JPH1189427A - 栽培方法及び栽培装置 - Google Patents

栽培方法及び栽培装置

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JPH1189427A
JPH1189427A JP9254504A JP25450497A JPH1189427A JP H1189427 A JPH1189427 A JP H1189427A JP 9254504 A JP9254504 A JP 9254504A JP 25450497 A JP25450497 A JP 25450497A JP H1189427 A JPH1189427 A JP H1189427A
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JP
Japan
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plant
water tank
light source
nutrient solution
light sources
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JP9254504A
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English (en)
Inventor
Shigeo Kuwabara
繁男 桑原
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ASUPA GREEN KK
Original Assignee
ASUPA GREEN KK
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Publication date
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    • Y02P60/216

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  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Hydroponics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 植物の成育状況に応じて光源の高さを移動さ
せる栽培方法では、多大な労力を要すると共に栽培装置
のコストが増大する。 【解決手段】 養液4を溜める水槽11と、水槽11内
に溜めた養液4に対して植物5を支持した状態で浮遊す
るもので、養液4に対する浮遊状態を保ったまま水槽1
1内において移動可能なフロート12と、段階的に高さ
を変えて水槽11の上方に設けられた光源体13とを備
えた栽培装置1を用いる。そして、植物5の成育状況に
対応させて、この植物5を支持したフロート12を養液
4に浮遊させたまま移動させる。この際、植物5と光源
体13との間隔dが所定範囲に保たれるように、フロー
ト12の移動を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水耕栽培用の栽培
装置及び栽培方法に関し、特には植物栽培工場における
水耕栽培に好適に用いられる栽培装置及び栽培方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】図5は、植物栽培工場に設けられる水耕
栽培用の栽培装置の一例を示す断面図であり、図6は図
5のA−A断面図である。この図に示す栽培装置7は、
短手方向に配列された雨樋型の水槽71と、水槽71の
開口を塞ぐように載置される固定マット72と、上記水
槽71の上部に設けられた光源73とを備えている。各
水槽71は配管74で接続されている。また、上記光源
73は、水槽71の長手方向に亘って配置されており、
この光源73の上方には光源73から照射される光の損
失を防止するための反射板75が設けられている。この
反射板75としては、図示したような平板の縁部を下方
に折り曲げた形状のものの他にも、図7(A)に示すよ
うな各光源73上をそれぞれ個別に覆う形状のものや、
図7(B)に示すような平板状のものがある。また、図
5及び図6に示したように、水槽71内には、エアコン
プレッサ(図示省略)に接続されたエアパイプ76が設
けられている。
【0003】上記構成の栽培装置で植物を栽培する場合
