JPH1186342A - 光記録媒体および超解像再生方法 - Google Patents

光記録媒体および超解像再生方法

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JPH1186342A
JPH1186342A JP9251102A JP25110297A JPH1186342A JP H1186342 A JPH1186342 A JP H1186342A JP 9251102 A JP9251102 A JP 9251102A JP 25110297 A JP25110297 A JP 25110297A JP H1186342 A JPH1186342 A JP H1186342A
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JP9251102A
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Toshihiko Nagase
俊彦 永瀬
Katsutaro Ichihara
勝太郎 市原
Hideyuki Nishizawa
秀之 西沢
Akiko Hirao
明子 平尾
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】実用的な再生光パワー領域で超解像再生膜の透
過率変化が起こり、かつその変化量が大きく、高速に光
学開口を開閉でき、繰り返し再生に対して安定な超解像
再生用の光記録媒体を提供する。 【解決手段】ディスク基板1上に超解像再生膜2、中間
層3、記録層4およ保護層5が順次形成され、超解像再
生膜2は再生光の照射によりエネルギー準位に電子励起
して光吸収特性が変化する半導体材料を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超解像再生に用い
られる光記録媒体および該光記録媒体に記録された情報
を再生する超解像再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光の照射により情報の再生または記録・
再生を行う光ディスク装置に代表される光メモリ装置
は、大容量性、高速アクセス性、媒体可搬性を兼ね備え
た情報記憶装置として音声、画像、計算機データなどの
各種ファイルに実用化されており、今後もその発展が期
待されている。
【0003】光メモリ装置の高密度化技術としては、光
ディスク製造のための原盤カッティング用ガスレーザの
短波長化、また記録・再生用の光源である半導体レーザ
の短波長化、対物レンズの高開口数化、光ディスクの薄
板化等のアプローチがあり、さらに記録可能な光ディス
クにおいてはマーク長記録、ランド・グルーブ記録など
種々のアプローチがある。
【0004】一方、これらのアプローチの他に、光ディ
スクの高密度化に効果的な技術として、媒体膜を利用し
た超解像再生技術が検討されている。超解像再生技術
は、当初は光磁気ディスクに特有の技術として提案され
た。光磁気記録での超解像再生では、記録層に対して再
生光の入射側に超解像機能を有する磁性膜(超解像再生
膜)を設け、両者を交換結合または静磁結合させた媒体
を用いる。そして、再生光の照射により超解像再生膜を
昇温させて層間の交換力または静磁力を変化させること
で、超解像再生膜に再生光スポットに対する部分的な光
学マスクまたは光学開口を形成し、実効的に再生光スポ
ットのサイズを小さくすることにより、高分解能の再生
が可能となる。
【0005】その後、光磁気記録のみでなくROMディ
スクにおいても、記録層に対して再生光照射後に、再生
光の照射により光の透過率が変化する超解像再生膜を設
けて超解像再生を行う試みが報告されている。このよう
に超解像再生技術は、光磁気ディスク、CD−ROM、
CD−R、WORM、相変化型光記録媒体など全ての光
ディスクに適用可能であることが明らかになってきてい
る。
【0006】このような超解像再生技術は、用いる超解
像再生膜によってヒートモード方式とフォトンモード方
式に大別される。ヒートモード方式では、再生光の照射
による加熱で超解像再生膜に相転移などを発生させ、透
過率の高い領域、いわゆる光学開口を形成する。この光
学開口の形状は超解像再生膜の等温線と同一になる。こ
の光学開口のサイズは環境温度の影響により変動しやす
いため、光ディスクの線速に合わせて厳密に熱制御する
必要がある。また、このヒートモード方式では再生時お
よび記録時の超解像再生膜の熱疲労により十分な繰り返
し安定性を得ることが困難である。
【0007】一方、フォトンモード方式では、超解像再
生膜としてフォトクロミック材料を用い、再生光照射に
よる発色または消色を利用する。フォトクロミック材料
は、光照射より電子が基底準位から寿命の短い励起状態
へ励起し、さらに励起準位から寿命の非常に長い準安定
励起準位へ遷移して捕捉されることにより、光吸収特性
の変化を発現する。従って、繰り返し再生を行うには、
準安定励起準位に捕捉された電子を基底状態へ脱励起し
て、いったん形成された光学開口を閉じる必要がある。
このための手段としては補助ビームの照射が用いられる
