JPH1190224A - 多金属を含む炭化水素転化触媒複合物及びその使用方法 - Google Patents
多金属を含む炭化水素転化触媒複合物及びその使用方法Info
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- JPH1190224A JPH1190224A JP9242525A JP24252597A JPH1190224A JP H1190224 A JPH1190224 A JP H1190224A JP 9242525 A JP9242525 A JP 9242525A JP 24252597 A JP24252597 A JP 24252597A JP H1190224 A JPH1190224 A JP H1190224A
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Abstract
の利用は望ましいガソリンあるいは芳香族製品に対する
選択性の改善をもたらす。 【解決手段】 IVA族(IUPA14)金属成分を元素ベ
ースで0.01〜5重量%、白金族金属成分を元素ベースで
0.01〜2重量%及びユーロピウムの50%以上がEuOと
して存在するユーロピウム金属成分を元素ベースで0.05
〜5重量%を含む耐火性無機酸化物担体の組み合わせで
構成される触媒複合物。
Description
3種又はそれ以上の金属の組み合わせによって特徴づけ
られる新規な2機能を有する触媒複合物、及び炭化水素
転化法におけるその触媒の使用法に関する。
能の両方を持っている触媒は、広い範囲での炭化水素転
化反応を促進するために、多くの用途、特に石油及び石
油化学工業において広く用いられている。このクラッキ
ング機能は、VIII族(IUPAC8−10)金属などの重
金属成分の担体又はキャリアとして一般的に用いられて
いるタイプの多孔性、吸着性、耐火性酸化物タイプの酸
性活性物質に関係しており、主に水素化−脱水素化機能
に関与している。結合形状又は元素形状において別の金
属はクラッキング機能と水素化機能のいずれか1つ又は
両方に影響を及ぼす場合がある。
使用から生ずる改良されたプロセスである。これらの2
機能触媒は、水素付加、脱水素、水素化分解、異性化、
脱硫化、環化、アルキル化、重合、クラッキング及び水
素化異性化など、多様な炭化水素転化を促進するために
用いられる。ひとつの特定の側面において、改良された
改質プロセスはガソリン及び芳香族製品に対する感度を
増大させるために本発明の触媒を用いる。
又は反応順序が関与している。これらはシクロヘキサン
から芳香族への脱水素化、アルキルシクロペンタンから
芳香族への脱水素異性化、非環式炭化水素から芳香族へ
の脱水素環化、パラフィンからガソリンの範囲外の沸点
を有する軽質物への水素化クラッキング、アルキルベン
ゼンの脱アルキル化及びパラフィンの異性化などがあ
る。軽パラフィン・ガスを製造する水素化クラッキング
など、改質中に生ずるいくつかの反応は、ガソリンの沸
点範囲の製造物の生成に有害な影響を与える。従って触
媒の改質におけるプロセスの改善は、与えられたオクタ
ン価でガソリン画分の高い収量をもたらすこれらの反応
を促進する方向を目標としている。
率的に実行し、そしてそれらを一定の時間実行するとい
う両方の目的のための性能を示すことが非常に重要であ
る。特定の炭化水素反応環境で特定触媒が意図された機
能をいかに良好に行なうかを測定するためにこの技術分
野で用いられるパラメータは、活性、選択性、そして安
定性である。改質環境においては、これらのパラメータ
が以下のように定義される:
化水素反応物を製品に転化するその触媒の能力の尺度で
あり、その苛酷なレベルとは、温度、圧力、接触時間及
び水素の分圧などの反応条件の組み合わせで表される。
活性は、特定の過酷さレベルで与えられた原料から得ら
れるペンタン及びより重い(“C5+”)製品のオクタ
ン価で示されるか、あるいは逆に、与えられたオクタン
価を達成するために要求される温度として示される。
任意の供給原料からの石油化学芳香族又はC5+ガソリ
ン製品の収率を指している。
は選択性の変化率、あるいは処理される供給原料の変化
率を指している。接触改質装置は通常は比較的一定した
製品オクタン価をもたらすように運転されるから、活性
安定性は、任意のC5+製品オクタン価を達成するため
の時間又は原料の単位当りの作動温度の変化率として測
定され、温度の変化率が低い場合は活性安定性が優れて
いることを示している。選択性安定性は、時間又は原料
の単位当りのC5+生成物の減少率又は芳香族炭化水素
生成率として測定される。
ムは、ガソリン改質の必要性によって促進されており、
更に、次いで車両からの有害な排出物を減少するための
鉛アンチノック添加剤を除去する広範囲での必要性によ
って促進されている。接触改質などのようなガソリン高
級化プロセスは、これらの変化を求める必要性を満たす
ために、高い効率性で、しかも非常に柔軟に運転されな
ければならない。触媒の選択性は、これらのニーズを満
たすためにガソリン成分を調整しつつ、更に価値の低い
製品をつくりだすというロスを回避するために、ますま
す重要になってきている。従ってこの領域に従事する者
が直面する主要な問題は、触媒活性及び安定性を有効に
維持しつつ、より選択性のある触媒を開発することであ
る。
ために多様な多金属触媒が教示されている。これらのほ
とんどは、白金族金属、レニュウム及びIVA族(IUP
AC14)金属の選択を内容としている。
で0.1〜1.25である白金族金属、IVA族金属、ハロゲン
及びランタニドを含んでいる触媒による炭化水素の転化
を開示している。好ましいランタニド類としては、ラン
タニウム、セリウム、及び特にネオジミウムなどがあ
る。US-A-4039477は、耐火性金属酸化物、白金族金属、
スズ、及びイットリウム、トリウム、ウラニウム、プラ
