JPH1190380A - 小口径海水管用の電解防汚装置および方法 - Google Patents

小口径海水管用の電解防汚装置および方法

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JPH1190380A
JPH1190380A JP27496997A JP27496997A JPH1190380A JP H1190380 A JPH1190380 A JP H1190380A JP 27496997 A JP27496997 A JP 27496997A JP 27496997 A JP27496997 A JP 27496997A JP H1190380 A JPH1190380 A JP H1190380A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量の海水に塩素類を供給することにより環
境への負担を少なくし、さらには陽極の破損がなく長寿
命であり、かつ電解電流が均一に流れる、小口径海水管
内面への海生生物付着防止電解装置およびその方法を提
供する。 【解決手段】 小口径海水管と接続できるフランジを有
し少なくとも表面が絶縁性であるパイプ、パイプの内面
に張り巡らせた不溶性金属からなる陽極、陽極の表面に
設けた多孔性絶縁スリーブ、スリーブ上にT字の横棒を
前記パイプの軸方向に沿って設置したT字型陰極、およ
び直流電源からなる、小口径海水管の電解防汚装置、並
びに小口径海水管ラインの一部に、ラインと直列に電解
防汚装置を組み込み、装置が海水を電解して生成する塩
素類によって、海水管への海生生物の付着を抑制または
防止する小口径海水管の電解防汚方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラント等の冷却
用海水を送水する小口径海水管の内壁面に付着する海生
生物の着生を抑制または防止する装置および方法に関す
る。詳しくは、大口径海水管から分岐した長い小口径海
水管に直列に電解装置を挿入して、該小口径管の内面に
付着する海生生物の着生を抑制または防止する装置およ
び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、海水を通水する配管(海水管)に
おいて、その内壁面に付着する海生生物の着生を防止す
る方法としては、電解槽と処理する海水を圧入させるた
めのポンプを持った大型の海水電解装置により、配管の
取水溝に電解で生成した塩素イオンを供給し、もって多
量の海水系全体を塩素処理して海生生物の付着防止を図
ってきた。しかし、環境問題により多量の海水の塩素処
理は規制の方向にある。
【0003】近時、塩素を供給しない代わりに、取水溝
への防汚塗料の塗布や、有毒イオンの生成を伴わない鉄
鋼等の遷移金属の無害イオン生成に伴う該金属の電解活
性溶解による方法等が開発され、一部では実用に供され
ている。
【0004】これらの方法は、大口径の海水管やコンク
リート壁面に対しては適用できるが、大口径の海水管か
ら分岐した小口径でラインの長い管に対しては、人力に
よる機械的内面清掃に頼っているのが実情である。或い
は、大口径の海水管におけると同様に、バイパスさせて
別途電解槽を設けて海水電解で生成した塩素イオンを小
口径海水管内に注入している。しかし、バイパスや電解
槽設置のためのスペースの確保が必要であり、また取水
口から電解槽までの配管に海生生物が付着し、脱落して
電解槽を詰まらせるのを防ぐために、ストレーナーを設
けている。更にストレーナーの他にも、該電解槽の設置
にはポンプ、電極、配線、電源あるいはバイパス用接続
海水管等多くの付帯部品や装置を必要とする。
【0005】一方、復水器の細管洗浄にスポンジボール
が広く用いられているが、該ボールの回収管の防汚にあ
たっては、特にスポンジボールが通過する途中の管内面
に突起物のないようにすることが必要である。また、該
細管に海水が流入する手前の大口管或いはバイパス内に
設置した海水電解用電極(主として白金被覆チタン)の
表面が、スポンジボールによる洗浄で摩耗しやすいた
め、これを防ぐ必要がある。
【0006】本発明に類似した先行技術として、特公平
06−72410号公報「防汚方法」、特公平07−2