が、この方法は原理的に2ビーム動作となり、高速応答
には不利である。また、フォトクロミック材料では原子
移動または結合状態の変化を伴う複雑な過程を経て透過
率変化が生じるので、繰り返し安定性は1万回程度が限
度である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】光記録媒体の超解像再
生を実現するには、(1) 実用的な再生光パワーの領域で
超解像再生膜の透過率変化が起こり、(2) しかもその透
過率の変化量が大きく、(3) 再生光スポットの通過時間
程度の短時間で高速に光学開口を開閉でき、(4)繰り返
し再生に対して安定であることが要求されるが、従来の
超解像再生膜では上述したように、これらの要求を全て
満たすものは存在していない。
【0009】本発明の目的は、実用的な再生光パワーの
領域で超解像再生膜の透過率変化が起こるとともに、そ
の変化量が大きく、また再生光スポットの通過時間程度
の短時間で高速に光学開口を開閉でき、さらに繰り返し
再生に対して安定である光記録媒体及び該光記録媒体か
らの超解像再生方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は記録層の再生光入射面側に超解像再生膜を
有する光記録媒体において、超解像再生膜に再生光の照
射により励起子のエネルギー準位に電子励起して光吸収
特性が変化する禁制帯を有する材料を含有させたことを
特徴とする。
【0011】このような禁制帯を有する材料は典型的に
は半導体材料を用いるが、半金属や絶縁体なども使用す
ることができる。禁制帯を有する材料として半導体材料
を用いる場合、超解像再生膜は半導体の連続膜でもよい
が、母材中に半導体微粒子を分散させた構造を有するも
のが特に望ましい。また、超解像再生膜が量子井戸構造
を有していてもよい。この量子井戸構造など、超解像再
生膜が量子サイズ効果を有する構成とすれば、再生光の
照射により上述した励起子のエネルギー準位に電子励起
した光吸収特性を顕著に発生させることができる。
【0012】本発明に係る超解像再生方法では、上記の
ような禁制帯を有する材料ないしは半導体材料を超解像
再生膜に含有させた光記録媒体に対し、再生光を照射し
て超解像再生膜に再生光スポットサイズよりも小さい光
学開口を形成し、この光学開口を通して記録層中に形成
された記録マークを読み取ることにより、記録マークと
して記録された情報を再生する。すなわち、再生光を照
射すると超解像再生膜中の禁制帯を有する材料ないしは
半導体材料が励起子のエネルギー準位に電子励起して光
吸収特性が変化するので、実用的な再生光パワーの領域
で超解像再生膜の透過率を大きく変化する。
【0013】この場合、超解像再生膜は少なくとも再生
光が照射されている間は励起状態、つまり励起子のエネ
ルギー準位に保持され、再生光の照射後は所定時間内
(例えば、光記録媒体がディスク状の場合、ディスクが
1回転する間)に脱励起することが好ましい。具体的に
は、超解像再生膜の励起子のエネルギー準位からの脱励
起の時定数は、再生光の全半値幅が光記録媒体面上を通
過する時間の2倍以上であることが好ましい。このよう
にすることにより、フォトクロミック材料を超解像再生
膜に用いた従来のフォトンモード方式のように補助ビー
ムを必要とすることなく、1回の再生光照射により光学
開口を開閉させることでき、高速応答が可能である。
【0014】さらに、本発明は超解像再生膜に光学開口
を形成するフォトンモード方式の超解像再生であるた
め、ヒートモード方式のような超解像再生膜の熱疲労の
問題がなく、基本的に繰り返し再生に対して安定であ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1に、本発明の一実施形態に係る光記録媒体
(光ディスク)の断面構造を示す。この光記録媒体は、
ディスク基板1上に超解像再生膜2、中間層3、記録層
4およ保護層5が順次形成された構成となっている。な
お、中間層3および保護層5は必要に応じて設けられ
る。
【0016】この光記録媒体に記録された情報を再生す
る際には再生光、例えば半導体レーザからのレーザ光が
基板1側から超解像再生膜2および中間層3を通して記
録層4に微小なスポットとして照射され、この記録層4
に形成された記録マークが読み取られる。記録層4から
の反射光は図示しない光検出器により検出され、この光
検出器の出力信号が処理されて再生信号が生成される。
超解像再生膜2は、上述したように記録層4に対して再
生光が照射される側に配置されるものであり、以下のよ
うに構成される。
【0017】本実施形態において用いられる超解像再生
膜は、再生光の照射によりエネルギー準位に電子励起し
て光吸収特性が変化する半導体材料、言い換えれば再生
光を吸収して励起子のエネルギー準位が飽和することに
より透過率が変化する吸収飽和特性を示す半導体材料を
含有している。このような半導体材料を含有した超解像
再生膜は、吸収飽和特性を示すものであれば、半導体の
連続膜、母材中に半導体微粒子が分散した構造、半導体
微粒子が凝集した構造、あるいは量子井戸構造を有する
ものなど何でもよいが、特に母材中に半導体微粒子が分
