JPH1187763A - 4族系半導体装置、4族系半導体光装置、および4族系半導体高発光部材 - Google Patents

4族系半導体装置、4族系半導体光装置、および4族系半導体高発光部材

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JPH1187763A
JPH1187763A JP9243979A JP24397997A JPH1187763A JP H1187763 A JPH1187763 A JP H1187763A JP 9243979 A JP9243979 A JP 9243979A JP 24397997 A JP24397997 A JP 24397997A JP H1187763 A JPH1187763 A JP H1187763A
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silicon
group
mixed crystal
crystal layer
semiconductor
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Masanobu Miyao
正信 宮尾
Kiyokazu Nakagawa
清和 中川
Yoshinobu Kimura
嘉伸 木村
Nobuyuki Sugii
信之 杉井
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、シリコン系4族半導体で光集
積回路装置を可能とする。 【解決手段】シリコンとシリコンを除く4族元素、例え
ばゲルマニウムとの混晶層を活性領域として用い且つ当
該混晶領域にその組成を異にする領域を有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコン、ゲルマニ
ウムなどの4族系元素を用いた4族系半導体装置、4族系
半導体光装置、4族系半導体高発光部材およびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のシリコンおよびゲルマニウムを用
いた発光素子に関しては、例えば、ジャーナル・オブ・
クリスタル・グロース、1993年、第127巻、第1083頁か
ら第1087頁(Journal of Crystal Growth, volume 127
(1993) pp.1083-1087)(記事1)、アプライド・フィジ
クス・レター、1987年、第50巻、第1417頁(Appl. Phys.
Letters, volume 50(1987),1417)(記事2),ジャーナ
ル・オブ・ヴァキュームサイエンス・アンド・テクノロ
ジィー1991年、B9、第779頁(J. Vacuum Sci. Technol.,
B9(1991),779)(記事3)などに見られる。
【0003】記事1はシリコン(111)面に成長させ
たp型の歪シリコンーゲルマニウム/シリコン多重量子
井戸構造において、室温以上にてエレクトロルミネッセ
ンスが観測されたとの報告である。記事2はシリコン
(100)面に気相成長させたシリコンーゲルマニウム
・アロイのエレクトロルミネッセンスの観測の報告であ
る。記事3はシリコン(100)面にMBE(Molecular Be
am Epitaxy)によって成長させたシリコンーゲルマニウ
ムを用いた量子井戸構造よりのエレクトロルミネッセン
スの観測の報告である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の4族系
半導体材料による発光は、いずれも、いまだエレクトロ
ルミネッセンスが観測されたことにとどまる。同材料の
発光遷移確率が極めて低い為、十分な発光は得られず、
実用的な発光素子としては使用できないものであった。
【0005】本発明の目的は、4族系半導体材料による
発光部または受光部を集積化した半導体装置を提供する
ものである。
【0006】本発明の別な目的は、4族系半導体材料に
よって、良好な光集積回路装置を提供せんとするもので
ある。
【0007】本発明の別な目的は、4族系半導体材料に
よって、光配線を有する半導体装置を提供せんとするも
のである。
【0008】本発明の別な目的は、4族系半導体材料に
よって、より大きな発光強度を有する半導体光装置を提
供せんとするものである。
【0009】本発明の別な目的は、4族系半導体材料に
よって、良好な受光特性を有する半導体光装置を提供せ
んとするものである。
【0010】本発明の別な目的は、高い発光遷移確率を
有する4族系半導体高発光部材を提供せんとするもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願明細書に開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記の通りである。
【0012】(1)本発明の第1の形態は、シリコン基
板に、シリコンとシリコンを除く4族元素との混晶層を
活性領域として少なくとも一層有し、且つ前記シリコン
とシリコンを除く4族元素との混晶層はその混晶比を異
にする領域を有するする半導体光素子部を有することを
特徴とする半導体装置である。
【0013】また、上記混晶層からなる発光素子層ある
いは光素子層と同一混晶層をチャンネルとして用いた電
界効果トランジスタを同一基板上に集積することが可能
となる。
【0014】本発明によれば、シリコンおよび4族元素
を主体としている為、これまでのシリコンを主体とする
半導体装置の各種回路構成、製造方法をそのまま適用
し、半導体光素子部を有する半導体装置の実現が可能で
ある。
【0015】更に、本発明によれば、4族元素との混晶
層はその混晶比を異にする領域を有するので、半導体装
置に要求される特性と結晶成長における条件などの調整
が容易となる。
【0016】(2)本発明の半導体装置の別な形態は、
前記(1)項の前記シリコンとシリコンを除く4族元素
との混晶層はその混晶比を異にする領域が、量子井戸構
造を有することを特徴とする半導体装置である。本発明
によれば、4族元素との混晶層はその混晶比を異にする
領域を有するので、半導体装置に要求される特性と結晶
成長における条件などの調整が容易となる。
【0017】(3)本発明の半導体装置の別な形態は、
前記半導体光素子部が半導体発光素子部なることを特徴
とする前項(1)または(2)に記載の半導体装置であ
る。(4)本発明の半導体装置の別な形態は、前記半導
体光素子部が半導体受光素子部なることを特徴とする前
項(1)または(2)に記載の半導体装置である。
(5)本発明の半導体装置の別な形態は、前記半導体発
光素子部または前記半導体受光素子部の活性領域が、シ
リコンとシリコンを除く4族元素との混晶層で構成され
た量子井戸構造を有することを特徴とする前項(1)―
(4)に記載の半導体装置である。シリコンを除く4族
元素との混晶層とを有する量子井戸構造を用いることに
よって、これまでのシリコン・プロセスとの互換性を確
保しつつ、量子井戸構造が有する特徴、例えば、発光効
率、受光効率の向上などの効果を得ることが出来る。
【0018】量子井戸の数は、通例の発光、受光素子に
おいて用いている技術に基づいて適用すれば十分であ
る。
【0019】(6)本発明の半導体装置の別な形態は、
前記シリコンを除く4族元素が、ゲルマニウム、炭素、
および錫の群から選ばれた少なくとも一者なることを特
徴とする前記(1)―(5)記載の半導体装置である。
シリコンを除く4族元素としては、ゲルマニウム、炭
素、および錫が有用である。更に、ゲルマニウムと炭
素、わけてもゲルマニウムが、イオン半径の観点からも
有効である。また、例えば、ゲルマニウムと炭素の併用
なども用いることも勿論可能である。
【0020】(7)本発明の半導体装置の別な形態は、
シリコン基板に、シリコンとシリコンを除く4族元素と
の混晶層を活性領域として少なくとも一層有する半導体
発光部あるいはシリコンとシリコンを除く4族元素との
混晶層を活性領域として少なくとも一層有する半導体受
光部との少なくともいずれかを有し、且つ前記シリコン
とシリコンを除く4族元素との混晶層はその混晶比を異
にする領域を有し、少なくとも前記半導体発光部と前記
半導体受光部を接続する光路を有することを特徴とする
半導体装置である。半導体高発光遷移確率部材を用い
て、半導体発光部あるいは半導体受光部などを構成し、
この両者に光路をもって接続することによって、これま
での半導体装置の論理回路などの間の配線の役割を、光
を用いて構成することが出来る。電子回路部に対してい
わゆる光配線を組み込むことが出来、極めて高速な半導
体装置を実現することが出来る。銅配線の半導体集積回
路装置に比較し、本発明によれば、配線遅延時間は1桁
ないし1.5桁程度以上を改善することが出来る。
【0021】(8)本発明の半導体装置の別な形態は、