4822号公報「防汚方法および防汚装置」、特公平0
7−38981号公報「防汚装置」、特開平04−31
3379号公報「防汚装置」および特開平01−126
494号公報「海生生物付着防止用二重管」等がある。
【0007】前4件は、海水に接する海洋構造物の防汚
技術に関する種々の対象構造物の例として、小口径鋼管
(100mmφ)内面の防汚方法および装置について開
示している。この装置は、フランジ付鋼管の内面に直
接、ゴムまたは熱可塑性樹脂をバインダーとして、導電
材としてグラファイト、カーボンブラック、Ti、N
i、Ta、Pt金属およびその酸化物等の粉体から選ん
で混合した導電性樹脂をライニング被覆して陽極とし、
一方主鋼管とのフランジ接合部にフランジ径に合わせた
Pt被覆Ti基ドーナツ型円形材を介在させて接合して
陰極とした電解装置であって、塩素の発生を抑制させる
ため陽極の電位を規定の範囲に保持するのに直流電源の
ほかにポテンショスタットと基準電極を付加している。
塩素の発生は陽極ライニングの劣化や破損の虞があるも
のと考えられる。配管への適用テストでは、100mm
φ、1mL管に対して陽極電位を0.8〜1.2V(S
CE)に保持する旨が記載されている。すなわち、定電
位制御による電解防汚装置である。
【0008】該導電性陽極ライニングは直接流水と接
し、且つ鋼管に直に接しているので、流水中の異物との
接触等による該ライニングの摩耗や破損防止対策が施さ
れておらず、破損部の鋼管の界面からの流出電流が避け
られないため、1年ぐらいの短期間ならともかく3年、
5年といった長期間の防汚効果は期待し難い。従ってこ
のような装置は、メンテナンスに相当の配慮が必要であ
る。
【0009】後者の1件は、防汚用金属であるCu−N
i合金製でlmm厚の条を、その長手方向を管軸方向と
し、断面が円形となるように曲げ加工し、管軸方向にス
リット状の開口部を形成して内管とし、その外周面にF
RP製の外管を被覆した二重管を開示している。二重管
という点では本発明に類似しているが、先行技術に係る
内管がCu−Ni合金製の防汚金属であるのに対して、
本発明に係る内管は後述する様に不溶性金属からなる海
水電解用陽極であり、防汚作用は全く異なる。まして本
発明電解装置の対極(陰極)や陽極表面保護の絶縁スリ
ーブ等については開示されていない。従って、共に二重
管の構成であることが類似しているのみで構成材料およ
び作用は異なるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述の様に、大口径の
主海水管は、ストレーナー本体に電気防食(管内の腐食
防止方法)用の白金チタンからなる不溶性電極が取付け
られているので、該電極周辺は塩素の発生があり、海生
生物の付着も抑制される。管内清掃にスポンジボールが
広く使用されているが、該ボール回収用の細管(80m
mφ以下)にまで防汚効果を与えるには多量の塩素の生
成が必要であり、過剰の塩素濃度になりやすい。従っ
て、最小限の塩素イオンの生成で防汚効果を得るために
は、小口径管のライン内に直接何らかの海水電解装置を
設置する事が必要である。
【0011】また前述の如く、冷却用海水を通水する小
口径(200mmφ以下)海水管の内面には、防汚塗料
の塗布や鉄板等のライニングが困難である。また、バイ
パス方式の電解装置では、取水口から電解槽までの途中
で海生生物が付着したり、それがための付属設備や部品
が多くそれだけ手間もコストも掛かる。
【0012】本発明は、プラント冷却用海水系の取水溝
の入口から系外排水溝までの全体を防汚処理(海生生物
付着防止処理を称する)するのが狙いではなく、小口径
海水管を防汚することを目的とする。詳しくは、大口径
の海水管から分岐した小口径海水管ラインの該分岐点近
傍に、該ラインと直列に海水電解装置を組み込んで、該
分岐点から下流に流れる少ない量の海水にのみ塩素類を
供給し、海水系全体として環境への負担をできる限り少
なくする小口径海水管内面への海生生物付着防止電解装
置およびその方法を提供するのが目的である。さらに
は、陽極の破損がなく長寿命であり、かつ電解電流が均
一に流れる小口径海水管内面への海生生物付着防止電解
装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下に示す電解装置および電解方法により達成できる。す