散した構造の超解像再生膜が好ましい。このような構造
の超解像膜は、励起寿命が長いという利点がある。
【0018】母材中に半導体微粒子が分散した構造の超
解像再生膜の作成方法としては、母材ターゲットと半導
体ターゲットの2元同時スパッタを用いることができ
る。また、母材と半導体の複合ターゲットをスパッタし
てもよい。この他、イオンビームスパッタ、蒸着、CV
Dなどの薄膜形成プロセスを用いることができる。
【0019】吸収飽和現象は、どの準位間の遷移を利用
しても原理的には起こり得るが、励起子準位は伝導帯下
端の準位に比べてエネルギー的な広がりが少ないため、
伝導帯から励起子準位への遷移はバンド間遷移に比べて
非常にシャープな吸収ピークを伴う。
【0020】図2(a)に、超解像再生膜に含有される
半導体材料の吸収飽和前の吸収率αの光照射エネルギー
hν依存性を示す。光照射エネルギーhνが半導体のエ
ネルギーギャップεg よりも低いエネルギーにおいて、
励起子のエネルギー準位(以下、簡単に励起子準位とい
う)εexによる急峻な吸収が見られ、光照射エネルギー
hνがエネルギーギャップ程度になると、吸収率αが比
較的なだらかに増加してゆく。
【0021】一方、図2(b)は励起子準位εexが吸収
飽和を起こしているときの吸収率αの光照射エネルギー
hν依存性である。図2(a)(b)に示すような、吸
収飽和を起こす前後の吸収率αの差が透過率の変化に結
びつく。従って、伝導帯もしくは不純物準位から励起子
準位εexへの遷移の方がよりシャープな透過率の変化を
期待できる。
【0022】一般に、微粒子化によりエネルギーギャッ
プεg および励起子準位εexは高エネルギー側にシフト
する。また、励起子準位εexは微粒子の粒径R、励起子
の有効ボーア半径aexで調整することができる。さら
に、脱励起の時間も微粒子の粒径R、有効ボーア半径a
exにより調整することができ、脱励起の時間は微粒子の
粒径が小さくなるほど長くなることが知られている。
【0023】励起子準位εex、有効ボーア半径aexは次
式で見積もることができる。 εex=εg −13.6×(1/εo 2 )×(μex/mo ) (1) aex= 0.529 ×εo ×(mo /μex) (2) 但し、εo は半導体材料の比誘電率、mo は電子の質量
である。また、μexは励起子の換算質量であり、電子、
正孔の有効質量をそれぞれme * 、mh * として次式で
表される。 1/μex=1/me * +1/mh * (3) 励起子準位εexは、一般にエネルギーギャップεg より
も数meV〜数10meV低い。従って、再生光の波長
に相当するエネルギーに合わせるためには、エネルギー
ギャップεg に相当する波長よりも僅かに長い波長を計
算すればよい。但し、微粒子化によりエネルギーギャッ
プεg 、励起子準位εexが高エネルギー側(短波長側)
にシフトすることを考慮に入れて、超解像再生膜に含有
させる半導体材料を選定する必要がある。
【0024】半導体微粒子を分散させる母材の材料は特
に限定されない。例えばSiO2 ,Si−N,Al−
O,Al−N,B,Nなど、使用する再生光の波長に対
して透明な材料から幅広く選定できる。表1に、代表的
な半導体材料のエネルギーギャップεg 、励起子準位ε
ex、これらに対応する波長λg 、λexおよび励起子の有
効ボーア半径aexを示す。
【0025】
【表1】
【0026】次に、本発明の光記録媒体において用いら
れる超解像再生膜の基本特性について説明する。ここで
は、ガラス基板上に、SiO2 母材中にCdSe微粒子
を分散させた構造の超解像再生膜のみを形成して特性を
評価した。
【0027】CdSeの4.2Kにおけるエネルギーギ
ャップεg 、励起子準位εexは、それぞれ1.84e
V,1.82eV程度である。粒径を5nmとしたCd
Se微粒子をSiO2 母材中に分散させた。微粒子化の
効果のため、エネルギーギャップεg 、励起子準位εex
は共に高エネルギー側にシフトし、それぞれ約1.95
eV,1.90eVとなった。従って、波長650nm
(1.91eV)の再生光(レーザ光)の照射により、
伝導帯から励起子準位εexへの遷移のみが可能となる。
【0028】この超解像再生膜は、マグネトロンスパッ
タ装置にCdSeターゲット、SiO2 ターゲットおよ
びガラス基板を装着し、両方のターゲットを同時にRF
スパッタすることにより形成した。この際、各ターゲッ
トに印加するスパッタ電力により、膜中のCdSe含有
量を調整することができる。また、基板に印加する基板
バイアス電力により、CdSe微粒子の粒径を調整する
ことができる。基板バイアスは成膜面におけるスパッタ
粒子の表面移動を助長する効果があり、バイアスパワー
が低い場合には微粒子のサイズが小さくなり、高い場合
には表面移動効果と同一材料の凝集効果により微粒子の
サイズが大きくなる。
【0029】このようにして作成された超解像再生膜
に、波長650nmの半導体レーザ光をパルス幅50n
sでパワーを変えながらNA0.6の対物レンズを通し
て照射し、その透過光を光検出器で検出して透過率を調
べたところ、試料面でのスポットサイズはe-2幅で0.