には、先ず、植物5の成育に必要な栄養分を含有する養
液4を水槽71内に溜める。次に、植物5の根を水槽7
1中の養液4に浸すように固定マット72に植物5を固
定する。そして、固定された各植物5に光源73からの
光を照射する。
【0004】ところで、光源73から照射される光のエ
ネルギー効率を考慮すると、栽培する植物5と光源73
との間隔dは短い方が良い。一方、光源73を熱源とす
る植物5の熱障害を防止するには、植物5と当該光源7
3との間隔dをある程度確保する必要がある。これらの
ことから、上記植物5の栽培においては、光源73と植
物5との間隔dを所定範囲に保持することが、生産性を
向上させるための重要な要素になっている。
【0005】そこで、植物5と光源73との間隔dを所
定範囲に保つために、植物5の成長に伴って水槽71と
光源73との間隔を調整する必要があり、次の2方法が
実施されている。 (a) 水槽71に対する光源73の高さが可動式の栽
培装置を用意し、植物5の成長に伴って光源73の高さ
を上昇させる。 (b) 光源73の高さが異なる複数の栽培装置を用意
し、植物5の成長に伴って異なる高さの光源73下にお
いて植物5を保持した固定マットを移動させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記栽培装置
及び栽培方法には、以下のような課題がある。すなわち
植物と光源との間隔を所定範囲に保つために、上記
(a)の方法を行う場合には、光源の高さを調節する機
構や調節のための労力または動力を必要とする。また、
(b)の方法を行う場合にも、水槽上に載置した固定マ
ットを移動させるための労力または動力を必要とする。
このため、設備コストや運転コストが増大するという問
題がある。
【0007】しかも、上記栽培装置では、水槽の開口部
上に固定マットを載置する構成であることから、水槽か
らの養液の溢れ出しを防止するために水槽の深さに対し
て養液の水位を低くする必要がある。この結果、植物の
根が養液に確実に届くように、水位の管理を厳密に行う
必要がある。
【0008】また、一般的な植物栽培工場では、土地利
用率の向上を図るために上記栽培装置を上下方向に多段
に配置する多段式が採用されている。このような多段式
では、栽培装置1段当たりの必要高さを低くしてより多
段化を図ることが、生産性を向上させる上で必須とな
る。ところが、上記構成の栽培装置では、水槽の底面か
ら植物の先端までの高さとして、植物の成育に必要とさ
れる養液の水深、水漏れ防止のための余裕、固定マット
の厚み及び植物の高さが必要となるため、さらなる多段
化を進めるには限界がある。
【0009】また、図7(A)、図7(B)、図7
(C)には、各形状の反射板75A,75B,75Cを
用いた場合の各受光面sの照度分布を示した。これらの
図から明らかなように、上記各形状の反射板75A,7
5B,75Cでは、両端に位置する光源の周辺において
照度が極端に低下し、受光面sにおける照度に均一性が
得られないことが分かる。これは、反射板75Aで特に
顕著に現れる。このため、植物の成育状態を均一にする
ことができない。
【0010】さらに、図8には、図7で示した各反射板
75A,75B,75Cを用いた場合のa点(中央に配
置された光源の直下)における照度を比較する図を示し
た。この図に示すように、照度の均一性が最も低い反射
板75A(A)を用いた場合と比較して、照度の均一性
が比較的良好である反射板75B(B),75C(C)
を用いた場合の照度が低いことが分かる。これは、植物
栽培の省エネルギー化を達成する妨げになる。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の栽培方法は、フロートで支持することによっ
て養液に浮遊させた植物に光を照射する栽培方法であ
り、植物の成育状況に対応させて、この植物を支持した
フロートを養液に浮遊させたまま移動させる。この際、
植物との間隔が所定範囲に保たれるように高さが調整さ
れた光源体からの光を当該植物に照射する。
【0012】上記栽培方法では、養液に対する浮遊状態
を保ったままで植物の移動が行われるため、浮力を利用
した小さい労力で植物が移送される。しかも、植物と光
源体との間隔が所定範囲に保たれるように当該植物に光
が照射されることから、植物の成育に適するように植物
と光源体との間隔が保たれる。
【0013】また、本発明の栽培装置は、水槽とフロー
トと光源体とで構成されている。上記水槽は、植物を成
