JPH1187361A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH1187361A
JPH1187361A JP23838597A JP23838597A JPH1187361A JP H1187361 A JPH1187361 A JP H1187361A JP 23838597 A JP23838597 A JP 23838597A JP 23838597 A JP23838597 A JP 23838597A JP H1187361 A JPH1187361 A JP H1187361A
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film
polycrystalline silicon
silicon film
silicide
depositing
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JP23838597A
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English (en)
Inventor
Hiromi Shimamoto
裕巳 島本
Katsuyoshi Washio
勝由 鷲尾
Eiji Oue
栄司 大植
Yukihiro Kiyota
幸弘 清田
Masao Kondo
将夫 近藤
Masamichi Tanabe
正倫 田邊
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Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】微細で寄生抵抗が少なく高性能なバイポーラト
ランジスタを提供する。 【解決手段】ベース電極の引き出しを、低抵抗のC54
結晶構造のTiサリサイド膜31を用いて取り出す構造
とする。エミッタとコレクタのコンタクト孔41の間隔
が0.7μm以下の微細構造でも、Tiサリサイド31
と多結晶シリコン21との界面がC54結晶構造となる
寸法0.3μm以上を確保できるように、外部ベース電
極用の多結晶シリコン21の側面を斜めにするか或いは
膜厚を少なくとも0.3μmにし、斜めイオン打ち込み
による非晶質化処理をした後にTiサリサイドを形成す
る。 【効果】ベース抵抗の低抵抗化ができ、同一ベース抵抗
値で比較すると、従来に比べ微細であり、且つ寄生容量
の少ないバイポーラトランジスタを実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置及びその
製造方法に係り、特にベース抵抗の絶対値とばらつきが
小さいバイポーラトランジスタ及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】バイポーラトランジスタの性能を決める
重要なデバイスパラメータの一つに、ベース抵抗が挙げ
られる。高性能な集積回路では、このベース抵抗を如何
に低減するかが重要な課題である。このため、外部ベー
スに、多結晶シリコンを自己整合的にシリサイド化し
た、サリサイド技術を用いた構造が注目されている。
【0003】従来、このような多結晶シリコン膜表面に
自己整合的に設けたシリサイド膜を用いてベース電極を
引出したバイポーラトランジスタに関する技術について
は、例えば、アイ・イー・イー・イー バイポーラサー
キッツ アンド テクノロジーミーティング、テクニカ
ルダイジェスト(1992)の第92頁から第95頁
(IEEE Bipolar Circuits and Technology Meeting, Te
chnical Digest(1992),pp.92-95)に開示されている。
図7はその断面構造を、図8はその平面構造をそれぞれ
示している。ここで図7は、図8中にA−A線で示した
部分の断面図である。尚、図7以外の断面図において
も、これと同じ位置関係及び方向で切断した場合の断面
構造を示す。但し、図8の平面図は、マスクパターンの
レイアウト模式図として示してある。
【0004】図7に示した多結晶シリコン膜表面に自己
整合的に設けたシリサイド膜、すなわちサリサイド膜
を、ベース引出し電極として用いた従来のバイポーラト
ランジスタは、下記の方法によって製造されていた。
【0005】始めに、p形シリコン基板1の表面にn形
不純物をドーピングして、埋込層となるn形拡散層2を
形成する。その後、エピタキシャル成長技術を用いてn
形エピタキシャル層3を形成する。次に、基板表面に素
子分離用の溝を設け、溝の底部にリーク電流を防止する
ためのp形拡散層4と、n形エピタキシャル層3のコレ
クタ電極コンタクト部分にn形拡散層5を形成した後、
素子分離用の溝に酸化膜11を埋め込む。その後、選択
酸化法を用いて基板表面の一部に酸化膜12を形成す
る。次に、p形多結晶シリコン膜21を堆積し、これを
パターニングした後に、酸化膜13と14を順次堆積す
る。この後、酸化膜13と多結晶シリコン膜21をエッ
チングし、エミッタ開口部を形成する。
【0006】その後、硼素をドーピングして熱処理を施
し、ベース層6及び7を形成する。次に、酸化膜14と
n形多結晶シリコン膜22を順次堆積し、異方性ドライ
エッチングを用いて、エミッタ開口部側壁に多結晶シリ
コン膜22を残す。その後、ウエットエッチングにより
基板表面の酸化膜14を除去する。次に、n形多結晶シ
リコン膜23を堆積し、熱処理を施してエミッタ層8を
形成する。その後、ホトエッチング技術を用いて多結晶
シリコン膜23と酸化膜13の所望部分をエッチング
し、p形不純物を含む多結晶シリコン膜21の一部を露
出する。
【0007】次に、スパッタ蒸着法を用いてNiを基板
表面に堆積する。その後、600℃以下の熱処理を施
し、自己整合的に多結晶シリコン膜21及び23の表面
をシリサイド化する。次に、未反応のNiを過酸化水素
を用いて選択的に除去する。
【0008】その後、基板表面に酸化膜15を堆積した
後、周知のホトエッチング技術を用いて酸化膜15をパ
ターンニングし、コンタクト孔41を形成していた。更
に、このコンタクト孔を覆うようにアルミニウム等の金
属膜33を堆積し、これをパターニングして電極を形成
していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述したような構造を
有する従来のバイポーラトランジスタに使用可能なシリ
サイド用の金属材料としては、MoやW等が挙げられ
る。しかし、MoやWは、高集積化に伴うプロセスの低
温化により、例えば800℃以下の熱処理では、比抵抗
が増加してしまう。このため、最近はシリサイド用の金
属材料としてTi,Co,Ni等の材料を使用する方向
に移行しつつある。これらの材料の特性には一長一短が
あり、LSIプロセスに導入する際には、幾つかの問題
を解決する必要がある。
【0010】例えば、Coはサリサイドプロセス用の材
料として有力な候補であるが、非常に酸化されやすいた
め取扱が難しい。また、Niシリサイドは、NiSi2
が熱的に安定であるが比抵抗は高く、逆に比抵抗が低い
NiSiは熱的に不安定な欠点を有している。これに対
し、Tiは比較的安定な材料で、MOSトランジスタへ
の適用の多くの実績がある。しかし、Tiサリサイド技
術を高性能なバイポーラトランジスタに適用しようとし
た場合、MOSトランジスタで問題となっているTiサ
リサイドの細線効果が顕著となる。例えば、このMOS
トランジスタにおけるTiサリサイドの細線効果につい
ては、アイ・イー・イー・イー・シンポジウム オン
ヴイ・エル・エス・アイ テクノロジー ダイジェスト
オブテクニカル ペーパーズ(1994)の第121
頁から第122頁(IEEE Symposium on VLSI Technolog
y Digest of Technical Papers(1994),pp.121-122)に
開示されている。
【0011】図9は、Tiサリサイドのゲート長とシー
ト抵抗の関係を示しており、ゲート長、すなわちゲート
の配線幅が微細化するにつれてシート抵抗が増加する傾
向、すなわち細線効果を示している。図中に示した特性
線(I)は、従来の2ステップTiサリサイドプロセス
を用いた場合の特性であり、配線幅が1μm以下になる
とシート抵抗が増加していく。この原因は、パターンエ