89μm、全半値幅で約0.5μmであった。パルス幅
を50nsに設定したのは、光ディスクを線速10m/
sで動作させたときのスポットの全半値幅通過時間が5
0nsになることに対応させるためである。
【0030】図3に、この超解像再生膜の入射フォトン
数(Np )と透過率(Tr )との関係を示す。尚、横軸
の入射フォトン数Npは再生光の照射パワーに比例す
る。すなわち、照射パワーをP(W)としたとき、入射
フォトン数Np は下記の式により与えられる。 Np =P×τp /(1240/λ×1.6×10-19 ) (4) ここで、τp は再生光の照射時間(sec)、λは波長
(nm)である。また(4)式において、分子は照射し
た再生光のエネルギー、分母はフォトン1つの持つエネ
ルギー(J)である。“1240”は1eVに相当する
波長(nm)を意味し、“1.6×10-19 ”はeVか
らJへの変換係数である。
【0031】τp =50ns、λ=650nmを(4)
式に代入すると、1mWの再生光パワーに対してNp は
1.64×108 phtons/mWとなる。入射フォトン数
Npを全半値幅のサイズで割ると、フォトン数密度とし
て8×1016phtons/mW・cm2 という値が得られ
る。
【0032】一般に、吸収飽和により透過率に数十%程
度の変化が生じるためには、5×1016程度の分子また
は原子が励起する必要があると考えられる。上記のフォ
トン数密度から判断すれば、0.5程度の実現可能な量
子効率で十分な透過率変化が生じると見積もることがで
きる。
【0033】図3では、照射する再生光のパワー0.7
mWに相当するフォトン数Np までは基底準位の分子密
度が多く、光を効率的に吸収するため光の透過率は30
%程度の低い値を示している。照射パワーが0.7mW
以上になると光透過率は次第に立ち上がり、1.3mW
で70%の飽和値に至る。参考のため、レーザ光をパル
ス的ではなく、DC的に照射した場合には、パワーが低
い場合でも時間的に積分されたフォトン数は極めて多く
なるため、透過率は高い値を示す。このことから、図3
の特性は吸収飽和現象によるものであることが分かる。
【0034】図4に、図3の特性を示す超解像再生膜を
図1に示した光ディスクに用い、この光ディスク記録さ
れた情報を再生する場合の記録マーク列、再生光スポッ
ト、光学開口の関係を示す。図4においてTR…は記録
トラックであり、これらのうちTRi は再生中のトラッ
ク、TRi-1,TRi+1 は隣接トラックである。Sは再生
光スポットのe-2径を示し、M…は記録層に形成された
記録マークを示す。ここで、記録マークは超解像再生膜
を設けない場合には符号間干渉が大きく、マークの識別
が不可能な程度に狭ピッチで形成されている。すなわ
ち、図4に示されるように再生光のスポット径の中に2
個以上の記録マークMij-1,Mijが存在している。
【0035】上述した本発明に基づく超解像再生膜を設
けた場合、適当な再生光パワーを選ぶことにより、超解
像再生膜の入射フォトン数の多い位置のみに透過率の高
い領域が形成される。ここでの入射フォトン数は、再生
時における再生光スポットに対する光ディスクの移動に
伴って時間積分した値になる。この場合、超解像再生膜
は図4の領域A(光学開口)で透過率が高くなり、光学
開口Aの外側では光が透過しない。再生信号に寄与する
のは再生光スポットSと光学開口Aとの重複した領域
(共通集合部)である。従って、超解像再生膜を備えて
いない従来の光ディスクでは識別不能な程度に高密度の
記録マークであっても、本発明では容易に識別できる。
【0036】また、従来の光ディスクでは再生中のトラ
ックTRi 上の記録マークMijを読み取るとき、隣接ト
ラックTRi-1,TRi+1 上の記録マークMi-1 およびM
i+1とのクロストークが生じる。このため、従来の光デ
ィスクではトラックピッチもそれほど詰めることができ
ないという欠点があった。これに対して、本発明では隣
接トラック上の記録マークMi-1 およびMi+1 とのクロ
ストークが生じないため、トラックピッチをより詰める
ことができる。
【0037】なお、本発明では比較的長寿命の励起準位
への励起による吸収飽和を利用するが、この励起準位は
準安定ではなく、遅くとも数百μsの時間経過後には完
全に基底状態に脱励起する。従って、本発明では1ビー
ム動作で光学開口を閉じることができ、従来のフォトク
ロミック材料を用いたファトンモードの超解像再生膜の
ように光学開口を閉じるための補助ビームを照射する必
要がない。すなわち、本発明によれば再生光スポットの
通過時間程度の短い時間で高速に光学開口を開閉するこ
とができる。
【0038】なお、特開平6−28713号公報には、
光ビームの径を絞るために半導体微粒子を含有するシャ
ッタ層を備えた光ディスクが記載されている。しかし、
この公報にはシャッタ層がどのような原理でシャッタ効
果を示し、シャッタ層としての良好な特性はどのような
構成(例えば、半導体微粒子の含有率)で得られるのか
どうかという点に関して容易に実施できる程度の具体的
な開示がない。
【0039】以下、本発明のより具体的な実施例を説明
する。 (実施例1)基板上に超解像再生膜のみを形成してその
特性を調べた。マグネトロンスパッタ装置にガラス基
板、CdSeターゲットおよびSiO2 ターゲットを装
着し、2元同時スパッタ時にCdSeターゲットおよび
SiO2 ターゲットへ投入するRF電力比を変えて、膜
中のCdSe微粒子の粒径を変化させた。
【0040】まず、CdSe微粒子の粒径がR=2n
m,R=5nm,R=10nmであるCdSe体積含有
率50Vol.%の超解像再生膜を作製した。この超解
像再生膜に波長650nmの半導体レーザ光をパルス状
に照射し、時間分解スペクトルアナライザを用いて透過
率の時間応答性を調べたところ、図5に示す結果が得ら
れた。図5において、t=0は吸収飽和を発生させるの
に十分な強度の光パルスの照射を開始した時刻を意味す
る。
【0041】図5に示されるように、CdSe微粒子の
粒径がR=5nm,R=10nmの場合、透過率Trの
変化の上昇時間は光パルスとほぼ同一のnsであるが、
R=5nmの場合の方がR=10nmの場合よりも僅か
に速い。このことから、光励起の応答は極めて高速に起
こっていることが分かる。
【0042】光パルスの照射終了後、透過率は脱励起に
伴って低下し、最終的にはパルス照射前のレベルに戻
る。粒径がR=2nmのCdSe微粒子の場合、微粒子
化の効果によりエネルギーギャップεg および励起子準
位εexは高エネルギー側にシフトし、再生光の波長では
励起することはできずに再生光は透過し、透過率は変化
しない。R=5nmの場合、再生光の照射により伝導帯
から励起子準位への遷移のみが起こり、透過率の変化は
非常に急峻となる。R=10nmの場合、微粒子化によ
る光エネルギーシフトは小さく、再生光の照射によりバ
ンド間遷移が起こり、バンド間遷移の吸収飽和現象によ
り透過率が変化する。
【0043】次に、CdSe微粒子の粒径Rを伝導帯か
ら励起子準位への遷移が起こる5nmに固定し、超解像
再生膜のCdSe体積含有率を10〜100vol.%
(100vol.%はCdSe連続膜を意味する)の範
囲で変化させた。こうして得られた超解像再生膜に対し
て、波長650nmの半導体レーザ光をパルス状に照射
して時間分解スペクトルアナライザを用いて透過率の時
間応答性を調べた。図6はその結果であり、t=0は吸
収飽和を発生させるのに十分な強度の光パルスの照射を
開始した時刻を意味する。図6では、実施例1−1,1
−2として、それぞれ超解像再生膜のCdSe体積含有
率が50vol.%,60vol.%の場合を示してい
る。
【0044】図6から明らかなように、CdSe体積含
有率が異なる場合、この体積含有率が大きい方が透過率
変化が大きく有利なことが分かる。また、透過率の変化
量が大きい分、脱励起の時間も長くなる。
【0045】このように半導体微粒子を含有した超解像
再生膜は、その半導体微粒子の体積含有率および粒径を
変化させることで、透過率の変化量、脱励起の時定数を
変化させることができるので、動作条件に合わせた設計
の自由度が広い。
【0046】次に、図7に示すように超解像再生膜を有
する相変化型光ディスク(DVD−RAM)を作製し
た。この光ディスクは、ポリカーボートネートからなる
ディスク基板11上に膜厚100nmのSiN干渉層1
2、膜厚20nmの超解像再生膜13、膜厚150nm
のZnS−SiO2 下部干渉層14、相変化記録層であ
る膜厚20nmのGeSbTe記録層15、膜厚150
nmのZnS−SiO2上部干渉層16および膜厚50
nmのAl−Mo反射層17が順次形成され、さらにA
l−Mo反射層17上に、接着剤層18を介して対向基
板19が設けられた構成となっている。
【0047】図7の相変化型光ディスクは、例えば以下
のような方法により製造することができる。 (1) まず、トラッキングガイドグルーブが形成されたポ
リカーボネート製のディスク基板11を多室マグネトロ
ンスパッタリング装置にセットして真空排気する。
【0048】(2) 第1室で、BドープSiターゲットを
2 −Ar混合ガスプラズマ中で反応性DCスパッタ
し、膜厚100nmのSiN干渉層12を形成する。 (3) 第2室で、CdSeターゲットをSiO2 ターゲッ
トをArプラズマで二元同時RFスパッタすると共に、
基板11にRFバイアスを印加して、バイアススパッタ
により膜厚50nmの超解像再生膜13を形成する。こ
の際、スパッタ条件を調整することにより、上記の予備
実験で形成した実施例1−1、実施例1−2の超解像再
生膜を形成することができる。 (4) 第3室で、ZnS−SiO2 をArプラズマでRF
スパッタして膜厚150nmのZnS−SiO2 下部干
渉層14を形成する。 (5) 第4室で、GezSb2 Te5 ターゲットをArプ
ラズマでDCスパッタして膜厚20nmのGeSbTe
記録層15を形成する。 (6) 第5室で、ZnS−SiO2 をArプラズマでRF
スパッタして膜厚150nmのZnS−SiO2 上部干
渉層16を形成する。第6室で、Al−Mo反射層17
を形成する。
【0049】(7) この後、上記のようにして12〜17
の各層が生成されたディスク基板11を大気中に取り出
す。 (8) さらに、ホットメルト接着剤またはUV樹脂からな
る接着剤層18をAl−Mo反射層17にスピンコート
した後、対向基板19を乗せ、接着剤層18を硬化して
貼り合わせる。このような工程により、図7に示した相
変化型光ディスクを作製する。
【0050】SiN干渉層12は必ずしも必要ではない
が、超解像再生膜13の透過率変化を干渉効果により増
大させるために設けることが望ましい。対向基板19は
膜の設けられていない平板でもよいし、ディスク基板1
1と同様にグルーブを設け、機能性多層膜を形成したも
のでもよい。
【0051】ディスク基板11に設けられるグルーブの
ピッチは、記録・再生時に使用するレーザ波長、対物レ
ンズのNAおよび超解像再生膜13の特性に応じて決定
される。以下の実験ではレーザ波長650nm、対物レ
ンズのNA0.6という条件を採用する。この条件下で
は、超解像再生膜を設けていない場合にはグルーブピッ
チは高々0.6μm程度までしか詰めることができない
が、超解像再生膜13を設けた場合には、グルーブピッ
チを0.4μm程度まで詰めてもクロストークを所定量
以下に抑えることができる。但し、記録時のクロスイレ
ーズを考慮すると、グルーブピッチはレーザ光スポット
の全半値幅相当の0.5μm程度とすることが好まし
い。グルーブは、ランド・グルーブ記録方式での再生時
のクロストークを低減し、記録時のクロスイレーズを低
減するために、深さが150nmに設定されている(い
わゆるディープグルーブ)。
【0052】一方、比較例としてSiN干渉層および超
解像再生膜を設けない以外は図7と同様の構成の光ディ
スクを作製した。実施例1−1、実施例1−2および比
較例の光ディスクについて、記録再生特性を評価した。
まず、初期化装置を用いて相変化記録層(GeSbTe
記録層)15をディスク全面にわたって結晶化して初期
化を行った。次に、光ディスクを波長650nmの半導
体レーザ、NA0.6の対物レンズを備えた光ディスク
ドライブにセットし、ディスク線速を10m/s、記録
パワーレベルを12mW、消去パワーレベルを6mWに
それぞれ設定し、オーバーライトモードでマーク長が
0.3μmの記録マークをマークピッチを変化させなが
ら単一周波数で記録した。この際、熱干渉の影響を防ぐ
目的で、記録パルスを分割する記録補償を適用した。
【0053】上記のようにして記録した光ディスクにつ
いて再生を行った。まず、マークピッチ(MP)が0.
2μmのマーク列について、再生パワーを変えながら再
生を行った。図8に、再生パワーPrとCNR(再生信
号出力の信号雑音比)との関係を実施例1−1および比
較例について示す。比較例の光ディスクでは、CNRが
低く、0.2μmピッチのマーク列を分離識別して再生
することが不可能であり、符号間干渉の影響から再生信
号強度は極めて低いレベルであった。また、再生パワー
を増加させると光強度の増加に応じて信号強度も増加す
るが、同時に雑音レベルも増加するため、CNRは低い
レベルのままであった。
