JPH119016A - ゲルに被覆された催芽種子 - Google Patents

ゲルに被覆された催芽種子

Info

Publication number
JPH119016A
JPH119016A JP17164097A JP17164097A JPH119016A JP H119016 A JPH119016 A JP H119016A JP 17164097 A JP17164097 A JP 17164097A JP 17164097 A JP17164097 A JP 17164097A JP H119016 A JPH119016 A JP H119016A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gel
seed
seeds
coated
germination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17164097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3890370B2 (ja
Inventor
Yasushi Kono
靖司 河野
Yugo Nishiyama
雄悟 西山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Agritecno Yazaki Co Ltd
Original Assignee
Agritecno Yazaki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agritecno Yazaki Co Ltd filed Critical Agritecno Yazaki Co Ltd
Priority to JP17164097A priority Critical patent/JP3890370B2/ja
Priority to DE0887004T priority patent/DE887004T1/de
Priority to DE69723240T priority patent/DE69723240T2/de
Priority to EP97118737A priority patent/EP0887004B1/en
Priority to US08/965,571 priority patent/US6112457A/en
Publication of JPH119016A publication Critical patent/JPH119016A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3890370B2 publication Critical patent/JP3890370B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 播種機によって種子を播種したときに、全て
の種子が発芽するとは限らず、播種効率が悪く移植等の
手間がかかっていた。 【解決手段】 水性ゲル7中に植物種子を保持させてゲ
ル被覆種子S′を構成し、このゲル被覆種子S′を催芽
させた後に、乾燥してゲルに被覆された乾燥催芽種子を
得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゲルに被覆された種
子を長期保存を可能とし、体積を減少して移送コストも
減少できるようにする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に野菜や花卉の種子(以下単に種子
という)は圃場や庭等に直播きされるか、予め苗床に播
種して、ある程度まで育苗させた後に圃場や庭等に移植
していた。しかし、直播きの場合には種子が土壌を介し
て病害を受け易く、又、種子粒子が例えばサラダ菜種子
のように微小であるときは雨水や潅水により流亡してし
まうことも多い。さらに直播きの場合には種子は表土近
くにあるため、鳥類やその他の動物や虫類による食害を
受けることが多い。
【0003】従来、これらの防止対策のうち病害予防に
は、薬剤溶液に種子を浸漬する方法、薬剤粉末を種子表