前記(7)項の前記シリコンとシリコンを除く4族元素
との混晶層はその混晶比を異にする領域が、量子井戸構
造を有することを特徴とする半導体装置である。
【0022】(9)更に、前記項目(7)または(8)
とは異なり前記半導体発光部と前記半導体受光部を用い
て光論理回路自体を構成することも出来る。
【0023】(10)本発明の半導体装置の別な形態
は、前記半導体発光素子部または前記半導体受光素子部
の活性領域が、シリコンとシリコンを除く4族元素との
混晶層とを有する量子井戸構造を有することを特徴とす
る前項(5)―(6)に記載の半導体装置である。シリ
コンとシリコンを除く4族元素との混晶層とを有する量
子井戸構造を用いることによって、これまでのシリコン
プロセスとの互換性を確保しつつ、量子井戸構造が有す
る特徴、例えば、発光効率、受光効率の向上などの効果
を得ることが出来る。
【0024】(11)本発明の半導体装置の別な形態
は、前記シリコンを除く4族元素が、ゲルマニウム、炭
素および錫の群から選ばれた少なくとも一者なることを
特徴とする前記(6)―(8)に記載の半導体装置であ
る。シリコンを除く4族元素としては、ゲルマニウム、
炭素、および錫が本目的に有用である。更に、ゲルマニ
ウムと炭素、わけてもゲルマニウムが、イオン半径の観
点からも有効である。また、例えば、ゲルマニウムと炭
素の併用なども用いることも勿論可能である。
【0025】次に、更なる本発明の別な形態を説明する
前に、先ずシリコンを主体とした半導体材料の発光遷移
確率の向上、並びにこれを用いた半導体光装置および半
導体高発光遷移確率部材などについて説明する。
【0026】尚、原理的な説明に、シリコンーゲルマニ
ウム系を例にとって説明するが、本発明に係わる他の系
についても同様の原理である。即ち、ゲルマニウムを、
添加するシリコンを除く4族元素、例えば、炭素、錫と
して考えれば良い。
【0027】シリコンを主体とした半導体材料の発光遷
移確率については、発光遷移確率を低下させているゲル
マニウムーゲルマニウム結合(以下、Ge-Ge結合と記
す)の濃度をシリコンーゲルマニウム結合(Si-Ge結
合)の濃度の10分の1以下とすることで大幅な向上が認
められる。即ち、シリコンーゲルマニウム混晶内で、Ge
-Ge結合を有するゲルマニウム原子対(以下、Ge原子対
と記す)またはクラスターの形成を抑制し、Si-Ge結合
を導入する。こうすることに依って、シリコン原子(以
下、Si原子と記す)とゲルマニウム原子(以下、Ge原子
と記す)周囲の対象性を4面体廃位から歪ませ、シリコ
ンやゲルマニウムの間接遷移型半導体では従来不可能だ
った高い発光効率を得られるようにしたものである。こ
うして、半導体高発光遷移確率部材を得ることができ
る。
【0028】このことは、そのラマン散乱強度における
Ge−Ge結合振動モードがSi−Ge結合振動モード
の1/10以下の混晶として観測される。
【0029】これまで、シリコン結晶中に、全てのGe原
子が分散することはなく、多数ののGe原子はGe-Ge結合
を有するGe原子対またはクラスターを形成される。その
ため、Si原子とGe原子の原子半径の違いによる歪みがGe
-Ge結合により吸収されてしまい、結果としてSi領域とG
e領域との混合物と同等となる。そして、発光遷移確率
は極めて低いものとなっているのが現状であった。
【0030】これに対して、本発明のシリコンーゲルマ
ニウム混晶では、概ね、発光遷移確率を、従来のシリコ
ンーゲルマニウム系の発光の効率を概ね10倍向上させる
ことが出来る。
【0031】更に、本願発明では、前記シリコンとシリ
コンを除く4族元素との混晶層はその混晶比を異にする
領域を有する。
【0032】わけても前記シリコンとシリコンを除く4
族元素との混晶層はその混晶比を異にする領域は、量子
井戸構造を有するのが有利である。
【0033】この量子井戸構造の代表例は、少なくとも
Si1―XX/Si1―YY/Si1―ZAZ(但し、Aはシリ
コンを除く4族元素の少なくとも一者、また0<X,
Y,Z<1)なるヘテロ接合を有する量子井戸構造の一
つを少なくとも有することに特徴を有する。
【0034】本願発明の量子井戸構造の構成において
は、0≦X,Y,Z≦1,および|X−Y|,|Y−Z
|≧0.1を多用する。|X−Y|,|Y−Z|が0.
7を越えると格子の歪みが大きくなり、調整に手数、労
力を要する。この観点からより、好ましくは|X−Y
|,|Y−Z|≦0.5、更には|X−Y|,|Y−Z
|≦0.6が好ましい。
【0035】尚、発明の実施の形態の欄において、これ
らの量子井戸の形態についての更なる説明を行う。
【0036】(12)本発明の半導体装置の別な形態
は、SiーA混晶層を活性領域として少なくとも一層有
し、且つ前記SiーA混晶層が、A原子クラスターのA
原子数が、当該SiーA混晶に含まれるA原子数の1/
10以下となるようにA原子を配された混晶層なること
を特徴とする半導体装置である。わけても、光半導体装
置が好適である。但し、Aはシリコンを除く4族元素の
少なくとも一者である。A元素はGeが好適である。
【0037】そして、前記シリコンとシリコンを除く4
族元素との混晶層はその混晶比を異にする領域を有す
る。
【0038】わけても前記シリコンとシリコンを除く4
族元素との混晶層はその混晶比を異にする領域は、量子
井戸構造を有するのが有利である。量子井戸構造の詳細
は上記した通りである。
【0039】(13)本発明の半導体装置の別な形態
は、SiーA混晶層を活性領域として少なくとも一層有
し、且つ前記SiーA混晶層が、そのラマン散乱強度に
おけるGe−A結合振動モードがSi−A結合振動モー
ドの1/10以下の混晶層なることを特徴とする半導体
装置である。わけても、光半導体装置が好適である。但
し、Aはシリコンを除く4族元素の少なくとも一者であ
る。 A元素はGeが好適である。そして、前記シリコ
ンとシリコンを除く4族元素との混晶層はその混晶比を
異にする領域を有する。
【0040】わけても前記シリコンとシリコンを除く4
族元素との混晶層はその混晶比を異にする領域は、量子
井戸構造を有するのが有利である。量子井戸構造の詳細
は上記した通りである。
【0041】尚、本願明細書における半導体発光装置と
して、pn接合またはpin接合などのヘテロ接合を有
し、光を発光する半導体装置、具体的には発光ダイオー
ド装置あるいはスーパ−ルミネッセントダイオード、半
導体レーザ装置などをあげることが出来る。
【0042】(14)本発明の別な形態は、シリコンを
除く4族元素の原子クラスターの当該シリコンを除く4
族元素の原子数が、シリコンとシリコンを除く4族元素
との混晶に含まれる原子数の1/10以下となるように
前記シリコンを除く4族元素の原子を配されたシリコン
とシリコンを除く4族元素との混晶よりなることを特徴
とする半導体高発光部材である。
【0043】(15)本発明の別な形態は、ラマン散乱
強度におけるシリコンを除く4族元素相互の結合振動モ
ードがシリコンとシリコンを除く4族元素との結合振動
モードの1/10以下のシリコンとシリコンを除く4族
元素との混晶よりなることを特徴とする半導体高発光部
材である。
【0044】(16)本願発明の別な形態は、Ge原子
クラスターのGe原子数が、SiーGe混晶に含まれる
Ge原子数の1/10以下となるようにGe原子を配さ
れたSiーGe混晶よりなることを特徴とする半導体高
発光部材である。
【0045】(17)本願発明の別な形態は、ラマン散
乱強度におけるGe−Ge結合振動モードがSi−Ge
結合振動モードの1/10以下のSiーGe混晶よりな
ることを特徴とする半導体高発光部材である。
【0046】そして、上記(14)―(17)における
前記シリコンとシリコンを除く4族元素との混晶層はそ
の混晶比を異にする領域を有する。 わけても前記シリ
コンとシリコンを除く4族元素との混晶層はその混晶比
を異にする領域は、量子井戸構造を有するのが有利であ
る。量子井戸構造の詳細は上記した通りである。
【0047】ここに列挙した各半導体高発光部材は、上
記各半導体装置、半導体光装置等を実現に有用なもので
ある。
【0048】本願発明にて用いるシリコンとシリコンを
除く4族元素との混晶の製造方法には、MBE(Molecular
Beam Epitaxy)やCVD(Chemical Vapor Deposition)など
がある。わけてもMBEが有用である。
【0049】シリコンーゲルマニウム混晶内で、Ge-Ge
結合を有するGe原子対またはクラスターの形成を抑制
し、Si-Ge結合を導入する必用がある。この為の代表的
な方法は次の手段である。
【0050】第1の例は、SiGe混晶層を結晶成長する際
に結晶表面を原子状水素で常に覆うことによりGeクラス
ター形成を抑制することである。勿論、製造する個別の
半導体装置によって、より具体的条件は異なるが、好ま
