JPH118357A - 半導体集積回路装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置およびその製造方法

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JPH118357A
JPH118357A JP10109784A JP10978498A JPH118357A JP H118357 A JPH118357 A JP H118357A JP 10109784 A JP10109784 A JP 10109784A JP 10978498 A JP10978498 A JP 10978498A JP H118357 A JPH118357 A JP H118357A
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聡一 杉浦
Shigeki Sugimoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高集積化された場合であっても、容量値を十
分に大きくできる容量素子を備えた半導体集積回路装置
を提供すること。 【解決手段】 P型シリコン基板11と、この基板11
内に形成され、この基板11を上部領域11Aと下部領
域11Bとに分割するN型埋め込み層18と、上記基板
11の表面から下部領域11BまでN型埋め込み層18
を突き抜けて形成されたトレンチ12と、このトレンチ
12内に形成されたストレージ電極15とを具備する。
このストレージ電極15は電界効果によってP型の下部
領域11Bに、N型埋め込み層18をキャリアのソース
としたN型の反転層を形成する。このN型の反転層はス
トレージ電極15とともにキャパシタを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は半導体集積回路装
置に係り、特にメモリセルを構成する容量素子としてト
レンチキャパシタを用いたダイナミック型半導体記憶装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイナミック型半導体記憶装置(以下、
DRAMと称する)のメモリセルは、キャパシタとトラ
ンスファ用の絶縁ゲート型トランジスタとから構成され
ている。DRAMの集積度を向上させるには、より小さ
な面積で値がより大きなキャパシタを形成することが望
ましい。その一つの手段として、シリコン基板に形成し
たトレンチを用いてキャパシタを構成するトレンチキャ
パシタがある。
【0003】トレンチキャパシタのなかでも、ギガビッ
トクラスの超大規模容量DRAMまで対応可能なものと
して、BEST(BuriEd STrap)セルが注目されてい
る。
【0004】BESTセルについては、例えば下記の文
献に開示されている。
【0005】International Electron Devices Meeting
1993,pp.627-630, A 0.6 μm2 256Mb Trench DRAM Ce
ll With Self-Aligned BuriEd STrap (BEST),L.Nesbit
et al.,Dec.5-8, 1993.BESTセルのトレンチキャパ
シタは、P型シリコン基板中にN型埋め込みウェルを形
成し、このN型ウェルに達するようにトレンチを形成
し、このトレンチの内部にストレージ電極を形成するこ
とにより形成される。N型埋め込みウェルはプレート電
極として機能する。
【0006】上記BESTセルは微細に形成できるの
で、メモリセルアレイの集積密度の向上に有効である。
しかし、プレート電極をN型埋め込みウェルにより形成
するため、メモリセルアレイの周りに形成されるセンス
アンプ等の回路を含めたチップのサイズの縮小は困難で
ある。
【0007】N型埋め込みウェルは、基板の深い部分に
N型不純物を大量に注入し、注入されたN型不純物を基
板中に広く熱拡散させて形成する。N型不純物は基板に
対して垂直な方向だけでなく、基板に対して水平な方向
にも拡散する。このためN型埋め込みウェルの平面面積
は増大してしまう。
【0008】また、N型埋め込みウェルの形成に長い時
間の熱拡散工程が必要であり、製造コストがかさむ、と
いう量産上の不都合もある。
【0009】このような事情に鑑み、近年のBESTセ
ルは、N型不純物をトレンチから基板中に固相拡散させ
てトレンチの周囲にN型拡散層を形成し、このN型拡散
層をプレート電極とするように改良されてきている。