育させる養液を溜めるものである。上記フロートは、水
槽内に溜めた養液に対して植物を支持した状態で浮遊す
るものであり、この養液に浮遊したまま水槽内で移動可
能なものである。そして、上記光源体は、段階的に異な
る高さで上記水槽の上方に複数設けられている。
【0014】上記構成の栽培装置では、植物を支持させ
たフロートを水槽内の養液に浮遊させた状態で移動させ
ることで、当該フロート上に支持させた植物は、段階的
に異なる高さで設けられた光源体下で移送される。この
ため、植物の成育状況に対応させてフロートを移動させ
ることで、植物と光源体との間隔が所定範囲に保たれ
る。
【0015】また、栽培装置において、上記各光源体は
並列配置された複数の光源からなるものである。そし
て、各光源体の上方には、当該各光源体に向かう反射面
を有する反射板が設けられている。この反射面は、前記
並列された光源を覆う反射板が設けられている。この反
射板は、波形に形成され、かつ当該波形の凸条間に前記
各光源を配置する状態で設けられている。さらに、この
反射面の両端に配置される凸条の下端は、上記光源の下
端よりも低い位置に設けられる。
【0016】上記反射板が設けられた栽培装置では、そ
の波形の反射面の凸条間に光源が配置されることから、
並列配置された各光源からの光が各光源のそれぞれの周
囲で乱反射し、両端に位置する光源の周辺においても照
度が極端に低下することはない。このため、光源体下に
おける照度分布の均一性が得られる。この場合、反射面
の両端に配置される凸条の下端を、上記光源の下端より
も低い位置に設けることで、上記両端に位置する光源の
周辺における照度がより確実に確保される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の栽培方法及び栽培
装置の実施の形態を説明する。図1は本発明の栽培方法
及び栽培装置の実施の形態を説明するための図であり、
上下2段に配置した栽培装置の一部をきり欠いた図であ
る。また、図2は図1のA−A断面図である。これらの
図に基づいて、先ず栽培装置の構成を説明する。
【0018】栽培装置1は、水槽11と、この内の養液
4に浮遊させたフロート12と、水槽11の上方に設け
られた光源体13とを備えている。
【0019】上記水槽11は、植物5を栽培するための
養分を含有する養液4を溜めるためのものである。この
水槽11の深さH1 は、栽培する植物5の成育に必要と
される養液4の水深H2 に、水漏れ防止の余裕を加えた
値に設定されることとする。上記水漏れ防止の余裕は、
水槽11の長さ(長手方向)Lに応じた値を採用する。
【0020】また、水槽11の長さLは、〔栽培される
植物5の収穫時の幅〕×〔植物5の成育段階数〕×〔水
槽11の長さL方向に配列される各成育段階の植物5の
数〕に若干の余裕を持たせた値とする。また、水槽11
の幅(短手方向)Wは、〔栽培される植物5の収穫時の
幅〕×〔水槽11の幅W方向に配列される植物5の数〕
に若干の余裕を持たせた値とする。
【0021】尚、図面では、一例として〔植物5の成育
段階数〕=4以上、〔水槽11の長さL方向に配列され
る各成育段階の植物5の数〕=5、〔水槽11の幅W方
向に配列される植物5の数〕=3の場合を例示した。し
かし、これらの各数値は、上記に限定される値ではな
く、この栽培装置1が設置される実際の植物栽培工場に
おいて栽培される植物の種類や、上記植物栽培向上にお
ける生産性の向上を考慮した適切な値に設定される。
【0022】また、上記フロート12は、水槽11内に
おける養液4に浮遊しその液面4aを覆う第1マット1
2aと、第1マット12aに設けられた孔内に嵌合させ
て設けられた第2マット12bとで構成されている。第
1マット12aは、少なくとも植物の成育段階毎に分離
可能なものである。また、第2マット12bは、植物5
の根元部分を直接支持するものであり、各成育段階に配
置される植物数だけ設けることが可能である。そして、
植物5の根元部分を支持した状態のこの第2マット12
bを第1マット12aに嵌合させることによって、植物
5の根を養液4内に侵漬させた状態に保つ。
【0023】さらに、上記光源体13は、複数の光源1
3aを並列配置してなるものである。この光源13aと
しては、例えば発熱量が小さくて植物5に対して熱障害
を与え難く、水槽11上の全体をより均一に照射でき、
かつ消費電力も少なく長寿命である、蛍光灯のような線
光源の人工光源を用いることとし、好ましくは植物5の
光合成に必要なスペクトル光を照射可能なものとする。