しい例を掲げれば次の通りである。成長温度は300℃
より600℃、H+の流量は0.1―1ML/Sec,
好ましくは0.3―0.6ML/Sec、Siの流量は
数ML/Sec、好ましくは3―6ML/Sec、Ge
流量は0.05―0.3ML/Secである。
【0051】第2の例は比較的低い温度250℃から350℃
の温度域でSiGe層を成長し、Geクラスター形成を抑制
し、さらに低温成長による低い結晶性を回復させるため
の750℃から950℃程度のアニールを行うものである。
尚、各材料の流量は前記の条件に準ずれば良い。
【0052】従って、例えば、Ge原子を分散させたSi
1-XGeX混晶層の形成法として、SiGe混晶層を結晶成長す
る際に、結晶表面を原子状水素で常に覆うことによりGe
クラスター形成を抑制しSi/Si1-XGeX/Si/Si1-XGeX/Si・
・・/Si1-XGeX/Si多重量子井戸構造を形成することが出
来る。
【0053】更には、例えば、Ge原子を分散させたSi
1-XGeX混晶層の形成法として、比較的低い温度250℃か
ら350℃の温度域でSiGe層を成長しGeクラスター形成を
抑制し、さらに低温成長による低い結晶性を回復させる
ための750℃から950℃程度のアニールとを組み合わせSi
/Si1-XGeX/Si/Si1-XGeX/Si・・・/Si1-XGeX/Si多重量子
井戸構造あるいはSi/Si1-XGeX/Si/Si1-X1GeX1/Si・・・
/Si1-XnGeXn/Si多重量子井戸構造を形成することが出来
る。
【0054】第3の例は、Geなどの元素の照射にいわ
ゆるイオン化セルを用い、例えばGeをGe+またはG
にイオン化した後、フィルタを用い、そのどちらか
一方を選択して基板に照射する方法である。
【0055】第4の例は、イオン化ドープセルで形成さ
れる例えばGe+イオン及びGeイオンの内Ge+イオンのみ
を選択し基板に照射する方法である。
【0056】上述した各種形態および製造方法は以下の
発明の実施の態様の欄でもって詳しく説明される。
【0057】
【発明の実施の形態】各種の実施形態を説明するに先立
って、本発明の主要部の代表的な例である量子井戸構造
の形成について一般的形態を説明する。尚、原理的な説
明に、シリコンーゲルマニウム系を例にとって説明する
が、本発明に係わる他の系についても同様の原理であ
る。即ち、ゲルマニウムを、添加するシリコンを除く4
族元素、例えば、炭素、錫として考えれば良い。
【0058】量子井戸構造としては、以下の3つの形態
が考えられる。
【0059】1.Si1―XGeX(上層)/Si1―YGe
Y(中層)/Si1―ZGeZ(下層)(但し、0<X,
Y,Z<1)なるヘテロ接合構造の例である。尚、上
層、中層、下層の各々は結晶成長の下層からの順序を示
している。
【0060】2.半導体装置の製造を容易ならしめる
為、X=Z、即ち、Si1―XGeX(上層)/Si1―Y
Y(中層)/Si1―XGeX(下層)(但し、0<X,
Y<1)としても良い場合もある。
【0061】3.更に、極端にはX=Y=0、即ち、S
i(上層)/ Si1―YGeY(中層)/Si(下層)(但
し、0<Y<1)とも成しうる。
【0062】例えば、下記の表1に具体的な例を示す。
【0063】
【表1】
【0064】しかし、半導体装置の特性を最大限に追求
する観点からは、X,Y,Zを独立に制御する方が良
い。その理由は下記の通りである。
【0065】先ず、本発明の実施に際して考慮すべき
は、発光の起源であるSi1-YGeY中に含まれるSi−
Geボンドの数をどのように増加させるかという問題で
ある。この観点のみからは、Y値を0.5に近づければ
良いことは言うまでもないが、この場合、Y値とZ値と
の差が大きくなると格子歪が大きくなる。この為、Si
1-YGeY結晶中に結晶欠陥が発生することとなる。従っ
て、ケース(c)の様にZ値を0とすると、Y値は余り
大きくは出来ず、結果としてSi−Geボンドの数は余
り多くは出来ないこととなる。
【0066】このように、結晶の格子欠陥の観点から
は、ケース(c)よりもケース(b)およびケース
(a)の方が良い事はいうまでもない。
【0067】次に考慮すべきことは、Si1-YGeY結晶
内に電子と正孔をいかに閉じ込めるかという問題であ
る。この観点からは、中層のSi1-YGeYと上層のSi
1-XGeX層とのエネルギー差および中層のSi1-YGeY
層と下層のSi1-ZGeZ層とのエネルギー差を大きくと
る必要がある。
【0068】上記の積層構造では、上層のSi1-XGeX
層の結晶成長は中層のSi1-YGeY層の結晶成長の後工
程でなされる。従って、中層のSi1-YGeYと上層のS
1-XGeX層とのエネルギー差を比較的大きく取って、
結晶成長の面から多少の難点を有し、この層に若干の結
晶欠陥が発生しても、中層のSi1-YGeY層の結晶性は
損なわれない利点がある。それは、中層のSi1-YGeY
層が電子と正孔をその内部に閉じ込める層で特にその結
晶性が重要視される為である。
【0069】従って、ケース(b)よりもケース(a)
の場合の方がエネルギー差の面で有利である。
【0070】以上、説明した通り、本発明の半導体装置
においては、発光起源となるSi−Geボンドの数の増
加、高品質の結晶成長の為の格子歪の抑制、電子,正孔
の閉じ込めの為のエネルギー差の確保といったパラメー
タを同時に満足する必要がある。従って、一般的には
X,Y,Zは異なった値を取るのが好ましい。
【0071】実施例1 本実施例は量子井戸構造を有する発光ダイオードの例で
ある。そして、また発光素子部と受光素子部を同一基板
に有する例も合わせて示される。
【0072】図1は、本実施例の半導体装置を構成する
為の半導体層を積層した状態を示す断面図である。図2
は発光素子部と受光素子部を有する半導体装置の完成し
たものの断面図である。
【0073】先ず、抵抗率が1000Ωcmの高抵抗Si(100)
基板111を化学洗浄した後、分子線成長装置に入れ、表
面クリーニングを行う。
【0074】次いで、電子線加熱蒸着法を用いて、Siお
よびBを本基板上に基板温度600℃で同時に蒸着し、Bの
ドーピング量1立方cm当たり1x1020atoms程度のp+-Si
層112を100Å成長する。さらにBのドーピング量
1立方cm当たり1x1018 atoms程度のp-Si層113を300Å
成長した。
【0075】この上に不純物をドープしていないi―S
0.8Ge0。2層114を200Å、i―Si0.6Ge0。4層115
を100Å、i―Si0.9Ge0。1層116を200Åの厚さに成
長した。こうしてSi−Ge系による量子井戸構造を形
成する。結晶成長時の基板温度は600℃である。Si
は電子線加熱蒸着法により照射した。
【0076】また、Geは以下に示す2種類の手法で基
板に照射した。
【0077】第1の方法では、いわゆるイオン化ドープ
セルを用いたものである。イオン化ドープセルよりGe+
イオン又はGeイオンのみを選択して基板に照射した。
即ちSiとGe+、もしくはSiとGeの組み合わせで結晶成長
が生じた事になる。
【0078】第1の方法を模式的に図3に示す。Siは
電子線加熱手段31を用いる。一方、ここではGeの照
射にいわゆるイオン化セル32を用い、GeをGe+
たはGe38にイオン化した後、フィルタ33を用
い、そのどちらか一方を選択して基板35に照射してい
るのが特徴である。尚、30は真空容器、36は真空排
気系、34は基板に対するヒータである。
【0079】Si、Ge+あるいはGeの照射率は各
々、大略1013―14atoms/cm2・secとした。従って、S
iとGe+、もしくはSiとGeの組み合わせで、結
晶成長が大略0.1−1.0モノレイヤ/secの速度で生
じた事になる。GeはGe+のみ又はGeのみの状態
で供給される為、Ge+―Ge+間またはGe―Ge
間にはクーロン反撥力が生じる事となる。従って、Ge
−Ge結合対の発生が抑制されることとなる。
【0080】第2の方法では、イオン化ドープセルで形
成されるGe+イオン及びGeイオンの内Ge+イオンのみを
選択し基板に照射した。更にこの場合には基板に7.899e
V以上で8.151eV以下のエネルギーを持つ紫外光を基板に
照射しつつ結晶成長した。
【0081】Si及びGeの第1イオン化エネルギーは各々
8.151eV及び7.899eVであるから、この光照射でGeのイオ
ン化率が増加する事になる。
【0082】第2の方法を模式的に図4に示す。 Si
は電子線加熱手段31を用いる。一方、ここでは、イオ
ン化セル42で形成されるGe+イオンおよびGeイオン
の内、先ずGe+イオン48のみをフィルタ43で選択し
ている。更にGe+イオン48を基板45に照射する際に
は、紫外光50を基板45に照射を行っている。この例
での紫外線のエネルギーは7.899eV以上で、8.