なわち、本発明の小口径海水管の電解防汚装置は、小口
径海水管と接続できるフランジを有し少なくとも表面が
絶縁性であるパイプ、該パイプの内面に張り巡らせた不
溶性金属からなる陽極、該陽極の表面に設けた多孔性絶
縁スリーブ、該スリーブ上にT字の横棒を前記パイプの
軸方向に沿って設置したT字型陰極、および直流電源か
らなる。
【0014】また、本発明の小口径海水管の電解防汚方
法は、小口径海水管ラインの一部に、該ラインと直列に
本発明の電解防汚装置を組み込み、該装置が海水を電解
して生成する塩素類によって、該海水管への海生生物の
付着を抑制または防止する。なお、本発明において塩素
類とは主に次亜塩素酸イオンや塩素イオン等のイオンを
意味するが、塩素ガスを含むこともある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、冷却用水として海水を使用している発電所の
復水器、熱交換器等の配管内面を防汚するのに適用でき
る。配管には大別して大口径と小口径の海水管がある。
本発明の対象となる海水管は、大口径管ではなく小口径
の海水管である。つまり、本発明の対象は、長い小口径
管内の防汚であって、前段の大口径管や取水溝の入口か
ら排水口に至る全海水系の防汚を主対象にしたものでは
ない。
【0016】ここで小口径海水管は、管径が凡そ200
mm以下であって、多くの場合100mm以下である。
下限は特に問わないが、50mm以上が好ましい。かか
る細管は、防汚塗装やメッキによる被覆が容易でなく、
まして再被覆は事実上コスト的に見合わず、新管と取替
えるのが普通である。管内に付着した海生生物は、機械
的に除去しているが、管径が細く、長尺のため作業が捗
らない。放置して置くと海生生物による管の閉塞や管の
腐食の要因となる。
【0017】次に、本発明の電解防汚装置の好ましい構
成、組み立て方法について説明する。本発明装置の本体
であるパイプは、接続する小口径海水管と同径であり、
該小口径管と接続するためのフランジをその軸方向の両
端に有する。該フランジ付パイプは少なくともその表面
が絶縁性であり、材質はFRP製、またはプラスチック
ライニングで被覆する場合には内部は鋼管、ステンレス
鋼管またはチタン管等である。
【0018】該パイプ内面には、不溶性金属板状導電体
(陽極)を該小口径管の内径に合わせて円筒状に成形加
工したものを張り合わせる。陽極としてはチタンまたは
チタン合金の表面に白金または白金族金属合金を被覆し
たものが用いられる。該陽極は、板状物をフランジ付パ
イプの内面に沿って略円筒状に丸めたものであるから、
該パイプの内部に挿入することによって、端部切り欠き
(スリット)を有する陽極はスプリングバック作用で該
パイプの内面に密着する。一方、該パイプの壁面には開
孔を設け、そこに絶縁および水密のコマを嵌め、該コマ
に陽極端子を挿入して、これを外部直流電源の正極に接
続する。
【0019】次いで、該円筒状陽極の表面上に、全表面
に任意の形状および大きさの複数の開孔を有するプラス
チック製絶緑スリーブを設ける。多孔性の絶縁スリーブ
は、円筒状陽極が陰極等の他の導体と短絡するのを防止
するため、また該陽極の海水中の異物との接触による損
傷防止、或いは該電極からの流出電流が一様になるよう
にするために必要である。
【0020】該スリーブを敷設後、角柱状または円柱状
でT字型の鉄鋼製導電体を陰極として設置する。設置向
きは、T字の横軸を該パイプの軸方向に沿わせ、一方T
字の縦軸は、該パイプの壁面に開孔を設け、絶縁および
水密のコマを嵌め、該コマに挿入して外部直流電源の負
極に接続する。このように組み立てたパイプ状電解装置
は、大口径の主海水管から分岐した小口径管ラインの該
分岐点近傍に、該パイプのフランジ取合わせで小口径管
と直接接続し、ラインの中に直列に挿入する。
【0021】本発明の装置を構成するパイプは、長さ2
00〜300mmであり、前記絶縁被覆や、端部切り欠
きを有する円筒状陽極板等の取付加工は容易に行える。
また、該パイプ径が主小口径管と同じであるから、フラ
ンジ取合いで直列配置が容易にできる。従って、主海水
管とは別に電解槽の設置やバイパス配管等の工事が不要
になる。
【0022】本発明の防汚作用は、海水電解による塩素
および塩素系イオンの生成にある。また大口径の母管が
対象ではなく、母管から分岐した枝管を対象として直接
該枝管と同径のフランジ付管状海水電解装置を接続す
る。母管の海水流量に対して枝管の流量は1/500〜
1/1000であり、枝管への塩素注入量を3ppmに
保持する(定電流制御であるから、塩素の生成量は通電
量に比例するので容易にコントロールできる)と、出口
での最大残留塩素濃度は0.006〜0.003ppm
となり、実質的に検出されない範囲に維持される。放出
口では、時間と距離の関係でさらに低い濃度となる。一
方、陰極は、陰極電流密度が10A/m2以上になるよ
うに設計することにより、エレクトロコーティングは軟
弱な析出物となり、流速や洗浄用ボールとの接触で容易
に剥離する。
【0023】
【実施例】本発明の管状電解防汚装置を洗浄ボール捕集
器系に適用した例について以下に述べる。本発明の技術
思想は本例に限定されるものではなく、特許請求の範囲
に属する技術を包含する。
【0024】図1は、本発明の管状電解防汚装置をその
管軸方向に切断したときの断面構造を示す。同図中、1
はフランジ付の80A×200mmL管状電解防汚装
置;2はフランジ付FRP製管本体;3はT字型陰極
で、管2の軸に沿って細長い6mmφのSUS304製
であり、管2の壁外に露出させたT字の縦軸部分は、直
流電源(図示せず)の負極に接続する端子;4は管2の
軸方向に切り欠き(スリット)を有する円筒板状の白金
被覆チタン陽極;5は陽極4を該直流電源の正極に接続
するチタン製陽極端子;6は陽極端子5を保護するチタ
ン製カバー;7は複数の開孔を有するPVC製保護管で
あり、陽極4の表面を保護する。
【0025】陽極4は1.5T×240W×210L
(mm)の板状であって、80A管に内接するよう幅方
向に円筒状に丸めたものである。この陽極は端部スリッ
トを有する割形になっているので、管2内に挿入する
と、バネ性を有する素材であるからスプリング・バック
が働いて該管に内接する。
【0026】防汚対象の管は、管内洗浄用ボール捕集器
系であるから、流水(海水)中に様々な固形物が存在
し、これが流水と共に陽極4の表面に接触して該陽極の
損傷の要因となる。それ故、図2の基本的な本実施例装
置の管構造(拡大、誇張してある)に示すごとく、陽極
4表面を保護するためにPVC保護管(スリーブ)7で
覆ってある。該スリーブには直径が凡そ10mmの複数
の孔を設けてある。これによって陽極4の損耗を防ぎ、
寿命を伸長できる。また、板状電極からの流出電流は該
電極の端部に集中しやすいが、孔開きスリーブを用いる
ことで流出電流の均一流出が確保される。
【0027】本発明の装置は、現場作業での組み立てで
はなく予め工場で製作が可能である。現場では復水器系
の点検の合間を利用して、本装置を容易に取付けること
ができる。
【0028】図3は、冷却海水系統における本実施例の
装置(小口径海水管電解防汚装置)を設置したボール捕
集器系の位置関係を示したものである。取水路31を経
由して流入した冷却用海水は、600A母管32を通っ
て復水器33に入り、通常は排水口34に出ていく。復
水器33管内の汚損物沈積(海生生物を含む)を除去す
るため、スポンジボールを該水路管に投入して管内の清
浄を図っている。管内清浄が終われば該ボールを捕集し
なくてはならない。そこで復水器33を出た冷却水を排
水口34に導く配水管路の途中にバイパスを設けて、ボ
ール捕集用の系路35が設置されている。ボール捕集器
系35の管は、管径200mm以下(多くの場合100
mm以下)の鋼管、ステンレス管またはチタン管であ
る。ボール捕集器系35はボール分離器36、複数のヴ
ァルブ、ポンプ37およびボール容器38からなり、ボ
ールを分離した海水は主管(母管)32に戻る。
【0029】本発明の電解防汚装置1は、ボール捕集器
系35の管(80mmφ)にフランジ座を設けて図3に
示す位置に設置した。海生生物が活動し始める3月に設
置し9月までの約6か月間稼働した。大型汚損生物の付
着防止には冷却海水中の残留塩素が0.2ppm連続注
入が必要である。本防汚装置1での塩素発生量を0.5
ppmに保持するため、12.6A(流量36m3
h)の電流を流した。図3のA、B、C、およびDの点
で残留塩素の濃度を測定した結果、A点の取水口で0.
0ppm、B点の本装置近傍で0.45ppm、C点の
本ラインの出口で0.40ppmおよびD点の排水口で
0.01ppm以下となった。6か月稼働後の海生生物
の付着量は、本装置を運用したBおよびC点ではAおよ
びD点に対して1/100以下となり、防汚効果が明白
であった。
【0030】
【発明の効果】本発明の電解防汚装置および方法は、詳
述した如く冷却用海水を送水する海水管の内壁面に付着
する海生生物の付着を抑制し、メインである大口径管か
ら分岐した小口径海水管を対象とする。対象である小口
径海水管ラインと直列に、該小口径管と同寸法の管径を
有する本発明の電解装置を組み込むことによって、大口
径管を含めた全海水を対象とした電解防汚に比して少な
い量の海水の電解で防汚を可能ならしめるので、装置が
小型で、簡単であり、余剰のスペースを必要とせず、長
期運転が可能であり、加えて塩素類の生成も最小限に抑
えることができるので、海水系全体として環境への負担
を最小限に抑えることができる。
【0031】さらに、本発明の電解防汚装置の本体であ
るパイプは少なくともその表面が絶縁性なので、該パイ
プからの電流の流出はない。陽極は絶縁スリーブで保護
してあるので、海水中の異物との接触による摩耗や破損
が抑えられる。該絶縁スリーブは多孔を有し、また陰極
はパイプに沿って延びているので、陽極−陰極間に均一
な電流が流れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の小口径海水管電解防汚装置の断面構
造を示す図。
【図2】 本発明装置の管構造を示す図。
【図3】 冷却海水系統における本装置を設置したボー
ル捕集器系の位置関係を示す図。
【符号の説明】
1:小口径海水管用電解防汚装置、2:フランジ付管、
3:T字型陰極、4:円筒板状陽極、5:陽極端子、
6:陽極端子保護用カバー、7:複数の開孔を有する陽
極保護管、31:取水路、32:母管(600A)、3
3:復水器、34:排水口、35:ボール捕集器系、3
6:ボール分離器、37:ポンプ、38:ボール容器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小口径海水管と接続できるフランジを有
    し少なくとも表面が絶縁性であるパイプ、該パイプの内
    面に張り巡らせた不溶性金属からなる陽極、該陽極の表
    面に設けた多孔性絶縁スリーブ、該スリーブ上にT字の
    横棒を前記パイプの軸方向に沿って設置したT字型陰
    極、および直流電源からなる、小口径海水管の電解防汚
    装置。
  2. 【請求項2】 前記小口径海水管の直径が50〜200
    mmである請求項1記載の電解防汚装置。
  3. 【請求項3】 前記陽極が、前記パイプの内面に沿って
    略円筒状に丸めた板である請求項1または2記載の電解
    防汚装置。
  4. 【請求項4】 小口径海水管ラインの一部に、該ライン
    と直列に請求項1〜3いずれかに記載の電解防汚装置を
    組み込み、該装置が海水を電解して生成する塩素類によ
    って、該海水管への海生生物の付着を抑制または防止す
    る小口径海水管の電解防汚方法。
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