ッジの応力の影響により高抵抗の結晶相(C49構造)
から低抵抗の結晶相(C54構造)に相転移しなかった
ためと、シリサイド層が凝集し配線が断線したためであ
る。
【0012】ここで、図10(a),(b)は、バイポ
ーラトランジスタにおけるベース抵抗の各成分を模式的
に示した図である。電流がコンタクト孔41から外部ベ
ース中を広がり、直接、真性ベースに流れ込む成分と、
エミッタの回りを回り込みベースコンタクト孔の反対側
から真性ベースに流れ込む成分に分けられることを示し
ている。図10(a),(b)において、参照符号RC
はコンタクト抵抗、RMはベース電極とエミッタに挾ま
れた引き出し電極の抵抗成分RM-cと引き出し電極の端
の抵抗成分RM-sとエミッタを回り込んで流れる電流の
抵抗成分RM-aとから成る引き出し電極抵抗、RGBは抵
抗成分RM-cと真性ベースとのつなぎ抵抗RGB-cと、抵
抗成分RM-aと真性ベースとのつなぎ抵抗RGB-sとから
成るつなぎベース抵抗、RBinは真性ベース抵抗であ
る。外部ベース抵抗RBexは、抵抗RGBと抵抗RMと抵抗
Cの和で表わされる。また、ベース抵抗RBは真性ベー
ス抵抗RBinと外部ベースRBexの和で表わされる。
【0013】従って、ベース抵抗RBを低減するには、
引き出し電極のシート抵抗を低減する必要があり、多結
晶シリコン層のサリサイド化が効果的である。例えば、
シート抵抗100Ω/□程度の厚さ150nmの多結晶
シリコン層を、Tiサリサイド化して、厚さ30〜50
nmのTiSiと厚さ120〜100nmの多結晶シリ
コン層にすると、シート抵抗は5Ω/□程度にまで低減
する。また、真性ベース抵抗RBinは、ベース電極の引
き出しをエミッタの1辺でとるのと、周囲の4辺でとる
のとでは大きく変わることが知られている。従って、エ
ミッタ周辺のベース電極となる多結晶シリコン層をサリ
サイド化して電流を均一にエミッタに流し込めれば、ベ
ース抵抗を大幅に低減できることが見込まれる。
【0014】しかしながら、トランジスタの微細化に伴
い、エミッタ周辺の外部ベースの寸法W1,W2を1μm
以下に低減すると、図9の特性線(I)に示したTiサ
リサイドの細線効果が顕著となり、結果としてベース抵
抗の増加を招いてしまう。逆に、細線効果によるシート
抵抗の増加を防止しようとすると、外部ベースの寸法W
1,W2を1μm以上としなければならず、他の寄生素子
の影響が顕著となり、大幅な性能の低下をもたらすとい
った問題がある。
【0015】この上述した細線効果の問題を解決する従
来の方法として、サリサイド化の前に下地の多結晶シリ
コン表面に非晶質化処理を施す方法がある。多結晶シリ
コン表面を非晶質化することにより、TiSi/Si界
面の結合力を弱め、結晶の相転移を促進することができ
る。この場合、MOSトランジスタのように多結晶シリ
コンの幅を決定するのにマスク合わせを必要としないゲ
ート部分の加工の場合は、図9中の特性線(II)に示し
たように、多結晶シリコンの幅が0.2μmまではシー
ト抵抗の増加は生じない。
【0016】従って、図7に示したバイポーラトランジ
スタのように、外部ベース電極取り出し部分の多結晶シ
リコンの幅が、他の層のパターンとのマスク合わせによ
り決まる場合には、上記MOSトランジスタのデータか
ら、最小エミッタ幅0.2μmレベルの微細なバイポー
ラトランジスタにおける加工精度やマスク合わせ精度を
考慮して、多結晶シリコンの幅が0.3μm以上を確保
できないとシート抵抗の増加を抑えられないことが分か
る。
【0017】しかしながら、エミッタとコレクタのコン
タクト孔の間隔が0.5μmと微細なバイポーラトラン
ジスタでは、マスク合わせ精度や加工精度を考慮する
と、外部ベースの幅として0.3μmを確保することは
困難であり、まして外部ベース幅を0.3μm以下と微
細にすることはベース抵抗が極端に増加して良好な高周
波特性を得ることはできなかった。このように、実際に
Tiサリサイド技術をバイポーラトランジスタに適用す
る場合には、ベース抵抗が外部ベースのレイアウトやサ
リサイド膜の結晶相の影響を受けやすく、特性ばらつき
が大きくなる欠点があった。
【0018】また、上述したような寄生抵抗の問題は、
かかるバイポーラトランジスタを用いた各種半導体集積
回路、ひいてはそれを用いたシステムの性能向上の妨げ
となる。バイポーラトランジスタのベース抵抗の増加と
ベース抵抗のばらつきの問題は回路及びシステムの高速
化を妨げるばかりか、信頼性の高い回路及びシステムを
設計する上で問題となる。特に、高速動作の要求が強い
計算機用の論理回路や、数十Gbpsクラスの光通信シ
ステムや、高速かつ小型化の要求が強い移動無線用の携
帯端末機器の回路・システムを構成する上では、低ベー
ス抵抗でかつ微細なバイポーラトランジスタの実現が望
まれている。
【0019】従って、本発明の目的は、上述した従来技
術の問題点を解決し、低ベース抵抗でかつ微細なバイポ
ーラトランジスタ及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0020】また、本発明の他の目的は、低ベース抵抗
でかつ微細なバイポーラトランジスタを有する半導体集
積回路装置及びシステムを提供することにある。
【0021】なお、本発明の更なる他の目的は、本願の
明細書及び図面から明らかになるであろう。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係る半導体装置は、半導体基板上、例えば
図3に示すように、シリコン基板1上の第1の絶縁膜す
なわち酸化膜12を介して配置した第1導電型の多結晶
シリコン膜すなわちp型多結晶シリコン膜21と、この
p型多結晶シリコン膜21表面に設けた第1のTiサリ
サイド膜31をベース電極の引出しに用い、且つ、p型
多結晶シリコン膜21上にその一部が第2の絶縁膜すな
わち酸化膜13を介して配置した第2導電型の第2の多
結晶シリコン膜すなわちn型多結晶シリコン23と、こ
のn型多結晶シリコン膜23表面に設けた第2のTiシ
リサイド膜32をエミッタ電極の引出しに用いた半導体
装置において、前記第1及び第2のTiシリサイド膜3
1,32の結晶構造が低抵抗のC54構造であり、且
つ、前記第1及び第2のTiシリサイド膜の上部に配置
した配線を有すると共に、前記第1のTiシリサイド膜
から成る外部ベース電極の端部と前記第2のTiシリサ
イド膜から成るエミッタ電極の端部との水平方向におけ
る間隔が0.3μm以下の部分を有し、前記第1及び第
2のTiシリサイド膜と前記配線との接続に用いるコン
タクト孔の間隔が0.1〜0.7μmの部分を有するこ
とを特徴とするものである。
【0023】前述した半導体装置において、例えば、図
1に示すように、前記第1の多結晶シリコン膜と前記第
1のTiシリサイド膜との界面の一部が、半導体基板に
対して傾斜するように構成してもよい。また、前記第1
の多結晶シリコン膜の厚さが、少なくとも0.3μmと
すれば好適である。
【0024】本発明に係る典型的な半導体装置の製造方
法は、半導体基板上の第1の絶縁膜上に、第1導電型の
第1の多結晶シリコン膜を堆積する工程と、前記第1の
多結晶シリコン膜を等方性エッチングによりパターニン
グする工程、例えば図13に示すように、シリコン基板
1上の酸化膜12上にp型多結晶シリコン膜21を堆積
する工程およびこのp型多結晶シリコン膜21を等方性
エッチングによりパターニングする工程と、このp型多
結晶シリコン膜21を覆うように第2の絶縁膜すなわち
酸化膜13を堆積する工程と、この第2の絶縁膜13と
前記第1の多結晶シリコン膜21を同時に異方性エッチ
ングして開口部を形成する工程と、前記開口部に第1導
電型の不純物を導入し熱処理して第1導電型の拡散層す
なわち図14に示すようにp型拡散層6,7を形成する
工程と、第3の絶縁膜すなわち図15で言えば酸化膜1
4と第2導電型の第2の多結晶シリコン膜すなわちn型
多結晶シリコン22を堆積する工程と、この第2の多結
晶シリコン膜22を異方性エッチングし、前記第3の絶
縁膜14を介して前記第2の絶縁膜13と前記第1の多
結晶シリコン膜21の側壁に前記第2の多結晶シリコン
膜22を残す工程と、前記第2の多結晶シリコン膜22
をマスクに前記第3の絶縁膜14を除去後、第2導電型
の第3の多結晶シリコン膜すなわち図16で言えばn型