151eV以下である。尚、40は真空容器、46は真
空排気系、44は基板に対するヒータ、49は紫外線ラ
ンプである。
【0083】照射するフォトンの数は大略1012photon
s・cm―2〜1013photons・cm―2とした。Si基板
表面上の原子数は6.8×1014atoms・cm―12であ
り、この表面上をSi原子およびGe+イオンが大略50
nmの平均自由工程で動き回っている。従って、1012
photons・cm―2〜1013photons・cm―2のフォトン
を照射する事により表面上を動き回るSi原子およびGe
+イオンの大半に紫外光を照射される事となる。以上述
べた様に、ある特殊な波長を有する紫外光を照射しつつ
SiとGe+とを同時照射し結晶成長を行うのがこの方
法の特徴となっている。
【0084】ところで、SiおよびGeの第1イオン化
エネルギーは各々8.15eVおよび7.899eVで
ある。従って、この光照射を行うことによりSiはイオ
ン化されずに、 Ge+のイオン化率のみが増加すること
となる。即ち、この第2の方法では、Ge−Ge対の発
生が第1の手法よりも格段に抑制される事となる。
【0085】その後、Sbをクヌードセンセルを用いてSi
と同時に蒸着し、Sb濃度1立方cm当たり1x1018atoms
程度のn-Si層117を300Å成長、さらにSb濃度1立方cm
当たり1x1020 atoms程度の電極層n+-Si層118を2000Å成
長する。
【0086】こうして形成した半導体多層構造体を分子
線成長装置から取り出し、フォトリソグラフィー法を用
いてメサ型に加工し、p-i-n型のダイオード構造の発光
素子を、さらにこの発光素子に隣接して同一構造のp-i-
n型のダイオードを形成する。
【0087】CVD-SiO2膜119の堆積およびフォトリソグ
ラフィとエッチングによるパターンニング、アルミの蒸
着およびフォトリソグラフィーとエッチングによる電極
120を形成し、図2の形状の発光素子と受光素子を形成
した。
【0088】この用にして形成した試料のラマン散乱ス
ペクトルを図5示す。同図の(a)は通常の手法で形成
したi-Si0.6Ge0.4層、図5の(b)は上記第1の手法で形
成したi-Si0.6Ge0.4層、図5の(c)は上記第2の手法で形
成したi-Si0.6Ge0.4層からの結果である。Ge-Ge結合の
ピークは図5の(a)に比して図5の(b)では1/10に、
図5の(c)では1/50に減じている事がわかる。
【0089】これらの試料のエレクトロルミネセンス強
度を図4示す。図6の(a)は通常の手法で形成したi-Si
0.6Ge0.4層、図6の(b)は上記第1の手法で形成したi-S
i0.6Ge0.4層、図6の(c)は上記第2の手法で形成したi-S
i0.6Ge0.4層からの結果である。エレクトロルミネセン
ス強度は図6の(a)に比して図6の(b)では10倍に、図
6の(c)では50倍に増加している事がわかる。
【0090】発光効率が本発明により10倍及び50倍
に向上する事により、従来の4族半導体のSiGeによる発
光素子に印加するバイアスを変調する場合に比べ10倍及
び50倍以上の高速動作が可能となった本実施例に於い
てはSi1―XGeX(上層)/Si1―YGeY(中層)/S
1―ZGeZ(下層)(但し、0<X,Y,Z<1)な
るヘテロ接合構造の例を示した。具体的には、X=0.
1,Y=0.4,およびZ=0.2の場合について説明
した。更に上記一般的な量子井戸構造の説明に示した形
態も、当然取ることが出来る。
【0091】実施例2 本実施例は発光、受光などの半導体光装置部と電子素子
部とを同一基板に形成した例である。
【0092】図7は本実施例の半導体装置を構成する為
の半導体層を積層した状態を示す断面図である。図8は
発光受光素子部と電子素子部を同一基板上に有する半導
体装置回路装置の完成したものの断面図である。
【0093】先ず、抵抗率が1000Ωcmの高抵抗Si(100)
基板211を化学洗浄した後、分子線成長装置に入れ、表
面クリーニングを行う。
【0094】次いで、電子線加熱蒸着法を用いて、Siお
よびBを前述の工程で準備した基板上に基板温度600℃で
同時に蒸着する。Bのドーピング量1立方cm当たり1x1
020atoms程度のp+-Si層212を100Åの厚さに成長する。
さらにBのドーピング量1立方cm当たり1x1018atoms程
度のp-Si層213を300Åの厚さに成長し、この上に不純物
をドープしていないi-Si0.8Ge0.2層214を200Å、i-Si
0.6Ge0.4層214を100Å、i-Si0.9Ge0.1層214を200Åの厚
さに成長した。
【0095】上記の結晶成長時の基板温度は600℃で成
長した。Siは電子線加熱蒸着法により形成した。Geはい
わゆるイオン化ドープセルを用い、Ge+又びGeを発生さ
せ、その内Ge+のみを選択し基板に照射した。更にこの
場合には基板に7.899eV以上で8.151eV以下のエネルギー
を持つ紫外光を基板に照射しつつ結晶成長した。
【0096】即ち、実施例1で述べた第2の方法であ
る。こうして、量子井戸構造を準備する。
【0097】その後、Sbをクヌードセンセルを用いてSi
と同時に蒸着しSb濃度1立方cm当たり1x1018atoms程
度のn-Si層217を300Å成長、さらにSb濃度1立方cm当
たり1x1020atoms程度の電極層n+-Si層218を2000Åの厚
さに成長する。
【0098】この半導体多層構造を分子線成長装置から
取り出し、フォトリソグラフィー法およびエッチング法
を用いて電界効果トランジスタを形成する部分のSbドー
プ層217、218を取り除く。さらに通例のフォトリソグラ
フィー法およびエッチング法を用いて所望の通り素子間
分離のためメサ型に加工する。
【0099】更に、この上部にパッシベーション膜とし
て、CVD-SiO2膜219を400℃で500Å堆積し、通例のフォ
トリソグラフィー法およびエッチング法によってCVD-Si
O2膜219を加工し、所望形状にパターニングする。次い
で、アルミニウム電極220の蒸着、イオン注入法による
ソース、ドレーン電極221の形成など従来の半導体分野
における素子形成技術を用いて、図8の形状の発光受光
素子部と電子素子部を同一基板上に有する半導体装置回
路を得ることが出来た。
【0100】実施例3 本例は半導体高発光材料の例を示すものである。実施例
1と同様の半導体積層体を用いた。図1はこの半導体高
発光材料を構成する為の半導体層を積層した状態を示す
断面図である。
【0101】先ず、抵抗率が1000Ωcmの高抵抗Si(100)
基板111を化学洗浄した後、分子線成長装置に入れ、表
面クリーニングを行う。
【0102】次いで、電子線加熱蒸着法を用いて、Siお
よびBを本基板上に基板温度600℃で同時に蒸着し、Bの
ドーピング量1立方cm当たり1x1020atoms程度のp+-Si
層112を100Å成長する。さらにBのドーピング量1立方
cm当たり1x1018atoms程度のp-Si層113を300Å成長し
た。
【0103】この上に不純物をドープしていないi―S
0.8Ge0。2層114を200Å、i―Si0.6Ge0。4層115
を100Å、 i―Si0.9Ge0。1層116を200Åの厚さに
成長した。こうしてSi−Ge系による量子井戸構造を
形成する。結晶成長時の基板温度は600℃である。S
iは電子線加熱蒸着法により照射した。
【0104】また、Geは前述した2種類の手法で基板
に照射した。
【0105】即ち、第1の方法では、いわゆるイオン化
ドープセルを用いたものである。イオン化ドープセルよ
りGe+イオン又はGeイオンのみを選択して基板に照射し
た。
【0106】第2の方法では、イオン化ドープセルで形
成されるGe+イオン及びGeイオンの内Ge+イオンのみを
選択し基板に照射した。更にこの場合には基板に7.899e
V以上で8.151eV以下のエネルギーを持つ紫外光を基板に
照射しつつ結晶成長した。
【0107】その後、Sbをクヌードセンセルを用いてSi
と同時に蒸着し、Sb濃度1立方cm当たり1x1018atoms
程度のn-Si層117を300Å成長、さらにSb濃度1立方cm
当たり1x1020atoms程度の電極層n+-Si層118を2000Å成
長する。
【0108】こうして形成した半導体多層構造体を分子
線成長装置から取り出し、これらの試料のラマン散乱ス
ペクトルを測定した。この結果を図9示す。図9の(a)
は通常の手法で形成したi-Si0.6Ge0.4層、図9の(b)は
上記第1の手法で形成したi-Si0.6Ge0.4層、図9の(c)
は上記第2の手法で形成したi-Si0.6Ge0.4層からの結果
である。Ge-Ge結合のピークは図9の(a)に比して図9の
(b)では1/10に、図9の(c)では1/50に減じてい
る事がわかる。
【0109】これらの試料のエレクトロルミネセンス強
度は次の通りであった。通常の手法で形成したi-Si0.6G
e0.4層のそれに比較して、上記第1の手法で形成したi-
Si0.6Ge0.4層のそれは約10倍、上記第2の手法で形成
したi-Si0.6Ge0.4層からのそれは50倍に増加してい
た。
【0110】本実施例でのシリコンーゲルマニウム混晶
形成の検討において、下記の一般的事実が明らかとなっ
た。上記のごときシリコンーゲルマニウム混晶の形成時
の原子状水素の照射の際、原子状水素の照射密度は1平
方cmあたり0.1原子層以上で、本願発明の実施に障害
となるGe−Geクラスターの形成が抑制される。
【0111】こうしたラマン散乱強度と発光強度の関係
は、ゲルマニウム以外の4族元素、例えば、炭素、錫に
おいても同様の傾向を示す。
【0112】実施例4 本実施例は量子井戸構造を有するp-i-n型の発光素子
部、受光素子部および電子素子部を同一基板に形成した
例である。本例の半導体装置は、いはゆる光集積回路装
置、OEIC(Optical Electronic Integrated Circuit)を
構成している。尚、シリコンーゲルマニウム混晶の製造
方法に関しては、実施例1とはこれを異にする。勿論、
実施例1と同じ方法によってシリコンーゲルマニウム混
晶を製造しても良い。
【0113】図10は、第4の実施例の半導体装置を構
成する為、半導体層を積層した状態を示す断面図であ
る。図11は発光素子部、受光素子部および電子素子部
を同一基板に形成した半導体装置の完成したものの断面
図である。
【0114】抵抗率が1000Ωcmの高抵抗Si(100)基板2
11を化学洗浄した後、通例の分子線成長装置に入れ、
表面クリーニングを行う。
【0115】次いで、電子線加熱蒸着法を用いてSiおよ
びBを本基板上に基板温度600℃で同時に蒸着し、p型電
極層としてp+-Si層212を厚さ100Å、およびp型層と
してp-Si層213を厚さ300Åに成長する。このp+-Si層
212のBのドーピング量は1立方cm当たり1x1020
度である。p-Si層213のBのドーピング量は1立方c
m当たり1x1018程度である。
【0116】こうして準備された基板上に、i-Si0.8Ge
0.2層214を200Å、i-Si0.6Ge0.4層214を100Å、i-Si0.9
Ge0.1層214を200Åの厚さに順次成長した。この結晶成
長時の基板温度は300℃である。ここで、Siは電子線加
熱蒸着法によりGeは抵抗加熱のいわゆるクヌードセンセ
ルを用いた。こうして量子井戸構造が形成される。
【0117】その後、こうして準備した半導体積層体を
900℃15分間アニールする。次いで、温度を600℃に下げ
て、 n型層としてn-Si層217を厚さ300Å、電極層n+
-Si層218を厚さ2000Åに成長する。
【0118】n-Si層217は、Sbをクヌードセンセルを
用いてSiと同時に蒸着した。そのSb濃度は1立方cm当
たり1x1018程度である。電極層n+-Si層218のSb濃度
は1立方cm当たり1x1020程度である。
【0119】こうして形成した多層構造体を分子線成長
装置から取り出し、周知のフォトリソグラフィー法およ
びエッチング法を用いて電界効果トランジスタを形成す
る部分のSbドープ層217、218を取り除く。さら
に、周知のフォトリソグラフィー法およびエッチング法
を用いて、各素子間分離のためメサ型に加工を行う。こ
うして準備された多層積層体に、CVD法によって、パッ
シベーション膜として、SiO2膜219を400℃で500Å堆
積する。このSiO2膜219をフォトリソグラフィー法お
よびエッチング法によって、電極取り出し部を開口部と
するなど、所望形状に加工する。さらに、アルミニウム
電極220の蒸着し、所望形状にォトリソグラフィー法
およびエッチング法によって加工し、電極を形成する。
更に、砒素イオン注入によるソース電極221、ドレー
ン電極222の形成などを形成した。本願発明に係わる
シリコンーゲルマニウム混晶の製造以外の諸部分の製造
は、従来の半導体装置の形成技術を用いて十分である。
【0120】図11は、本実施例の半導体装置の断面図
である。この半導体装置は、電界効果トランジスタ部、
およびp-i-n型のダイオード構造の発光素子部、この発
光素子に隣接して同一構造の受光用のダイオード部が同
一基板に形成されている。この電界効果トランジスタ部
は、単純化して描かれているが、これら発光素子部、受
光素子部の駆動回路の構成に用いられるものである。駆
動回路自体はこれまでの通例のもので良い。本願発明に
よれば、シリコン基板を用いているので、これまでの半
導体装置における、回路、システム構成、あるいは製造
方法など全く同様に適用可能である。これは、本願発明
の大きな利点の一つである。
【0121】実施例5 本実施例は発光素子部、受光素子部および電子素子部を
同一基板上の形成した例を示すものである。そして、発
光素子部―受光素子部対はいはゆる光配線を構成してい
る例である。本実施例では、成長基板面にシリコンーゲ
ルマニウム混晶を原子状水素を照射しながら形成する。
【0122】本例の主要部は実施例4と基本構成は同様
である。図10は、本実施例の半導体装置を構成する為
の半導体層を積層した状態を示す断面図である。図11
は本実施例の半導体装置の主要部分の断面図である。
尚、同図には、これらの各半導体装置に接続される電子
回路の主要部を合わせて示している。図12は本実施例
の半導体装置の全体構成を略述する斜視図である。
【0123】先ず、抵抗率が1000Ωcmの高抵抗Si(100)
基板311を化学洗浄した後、分子線成長装置に入れ、表
面クリーニングを行う。この後、電子線加熱蒸着法を用
いてSiおよびBを本基板上に、基板温度600℃で同時に蒸
着し、 電極層としてp+-Si層312を厚さ100Å、およびp-
Si層313を厚さ300Åに成長する。このp+-Si層312のBの
ドーピング量は、1立方cm当たり1x1020程度、さらに
p-Si層313のBのドーピング量は1立方cm当たり1x1018
程度である。
【0124】こうして準備された基板上に、こうして準
備された基板上に、i-Si0.8Ge0.2層314を200Å、i-Si
0.6Ge0.4層315を100Å、i-Si0.9Ge0.1層316を200Åの厚
さに順次成長した。この結晶成長時の基板温度は300℃
である。ここで、Siは電子線加熱蒸着法によりGeは抵抗
加熱のいわゆるクヌードセンセルを用いた。こうして量
子井戸構造が形成される。これらのSi−Ge系結晶の
結晶成長は前記の第2の方法で行った。
【0125】さらに、n型層としてn-Si層317を300Å、
n側電極層としてn+-Si層318を2000Åに成長する。 n-S
i層317はSbをクヌードセンセルを用いてSiと同時に蒸着
し、Sb濃度は1立方cm当たり1x1018程度である。さら
に電極層n+-Si層318のSb濃度は1立方cm当たり1x1020