また、この光源13aには、植物5の成長条件に適した
照度が効率的に得られるように、調光可能な電子安定器
(図示省略)を設けても良い。また、上記光源13aと
しては、メタルハライドランプを用いても良い。
【0024】そして、この光源13aは、水槽11の長
さL方向における上記植物5の各成育段階に亘って、例
えば3本づつ並列配置され、この並列配置された光源1
3aによって、光源体13が構成される。このように構
成された各光源体13は、水槽11に対して段階的に高
さが異なるようにして、各成育段階毎に設けられてい
る。各成育段階における光源体13の設置高さは、この
植物5の全成育段階において植物5と光源体13との間
隔dが所定範囲になるように、かつ、全成育段階の植物
5が所定期間で次の成育段階に移送された場合において
上記間隔dが所定範囲になるように設定される。
【0025】尚、光源体13と植物5との間隔dの範囲
は、光源体13から照射される光のエネルギー効率の向
上と光源体13を熱源とする植物5への熱障害の防止を
考慮した値に設定される。
【0026】さらに、光源体13の上方には、栽培する
植物5に面光源に近い状態で光源体13からの光を照射
させるための反射板14を設ける。この反射板14は、
光源体13側に向かう反射面14aを有するものであ
り、各成育段階毎に個別に設けられる。反射面14a
は、波形に成形されており、その波形において下方に突
出した凸条間に各光源13aを配置する状態で設けられ
ている。
【0027】図3は、光源体13及び反射板14部分の
構成を詳しく説明する図である。ここで示す波形の反射
面14aを有する反射板14において、上記凸条とは、
反射面14aにおける波の高さの略1/2よりも下方に
突出している部分であり、両端において突出している部
分も含むものとする。そして、光源13a間に配置され
る凸条の下端14bは、光源13a間の中央でかつ光源
13aの下端と一致するように配置されている。ただ
し、反射面14aの両端に配置される凸条の下端14c
は、光源13aの下端よりも低い位置に設けられる。ま
た、反射面14aと光源13aとは、できるだけ近づけ
て設けられることとする。尚、上記構成の反射板14
は、金型成形によって得られるものの他に、図示したよ
うに光源13aを保持する枠13bに糸等を張り、それ
に沿って反射シートを装着させることで当該反射シート
を波形に成形したものを用いても良い。
【0028】上記構成の栽培装置1は、上下方向の多段
に亘って配置される。図1においては、上段及び下段の
2段に栽培装置1を配置した場合を例示した。そして、
このように多段式に配置された各栽培装置1には、各水
槽11を長手方向の端部において交互に接続するための
循環パイプ16と、最下段の栽培装置1の水槽11内の
養液4を最上段の栽培装置1の水槽11内にくみ上げる
ポンプ(図示省略)を設ける。これによって、各水槽1
1内に養液4の流れを形成させた状態で当該養液4を常
時循環させる構成にする。また、循環パイプ16の供給
端にはシャワー機構を設ける。
【0029】上記栽培装置1では、フロート12を水槽
11内に溜めた養液4に浮遊させたまま移動させること
で、当該フロート12に支持させた植物5が、浮力を利
用した小さい労力で、上記水槽11内において移送され
る。この水槽11上には、段階的に高さの異なる複数の
光源体13が設けられていることから、植物5の成育状
況に対応させて、水槽11内においてフロート12を順
次移送させることで、各成育段階において植物5と光源
体13との間隔dを所定範囲に保つことが可能になる。
【0030】また、供給端にシャワー機構を備えた循環
パイプ16によって各栽培装置1の水槽11を接続した
ことで、水槽11内の養液4中において、植物の成育に
必要な溶存酸素量が確保される。実験では、飽和溶存酸
素量に対して約70%〜80%の溶存酸素を確保できる
ことが確認された。また、この効果と共に、植物の成育
に必要な養液4上方の湿度が確保される。
【0031】さらに、植物5を支持したフロート12を
水槽11内の養液4に浮遊させ、かつ1つの水槽11の
幅W方向に複数列に植物5を配列する構成にしたこと
で、並列配置された雨樋状の各水槽11の開口部上に固
定マットを載置する構成と比較して、水槽11内におけ
る養液4の液面4aが広げられる。これによっても、植
物の成育に必要な養液4上方の湿度が確保される。実験
では、室内温度20℃において、約80%RHの湿度を
確保できることが確認された。以上から、酸素供給用の