【0010】図30はこの種のBESTセル1個分の素
子構造を示す断面図である。
【0011】図30に示すように、P型シリコンからな
る半導体基板141にはトレンチ142が形成されてい
る。このトレンチ142に対向した基板141の内部に
はN型不純物が高濃度に導入されたN+ 型拡散領域14
3が形成されている。このN+ 型拡散領域143はトレ
ンチキャパシタのプレート電極となる。また、上記トレ
ンチ142の内周面上には例えばシリコン酸化膜からな
るキャパシタ絶縁膜144が形成されており、さらに上
部を残してトレンチ42を埋めるように上記トレンチキ
ャパシタのストレージ電極145が形成されている。さ
らにトレンチ上部にはN+ 型の導電体層146が埋設さ
れている。
【0012】上記トレンチキャパシタ周辺の基板141
上にはトランスファトランジスタ147と厚いフィール
ド酸化膜148が形成されている。上記トランスファト
ランジスタ147では、基板141上にゲート酸化膜1
49とゲート電極150とが順次積層形成され、基板表
面にはN型拡散領域からなるソース領域151とドレイ
ン領域152が形成されている。そして、上記ソース領
域151は、上記トレンチ142の側壁の一部を介して
上記N+ 型の導電体層146と電気的に接続されてい
る。
【0013】上記のようにトレンチキャパシタは、トレ
ンチ142の内周面上に形成されたキャパシタ絶縁膜1
44を介してトレンチ内部に形成された電極145と、
トレンチ142と対向するシリコン基板141内に形成
され対向電極として用いられる高不純物濃度のN+ 型拡
散領域143とを有している。そして、上記対向電極と
トレンチ内部に形成された電極との間には、DRAM内
部で使用される電圧の半分の電圧が印加されるようにな
っている。また、一般に上記キャパシタ絶縁膜144の
厚さは10nm以下と非常に薄くされており、上記N+
型拡散領域143における不純物濃度は5×1018/c
3 以上と十分に高く設定されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、DRAMの
高集積化が進んでいくと、上記トレンチの間口が小さく
なるために、トレンチを深くしたりしてキャパシタの容
量値を大きくする必要がある。上記N+ 型拡散領域14
3は、N型の不純物を含有し、固相拡散源となる絶縁膜
をトレンチ内に形成し、この絶縁膜からトレンチ側面を
介して基板141中に、N型の不純物を固相拡散させて
形成する。この後、上記拡散源となる絶縁膜をトレンチ
から除去する。この際、間口が小さくて深いトレンチ、
即ち高アスペクト比のトレンチであると、このトレンチ
から上記拡散源となる絶縁膜を充分に除去することが困
難である。
【0015】上記拡散源となる絶縁膜がトレンチの底、
即ちトレンチの先端部分に残ってしまうとトレンチが浅
くなる。このため、トレンチキャパシタとして十分な容
量値を確保することができず、データの記憶特性が劣化
するという問題がある。
【0016】なお、現状のトレンチのアスペクト比はほ
ぼ20(深さ7μm程度/間口0.3μm程度)であ
る。図31(A)および図31(B)にそれぞれアスペ
クト比がほぼ20のトレンチを持つBESTセルの断面
を示す。
【0017】図31(A)に示すように、トレンチ14
2の間口部分の幅Fは約0.3μm、その深さDは約7
μmである。アスペクト比D/Fは約20であり、非常
に高い。このような高アスペクト比のトレンチ142
は、現在の製造技術では先尖形となる。上記拡散源とな
る絶縁膜の除去はドライエッチングで行われるのが通常
である。トレンチ142の間口部分の幅Fは広い。この
ため、トレンチ142の外部から未反応の新鮮なエッチ
ャントガスが充分に供給され、上記絶縁膜は容易に除去
できる。
【0018】これに対し、トレンチ142の先端部分の
幅は狭いうえ、かつエッチングガスはトレンチ142の
内部で上記絶縁膜と反応しながらトレンチの先端部分に
達する。このため、未反応の新鮮なエッチントガスは間
口部分に比べて極めて少なくなり、上記絶縁膜のエッチ
ング効果は格段に落ちてしまう。
【0019】例えばこのような事情により、上記絶縁膜
をトレンチ142から完全に除去することは大変難し
い。
【0020】このため、図31(B)に示すように、固
相拡散源となる絶縁膜160がトレンチ142の底に残
ってしまう。上記絶縁膜160がトレンチ142の底に
残ると、トレンチキャパシタT.C.として機能するト