セオジウム、セリウム、ランタニウム、ネオジウム、サ
マリウム、ジスプロシウム、及びガドリニウムから選ば
れる少なくとも1つの金属の炭化水素の接触水素化処理
のための触媒を開示しており、白金に対する後者の金属
を比較的に低比率にした場合に好ましい結果が観察され
ている。US-A-5254518は、VIII族の貴金属、IVB族の酸
化物、及びアモルファス・シリカ−アルミナを含み、そ
の上に希土類酸化物、好ましくはNdあるいはYが沈積
された触媒を教示している。
水素転化における選択性をより改善した新規な触媒を提
供することである。それに付随して、本発明の目的は、
ガソリン又は芳香族炭化水素の生成に関してより改善さ
れた選択性を有する改質プロセスを提供することであ
る。更に具体的には、本発明はハロゲン化アルミナ上に
白金、スズ及びユーロピウムを含む触媒が、炭化水素改
質反応においてクラッキングに対してより好ましい芳香
族化比率を示すという発見に基づくものである。
態は、耐火性無機酸化物、IVA族(IUPAC14)金
属、白金族金属、及びランタニド系金属を含む触媒であ
る。ランタニド金属の白金族金属に対する原子比率は少
なくとも1.3であり、より好ましくは1.5若しくはそれ以
上であり、最も好ましくは2〜5の範囲である。最も好
ましい触媒はハロゲン、特に塩素を含んでいる。好まし
い実施形態において、耐火性無機酸化物はアルミナであ
り、白金族金属は白金であり、そしてIVA族(IUPA
C14)金属はスズであり、白金族金属は白金であり、及
びランタニド系金属はユーロピウム及びイッテルビウム
のうちの少なくとも1つから選択される。非常に好まし
い触媒は、アルミナ担体上にスズ、白金及び基本的には
EuOの形態のユーロピウムを含んでいる。
る炭化水素原料の転化プロセスに関係している。好まし
くは炭化水素の転化はガソリン及び/又は芳香族の収量
を増大するために本発明の触媒を用いたナフサ原料の接
触改質である。その転化はより好ましくは芳香族の収量
を増大するための脱水素環化を含んでいる。最適には、
そのナフサ原料は接触改質装置内でベンゼン、トルエン
及びキシレンの1つ又はそれ以上をつくりだすC6〜C8
の範囲の炭化水素を含む。
は耐火性無機酸化物担体、周期表のIVA族(IUPAC
14)の少なくとも1つの金属[Cotton and Wilkinson,
Advanced Inorganic Chemistry,John Wiley & Son(Fi
fth Edition,1988)参照]、白金族金属、及びランタ
ニド系金属を含む触媒である。
は、多孔性、吸着性、25〜500m2/gの表面積の大きな
担体である。多孔性キャリア物質は、組成においても均
一であり、炭化水素転化プロセスにおいて用いられる条
件下で比較的耐火性がなければならない。『組成が均
一』という用語は、担体が積層化されておらず、その組
成に特有な種類の濃度勾配を有せず、組成において完全
に均質であることを意味している。従って担体が2つ又
はそれ以上の耐火性物質の混合物である場合、これらの
物質の相対量は一定であり、担体全体にわたり均一であ
る。以下のような2機能性炭化水素転化触媒において従
来用いられているキャリア物質は、本発明の範囲内に含
められることが意図されている。
ジルコニア、クロミア、酸化亜鉛、トリア、ボリア、シ
リカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、クロミア−アル
ミナ、アルミナ−ボリア、シリカ−ジルコニアなどの耐
火性無機酸化物。 (2)セラミック、磁器、ボーキサイト (3)シリカ又はシリカ・ゲル、シリコン・カーバイ
ト、例えばアタプルガス(attapulgus)粘土、ケイ藻
土、フィラー土、カオリン、又はケイ藻土など天然性あ
るいは合成された粘土及びシリケート(この場合、酸で
処理されているかどうかは問題ではない)
合、陽イオン交換部位を占める1つ又はそれ以上のアル
カリ金属を有する非酸性の形式のいずれかのX−ゼオラ
イト、Y−ゼオライト、モルデナイト、β−ゼオライ
ト、Ω−ゼオライト、又はL−ゼオライトなどの結晶性
ゼオライト・アルミノシリケート (5)アルミノホスフェート又はシリコ−アルミノ−ホ
スフェートなどの非ゼオライト分子ふるい;及び (6)これらのグループのひとつ又は複数からのひとつ
又は複数のものの組み合わせ。
数の無機酸化物でできており、本発明での使用に好まし
い耐火性酸化物はアルミナである。適切なアルミナ材は
ガンマ−、エータ−、及びテータ−アルミナとして知ら
れている結晶性アルミナで、最良の結果をもたらすのは
ガンマ−、又はエータ−アルミナである。好ましい耐火
性無機酸化物は0.3〜1.0g/ccの見かけかさ密度を有し
ており、さらに平均孔直径が20〜300オングストロー
ム、孔体積が0.1〜1cc/g、そして表面積が100〜500m
2/gの表面積特性を有している。
ることを考えれば、特に好ましいアルミナはUS-A-38521
90及びUS-A-4012313で、US-A-2892858に述べられている
ようなチーグラー高級アルコール合成反応からの副産物
として特徴づけられているものが知られている。説明を
簡単にするために、こうしたアルミナを以下では『チー
グラー・アルミナ』と呼ぶことにする。チーグラー・ア
ルミナは現在、VistaChemical社から“Catapal”という
名称で、またCondea Chemie GmbHから“Pural”という
商標で販売されている。この材料は高度に多孔性のシュ
ードベーマイトで、高温で焼成すると、高度に多孔性の
ガンマ−アルミナをつくることが知られている。
ペレット、タブレット、粒、押出し成型物などとして知
られているいずれかの望ましい型あるいはタイプのキャ
リア材料に、触媒材料成型技術に従事しているものには
良く知られている方法を用いて加工することができる。