多結晶シリコン23を堆積する工程と、熱処理を施し該
第3の多結晶シリコン膜23を不純物源として第2導電
型の拡散層すなわちエミッタ拡散層8を形成する工程
と、前記第3の多結晶シリコン膜23と前記第2の絶縁
膜13を異方性エッチングする工程と、電気的に不活性
な物質を半導体基板に対し垂直方向にイオン打ち込み
し、前記第1及び第3の多結晶シリコン膜21,23の
一部表面を非晶質にする工程、すなわち図17に示すよ
うに多結晶シリコン膜21,23の一部表面に非晶質シ
リコン層21−b,23−bを形成する工程と、Ti膜
24を堆積する工程と、熱処理を施し前記第1及び第3
の多結晶シリコン膜と前記Ti膜を反応させて低抵抗の
C54結晶構造のTiシリサイド膜すなわち図18に示
すようにTiサリサイド膜31,32を形成する工程
と、未反応なTi膜を除去する工程とから成る製造方法
である。また、前述した半導体装置の製造方法におい
て、前記電気的に不活性な物質は、シリコンまたはゲル
マニウムとすれば好適である。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に係る半導体装置の好適な
実施の形態は、図1に示すように、シリコン基板1上の
第1の絶縁膜12を介して配置したp型の第1の多結晶
シリコン膜21と、第1の多結晶シリコン膜21の表面
に設けた第1のTiシリサイド膜31をベース電極の引
出しに用い、且つ、第1の多結晶シリコン膜上にその一
部が第2の絶縁膜13を介して配置したn型の第2の多
結晶シリコン膜23と、この多結晶シリコン膜23の表
面に設けた第2のTiシリサイド膜32をエミッタ電極
の引出しに用いたバイポーラトランジスタに適用した場
合である。このバイポーラトランジスタにおいて、前記
第1及び第2のTiシリサイド膜の結晶構造が低抵抗の
C54構造であり、且つ、第1及び第2のTiシリサイ
ド膜の上部に配置した配線を有すると共に、第1のTi
シリサイド膜31から成る外部ベース電極の端部と第2
のTiシリサイド膜32から成るエミッタ電極の端部と
の水平方向における間隔が0.3μm以下の部分を有
し、第1及び第2のTiシリサイド膜と前記配線との接
続に用いるコンタクト孔の間隔が0.1〜0.7μmと
なる部分を有するように構成することを特徴とする。こ
こで、第1の多結晶シリコン膜21と第1のTiシリサ
イド膜31との界面の一部すなわち、図1の場合では側
面が、半導体基板1に対して傾斜していれば、Tiシリ
サイド膜31の面積が広くなるのでC54構造を得るの
に好適である。
【0026】このように構成された本発明に係るバイポ
ーラトランジスタは、コンタクト孔間隔が、0.1〜
0.7μmと微細でも、低抵抗のC54構造のTiシリ
サイド膜を用いてベース電極を取り出せるので、ベース
抵抗の増加を抑制できる。従って、同一ベース抵抗値で
比較すると、従来に比べて微細で、寄生容量の小さなバ
イポーラトランジスタを実現できる。
【0027】
【実施例】次に、本発明に係る半導体装置及びその製造
方法のより具体的な実施例につき、添付図面を参照しな
がら以下詳細に説明する。尚、添付図面において、理解
を容易にするために要部は他の部分よりも拡大されて示
されている。また、各部の材質、導電形、及び製造条件
等は、本実施例の記載に限定されるものではないことは
言うまでもない。
【0028】<実施例1>第1の実施例について図1及
び図2を用いて説明する。図1は本発明に係る半導体装
置の一実施例を示すnpnバイポーラトランジスタの要
部断面構造図であり、図2はその平面構造を模式的に示
したレイアウトパターン図である。ここで図1は、図2
中にA−A線で示した部分の断面構造の模式図である。
尚、本実施例において図1以外の断面図も、これと同じ
位置関係及び方向で切断した場合の断面構造を示してあ
る。
【0029】図1に示すように、本実施例の半導体装置
は、支持基板すなわちシリコン基板1上の絶縁膜である
酸化膜12上に、ベース引出し電極となる第1の多結晶
シリコン層21を有し、エミッタのコンタクト孔とコレ
クタのコンタクト孔の間隔が0.1μm〜0.7μmと
微細なバイポーラトランジスタにおいて、第1の多結晶
シリコン層21が台形状であり、第1の多結晶シリコン
層21とサリサイド層31との界面の寸法が少なくとも
0.3μmは確保されてることを特徴としている。な
お、コンタクト孔の間隔が0.1〜0.2μmの微細な
パターンを加工するには、0.025μm程度の加工精
度があるエレクトロンビームを用いたホトリソグラフィ
技術により、コンタクト孔の間隔が0.2〜0.7μm
のパターンを加工するには、0.05μm程度の加工精
度があるi線を用いたホトリソグラフィ技術により可能
である。
【0030】サリサイド層の界面の寸法が少なくとも
0.3μmは確保されているので、サリサイド材料とし
てTiを用いた場合に、サリサイド層の結晶相が高抵抗
相(C49構造)から低抵抗相(C54構造)へ転位し
やすくなると供に、サリサイド層の凝集を防止できる。
従って、バイポーラトランジスタの外部ベースの回り込
み抵抗とそのばらつきを低減でき、高性能な集積回路を
実現できる。また、第1の多結晶シリコン層21が台形
状のため、第1の多結晶シリコン層21の平面方向の寸
法は、0.3μmよりも短くなるので、更にトランジス
タの微細化が可能となる。
【0031】以下、図1に示した本発明に係るnpnバ
イポーラトランジスタの製造方法の一例を図11〜図1
8を用いて、それぞれ下記の(1)〜(8)において順に説
明する。ここで、図11〜図18は製造工程順に示した
断面構造であり、図1の断面構造となる前までの構造を
示している。
【0032】(1)図11を参照して;まず、シリコン
基板1としてp形シリコン基板を用いる。シリコン基板
1の表面に窒化シリコン膜(不図示)を形成し、周知の
ホトエッチング技術を用いて所望部分をパターニングす
る。次に、n形不純物であるアンチモンを拡散法により
ドーピングして、埋込層となるn形拡散層2を形成す
る。その後、窒化シリコン膜を除去し、エピタキシャル
成長技術を用い、例えば1×1015cm-3程度の不純物
濃度で、厚さが0.4μm程度のn形エピタキシャル層
3を形成する。
【0033】(2)図12を参照して;周知のホトエッ
チング技術を用いて、シリコン基板表面にn形拡散層2
より深い溝を設ける。次に、溝底部にp形不純物である
硼素をドーピングし、基板表面にn形不純物である燐を
ドーピング後、熱処理してp形拡散層4とn形拡散層5
を形成する。その後、基板表面の溝を埋め込むように、
基板表面にCVD法を用いて酸化膜11を堆積し、これ
をエッチバックする。この酸化膜11は、素子間分離に
用いられる (3)図13を参照して;一般的な選択酸化法を用い
て、基板表面の一部に酸化膜12を形成する。この酸化
膜12はコレクタ−ベース分離及び素子間分離などに用
いられる。次に、基板表面に1×1020cm-3以上のp
形不純物である硼素を含む多結晶シリコン膜21をCV
D法により堆積する。ここで、高濃度の不純物を含む多
結晶シリコン膜21の堆積の代わりに、低不純物濃度の
多結晶シリコン膜の堆積とイオン打ち込みによる不純物
注入とを組み合わせても良い。その後、周知の等方性エ
ッチング技術を用いて多結晶シリコン膜21をパターニ
ングする。この時、平面方向と深さ方向は同じ速度でエ
ッチングが進むので断面は円弧状となる。この表面部分
に、後述するサリサイド化工程でTiサリサイドが形成
される。平面パターン上のTiサリサイドの幅WTiと多
結晶シリコン膜21の膜厚tpolyの関係として、Tiサ
リサイド層がC54構造の低抵抗層へ転位するのに必要
な、少なくとも円弧状の長さが0.3μmは必要である
ことから、(2πWTi/4)≧0.3μmより、WTi
poly≧0.2μmが得られる。尚、エミッタ幅が最小
サイズ0.2μmのバイポーラトランジスタ技術では、
ベース取り出し電極用の多結晶シリコン膜21の厚さt
Polyは、後述のエミッタ電極用の多結晶シリコン膜23
の開口部段差部分での抵抗増加による特性劣化を考慮す
ると、0.5μm以下が望ましい。
【0034】(4)図14を参照して;次に、基板表面
にCVD法を用いて酸化膜13を堆積する。この後、ホ
トエッチング技術を用いて酸化膜13及び多結晶シリコ
ン膜21の所望部分をエッチングし、エミッタ開口部を