程度である。
【0126】こうして形成した多層構造体を分子線成長
装置から取り出し、通例のフォトリソグラフィー法およ
びエッチング法を用いて電界効果トランジスタを形成す
る部分のSbドープ層317、318を取り除く。さらにフォト
リソグラフィー法およびエッチング法を用いて光素子部
と電界効果トランジスタ部の各素子間分離350のため
メサ型に加工した。
【0127】こうして準備した半導体積層体に、CVD法
によって、パッシベーション膜としてSiO2膜319を400℃
で500Å堆積する。次いで、通例のフォトリソグラフィ
ー法およびエッチング法によって、電極取り出し部を開
口部とするなどSiO2膜を所望形状に加工する。さらに、
アルミニウムを蒸着し、これを所望形状に加工し電極32
0を形成する。イオン注入法によるソース321、ドレーン
電極322の形成など従来の素子形成技術を用いて電子素
子部を完成する。本願発明に係わるシリコンーゲルマニ
ウム混晶の製造以外の諸部分の製造は、従来の半導体装
置の形成技術を用いて十分である。
【0128】図12は本実施例の半導体装置の全体構成
を略述する斜視図である。図11の(a)、(b)に
は、発光素子部、受光素子部を示している。半導体基板
400には、シリコンの回路部405、406、例え
ば、ULSI(Ultra Large ScaleIntegrated Circuit)
が形成されている。これらは、例えばこれまでのロジッ
ク回路である。これらの回路は当然従来の半導体装置の
形成技術を用いて半導体基板に作りつけられる。
【0129】そして、本実施例では、p-i-n型のダイオ
ード構造の発光素子部401、この発光素子に隣接して
同一構造の受光用のダイオード部402が同一基板40
0に形成され、且つこの両者間に光路409が設けられ
ている。この発光―受光素子部対によって光配線が構成
されている。
【0130】尚、発光素子部401は発光素子駆動用電
子回路部403によって、受光素子部は受光素子駆動用
電子回路部404によって駆動される。これら発光素子
駆動用電子回路部403、受光素子駆動用電子回路部4
04は各々シリコンの回路部(ULSI部)405、4
06よりの信号入力407、408によって制御されて
いる。
【0131】本実施例の半導体装置はその光配線を適用
するので、ULSI装置における配線遅延時間を大幅に
短いものとなすことが出来る。
【0132】たとえば、64ビット論理回路装置の基本
設計として、配線幅が0。2ミクロン、厚さ0。5ミク
ロンの例を考えると、本願発明の半導体装置によれば配
線遅延時間は約10―10秒/cm程度を実現することが
出来る。他方、同じ配線幅の条件で、銅配線では約0.
7×10―9秒/cm程度、アルミニウム配線では約1
―8秒/cm程度、またタングステン配線では約10
―7秒/cm程度とならざるを得ない。尚、配線遅延時
間はいずれも室温の値である。このように、本願発明の
いはゆる光配線を用いて配線遅延時間を大幅に短縮する
ことが可能となる。
【0133】本願発明は、シリコン基板を用いているの
で、これまでの半導体装置における、回路、システム構
成、あるいは製造方法など全く同様に適用可能である。
これは、本願発明の大きな利点の一つである。
【0134】尚、本発明の適用に当って、本実施例に限
らず更に集積度の、大きいあるいは小さい半導体装置へ
の適用が可能なることは言うまでもない。以上の説明で
は集積回路部をロジック回路の例としたが、ダイナミッ
ク形ランダムアクセスメモリを用いた半導体集積回路装
置、その変形形態あるいはその他の半導体装置において
も本発明の効果、特に配線遅延時間を大幅に短いものと
なすことを得ることが出来ることはいうまでもない。
【0135】その他の半導体装置の代表的な例をあげれ
ば、マイコンなどの論理回路、バイポーラトランジスタ
を有する半導体集積回路装置、BiCMOS回路、DRAM(Dynam
ic Random Access Memory),SRAM(Static Random Memor
y),ROM(Read Only Memory),EEPROM(Electrically Era
sable Programmable ROM),フラッシュメモリ(Flash Me
mory)、あるいはこれらの複合半導体装置などをあげる
ことが出来る。
【0136】
【発明の効果】本発明によれば、4族系半導体材料によ
る発光部または受光部を集積化した半導体装置を提供で
きる。
【0137】本発明によれば、4族系半導体材料によっ
て、より良好な光集積回路装置を提供できる。
【0138】本発明によれば、4族系半導体材料によっ
て、光配線を有する半導体装置を提供できる。
【0139】本発明によれば、4族系半導体材料によっ
て、より大きな発光強度を有する半導体光装置を提供で
きる。
【0140】本発明によれば、4族系半導体材料によっ
て、より良好な受光特性を有する半導体光装置を提供で
きる。
【0141】本発明によれば、高い発光遷移確率を有す
る4族系半導体部材を提供できる。本発明によれば、従
来発光効率が低く実用不可能だったシリコン系の4族半
導体で光素子形成が可能となった。また、本発明は4族
半導体を用いたもので、化学的性質もシリコンとほぼ同
じであり、通例のシリコン集積回路形成技術が利用でき
る利点が大きい。こうして、同一シリコン基板上に電子
回路部と発光および受光の光素子部の形成が可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1に例示した半導体装置を製造す
る為の半導体積層体の断面図である。
【図2】図1は実施例1に例示した発光素子部と受光素
子部の断面図である。
【図3】図3はイオン化セルとフィルタを有する製造装
置の模式図である。
【図4】図4はイオン化セル、フィルタ、および紫外線
ランプを有する製造装置の模式図である。
【図5】図5は本発明および従来法により形成したシリ
コンーゲルマニウム混晶のラマン散乱スペクトルの例を
示すものである。
【図6】図6はエレクトロルミネッセンスの測定例を示
す図である。
【図7】図7は実施例4に例示した半導体装置を製造す
る為の半導体積層体の断面図である。
【図8】図8は実施例4に例示した発光素子部と受光素
子部の断面図である。
【図9】図9は本発明および従来法により形成したシリ
コンーゲルマニウム混晶のラマン散乱スペクトルの例を
示すものである。
【図10】図10は実施例5に例示した半導体装置を製
造する為の半導体積層体の断面図である。
【図11】図11は電子素子部と光素子部を集積化した
構造の断面図である。
【図12】図12は実施例5に例示した光集積回路装置
の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
111・・・高抵抗Si(100)基板;112・・・p+-Si層;113
・・・p-Si層;114・・・i-Si0.8Ge0.2層;115・・・i-
Si0.6Ge0.4層;116・・・i-Si0.9Ge0.1層;117・・・n-
Si層;118・・・n+-Si層;119・・・CVD-SiO2膜;120・
・・電極;211・・・高抵抗Si(100)基板;212・・・p+-
Si層;213・・・p-Si層;214・・・i-SiSi0. 8Ge0.2層;
215・・・i-Si0.6Ge0.4層;216・・・i-Si0.9Ge0.1層;
217・・・n-Si層;218・・・n+-Si層;219・・・CVD-Si
O2膜;220・・・アルミニウム電極;311・・・高抵抗Si
(100)基板;312・・・p+-Si層;313・・・p-Si層;314
・・・i-Si層;315・・・i-Si0.8Ge0.2層;316・・・i-
Si層;317・・・n-Si層;318・・・n+-Si層;319・・・
CVD-SiO2膜;320・・・電極;321・・・ソース、ドレー
ン領域