面に添着させる方法、あるいは乾熱処理する方法などが
知られているが、前2者の方法は種子内部に薬剤が十分
に浸透しなかったり、粉衣が剥離し易いなどの欠点があ
り必ずしも満足しうる方法ではない。又、後者の方法で
は、種子の耐熱特性等により適用の可否に問題があり、
適用条件を誤ると種子を死滅させるおそれがある。
【0004】又、種子の流亡や動物による食害防止の対
策としては、種子の表面にコーティング剤を被覆して大
粒化し、いわゆるコーティング種子とすることが知られ
ている。コーティング種子とすることにより、さらに機
械又は手作業による播種を容易かつ正確になしうると共
に、殺菌剤、殺虫剤、動物忌避剤、栄養剤(肥料)等を
コーティング剤に添加できるという利点がえられるた
め、コーティング種子については近年多くの研究や提案
がなされている。
【0005】しかし、種子にコーティング剤が粉衣され
る場合には、種子表面に結着剤(バインダー)を希薄な
水溶液として噴霧し、この種子を粉剤上を転動させなが
らコーティングするので、工程数が多くなり手間がかか
っていたのである。しかも、小さな種子の場合には種子
同士が付着したりして、造粒が難しいのである。そこ
で、コーティング材料として水性ゲルを用いた技術が提
案されている。例えば、特公平5−63122号の技術
である。この技術は種子の発芽に必要な水分はゲル中に
含み、発芽に必要な酸素は種子をコーティングするとき
に直接被覆するようにしている。そして、このゲル被覆
装置では種子が球形以外の偏平種子や微小な種子もコー
ティングできるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記ゲル被覆種子はノ
ズル内に種子・空気供給管(プランジャ)を挿入して、
ノズル孔と種子・空気供給管の先端の間に環状のゲル流
出孔を形成し、該ゲル流出孔よりゲルを流出させるとゲ
ル流出孔にゲル膜が形成され、そして、種子・空気供給
管内に種子を落下させると、ゲルの自重または加圧によ
り流出して種子と空気を包みながら落下し、その落下中
にゲルの表面張力により略球形となり、硬化剤中に落下
し、一定時間硬化剤中に浸漬することで硬化させ、その
後に水洗槽に移送されて硬化剤を洗い落とす。
【0007】このようにして得られたゲル被覆種子は略
一定の大きさとなり、播種機により機械的に播種でき
る。しかし、室温のまま放置すると数日で芽が出てしま
うので、機械的に播種できる時期が限られてしまうので
ある。そこで、特公平7−14286号の技術のよう
に、乾燥させて播種時期まで貯蔵して、播種時期に至る
と再び水分を与えて元の球状の形として、播種機によっ
て播種することができるのであるが、この播種された種
子は全てが発芽するとは限らない。つまり、種子が収穫
や搬送、冷凍乾燥等の過程で傷つけられたり、種子自体
に問題があったり、死滅した種子が存在して出芽しない
ものがあるのである。このような種子が存在するため
に、余分に播種して間引いたり、移植したりし、手間も
掛かっていたのである。本発明は更に発芽率が高く、長
期の保存が可能で、軽量で移送が容易な種子が得られる
ようにするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決する為の
手段を説明する。即ち、水性ゲル中に植物種子を保持さ
せてゲル被覆種子を構成し、このゲル被覆種子を催芽さ
せた後に、30〜95%、好ましくは、50〜90%に
乾燥したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】先ず、種子は植物の種類により発
芽率を異にする場合が多いため、通常発芽促進のための
前処理が行なわれる。この前処理法としては、発芽促進
剤例えばジベレリン酸等の溶液に種子を浸漬する方法の
ほか、種皮磨傷法、高温処理又は低温処理法等を種子の
特性に応じて適宜選択して行なう。一方、水性ゲル化剤
を純水に対し2〜10重量%の濃度になるように混合
し、1〜2時間放置して十分に吸水膨潤させてから攪拌
して強い粘性を有する均一な流体とする。ここに使用す
る水性ゲル化剤としては、このような性質を有する物質