形成する。次に、酸化膜13をマスクにイオン打ち込み
技術を用いて硼素をドーピングする。その後、不純物の
活性化を図るために、例えば900℃程度の熱処理を施
し、p形拡散層6及び7を形成する。
【0035】(5)図15を参照して;基板表面に酸化
膜14とn形不純物である燐を含む多結晶シリコン膜2
2を、CVD法を用いて順次堆積する。次に、周知の異
方性ドライエッチングを用いて、エミッタ開口部側壁の
みに多結晶シリコン膜22を残す。
【0036】(6)図16を参照して;その後、ウエッ
トエッチングにより基板表面の酸化膜14を除去する。
次に、基板表面に1×1020cm-3以上のn形不純物で
ある燐を含む多結晶シリコン膜23をCVD法により堆
積する。ここで、高濃度の不純物を含む多結晶シリコン
膜23の堆積の換わりに、低不純物濃度の多結晶シリコ
ン膜の堆積とイオン打ち込みによる不純物注入とを組み
合わせても良い。熱処理を施し、多結晶シリコン膜23
からベース拡散層7中にn形不純物の燐を拡散し、エミ
ッタ拡散層8を形成する。その後、ホトエッチング技術
を用いて多結晶シリコン膜23と酸化膜13の所望部分
をエッチングし、p形不純物を含む多結晶シリコン膜2
1の一部を露出する。
【0037】(7)図17を参照して;次に、基板表面
にシリコンやGe等の電気的に不活性な物質をイオン打
ち込みし、多結晶シリコン膜21及び23の一部表面を
非晶質化し、非晶質シリコン層21−b及び23−bを
形成する。この時、イオン打ち込みの角度を基板に対し
垂直としても多結晶シリコン膜21が台形状のため、多
結晶シリコン膜21の側壁も非晶質化する。その後、ス
パッタ蒸着法を用いてTi膜24を基板表面に堆積す
る。次に、800℃以上の熱処理を施し、多結晶シリコ
ン膜21,23とTi膜24を反応させ低抵抗のC54
結晶構造のTiシリサイド膜を形成する。
【0038】(8)図18を参照して;その後、未反応
なTi膜24を、過酸化水素を用いて選択的に除去し
て、自己整合的にTiシリサイド膜31,32を露出さ
せる。
【0039】以上の(1)〜(8)で説明した製造工程
を経た後、CVD法を用いて基板表面に酸化膜15を堆
積する。その後、周知のホトエッチング技術を用いて所
要個所にコンタクト孔41を形成する。次にアルミニウ
ム膜33を堆積し、このコンタクト孔41を覆うように
アルミニウム電極を加工すれば、図1に示す高性能なn
pnバイポーラトランジスタを実現することができる。
【0040】<実施例2>第2の実施例について図3及
び図4を用いて説明する。図3は本発明に係る半導体装
置の一実施例を示すnpnバイポーラトランジスタの要
部断面構造図であり、図4はその平面構造を模式的に示
したレイアウトパターン図である。ここで図3は、図4
中にA−A線で示した部分の断面構造の模式図である。
尚、本実施例において図3以外の断面図も、これと同じ
位置関係及び方向で切断した場合の断面構造を示してあ
る。
【0041】図3に示すように、本実施例の半導体装置
は、支持基板すなわちシリコン基板1上の絶縁膜である
酸化膜12上に、ベース引出し電極となる第1の多結晶
シリコン層21を有し、エミッタのコンタクト孔とコレ
クタのコンタクト孔の間隔が0.1μm〜0.7μmと
微細なバイポーラトランジスタにおいて、第1の多結晶
シリコン層21の表面に設けたサリサイド層31の垂直
方向の寸法が少なくとも0.3μmは確保されているこ
とを特徴としている。
【0042】このため、サリサイド材料としてTiを用
いた場合に、サリサイド層の結晶相が高抵抗相(C49
構造)から低抵抗相(C54構造)へ転位しやすくなる
と供に、サリサイド層の凝集を防止できる。従って、バ
イポーラトランジスタの外部ベースの回り込み抵抗とそ
のばらつきを低減でき、高性能な集積回路を実現でき
る。更に、第1の多結晶シリコン層21の一部を自己整
合的に第2の多結晶シリコン層23から一定間隔にパタ
ーニングできるので、更にトランジスタの微細化が可能
である。
【0043】以下、図3に示した本実施例の半導体装置
の製造方法の一例を図19〜図25を用いて、それぞれ
下記の(1)〜(5)において順に説明する。ここで、図1
9〜図25は、本実施例による半導体装置の製造工程を
順に示した断面構造であり、図3の断面構造となる前ま
での構造を示している。
【0044】(1)図19を参照して;図19に示した
断面構造を得るまでの工程は、実施例1の図11及び図
12で述べた製造工程と同じであるので、説明は省略す
る。
【0045】(2)図20を参照して;堆積した多結晶
シリコン膜21を、周知の異方性ドライエッチング技術
を用いてパターニングする以外は、実施例1の(3)で
図13を用いて説明した製造工程と同じである。すなわ
ち、実施例1で用いた等方性エッチング技術の代わりに
異方性ドライエッチング技術を用いて、多結晶シリコン
膜21をエッチングしている点が異なるだけである。
【0046】(3)図21を参照して;次に、基板表面
にCVD法を用いて酸化膜13を堆積する。この後、ホ
トエッチング技術を用いて酸化膜13及び多結晶シリコ
ン膜21の所望部分をエッチングし、エミッタ開口部を
形成する。次に、前記酸化膜13をマスクにイオン打ち
込み技術を用いて硼素をドーピングする。その後、不純
物の活性化を図るために、例えば900℃以上の熱処理
を施し、p形拡散層6及び7を形成する。
【0047】(4)図22を参照して;基板表面に酸化
膜14とn形不純物である燐を含む多結晶シリコン膜2
2を、CVD法を用いて順次堆積する。次に、周知の異
方性ドライエッチングを用いて、エミッタ開口部側壁の
みに多結晶シリコン膜22を残す。
【0048】(5)図23を参照して;その後、ウエッ
トエッチングにより基板表面の酸化膜14を除去する。
次に、基板表面に1×1020cm-3以上のn形不純物で
ある燐を含む多結晶シリコン膜23をCVD法により堆
積する。ここで、高濃度の不純物を含む多結晶シリコン
膜23の堆積の代わりに、低不純物濃度の多結晶シリコ
ン膜の堆積とイオン打ち込みによる不純物注入とを組み
合わせても良い。次に、n形多結晶シリコン膜23上に
窒化シリコン膜15を順次堆積し、熱処理を施してエミ
ッタ層8を形成する。その後、ホトエッチング技術を用
いて窒化シリコン膜15と多結晶シリコン膜23並びに
酸化膜13の所望部分をエッチングし、p形不純物を含
む多結晶シリコン膜21の一部を露出する。この後、窒
化シリコン膜16を堆積し、異方性ドライエッチングを
用いて、窒化シリコン膜15と多結晶シリコン膜23並
びに酸化膜13の側壁のみに窒化シリコン膜16を残
す。この後に、多結晶シリコン膜21の一部と窒化シリ
コン膜15及び16の各々一部が覆われるようにレジス
ト17を設ける。次に、レジスト17と窒化シリコン膜
15及び16をマスクに、多結晶シリコン膜を異方性ド
ライエッチングする。
【0049】(6)図24を参照して;その後、レジス
ト17と窒化シリコン膜15及び16を選択除去する。
次に、基板表面にシリコンやGe等の電気的に不活性な
物質をイオン打ち込みし、多結晶シリコン膜21及び2
3の一部表面を非晶質化し、非晶質シリコン層21−b
及び23−bを形成する。この時、イオン打ち込みの角
度を基板に対し斜めとし、多結晶シリコン膜21及び2
3の側壁も非晶質化する。
【0050】その後、スパッタ蒸着法を用いてTi膜2
4を基板表面に堆積する。次に、800℃以上の熱処理
を施し、多結晶シリコン膜21,23とTi膜24を反
応させ低抵抗のC54結晶構造のTiサリサイド膜を形
成する。
【0051】(7)図25を参照して;その後、未反応
なTi膜24を、過酸化水素を用いて選択的に除去し、
自己整合的にTiシリサイド膜31,32を露出させ
る。
【0052】以上の(1)〜(7)で説明した製造工程
を経た後、CVD法を用いて基板表面に酸化膜15を堆
積する。その後、周知のホトエッチング技術を用いて所
要個所にコンタクト孔41を形成する。次にアルミニウ
ム膜33を堆積し、このコンタクト孔41を覆うように
アルミニウム電極を加工すれば、図3に示す高性能なn
pnバイポーラトランジスタを実現することができる。
ここで、Tiサリサイド膜が高抵抗相のC49構造から
低抵抗相のC54構造へ転位するには、Tiサリサイド
の幅WTi、この場合は側壁の厚さとして少なくとも0.