レンチ142の実効的な深さD’は浅くなり、トレンチ
キャパシタT.C.の容量が低下する。上記絶縁膜16
0を完全に除去するためには充分な時間をかけて上記絶
縁膜160をエッチングすれば良いが、製造に要する時
間が延び、製造コストがかさんでしまう。
【0021】DRAMのメモリセルは、ギガビットクラ
ス以上のメモリ容量を実現するために、今後も微細化さ
れ続ける。そして、トレンチキャパシタにおいては、ア
スペクト比20を超えるトレンチが形成されるようにな
る。このような観点から、上記絶縁膜160の除去はさ
らに困難化することが予想される。
【0022】この発明は上記のような事情を考慮してな
されたものであり、その目的は、高集積化された場合で
あっても、容量素子の容量値を十分に大きくすることが
できる半導体集積回路装置およびその製造方法を提供す
ることにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明では、第1導電型の半導体基板と、この半
導体基板内に形成され、前記半導体基板の表面から離間
され、前記半導体基板を上部領域と下部領域とに分割す
る埋め込み層と、前記半導体基板の表面から前記下部領
域まで前記埋め込み層を突き抜けて形成されたトレンチ
と、このトレンチ内に形成され、前記半導体基板の下部
領域に容量結合する電極体とを具備する。
【0024】即ち、この発明では、トレンチ内に形成さ
れた電極体を半導体基板の下部領域に容量結合させ、電
界効果により半導体基板の下部領域に第2導電型の反転
層を形成するようにした。そして、反転層をキャパシタ
の一方の電極として使用する。
【0025】このような発明によれば、キャパシタの一
方の電極を、第2導電型の導電型の不純物をトレンチか
ら基板に拡散させて得る構造を解消できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態を説明する。なお、この説明においては、全
図にわたり共通の部分には共通の参照符号を付す。
【0027】[第1の実施形態]図1はこの発明の第1
の実施形態に係るダイナミック型メモリセル1個分の素
子構造を概略的に示す断面図である。図2はそのダイナ
ミック型メモリセルをアスペクト比約20で示した図で
ある。
【0028】図1、図2に示すように、P型シリコンか
らなる半導体基板11にはトレンチ12が形成されてい
る。このトレンチ12のアスペクト比D/Fは、現在の
256メガビットクラスでは約20であるが、1ギガビ
ットクラスでは、キャパシタの容量の確保の観点から2
0を超えることが予測されている。
【0029】図2にアスペクト比D/Fが約20のトレ
ンチ12を示す。このトレンチ12の上部を除いた内周
面上には、膜厚が例えば10nmのシリコン酸化膜から
なるキャパシタ絶縁膜13が形成されている。なお、こ
のキャパシタ絶縁膜13として、シリコン酸化膜の他に
ONO膜(シリコン酸化膜、シリコン窒化膜及びシリコ
ン酸化膜からなる3層構造絶縁膜)、ON膜(シリコン
酸化膜及びシリコン窒化膜からなる2層構造絶縁膜)等
も使用できる。さらに、上記トレンチ12の上部を除い
た内周面上で上記キャパシタ絶縁膜13よりも上部に
は、このキャパシタ絶縁膜13よりも十分に膜厚が厚
い、例えば30〜40nmのシリコン酸化膜(カラー酸
化膜)14が形成されている。また、上記トレンチ12
内には、N型不純物が導入されて低抵抗化された例えば
多結晶シリコン層からなる電極15がトレンチ内部を途
中まで埋めるように形成されている。なお、この電極1
5として、多結晶シリコン層の他にアモルファスシリコ
ン層(非晶質シリコン層)などが使用可能である。さら
に上記トレンチ12内の上記電極15の上部には、N型
不純物が導入されて低抵抗化された例えば多結晶シリコ
ン層からなる導電体層16が形成されている。また、上
記導電体層16の一部を含む基板11の表面には素子分
離用のフィールド絶縁膜17が形成されている。なお、
図2においては、上記導電体層16を、上記電極15と
一体化して、一つの部材として示している。
【0030】上記基板11の表面から離間した基板内部
には、板状のN型埋め込み層18が埋設するように形成
されている。このN型埋め込み層18は深さ方向で所定
の幅を有しており、上記基板11の表面からこのN型埋
め込み層18の上面までの距離は0.5μm以上に設定
されている。さらにこのN型埋め込み層18は、その上
面が、膜厚が厚い前記シリコン酸化膜14の下部よりも
浅い位置となるように形成されている。上記N型埋め込
