JPH1184070A - 使用済燃料貯蔵ラック用壁サポート - Google Patents

使用済燃料貯蔵ラック用壁サポート

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JPH1184070A
JPH1184070A JP9245011A JP24501197A JPH1184070A JP H1184070 A JPH1184070 A JP H1184070A JP 9245011 A JP9245011 A JP 9245011A JP 24501197 A JP24501197 A JP 24501197A JP H1184070 A JPH1184070 A JP H1184070A
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JP
Japan
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support
rack
spent fuel
wall
pool
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Application number
JP9245011A
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English (en)
Inventor
Shigeyoshi Iwakura
成良 岩倉
Hidetoshi Kanai
秀俊 金井
Tsuneyasu Yamanaka
庸靖 山中
Yoshinori Ebina
圭徳 海老名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Nuclear Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Nuclear Engineering Co Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ラックの耐震性を維持しつつ据付作業性が良好
かつサポート伸縮操作の遠隔化,自動化を容易にするサ
ポートを提供し、現地作業工数の低減および現地作業員
の放射線被曝量を低減することである。 【解決手段】サポート300は、プール壁側フランジ3
01,円柱の円周上にねじを切ったサポート軸302,
サポート軸ねじ部に螺合しかつ歯車のケーシングとなる
本体304によって保持された大かさ歯車307,大か
さ歯車を回転させるための小かさ歯車306,小かさ歯
車306に取り付けた調節ねじ305,本体304に接
合され、ラックの側面と接触するラック側フランジ30
3から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電所で発
生する使用済燃料集合体を一時保管する使用済燃料貯蔵
設備に係わり、とりわけ使用済燃料貯蔵ラックの据付作
業性,経済性及び支持機能を向上した使用済燃料貯蔵ラ
ックの壁サポート構造に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所において、原子炉炉心から
取り出された使用済燃料集合体(以下「使用済燃料」と
いう)は、再処理工場に搬出されるまでの間、原子力発
電所内に設けられた使用済燃料貯蔵プール(以下「プー
ル」という)内で冷却,保管される。この場合、使用済
燃料はプールの底部に設けられたステンレスまたは中性
子吸収材により構成された、それぞれ使用済燃料を一体
収納可能な角筒体を複数体連結した使用済燃料貯蔵ラッ
ク(以下「ラック」という)に貯蔵される。ラックに
は、地震時のラックの転倒を防止するため、プール壁と
ラックの間にサポートを設けて支持する必要がある。
【0003】従来技術では、例えば実開平2−16319号の
ように、断面正方形の角筒状である使用済燃料貯蔵セル
(以下「セル」という)を上下2枚のサポート板によっ
て支持するものがあり、これは前記サポート板を予めプ
ールの壁に取り付けた埋込金物に支持金物を介して溶接
で固定して、サポート板に設けた正方形の穴にセルを挿
入,固定して支持する構造である。
【0004】また、特公昭57−25797 号のように、使用
済燃料を各々1体貯蔵するセルを束ねた構造のラックを
壁から支持するため、プール壁に接する旋回受台と腕、
前記腕に接続されたピストン、前記ピストンを収容可能
なシリンダ、前記シリンダに収容され前記ピストンに当
接したばねより構成された規制装置を設けたサポートを
ラックとプールの壁との間に設置してラックを支持する
構造のものがある。
【0005】また、特公昭57−25798 号のように、ラッ
クとプール壁との間に、水平方向支持を行うとともに予
負荷を与える機構としてシザース式ジャッキを用い、前
