溝部17を周回するように形成
されるようになる(図2中、T参照)。
【0042】この第4実施例においても、上述した第1
実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0043】次に、本発明の第5実施例について、図5
を参照して説明する。この第5実施例は、上述した第1
〜4実施例で説明した内転形永久磁石モータに代えて、
外転形永久磁石モータに適用した例を示している。すな
わち、円筒状のロータヨーク51の内周部側には、円筒
状の等方配向の強磁性体52が接着固定されており、そ
の強磁性体52は、ロータヨーク51と共に、円柱状の
着磁ヨーク53の外周部側に所定のエアギャップを存し
て配置されている。
【0044】この着磁ヨーク53には4個のスロット5
4が形成されていると共に、各ティース55には巻線5
6が巻回されており、また、上記ロータヨーク51の内
周部には、4個のスロット54の小なる開口54aに対
応して径方向に延びる4個の溝部57が形成されてい
る。
【0045】この場合、強磁性体52を着磁するにあた
っては、図5に示すように、上記強磁性体52を、ロー
タヨーク51の各溝部57と、着磁ヨーク53の各スロ
ット54の開口54a、つまり、各ティース55,55
間とが対向するように、着磁ヨーク53の外周部側に配
置し、巻線56に大電流を流す。
【0046】そして、巻線56に大電流が流れると、強
磁性体52内にあって磁極の境界となる部位近傍におい
ては、磁界が短絡することは殆どなく、磁界の大部分
は、着磁ヨーク53、強磁性体52ならびにロータヨー
ク51にわたって、ロータヨーク51にあって溝部57
を周回するように形成されるようになる(図5中、U参
照)。
【0047】この第5実施例においても、上述した第1
実施例と同様の作用効果を得ることができる。尚、この
第5実施例で説明した外転形永久磁石モータの構成は、
第1実施例で説明した内転形永久磁石モータの構成に対
応するものであるが、この他にも、外転形永久磁石モー
タの構成としては、第2〜4実施例で説明した内転形永
久磁石モータの構成に対応させることもできる。
【0048】また、以上は、永久磁石形モータにおける
永久磁石形ロータの着磁方法に説明したものであるが、
永久磁石形モータに限らず、永久磁石の着磁方法に適用
した場合には、着磁磁界の方向を均一とすることができ
るので、それによって、有効成分の磁束量を多くするこ
とができ、永久磁石としての性能の向上を図ることがで
きる。
【0049】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のでなく、次のように変形または拡張することができ
る。ロータヨークに代えて、着磁専用のバックヨークを
使用しても良い。第4実施例において、樹脂41にあっ
て円筒状部41bにのみ磁性粉を混合し、凸部41aに
は磁性粉を混合しない非混合状態にしても良い。
【0050】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項1記載の永久磁石形ロータの着磁方法によれば、外
周部に径方向に延びる溝部が形成されたバックヨークの
外周部に、等方配向の強磁性体を密着固定し、その溝部
が着磁ヨークのティース間部分と対向した状態で、強磁
性体を着磁するようにしたので、強磁性体にあって磁極
の境界となる部位近傍においては、磁界が短絡すること
は殆どなく、磁界の大部分は、着磁ヨーク、強磁性体な
らびにバックヨークにわたって、バックヨークにおいて
溝部を周回するように形成されるようになる。
【0051】したがって、強磁性体にあって磁極の境界
となる近傍部位は、従来とは異なって、着磁磁界が略法
線方向となるように着磁され、有効成分としての法線成
分の磁束量を多くすることができる。これによって、内
転形永久磁石形モータの場合にあっては、トルクの向上
を図ることができ、モータとしての性能の向上を図るこ
とができる。
【0052】請求項2記載の永久磁石形ロータの着磁方
法によれば、内周部に径方向に延びる溝部が形成された
バックヨークの内周部に、等方配向の強磁性体を密着固
定し、その溝部が着磁ヨークのティース間部分と対向し
た状態で、強磁性体を着磁するようにしたので、強磁性
体にあって磁極の境界となる部位近傍においては、磁界
が短絡することは殆どなく、磁界の大部分は、着磁ヨー
ク、強磁性体ならびにバックヨークにわたって、バック
ヨークにおいて溝部を周回するように形成されるように
なる。したがって、外転形永久磁石形モータの場合にお
いても、請求項1記載のものと同様にして、トルクの向