フロントページの続き (72)発明者 杉井 信之 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板に、シリコンとシリコンを
    除く4族元素との混晶層を活性領域として少なくとも有
    する半導体光素子部を少なくとも有し、前記シリコンと
    シリコンを除く4族元素との混晶層はその混晶比を異に
    する領域を有することを特徴とする半導体光装置。
  2. 【請求項2】 前記シリコンとシリコンを除く4族元素
    との混晶層の少なくとも一つが、Si1―XX/Si1―Y
    Y/Si1―ZZ(但し、Aはシリコンを除く4族元素
    の少なくとも一者、また0<X,Y,Z<1)なるヘテ
    ロ接合を有する量子井戸構造の一つを少なくとも有する
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記シリコンを除く4族元素がゲルマニ
    ウムなることを特徴とする請求項1―2に記載の半導体
    装置。
  4. 【請求項4】 シリコン基板に、シリコンとシリコンを
    除く4族元素との混晶層を活性領域として少なくとも有
    する半導体発光部と、シリコンとシリコンを除く4族元
    素との混晶層を活性領域として少なくとも有する半導体
    受光部と、前記半導体発光部と前記半導体受光部との少
    なくとも一対を接続する光路を有し、前記シリコンとシ
    リコンを除く4族元素との混晶層はその混晶比を異にす
    る領域を有する混晶層を少なくとも1領域を有すること
    を特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 シリコン基板に、所望の電子回路部と、
    シリコンとシリコンを除く4族元素との混晶層を活性領
    域として少なくとも有する半導体発光部と、シリコンと
    シリコンを除く4族元素との混晶層を活性領域として少
    なくとも有する半導体受光部と、前記半導体発光部と前
    記半導体受光部との少なくとも一対を接続する光路を有
    し、前記シリコンとシリコンを除く4族元素との混晶層
    はその混晶比を異にする領域を有する混晶層を少なくと
    も1領域を有し、前記電子回路部の所望信号が、この光
    路を伝播することを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記シリコンとシリコンを除く4族元素
    との混晶層の少なくとも一つが、Si1―XX/Si1―Y
    Y/Si1―ZZ(但し、Aはシリコンを除く4族元素
    の少なくとも一者、また0<X,Y,Z<1)なるヘテ
    ロ接合を有する量子井戸構造の一つを少なくとも有する
    ことを特徴とする請求項4―5記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記シリコンを除く4族元素が、ゲルマ
    ニウム、炭素および錫の群から選ばれた少なくとも一者
    なることを特徴とする請求項4―5に記載の半導体装
    置。
  8. 【請求項8】 前記シリコンを除く4族元素がゲルマニ
    ウムなることを特徴とする請求項4―5に記載の半導体
    装置。
  9. 【請求項9】 シリコン基板に、所望の電子回路部と、
    シリコンとシリコンを除く4族元素との混晶層を活性領
    域として少なくとも有する半導体発光部と、シリコンと
    シリコンを除く4族元素との混晶層を活性領域として少
    なくとも有する半導体受光部とを有し、前記半導体発光
    素子部または前記半導体受光素子部の少なくとも一方の
    活性領域が、少なくともSi1―XX/Si1―YY/Si
    1―ZZ(但し、Aはシリコンを除く4族元素の少なく
    とも一者、また0<X,Y,Z<1)なるヘテロ接合を
    有する量子井戸構造の一つを少なくとも有し、前記半導
    体発光部と前記半導体受光部とを少なくとも有して光論
    理回路が構成されたことを特徴とする半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記シリコンを除く4族元素が、ゲル
    マニウム、炭素および錫の群から選ばれた少なくとも一
    者なることを特徴とする請求項9記載の半導体装置。
  11. 【請求項11】 シリコンとシリコンを除く4族元素と
    の混晶層であって、その混晶比を異にする混晶層領域を
    少なくとも有し、且つ前記シリコンと前記シリコンを除
    く4族元素との混晶層が、前記シリコンを除く4族元素
    の原子クラスターの前記シリコンを除く4族元素の原子
    数が当該混晶に含まれる前記シリコンを除く4族元素の
    原子数の1/10以下となるように前記シリコンを除く
    4族元素の原子を配された混晶層なることを特徴とする
    半導体装置。
  12. 【請求項12】 シリコンとシリコンを除く4族元素と
    の混晶層であって、その混晶比を異にする混晶層領域を
    少なくとも有し、且つ前記シリコンと前記シリコンを除
    く4族元素との混晶層が、そのラマン散乱強度における
    前記シリコンを除く4族元素相互の結合振動モードが前
    記シリコンと前記シリコンを除く4族元素との結合振動
    モードの1/10以下の混晶層なることを特徴とする半
    導体光装置。
  13. 【請求項13】 前記シリコンとシリコンを除く4族元
    素との混晶層は、少なくともSi1―XX/Si1―YY/
    Si1―ZZ(但し、Aはシリコンを除く4族元素の少
    なくとも一者、また0<X,Y,Z<1)なるヘテロ接
    合を有する量子井戸構造の一つを少なくとも有すること
    を特徴とする請求項12記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】 シリコンーゲルマニウム混晶層を活性
    領域として少なくとも有し、前記シリコンとゲルマニウ
    ムとの混晶層はその混晶比を異にする領域を有し、且つ
    前記シリコンーゲルマニウム混晶層が、ゲルマニウム原
    子クラスターのゲルマニウム原子数が、当該シリコンー
    ゲルマニウム混晶に含まれるゲルマニウム原子数の1/
    10以下となるようにゲルマニウム原子を配された混晶
    層なることを特徴とする半導体光装置。
  15. 【請求項15】 シリコンーゲルマニウム混晶層を活性
    領域として少なくとも一層有し、前記シリコンとゲルマ
    ニウムとの混晶層はその混晶比を異にする領域を有し、
    且つ前記シリコンーゲルマニウム混晶層が、そのラマン
    散乱強度におけるゲルマニウムーゲルマニウム結合振動
    モードがシリコンーゲルマニウム結合振動モードの1/
    10以下の混晶層なることを特徴とする半導体光装置。
  16. 【請求項16】 前記シリコンとシリコンを除く4族元
    素との混晶層は、少なくともSi1―XGeX/Si1―Y
    Y/Si1―ZGeZ(但し、0<X,Y,Z<1)なる
    ヘテロ接合を有する量子井戸構造の一つを少なくとも有
    することを特徴とする請求項14―15記載の半導体光
    装置。
  17. 【請求項17】 前記シリコンーゲルマニウム混晶層が
    半導体発光素子部の活性領域なることを特徴とする請求
    項14―16記載の半導体光装置。
  18. 【請求項18】 前記シリコンーゲルマニウム混晶層が
    半導体受光素子部の活性領域なることを特徴とする請求
    項14―16記載の半導体光装置。
  19. 【請求項19】 シリコン基板に、シリコンとシリコン
    を除く4族元素との混晶層を活性領域として少なくとも
    有する半導体発光部と、シリコンとシリコンを除く4族