ルミナ球は、この技術分野で教示されている技術のいず
れか、そして好ましくアルミニウム金属を塩化水素酸と
反応させてアルミナ・ヒドロゾルを形成するステップ
と、その結果できるヒドロゾルを適切なゲル化剤と結合
させるステップと、そしてその結果できる混合物を昇温
状態に維持されているオイル・バス内に浸すステップと
で構成された公知の油滴法によって継続的に製造するこ
とができる。混合物の油滴はそれらが安定してヒドロゾ
ル球を形成するまでオイル・バス内に保持される。これ
らの球をその後継続的にオイル・バスから取り出して、
一般的にはオイル及びアンモニア溶液内での特定の熟成
及び乾燥処理にかけてその物理的性状を更に改善する。
その結果できる熟成ゲル化した粒子を洗浄して150〜205
℃の範囲の比較的低い温度で乾燥し、450〜700℃の温度
で1〜20時間焼成処理を施す。この処理はアルミナ・ヒ
ドロゲルを対応する結晶性ガンマ−アルミナに転化させ
る。本明細書に引例として組み入れられているUS-A-262
0314は更に詳細について述べている。
アルミナを水及び適切なHClなどのペレット化剤と押
出し成型粘性物が形成されるまで混合することによって
つくられる円筒型押出し成型物である。その粘性物を形
成するのに加えられる水の量は、通常は、500℃の加熱
減量(LOI)が45〜65重量%で十分であり、55重量%
の値が望ましい。また、酸添加量は、通常、混合で用い
られた場合の無揮発性アルミナ・パウダーを2〜7重量
%とするのに十分であり、3〜4重量%の値が望まし
い。その結果つくられる粘性物を適切なサイズの型を通
じて押出し加工することによって押出し成型粒子をつく
る。これらの粒子を260〜427℃の温度で0.1〜5時間乾
燥して押出し成型物粒子をつくる。耐火性無機酸化物は
基本的には見かけかさ密度が0.6〜1g/ccで表面積が15
0〜280m2/g(好ましくは孔体積が0.3〜0.8cc/gで185
〜235m2/g)である純粋なチーグラー・アルミナで構
成されていることが望ましい。
による触媒の不可欠の成分である。IVA族(IUPAC
14)金属のうちで、ゲルマニウム及びスズが好ましく、
スズが特に好ましい。この成分は元素金属、又は酸化
物、硫化物、ハロゲン化物などの化学的化合物、あるい
は多孔性キャリア金属及び/又は触媒性複合物の他の成
分との物理的あるいは化学的結合体として存在していて
もよい。好ましくは、IVA族(IUPAC14)金属のか
なりの部分は最終的な触媒では元素金属上に酸化状態で
存在している。IVA族(IUPAC14)金属成分は最適
には、元素ベースで計算して0.01〜5重量%の金属を含
んだ最終触媒性複合物をもたらす量で用いられ、最良の
結果は0.1〜2重量%金属のレベルで得られる。
孔性キャリア物質との共沈降、キャリア物質とのイオン
交換、又は調製のいずれかの段階でのキャリア物質の含
浸など、均一の分散状態を達成するのに適したいずれか
の方法で触媒に組み入れられる。IVA族(IUPAC1
4)金属成分を触媒複合物に組み入れるためのひとつの
方法はその金属を多孔性キャリア物質に含浸させて、分
散させるための可溶性で分解可能なIVA族(IUPAC
14)金属成分の化合物を利用することを前提としてい
る。このIVA族(IUPAC14)金属成分は、他の成分
がそのキャリア物質に加えられる前、同時、又は後のい
ずれの時点で含浸させることができる。従って、IVA族
(IUPAC14)金属成分はキャリア物質を臭化第一ス
ズ、塩化第一スズ、塩化第二スズ、塩化第二スズ五水和
物、又は酸化ゲルマニウム、ゲルマニウム・テトラエト
キシド、四塩化ゲルマニウム、又は窒化鉛、塩化鉛、そ
の他の同様の化合物など適切な金属塩又は可溶性化合物
などと混ぜ合わせることによってそのキャリア物質に添
加される。金属成分と少なくとも副次的な量の好ましい
ハロゲン化物の両方を単一のステップで簡単に取りこめ
るので、塩化第二鉄、四塩化ゲルマニウム、又は塩化鉛
などのIVA族(IUPAC14)金属塩化化合物の利用が
特に好ましい。上に述べたような特に好ましいアルミナ
・コロイド化ステップ中に塩化水素と結合されると、本
発明によるIVA族(IUPAC14)金属成分の均一な分
散が得られる。別の実施の形態では、塩化トリメチルス
ズ及び二塩化ジメチルスズなどの有機性金属化合物が無
機性酸化物結合材のコロイド化中に、そして最も好まし
くは塩化水素あるいは硝酸を用いてのアルミナのコロイ
ド化中に触媒に組み込まれる。
族成分である。この成分は白金、パラジウム、ルテニウ
ム、ロジウム、イリジウム、オスミウム、又はそれらの
混合物などで構成されており、白金が最も好ましい。こ
の白金族金属は最終的な触媒複合物内にその複合物の他
の1つの、又は複数の成分との化学的結合物の状態で酸
化物、ハロゲン化物、酸ハロゲン化物などの化合物とし
て存在していてよい。この成分のほとんどすべてが元素
状態で存在しておりキャリア物質内に均一に分散してい
る場合に最良の結果が得られる。この成分はその最終的
な触媒複合物内に触媒としての効果を発揮するいかなる
量で存在していてもよく、この白金族金属は元素ベース
で換算して最終的な触媒複合物の0.01〜2重量%を構成
する。その触媒が0.05〜1重量%の白金を含んでいる場
合に優れた結果が得られる。
るいは含浸などいずれの適切な方法ででも多孔性キャリ
ア物質に組み込まれてよい。その触媒を調製する好まし
い方法はキャリア物質に比較的均一な状態で含浸させる
ために可溶性で、分解可能な白金族金属の化合物の利用
を含んでいる。例えば、その成分を、後者を塩化白金又
はクロロイリジック又はクロロパラジック酸の水溶液と
混ぜ合わせることによって担体に加えてよい。
含浸溶液中に用いてもよく、それらにはアンモニウム・
塩化白金酸塩、ブロモプラチニック酸、三塩化白金、四
塩化白金水和物、白金・ジクロロカルボニル・ジクロラ
イド、ジニトロジアミド白金、ナトリウム・テトラニト