み層18にはN型不純物として例えばリン(P)が導入
されており、リンの導入によりそのシート抵抗が100
0Ω以下となるように設定されている。そして、上記基
板11は、この板状のN型埋め込み層18により上部領
域11Aと下部領域11Bとに電気的に分離されてい
る。
【0031】基板11の上部領域11Aの主表面上に
は、メモリセルのキャパシタに接続される選択トランジ
スタのN型のソース領域19及びドレイン領域20が形
成されており、ソース領域19は上記トレンチ12の側
壁部で上記導電体層16と電気的に接続され、ドレイン
領域20は図示しないビット線に接続されている。
【0032】上記ソース、ドレイン領域相互間の基板上
にはゲート酸化膜21とゲート電極(ワード線)22と
が積層形成されている。
【0033】すなわち、上記構成でなるDRAMセルで
は、基板11に形成されたトレンチ12内にキャパシタ
が構成されており、ベリード・ストラップ(埋め込みス
トラップ)として作用する導電体層16を介してキャパ
シタの電極15が絶縁ゲート型トランジスタのソース領
域19に接続された構成とされている。そして、キャパ
シタの形状は、板状のN型埋め込み層18に試験管状の
トレンチが突き刺さっているような形状にされている。
【0034】次に、この発明に係るダイナミック型メモ
リセルをDRAMチップに集積した具体的な構成の一例
を説明する。この具体的な構成の一例の説明は256メ
ガビットDRAMにより行う。
【0035】図3はこの発明に係るダイナミック型メモ
リセルを用いた256メガビットDRAMチップの平面
図である。
【0036】図3に示すように、256メガビットDR
AMは、例えば16個の16メガビットメモリセルアレ
イA1〜A16により構成される。図3中、“R/D”
はロウデコーダを示している。また、“C/D”はカラ
ムデコーダを示している。
【0037】図4は図3に示す16メガビットメモリセ
ルアレイの平面図である。
【0038】図4に示すように、16メガビットメモリ
セルアレイは16個の1メガビットブロックB1〜B1
6より構成される。これら1メガビットブロックB1〜
B16各々は16個の64キロビットセグメントS1〜
S16より構成される。即ち、16メガビットメモリセ
ルアレイは64キロビットセグメントを256個集積す
ることにより構成される。
【0039】なお、64キロビットセグメントはメモリ
セルアレイの一種である。現在、256メガビットを超
えるような超大規模DRAMでは、64キロビットセグ
メントような小規模のメモリセルアレイを多数集積し、
これによりさらに大規模なメモリセルアレイを構成する
ようになっている。
【0040】図5は図4に示す破線枠V内の拡大図であ
る。
【0041】図5に示すように、64キロビットセグメ
ントは、ビット線センスアンプ等のビット線系回路10
1、およびワード線ドライバ等のワード線系回路102
により囲まれている。図5中、“S/A”はビット線セ
ンスアンプ、“EQL.”はビット線イコライザ、“C
G”はカラムゲートをそれぞれ示している。
【0042】図6は図5に示すVI−VI線に沿う断面
図である。
【0043】図6に示すように、64キロビットセグメ
ントの下にはN型埋め込み層18が形成されている。基
板11中において、このN型埋め込み層18は各64キ
ロビットセグメント毎に設けられている。即ち、一つの
16メガビットメモリセルアレイではN型埋め込み層1
8が256個設けられる。さらに図3に示す256メガ
ビットDRAMチップ全体ではN型埋め込み層18の数
は4096個になる。また、基板11内にはN+ 型ウェ
ル32が形成されている。このN+ 型ウェル32は基板
11の表面からN型埋め込み層18に達する。また、こ
のN+ 型ウェル32は、図5の平面に示すようにリング
状である。リング状のN+ 型ウェル32はN型埋め込み
層18とともに基板11を上部領域11Bと下部領域1
1Aとにそれぞれ分離する。トレンチ12は、上部領域
11BからN型埋め込み層18を突き抜け、下部領域1
1Aに達する。
【0044】図7は図6に示す破線枠VII内の拡大図
である。
【0045】図7に示すように、基板11にはP+ 型拡
散層31が形成されている。このP+ 型拡散層31には
配線35が電気的に接続されている。配線35には基板
電位VSUBが供給される。この基板電位VSUBは配
線35から上記P+ 型拡散層31を介して基板11に与
えられる。上記基板電位VSUBの一例は回路内接地電