記ジャッキのリンク腕の一方に可撓性の衝撃吸収部材で
あるばね座金を取り付け、共働するリンク腕に受台を装
着してサポートとしているものがある。このサポート
は、前記ジャッキ部分の駆動ねじを回すことにより、リ
ンク腕によって形成される平行四辺形の水平方向対角線
長さを伸縮させ、ラックをプール壁から支持する構造で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の中で、
図8に示すようなラックのサポート方法では、ラック2
は使用済燃料を貯蔵するセル701,水平かつ上下二段
に配置されセル701を支持する二枚のサポート板70
0,サポート板700をプール壁1に固定してラックを
支持するための支持金物702から構成されており、サ
ポート板700はプール壁1に埋込固定されている埋込
金物に支持金物702を介して溶接によって固定されて
いる。前記サポート方法では、現地でのラックの据付時
に多数の支持接点を溶接によって接合、もしくはボルト
・ナットによってサポート板およびラックを固定しなけ
ればならず現地作業工数が多いという問題があった。さ
らにサポートが溶接によって埋込金物に固定されている
ため、ラックの取替時にはサポート板を水中で切断しな
ければならず、再度同様のサポート形式のラックを据え
付けるためには切断部を埋込金物の面と面一となるよう
に仕上げる必要があった。しかし、この作業はプール内
水中という作業環境から、完全に遠隔操作による自動切
断にする必要があり、かつ気中で確立されている切断・
仕上技術を水中に適用しなければならないという問題が
あった。このためサポート板除去・切断部仕上作業を無
くすことができれば据付作業を大幅に改善することが可
能である。
【0007】図9に示すようなサポートでは、サポート
800は、プール壁1に面接触を可能とする球状継手の
ある旋回受台801,旋回受台801に取合腕802,
腕802に接続されサポートを伸縮するためのピストン
803およびシリンダ804,ラック2とピストン803と
の間に設け、ピストンに常に位置決め力を作用させる圧
縮ばね805,ラックに溶接もしくはボルト固定によっ
てサポートを取り付けるためのラック側フランジ80
6,サポート長さをばねの力に抗して維持するため、ピ
ストンおよびシリンダにあけられた穴807に挿入させ
るピン808から構成される。このサポートは、ばね8
05を縮め、サポート全体が縮められた状態でプール壁
1あるいはラック2に取り付ける必要があるため、シリ
ンダ804及びピストン803にあけられた小孔807に
ピン808を挿入してサポートを縮めた状態に維持し、
ラック2をプール内に据え付けた後、ピン808を抜い
てサポート800の長さをラックを支持するのに適当な
長さとしている。しかしこの構造では、一度ピン808
を抜いてしまうと水平方向にサポートが伸びた状態にな
ってしまうため、誤ってピン808が抜けた場合や、ラ
ック2もしくはサポート800の取替工事を行う際に
は、サポート800の水平方向支持を緩めることが難し
いという問題がある。
【0008】図10に示すようなサポートでは、サポー
ト900はプール壁1に接触する受台901,受台90
1を支持するための腕902,腕902と共働するばね
座金を重ねた部材903,シザース式ジャッキ機構90
4,駆動ねじ907,ジャッキ904をばね座金903
に接続する部材908,ジャッキ904とラック2を接
続する部材906より構成されており、サポート設定時
には、複数のリンク部材905により形成される四角形
を変形させることに伴い駆動ねじ907の位置が水平お
よび鉛直方向に移動する特徴がある。ラックはプラント
運転中には水遮蔽上、水深10メートル以上の深さに設
置されているため、ラックの取替工事においてサポート
伸縮操作はプールの外から行う必要があるが、前述のよ
うに駆動ねじ907の位置が移動するため、サポート伸
縮作業の作業性および自動化を考えた場合、駆動ねじ9
07の位置移動にあわせて治工具909の位置を移動さ
せる機構を設けなければならないという問題がある。ま
た、駆動ねじ907には、サポート伸縮操作用治工具9
09が容易に取り合うためのガイドがないため、前述の
ようにプールの外から治工具909を設定することは難
しく、治工具909の設定の際、サポート900やラッ
ク2,プール壁1と衝突する可能性がある。本発明の目
的は、特にラックの取替工事等においてラックとプール
壁との間に設けるサポートを容易に伸縮可能な構造にす
ること、サポートの伸縮操作を遠隔で繰り返し行える構
造とすること、サポート伸縮操作用治工具を容易に設定
できる構造とすることによって、ラックおよびラックサ
ポートの据え付けおよび撤去に係わる作業性を向上した
サポートを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段を以下に示す。