    元素との混晶層を活性領域として少なくとも有する半導
    体受光部とを少なくとも有し、前記シリコンとシリコン
    を除く4族元素との混晶層はその混晶比を異にする領域
    を有し、前記半導体発光部と前記半導体受光部との少な
    くとも一対を接続する光路を有し、且つ前記シリコンと
    前記シリコンを除く4族元素との混晶層が、 前記シリ
    コンを除く4族元素の原子クラスターの前記シリコンを
    除く4族元素の原子数が当該混晶に含まれる前記シリコ
    ンを除く4族元素の原子数の1/10以下となるように
    前記シリコンを除く4族元素の原子を配された混晶層な
    ることを特徴とする半導体装置。
  20. 【請求項20】 シリコン基板に、所望の電子回路部
    と、シリコンとシリコンを除く4族元素との混晶層を活
    性領域として少なくとも有する半導体発光部と、シリコ
    ンとシリコンを除く4族元素との混晶層を活性領域とし
    て少なくとも有する半導体受光部と、前記半導体発光部
    と前記半導体受光部との少なくとも一対を接続する光路
    を有し、前記シリコンとシリコンを除く4族元素との混
    晶層はその混晶比を異にする領域を有し、前記電子回路
    部の所望信号が、この光路を伝播し、且つ前記シリコン
    と前記シリコンを除く4族元素との混晶層が、 前記シ
    リコンを除く4族元素の原子クラスターの前記シリコン
    を除く4族元素の原子数が当該混晶に含まれる前記シリ
    コンを除く4族元素の原子数の1/10以下となるよう
    に前記シリコンを除く4族元素の原子を配された混晶層
    なることを特徴とする半導体装置。
  21. 【請求項21】 シリコン基板に、シリコンとシリコン
    を除く4族元素との混晶層を活性領域として少なくとも
    有する半導体発光部と、シリコンとシリコンを除く4族
    元素との混晶層を活性領域として少なくとも有する半導
    体受光部とを少なくとも有し、前記シリコンとシリコン
    を除く4族元素との混晶層はその混晶比を異にする領域
    を有し、前記半導体発光部と前記半導体受光部との少な
    くとも一対を接続する光路を有し、且つ前記シリコンと
    前記シリコンを除く4族元素との混晶層が、そのラマン
    散乱強度における前記シリコンを除く4族元素相互の結
    合振動モードが前記シリコンと前記シリコンを除く4族
    元素との結合振動モードの1/10以下の混晶層なるこ
    とを特徴とする半導体装置。
  22. 【請求項22】 シリコン基板に、所望の電子回路部
    と、シリコンとシリコンを除く4族元素との混晶層を活
    性領域として少なくとも有する半導体発光部と、シリコ
    ンとシリコンを除く4族元素との混晶層を活性領域とし
    て少なくとも有する半導体受光部と、前記半導体発光部
    と前記半導体受光部との少なくとも一対を接続する光路
    を有し、前記シリコンとシリコンを除く4族元素との混
    晶層はその混晶比を異にする領域を有し、前記電子回路
    部の所望信号が、この光路を伝播し、且つ前記シリコン
    と前記シリコンを除く4族元素との混晶層が、且つ前記
    シリコンと前記シリコンを除く4族元素との混晶層が、
    そのラマン散乱強度における前記シリコンを除く4族元
    素相互の結合振動モードが前記シリコンと前記シリコン
    を除く4族元素との結合振動モードの1/10以下の混
    晶層なることを特徴とする半導体装置。
  23. 【請求項23】 前記シリコンとシリコンを除く4族元
    素との混晶層は、少なくともSi1―XX/Si1―YY/
    Si1―ZZ(但し、Aはシリコンを除く4族元素の少
    なくとも一者、また0<X,Y,Z<1)なるヘテロ接
    合を有する量子井戸構造の一つを少なくとも有すること
    を特徴とする請求項19―22記載の半導体装置。
  24. 【請求項24】 シリコンを除く4族元素の原子クラス
    ターの当該シリコンを除く4族元素の原子数が、シリコ
    ンとシリコンを除く4族元素との混晶に含まれる原子数
    の1/10以下となるように前記シリコンを除く4族元
    素の原子を配されたシリコンとシリコンを除く4族元素
    との混晶よりなり、前記シリコンとシリコンを除く4族
    元素との混晶層はその混晶比を異にする領域を有するこ
    とを特徴とする半導体高発光部材。
  25. 【請求項25】 ラマン散乱強度におけるシリコンを除
    く4族元素相互の結合振動モードがシリコンとシリコン
    を除く4族元素との結合振動モードの1/10以下のシ
    リコンとシリコンを除く4族元素との混晶よりなり、前
    記シリコンとシリコンを除く4族元素との混晶層はその
    混晶比を異にする領域を有することを特徴とする半導体
    高発光部材。
  26. 【請求項26】 前記シリコンとシリコンを除く4族元
    素との混晶層は、少なくともSi1―XX/Si1―YY/
    Si1―ZZ(但し、Aはシリコンを除く4族元素の少
    なくとも一者、また0<X,Y,Z<1)なるヘテロ接
    合を有する量子井戸構造の一つを少なくとも有すること
    を特徴とする請求項24―25記載の半導体光装置。
  27. 【請求項27】 シリコンを除く4族元素の原子クラス
    ターの当該シリコンを除く4族元素の原子数が、シリコ
    ンーゲルマニウム混晶に含まれるゲルマニウム原子数の
    1/10以下となるようにゲルマニウム原子を配された
    シリコンーゲルマニウム混晶よりなり、前記シリコンと
    ゲルマニウムとの混晶層はその混晶比を異にする領域を
    有することを特徴とする半導体高発光部材。
  28. 【請求項28】 ラマン散乱強度におけるゲルマニウム
    ーゲルマニウム結合振動モードがシリコンーゲルマニウ
    ム結合振動モードの1/10以下のシリコンーゲルマニ
    ウム混晶よりなり、前記シリコンとゲルマニウムとの混
    晶層はその混晶比を異にする領域を有することを特徴と
    する半導体高発光部材。
  29. 【請求項29】 前記シリコンとシリコンを除く4族元
    素との混晶層は、少なくともSi1―XGeX/Si1―Y
    Y/Si1―ZGeZ(但し、0<X,Y,Z<1)なる
    ヘテロ接合を有する量子井戸構造の一つを少なくとも有
    することを特徴とする請求項28―29記載の半導体高
    発光部材。
  30. 【請求項30】 シリコン基板に、シリコンとシリコン
    を除く4族元素との混晶層を少なくとも有し、前記シリ
    コンとシリコンを除く4族元素との混晶層はその混晶比
    を異にする領域を有することを特徴とする半導体装置。
  31. 【請求項31】 シリコン基板に、シリコンとシリコン
    を除く4族元素との混晶層を少なくとも有し、前記シリ
    コンとシリコンを除く4族元素との混晶層は少なくとも
    Si1―XX/Si1―YY/Si1―ZZ(但し、Aはシ
    リコンを除く4族元素の少なくとも一者、また0<X,
    Y,Z<1)なるヘテロ接合を有する量子井戸構造の一
    つを少なくとも有することを特徴とする半導体装置。
  32. 【請求項32】 前記シリコンを除く4族元素が、ゲル
    マニウムなることを特徴とする請求項30―31記載の
    半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006164938A (ja) * 2004-11-11 2006-06-22 Sony Corp 発光素子及びその製造方法、並びに、発光装置

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