JPH1190946A - セルロースアセテートフイルムおよび製造方法 - Google Patents

セルロースアセテートフイルムおよび製造方法

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JPH1190946A
JPH1190946A JP27390497A JP27390497A JPH1190946A JP H1190946 A JPH1190946 A JP H1190946A JP 27390497 A JP27390497 A JP 27390497A JP 27390497 A JP27390497 A JP 27390497A JP H1190946 A JPH1190946 A JP H1190946A
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film
cellulose acetate
weight
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organic solvent
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JP27390497A
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Satoshi Sakamaki
聡 坂牧
Hiroshi Nakajima
浩 中嶋
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光板保護膜としての使用に適した寸度安定
性が優れたセルロースアセテートフイルムを得る。 【解決手段】 セルロースアセテートが有機溶媒中に溶
解しているドープを支持体上に流延し、フイルムを形成
する工程;フイルム中に有機溶媒が60重量%未満の量
で含まれている状態で、フイルムを支持体から剥ぎ取る
工程;そして剥ぎ取ったフイルムを120乃至135℃
の温度で4分以上熱処理する工程により、セルロースア
セテートフイルムを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロースアセテ
ートフイルムおよびセルロースアセテートフイルムの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースアセテートは、透明で複屈折
率が低い樹脂である。セルロースアセテートフイルム
は、様々な写真材料(例えばハロゲン化銀写真材料の支
持体)や光学材料に使用されている。最近では、液晶表
示装置の偏光板保護膜として、セルロースアセテートフ
イルムを使用する場合が多い。液晶表示装置の偏光板
は、一般に保護膜と偏光膜とから構成される。偏光膜
は、ヨウ素または二色性染料を偏向素子として用いた樹
脂フイルムである。偏光板保護膜は、偏光膜を保護する
目的で、偏光膜の片面または両面に設けられる樹脂フイ
ルムである。偏光板保護膜には、透明性と低複屈折率が
要求されるため、セルロースアセテートフイルムの使用
が適している。
【0003】液晶表示装置は、携帯用のOA機器や自動
車の表示装置のように、温度変化が激しい条件下で使用
する場合がある。偏光板保護膜が高温条件下で大幅に収
縮すると、液晶表示装置に反りが生じ、画像に問題(例
えば、画像の周囲の色相が変化する額縁ムラ)が発生す
る。液晶表示装置の製造においても、若干の温度変化は
避けられない。温度変化に伴う偏光板保護膜の寸法の変
化を吸収するためには、比較的軟らかい粘着剤を使用す
る必要がある。しかし、軟らかい粘着剤を使用すると、
液晶表示装置の裁断時に、粘着剤が切断面からはみ出す
問題が生じる。以上の問題を回避するため、偏光板保護
膜には、透明性と低複屈折率に加えて、温度変化に対す
る寸度安定性も要求されるようになった。
【0004】セルロースアセテートフイルムの寸度安定
性を向上させる手段として、可塑剤の量を削減する方法
が、特開昭61−243407号および特開平1−21
4802号の各公報に記載されている。特開昭61−2
43407号公報は、偏光フィルム(偏光膜)の少なく
とも片側にオーバーコート層(保護膜)を設けてなる偏
光板において、前記オーバーコート層が可塑剤含量10
重量%以下のセルロース系フィルムからなることを特徴
とする偏光板を開示している。特開平1−214802
号公報は、偏光素子フィルム(偏光膜)と支持フィルム