【0054】これに対して、実施例1−1の光ディスク
では、再生パワーが0.7mW程度未満の低パワー領域
では超解像再生膜が飽和せず、透過率が低い状態のまま
であるため、信号が得られない。再生パワーが0.7m
W以上になると超解像再生膜は徐々に吸収飽和して透過
率が増加し、CNRが向上している。そして、再生パワ
ーが1.3mW程度では超解像再生膜は十分に吸収飽和
が起こって透過率が非常に高くなる結果、十分に高いC
NRを示し、2.2mW程度まで高いCNRが維持され
ている。さらに、再生パワーを増加すると、超解像再生
膜中に形成される光学開口が過大になるため、記録マー
クの識別ができなくなり、徐々にCNRが低下して、最
終的には比較例と同等のレベルになっている。
【0055】なお、マークピッチMPが狭いほど、図8
においてCNRが一定値を示す再生パワーの範囲も狭く
なる。次に、図8においてCNRが一定値を示す再生パ
ワーに設定し、マークピッチの異なるトラックについて
再生して高密度記録特性を評価した。図9に、マークピ
ッチMPとCNRとの関係を実施例1−1、実施例1−
2および比較例について示す。比較例の光ディスクで
は、マークピッチが0.3μm未満で符号間干渉の影響
が強く、CNRが低下している。また、隣接トラックか
らのクロストークも大きいため、トラック上のマークピ
ッチが長い場合でもCNRのレベルはそれほど高くなら
ない。
【0056】これに対して、実施例1−1,1−2のデ
ィスクではマークピッチが0.15μmでも高いCNR
で再生できる。また、クロストークの影響を全く受けな
いため、0.15μmよりもマークピッチが長いときの
CNRも比較例よりも高い。実施例1−1の光ディスク
は透過率変化量が少ないため、マークピッチが長いとき
のCNRは低いが、光学開口のサイズが小さいためマー
クピッチがさらに短くなっても一定のCNRレベルを保
持できる。
【0057】以上の結果から、CNRを高くするために
は透過率変化量を大きくすることが好ましく、高密度化
とパワーマージンの観点からは光学開口を小さくするこ
とが好ましいと言える。
【0058】さらに、本発明の光ディスクでは繰り返し
再生回数が多いという効果が得られる。すなわち、従来
知られている前述したヒートモードまたはフォトンモー
ドの超解像再生方法とは異なり、本発明では原理的に電
子励起のみを用いており、熱疲労または原子移動や結合
状態の変化による劣化が少ないので、繰り返し安定性は
極めて良好である。
【0059】さらに、本発明では特に伝導帯から励起子
準位への遷移における吸収飽和現象を利用しているた
め、透過率の変化量が大きく、応答特性も非常によい。
一般に微粒子における励起子の性質は、微粒子の粒径と
励起子の有効ボーア半径の大小関係で決まる。励起子の
有効ボーア半径が微粒子の粒径よりも大きい方が、微粒
子化したときに高エネルギー側へ大きくシフトする。し
かし、微粒子の粒径が励起子の有効ボーア半径よりも大
きい場合においても、微粒子化したときの高エネルギー
側へのシフトは起こるため、再生光の波長に相当するエ
ネルギーに合わせて適当な半導体材料を選択すればよ
い。
【0060】(実施例2)上記した超解像再生膜のよう
に、微粒子の粒径によって伝導帯から励起子準位への遷
移とバンド間遷移による吸収飽和が起こり得る。これを
確かめるために、CdSe微粒子の粒径が2nm,5n
m,10nm、CdSe体積含有率が50vol.%の
超解像再生膜を有し、超解像再生膜以外は実施例1と同
様な構成の光ディスクを作製した。
【0061】これらの光ディスクに対して、波長可変レ
ーザを用いて吸収飽和に至る未満のレーザパワーを照射
し、波長を長波長側から短波長側にスキャンして超解像
再生動作を確認して、再生信号強度を調べた。CdSe
微粒子の粒径が5nm、体積含有率が50vol.%の
超解像再生膜を用いた光ディスクにおいては、波長が6
50nm付近(1.91eVに相当)で再生信号強度が
増加し、その波長よりも短い波長で一旦再生信号強度が
低下してから、再度短波長側で波長を短くすると共に緩
慢に再生信号強度が増加した。この現象は図2(a)の
特性を直接反映するものであり、本発明に基づく励起子
準位εexへの電子遷移を利用する超解像再生方法に特有
のものである。
【0062】これに対し、CdSe微粒子の粒径が2n
m、体積含有率が50vol.%の超解像再生膜を用い
た光ディスクにおいては、波長が650nm付近(1.