【0010】図8に示したようなサポート方式の課題
は、特にラックの取替工事等において、ラックの耐震性
を維持し、かつサポートの据付作業性を向上することで
あり、この課題を解決する手段として、本発明によるサ
ポートを予めプール壁あるいはラックにボルト・ナット
もしくは溶接によって取り付け、サポートの長さを縮め
た状態でラックをプール内に据え付けた後、サポートの
長さを伸ばしてラックをプール壁からサポートすること
により、ラックおよびサポートの据付作業性を向上する
方法がある。さらにラックおよびサポートをプール内に
据え付ける場合にラックにサポートを取り付け、ラック
とサポートを同時にプール内に吊り込むことにより、サ
ポートを1体ずつプールの壁に取り付けるよりも大幅に
サポートの取付作業効率を向上することが可能となる。
【0011】図9に示したようなサポートの課題は、サ
ポートの伸縮操作を繰り返し行えるようにすることであ
る。この課題を解決する手段として、本発明による図1
から図7に示すサポートのように、ねじによるジャッキ
構造をサポートの長さ伸縮機構として採用し、ねじのリ
ードをサポート長さの伸縮量とする方法がある。
【0012】図10に示すようなサポートの課題の一つ
は、サポート伸縮操作用治工具を設定し易くすることで
あり、この課題を解決する手段として、サポート伸縮操
作用治工具設定ガイドを調節ねじ部に設ける構造を取り
入れる方法がある。また、もうひとつの課題はサポート
の伸縮に係わらず調節ねじの位置を一定とすることであ
り、この課題を解決する手段としてウォーム歯車機構や
かさ歯車機構をサポート伸縮操作の伝達機構としたサポ
ートとする方法がある。
【0013】請求項1のサポートは、サポート長さを伸
縮させることができる構造であるため、予めプール壁も
しくはラックに本発明によるサポートを取り付け、その
後ラックをプール内に据え付けることによりラックおよ
びサポートの据え付けに係わる作業効率を向上するよう
に作用する。
【0014】請求項2のサポートは、ウォーム歯車機構
もしくはかさ歯車機構によって鉛直軸中心の回転力をサ
ポート軸中心の回転力に変換してサポート軸のめねじを
回転させ、サポート長さを伸ばしてラックをサポートす
る構造としており、サポートの伸縮に係わらず調節ねじ
の位置が一定なので、サポート伸縮操作用治工具を鉛直
軸中心に回すだけでよく、サポート伸縮操作効率を向上
するように作用する。請求項3のサポートは請求項2に
記載のサポートにおいて、サポート軸とプール壁側フラ
ンジとの取り合いを球状継手とすることで、プール壁あ
るいはラックの傾きを吸収しサポートのプール側フラン
ジ全面をプール壁に面接触させることが可能となり、地
震時に壁面に作用する圧縮力を均一に伝える作用があ
る。
【0015】請求項4のサポートは、請求項3に記載の
サポートにおいてスクリュー軸とプール壁側フランジと
の取り合いを球状継手にすることで起こりうるサポート
のプール壁側フランジの回転を抑制し、サポートのプー
ル壁側フランジとプール壁の接触時の両者の摺動を回避
する作用がある。
【0016】請求項5のサポートは、請求項2から請求
項4に記載の壁サポートにおいて、漏斗状のサポート伸
縮操作用治工具ガイドを調節ねじ部に設けることで、治
工具の設定を容易にする作用がある。これにより、サポ
ート伸縮操作用治工具が万が一衝突することで起こりう
るラック、プール壁およびサポートの破損を回避する作
用もある。
【0017】
【発明の実施の形態】図1から図7に本発明によるサポ
ートの一実施例を示す。
【0018】原子力発電所で発生する使用済燃料は、再
処理工場に搬出されるまでの間、原子力発電所内のプー
ルに設置されたラックに一時保管される。使用済燃料貯
蔵設備としてラックの耐震性を担保するため、ラックを
ボルト・ナットもしくは溶接によりプール床に固定する
か、ラックとプール壁との間にサポートを設けラックを
水平方向に支持する必要がある。
【0019】図1はプール壁1とラック2との間に取り
付ける、ねじ機構によって伸縮するサポートの一実施例
である。サポート100はプール壁側フランジ101,
一端がプール壁側フランジ101と接合されているサポ
ート軸102,サポート軸102とおねじ・めねじの関
係にあり、他端がラック2に接触するラック側フランジ
103から構成される。このサポートは、サポート軸1
02の円筒部に設けた六面の平坦部に片口スパナ型の治
工具を取り付けて、これをサポート軸中心に回転させる
ことにより、めねじになっているラック側フランジ10
3からサポート軸102が回転しながら伸長してサポー
ト長さLを調節できる構造となっている。ラック据付時
には、本サポートを予めプール壁もしくはラックにボル
ト・ナットもしくは溶接によって取り付け、ラックをプ
ール床に設置した後、前述のように片口スパナ型治工具
でサポート軸を回転させ、サポートの長さを伸ばしてラ
ックをプール壁から支持することができる。
【0020】ねじによって伸縮するサポートにおいて、
サポートの伸縮操作性を向上するためウォーム歯車を使
用したサポートの一実施例を図2に、かさ歯車を使用し
たサポートの一実施例を図3に示す。
【0021】図2および図3に示すウォーム歯車による
長さ調節機構を有するサポート200はプール壁1に接触
するフランジ201,円柱の円周上にねじを切ったサポ
ート軸202,サポート軸外周ねじ部と螺合しており、
かつ歯車のケーシングとなる本体204によって保持さ
れたウォームホイール208,ウォームホイール208を
駆動するためのウォーム207,ウォーム207を回す
ためウォーム軸206に取り付けた調節ねじ205,ラ
ック2に接触するフランジ203から構成される。ウォ
ームホイール208はウォームホイール208中心を円
筒状に穴あけされて内面にねじを切ってあり、サポート
軸202と螺合している。ウォーム207およびウォーム
ホイール208は本体204に保持されている。サポー
ト軸202には回り止め用のキーを設け、ウォームホイー
ル208が回転してもサポート軸202は回転しない構
造となっている。このためウォームホイール208の回
転によってサポート軸202は図2の横方向に押し出さ
れるか、もしくは引き込まれる。ラック2をプールに据
え付ける場合には、図1に示すサポートと同様に、予め
ラック2もしくはプール壁1のいずれか一方に本サポー
ト200を取り付ける。以下はラック2に本発明による
サポート200を取り付けて据え付ける場合を例に説明
する。ラック2をプール床に設置した後、調節ねじ20
5に、たとえばレンチ状の治工具を接続し、調節ねじ2
05を回転させると、ウォーム軸206が回転し、ウォー
ム軸206に取り付けられているウォーム207が回転
する。ウォーム207の回転によりウォームホイール2
08が回転し、サポート軸202が図2の横方向に押し出
されるか、もしくは引き込まれる。調節ねじ205を回
し、サポート軸202を押し出し、サポート軸202の
先端に取り付けたプール壁側フランジ201をプール壁
1に接触させた後、各プラントの地震条件を考慮した締
付トルクを加えてサポート200に予負荷を与えること
で、ラック2を水平方向に支持する。
【0022】図4は、プール壁1とラック2との間に取
り付ける、かさ歯車によるサポート伸縮機構を有するサ
ポート300の一実施例である。サポート300は、プ
ール壁1に接触するフランジ301,円柱の円周上にね
じを切ったサポート軸302,サポート軸外周ねじ部に
螺合しておりかつ歯車のケーシングとなる本体304に
よって保持された大かさ歯車307,大かさ歯車307
を駆動するための小かさ歯車306,小かさ歯車306
に取り付けた調節ねじ305,ラック2に接触するフラ
ンジ303から構成される。かさ歯車をサポート伸縮機
構として使用しているという点以外は、図2に示すウォ
ーム歯車によるサポート伸縮機構を有するサポート20
0と使用法,取付方法は同様である。
【0023】図5は本発明による球状継手を適用した壁
サポートの一実施例である。以下、図2に示したウォー
ム歯車式サポート200に球状継手を採用した場合につ
いて説明する。プール壁側フランジ201とサポート軸
202の接合部を球状継手401とすることによって、
プール壁側フランジ201がプール壁面1と据え付ける
ラック側面との傾きを吸収し、プール壁1とプール壁側
フランジ201の接触面を全面均一に接触させることが
可能となり、良好な支持状態を得ることができる。
【0024】図6はプール壁側フランジ回転抑制ガイド
(以下「抑制ガイド」という)を適用した壁サポートの
一実施例である。以下、図2に示したウォーム歯車式サ
ポート200に前記球状継手を採用し、かつ抑制ガイド
を採用した場合について説明する。プール壁側フランジ
201とサポート軸202の接合部を球状継手401と
すると、前述したように良好な支持状態を得ることがで
きるが、サポート伸縮に伴ってサポートのプール側フラ
ンジ201が回転する可能性がある。そこで図5に示す
ような抑制ガイドをサポート201に取り付けること
で、サポートのプール壁側フランジ201とプール壁1
が接触する際、両者の摺動を回避することができる。ま
たプール壁1に、例えばラック取替工事の際の既設サポ
ート切断残部のような突起物があり、これを、例えばプ
ール壁側フランジ201に切り込みを入れて回避するよ
うな場合、プール壁側フランジ201が正確にプール壁
に取り合うようにしなければならない。この場合、球状
継手401を採用すると、プール壁側フランジ201が
球状継手部で回転しうるので、プール壁側フランジ20
1の正確な位置決めが困難となる。そこで、本発明によ
る抑制ガイド501を設けることが有効である。抑制ガ
イド501はプール壁側フランジ201の必要な自由度
を損なうことなくプール壁側フランジ201の回転を抑
制できる。
【0025】図7はサポート伸縮操作用治工具設定ガイ
ド(以下「設定ガイド」という)を適用した壁サポート
の一実施例である。以下、図2に示したウォーム歯車式
サポート200に設定ガイドを採用した場合について説
明する。調節ねじ205を回すためのレンチ状治工具を
設定しやすくするために設定ガイド601を設ける。プ
ール内でのサポート取付位置は、プール上部から10メ
ートル以上の深さの位置となるため、例えばラック取替
工事等においては、プール水中にある調節ねじ205と
取り合うための、長いポールの先端にレンチ状の頭部を
備えた治工具の設定し易さが、サポート伸縮作業効率に
及ぼす影響は大きい。設定ガイド601をサポートに設
けることで治工具の設定を容易にできるだけでなく、治
工具がラックやサポートおよびプール壁に衝突して破損
することを回避することもできる。
【0026】
【発明の効果】本発明による効果は、主にプール壁とラ
ックとの間にラックの耐震性を維持するために設定する
壁サポートにおいて、サポートを伸縮可能な構造とする
ことでラックおよびサポートの据付作業性を向上するこ
とである。
【0027】ラックをプール内に据え付ける際、予めプ
ール壁もしくはラックに長さ調節可能なサポートを取り
付け、前記ラックをプール床に着座させた後、前記サポ
ートの長さを調節することが可能であることから、従来
の、予めプール壁に設定した埋込金物に支持金物を介し
てサポート板を溶接するタイプに比べ、プール壁に埋込
金物を設定する必要がなく、かつサポートを埋込金物に
溶接する必要もないので、ラック据え付けおよび取り替
えに係わる作業を大幅に軽減する効果がある。またサポ
ート伸縮操作を自在に行えるため、例えばプールの改造
工事を行っても繰り返しサポートを使用でき、サポート
の据付時だけでなく、サポートの撤去時にも作業効率を
向上する効果がある。また、本発明によるサポートを予
めラックに取り付けることにより、ラックと同時にサポ
ートをプール内に吊り込み、設定することが可能とな
り、ラックおよびサポートの据え付けおよび取り替えに
係わる作業工数を大幅に低減する効果がある。これによ
り前記作業に要する時間および作業人員を低減すること
が可能となるため、特に使用済燃料が既にプール内に貯
蔵され放射線管理区域となった後、ラック取替工事もし
くはプール改造工事が必要な場合に、作業者の放射線被
曝量を低減する効果がある。
【0028】次に本発明による効果を請求項ごとに説明
する。
【0029】請求項1に記載の壁サポートは構造が簡単
であり、壁サポートの部品点数を少なくすることが可能
となり安価なサポートを提供することが可能である。ま
た水平方向の地震荷重を水平軸方向にまっすぐ受ける構
造なので壁サポート自身の強度が大きいという効果があ
る。
【0030】請求項2に記載したサポートは、サポート
伸縮機構にウォーム歯車もしくはかさ歯車を用いること
で、鉛直軸中心の回転力をサポート軸中心の回転力に9
0度変換できるため、作業効率を向上する効果があり、
かつ調節ねじがサポート伸縮に伴って移動しないので、
シザース式ジャッキを用いた従来のサポートに比べ、プ
ール外からのサポート伸縮の遠隔操作および前記作業の
自動化の際、サポート伸縮操作用治工具をサポートの伸
縮に伴って移動することがなく、サポート伸縮作業の遠
隔化および自動化を容易にする効果がある。これは、ラ
ックおよびサポートの設置場所が、使用済燃料遮蔽上の
制約により、プール外から10メートル以上の深さの水
中にあるため、特にプールの改造やラック取替工事の
際、使用済燃料が既にプール内に保管されていればプー
ル内の水を抜くことはできない。このため、水中溶接や
水中切断もしくは手動によるサポート解除作業を行わな
ければならず、前記作業は困難なものとなる。本発明に
よるサポートでは、前述のように作業の遠隔化および自
動化を容易に可能な構造としているため、サポートの伸
縮作業を少数作業員で且つ短時間で実施でき、現地作業
者の放射線被曝量をさらに低減することが可能となる。
【0031】請求項3に記載のサポートは、プール壁側
フランジとサポート軸との取り合いを球状継手にするこ
とにより、プール壁側フランジに角度的な自由度を持た
せ、プール壁面とラックの傾きにプール壁側フランジを
対応させることができ、サポート支持状態を良好にする
効果がある。
【0032】請求項4に記載のサポートは、壁とフラン
ジ接触時の両者の摺動を回避する効果がある。
【0033】請求項5に記載のサポートは、サポート伸
縮操作用治工具の設定ガイドを調節ねじ周辺に設けてい
るため、特にプール改造工事およびラック取替工事にお
いて、プール外から治工具の着脱操作を行う必要がある
場合に、治工具の着脱操作を容易にする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるねじ式サポート構造の概
略構成図である。
【図2】本発明の他の実施例であるウォーム歯車式サポ
ート構造の構成図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】本発明の他の実施例であるかさ歯車式サポート
構造の構成図である。
【図5】本発明の他の実施例である球状継手を設けたサ
ポートの構成図である。
【図6】本発明の他の実施例である抑制ガイドを設けた
壁サポートの構成図である。
【図7】本発明の他の実施例である設定ガイドを設けた
壁サポートの構成図である。
【図8】プール壁の埋込金物に溶接する従来技術のサポ
ート構造の構成図である。
【図9】ピストンおよびシリンダを備え、ばね力によっ
てラックを支持する従来技術のサポートの構成図であ
る。
【図10】シザース式ジャッキによって寸法変化を可能
とした従来技術のサポートの構成図である。
【符号の説明】
1…プール壁、2…ラック、100,200,300…
サポート、101,201,301…プール壁側フラン
ジ、102,202,302…サポート軸、103,2
03,303…ラック側フランジ、204,304…本
体、205,305…調節ねじ、206…ウォーム軸、
207…ウォーム、208…ウォームホイール、306
…小かさ歯車、307…大かさ歯車、401…球状継
手、501…抑制ガイド、601…設定ガイド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金井 秀俊 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 山中 庸靖 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 海老名 圭徳 茨城県日立市幸町三丁目2番2号 日立ニ ュークリアエンジニアリング株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】使用済燃料集合体を保管する使用済燃料貯
    蔵プール内にて、一体の前記使用済燃料集合体を貯蔵可
    能な角筒体を複数体具備する使用済燃料ラックを支持す
    るため、前記使用済燃料貯蔵プールの壁と前記使用済燃
    料貯蔵ラックとの間に設ける壁サポートにおいて、 使用済燃料貯蔵プール壁側フランジ、前記使用済燃料貯
    蔵プール壁側フランジに接合したスクリュー、前記スク
    リューとおねじ・めねじの関係にあり、なおかつ使用済
    燃料貯蔵ラックと接触する使用済燃料貯蔵ラック側フラ
    ンジから構成され、前記スクリューを回すことでサポー
    ト全長を変えることが可能な構造であることを特徴とす
    る壁サポート。
  2. 【請求項2】使用済燃料貯蔵プール壁側フランジ、前記
    使用済燃料貯蔵プール壁側フランジに接合したスクリュ
    ー、外部操作による回転力を90度変換してスクリュー
    に作用させるためのウォーム歯車もしくはかさ歯車を使
    用した前記壁サポート伸縮機構、使用済燃料貯蔵ラック
    と接触する使用済燃料貯蔵ラック側フランジから構成さ
    れ、ウォーム歯車もしくはかさ歯車を回すことでサポー
    ト全長を変えることが可能であることを特徴とする壁サ
    ポート。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の壁サポートにおいて、前
    記スクリューと前記使用済燃料貯蔵プール壁側フランジ
    との取り合いを球状継手としたことを特徴とする壁サポ
    ート。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の壁サポートにおいて、前
    記球状継手の採用によって起こりうる使用済燃料貯蔵プ
    ール壁側フランジの回転を抑制するために抑制ガイドを
    設けたことを特徴とする壁サポート。
  5. 【請求項5】請求項2から請求項4のいずれか1つの壁
    サポートにおいて、前記壁サポートの寸法調整のために
    用いる治工具の設定用ガイドを設けたことを特徴とする
    壁サポート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011112554A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 使用済燃料貯蔵設備の改造方法
JP2012068203A (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 Toshiba Corp 使用済燃料貯蔵ラックの耐震補強構造及び耐震補強方法

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