であれば特に限定されることなく、天然ゲル、合成有機
質ゲル、無機質ゲル等の中から広範囲に選択使用でき
る。例えばアルギン酸のアルカリ塩、カルボキシメチル
セルロースのアルカリ塩、ポリアクリル酸のアルカリ
塩、カラギーナン、ゼラチン、カンテン等の植物体のみ
ならず人体に対しても影響がなく安全に使用できるゲル
が好ましい。
【0010】次に得られた水性ゲルに硝酸カリ、リン酸
水素アンモニウム等の植物生育に必要な栄養物質(肥
料)のほか、必要に応じ周知の殺菌剤、殺虫剤、動形忌
避剤等を必要量添加し、次工程の処理に適当な粘度に調
節する。
【0011】次に、この水性ゲルを用いて種子を被覆す
る装置を簡単に説明する。図1はゲル加工ノズル装置の
断面図である。図1において、バルブケース1内部に被
覆剤(ゲル化剤)を収容するゲル収容室2が設けられ、
該ゲル収容室2はチェックバルブ6を介してゲルタンク
と接続されている。前記バルブケース1側部にノズルケ
ース3が付設され、該ノズルケース3内に上下方向に貫
通する挿入孔3aが開口され、該挿入孔3a内に円筒状
のノズルプランジャ4が挿入される。該ノズルプランジ
ャ4の外周には鍔部4aを構成して、その下面は受圧面
として、その上面にはバネが受けられてノズルプランジ
ャ4が下方へ付勢され、該ノズルプランジャ4の下端は
弁部として挿入孔3a下端を閉じる構成としている。
【0012】前記ゲル収容室2からバルブケース1の外
面に図示しない挿入孔が開口されて、該挿入孔に加圧プ
ランジャが挿入され、該加圧プランジャの往復動によっ
てゲル収容室2内のゲルが加圧・減圧されるようにして
いる。前記挿入孔3aとノズルプランジャ4の間の空間
が前記ゲル収容室2と連通孔5を介して連通されてい
る。
【0013】このような構成において、加圧プランジャ
をゲル収容室2内に進入させると、ゲル収容室2内の圧
力が上昇され、ノズルプランジャ4の受圧面に圧力がか
かりノズルプランジャ4は上昇され、弁部が開かれてゲ
ルが下方へ流れ出て、このゲルが一定量吐出されると、
ノズルプランジャ4はバネ力によって下降して弁部を閉
じる。ノズルプランジャ4下端の開口部は落下した残り
のゲルによって閉じられてゲル膜7aが形成される。そ
して、加圧プランジャを後退させると、ゲル収容室2内
及びゲルの流路内の圧力が減圧され、チェックバルブ6
が開きゲルタンクよりゲルが補充される。
【0014】これに同期して、ノズルプランジャ4の上
方より種子9が供給されて、ノズルプランジャ4の軸心
部に設けた通過孔4bに種子9が落下されて、種子9は
前記ゲル膜7a上に載置される。そして、前記加圧プラ
ンジャを進入させると流出したゲルによって、種子9と
気泡を包んで落下し、その落下時にゲルは表面張力によ
って球状化され、ゲル被覆種子Sが硬化槽内に落下す
る。この硬化槽内の硬化剤に一定時間浸漬させて硬化さ
せ、洗浄されてゲル被覆種子が得られる。この操作が繰
り返されてゲル被覆種子Sが連続的に得られるのであ
る。
【0015】本発明はこうして得られたゲル被覆種子S
を室温(22°〜26°)で数十時間から数日放置して
催芽させる。このゲル被覆催芽種子S’は図2に示すよ
うに、ゲル7内において芽10及び初根11が数mm伸び
て、ゲル被覆種子Sの外膜を破らない程度に催芽させ
て、その後速やかに乾燥装置によって乾燥させる。この
ときの水分は30%〜95%、好ましくは、50%〜9
0%とする。但し、乾燥方法は温風乾燥やシリカゲル等
により乾燥し、その方法は限定するものではない。そし
て、このようにして得られた乾燥ゲル被覆種子を播種直
前まで低温下で貯蔵する。このように乾燥することで、
成長に必要な水分と温度を抑制することで長期保存が可
能となり、播種する任意の数の乾燥ゲル被覆種子を取り
出して播種することができ、播種時期を調整できる。ま
た、乾燥ゲル被覆種子は水分が減少した分軽量化が図
れ、体積も減少する。そして、発芽したもののみを貯蔵
して播種するものであるから、死滅した種子や問題ある
種子は事前に除去でき、栽培効率も向上できるのであ
る。
【0016】また、種子周囲の乾燥ゲルは水分の添加に
よるゲルへの復原性がすぐれているから、水分を供給す
