JPH1193008A - 抗菌性を有する塩化ビニル手袋 - Google Patents

抗菌性を有する塩化ビニル手袋

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JPH1193008A
JPH1193008A JP27384897A JP27384897A JPH1193008A JP H1193008 A JPH1193008 A JP H1193008A JP 27384897 A JP27384897 A JP 27384897A JP 27384897 A JP27384897 A JP 27384897A JP H1193008 A JPH1193008 A JP H1193008A
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JP
Japan
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glove
ceramic mixture
polyvinyl chloride
activities
grove
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Application number
JP27384897A
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English (en)
Inventor
Shuzo Mikami
修三 三上
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CHIYODA KASEI KOGYO KK
Original Assignee
CHIYODA KASEI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塩化ビニル手袋を家庭、食品工場、研究所、病
院等で利用することを想定し、人体に安全で抗菌性を有
する手袋について開示する。 【解決手段】手袋本体の主材である塩化ビニル等の配合
液に0.1〜1.0%の割合で抗菌剤をもつセラミック
ス混合物を添加した。前記セラミックス混合物は空気中
の酸素から活性酸素を作成することにより殺菌及び脱臭
をおこなうもので、その効果は長期間にわたって安定で
ある。さらに、粘着性の大きい可塑剤が手袋の表面に露
出するのを防ぐために、手袋の内面をポリ塩化ビニル5
〜15%、アクリル系樹脂8〜23%、マイカ粉末ある
いはシリカ粉末等の充填剤5〜25%及び残部がポリエ
ステルを添加してなるポリウレタンからなる混合液で処
理した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脱臭及び抗菌効果を持
ち、併せてパウダー等を使用することなく内面の滑りを
良好にした手袋であって、長期間清潔かつ快適に使用で
きる塩化ビニル手袋に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来から、簡易な塩化
ビニル手袋が家庭、食品工場、研究所、病院等で利用さ
れている。塩化ビニル手袋の一例としては、ペースト状
の塩化ビニルに可塑剤や安定剤を添加して配合液とし、
前記配合液に手型を浸漬し、表面に薄膜を形成させこれ
を加熱固定したものが採用されている。さらに、前記手
袋は粘着性が強く手袋の着脱に手間がかかる為、これを
排除すべく、前記手袋の内面に滑り特性を持つパウダー
を塗布したり、前記配合液に処理剤を添加して手袋の表
面に凹凸面を形成させたり、あるいは手袋内面をさらに
粘着性のない物質でコーティングする方法が採用されて
いる。
【0003】しかしながら前記の手袋は、衛生面におい
て問題がある。特に前記パウダーを手袋内面に塗布する
方法は、パウダーが取り扱う物品に付着してしまう。ま
た、前記の手袋の表面に凹凸面を形成させたり、手袋内
面をさらに粘着性のない物質でコーティングする方法に
おいては、手袋表面で細菌等が繁殖するおそれがある。
そこで、本発明では塩化ビニル手袋を家庭、食品工場、
研究所、病院等で利用することを想定し、人体に安全で
抗菌性を有する手袋について開示することにした。
【0004】
【発明を解決するための手段】本発明では上述した目的
を達成するために、塩化ビニルを主成分とし、ほかに可
塑剤や安定剤を加えて調整した配合液に、さらに脱臭及
び抗菌作用を持つセラミックス混合物を0.1〜1.0
%の割合で添加した。そして、前記セラミックス混合物
を含む配合液をペースト状にし、その中に手型を浸漬
し、引揚げ、適当な温度で加熱ゲル化し、さらに冷却し
て手袋本体とした。また、手袋の脱着を容易にする手段
として、手袋が手に密着する原因となっている可塑剤が
手袋内側表面に露出しないよう加工した。すなわち、特
定の混合処理液を前記の手型に被着した状態の手袋の表
面に一様に塗布し、前記混合処理液を100℃前後で加
熱して固化した。そして、前記の表面処理をした手袋を
上縁から反転するように剥がすことにより、手袋内面が
前記混合処理液で処理された手袋とした。尚、前記混合
処理液とは、ポリ塩化ビニル5〜15%、アクリル系樹
脂8〜23%、マイカ粉末あるいはシリカ粉末等の充填
剤5〜25%及び残部をポリエステルとするポリウレタ
ンとなるように配合したものである。また、前記セラミ
ックス混合物は前記配合液に混入することを想定して、
微粒子状の粉体を採用した。
【0005】セラミックス混合物の一例として、抗菌性
があり、脱臭効果を示し、人体に安全でさらに安定性の
高いシリカ、アルミナ、酸化チタンを主成分とするもの
を採用した。また、セラミックス混合物とは、必ずしも
前記3種共を採用するものではなく、そのうちの1また
は2種のみを採用するものも含まれると定義する。さら
に、ゼオライト、大谷石のようにセラミックスが混合し
た石を粉末化したものでもよい。
【0006】
【発明の実施形態】以下、本発明の好ましい実施形態を
具体的に述べる。本発明で採用される手袋の特徴は、手
袋本体の主原料となる塩化ビニル及び可塑剤や安定剤等
を含む配合液に、脱臭及び抗菌作用を持つセラミックス
混合物を添加したことである。次に、前記のセラミック
ス混合物を含む配合液をペースト状にし、その中に手型
を浸漬し、引揚げ、加熱ゲル化し、さらに冷却して手袋
本体とした。前記加熱及び冷却温度は特に定めるもので
はなく、手袋の作成に影響を与えない範囲であればよ
い。また、手袋の脱着を容易にする手段として、手袋が
手に密着する原因となっている可塑剤が手袋内面に露出
しないよう、特定の混合処理液を手型に被着したままの
手袋の表面に一様に塗布し、前記混合処理液を100℃
前後で加熱して固化した。そして、前記の処理をした手
袋を上縁から、反転する様に剥がすことにより手袋内面
に可塑剤が露出しない手袋とした。
【0007】前記セラミックス混合物は、一般プラスチ
ック等における抗菌剤として調整されたものであって、
前記セラミックス混合物は塩化ビニル等手袋本体の原料
と混合しても影響のない材質である。セラミックス混合
物は、空気中の酸素より活性酸素を形成することができ
る。従って、前記手袋本体の表面に露出したセラミック
ス混合物はその働きが著しい。そして、セラミックス混
合物によって形成された活性酸素は細菌、カビ等の代謝
等を阻害すると共に、悪臭の原因となる物質を酸化、還
元する。従って、セラミックス混合物は抗菌及び脱臭効
果を示すと共にその効果は、長期間安定である。さら
に、前記手袋は、家庭、食品工場、研究所、病院等で日
常的に使用することを目的とするものであるから、水及
び弱酸、弱塩基に対して不溶であって、耐熱温度が高
く、不燃性であり、熱、湿度等に対しての安定性が高
く、加えて有害な重金属その他の有害な不純物を含まな
いことが必要である。従って当該セラミックス混合物に
採用するセラミックスは、具体的には、シリカ、アルミ
ナ、酸化チタンを混合したものが好ましい。しかしなが
ら、前記の条件を適応するセラミックスであればこれに
限るものではなく、前記3種類のセラミックス中の1又は
2種類のみを混合したり、全く別種のセラミックスを採
用してもよい。以下、前記のセラミックス混合物の抗菌
効果について表に従って説明する。
【0008】
【表1】 表1は、シリカ、アルミナ、酸化チタンを主成分とする
セラミックス混合物を0.1%添加したサンプル1及び
前記セラミックス混合物を0.5%添加したサンプル2
の殺菌効果についてそれぞれ示したものである。本試験
では、最適培地で、35℃、24時間培養した黄色ブド
ウ状球菌を最終濃度が106CFU/ml(試料1ml
当たりの生菌数、以下同じ)になるようにリン酸緩衝液
で調整したものを試験菌試料として用いた。そして、前
記試験菌試料0.2mlを前記のサンプル1及び2に接
種しその上に被覆フィルムを被せ、35℃、相対湿度9
0%以上の条件下で放置した。そして、放置から24、
48、72時間後に、それぞれ接種した試験菌試料を取
り出し、滅菌水で適宜希釈したものを標準寒天培地に接
種し、35℃で24〜48時間培養後、培地に形成され
たコロニー数をカウントし、生菌数を算出した。その結
果、サンプル1において24時間放置した時点で95%
以上の細菌が阻害された。また、サンプル1の5倍量の
セラミックス混合物を添加したサンプル2においても同
様の抗菌効果が得られた。すなわち、黄色ブドウ状球菌
に対するセラミックス混合物の持つ抗菌性は、最低限度
はあるとしても、添加量が抗菌性を左右するというもの
ではない。むしろセラミックス混合物の添加量が多すぎ
ると手袋本体の原材料の組織の均一性を壊す。また、サ
ンプル1及び2において放置時間が48時間までは時間
の経過に従って生菌数は激減しているが、その後は大差
がなく、72時間放置してもその生菌数は48時間の時
点と比較して変化はない。しかしながら、これは菌体の
種類にある程度左右されことは当然である。
【0009】
【表2】 表2は、黄色ブドウ状球菌のほか、大腸菌及び枯草菌に
おけるセラミックス混合物の殺菌効果を、ポリスチレン
樹脂及びポリプロピレン樹脂に組み込んだ場合の抗菌効
果を示したものである。すなわち、前記セラミックス混
合物0.5%を含むポリスチレン樹脂及びポリプロピレ
ン樹脂を成型し、前記3種の菌体について試験菌体試料
をそれぞれ接種した。さらに前述と同様に時間毎に試験
菌体試料を取り出し、シャーレに接種することによりそ
の生菌数を算出したものである。試験菌体試料の調整は
それぞれの菌種に関して最適条件下で培養し、前記同様
緩衝液に懸濁して採用した。表2中の+はセラミックス
混合物を0.5%添加した樹脂に接種した場合であり、
−は無添加、すなわち樹脂のみの場合である。その結
果、前記2種類の樹脂どちらを採用しても、セラミック
ス混合物を0.5%添加した場合には、樹脂表面に接種
された菌体は、その放置後24時間で菌体の99.9%
以上が阻害された。従って、細菌の生育速度及び当該手
袋の用途を考慮すると、当該セラミックス混合物は十分
に本発明の抗菌作用を果たしている。
【0010】一方、セラミックス混合物のカビに対する
抗菌効果については示していないが、同様に抗菌作用を
示す。さらに、カビはその生育速度の遅さを考慮すると
当該セラミックス混合物は十分にその要をなしている。
【0011】前述の結果より、前記セラミックス混合物
の濃度は最低0.1%とし、上限は前記手袋本体の主材
である塩化ビニル等の配合液の均一性を壊さないことを
考慮して1.0%とした。前記添加濃度は、黄色ブドウ
状球菌、大腸菌、枯草菌等の一般的な細菌及びカビを抑
制し、手袋を衛生的に保つのに十分な濃度である。ま
た、前記セラミックス混合物を均一に混合することはい
うまでもない。
【0012】前記混合処理液とは、ポリ塩化ビニル5〜
15%、アクリル系樹脂8〜23%、マイカ粉末あるい
はシリカ粉末等の充填剤5〜25%及び残部をポリエス
テルとしたポリウレタンとなるように配合したものであ
る。また、マイカ粉末あるいはシリカ粉末を配合するこ
とにより、手袋内面の滑りをさらに促進するという効果
も有する。
【0013】
【発明の効果】本発明は、家庭、食品工場、研究所、病
院等で日常的に使用することを目的とした簡易な手袋に
係るものであって、手袋本体の主材である塩化ビニル等
の配合液に0.1〜1.0%の割合でセラミックス混合
物を添加することにより、取り扱う物品を衛生的に保
ち、かつ作業者が害なく作業を行うことを可能にした。
また、セラミックス混合物は空気中の酸素より活性酸素
を作成することにより、殺菌及び脱臭をおこなうもので
あるため、その効果は長期間にわたって安定である。さ
らに、手袋の内面をポリ塩化ビニル5〜15%、アクリ
ル系樹脂8〜23%、マイカ粉末あるいはシリカ粉末等
の充填剤5〜25%及び残部がポリエステルを添加して
なるポリウレタンからなる混合液で処理することによ
り、粘着性の大きい可塑剤が手袋の表面に露出するのを
防ぐことにより手袋の脱着を容易にした。その結果、使
用感を快適に保つと共に脱臭及び抗菌効果を持つ手袋の
作成が可能になった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抗菌性を持つセラミックス混合物を0.1
    〜1.0%(重量%、以下同じ)の割合で添加した塩化
    ビニルを主成分とする配合液を原料として成形された手
    袋の表面に、ポリ塩化ビニル5〜15%、アクリル系樹
    脂8〜23%、マイカ粉末あるいはシリカ粉末等の充填
    剤5〜25%及び残部がポリエステルを添加してなる混
    合処理液を一様に塗布し、前記処理液を100℃前後で
    加熱して固化したことを特徴とする塩化ビニル手袋。
  2. 【請求項2】セラミックス混合物の主成分が、シリカ、
    アルミナ、酸化チタンである請求項1記載の塩化ビニル
    手袋。
JP27384897A 1997-09-18 1997-09-18 抗菌性を有する塩化ビニル手袋 Pending JPH1193008A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113142721A (zh) * 2021-05-28 2021-07-23 嘉鸿手套实业有限公司 一种耐切割、耐穿刺的工业防护手套

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113142721A (zh) * 2021-05-28 2021-07-23 嘉鸿手套实业有限公司 一种耐切割、耐穿刺的工业防护手套
CN113142721B (zh) * 2021-05-28 2024-04-02 嘉鸿手套实业有限公司 一种耐切割、耐穿刺的工业防护手套

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