コンプレッサやエアパイプ、あるいは加湿器等を別途設
けることなく、植物の成育に必要な環境を確保すること
が可能になる。
【0032】しかも、植物5を支持したフロート12を
水槽11内の養液4に浮遊させる構成にしたことで、水
槽11からの養液4の溢れ出しを防止するために水槽1
1の深さに対して養液4の水位を低くしても、水位の管
理を厳密に行うことなく植物5の根を確実に養液4に浸
すことが可能になる。さらに、水槽11の開口部上に固
定マットを載置する構成と比較して、水槽11の底面か
ら植物5の先端までの高さを30%程度低くすることが
可能になる。したがって、栽培装置1をさらに多段化さ
せて、土地利用率のさらなる向上を図ることが可能にな
る。
【0033】また、光源体13上に波形の反射面14a
を有する反射板14を設けたことで、受光面の照度分布
がより均一になる。図4は、上記反射板14を光源体1
3上に配置した場合の受光面sの照度分布を示す図であ
る。この図と、すでに発明が解決しようとする課題の項
で示した図7とから明らかなように、上記実施形態で示
した反射板14を用いた場合には、従来形状の反射板7
5A,75B,75Cを用いた場合と比較して、各光源
13aのそれぞれの周辺に双峰特性が示され、両端に位
置する光源13aの周辺においても照度が極端に低下す
ることはなく、受光面sにおける照度に均一性が得られ
ることが分かる。これは、実施形態のような反射板14
を用いた場合には、各光源13aからの光が広がり、植
物の受光面積が大きくなってトータルの受光量が増加す
ることを意味する。そして、反射面14aの両端に配置
される凸条の下端14cが、光源13aの下端よりも低
い位置に設けられているため、両端に位置する光源13
aの周辺における照度の低下をさらに抑え、この部分に
おける照度をより確実に確保することが可能になる。
【0034】また、図8に示した各反射板を用いた場合
のa点(中央に配置された光源の直下)における照度を
比較する図で明らかなように、実施形態で示した波形の
反射板14(波形)を用いた場合には、従来形状の反射
板を用いた場合と比較して、照度が30%程度増加する
ことが分かる。
【0035】以上のように、波形の反射面14aを有す
る反射板14を用いたことによって、光源13aからの
光の広がりが得られると共に照度を上昇させることがで
きる。したがって、従来の栽培装置よりも植物の光合成
量を増加させることが可能で、かつ植物の成長にともな
う広がりや全体の成長を促進させることが可能になり、
良質な生産物(植物)を栽培することができるようにな
る。また、照度が増加した分だけ、省エネルギー化を達
成できる。
【0036】また、上記栽培装置1では、水槽11の幅
W方向に光源13aを並列配置した。しかし、光源13
aは、水槽11の長さL方向に並列配置しても良い。こ
の場合であっても、各成育段階毎に複数の光源13aか
らなる光源体13の高さを段階的に変えて配置する。そ
して、各成育段階の光源体13上に、上記反射板14を
設けることで、良質な生産物(植物)を栽培することが
できるようになると共に、省エネルギー化を達成できる
ようになる。
【0037】次に、上記構成の栽培装置1を用いた栽培
方法を図1に基づいて説明する。先ず、各栽培装置1の
水槽11内に所定量の養液4を溜める。次いで、初期の
成育段階の植物5を、養液4に浮遊させたフロート12
に支持させる。この場合、養液4に浮遊させた第1マッ
ト12aにおいて最も低く位置する光源体13下の第1
マット12a部分に、根元部分で植物5を支持した第2
マット12bをはめ込む。これによって、初期の成育段
階の植物5の根を養液4内に侵漬させた状態に保つ。
【0038】そして、上記状態でフロート12に支持さ
れた植物5に、光源体13からの光を照射すると共に、
循環パイプ16によって各水槽11内の養液4を循環さ
せる。次に、植物5が成育して、植物5と光源体13と
の間隔が所定範囲を超える前に、最も進んだ成育段階に
あるフロート12部分を養液4の液面4aから引き上げ
る。この場合、引き上げたフロート12部分に植物5が
支持されている場合には、この植物5を収穫する。
【0039】その後、養液4上に残ったフロート12部
分を次の成育段階に向けて移動させる。この際、養液4
上において残りのフロート12部分を長手方向に軽く押
すことによって、養液4に浮遊させた状態を保ちなが
ら、水槽11の長手方向に向かって残りのフロート12
部分を移動させる。これによって、各成育段階の植物5