位VSS、即ち0Vである。上記基板電位VSUBは下
部領域11Bにも伝わる。
【0046】また、上記N+ 型ウェル32には配線36
が電気的に接続されている。配線36にはプレート電位
VPLが供給される。このプレート電位VPLは配線3
6から上記N+ 型ウェル32を介してN型埋め込み層1
8に与えられる。この実施形態における上記プレート電
位VPLは基板電位VSUBと同じ、回路内接地電位V
SS、即ち0Vである。
【0047】また、基板11にはP+ 型拡散層33が形
成されている。このP+ 型拡散層33には配線37が電
気的に接続されている。配線37にはトランスファトラ
ンジスタのバックゲートバイアス電位VBBが供給され
る。このバックゲートバイアス電位VBBは配線37か
ら上記P+ 型拡散層33を介して上部領域11Aに与え
られる。上記バックゲートバイアス電位VBBの一例は
負電位、例えば−0.5Vである。上部領域11AはD
RAMを動作させる場合に上記負電位となる。このよう
にトランスファトランジスタのバックゲートバイアス電
位VBBを負電位とする理由は、トランスファトランジ
スタのサブスレッショルドリークを抑制し、トレンチキ
ャパシタのデータリテンション特性の悪化を防ぐためで
ある。また、上部領域11Aは、下部領域11BとN型
埋め込み層18およびN+ 型ウェル32により分離され
ているために、トランスファトランジスタのバックゲー
ト領域のみが上記バックゲートバイアス電位VBBとな
る。
【0048】なお、図7中、参照符号34に示す絶縁膜
は層間絶縁膜である。この層間絶縁膜は配線35をP+
型拡散層31に接続するための開口部、配線36をN+
型ウェル32に接続するための開口部、配線37をP+
型拡散層33に接続するための開口部をそれぞれ有して
いる。
【0049】このようにこの発明に係るダイナミック型
メモリセルを集積したDRAMにおいては、N型埋め込
み層18はメモリセルアレイ毎に設けられる。なお、メ
モリセルアレイの例として、64キロビットセグメント
を例示したが、メモリセルアレイは、その周囲が他の回
路によって囲まれたものであれば良い。
【0050】[動 作]次に、この発明に係るダイナミ
ック型メモリセルを集積したDRAMの基本的な動作の
一例を説明する。以下説明する基本的な動作の一例の説
明は、読み出し/書き込み動作時におけるビット線電圧
の変化に着目して行う。
【0051】図8は64キロビットセグメントおよびビ
ット線系回路の回路図、図9(A)は“1”データ読み
出し/書き込み時におけるビット線電圧の変化を示す電
圧波形図、図9(B)は“0”データ読み出し/書き込
み時におけるビット線電圧の変化を示す電圧波形図であ
る。
【0052】この発明に係るダイナミック型メモリセル
を備えたDRAMを動作させる場合、基板11の下部領
域11BとN型埋め込み層18には同一電位、例えば回
路内接地電位VSS、即ち基準電位の0Vを印加し、基
板11の上部領域11Aには負電位、例えば−0.5V
を印加する。この状態で下記のように動作させる。
【0053】[“1”データ読み出し/書き込み]図8
に示すカラムゲート112を“オフ”させた状態で、C
MOS型のビット線センスアンプ111を駆動するセン
スアンプ駆動信号SAP、 /SANの電位をそれぞれプ
リチャージレベル、例えばVDD/2とし、ビット線セ
ンスアンプ111を非活性にする。さらにプリチャージ
信号φEQLを“H”レベルとし、ビット線イコライザ
113を活性にする。これにより、ビット線対BL、 /
BL(BL1、 /BL1、BL2、 /BL2)はプリチ
ャージされる。ビット線のプリチャージレベルVPRC
Hは、例えばVDD/2である。
【0054】また、センスアンプ駆動信号SAPは、C
MOS型のビット線センスアンプのうち、PMOS部分
を駆動する駆動信号、センスアンプ駆動信号 /SAN
は、CMOS型のビット線センスアンプのうち、NMO
S部分を駆動する駆動信号である。
【0055】次いで、プリチャージ信号φEQLを
“L”レベルとし、ビット線イコライザ113を非活性
にする。これにより、ビット線対BL、 /BLはプリチ
ャージレベルでフローティングになる。
【0056】次いで、ロウデコーダによりロウアドレス
をデコードし、データ読み出し/書き込みを行うワード
線WL(WL1〜WL4)を選択する。選択されたワー
ド線WLにはワード線ドライバWDRVから正の電位が
供給される。例えばワード線WL2が選択されると、メ
モリセルMC11〜MC42のうち、ワード線WL2を