3μm、すなわち多結晶シリコン膜21の膜厚tPoly
して少なくとも0.3μmが必要である。エミッタ幅が
最小サイズ0.2μmのバイポーラトランジスタでは、
エミッタ抵抗の増加を考慮すると、多結晶シリコン膜2
1の膜厚tPolyは0.5μm以下が望ましい。
【0053】尚、Tiサリサイド膜31を形成する際
に、Tiサリサイド膜が多結晶シリコン膜21のパター
ンエッジ部での応力に起因してC49結晶構造からC5
4結晶構造への相転移が抑制されるのを防止するため
に、次の工程を追加してもよい。すなわち、応力を緩和
するために、上記(5)の工程でレジスト17と窒化シ
リコン膜15及び16をマスクに多結晶シリコン膜を異
方性ドライエッチングする工程の前に、等方性エッチン
グ工程を追加して、急峻なエッジ部をなくすようにわず
かにサイドエッチングを行えばよい。
【0054】<実施例3>第3の実施例について図5及
び図6を用いて説明する。図5は本発明に係る半導体装
置の一実施例を示すnpnバイポーラトランジスタの要
部断面構造図であり、図6はその平面構造を模式的に示
したレイアウトパターン図である。ここで図5は、図6
中にA−A線示した部分の断面構造の模式図である。
尚、本実施例において、図5以外の断面図も、これと同
じ位置関係及び方向で切断した場合の断面構造を示して
ある。
【0055】図5に示すように、本実施例の半導体装置
は、支持基板すなわちシリコン基板1上の絶縁膜である
酸化膜12上に、ベース引出し電極となる第1の多結晶
シリコン層21を有し、エミッタのコンタクト孔とコレ
クタのコンタクト孔の間隔が0.1μm〜0.7μmと
微細なバイポーラトランジスタにおいて、第1の多結晶
シリコン層表面に設けたサリサイド層31の垂直方向の
寸法が少なくとも0.3μmは確保されていることを特
徴としている。
【0056】このため、サリサイド材料としてTiを用
いた場合に、サリサイド層の結晶相が高抵抗相(C49
構造)から低抵抗相(C54構造)へ転位しやすくなる
と供に、シリサイド層の凝集を防止できる。従って、本
実施例でもバイポーラトランジスタの外部ベースの回り
込み抵抗とそのばらつきを低減でき、高性能な集積回路
を実現できる。更に、第1の多結晶シリコン層21の一
部を自己整合的に第2の多結晶シリコン層23から一定
間隔にパターニングできるので、更にトランジスタの微
細化が可能である。また、第1の多結晶シリコン層21
の断面が台形状のため、多結晶シリコン層とサリサイド
層31との界面寸法を少なくとも0.3μmは確保でき
る。その場合の第1の多結晶シリコン層21の平面方向
の寸法は、0.3μmよりも短くなるので、更にトラン
ジスタの微細化が可能となる。
【0057】以下、図5に示した本実施例の半導体装置
の製造方法の一例を図26〜図29を用いて、それぞれ
下記の(1)〜(4)において順に説明する。ここで、図
26〜図29は、本実施例による半導体装置の製造工程
を順に示した断面構造であり、図5の断面構造となる前
までの構造を示している。
【0058】(1)図26を参照して;図26に示した
断面構造を得るまでの工程は、実施例1の図11〜図1
5で述べた製造工程と同じであるので、説明は省略す
る。
【0059】(2)図27を参照して;その後、ウエッ
トエッチングにより基板表面の酸化膜14を除去する。
次に、基板表面に1×1020cm-3以上のn形不純物で
ある燐を含む多結晶シリコン膜23をCVD法により堆
積する。ここで、高濃度の不純物を含む多結晶シリコン
膜23の堆積の代わりに、低不純物濃度の多結晶シリコ
ン膜の堆積とイオン打ち込みによる不純物注入とを組み
合わせても良い。次に、n形多結晶シリコン膜23上に
窒化シリコン膜15を順次堆積し、熱処理を施してエミ
ッタ層8を形成する。その後、ホトエッチング技術を用
いて窒化シリコン膜15と多結晶シリコン膜23並びに
酸化膜13の所望部分をエッチングし、p形不純物を含
む多結晶シリコン膜21の一部を露出する。この後、窒
化シリコン膜16を堆積し、異方性ドライエッチングを
用いて、窒化シリコン膜15と多結晶シリコン膜23並
びに酸化膜13の側壁のみに窒化シリコン膜16を残
す。この後に、多結晶シリコン膜21の一部と窒化シリ
コン膜15及び16の各々一部が覆われるようにレジス
ト17を設ける。次に、レジスト17と窒化シリコン膜
15及び16をマスクに、多結晶シリコン膜21を等方
性エッチングする。
【0060】(3)図28を参照して;その後、レジス
ト17と窒化シリコン膜15及び16を選択除去する。
次に、基板表面にシリコンやGe等の電気的に不活性な
物質をイオン打ち込みし、多結晶シリコン膜21及び2
3の一部表面を非晶質化し、非晶質シリコン層21−b
及び23−bを形成する。この時、イオン打ち込みの角
度を基板に対し斜めとし、多結晶シリコン膜21及び2
3の側壁も非晶質化する。その後、スパッタ蒸着法を用
いてTi膜24を基板表面に堆積する。次に、800℃
以上の熱処理を施し、多結晶シリコン膜21,23とT
i膜24を反応させ低抵抗のC54結晶構造のTiシリ
サイド膜を形成する。ここで、多結晶シリコン層の厚さ
Polyは、実施例1の(3)で述べたと同様の理由によ
り、0.2μm〜0.5μmの範囲が望ましい。
【0061】(4)図29を参照して;その後、未反応
なTi膜24を、過酸化水素を用いて選択的に除去す
る。
【0062】以上の(1)〜(4)で説明した製造工程
を経た後、CVD法を用いて基板表面に酸化膜15を堆
積する。その後、周知のホトエッチング技術を用いて所
要個所にコンタクト孔41を形成する。次にアルミニウ
ム膜33を堆積し、このコンタクト孔41を覆うように
アルミニウム電極を加工すれば、図5に示す高性能なn
pnバイポーラトランジスタを実現することができる。
【0063】<実施例5>次に、実施例1〜4で述べた
本発明に係るバイポーラトランジスタのいずれでも適用
可能な高速大型計算機の一実施例について、図30を用
いて説明する。図30は上記バイポーラトランジスタを
備えた高速シリコン半導体集積回路装置を有する計算機
の構成図を示す。本実施例は、この高速シリコン半導体
集積回路装置を、命令や演算を処理するプロセッサ20
0が複数個並列に接続された高速大型計算機に適用した
例である。
【0064】本実施例では、本発明を実施した高速シリ
コン半導体集積回路装置の集積度が高いため、命令や演
算を処理するプロセッサ200や、システム制御装置2
01や、主記憶装置202などを、一辺が約10〜30
mmのシリコン半導体チップ上に構成できた。
【0065】これらの命令や演算を処理するプロセッサ
200と、システム制御装置201と、本発明を実施し
た高速シリコン半導体集積回路装置並びに化合物半導体
集積回路装置よりなるデータ通信インタフェース203
を、同一セラミック基板206に実装した。また、デー
タ通信インタフェース203と、データ通信制御装置2
04を、同一セラミック基板207に実装した。これら
セラミック基板206並びに207と、主記憶装置20
2を実装したセラミック基板を、大きさが約50cm程
度、あるいはそれ以下の基板に実装し、大型計算機の中
央処理ユニット208を形成した。
【0066】この中央処理ユニット208内データ通信
や、複数の中央処理ユニット間データ通信、あるいはデ
ータ通信インタフェース203と入出力プロセッサ20
5を実装した基板209との間のデータ通信は、図中の
両端矢印線で示される光ファイバ210を介して行われ
た。この計算機では、命令や演算を処理するプロセッサ
200や、システム制御装置201や、主記憶装置20
2などのシリコン半導体集積回路装置が、並列で高速に
動作し、また、データ通信を光を媒体に行ったため、1
秒間当たりの命令処理回数を大幅に増加することができ
た。更に、高速シリコン半導体集積回路装置に使用され
ているトランジスタが微細で、特性ばらつきが少ないた
め、高速シリコン半導体集積回路装置の集積度を向上す
ることができ、従来に比べ高速演算をさせることができ
た。
【0067】<実施例6>図31には、実施例1〜4で
述べた本発明のnpnバイポーラトランジスタのいずれ
を用いても形成できる回路及びシステムに関する第6の
実施例を示す。図31に示された回路は光伝送システム
に用いられる前置増幅回路を示す回路図である。周知の
とおり、光伝送システムは、数十Gbpsの高速伝送が
必要であり、その前置増幅回路は特に高速動作が要求さ
れるものである。従って、この増幅回路を構成するトラ
ンジスタとして上述した各実施例によるnpnバイポー
ラトランジスタを採用することにより、増幅回路全体で
の性能を著しく向上することができる。
【0068】図31において、参照符号300は単一の
半導体基板上に形成された前置増幅回路を構成する半導
体集積回路装置である。PDは光伝送ケーブルを通して
送信されてくる光信号を受ける受光素子であるフォトダ
イオード、303は電源ラインと接地ラインとの間に接
続され交流成分をショートするためのディカップリング
容量であり、半導体集積回路装置300の外部に外づけ
されている。バイポーラトランジスタQ1及びQ2は増
幅回路を構成するトランジスタであり、本発明のnpn
バイポーラトランジスタが適用される。ダイオードD1
はレベルシフト用ダイオードである。このダイオードD
1はバイポーラトランジスタを利用し、そのベース・コ
レクタ間を短絡して形成することも可能であり、必要に
応じて複数個のダイオードを直列接続して適用すること
も可能である。R1、R2、R3はそれぞれ抵抗であ
る。OUTは出力端子であり、必要に応じてトランジス
タQ2のエミッタとの間に出力用バッファ回路が挿入さ
れる。
【0069】この実施例の前置増幅回路を構成する半導
体集積回路300は、光伝送ケーブルを伝送してきた光
信号がフォトダイオードPDにより電気信号に変換さ
れ、その信号が入力端子INを介して増幅用トランジス
タQ1及びQ2により増幅され、出力端子OUTから出
力されるよう動作する。
【0070】図32には、図31に示したフォトダイオ
ードPD及び前置増幅回路を構成する半導体集積回路装
置300が集積された光伝送システムのフロントエンド
モジュールを示す。図中参照符号401は光ファイバ、
402はレンズ、403はフォトダイオード、404は
前置増幅回路が形成された半導体集積回路装置である。
407はフォトダイオード及び前置増幅回路404が実
装された基板であり、ダイオード及び前置増幅回路等を
接続する配線406を介して出力端子406に接続され
ている。また、408は金属ケースなどの気密封止パッ
ケージである。図示していないが、基板407上には図
31に示すコンデンサ303も実装されている。このよ
うに、フロントエンドを構成するフォトダイオード及び
前置増幅回路を同一のモジュールに構成することにより
信号経路を短くすることができ、ノイズの乗りにくく寄
生のL成分やC成分も小さく抑えることができる。
【0071】この実施例は、前述した実施例1〜4のn
pnバイポーラトランジスタを、前置増幅回路に用い、
これを集積回路チップとし、フロントエンドモジュール
に適用した例である。光ファイバー401から入力した
光信号はレンズ402により集光され、フォトダイオ−
ド403で電気信号に変換される。この電気信号は、基
板407上の配線405を通して前置増幅回路404で
増幅され出力端子406から出力される。
【0072】図33及び図34には、図31及び図32
に示す前置増幅回路及びフロントエンドモジュールを利
用した光伝送システムのシステム構成図を示す。図33
は、光伝送システムの送信側システム500を示してい
る。伝送すべき電気信号501はマルチプレクサMUX
に入力され、例えば4:1などに多重化される。そし
て、その出力信号がドライバ502に伝達される。半導
体レーザLDは常時一定の強度の光を出力しており、ド
ライバ502の出力に応じて外部変調器503が半導体
レーザLDの出力光を吸収あるいは非吸収して光ファイ
バ504に伝送するよう構成されている。
【0073】図33に示す送信モジュールは、いわゆる
外部変調型とよばれるものである。これに代えて、半導
体レーザLDの発光を直接制御する直接変調型を採用す
ることも可能であるが、一般的に外部変調型による送信
の方がチャープによるスペクトル発振の広がりがなく、
高速、長距離の伝送に適する。
【0074】図34は、光伝送システムの光受信型モジ
ュール510を示している。本図において、参照符号5
20はフロントエンドモジュールであり、図31及び図
32に示した構成を適用できる。フロントエンドモジュ
ール520のプリアンプ522により増幅された電気信
号は、メインアンプ部530に入力され増幅される。メ
インアンプ部530は、光伝送の距離や製造偏差による
バラツキを避け、出力を一定に保つため、メインアンプ
532の出力を自動利得調整器(AGC)531に帰還
するように構成されている。尚、メインアンプ部530
には、利得を調整する構成の他、出力振幅を制限するリ
ミットアンプを採用することもできる。識別器540
は、所定のクロックに同期して1ビットのアナログ−デ
ィジタル変換を行うように構成されている。すなわち、
メインアンプ部530の出力をディジタル化し、分離器
DMUXにより例えば1:4に分離し、後段のディジタ
ル信号処理回路560へ入力されて所定の処理が行われ
る。
【0075】クロック抽出部550は、識別器540及
び分離器DMUXの動作タイミングを制御するためのク
ロックを、変換した電気信号から形成する。このクロッ
ク抽出部550は、メインアンプ部530の出力を全波
整流器551により整流し、帯域の狭いフィルタ552
によりフィルタリングしてクロック信号となる信号を抽
出する。フィルタ552の出力はフィルタ出力とアナロ
グ信号の位相をあわせるための位相器であり、予め定め
られた遅延量に基づきフィルタ出力を遅延させる。
【0076】本実施例による光通信システムにおいて
は、その各所に先に実施例1〜4で述べた構成のバイポ
ーラトランジスタ素子を用いて回路を構成することがで
きる。また、同様にメインアンプ532を構成する回路
も図31に示した回路により構成することが可能であ
る。
【0077】<実施例7>図35は、移動体無線端末に
本発明に係る半導体装置を適用した第7の実施例を示す
ブロック図である。本実施例では、実施例1〜4で述べ
た本発明のnpnバイポーラトランジスタのいずれでも
用いて、低雑音増幅器603、シンセサイザー606、
PLL(Phase Locked Loop:フェーズ・ロックド・ルー
プ)611等の移動体無線携帯機の各ブロックを構成す
る回路を形成できる。
【0078】この移動体無線携帯機では、アンテナから
の入力信号を低雑音増幅器603で増幅し、シンセサイ
ザ606で合成した周波数を発振器605から発振さ
せ、低雑音増幅器603からの信号を発振器605から
発振した信号を用いて、ダウンミキサ604でより低い
周波数へダウンコンバージョンする。さらに、PLL6
11から発した周波数で発振器610から発振させ、ダ
ウンミキサ604からの信号を発振器610から発振し
た信号を用いて、復調器609で復調し、より低周波を
扱うベースバンドユニット613で信号処理を行なう。
【0079】また、ベースバンドユニット613から発
せられた信号は変調器612で、PLL611からの信
号を用いて変調され、さらに、アップミキサ608にお
いてシンセサイザ606からの信号を基に高周波へアッ
プコンバートされる。そして、電力増幅器607におい
て増幅され、アンテナ601より送信される。また、6
02は信号の送信・受信を切り換えるスイッチであり、
ベースバンドユニット613から図示しない制御信号を
受けて、その送信・受信が制御される。また、ベースバ
ンドユニット613には、図示しないスピーカ、マイク
等が接続され音声信号の入出力が可能とされている。
【0080】上述の製造方法に従って製造したnpnバ
イポーラトランジスタは、本実施例の各ブロック、特に
低雑音増幅器603、シンセサイザー606、PLL6
11に適用してそれぞれの回路を構成することができ
る。本発明によるnpnバイポーラトランジスタはベー
ス抵抗、ベース/コレクタ容量の低減が可能であるた
め、低雑音増幅器603、シンセサイザ606、PLL
611において、低雑音化、低消費電力化が図れる。こ
れにより、システム全体として低雑音かつ長時間使用可
能な移動体無線携帯機を実現することができる。
【0081】図36は、移動体無線携帯機のPLLのプ
リスケーラに用いるDフリップフロップの回路図であ
り、そのトランジスタ701〜712に本発明のnpn
バイポーラトランジスタを用いたものである。
【0082】入力信号とクロック信号及び出力信号は、
高電位と低電位の2状態のみを有する。入力信号と反転
入力信号をそれぞれ端子719と端子720に、また、