ると種子周囲の乾燥ゲルは水分を充分に吸収して元のゲ
ル状態にもどり、保水して種子の発芽に必要な水分量を
確保することができる。又、発芽に必要な酸素はゲル内
に包含される空気から十分に供給される。この復元した
ゲル被覆種子は催芽しているが、球状を保ち形は崩れて
いないために、播種機によって機械的に播種することが
できるのである。
【0017】
【実施例】次に、ゲルに被覆された催芽種子を乾燥し
て、この乾燥ゲル被覆種子を復元して播種したときの具
体的実施例を説明する。 〔第一実施例〕被覆剤としてアルギン酸ナトリウム3重
量%水溶液を使用し、硬化剤として塩化カルシウム水溶
液10重量%水溶液を使用した。これらの材料を前記二
重円筒構造のノズルを用いてビート(品種名;ハミン
グ)種子を封入しながら造粒、硬化(ゲル化)、水洗
し、ビートのゲル被覆種子を得た。このときゲル被覆種
子の直径は9.5mm、重量は1粒当たり平均で0.64
9gであった。供試サンプルを25°C,12時間、続
いて、15°C,12時間の恒温器の中で24時間催芽
させ、発根がゲル内にとどまっているもののみを選抜し
て、大量の催芽状態のゲル被覆種子を製造した。
【0018】(試験区1)はゲル被覆加工していないビ
ート種子を貯留水中に4時間浸漬、吸水させたものを準
備した。
【0019】(試験区2)は1Kgのシリカゲルを敷きつ
めた容器の上に、濾紙を敷き、催芽状態のゲル被覆種子
を載置し、さらに濾紙で覆った後に1Kgのシリカゲルで
濾紙が隠れるように均一に被覆した。また、使用した容
器は密閉が可能であり、外界との空気の出入りがないも
のを使用した。乾燥時間は、4、8、12、16、2
0、24時間とし、各時間ごとの含水率(湿量基準)の
測定は、赤外線水分計を用いた。その結果は表1の如く
である。
【0020】
【表1】
【0021】(試験区3)は催芽状態のゲル被覆種子を
目開き2mmのステンレス網上に一層になるように載置
し、網の下方より、温度30°C、相対湿度10%の乾
燥空気を送風して乾燥させた。ゲル被覆種子を通過した
空気は、乾燥室外に放出される構造としている。乾燥時
間は1時間以後30分間隔で3時間までとし、各時間ご
との含水率(湿量基準)の測定は、赤外線水分計を用い
た。その結果は表2の如くである。
【0022】
【表2】
【0023】(試験区4)は催芽状態のゲル被覆種子を
そのまま試験に供試した。
【0024】以上試験区1〜試験区4を冷蔵庫(設定温
度8°C、低温貯蔵区)ならびに室温状態で30日間放
置した後に、試験区2−1〜2−6及び試験区3−1〜
3−5は十分な水の中に入れて乾燥前の形状、大きさに
復元し、土壌での発芽試験へ供試した。発芽試験は、昼
温平均10°C、夜温平均3°Cの火山灰土系土壌に、
深さが15mmになるように各試験区400粒を播種し
た。翌日より土からの出芽状態を観察した。また、試験
区4は常温放置は全ての根がゲルより突出してしまって
いるため、低温貯蔵区のみ供試した。その結果は表3の
如くである。なお、横軸は経過日数であり、各数字は出
芽個数である。
【0025】
【表3】
【0026】〔第二実施例〕カラギーナン2.3重量
%、硝酸カリウム0.8重量%、ソルビット0.9重量
%、水96重量%の割合で混合し、65°Cのウォータ
ーバス中で温度保持しながら攪拌して被覆剤を得た。こ
の被覆剤は冷却により硬化するため、硬化剤としては水
道水を2°Cまで冷却して使用した。これらの材料を前
記二重円筒構造のノズルを用いてビート(品種名;ハミ
ング)種子を封入しながら造粒、硬化(ゲル化)、水洗
し、ビートのゲル被覆種子を得た。このときゲル被覆種
子の直径は9.5mm、重量は1粒当たり平均で0.68
3gであった。第一実施例と同様に、供試サンプルを2
5°C,12時間、続いて15°C,12時間の恒温器
の中で24時間催芽させ、発根がゲル内にとどまってい
るもののみを選抜して、大量の催芽状態のゲル被覆種子
を製造した。試験区も第一実施例と同様である。
【0027】(試験区1)はゲル被覆加工していないビ
ート種子を貯留水中に4時間浸漬、吸水させたものを準
備した。
【0028】(試験区2)は1Kgのシリカゲルを敷きつ