ロプラチネート(II)、塩化パラジウム、硝酸パラジウ
ム、硫酸パラジウム、ジアミンパラジウム(II)水酸化
物、テトラミンパラジウム(II)塩化物、エキサミンロ
ジウム塩化物、ロジウム・カルボニルクロライド、ロジ
ウム・トリクロライド水和物、硝酸ロジウム、ナトリウ
ム・ヘキサクロロローデイト(III)、ナトリウム・ヘ
キサクロロローデイト(III)、イリジウム・トリブロ
マイド、イリジウム・ジクロライド、イリジウム・テト
ラクロライド、ナトリウム・ヘキサニトロイリデート
(III)、カリウム又はナトリウム・クロロイリデー
ト、カリウム・ロジウム・オキサレートなどが含まれ
る。
好ましいハロゲン化成分を単一のステップで容易に取り
込めるので、塩化白金、クロロイリジック、又はクロロ
パラジック酸などの白金、イリジウム、ロジウム、又は
パラジウム塩化化合物の利用が望ましい。塩化水素又は
それと同様の酸も、通常、ハロゲン成分の取り込みを更
に促進すると同時に金属成分をキャリア物質全体に均一
に分散させるために含浸溶液に加えられる。更に、一般
的には貴重な白金族金属を洗い流してしまう危険性を少
なくするので、焼成した後にキャリア物質に含浸させる
のが望ましい。
散される。白金族金属成分が均一に分散されているかど
うかは、通常、走査透過電子顕微鏡(STEM)によっ
て金属濃度を全体的な触媒金属含有率と比較することに
よって判定される。別の実施の形態で、1つ、又は複数
の白金族金属成分が、本明細書に引例として組み込まれ
るUS-A-4677094に述べられているような表層成分として
存在していてもよい。『表層』とは粒子の表面に隣接し
た触媒粒子のことで、表層金属の濃度は表面から触媒粒
子の中心に進むにつれて小さくなる。
うひとつの不可欠な成分である。ランタニド系金属には
ランタン、セリウム、プラセオジミウム、ネオジミウ
ム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリ
ニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エ
ルビウム、ツリウム、イテルビウム、そしてルテチウム
が含まれる。望ましい元素は安定した+2イオンを形成
できるもの、つまり、Sm,Eu及びYbであり(CRC
Handbook of Chemistry and Physics, 75版、1994−199
5,CRC Press Inc.)、イッテルビウムとユーロピウム
が好ましく、ユーロピウムが特に好ましい。ランタニド
成分は通常は触媒複合物内に元素金属など触媒的に利用
可能な形態、つまり、酸化物、水酸化物、ハロゲン化
物、酸ハロゲン化物、アルミネートなどの化合物、ある
いはその触媒中の他のひとつ、又は複数の成分との科学
的な結合形態で存在している。
ンタニド成分が、酸化物、酸ハロゲン化物、又はハロゲ
ン化物やそれらの混合物など、そのランタニド構成部分
のすべてが元素金属上で酸化状態であるような形状でそ
の複合物内に存在している場合が最良の結果が得られる
と考えられており、本発明による触媒複合物の調製にお
いて用いられることが好ましい以下において述べるよう
な酸化及び還元ステップはそうした目標を達成するため
に設計されたものである。特に好適な実施の形態におい
て、調製ステップ及び条件はSmO,EuO、及び/又
はYbOなど大部分で安定した+2イオンを形成する
(つまり、そのランタニドの50%以上)好ましいランタ
ニドの形をもたらすように選定される。最も好ましく
は、80%以上がそのランタニドの元素ベース上に+2酸
化物、例えば好ましいユーロピウムとしてはEuOなど
の形態で存在している。その触媒の最終的な還元は現場
で改質装置内で行われるのであるから、本発明による触
媒はそうした酸化物部分を製造された状態、あるいは改
質プロセスで使用される直前の状態のいずれか、あるい
はその両方の状態で含んでいてもよい。
ばどのような量で触媒に組み込んでもよく、触媒内に元
素ベースで0.05〜5重量%のランタニドが含まれている
時に良好な結果がもたらされる。最良の結果は、通常、
元素ベースで計算して、0.2〜2重量%のランタニドが
含まれている場合に達成される。この触媒の白金族金属
に対するランタニドの好ましい原子比率は少なくとも1.
3:1であり、好ましくは1.5:1、そして好ましくは
2:1から5:1の範囲である。
降、共ゲル化、あるいは多孔性キャリア物質との共押出
し成型、ゲル化されたキャリア物質とのイオン交換、あ
るいはそれが焼成、乾燥されるプロセスの前・後、ある
いはそのプロセス中にその多孔性キャリア物質に含浸さ
せるなどのいずれかの適切な公知の方法で組み込ませ
る。用いられる組み込み方法は本発明の基本的な特徴と
はみなされないので、触媒複合物に金属成分を取り込む
ためのすべての従来の方法は本発明の範囲において利用
可能である。用いられる方法がキャリア物質内にランタ
ニド構成成分の比較的均一な分散をもたらすことが好ま
しいが、不均一なランタニドの分散をもたらす方法も本
発明の範囲内にある。
ためのひとつの好ましい方法は、好ましいキャリア物
質、アルミナの調製過程でランタニド成分を対応する含
水酸化物又は酸ハロゲン化物の形態で共ゲル化又は共沈
降させるステップを含んでいる。この方法は通常、三塩
化ランタニド、酸化ランタニドなどの適切なゾル可溶性
ないしゾル分散性ランタニド化合物をアルミナ・ヒドロ
ゾルに加えて、その後、そのランタニド含有ヒドロゾル
を適切なゲル化剤と結合させ、その結果できる混合物
を、上に詳細に説明したようにオイル・バスなどに滴下
するステップを含む。また別の方法として、ランタニド
成分をゲル化剤に加えることもできる。その結果できる
ゲル化されたキャリア物質を乾燥、焼成した後、アルミ
ナと酸化ランタニド又は酸ハロゲン化ランタニドのしっ
かりした結合体が得られる。