クロック信号と反転クロック信号をそれぞれ端子721
と端子722に入力し、端子723と端子724より出
力信号と反転出力信号を得る。電流源717と718を
流れる電流経路は、クロック信号によりそれぞれトラン
ジスタ709か710、711か712のいずれかに切
り替わる。さらに、トランジスタ701から706のオ
ンオフは入力信号とクロック信号及び抵抗713と71
4を流れる電流によって生じる抵抗下端の電位により決
定される。本回路においては出力信号は、クロック信号
が低電位から高電位に変化した場合に入力値を出力し、
それ以外の場合、前入力値を保持する。
【0083】本発明によるバイポーラトランジスタは、
そのベ−ス抵抗の絶対値とそのばらつきを低減できるた
め、移動体無線携帯機のPLLの低消費電力化が図れ
る。
【0084】本発明のトランジスタによれば従来に比べ
微細で高性能であり、かかるトランジスタを用いること
により高速かつ低消費電力な回路及びシステムを構成す
ることができる。また、本発明の微細かつ高性能に形成
できるトランジスタを用いることにより、回路及びシス
テムの占有面積を縮小することが可能となる。
【0085】
【発明の効果】前記した実施例から明らかなように、本
発明によれば、ベ−ス電極の引き出しを、低比抵抗のC
54結晶構造のTiシリサイド膜を用いて行なうので、
トランジスタが微細となっても、ベ−ス抵抗の増加は生
じない。特に、エミッタとコレクタのコンタクト孔の間
隔が0.1〜0.7μmの微細バイポ−ラトランジスタ
に於いても、Tiサリサイドと多結晶シリコンとの界面
の寸法を実効的に0.3μm以上確保できるため、ベ−
ス抵抗の低抵抗化が可能である。このため、同一ベ−ス
抵抗値で比較すると、従来に比べ微細であり、且つ寄生
容量の少ないバイポ−ラトランジスタを実現できる。従
って、このトランジスタを高性能な集積回路に用いれ
ば、回路性能を飛躍的に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置の別の実施例を示す断
面構造である。
【図2】図1に示した本発明に係る半導体装置の平面構
造の概略を示すレイアウトパタ−ン図である。
【図3】本発明に係る半導体装置の別の実施例を示す断
面構造である。
【図4】図3に示した本発明に係る半導体装置の平面構
造の概略を示すレイアウトパタ−ン図である。
【図5】本発明に係る半導体装置の別の実施例を示す断
面構造である。
【図6】図5に示した本発明に係る半導体装置の平面構
造の概略を示すレイアウトパタ−ン図である。
【図7】サリサイドベ−ス電極を有する従来のバイポ−
ラトランジスタを示す断面構造図である。
【図8】図7に示した従来の半導体装置の平面構造の概
略を示すレイアウトパタ−ン図である。
【図9】Tiサリサイドの細線効果を示す特性線図であ
る。
【図10】(a)はサリサイドベ−ス電極バイポ−ラト
ランジスタのベ−ス抵抗の成分を概念的に表わす図、
(b)は(a)中に示したA−A線に沿った断面構造図
である。
【図11】図1に示した半導体装置の製造方法を説明す
るための途中工程における断面構造図である。
【図12】図11に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図13】図12に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図14】図13に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図15】図14に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図16】図15に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図17】図16に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図18】図17に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図19】図11に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図20】図19に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図21】図20に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図22】図21に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図23】図22に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図24】図23に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図25】図24に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図26】図14に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図27】図26に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図28】図27に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図29】図28に示した次の製造工程における断面構
造図である。
【図30】本発明に係る半導体装置の第1から第3の実
施例を好適に適用し得る大型計算機の構成例を示す図で
ある。
【図31】本発明に係る半導体装置を用いて形成される
電子回路の一例を示す回路図である。
【図32】図31の回路が集積された光伝送システムの
フロントエンドモジュ−ルの断面図である。
【図33】本発明に係る半導体装置を用いた光伝送シス
テムの構成を示すブロック図である。
【図34】本発明に係る半導体装置を用いた光伝送シス
テムの構成を示すブロック図である。
【図35】本発明に係る半導体装置を用いた移動体無線
端末の構成を示すブロック図である。
【図36】本発明に係る半導体装置を用いた移動体無線
端末のPLLのプリスケ−ラで用いるDフリップフロッ
プの回路図である。
【符号の説明】
1…支持基板、2,3,8…n形不純物拡散層、4,
6,7,…p形不純物拡散層、11,12,13,1
4,15…二酸化シリコン(絶縁膜)、16,17…窒
化シリコン、21…p形多結晶シリコン、22,23…
n形多結晶シリコン、31,32…シリサイド膜、33
…アルミ電極、41…コンタクト孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大植 栄司 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 清田 幸弘 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 近藤 将夫 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 田邊 正倫 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上の第1の絶縁膜を介して配置
    した第1導電型の第1の多結晶シリコン膜と、前記第1
    の多結晶シリコン膜表面に設けた第1のTiシリサイド
    膜をベース電極の引出しに用い、且つ、前記第1の多結
    晶シリコン膜上にその一部が第2の絶縁膜を介して配置
    した第2導電型の第2の多結晶シリコン膜と、前記第2
    の多結晶シリコン膜表面に設けた第2のTiシリサイド
    膜をエミッタ電極の引出しに用いた半導体装置におい
    て、 前記第1及び第2のTiシリサイド膜の結晶構造が低抵
    抗のC54構造であり、且つ、前記第1及び第2のTi
    シリサイド膜の上部に配置した配線を有すると共に、前
    記第1のTiシリサイド膜から成る外部ベース電極の端
    部と前記第2のTiシリサイド膜から成るエミッタ電極
    の端部との水平方向における間隔が0.3μm以下の部
    分を有し、前記第1及び第2のTiシリサイド膜と前記
    配線との接続に用いるコンタクト孔の間隔が0.1〜