ゲートするメモリセルのトランスファトランジスタがそ
れぞれ“オン”する。図8ではメモリセルMC21、M
C22である。これにより、プリチャージレベルでフロ
ーティングのビット線対BL1とメモリセルMC21の
ストレージ電極とが電気的に接続され、同様にプリチャ
ージレベルでフローティングのビット線対BL2とメモ
リセルMC22のストレージ電極とが電気的に接続され
る。メモリセルMC21、M22のキャパシタそれぞれ
に電荷が蓄積されていると、メモリセルMC21、M2
2のキャパシタからそれぞれビット線BL1、ビット線
BL2に向けて電荷が放電される。この結果、図9
(A)に示すように、ビット線BL1、ビット線BL2
の電位はそれぞれ、プリチャージレベルのビット線 /B
L1、 /BL2に比べて+ΔV高くなる。
【0057】次いで、センスアンプ駆動信号SAPの電
位をプリチャージレベルVDD/2から内部電源電圧V
DD(約2V)とし、同様にセンスアンプ駆動信号 /S
ANの電位をプリチャージレベルVDD/2から回路内
接地電位VSS(0V)とし、センスアンプ111を活
性にする。活性化されたセンスアンプ111は、ビット
線対間に現れた電位差+ΔVを検知し、この電位差+Δ
Vを増幅する。これにより、ビット線BL1、BL2の
電位はそれぞれ、センスアンプ駆動信号SAPの電位、
即ち内部電源電圧VDDまで実質的に上昇する。一方、
ビット線 /BL1、 /BL2の電位はそれぞれ、センス
アンプ駆動信号 /SANの電位、即ち回路内接地電位V
SSまで実質的に下降する。
【0058】ビット線BL1、BL2の電位が内部電源
電圧VDDに上昇するに連れ、メモリセルMC21、M
C22それぞれのストレージ電極の電位が内部電源電圧
VDDまで上昇していく。この結果、メモリセルMC2
1、M22のキャパシタは充電され、“1”データが再
書き込みされる(データリフレッシュ)。
【0059】次いで、ワード線WL2の電位を下げ、メ
モリセルMC21、MC22のトランスファトランジス
タをオフさせる。
【0060】次いで、センスアンプ駆動信号SAPの電
位を内部電源電圧VDDからプリチャージレベルVDD
/2に遷移させるとともに、センスアンプ駆動信号 /S
ANの電位を回路内接地電位VSSからプリチャージレ
ベルVDD/2に遷移させる。これにより、センスアン
プ111を非活性にする。さらにプリチャージ信号φE
QLを“L”レベルから“H”レベルとし、ビット線イ
コライザ113を活性にする。これにより、ビット線対
BL、 /BL(BL1、 /BL1、BL2、 /BL2)
はプリチャージレベルVPRCH(VDD/2)とな
り、プリチャージされる。
【0061】[“0”データ読み出し/書き込み]図8
に示すカラムゲート112を“オフ”させた状態で、ビ
ット線センスアンプ111を駆動するセンスアンプ駆動
信号SAP、 /SANの電位をそれぞれプリチャージレ
ベル、例えばVDD/2とし、ビット線センスアンプ1
11を非活性にする。さらにプリチャージ信号φEQL
を“H”レベルとし、ビット線イコライザ113を活性
にする。これにより、ビット線対BL、 /BL(BL
1、 /BL1、BL2、 /BL2)はプリチャージされ
る。ビット線のプリチャージレベルVPRCHは、例え
ばVDD/2である。
【0062】次いで、プリチャージ信号φEQLを
“L”レベルとし、ビット線イコライザ113を非活性
にする。これにより、ビット線対BL、 /BLはプリチ
ャージレベルでフローティングになる。
【0063】次いで、ロウデコーダによりロウアドレス
をデコードし、データ読み出し/書き込みを行うワード
線WL(WL1〜WL4)を選択する。選択されたワー
ド線WLにはワード線ドライバWDRVから正の電位が
供給される。例えばワード線WL3が選択されると、メ
モリセルMC11〜MC42のうち、ワード線WL3を
ゲートするメモリセルのトランスファトランジスタがそ
れぞれ“オン”する。図8ではメモリセルMC31、M
C32である。これにより、プリチャージレベルでフロ
ーティングのビット線対BL1とメモリセルMC31の
ストレージ電極とが電気的に接続され、同様にプリチャ
ージレベルでフローティングのビット線対BL2とメモ
リセルMC32のストレージ電極とが電気的に接続され
る。メモリセルMC31、M32のキャパシタそれぞれ
に電荷が無いと、メモリセルMC31、M32のキャパ
シタそれぞれにビット線BL1、ビット線BL2から電
荷が充電される。この結果、図9(B)に示すように、