むひとつの好ましい方法は、可溶性で分解性のあるラン
タニド化合物を溶液で用いて多成分キャリア物質に含浸
させるステップを含んでいる。通常、この含浸ステップ
で用いられる溶剤は望ましいランタニド化合物を解かし
て、それがキャリア物質などに悪影響を及ぼさずにキャ
リア物質全体に均等に分散するまでそれを保持できるこ
とを前提に選ばれる。適切な溶剤としてはアルコール
類、エーテル類、酸などであり、水性、及び酸性溶液が
好ましい。したがって、ランタニド成分はそのキャリア
を窒化物、塩化物、ふっ化物、有機アルキル、水酸化
物、酸化物など、適切なランタニド塩、錯体、又は化合
物と混ぜ合わせることによってキャリア物質に加えても
よい。含浸溶液内で用いるための適切な酸は、塩酸、硝
酸などの無機酸、オキサリック酸、マロニック酸、クエ
ン酸などの強酸性有機酸である。ランタニド成分は白金
族金属成分の前、同時、あるいは後のいずれにキャリア
に含浸させてもよい。
るのとは別に、表層ランタニド金属をいずれかの適切な
方法で触媒粒子に組み込んで、金属含有率が粒子の表面
から中心に向けて徐々に減少するようにしてもよい。好
ましくは、金属は担体内にそのキャリアと接触すると分
解して、その金属を粒子の表面、あるいはその近くで放
出する化合物として含浸される。本発明を限定しないそ
の他の手段には、そのキャリアと錯体を形成する、ある
いはその粒子の内部に浸透する金属の化合物の使用が含
まれる。その一例はカルボキシリック酸やアミノ基、チ
オール基、ホスホル基、あるいは酸化物担体と強く結合
できる金属化合物などのぎざぎざ状のリガンドである。
また、ランタニドをスプレイ含浸で触媒内に組み込んで
もよい。
せで触媒改良材として機能し、活性、選択性、あるいは
安定性を改善するその他の成分やその混合物を含んでい
る。知られている触媒改良材としては、レニウム、イン
ジウム、コバルト、ニッケル、鉄、タングステン、モリ
ブデン、クロム、ビスマス、アンチモニー、亜鉛、カド
ミウム、及び銅などがある。触媒的に有効な量のこれら
の成分をキャリア物質の調製中又はその後にそのキャリ
ア物質に、あるいは他の成分の組み込み前・後、又はそ
の最中に触媒性複合物に加えてもよい。
どを含む本発明の炭化水素転化の実施形態において特に
有益な触媒のオプション成分はアルカリ、又はアルカリ
土類金属成分である。より正確には、このオプション成
分はアルカリ金属−−セシウム、ルビジウム、カリウ
ム、ナトリウム、及びリチウム−−の化合物、あるいは
アルカリ土類金属−−カルシウム、ストロンチウム、バ
リウム、及びマグネシウム−−の化合物で構成されるグ
ループから選ばれる。一般的には、この成分が元素ベー
スで計算して、複合物の0.01〜5重量%を構成している
場合に、これらの実施の形態で良好な結果が得られる。
このオプションのアルカリ又はアルカリ土類成分は公知
のいずれの方法で複合物に組み込んでもよいが、適切な
水溶性、分解性化合物の水溶液による含浸が好ましい。
いては少なくともひとつの酸化ステップを用いることが
必要である。この酸化ステップを行わせるために用いら
れる条件はその触媒性複合物内の金属性成分のほとんど
すべてをその対応する酸化物形態に転化するように選ば
れる。この酸化ステップは通常370〜600℃の温度範囲で
行われる。通常空気を含む酸素雰囲気が用いられる。通
常、酸化ステップは0.5〜10時間以上の期間で実行さ
れ、その正確な時間は金属成分のほとんどすべてをその
対応する酸化物に転化するのに必要な時間である。この
時間は、もちろん、用いられる酸化温度と用いられる雰
囲気の酸素濃度によって変わる。
てハロゲン調整ステップを加えてもよい。前にも述べた
ように、ハロゲン調整ステップは2機能にも役立つ。第
一に、ハロゲン調整ステップはIVA族(IUPAC14)
金属及びその他の金属成分の均一な分散に役立つ可能性
がある。更に、ハロゲン調整ステップは望ましいレベル
のハロゲンを最終的な触媒性複合物に組み込むのに役立
つ。このハロゲン調整ステップは空気又は酸素雰囲気内
でハロゲン又はハロゲン含有化合物を用いる。触媒複合
物への組み込みのための好ましいハロゲンは塩素を含ん
でいるから、ハロゲン調整ステップ中に用いられる好ま
しいハロゲン又はハロゲン含有化合物は塩素、HCl、
又はこれらの化合物の前駆体である。
ては、触媒性複合物が370〜600℃の温度範囲で空気ある
いは酸素雰囲気中でハロゲン又はハロゲン含有化合物と
接触させられる。更に、この調節に役立たせるために、
この接触ステップ中に水を存在させるようにするのが望
ましい。特に、触媒のハロゲン成分が塩素を含んでいる
場合は、水:HClのモル比を5:1から100:1の範
囲に設定するのが好ましい。ハロゲン化ステップの継続
時間は通常0.5〜5時間、あるいは以上である。条件が
似ているので、ハロゲン調整ステップは酸化ステップ中
に行われてもよい。また、ハロゲン調整ステップは本発
明による触媒を調製するために用いられる特定の方法の
必要性に合わせて、酸化ステップの前、あるいは後に行
われてもよい。用いられる具体的なハロゲン調整ステッ
プには関係なく、最終触媒のハロゲン含有量はハロゲン
が、元素ベースで、最終的な複合物の0.1〜10重量%を
占めるようにするのに十分な量とすべきである。
を用いることも必要である。この還元ステップは白金族
金属成分のほとんどすべてを対応する元素金属状態に還
元し、そして、この成分を耐火性無機酸化物全体に比較
的均一に、そして細かく分散させるように設計されてい
る。この還元ステップは基本的には水を含まない環境で
行われることが望ましい。好ましくは、還元性ガスは基
本的には純粋で、乾燥した水素(つまり、20体積ppm以
下の水)である。しかしながら、CO、窒素などの他の
還元性ガスを用いてもよい。通常、還元性ガスは315〜6
50℃の還元温度、0.5〜10時間以上の時間を含む白金族
金属成分のほとんどすべてを元素金属状態に還元するの
に有効な条件の下で酸化触媒性複合物に接触させられ
る。還元ステップは触媒複合物を炭化水素転化ゾーンに
負荷する前に行ってもよいし、現場で炭化水素転化プロ
セス・スタート−アップ手順の一部として実行してもよ
い。しかしながら、後者の手順が用いられた場合は、そ
の炭化水素転化プラントを基本的に水のない状態にまで
予め乾燥するように注意すると同時に、基本的に水のな
い水素含有還元ガスを用いる必要がある。
フィド化するステップに処してもよい。オプションとし
ての硫黄成分はいずれの公知の方法で触媒中に組み込ん
でもよい。
ての特別の利用可能性を有している。転化されるべき炭
化水素は40〜300℃の範囲の温度、大気圧〜200気圧(10
1.3kPa〜20.26mPa)の圧力、及び0.1〜100hr~1の液体時
間当り空間速度を含む炭化水素転化条件で触媒と接触さ
せられる。触媒は特にガソリン範囲の原料の接触改質の
ための特に適しており、また、脱水素環化、脂肪や芳香
族のアイソマー化、脱水素化、ハイドロクラッキング、
脱アルキル化、アルキル化、トランスアルキル化、オリ
ゴマー化、そしてその他の炭化水素転化などのために用
いることができる。
素原料及び水素を多量に含んだガスを予め加熱して、通
常2〜5のリアクターを連続的に含んでいる改質ゾーン
に充填される。適切な加熱手段がそれぞれのリアクター
における吸熱総量を補うためにリアクター間に設けられ
る。反応物は各リアクター内で昇流、降流、又は放射状
フローのいずれで触媒と接触させてもよく、放射状フロ
ーが好ましい。触媒は固定床システム、又は好ましくは
触媒再生が継続的に行われる流動床システムに入れられ
る。非活性化された触媒を再活性化させる別の方式もこ
の分野の当業者には知られており、触媒を再生するため
に装置全体の作動を停止する半再生オペレーション、個
別のリアクターがシステムから分離され、他のリアクタ
ーが作動している間に再生、再活性化されるスイング・
リアクター・オペレーションなどがある。流動床システ
ムと組み合わされた好ましい連続触媒再生は、US-A-364
7680,US-A-3652231,US-A-3692496及びUS-A-4832291に
開示されており、これらはすべて本明細書に引例として
組み合わされている。
じて通常0〜65℃の温度に維持されている分離ゾーンに
送られ、そこで、水素を多量に含んでいるガスが一般的
には『不安定化リフォーメート』と呼ばれる液体流から
分離される。その結果生じる水素流は、適切な圧縮手段
を通じて、改質ゾーンに戻すことができる。分離ゾーン
からの液体相は通常は引き出され、ブタン濃度を調節す
るために分留システム内で処理され、それによってその
処理を通じてつくられるリフォーメートの処理フロー全
体を通じての揮発性を調節する。
件には100kPa〜7MPa(abs)の範囲で指定される圧力が
含まれている。低圧力、つまり350〜2500kPa(abs)の
圧力で特に良好な結果が得られる。改質温度は315〜600
℃の範囲であり、好ましくは425〜565℃の範囲である。
改質技術に通じた当業者にはよく知られているように、
この広い範囲で温度を最初に指定する場合、主に、充填
原料及び触媒の特性を考えて、製品としてのリフォーメ
ートの望ましいオクタン価を基準として行われる。通
常、一定のオクタン価製品を提供するために、不可避的
に起きる非活性化を補償するために作動中、温度が徐々
に上げられる。改質ゾーンに入る炭化水素原料の1モル
当り1〜20モルの水素をもたらすのに十分な量の水素が
提供され、炭化水素原料1モル当り2〜10モルの水素が
用いられる場合に良好な結果が得られる。同様に、改質
時に用いられる液体時間当り空間速度(LHSV)は0.
1〜10hr~1の範囲で選定され、1〜5hr~1の範囲の値が
好ましい。
料は好ましくはガソリン範囲で沸騰するナフテン及びパ
ラフィンで構成されるナフサ原料である。好ましい原料
は主にナフテンとパラフィンで構成されるナフサである
が、多くの場合、芳香族も含まれている。好ましいタイ
プのものとしては、ストレイト−ラン・ガソリン、天然
ガソリン、合成ガソリンなどである。別の実施の形態と
して、熱分解又は接触分解ガソリン、部分的に改質され
たナフサ、あるいは脱水素化されたナフサを充填しても
効果的である場合が多い。ストイレイト−ラン及びクラ
ッキングされたガソリン範囲のナフサを混合したものも
好適に使うことができる。ガソリン範囲のナフサ充填原
料はASTM D−86初留点が40〜80℃の範囲、そして
終点が160〜220℃の範囲のフル−ボイリング・ガソリン
(full-boiling gasoline)であってもよく、あるい
は、通常は一般的に重質ナフサと呼ばれる高沸点画分で
あるその特定の画分−−例えば100〜200℃の範囲で沸騰
するナフサであってもよい。改質が一種類、又は複数の
種類のベンゼン、トルエン、及びキシレンの生産のため
に行われるのであれば、沸騰範囲は主に、そして基本的
には60〜150℃であってよい。いくつかの例では、抽出
装置から回収された純粋な炭化水素あるいは炭化水素の
混合物−−例えば、芳香物抽出あるいは直鎖パラフィン
類からの、芳香族に転化されるべきラフィネートを充填
しても好適である。
が原則的には望ましい。改質ゾーンにおいてこうした条
件を実現するために不可欠なのは、そのゾーンに負荷さ
れる原料及び水素ストリーム内に存在している水分のレ
ベルの制御である。供給原料内の水分の重量で表した場
合に、いずれかの供給源から転化ゾーンに入り込む水の
総量が50ppm、好ましくは20ppm以下に抑えられた場合に
最良の結果が得られる。通常、これは供給原料及び水素
ストリーム内に存在する水分を注意深く制御することに
よって達成される。供給原料は、例えばナトリウムやカ
ルシウム、結晶性アルミノシリケート、シリカ・ゲル、
活性化アルミナ、分子ふるい、無水硫酸カルシウム、大
表面積(high surface area)ナトリウム、及びその他
の同様の吸着剤など水分に対する高い選択性を有する通
常の固体吸着剤など、当業者に知られている乾燥手段に
よって乾燥させることができる。同様に、供給原料の水
分含有率は分画カラムあるいは同様の装置で適切なスト
リッピング操作を行うことによって調整することができ
る。いくつかの例では、供給原料からほとんど完全に水
分を除去するために吸着剤による乾燥と蒸留乾燥の組み
合わせを用いることができる。好ましくは、供給原料は
H2O当量で20ppm以下に相当するレベルにまで乾燥され
る。
の水分含有率を10〜20体積ppm以下の維持することが望
ましい。水素ストリームの水分含有率がこの範囲以上で
ある場合、上記の課題はその水素ストリームを従来の乾
燥条件の箇所で述べたような乾燥剤に接触させることに
よって簡単に達成される。
で用いることが望ましい。改質反応ゾーンに充填される
ナフサ原料を処理するためにはいずれの公知の手段を用
いても構わない。例えば、その原料に吸着プロセス、触
媒性プロセス、又はそれらの組み合わせを行っても構わ
ない。吸着プロセスの場合、分子ふるい、大表面積シリ
カ−アルミナ、炭素分子ふるい、結晶性アルミノシリケ
ート、活性炭素、ニッケルや銅などの物質を含む大表面
積金属含有複合物などを用いることができる。これらの
基本的にはすべての硫黄、窒素、及び水分発生汚染物質
を除去すると同時に、そこに含まれている可能性のある
すべてのオレフィン類を飽和させるために水素化精製、
水素化処理、水素化脱硫処理などの従来の触媒による前
処理で処理しておくことが望ましい。触媒によるプロセ
スでは、周期表のVI−B族(6)、II−B族(12)、及
びVIII族(IUPAC8−10)で構成されるグループか
ら選択される金属を含有する耐火性無機酸化物担体を含
む従来の硫黄還元触媒組成物を用いても構わない。
素環化条件の下でナフサ原料を転化するプロセスを含ん
でいる。特に、好ましいナフサ原料はC6〜C8非芳香族
炭化水素を含んでいる。脱水素環化条件には100kPa〜4
MPa(abs)の範囲の圧力が含まれ、好ましい圧力範囲は
200kPa〜1.5MPaであり、更に350〜650℃の温度と、0.1
〜10hr~1の範囲の液体時間空間速度が含まれている。好
ましくは、水素は希釈剤として用いられる。水素が存在
している場合は、それは原料炭化水素の1モル当り0.2
〜10モルの範囲の量で循環される。
水素化プロセスの目的がパラフィンを芳香族に転化する
ことであるから、高い割合のパラフィン類を含んでいる
ことが好ましい。C6〜C8芳香族の価値が高いので、ナ
フサ原料がC6〜C8パラフィン類で構成されていること
が好ましい。しかしながら、こうした基準にも係らず、
ナフサ原料がC6〜C8パラフィンの他にナフテン、芳香
族、及びオレフィン類を含んでいてもよい。
及びスズを担持させた先行技術による球状触媒を従来技
術で調製した。スズをアルミナ・ゾルに通常の技術で組
み込み、そのスズ含有アルミナ・ゾルを油滴して1.6mm
サイズの球をつくり、それらの球に10%LOIの乾燥度
まで蒸気をかけ、650℃の温度で焼成した。次にこの球
状担体にHCl内で塩化白金酸を含浸させ、最終触媒中
のPtの含有率を0.38重量%とした。含浸された触媒を
乾燥して空気中に2M HClで525℃の温度でオキシク
ロリネート化し、565℃で純粋な水素で還元した。この
ものを触媒Xと名付けコントロールとした。その組成は
重量%で以下の通りであった。 白 金 0.38 ス ズ 0.3
た球状触媒を、本発明の特徴を実証するために調製し
た。スズをアルミナ・ゾルに通常の技術で組み込み、そ
のスズ含有アルミナ・ゾルを油滴して1.6mmサイズの球
をつくり、それらの球に10%LOIの乾燥度まで蒸気を
かけ、650℃の温度で焼成した。次に、この球状担体に
3.5%の硝酸に硝酸イッテルビウムを含浸させ、1:1
の溶液と担体との比率で最終触媒中の1.1%のYbをつ
くった。その結果できた複合物に(10%LOI)乾燥度
まで蒸気をかけ、3%の蒸気で650℃の温度で焼成し
た。その結果できた焼成複合物にHCl内で塩化白金酸
を含浸させ、最終触媒中のPtの含有率を0.38重量%と
した。含浸された触媒を乾燥して空気中2M HClで5
25℃の温度でオキシクロリネート化し、565℃で純粋な
水素で還元した。
し、その組成は重量%でおおよそ以下の通りであった。 イッテルビウム 1.1 白 金 0.38 ス ズ 0.3 ランタン、サマリウム及びジスプロシウムを含む別の触
媒を、イッテルビウム含有触媒の場合と同様の方法で調
製した。最終触媒のランタニド含有率は以下の通りであ
り、各触媒が触媒Aとほぼ同様のスズ及び白金含有率を
有していた。 触 媒 B 0.9重量%La 触 媒 C 1.0重量%Sm 触 媒 D 1.1重量%Dy
族の選択性を比較するためにパイロット−プラント・テ
ストが行われた。この試験は、3hr~1の液体時間当り空
間速度、0.8MPa(abs)の圧力、及び水素/炭化水素の
モル比を8として、触媒上でナフサの改質させることに
よって行われた。502℃、512℃、522℃、及び532℃の温
度でのデータ・ポイントを得るために、温度を変えて一
定の範囲の転化反応についての調査が行われた。比較試
験に使われたナフサは、以下の特性を有するパラフィン
系中間成分原油から誘導された水素処理された石油誘導
ナフサであった。 比 重 0.737 蒸留、ASTM D−86、℃ 初 留 点 87 10 % 97 50 % 116 90 % 140 終 点 159 重量% パラフィン 60 ナフテン 27 芳香族炭化水素 13
して、芳香族とC5+の収率の比較として図1に示し
た。芳香族の収率は(ベンゼン+トルエン+C8芳香族
+C9+芳香族)の重量%収率として定義されている。
高級芳香族の収量は通常触媒による改質の主要目的であ
るから、C5+の収量と比較しての高級芳香族の収量の
比率が高いことは選択性の高さを示している。本発明の
触媒A,B,C,及びDは、同じC5+の収量に対し
て、高い芳香族の収量が2〜3%程度高いことを示して
いる。
び活性を比較するためにパイロット・プラント・テスト
が行われた。比較試験に用いられたナフサは実施例3で
用いたものと同じであった。各試験は、3hr~1の液体時
間当り空間速度、0.8MPa(abs)の圧力、及び水素/炭
化水素のモル比8で構成される改質条件に基づいて行わ
れた。いくつかのデータ・ポントを得るために、それぞ
れ502℃、512℃、522℃及び532℃で温度を変えて転化範
囲についての調査を行った。各温度での(パラフィン+
ナフテン)の転化は、触媒Xに関しては2〜4%高い
が、C5+製品の収量としての選択性は触媒Cの方が転
化範囲全体でより高かった。選択性と転化の関係を図2
に示す。
ーロピウム及びスズを担持した球状触媒を調製した。実
施例2で述べたように、先行技術による球状アルミナ担
体にスズを組み込んだ。次いで球状担体を3.5%の硝酸
内で硝酸ユーロピウムで含浸して、溶液:担体の比を
1:1にして、最終触媒に3つの異なるレベルのEuを
生成した。その結果できる複合物を(10%LOI)の乾
燥度まで蒸気をかけ、3%の蒸気で650℃の温度で焼成
した。その結果できる焼成された複合物にHCl内で塩
化白金酸を含浸させ、最終触媒中のPtを0.38重量%と
した。含浸された触媒を乾燥して、空気中2M HCl
で525℃の温度でオキシクロリネート化し、565℃で純粋
な水素を用いて還元した。この最終的なEu含有触媒を
触媒E,F及びGとし、重量%で以下の組成を有してい
た。触 媒 E F G ユーロピウム 0.30 0.51 1.1 白 金 0.37 0.37 0.38 ス ズ 0.3 0.3 0.3
来の触媒Xとの比較でテストをした。空気中で5モル%
のH2を用いて、室温から600℃の範囲で1分当り10℃の
速度で徐々に増大させながら、温度をプログラムした還
元手順を行った。触媒Gの場合の水素の消費量は触媒X
の場合を33μモル/グラムだけ上回り、Eu+3からEu
+2の場合90%以上還元できることが示された。
の選択性及び活性を比較するためにパイロット−プラン
ト・テストが行われた。比較試験に用いられたナフサ
は、実施例3で用いたものと同じであった。それぞれの
試験は、3hr~1の液体時間当り空間速度、0.8MPa(ab
s)の圧力、及び水素/炭化水素のモル比8で構成され
る改質条件に基づいて行われた。いくつかのデータ・ポ
ンントを得るために、502℃、512℃、522℃、及び532℃
で温度を変えて転化が行われた。(パラフィン+ナフテ
ン)の転化、C5+製品の収量、芳香族の収量との比較
を重量%で以下に示す。
とC5+の収量の関係を示しており、本発明の触媒の場
合に同じC5+の収量に対して芳香族の収量が高いこと
が示された。活性と選択性との関係が上記の値から導き
出され、図4に示されている。活性は各温度での基準触
媒Xからの転化の減少率(%)として計算され、各触媒
の場合のEu/Ptの原子比として示した。選択性は、
通常の範囲のC5+の収量での触媒による芳香族の収量
の範囲を測定して、C5+収量で割ることによって、つ
まり、C5+収量の%として示される芳香族炭化水素収
量の平均的増加率として、図3から導かれた。図4で後
者を図示する際、図3の別の触媒と触媒Gとの重複部分
が少しだけなので、触媒Gの場合の高いEu/Pt比率
への線の延長部分は細い線で示してある。
囲で増大する場合、触媒のユーロピウム含有が増えるに
つれて転化が急激に低下することを示しており、その勾
配は比が2以上の場合更に高くなっている。一方、Eu
/Ptの比に対する選択性の関係はより直線的である。
Eu/Ptの比の選択は選択性と活性の相対的重要度に
依存しているが、その比率が非常に高くなると、選択性
に関しては利点があるものの、活性度に関しては著しい
不利がある。
較して、炭化水素改質プロセスにおいて、好ましいガソ
リン又は芳香族炭化水素を著しく高い選択性で改質する
ことができる。
料を処理する場合のクラッキングと芳香族収量の比較を
示している。
の触媒の改質選択性の比較を示している。
類のEuを含有する触媒の場合の、C5+及び芳香族収
量の比較を示している。
活性及び選択性を示している。
Claims (8)
- 【請求項1】 IVA族(IUPA14)金属成分を元素ベ
ースで0.01〜5重量%、白金族金属成分を元素ベースで
0.01〜2重量%及びユーロピウムの50%以上がEuOと
して存在するユーロピウム金属成分を元素ベースで0.05
〜5重量%を含む耐火性無機酸化物担体の組み合わせで
構成される触媒複合物。 - 【請求項2】 耐火性無機酸化物がアルミナを含む請求
項1の触媒複合物。 - 【請求項3】 白金族金属成分が白金成分を含む請求項
1又は2の触媒複合物。 - 【請求項4】 IVA族(IUPAC14)金属成分がスズ
成分を含む請求項1〜3のいずれか1項の触媒複合物。 - 【請求項5】 白金族金属に対するユーロピウムの元素
比率が少なくとも1.3である請求項1〜4のいずれか1
項の触媒複合物。 - 【請求項6】 更にハロゲン成分を含む請求項1〜5の
いずれか1項の触媒複合物。 - 【請求項7】 ハロゲン成分が塩素成分である請求項6
の触媒複合物。 - 【請求項8】 原料を425〜565℃の温度、350〜2500kPa
(ga)の圧力、1〜5hr~1の液体時間当り空間速度、及
び炭化水素原料に対して2〜10のモル比の水素を含む改
質条件下で原料を請求項1〜7のいずれかで定義される
触媒複合物と接触させるナフサ原料を接触改質するため
のプロセス。
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