を、次の成育段階に移送する。
【0040】その後、初期の成育段階の光源体13下
に、初期の成育段階の植物5を支持させた新たなフロー
ト12部分を付け足して浮遊させる。
【0041】上記栽培方法によれば、段階的に高さを変
化させて設けられた光源体13下において、植物5を支
持したフロート12を浮遊させたままで移動させるた
め、浮力を利用して植物5を移送することができる。し
たがって、小さい労力で、植物5と光源体13との間隔
dを所定範囲に保つように植物5を移送することができ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明の栽培方法に
よれば、植物と光源体との間隔が植物の成育に適する所
定範囲に保たれるように植物を移送する場合、浮力を利
用した小さい労力によって植物を移送することができ
る。したがって、植物を移送させる際の作業性の向上を
図り、かつ植物の移送に要する労力及び設備を削減して
栽培コストの削減を図ることが可能になる。
【0043】また、本発明の栽培装置によれば、段階的
に異なる高さで水槽上に設けられた光源体と、水槽内で
浮遊したまま移動可能なフロートとを設けたことで、植
物と光源体との間隔が植物の成育に適する所定範囲に保
たれるように、浮力を利用した小さい労力によってフロ
ートに支持させた植物を移送することができる。したが
って、上記栽培方法を行うことが可能になる。
【0044】しかも、波形の反射面の凸条間に光源を配
置する状態で反射板を設けたことで、光源下における照
度分布の均一性と照度の向上とを図ることができる。し
たがって、植物の成育分布の均一化を図ることがか可能
になると共に、省エネルギー化を促進することが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の栽培方法及び栽培装置の実施の形態を
説明するための図であり、上下2段に配置した栽培装置
の一部をきり欠いた図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】波形の反射板及び光源体の構成を説明するため
の図である。
【図4】波形形状の反射板を光源体上に配置した場合の
受光面の照度分布を示す図である。
【図5】従来の栽培装置を説明する図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】従来技術で説明した各形状の反射板を用いた場
合の各受光面の照度分布を示す図である。
【図8】各反射板を用いた場合の照度を比較する図であ
る。
【符号の説明】
1…栽培装置、4…養液、5…植物、11…水槽、12
…フロート、13…光源体、13a…光源、14…反射
板、14a…反射面、14c…下端(反射面の両端に配
置される凸条の下端)、d…間隔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロートで支持させた植物を養液に浮遊
    させ、当該植物に対して光を照射する栽培方法におい
    て、 前記植物の成育状況に対応させて、当該植物を支持した
    フロートを前記養液に浮遊させたまま移動させ、 前記植物との間隔が所定範囲に保たれるように高さが調
    整された光源体から当該植物に光を照射することを特徴
    とする栽培方法。
  2. 【請求項2】 養液を溜める水槽と、 植物を支持した状態で前記水槽内に溜めた養液に浮遊す
    るもので、前記養液に浮遊したまま当該水槽内において
    移動可能なフロートと、 段階的に異なる高さで前記水槽の上方に設けられた複数
    の光源体とを備えたことを特徴とする栽培装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の栽培装置において、 前記各光源体は、並列配置された複数の光源からなり、 前記各光源体の上方には、当該各光源体側に向かう反射
    面を有する反射板が設けられ、 前記反射面は、波形に形成され、かつ当該波形の凸条間
    に前記各光源を配置する状態で設けられたこと、 を特徴とする栽培装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の栽培装置において、 前記反射面の両端に配置される凸条の下端は、前記光源
    の下端よりも低い位置に設けられることを特徴とする栽
    培装置。
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