めた容器の上に、濾紙を敷き、催芽状態のゲル被覆種子
を載置し、さらに濾紙で覆った後に1Kgのシリカゲルで
濾紙が隠れるように均一に被覆した。また、使用した容
器は密閉が可能であり、外界との空気の出入りがないも
のを使用した。乾燥時間は、4、8、12、16、2
0、24時間とし、各時間ごとの含水率(湿量基準)の
測定は、赤外線水分計を用いた。その結果は表4の如く
である。
【0029】
【表4】
【0030】(試験区3)は催芽状態のゲル被覆種子を
目開き2mmのステンレス網上に一層になるように載置
し、網の下方より、温度30°C、相対湿度10%の乾
燥空気を送風して乾燥させた。ゲル被覆種子を通過した
空気は、乾燥室外に放出される構造としている。乾燥時
間は1時間以後30分間隔で3時間までとし、各時間ご
との含水率(湿量基準)の測定は、赤外線水分計を用い
た。その結果は表5の如くである。
【0031】
【表5】
【0032】(試験区4)は催芽状態のゲル被覆種子を
そのまま試験に供試した。
【0033】以上試験区1〜試験区4を冷蔵庫(設定温
度8°C、低温貯蔵区)ならびに室温状態で30日間放
置した後に、試験区2−1〜2−6及び試験区3−1〜
3−5は十分な水の中に入れて乾燥前の形状、大きさに
復元し土壌での発芽試験へ供試した。発芽試験は、昼温
平均10°C、夜温平均3°Cの火山灰土系土壌に、深
さが15mmになるように各試験区400粒を播種した。
翌日より土からの出芽状態を観察した。また、試験区4
は常温放置は全ての根がゲルより突出してしまっている
ため、低温貯蔵区のみ供試した。その結果は表6の如く
である。
【0034】
【表6】
【0035】〔結果〕以上の試験により、乾燥方法がシ
リカゲル乾燥と温風乾燥では略同じ結果が得られ、若干
シリカゲル乾燥のほうが出芽率は高くなった。また、ゲ
ル被覆種子を含水率10%以下に乾燥すると(試験区2
−5、2−6、3−5)、出芽しなくなり、催芽した芽
や根は枯死したと考えられる。また、含水率が20%前
後に乾燥すると(試験区3−4)、出芽率は著しく低下
してしまうのである。そして、ゲル被覆していない種子
(試験区1)は、催芽状態のゲル被覆種子をそのまま播
種したもの(試験区4)よりも出芽率が低いことが判
る。つまり、問題がある種子が混じっていたり、圃場で
病害等にあっているためであり、ゲルで被覆したもの
は、栄養物質や殺菌剤や殺虫剤や動形忌避剤等を混ぜて
いるために催芽後の成長が促進されるのである。
【0036】そして、残りの試験区2−1、2−2、2
−3、2−4、3−1、3−2、3−3の出芽量は乾燥
しない催芽状態のゲル被覆種子(試験区4)と殆ど変わ
らない出芽率となり、乾燥することに対する悪影響は殆
どみられないことになる。即ち、本発明のように催芽状
態のゲル被覆種子を30%〜90%に乾燥しても、水分
を与えて元の状態に復元すれば、乾燥しない場合と略同
じ確率で出芽させることができるのである。
【0037】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、ゲル被覆種子を催
芽状態にしてから乾燥させるので、芽のでない種子をこ
の時点で選別して省くことができ、出芽率を向上させる
ことができ、植え付けた後に一定の大きさに成長したと
きに、間引いたり、移植したりする手間を減少すること
ができる。
【0038】また、乾燥させることによって、体積が減
少し、重量も減少できるようになるので、大量に生産し
たときに、持ち運びが楽になり、保管スペースや移送ス
ペースを小さくすることができて、コスト低減化が図れ
る。また、長期保存も可能となり、播種するまでに大量
のゲル被覆種子を製造でき、その播種時期に合わせて復
元して所望の数だけ播種することができ、この復元は水
分を与えるだけなので、その作業は容易に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゲル加工ノズル装置の断面図である。
【図2】ゲルに被覆された催芽種子を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
S’ ゲル被覆催芽種子 7 ゲル 10 芽 11 初根