91eVに相当)では再生信号強度が弱かったが、波長
が650nmよりも短波長側で励起子吸収に伴う急峻な
再生信号ピークを呈し、更に短波長側での再生信号強度
が波長に対して緩慢に増加した。
【0063】また、CdSe微粒子の粒径が10nm、
体積含有率が50vol.%の超解像再生膜を用いた光
ディスクでは、波長が650nmよりも長波長側で励起
子吸収に伴う急峻な再生信号ピークを呈したが、650
nm付近での信号強度は波長に対して緩慢に変化した。
【0064】(実施例3)超解像再生膜としてSiC微
粒子分散膜を用いた以外は、図7と同様の構成の光ディ
スクを作製した。SiCのエネルギーギャップεg は3
eV程度であり、励起子準位は波長が420nm程度の
再生光で吸収飽和を起こし、実施例1、実施例2と同様
の超解像再生が実現できた。
【0065】このようにCdSe,SiC以外にも適当
な半導体材料を選択して超解像再生膜に含有させること
によって、幅広い範囲の波長において超解像再生を行う
ことが可能となる。
【0066】(実施例4)超解像再生膜として全膜厚が
10nmのGaInAsP/GaAsの量子井戸型超格
子膜を用いた以外は、図7に示した実施例1と同様の構
成の光ディスクを作製した。GaInAsP/GaAs
のエネルギーギャップεg は1.9eV程度であり、励
起子準位は波長が650nm程度の再生光で吸収飽和を
起こし、実施例1、実施例2と同様の超解像再生が実現
できた。
【0067】以上の実施形態では、本発明を相変化型光
記録媒体に適用した場合について説明したが、本発明は
光磁気ディスク、CD−ROM,CD−R,WORMな
どにも適用でき、それらの場合も上記実施形態と同様の
効果を得ることができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば記
録層の再生光入射面側に配置される超解像再生膜に、再
生光の照射により励起子のエネルギー準位に電子励起し
て光吸収特性が変化する禁制帯を有する材料を含有させ
ることにより、実用的な再生光パワーの領域で超解像再
生膜の透過率変化が起こり、その変化量が大きく、再生
光スポットの通過時間程度の短時間で高速に光学開口を
形成でき、繰り返し再生に対しても安定性を示す光記録
媒体および超解像再生方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光記録媒体の基本的な構成を示す
【図2】本発明に係る光記録媒体における超解像再生膜
に含有される半導体材料の吸収飽和前後における吸収率
と光照射エネルギーとの関係を示す図
【図3】本発明に係る光記録媒体における超解像再生膜
の入射フォトン数と透過率との関係を示す図
【図4】本発明に係る光記録媒体上の再生時における記
録マーク列、再生スポットおよび光学開口の関係を示す
【図5】本発明に係る光記録媒体における超解像再生膜
について半導体材料の微粒子の粒径を変化させたときの
再生時の透過率の時間変化を示す図
【図6】本発明に係る光記録媒体における超解像再生膜
について半導体材料の体積含有率を変化させたときの再
生時の透過率の時間変化を示す図
【図7】本発明に係る光記録媒体の断面図
【図8】本発明の実施形態に係る光記録媒体を用いた場
合の再生パワーとCNRとの関係を示す図
【図9】本発明の実施形態における光記録媒体を用いた
場合のマークピッチとCNRとの関係を示す図
【符号の説明】
1…基板 2…超解像再生膜 3…中間層 4…記録層 5…保護膜 11…ディスク基板 12…SiN干渉層 13…超解像再生膜 14…ZnS−SiO2 下部干渉層 15…GeSbTe記録層 16…ZnS−SiO2 上部干渉層 17…Al−Mo反射層 18…接着剤 19…対向基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平尾 明子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録層の再生光入射面側に超解像再生膜を
    有する光記録媒体において、 前記超解像再生膜は、再生光の照射により励起子のエネ
    ルギー準位に電子励起して光吸収特性が変化する禁制帯
    を有する材料を含有していることを特徴とする光記録媒
    体。
  2. 【請求項2】記録層の再生光入射面側に超解像再生膜を
    有する光記録媒体において、 前記超解像再生膜は、再生光の照射により励起子のエネ
    ルギー準位に電子励起して光吸収特性が変化する半導体
    材料を含有していることを特徴とする光記録媒体。
  3. 【請求項3】前記超解像再生膜は、母材中に半導体微粒
    子を分散させた構造を有することを特徴とする請求項2
    記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】前記超解像再生膜は、量子井戸構造を有す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の光記録媒
    体。
  5. 【請求項5】記録層と、該記録層の再生光入射面側に配
    置され、再生光の照射により励起子のエネルギー準位に
    電子励起して光吸収特性が変化する禁制帯を有する材料
    を含有した超解像再生膜とを有する光記録媒体に対し、
    再生光を照射して前記超解像再生膜に再生光スポットサ
    イズよりも小さい光学開口を形成し、この光学開口を通
    して前記記録層中に形成された記録マークを読み取るこ
    とにより、前記記録マークとして記録された情報を再生
    することを特徴とする超解像再生方法。
  6. 【請求項6】記録層と、該記録層の再生光入射面側に配
    置され、再生光の照射により励起子のエネルギー準位に
    電子励起して光吸収特性が変化する半導体材料を含有し
    た超解像再生膜とを有する光記録媒体に対し、再生光を
    照射して前記超解像再生膜に再生光スポットサイズより
    も小さい光学開口を形成し、この光学開口を通して前記
    記録層中に形成された記録マークを読み取ることによ
    り、前記記録マークとして記録された情報を再生するこ
    とを特徴とする超解像再生方法。
  7. 【請求項7】前記超解像再生膜は、前記再生光の照射中
    は励起状態に保持され、前記再生光の照射後は所定時間
    内に脱励起を起こすことを特徴とする請求項5または6
    記載の超解像再生方法。
  8. 【請求項8】前記超解像再生膜の励起状態からの脱励起
    の時定数を、前記再生光の全半値幅が前記光記録媒体上
    を通過する時間の2倍以上としたことを特徴とする請求
    項7記載の超解像再生方法。
JP9251102A 1997-03-17 1997-09-16 光記録媒体および超解像再生方法 Pending JPH1186342A (ja)

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