上を図ることができ、モータとしての性能の向上を図る
ことができる。
【0053】請求項3記載の永久磁石形ロータの着磁方
法によれば、溝部に着磁された補助永久磁石を設けたの
で、補助永久磁石によって溝部が静磁場となり、強磁性
体にあって磁極の境界となる部位近傍においては、磁界
が短絡することは殆どなく、磁界の大部分は、着磁ヨー
ク、強磁性体ならびにバックヨークにわたって、バック
ヨークにおいて溝部を周回するように形成されるように
なり、請求項1および2記載のものと同様の作用効果を
得ることができ、さらに、磁界の一部がティース間を短
絡することを防止することができる。
【0054】請求項4記載の永久磁石形ロータの着磁方
法によれば、強磁性体を溝部に収容された凸部と、この
凸部を除いた主要部とを備えると共に、磁性粉が混合さ
れた樹脂から構成し、凸部を主要部よりも磁性粉が少な
い混合状態にもしくは非混合状態に構成したので、強磁
性体にあって磁極の境界となる部位近傍においては、磁
界が短絡することは殆どなく、磁界の大部分は、着磁ヨ
ーク、強磁性体ならびにバックヨークにわたって、バッ
クヨークにおいて溝部を周回するように形成されるよう
になり、請求項1および2記載のものと同様の作用効果
を得ることができる。
【0055】請求項5記載の永久磁石形ロータの着磁方
法によれば、バックヨークの外周部に等方配向の強磁性
体を密着固定し、着磁ヨークのティース間部分に着磁さ
れた補助永久磁石を設け、強磁性体を着磁するようにし
たので、強磁性体にあって磁極の境界となる部位近傍に
おいては、磁界が短絡することは殆どなく、請求項1記
載のものと同様にして、トルクの向上を図ることがで
き、モータとしての性能の向上を図ることができる。ま
た、補助永久磁石によってティース間部分が静磁場とな
り、磁界の一部がティース間を短絡することを防止する
ことができる。
【0056】請求項6記載の永久磁石形ロータの着磁方
法によれば、バックヨークの内周部に等方配向の強磁性
体を密着固定し、着磁ヨークのティース間部分に着磁さ
れた補助永久磁石を設け、強磁性体を着磁するようにし
たので、強磁性体にあって磁極の境界となる部位近傍に
おいては、磁界が短絡することは殆どなく、請求項2記
載のものと同様にして、トルクの向上を図ることがで
き、モータとしての性能の向上を図ることができる。ま
た、補助永久磁石によってティース間部分が静磁場とな
り、磁界の一部がティース間を短絡することを防止する
ことができる。
【0057】請求項7記載の永久磁石形ロータの着磁方
法によれば、バックヨークを永久磁石形モータのロータ
ヨークから構成したので、着磁専用のバックヨークを別
途設ける必要がなく、その分、製造コストの削減を図る
ことができる。
【0058】請求項8記載の永久磁石の着磁方法によれ
ば、表面部に略垂直方向に延びる溝部が形成されたバッ
クヨークの表面部に、等方配向の強磁性体を密着し、そ
の溝部が着磁ヨークのティース間部分と対向した状態
で、強磁性体を着磁するようにしたので、強磁性体にあ
って磁極の境界となる部位近傍においては、磁界が短絡
することは殆どなく、磁界の大部分は、着磁ヨーク、強
磁性体ならびにバックヨークにわたって、バックヨーク
において溝部を周回するように形成されるようになる。
【0059】したがって、永久磁石を製造する際におい
ても、強磁性体を着磁するにあたって、着磁磁界の方向
が均一となるように着磁することができ、それによっ
て、有効成分の磁束量を多くすることができ、永久磁石
としての性能の向上を図ることができる。
【0060】請求項9記載の永久磁石の着磁方法によれ
ば、バックヨークの表面部に等方配向の強磁性体を密着
し、着磁ヨークのティース間に着磁された補助永久磁石
を設け、強磁性体を着磁するようにしたので、強磁性体
にあって磁極の境界となる部位近傍においては、磁界が
短絡することは殆どなく、請求項8記載のものと同様に
して、着磁磁界の方向が均一となるように着磁すること
ができ、それによって、有効成分の磁束量を多くするこ
とができ、永久磁石としての性能の向上を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す全体構成図
【図2】本発明の第2実施例の要部を示す図
【図3】本発明の第3実施例を示す図2相当図
【図4】本発明の第4実施例を示す図2相当図
【図5】本発明の第5実施例を示す図1相当図
【図6】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、11はロータヨーク、12は強磁性体、13は
着磁ヨーク、15はティース、16は巻線、17は溝
部、21は補助永久磁石、31は補助永久磁石、41は
樹脂、41aは凸部、41bは円環状部(主要部)、5
1はロータヨーク、52は強磁性体、53は着磁ヨー
ク、55はティース、56は巻線、57は溝部である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周部に径方向に延びる溝部を形成した
    バックヨークの外周部に等方配向の強磁性体を密着固定
    し、 前記溝部を着磁ヨークのティース間部分と対向させた状
    態で、前記着磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨーク
    にわたって磁界を形成することによって前記強磁性体を
    着磁することを特徴とする永久磁石形ロータの着磁方
    法。
  2. 【請求項2】 内周部に径方向に延びる溝部を形成した
    バックヨークの内周部に等方配向の強磁性体を密着固定
    し、 前記溝部を着磁ヨークのティース間部分と対向させた状
    態で、前記着磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨーク
    にわたって磁界を形成することによって前記強磁性体を
    着磁することを特徴とする永久磁石形ロータの着磁方
    法。
  3. 【請求項3】 前記溝部に、着磁された補助永久磁石を
    設けたことを特徴とする請求項1または2記載の永久磁
    石形ロータの着磁方法。
  4. 【請求項4】 前記強磁性体は、前記溝部に収容される
    凸部と、この凸部を除いた主要部とを備えると共に、磁
    性粉が混合された樹脂からなり、 前記凸部は、前記主要部よりも磁性粉が少ない混合状態
    にもしくは磁性粉が非混合状態に構成されていることを
    特徴とする請求項1または2記載の永久磁石形ロータの
    着磁方法。
  5. 【請求項5】 バックヨークの外周部に等方配向の強磁
    性体を密着固定し、 着磁ヨークのティース間部分に着磁された補助永久磁石
    を設け、 前記着磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨークにわた
    って磁界を形成することによって前記強磁性体を着磁す
    ることを特徴とする永久磁石形ロータの着磁方法。
  6. 【請求項6】 バックヨークの内周部に等方配向の強磁
    性体を密着固定し、 着磁ヨークのティース間部分に着磁された補助永久磁石
    を設け、 前記着磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨークにわた
    って磁界を形成することによって前記強磁性体を着磁す
    ることを特徴とする永久磁石形ロータの着磁方法。
  7. 【請求項7】 前記バックヨークを、永久磁石形モータ
    のロータヨークにより構成したことを特徴とする請求項
    1ないし6のいずれかに記載の永久磁石形ロータの着磁
    方法。
  8. 【請求項8】 表面部に略垂直方向に延びる溝部を形成
    したバックヨークの表面部に等方配向の強磁性体を密着
    し、 前記溝部を着磁ヨークのティース間部分と対向させた状
    態で、前記着磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨーク
    にわたって磁界を形成することによって前記強磁性体を
    着磁することを特徴とする永久磁石の着磁方法。
  9. 【請求項9】 バックヨークの表面部に等方配向の強磁
    性体を密着し、 着磁ヨークのティース間部分に着磁された補助永久磁石
    を設け、 前記着磁ヨーク、強磁性体ならびにバックヨークにわた
    って磁界を形成することによって前記強磁性体を着磁す
    ることを特徴とする永久磁石の着磁方法。
JP25086097A 1997-09-16 1997-09-16 永久磁石形ロータの着磁方法および永久磁石の着磁方法 Pending JPH1198776A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005269734A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Yaskawa Electric Corp Ipmモータ用ロータ、これを用いたipmモータ用ロータの製造方法、およびそのipmモータ。

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