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性ゲル中に植物種子を保持させてゲル
    被覆種子を構成し、このゲル被覆種子を催芽させた後
    に、乾燥したことを特徴とするゲルに被覆された催芽種
    子。
JP17164097A 1997-06-27 1997-06-27 ゲルに被覆された催芽種子 Expired - Fee Related JP3890370B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17164097A JP3890370B2 (ja) 1997-06-27 1997-06-27 ゲルに被覆された催芽種子
DE0887004T DE887004T1 (de) 1997-06-27 1997-10-28 Verfahren um keimendes samen mit gel zu umhüllen
DE69723240T DE69723240T2 (de) 1997-06-27 1997-10-28 Verfahren zum Umhüllen keimender Samen mit einem Gel
EP97118737A EP0887004B1 (en) 1997-06-27 1997-10-28 Processing for reservation of germinating seed with gel
US08/965,571 US6112457A (en) 1997-06-27 1997-11-06 Process for preservation of germinated seeds

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17164097A JP3890370B2 (ja) 1997-06-27 1997-06-27 ゲルに被覆された催芽種子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH119016A true JPH119016A (ja) 1999-01-19
JP3890370B2 JP3890370B2 (ja) 2007-03-07

Family

ID=15926961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17164097A Expired - Fee Related JP3890370B2 (ja) 1997-06-27 1997-06-27 ゲルに被覆された催芽種子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3890370B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001069812A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Agri Techno Yazaki Kk 玄米ゲル被覆種子
JP2006180791A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Shinshu Univ ゲル被覆種子
JP4542728B2 (ja) * 2001-09-03 2010-09-15 アグリテクノ矢崎株式会社 ゲル被覆種子
CN109220090A (zh) * 2018-10-18 2019-01-18 东北农业大学 一种基于育苗基质的种子直播装置及其使用方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001069812A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Agri Techno Yazaki Kk 玄米ゲル被覆種子
JP4542728B2 (ja) * 2001-09-03 2010-09-15 アグリテクノ矢崎株式会社 ゲル被覆種子
JP2006180791A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Shinshu Univ ゲル被覆種子
CN109220090A (zh) * 2018-10-18 2019-01-18 东北农业大学 一种基于育苗基质的种子直播装置及其使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3890370B2 (ja) 2007-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4808430A (en) Method of applying gel coating to plant seeds
JP2009518391A (ja) 修飾された、活性成分を含有するペレット/カプセル
MX2008007302A (es) Proteccion de semillas germinadas y pildoras que contienen pesticidas.
US20160007590A1 (en) Seed Growth Enhancer Compositions
US20140100111A1 (en) Seed Coating Hydrogels
JP2567377B2 (ja) 種子の処理
JPH0246240A (ja) 人工種子
EP1166614B1 (en) Method of preventing defective germination or growth of plant
Jyoti et al. Seed pelleting-A key for enhancing the seed quality
EP0887004B1 (en) Processing for reservation of germinating seed with gel
JP3890370B2 (ja) ゲルに被覆された催芽種子
KR20110020189A (ko) 파종이 끝난 고형 토양, 이를 사용한 식물의 재배 방법, 및 이를 제조하는 방법
JP2001192304A (ja) 苗床及びそれを用いた作物の育苗・栽培方法
JPH11155308A (ja) ゲル被覆種子
KR100453265B1 (ko) 종자의 불완전한 발아 또는 로제트 형성을 방지하는 방법
US5787824A (en) Method for planting gel-coated seeds
CN109618855B (zh) 一种幼龄果园间作花生单粒精播栽培方法
JPH119015A (ja) 催芽種子を有する乾燥ゲル培地
JPH0714286B2 (ja) ゲルコーティング種子の製造方法
RU2293457C2 (ru) Посадочный материал, способ его получения (варианты) и способ подготовки посадочного материала к посадке
JPH11168910A (ja) イネの直播方法
WO2019118692A1 (en) Processes for the direct seeding of coated guayule seeds
JP4646581B2 (ja) ゲル被覆種子の播種前処理時の保管方法
US20060196117A1 (en) Pellet of bulbous plants, a method of pelletization and a cultivation method of plants using the same
RU2269243C1 (ru) Капсулированный посадочный материал с регулируемыми свойствами и способ его получения

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040506

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061025

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101215

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111215

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111215

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121215

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151215

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees