JPH1183827A - 葉たばこの褐色色素分析方法及び葉たばこの品質評価方法 - Google Patents

葉たばこの褐色色素分析方法及び葉たばこの品質評価方法

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JPH1183827A
JPH1183827A JP23874797A JP23874797A JPH1183827A JP H1183827 A JPH1183827 A JP H1183827A JP 23874797 A JP23874797 A JP 23874797A JP 23874797 A JP23874797 A JP 23874797A JP H1183827 A JPH1183827 A JP H1183827A
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JP
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peak
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leaf tobacco
leaves
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JP23874797A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Komatsu
宏昭 小松
Yasuhiko Fujisaki
康彦 藤崎
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Japan Tobacco Inc
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Japan Tobacco Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優良な品質を有する乾葉と、品質低下葉であ
る急乾葉、ムレ葉を香喫味に関連する内容成分の相違を
反映した形で確実に識別する。 【解決手段】 脱イオン水を用いて葉たばこ乾葉中の褐
色色素を抽出し、その抽出液を分離用カラムとして逆相
系カラムを用い、分離用溶媒として酢酸アンモニウムを
含む脱イオン水/アセトニトリル系を用いる液体クロマ
トグラフ装置に注入し、アセトニトリル濃度を5段階に
増加する条件にて分離する。得られるクロマトグラフの
(第1ピーク量+第2ピーク量)と(第4ピーク量+第
5ピーク量)との比を指標として正常葉、急乾葉、ムレ
葉を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収穫して乾燥され
た葉たばこの品質を評価するのに適切な褐色色素の分析
方法及び葉たばこの品質評価方法に関し、より詳細には
バーレー種葉たばこの褐色色素の分析方法及びその褐色
色素を利用した葉たばこの品質評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、収穫・乾燥された葉たばこは、葉
たばこの品質を着葉位置、塾度、色沢、組織、葉肉等の
品質要素を総合的に判断して外観による評価が行われ、
下記表1に○で示される品質区分に格付けが行われる。
そして、この格付けに基づき、紙巻きたばこの製造用の
原料用途が区分される。
【0003】
【表1】 上記表1中で、Aタイプは正常葉、Bタイプは軽度の未
熟葉・粗剛葉、Cタイプは中〜重度の未熟葉・粗剛葉、
Pタイプは急乾葉・白ボケ葉、Sタイプはムレ葉・青ク
スミ葉、Mタイプは最下級混合品を意味する。葉たばこ
の乾燥は、大別すると黄色種のように風火力により温・
湿度を強制的に制御して乾燥を行う風火力乾燥法と、在
来種やバーレー種のようにパイプハウス等を利用して温
・湿度を制御して乾燥を行う自然乾燥法により行われて
いる。黄色種と在来種やバーレー種とでは、乾燥法が異
なることからくる品質性状に違いが見られる。ここで
は、バーレー種葉たばこの乾燥について主として説明す
る。
【0004】バーレー種葉たばこの乾燥は、細胞をでき
るだけ維持させながら使用適性に応じた内容成分の変化
を促進すること、すなわち不必要な蛋白質や糖分などの
成分の分解を十分に図ることが肝要で、自然環境条件下
において長い日数をかけてゆっくりと乾燥を進めること
が基本であり、黄変期→褐変期→中骨乾燥期を経て乾燥
される。この乾燥過程において、葉内の内容成分の変化
(分解)とともに葉色は、緑→黄色→褐色と変化するわ
けであり、この内容成分の変化と葉色の変化との間には
密接な関係が見られる。次に、前記した色損系のPタイ
プとして格付けされる急乾葉、白ボケ葉、及びSタイプ
として格付けされるムレ葉、青クスミ葉について説明す
る。
【0005】(1)急乾葉 外見形状は、褐変が十分でなく全体に黄色味を帯びる
か、黄色の部分が残り、比較的に明るい褐色を呈する。
内容成分では、糖、アミノ酸、ポリフェノールの含有率
が高く、香喫味は香味がうすく、生臭み、生甘味、いや
味がある。その生出原因は乾燥室内の湿度低下であり、
低湿条件下で乾燥が進むと、葉色変化に比べて、葉中の
水分の減少速度が速く、葉の黄変部分が乾きすぎて、褐
変が十分に進行せずに黄色い乾葉に仕上がる。
【0006】(2)白ボケ葉 葉元部の色調が白っぽく、葉先と葉元の色調の差が見ら
れ、中骨も白い特徴がある。極端なものは、葉全体が白
っぽくなる。この症状は、急乾葉の症状と併発すること
が多い。未熟葉の収穫や大型葉のように葉元が薄く充実
が悪いと発生しやすい。内容成分はアルカロイド含量と
糖含量が著しく低く、香喫味は乏しく、生臭み、渋味、
いや味がある。生出原因は、乾燥中の温・湿度と乾燥施
設での透過光が関与している。白ボケ葉は、急乾葉と同
じに格付けされる。
【0007】(3)ムレ葉 葉色は暗く、黒褐色を呈する。香喫味は生臭い臭いがあ
り、喫味品質は劣る。その生出原因は、急乾葉と逆で、
高湿条件下での脱水不良である。雨天日が連続するとき
や密吊りによる空気の停滞、換気不足が挙げられる。
【0008】(4)青くすみ葉 褐色の色調の根底に青みが含まれる乾葉である。香喫味
は、青臭い臭いが発現する。生出原因は、黄変期に葉中
のクロロフィルが分解消失しないで乾葉に固定されるこ
とによるが、窒素過多、若返り、晩作などの未熟収穫さ
れた場合に生出しやすい。未熟葉は、収穫直後に直射日
光や強風に直接当たると急激脱水を受けやすく、クロロ
フィルが分解されずに葉中に残り、緑色を残しやすい。
また、湿度が適性であっても、黄変温度が低い場合は黄
変が抑制され、クロロフィルが十分分解しないうちに細
胞が死滅して褐変が始まるので、乾葉は青みを呈し、く
すんだ色調に仕上がる。
【0009】このように、従来からの研究により、Pタ
イプやSタイプのいわゆる品質低下葉において、内容成
分の変化と色調の変化には関連性があることが判明して
いる。これらのPタイプ、Sタイプの葉たばこは、たば
この喫味に悪癖が生じるほか、製造工程において加香効
果が十分に発揮されない等の問題があり、一方価格面に
おいても葉たばこ生産者とのトラブルを避ける上でも格
付けには特段の注意が払われている。
【0010】しかしながら、上記の品質低下葉のPタイ
プやSタイプの葉たばこは、普通系のAタイプの葉たば
こと色相が近似しているため、従来の目視主体による格
付け方法では熟練者でも格付けしにくいという問題があ
った。このため、葉たばこの検体の色彩を検出してこの
色彩を所定の表色系の色空間における座標情報に変換
し、この座標情報と予め記憶している判定条件に基づい
て葉たばこの種類判別をできるような、色彩色差計を用
いた色彩型葉たばこ種別判別装置が提案されている(特
公平7−40905号明細書、特許第2502378号
公報等)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記の色彩検出型葉た
ばこ種別判別装置では、例えば予め複数の種類に分類さ
れた複数の葉たばこの色彩に対応する色空間における分
布を記憶し、この分布領域内の特徴境界を示す情報と色
彩センサー等で検出した色空間における座標値とを比較
することにより、葉たばこの種別を判別するようにして
いる。このため、判別基準になる複数の葉たばこについ
ての色空間の3次元の分布領域の形状やこの分布領域の
特徴境界の位置情報などを、数式等の形として予め計算
等によって求める必要がある。このような計算式などの
設定には多くの労力を要する。
【0012】葉たばこの判別においては、同一の品種で
あっても、生産地や収穫年度さらに着葉位置、検出部位
によっても色分布が異なり、その都度判定基準を設定し
直す必要があるので、設定に時間を要し、使い勝手が悪
いという問題がある。
【0013】また、上記の色彩検出型葉たばこ種別判別
装置は主にPタイプの判別を目的としたものであり、S
タイプをも含めた葉たばこの総合的な品質評価として、
容易に分析可能な指標での判別方法が求められていた。
さらに、葉たばこの品質評価において、外観の色相によ
る判別とともに香喫味に関連する乾葉の内容成分等に基
づいた容易で適切な品質評価法の確立が望まれていた。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みなされた
もので、優良な品質を有する乾葉と、品質低下葉である
急乾葉、ムレ葉を香喫味に関連する内容成分の相違を反
映した形で確実に識別できる識別方法を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の葉たば
この成分変化に着目し、糖、蛋白質等の分解と関連があ
り、外観評価の重要項目である色彩に関連する色素、特
に褐色色素の生出の相違を分析することにより、品質を
数値化して表現し、乾葉の品質評価を客観的に判別する
ところに特徴を有する。
【0015】バーレー種葉たばこの品質の低下は乾燥中
の脱水速度の差により生じたものが多く、具体的には適
正な脱水速度より早い場合に生じる急乾葉、逆に遅い場
合に生じるムレ葉がある。バーレー種葉たばこの乾葉品
質は乾葉の褐色程度、色彩により判断されることが多
い。実際、急乾葉の色彩は優良品と比較し明るめの褐色
を呈し、ムレ葉は暗く、くすんだ褐色を呈する。このこ
とから、褐色色素には品質により何らかの違いがあると
予想される。これまでの研究から、葉たばこに含まれる
褐色色素は蛋白質、糖、ポリフェノール等の重合体であ
ることが知られているので、品質の違いによる褐色色素
の違いとは構成成分の組成により生じる極性の差となっ
て現れていると推測される。
【0016】そこで、乾葉中に含まれる褐色色素を極性
の差を利用し、いくつかの種類に分け、それぞれの褐色
色素量を測定することができれば、得られた分析値から
乾葉の品質を評価できると考えられる。高速液体クロマ
トグラフィー(以下、HPLCという)は、いくつかの
極性の異なる物質を含む混合液において、物質の極性の
差を利用し、分離用カラムによってそれぞれを分けると
同時に定量を行うことができる分析法なので、褐色色素
の分析に利用できると考え、以下の手順で分析手法、分
析値の解析方法を開発した。
【0017】1.褐色色素の抽出方法の検討(抽出溶媒
の検討) 2.褐色色素分析方法の検討(HPLC条件の検討) 分離用溶媒の検討 分離用カラムの検討 分離液濃度勾配の検討 3.分析値解析方法の検討 分離された褐色色素のうち品質評価に有効なものの選択 主成分分析 乾葉色彩値と色素量の検討 4.開発した方法の確認 以下、順を追って説明する。
【0018】1.褐色色素の抽出方法の検討(抽出溶媒
の検討) 最初に、乾葉中の褐色色素を抽出するための抽出溶媒の
検討を行った。脱イオン水、20%,40%,60%,
80%,100%メタノール水溶液、アセトン、クロロ
ホルムの各溶液12mlに乾葉粉末試料0.1gをそれ
ぞれ加えて乾葉中の褐色色素を抽出し、抽出液の褐色程
度を測定波長420nmでの吸光度により比較した。そ
の結果、下記の表2に示すように、脱イオン水の場合に
吸光度が最大となった。この結果に基づき、脱イオン水
を抽出溶媒の基本とした。
【0019】
【表2】
【0020】次に、測定波長について検討した。図1
は、抽出された水溶性褐色色素と吸光波長の関係を示す
図であり、横軸は波長、縦軸は吸光度である。図1に示
されているように抽出液の吸光波長に特徴が見られない
ので、ここでは一般に褐色色素の測定波長として用いら
れている420nmを採用することにした。
【0021】2.褐色色素分析方法の検討 (1)HPLC分離用溶媒について 抽出液が脱イオン水を基本としているので、高極性の分
離液を検討した。高極性物質の分析では水/メタノール
系(分析中に溶離液中のメタノール濃度を増加させる)
や水/アセトニトリル系(分析中に溶離液中のアセトニ
トリル濃度を増加させる)等が用いられるので、この両
者について検討した。カラムは下記のカラムを使用し
た。
【0022】図2は、分離用溶媒として脱イオン水/メ
タノール系を用いた場合のクロマトグラフ、図3は分離
用溶媒として脱イオン水/アセトニトリル系を用いた場
合のクロマトグラフである。分離用溶媒中のメタノール
又はアセトニトリルの濃度は、0〜5分まで2%(濃度
は体積%、以下同じ)一定、5〜20分にかけて60%
まで増加、20〜30分にかけて95%まで増加、30
分以降95%一定とした。図に示されているように、脱
イオン水/メタノール系は褐色色素のカラムに対する吸
着力が強く、溶出が遅れるため、脱イオン水/アセトニ
トリル系を用いることにした。
【0023】また、分離用溶媒として脱イオン水/アセ
トニトリル系に更に10mM酢酸アンモニウムを添加し
て分析を行った。分離用溶媒中のアセトニトリルの濃度
は、0〜5分まで2%一定、5〜20分にかけて60%
まで増加、20〜30分にかけて95%まで増加、30
分以降95%一定である。この条件では、図4に示すよ
うに、5分未満に溶出されるピークで改善が見られ、ピ
ークの分離状態が改善された。従って、脱イオン水(1
0mM酢酸アンモニウムを含む)/アセトニトリル系を
分離液として使用することとした。
【0024】(2)HPLC分離用カラムについて 抽出液(脱イオン水)の極性を考慮し、逆相系カラムを
使用することとし、以下の3種類のカラムを比較検討し
た。 ワイエムシー社製カラム、YMC−Pack18(粒
子径5μm、細孔径120Å) ダイソー社製カラム、ダイソーパックSP−120−
ODS−B(粒子径5μm、細孔径120Å) ワイエムシー社製カラム、YMC−PackC4(粒
子径5μm、細孔径300Å)
【0025】通常の物質の分析には上記のカラムを用
いるが、溶媒の検討を行っても分離の改善が見られず、
カラムに対する吸着力が強いので、次にのカラムの使
用を検討した。のカラムは高極性の化合物を分離する
のに適しており、例えば糖類の分離に多く使用されてい
る。褐色色素の構成成分に糖類が含まれるため、のカ
ラムを使用してみた。分離用溶媒としては、脱イオン水
/アセトニトリル系に更に10mM酢酸アンモニウムを
添加したものを使用し、分離用溶媒中のアセトニトリル
の濃度は、0〜5分まで2%一定、5〜20分にかけて
60%まで増加、20〜30分にかけて95%まで増
加、30分以降95%一定とした。しかし、図5に結果
を示すように分離の改善は見られなかった。
【0026】これら2種類のカラムでは、褐色色素がカ
ラム内の樹脂に強く吸着され良好な分離が見られなかっ
た。そこで、強着力を弱めるため、樹脂の極性をより高
く、また樹脂の細孔径がより大きい上記のカラムの使
用を検討した。のカラム樹脂の疎水部(樹脂に修飾さ
れている炭化水素数のこと、のカラムでは18、の
カラムでは4である。この数が少ないほど非疎水部は少
ない)は、のカラムに比べて少ないため、相対的に
樹脂自体の極性が高い。また、樹脂の細孔径を120Å
から300Åに大きくすることで褐色色素の樹脂に対す
る吸着力低下を図った。
【0027】また、同時に、アセトニトリル濃度を直線
的な増加から段階的な増加に変え、分離状態を検討し
た。アセトニトリル濃度の変化を下記の表3に示すよう
に2〜5段階で変え、各々の場合について分離状態を調
査した。表3中の数値の単位は、アセトニトリル%(体
積%)である。図6は、表3に示したアセトニトリルの
段階的な濃度変化の状態を、横軸に時間を、縦軸にアセ
トニトリル濃度をとって図示したものである。
【0028】
【表3】
【0029】図7は、アセトニトリル濃度を2段階に増
加したときのクロマトグラフである。2番目に溶出され
るピークが大きく、ここにはまだ何種類かの色素が含ま
れていると考えられる。図8は、アセトニトリル濃度を
3段階に増加したときのクロマトグラフである。3番目
に溶出されるピークの後にもまだ溶出されるので分離不
十分である。図9は、アセトニトリル濃度を4段階に増
加したときのクロマトグラフである。4番目に溶出され
るピークが割れており、分離不十分である。
【0030】図10は、アセトニトリル濃度を5段階に
増加したときのクロマトグラフである。褐色色素が5本
のピークに分離され、それぞれのピークが割れておら
ず、さらに5番目以降にピークが見られない。従って、
この分離条件を採用することにした。以下、この条件で
検出されたピークを、溶出される順に第1ピーク、第2
ピーク、第3ピーク、第4ピーク、第5ピークと呼ぶ。
【0031】3.分析値解析方法の検討 抽出溶媒として脱イオン水を用いて抽出した乾葉中の褐
色色素を、分離用カラムとしてワイエムシー社製YMC
−PackC4を用い、分離用溶媒として10mM酢酸
アンモニウムを含む脱イオン水/アセトニトリル系を用
いアセトニトリル濃度を5段階に増加する条件にてHP
LCにて分離する前記した分析方法によって、正常葉、
急乾葉、ムレ葉の褐色色素を分析し、得られた分析値の
主成分分析を行った。すなわち、32点の「みちのく1
号」を試料として、前記HPLCにより分離された第1
ピーク、第2ピーク、第3ピーク、第4ピーク、第5ピ
ークの各ピーク面積を測定し、1つの試料がこれらの5
個の説明変量により説明されるものとし、これを主成分
分析した。
【0032】図11は、乾葉タイプと褐色色素量との第
1,第2主成分分析得点図である。図11の横軸は第1
主成分であり、縦軸は第2主成分である。図中、○は急
乾葉を、□は正常葉を、△はムレ葉をそれぞれ示す。図
11より、第1主成分軸により、正常葉、急乾葉、ムレ
葉はほぼ分けられる。すなわち、急乾葉は−2から0ま
で、ムレ葉は0以上に分布し、この時正常葉はこれらの
中間、−1から0の間に分布した。したがって、この3
品質は褐色色素により区別されることが示された。
【0033】下記の表4は、このときの因子負荷量を示
す。表4から、正常葉、急乾葉、ムレ葉の場合分けに有
効な褐色色素は、第1ピーク>第2ピーク>第5ピーク
>第4ピーク>第3ピークの順であることが明らかとな
った。
【0034】
【表4】
【0035】次に、葉表面色彩と褐色色素量との関係に
ついて検討した。一般に、正常葉に比較し急乾葉は明る
い黄色の強い褐色であるのに対し、ムレ葉は暗いくすん
だ褐色を呈する。従って、L***表色系において、
急乾葉のL*値は正常葉より高く、ムレ葉は低くなる。
このときの5種類の色素含量とL*値を検討した結果、
下記の表5に示すように、第3ピークを除く4種類の褐
色色素と色彩値L*とに相関が認められた。
【0036】試料として用いた32点のみちのく1号乾
葉について、色彩値及び褐色色素量を分析した。葉の色
彩に関するデータは、ミノルタ社製色彩色差計CR−2
10にて乾葉中央部を測定して得た。L*値をY軸に、
第1ピーク面積をX軸にとった場合の関係の回帰式はY
=1495.3−25.9X、相関係数は−0.778で
あった。また、L*値をY軸に、第2ピーク面積をX軸
にとった場合の関係の回帰式はY=806.4−10.3
X、相関係数は−0.694であった。同様にして各ピ
ークについて求めた回帰式と相関係数をまとめて表5に
示す。この時、第1,第2ピークはL*値に反比例し、
第4,第5ピークはL*値に比例することから、L*値の
高い葉、すなわち急乾葉では第1,第2ピーク量が少な
く、第4,第5ピーク量が少ない傾向にあることが示さ
れた。
【0037】
【表5】
【0038】表5の結果、すなわち第1,第2ピーク量
は異なる品質において同じ特徴(正常葉と比較し、急乾
葉で少なく、ムレ葉で多い)を示し、第4,第5ピーク
量はともに類似の逆傾向(正常葉と比較し、急乾葉で多
く、ムレ葉で少ない)にあることを利用して、褐色色素
の分析により得られた分析値を用いて葉たばこの品質評
価を行うための評価式を案出した。この評価式は、第1
ピーク量や第2ピーク量が増減したときそれと同じ増減
傾向を示す量と、第4ピーク量や第5ピーク量が増減し
たときそれと同じ増減傾向を示す量との比を評価値とし
て演算するものとすることができる。そして、この評価
式によって演算される評価値によって、正常葉、急乾
葉、ムレ葉を判別する。
【0039】そのような評価式の一例として下記の〔数
1〕に示す評価式、すなわち分離された褐色色素のうち
第3ピークを除いた4種類の色素量を用い、第1,第2
ピークの合計値と第4,第5ピークの合計量の比を評価
値として演算する評価式を挙げることができる。
【0040】
【数1】
【0041】上記評価式〔数1〕は第1ピーク量や第2
ピーク量が増減したときそれと同じ増減傾向を示す量と
して第1ピーク量と第2ピーク量の和を採用し、第4ピ
ーク量や第5ピーク量が増減したときそれと同じ増減傾
向を示す量として第4ピーク量と第5ピーク量の和を採
用したものに相当する。評価式は上記〔数1〕に示した
ものに限られるわけではなく、例えば第1ピーク量や第
2ピーク量が増減したときそれと同じ増減傾向を示す量
として第1ピーク量または第2ピーク量を単独で採用し
たり、第4ピーク量や第5ピーク量が増減したときそれ
と同じ増減傾向を示す量として第4ピーク量または第5
ピーク量を単独で採用することもできる。
【0042】本発明は、以上のような検討に基づいてな
されたもので、本発明による葉たばこの褐色色素分析方
法は、葉たばこから褐色色素を溶媒抽出し、その抽出液
を分離用溶媒として水/アセトニトリル系を用いる液体
クロマトグラフ装置に注入し、アセトニトリル濃度を5
段階に増加する条件にて分離することを特徴とする。よ
り具体的には、抽出溶媒として脱イオン水を用いて葉た
ばこ乾葉中の褐色色素を抽出し、その抽出液を分離用カ
ラムとして逆相系カラムを用い、分離用溶媒として酢酸
アンモニウムを含む脱イオン水/アセトニトリル系を用
いる液体クロマトグラフ装置に注入し、アセトニトリル
濃度を5段階に増加する条件にて分離することを特徴と
する。
【0043】また、本発明による葉たばこの品質評価方
法は、前記した葉たばこの褐色色素分析方法によって得
られたクロマトグラムのピークを溶出される順に第1〜
第5ピークとするとき、第1ピーク量及び/又は第2ピ
ーク量が増減したときそれと同じ増減傾向を示す量と、
第4ピーク量及び/又は第5ピーク量が増減したときそ
れと同じ増減傾向を示す量との比を指標として品質を評
価することを特徴とする。この品質評価方法によると、
正常葉、急乾葉及びムレ葉を内容成分に立脚して確実、
かつ容易に判別することができる。
【0044】前記第1ピーク量及び/又は第2ピーク量
が増減したときそれと同じ増減傾向を示す量は第1ピー
ク量と第2ピーク量の和とし、前記第4ピーク量及び/
又は第5ピーク量が増減したときそれと同じ増減傾向を
示す量は第4ピーク量と第5ピーク量の和とすることが
できる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。日本国内で栽培されているバーレー種葉たばこ
の主要3品種(みちのく1号、バーレー21、きたかみ
1号)について、本発明の解析方法によって品質評価を
行った。試料は、平成8年産葉たばこの中葉乾葉を、社
内の鑑定員が優良品質(A)、不良品質(P急乾葉、及
びSムレ葉)と判定したものを用いた。
【0046】葉たばこ乾葉の粉砕物1.0gに対して、
抽出操作中に褐変反応が進行するのを防ぐ目的でアスコ
ルビン酸を0.1M(モル濃度)となるように添加した
蒸留水(脱イオン水)12mlを加え、栓付き試験管中
で10分間震とう抽出を行った。得られた抽出液は、回
転数1.3×104rpmで10分間遠心操作を行い、
次に0.2μmフィルターを用いる濾過操作を行って抽
出液中の微粒子を除去した。
【0047】こうして得られた抽出液を、分離用カラム
としてワイエムシー社製YMC−PackC4−AP
(粒子径5μm、細孔径300Å)を装着したHP社製
1100シリーズ高速液体クロマトグラフ装置により分
析した。分離用溶媒として10mM酢酸アンモニウムと
アセトニトリルの混合液を用い、アセトニトリル濃度は
0〜4分:10%、5〜10分:5%、11〜16分:
10%、17〜22分:15%、23〜34分:30
%、35〜45分:69%と5段階に変化させた。試料
注入量は7μlとした。測定波長は420nmとし、カ
ラム温度は室温とした。こうして、図10に示すような
クロマトグラフを得た。そして、5つのピークに分離さ
れた各ピークの面積を測定した。
【0048】下記の表6に「みちのく1号」に対する分
析結果を、表7に「バーレー21」に対する分析結果
を、表8に「きたかみ1号」に対する分析結果を各々示
す。表中、各ピークに対する数値はそのピークの面積を
表す。また評価値は、〔数1〕による計算値である。
【0049】
【表6】
【0050】
【表7】
【0051】
【表8】 いずれの3品種においても、優良品質であるAタイプで
は評価値が0.6〜0.8の範囲にあるのに対し、Pタ
イプは0.5以下であり、Sタイプは0.9以上となっ
ている。従って、前記した本発明による評価式〔数1〕
を用いた評価により、葉たばこ乾葉の品質評価を行うこ
とができることが分かる。
【0052】
【発明の効果】本発明の葉たばこの褐色色素分析方法に
よると、香喫味に関連する葉たばこ乾葉の褐色色素を分
離して分析することができる。また、本発明の品質評価
方法によると、内容成分に立脚して、正常葉、急乾葉及
びムレ葉を確実、かつ容易に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】抽出された葉たばこ乾葉の水溶性褐色色素と吸
光波長の関係を示す図。
【図2】分離用溶媒として脱イオン水/メタノール系を
用いた場合のクロマトグラフ。
【図3】分離用溶媒として脱イオン水/アセトニトリル
系を用いた場合のクロマトグラフ。
【図4】脱イオン水/アセトニトリル系に酢酸アンモニ
ウムを添加した分離用溶媒を用いた場合のクロマトグラ
フ。
【図5】カラムの種類を変えた場合のクロマトグラフ。
【図6】分離用溶媒中のアセトニトリルの濃度変化を示
す図。
【図7】アセトニトリル濃度を2段階に増加したときの
クロマトグラフ。
【図8】アセトニトリル濃度を3段階に増加したときの
クロマトグラフ。
【図9】アセトニトリル濃度を4段階に増加したときの
クロマトグラフ。
【図10】アセトニトリル濃度を5段階に増加したとき
のクロマトグラフ。
【図11】乾葉タイプと褐色色素量との第1,第2主成
分分析得点図。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 葉たばこから褐色色素を溶媒抽出し、そ
    の抽出液を分離用溶媒として水/アセトニトリル系を用
    いる液体クロマトグラフ装置に注入し、アセトニトリル
    濃度を5段階に増加する条件にて分離することを特徴と
    する葉たばこの褐色色素分析方法。
  2. 【請求項2】 抽出溶媒として脱イオン水を用いて葉た
    ばこ乾葉中の褐色色素を抽出し、その抽出液を分離用カ
    ラムとして逆相系カラムを用い、分離用溶媒として酢酸
    アンモニウムを含む脱イオン水/アセトニトリル系を用
    いる液体クロマトグラフ装置に注入し、アセトニトリル
    濃度を5段階に増加する条件にて分離することを特徴と
    する葉たばこの褐色色素分析方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の葉たばこの褐色
    色素分析方法によって得られたクロマトグラムのピーク
    を溶出される順に第1〜第5ピークとするとき、第1ピ
    ーク量及び/又は第2ピーク量が増減したときそれと同
    じ増減傾向を示す量と、第4ピーク量及び/又は第5ピ
    ーク量が増減したときそれと同じ増減傾向を示す量との
    比を指標として品質を評価することを特徴とする葉たば
    この品質評価方法。
  4. 【請求項4】 前記第1ピーク量及び/又は第2ピーク
    量が増減したときそれと同じ増減傾向を示す量を第1ピ
    ーク量と第2ピーク量の和とし、前記第4ピーク量及び
    /又は第5ピーク量が増減したときそれと同じ増減傾向
    を示す量を第4ピーク量と第5ピーク量の和とすること
    を特徴とする請求項3記載の葉たばこの品質評価方法。
JP23874797A 1997-09-03 1997-09-03 葉たばこの褐色色素分析方法及び葉たばこの品質評価方法 Pending JPH1183827A (ja)

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