    0.7μmの部分を有することを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】前記第1の多結晶シリコン膜と前記第1の
    Tiシリサイド膜との界面の一部が、半導体基板に対し
    て傾斜してなる請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】前記第1の多結晶シリコン膜の厚さが、少
    なくとも0.3μmである請求項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】半導体基板上の第1の絶縁膜上に、第1導
    電型の第1の多結晶シリコン膜を堆積する工程と、前記
    第1の多結晶シリコン膜を等方性エッチングによりパタ
    ーニングする工程と、前記第1の多結晶シリコン膜を覆
    うように第2の絶縁膜を堆積する工程と、前記第2の絶
    縁膜と前記第1の多結晶シリコン膜を同時に異方性エッ
    チングして開口部を形成する工程と、前記開口部に第1
    導電型の不純物を導入し熱処理して第1導電型の拡散層
    を形成する工程と、第3の絶縁膜と第2導電型の第2の
    多結晶シリコン膜を堆積する工程と、前記第2の多結晶
    シリコン膜を異方性エッチングし、前記第3の絶縁膜を
    介して前記第2の絶縁膜と前記第1の多結晶シリコン膜
    の側壁に前記第2の多結晶シリコン膜を残す工程と、前
    記第2の多結晶シリコン膜をマスクに前記第3の絶縁膜
    を除去後、第2導電型の第3の多結晶シリコン膜を堆積
    する工程と、熱処理を施し該第3の多結晶シリコン膜を
    不純物源として第2導電型の拡散層を形成する工程と、
    前記第3の多結晶シリコン膜と前記第2の絶縁膜を異方
    性エッチングする工程と、電気的に不活性な物質を半導
    体基板に対し垂直方向にイオン打ち込みし、前記第1及
    び第3の多結晶シリコン膜の一部表面を非晶質にする工
    程と、Ti膜を堆積する工程と、熱処理を施し前記第1
    及び第3の多結晶シリコン膜と前記Ti膜を反応させて
    低抵抗のC54結晶構造のTiシリサイド膜を形成する
    工程と、未反応なTi膜を除去する工程とから成ること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】半導体基板上の第1の絶縁膜上に、第1導
    電型の第1の多結晶シリコン膜を堆積する工程と、前記
    第1の多結晶シリコン膜を異方性エッチングによりパタ
    ーニングする工程と、前記第1の多結晶シリコン膜を覆
    うように第2の絶縁膜を堆積する工程と、前記第2の絶
    縁膜と前記第1の多結晶シリコン膜を同時に異方性エッ
    チングして開口部を形成する工程と、該開口部に第1導
    電型の不純物を導入し熱処理して第1導電型の拡散層を
    形成する工程と、第3の絶縁膜と第2導電型の第2の多
    結晶シリコン膜を堆積する工程と、前記第2の多結晶シ
    リコン膜を異方性エッチングし、前記第3の絶縁膜を介
    して前記第2の絶縁膜と前記第1の多結晶シリコン膜の
    側壁に前記第2の多結晶シリコン膜を残す工程と、前記
    第2の多結晶シリコン膜をマスクに前記第3の絶縁膜を
    除去後、第2導電型の第3の多結晶シリコン膜を堆積す
    る工程と、第1の窒化シリコン膜を堆積する工程と、熱
    処理を施し前記第3の多結晶シリコン膜を不純物源とし
    て第2導電型の拡散層を形成する工程と、前記第1の窒
    化シリコン膜と前記第3の多結晶シリコン膜を異方性エ
    ッチングする工程と、第2の窒化シリコン膜を堆積する
    工程と、前記第2の窒化シリコン膜を異方性エッチング
    して前記第1の窒化シリコン膜と前記第3の多結晶シリ
    コン膜の側壁に前記第2の窒化シリコン膜を残す工程
    と、前記第1及び第2の窒化シリコン膜とレジスト膜を
    マスクに前記第1の多結晶シリコン膜の一部を異方性エ
    ッチングする工程と、前記レジスト膜と前記第1及び第
    2の窒化シリコン膜を除去する工程と、電気的に不活性
    な不純物を半導体基板に対し斜め方向にイオン打ち込み
    し、前記第1及び第3の多結晶シリコン膜の一部表面及
    び側面を非晶質にする工程と、Ti膜を堆積する工程
    と、熱処理を施し前記第1及び第3の多結晶シリコン膜
    と前記Ti膜を反応させて低抵抗のC54結晶構造のT
    iシリサイド膜を形成する工程と、未反応なTi膜を除
    去する工程とから成ることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  6. 【請求項6】前記第1の多結晶シリコン膜を異方性エッ
    チングによりパターニングする工程に代えて、前記第1
    の多結晶シリコン膜を等方性エッチングによりパターニ
    ングする工程と、前記第1及び第2の窒化シリコン膜と
    レジスト膜をマスクに前記第1の多結晶シリコン膜の一
    部を異方性エッチングする工程に代えて、前記第1及び
    第2の窒化シリコン膜とレジスト膜をマスクに前記第1
    の多結晶シリコン膜の一部を等方性エッチングする工程
    をそれぞれ付加してなる請求項5記載の半導体装置の製
    造方法。
  7. 【請求項7】前記第1及び第2の窒化シリコン膜とレジ
    スト膜をマスクに前記第1の多結晶シリコン膜の一部を
    異方性エッチングする工程の前に、前記第1及び第2の
    窒化シリコン膜とレジスト膜をマスクに前記第1の多結
    晶シリコン膜の一部を等方性エッチングする工程を付加
    してなる請求項5記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】前記電気的に不活性な物質は、シリコンま
    たはゲルマニウムである請求項4〜7のいずれか1項に
    記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】同一半導体基板上に請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の半導体装置を少なくとも備えたことを特
    徴とする半導体集積回路装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の半導体集積回路装置を
    備えることを特徴とする計算機。
  11. 【請求項11】光信号を受け電気信号を出力する受光素
    子と、受光素子からの電気信号を受ける第1の増幅回路
    と、該第1の増幅回路の出力を受ける第2の増幅回路
    と、所定のクロック信号に同期して前記第2の増幅回路
    の出力をディジタル信号に変換する識別器とを有する光
    受信システムであって、前記第1の増幅回路は、前記受
    光素子にそのベースが接続された第1のバイポーラトラ
    ンジスタと、該第1のバイポーラトランジスタのコレク
    タにそのベースが接続され、そのエミッタが前記第2の
    増幅回路の入力に接続された第2のバイポーラトランジ
    スタと、前記第1のバイポーラトランジスタのコレクタ
    に接続された第1の抵抗と、前記第2のトランジスタの
    エミッタにアノードが接続された第1のダイオードと、
    該第1のダイオードのカソードと電源端子の間に接続さ
    れた第2の抵抗と、前記第1のダイオードのカソードと
    該第1のバイポーラトランジスタのベースの間に接続さ
    れた第3の抵抗とを有し、前記第1及び第2のバイポー
    ラトランジスタの少なくとも一つは、前記請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の半導体装置により構成されたこ
    とを特徴とする光受信システム。
  12. 【請求項12】前記第1及び第2のトランジスタは、単
    一の半導体チップ上に形成され、前記受光素子と前記半
    導体チップとは単一の基板上に実装されてなる請求項1
    1記載の光受信システム。
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