(保護膜)より成る偏光板において、支持フィルムに可
塑剤を混入しないTACフィルムを使用したことを特徴
とする耐湿熱性に秀れた偏光板を開示している。上記の
各公報に記載の発明は、長時間過酷な条件下(例えば、
温度80℃、相対湿度90%の雰囲気下で500時間放
置後)に置かれたフイルムの劣化を防止するために、可
塑剤の量の削減または可塑剤を使用しないことを提案し
ている。可塑剤の量の削減は、このようなフイルムの劣
化に伴う寸法の変化を防止するために有効である。しか
し、高温条件下におけるフイルムの収縮を防止する(普
通の意味の寸度安定性を改善する)ためには、可塑剤の
量を削減しても充分な効果を得ることはできない。
【0005】従来の技術としては、特開平9−1137
27号公報に記載のセルローストリアセテートフイルム
が、短時間の高温条件に対して、高い寸度安定性を有し
ている。特開平9−113727号公報記載の発明で
は、セルロースの低級脂肪酸エステルが有機溶媒中に溶
解しているドープを支持体上に流延し、フイルムを形成
する工程;フイルム中に有機溶媒が60重量%以上の量
で含まれている状態で、フイルムを支持体から剥ぎ取る
工程;そして剥ぎ取ったフイルムの横方向の寸法を固定
した状態で、フイルム中の有機溶媒の量が20重量%未
満になるまで乾燥する工程により高い寸度安定性(温度
80℃で3時間放置後の縦方向の収縮率が0.05%未
満)を有するフイルムを得ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、特開平9
−113727号公報に記載のセルロースアセテートフ
イルムについて、さらに研究を進めた。同公報に記載の
製造方法は、セルロースアセテートフイルム中に有機溶
媒が60重量%以上の量で含まれている状態で、フイル
ムを支持体から剥ぎ取る処理工程を前提としている。有
機溶媒が多量に含まれているフイルムを支持体から剥ぎ
取る方法は、フイルムの寸度安定性の改善に加えて、フ
イルムの製造に要する時間の短縮にも有効である。しか
し、有機溶媒が多量に含まれている(非常に軟らかい)
フイルムを支持体から剥ぎ取るためには、特別な装置が
必要である。フイルム中の有機溶媒の量が60重量%未
満になるまで乾燥してから、フイルムを支持体から剥ぎ
取る方法の方が、実施が簡単であり、経済的に有利であ
る。そこで、本発明者は、フイルム中の有機溶媒の量を
削減してからフイルムを支持体から剥ぎ取る方法を前提
として、セルロースアセテートフイルムの寸度安定性を
改善する研究に着手した。
【0007】本発明の目的は、偏光板保護膜に好ましく
用いることができるセルロースアセテートフイルムを提
供することである。本発明の目的は、寸度安定性が優れ
ているセルロースエステルフイルムの製造方法を提供す
ることでもある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、90℃、相対
湿度5%で120時間処理後の流延方向の収縮率と、9
0℃、相対湿度65%で120時間処理後の流延方向の
収縮率とが、いずれも0.3%以下であることを特徴と
するセルロースアセテートフイルムを提供する。セルロ
ースアセテートフイルム中には、可塑剤が1乃至12重
量%の範囲の量で含まれていることが好ましい。また、
本発明は、セルロースアセテートが有機溶媒中に溶解し
ているドープを支持体上に流延し、フイルムを形成する
工程;フイルム中に有機溶媒が60重量%未満の量で含
まれている状態で、フイルムを支持体から剥ぎ取る工
程;そして剥ぎ取ったフイルムを120乃至135℃の
温度で4分以上熱処理する工程により、セルロースアセ
テートフイルムを製造することを特徴とするセルロース
アセテートフイルムの製造方法も提供する。剥ぎ取った
フイルムの熱処理は、フイルムにかかる張力を8kg/
100cm以下に調整しながら実施することが好まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】 [セルロースアセテートフイルム]セルロースアセテー
トの酢化度は、59乃至62%(一般に、セルロースト
リアセテートとして分類されるもの)であることが好ま
しい。酢化度が59%以上であれば、若干の割合でプロ
ピオネート(セルローアセテートプロピオネート)やブ
チレート(セルロースアセテートブチレート)がアセテ
ートと混合した混合脂肪酸エステルとなっていてもよ
い。
【0010】本発明のセルロースアセテートフイルム
は、90℃、相対湿度5%で120時間処理後の流延方
向の収縮率と、90℃、相対湿度65%で120時間処
理後の流延方向の収縮率とが、いずれも0.3%以下で
ある寸度安定性を有する。収縮率は、いずれも0.2%
以下であることが好ましい。横方向(流延方向に直交す
る方向)の収縮率も、同様に低い値であることが好まし
い。ただし、後述する製造方法に従い、流延方向の収縮
率を低下させると、同時に横方向の収縮率の値も同様に
低下させることができる。収縮率は、以下のように測定
する。試料の流延方向および横方向より、30mm幅×
120mm長さの試験片を各3枚採取する。試験片の両
端に6mmφの穴をパンチで100mm間隔に開ける。
これを、23±3℃、相対湿度65±5%の室内で3時
間以上調湿する。自動ピンゲージ(新東科学(株)製)
を用いて、パンチ間隔の原寸(L1 )を最小目盛り1/
1000mmまで測定する。次に試験片を90℃±1
℃、相対湿度5%または65%の恒温器に吊して120
時間熱処理し、23±3℃、相対湿度65±5%の室内
で3時間以上調湿後、自動ピンゲージで熱処理後のパン
チ間隔の寸法(L2 )を測定する。そして、次式により
熱収縮率を算出する。
【0011】
【数1】
【0012】セルロースアセテートフイルムの厚さは、
フイルムの用途に応じて決定する。偏光板保護膜の用途
の場合、フイルムの厚さは50乃至90μmであること
が好ましく、70乃至85μmであることがさらに好ま
しく、77乃至82μmであることが最も好ましい。セ
ルロースアセテートフイルム中には、可塑剤、染料、そ
の他の添加剤(例、紫外線吸収剤、滑り剤、劣化防止
剤)が含まれていてもよい。可塑剤としては、リン酸エ
ステル系可塑剤(例、トリフェニルホスフェート、ジフ
ェニルビフェニルフォスフェート)およびカルボン酸エ
ステル系可塑剤が代表的である。リン酸エステル系可塑
剤が好ましい。二種類以上の可塑剤を併用してもよい。
フイルム中の可塑剤の量は、1乃至12重量%の範囲で
あることが好ましく、2乃至11重量%の範囲であるこ
とがさらに好ましい。
【0013】[製造方法]セルロースアセテートフイル
ムの製造方法には、メルトキャスト法とソルベントキャ
スト法がある。メルトキャスト法では、加熱溶融したセ
ルロースアセテートを支持体上に流延し、冷却すること
によりフイルムを形成する。ソルベントキャスト法で
は、セルロースアセテートを有機溶媒中に溶解した支持
体上に流延し、乾燥することによりフイルムを形成す
る。本発明では、ソルベントキャスト法によりフイルム
を製造することが好ましい。ソルベントキャスト法で
は、セルロースアセテートを有機溶媒中に溶解してドー
プを形成する。有機溶媒の例には、炭化水素(例、ベン
ゼン、トルエン)、ハロゲン化炭化水素(例、ジクロロ
メタン、メチレンクロライド、クロロベンゼン)、アル
コール(例、メタノール、エタノール、ジエチレングリ
コール)、ケトン(例、アセトン)、エステル(例、酢
酸エチル、酢酸プロピル)およびエーテル(例、テトラ
ヒドロフラン、メチルセロソルブ)が含まれる。メチレ
ンクロライドが最も好ましい。二種類以上の有機溶媒を
混合して用いてもよい。ドープ中のセルロースアセテー
トの濃度は、一般に5乃至40重量%であり、好ましく
は10乃至35重量%である。ドープ中には、可塑剤あ
るいは他の添加剤を加えてもよい。
【0014】得られたドープは、支持体上に流延し、フ
イルムを形成する。支持体としては、バンドを用いる方
法(バンド流延法)とドラムを用いる方法(ドラム流延
法)がある。バンド流延法については、特公昭39−2
9211号、同62−43848号および特開昭61−
100421号各公報に記載がある。ドラム流延法につ
いては、特開昭62−64514号および同62−11
5035号各公報に記載がある。次に、形成したフイル
ムを支持体から剥ぎ取る。本発明に従うフイルムを製造
するためには、フイルム中に有機溶媒が60重量%未満
の量で含まれている状態で、フイルムを支持体から剥ぎ
取ることが好ましい。剥ぎ取る際のフイルム中の有機溶
媒の量は、50重量%未満であることがより好ましく、
45重量%未満であることがさらに好ましく、40重量
%未満であることが最も好ましい。また、有機溶媒の残
留量は、5重量%以上であることが好ましく、10重量
%以上であることがより好ましく、20重量%以上であ
ることがさらに好ましく、30重量%以上であることが
最も好ましい。フイルム中の有機溶媒の量を減少させる
ため、必要に応じて、支持体上でフイルムを乾燥させ
る。
【0015】剥ぎ取ったフイルムは、120乃至135
℃の温度で4分以上熱処理することにより、有機溶媒を
蒸発させて乾燥する。熱処理温度は、120乃至130
℃であることがさらに好ましく、125乃至130℃で
あることが最も好ましい。熱処理温度は、処理中に若干
変動してもよいが、変動幅が上記の温度範囲内となるよ
うに加熱手段を調整する。熱処理時間は、4分乃至30
分であることが好ましく、5分乃至20分であることが
さらに好ましく、6分乃至10分であることが最も好ま
しい。熱処理後のフイルム中の有機溶媒の残留量は、2
0重量%未満であることが好ましく、15重量%未満で
あることがより好ましく、10重量%未満であることが
さらに好ましく、5重量%未満であることが最も好まし
い。
【0016】フイルムの熱処理は、フイルムにかかる張
力(テンション)を8kg/100cm以下に調整しな
がら実施することが好ましい。熱処理においてフイルム
にかかる張力は、通常、フイルムの搬送装置(例えば、
ロール状フイルムを巻き取るローラー)によって発生す
る。従って、搬送装置の駆動機構を調節して、フイルム
にかかる張力を可能な限り低下させることが好ましい。
また、特別な搬送方法(例えば、エアーフローティング
法)を採用することにより、フイルムにかかる張力を低
下させることも可能である。フイルムにかかる張力は、
7kg/100cm以下であることがさらに好ましく、
6kg/100cm以下であることが最も好ましい。
【0017】以上の熱処理が終了してから、さらにフイ
ルムを乾燥してもよい(二次乾燥処理)。最終的に得ら
れるフイルム中の有機溶媒の量は、0.1乃至0.8重
量%であることが好ましい。製造したセルロースアセテ
ートフイルムは、様々な用途に用いられる。本発明に従
うセルロースアセテートフイルムは、偏光板保護膜とし
て特に有利に用いることができる。偏光板保護膜として
用いるセルロースアセテートフイルムには、前述した可
塑剤、紫外線吸収剤、滑り剤や劣化防止剤を添加するこ
とができる。偏光板の偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二
色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜があ
る。いずれの偏光膜も、一般にポリビニルアルコール系
フイルムを用いて製造する。偏光板保護膜の上に、表面
処理膜を設けてもよい。表面処理膜の機能には、ハード
コート、防曇処理、防眩処理および反射防止処理が含ま
れる。
【0018】
【実施例】
[実施例1]セルローストリアセテート(酢化度:6
0.8%)17.1重量部、トリフェニルホスフェート
(可塑剤)1.3重量部およびビフェニルジフェニルホ
スフェート(可塑剤)0.6重量部を、ジクロロメタン
75.0重量部およびメタノール6.0重量部からなる
混合有機溶媒に溶解してドープを調製した。ドープをエ
ンドレスの支持体上に流延し、フイルム(ウェブ)を支
持体上に形成した。フイルム中の有機溶剤の量が35重
量%になるまで、温風でフイルムを支持体上で乾燥して
から、フイルムを支持体から剥ぎ取った。有機溶剤の量
が35重量%ではフイルムが安定しており(適度の硬さ
があり)、容易にフイルムを支持体から剥ぎ取ることが
できた。剥ぎ取ったフイルムは、110℃以下の温度で
6分間前乾燥した後、連続して120乃至125℃に調
整した温度で5分間熱処理を実施した。熱処理において
フイルムにかかる張力(テンション)は、5.9g/1
00cmに調整した。熱処理の温度は、接触式温度計で
測定しながら調整した。得られたフイルムの厚さは、8
1μmであった。フイルム中の可塑剤の量は、10.0
重量%であった。得られたセルロースアセテートフイル
ムの90℃、相対湿度5%で120時間処理後の流延方
向の収縮率と、90℃、相対湿度65%で120時間処
理後の流延方向の収縮率を、前述した方法により測定し
た。以上の結果は、下記実施例2〜4、比較例1および
2の結果と共に第1表に示す。
【0019】[実施例2]熱処理時間を8分30秒に変
更した以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセ
テートフイルムを製造して評価した。結果は第1表に示
す。
【0020】[実施例3]熱処理温度を125乃至13
0℃に変更した以外は、実施例2と同様にして、セルロ
ースアセテートフイルムを製造して評価した。結果は第
1表に示す。
【0021】[実施例4]熱処理においてフイルムにか
かる張力(テンション)を、8.8kg/100cmに
変更した以外は、実施例1と同様にして、セルロースア
セテートフイルムを製造して評価した。結果は第1表に
示す。
【0022】[比較例1]セルローストリアセテート1
6.5重量部(酢化度:60.8%)、トリフェニルホ
スフェート(可塑剤)1.8重量部およびビフェニルジ
フェニルホスフェート(可塑剤)0.7重量部を、ジク
ロロメタン75.0重量部およびメタノール6.0重量
部からなる混合有機溶媒に溶解してドープを調製した。
実施例1と同様にドープをエンドレスの支持体上に流延
し、フイルムを支持体から剥ぎ取った。剥ぎ取ったフイ
ルムは、110℃以下の温度で6分間前乾燥した後、連
続して100乃至115℃に調整した温度で6分間熱処
理を実施した。熱処理においてフイルムにかかる張力
(テンション)は、8.8g/100cmに調整した。
熱処理の温度は、接触式温度計で測定しながら調整し
た。得られたフイルムの厚さは、81μmであった。フ
イルム中の可塑剤の量は、13.2重量%であった。得
られたセルロースアセテートフイルムの90℃、相対湿
度5%で120時間処理後の流延方向の収縮率と、90
℃、相対湿度65%で120時間処理後の流延方向の収
縮率を、前述した方法により測定した。結果は第1表に
示す。
【0023】[比較例2]熱処理温度を100乃至11
5℃に変更した以外は、実施例4と同様にして、セルロ
ースアセテートフイルムを製造して評価した。結果は第
1表に示す。
【0024】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── 試料 可塑剤量 加熱処理温度 張力 処理時間 流延方向収縮率(%) 番号 (重量%) (℃) (kg/100cm) (分) 90℃5% 90℃65% ──────────────────────────────────── 実1 10.0 120〜125 5.9 5 0.16 0.27 実2 10.0 120〜125 5.9 8.5 0.16 0.19 実3 10.0 125〜130 5.9 8.5 0.13 0.16 実4 10.0 120〜125 8.8 5 0.22 0.19 比1 13.2 100〜115 8.8 6 0.30 0.71 比2 10.0 100〜115 8.8 6 0.26 0.32 ────────────────────────────────────
【0025】
【発明の効果】本発明に従うと、寸度安定性が優れてい
る(熱収縮率が低い)偏光板保護膜としての使用に適し
たセルロースアセテートフイルムが、簡単な方法で得ら
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 5/18 CEP C08J 5/18 CEP C08L 1/12 C08L 1/12 // B29K 1:00 B29L 7:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 90℃、相対湿度5%で120時間処理
    後の流延方向の収縮率と、90℃、相対湿度65%で1
    20時間処理後の流延方向の収縮率とが、いずれも0.
    3%以下であることを特徴とするセルロースアセテート
    フイルム。
  2. 【請求項2】 可塑剤が1乃至12重量%の範囲の量で
    含まれている請求項1に記載のセルロースアセテートフ
    イルム。
  3. 【請求項3】 セルロースアセテートが有機溶媒中に溶
    解しているドープを支持体上に流延し、フイルムを形成
    する工程;フイルム中に有機溶媒が60重量%未満の量
    で含まれている状態で、フイルムを支持体から剥ぎ取る
    工程;そして剥ぎ取ったフイルムを120乃至135℃
    の温度で4分以上熱処理する工程により、セルロースア
    セテートフイルムを製造することを特徴とするセルロー
    スアセテートフイルムの製造方法。
  4. 【請求項4】 フイルムにかかる張力を8kg/100
    cm以下に調整しながら、剥ぎ取ったフイルムを熱処理
    する請求項3に記載の製造方法。
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