ビット線BL1、ビット線BL2の電位はそれぞれ、プ
リチャージレベルのビット線 /BL1、 /BL2に比べ
て−ΔV低くなる。
【0064】次いで、センスアンプ駆動信号SAPの電
位をプリチャージレベルVDD/2から内部電源電圧V
DD(約2V)とし、同様にセンスアンプ駆動信号 /S
ANの電位をプリチャージレベルVDD/2から回路内
接地電位VSS(0V)とし、センスアンプ111を活
性にする。活性化されたセンスアンプ111は、ビット
線対間に現れた電位差−ΔVを検知し、この電位差−Δ
Vを増幅する。これにより、ビット線BL1、BL2の
電位はそれぞれ、センスアンプ駆動信号 /SANの電
位、即ち回路内接地電位VSSまで実質的に下降する。
一方、ビット線 /BL1、 /BL2の電位はそれぞれ、
センスアンプ駆動信号SAPの電位、即ち内部電源電圧
VDDまで実質的に上昇する。
【0065】ビット線BL1、BL2の電位が回路内接
地電位VSSに下降するに連れ、メモリセルMC31、
MC32それぞれのストレージ電極の電位が回路内接地
電位VSSまで上昇していく。この結果、メモリセルM
C21、M22のキャパシタは放電され、“0”データ
が再書き込みされる(データリフレッシュ)。
【0066】次いで、ワード線WL3の電位を下げ、メ
モリセルMC31、MC32のトランスファトランジス
タをオフさせる。
【0067】次いで、センスアンプ駆動信号SAPの電
位を内部電源電圧VDDからプリチャージレベルVDD
/2に遷移させるとともに、センスアンプ駆動信号 /S
ANの電位を回路内接地電位VSSからプリチャージレ
ベルVDD/2に遷移させる。これにより、センスアン
プ111を非活性にする。さらにプリチャージ信号φE
QLを“L”レベルから“H”レベルとし、ビット線イ
コライザ113を活性にする。これにより、ビット線対
BL、 /BL(BL1、 /BL1、BL2、 /BL2)
はプリチャージレベルVPRCH(VDD/2)とな
り、プリチャージされる。
【0068】DRAMでは以上のようなデータ読み出し
/書き込みを、例えば“ナノ秒”オーダーのサイクルで
繰り返すことにより、“1”データ、または“0”デー
タをメモリセルに保持し続ける。
【0069】なお、データの読み出し要求があった場合
には、カラムデコーダによりカラムアドレスがデコード
され、データ読み出しを行うビット線対(カラム)が選
択される。例えばビット線対BL1、 /BL1が選択さ
れた場合には、カラム選択信号CSL1が“H”レベル
となって、カラムゲート112−1が“オン”する。こ
れにより、データはビット線対BL1、 /BL1からデ
ータ線対DQ、 /DQに読み出される。なお、カラムゲ
ート112(112−1、112−2)は、ビット線対
間の電位差が増幅されている期間、即ち図9(A)、図
9(B)に示すセンス&リフレッシュ期間に“オン”さ
れる。
【0070】ここで、上記キャパシタは、図1および図
2に示すように、その断面構造上、トレンチ内部の電極
15をゲート電極、キャパシタ絶縁膜13をゲート絶縁
膜、トレンチ12を中心にして両側に位置する一対のN
型埋め込み層18をソース、ドレイン領域とする絶縁ゲ
ート型トランジスタと見做すことができる。そして、上
部領域11AとN型埋め込み層18が逆バイアスされて
いるため、ソース領域となる上記一対の一方のN型埋め
込み層18から基板11の下部領域11Bに少数キャリ
ア(この実施形態では電子)が注入される。この結果、
下部領域11Bの上記トレンチ12の基板11側の側面
には少数キャリアによる反転層が形成される。ここでソ
ース、ドレイン領域となるN型埋め込み層18は共に同
一電位(基準電位)に設定されているので、熱平衡状態
(equibrium condition )にあり、ドレイン領域となる
上記一対の他方のN型埋め込み層18に少数キャリアが
流れ込むことはない。そして、この少数キャリアによる
反転層と、キャパシタ絶縁膜13を介在した上記電極1
5によってキャパシタが形成される。すなわち、ソー
ス、ドレイン領域となる一対のN型埋め込み層18間及
びN型埋め込み層18と下部領域11B間には電位差が
生じていないので(共に0V)、少数キャリアの移動が
なく、少数キャリアはチャネル(いわゆるトレンチの界
面)に沿って溜まることになる。なお、ここでいうトレ
ンチの界面とは、N型埋め込み層18よりも下部に位置
する界面を指している。
【0071】このように上記構造でなるDRAMセルで
は、従来のようにトレンチに対向した基板内部にキャパ
シタの一方の電極となるN型拡散領域を形成する必要
がないので、セルの高集積化が進んでいき、トレンチの
間口が小さくなってきても、トレンチを深くしてキャパ
シタの容量値を大きくすることが容易である。すなわ
ち、従来のようにトレンチの内部に固相拡散源となる不
純物を含有した絶縁膜を堆積し、この絶縁膜から不純物
をトレンチ側面に拡散させる必要がなく、板状のN型埋
め込み層18を基板内部に埋め込み、この板状のN型埋
め込み層18に試験管状のトレンチ12を突き刺さすよ
うに構成することで十分大きな容量値を得ることができ
る。この結果、高集積化が進んでも十分なキャパシタ容
量値が確保でき、データの記憶特性の劣化を防止するこ
とができる。
【0072】なお、ソース領域19とN型埋め込み層1
8及びその間に存在する基板11の上部領域11AでN
PN構造が形成されるが、この位置には膜厚が十分に厚
いシリコン酸化膜14が形成されているので、この部分
に寄生の絶縁ゲート型トランジスタが形成されることは
ない。従って、導電体層16及び電極15に正極性の電
圧が印加された場合でも、ソース領域19とN型埋め込
み層18との間が導通して、電流が流れることはない。
【0073】[N型埋め込み層18]次に、N型埋め込
み層18が形成される位置およびその抵抗値について説
明する。
【0074】図10はN型埋め込み層18の不純物プロ
ファイル図である。図10は、特にN型埋め込み層18
をリン(P)のイオン注入によって形成した場合の不純
物プロファイルを示している。
【0075】図10に示す特性A、Bはともに、リンの
ドーズ量を例えば1×1013/cm2 にし、特性Aはイ
オンの加速電圧を1.8MeVに、特性Bは1.5Me
Vにそれぞれ設定した場合を示している。いずれの場合
にも、熱処理を行って注入イオンを活性化した後では、
上記N型埋め込み層18は深さ方向で所定の幅を有する
ように形成される。そして、基板11の主表面からこの
N型埋め込み層18の上面までの距離は1μm程度にさ
れている。ここで、基板11の主表面からN型埋め込み
層18の上面までの距離をあまり短くすると、絶縁ゲー
ト型トランジスタのソース領域19とN型埋め込み層1
8との間でパンチスルーが発生する恐れがあるので、十
分な耐圧を確保するために両者間の距離は少なくとも
0.5μm以上に設定することが好ましい。
【0076】図11はN型埋め込み層18におけるドー
ズ量とシート抵抗との関係を示す特性図である。図11
は、特にN型不純物イオンをリンイオンとした場合の関
係について示している。
【0077】図11に示すように、ドーズ量が概略2×
1013/cm2 を越えるとN型埋め込み層18のシート
抵抗は1000Ω以下となる。ここで、N型埋め込み層
18のシート抵抗を1000Ω以下に設定すると、少数
キャリアの発生、消滅が十分に速く起きるため、DRA
Mの動作に支障がないことが実験によって確認されてい
る。従って、N型埋め込み層18をリンのイオン注入に
よって形成する場合には、ドーズ量を2×1013/cm
2 以上としてシート抵抗を1000Ω以下に設定する。
【0078】なお、上記少数キャリアとは下部領域11
Bに対する少数キャリアであり、電子である。即ち、N
型埋め込み層18は少数キャリアの供給源として作用し
ている。この少数キャリアはトレンチ12に沿った反転
層(N型)を下部領域11Bに形成するものである。N
型埋め込み層18を少数キャリアの供給源として作用さ
せるためには、そのシート抵抗は1500Ω以下であれ
ば良い。
【0079】[トレンチキャパシタ]次に、トレンチキ
ャパシタの電圧−容量特性について説明する。
【0080】図12はこの発明に係るダイナミック型メ
モリセルが具備するトレンチキャパシタの電圧−容量特
性を示す特性図である。
【0081】図12に示すように、この発明に係るダイ
ナミック型メモリセルが具備するトレンチキャパシタの
電圧−容量特性は、容量がほぼ一定となる領域(I)お
よび容量が変化する領域(II)とを持つ。概略的に、
ストレージ電極15とプレート電極との電位差(電圧)
が“正”であると容量はほぼ一定であり、反対に“負”
であると容量が減少する傾向を示す。これは次の理由に
よるものと推測される。
【0082】図13(A)はパワーオン前のトレンチキ
ャパシタの状態を示す図、図13(B)はパワーオン後
のトレンチキャパシタの状態(I)を示す図、図13
(C)はパワーオン後のトレンチキャパシタの状態(I
I)を示す図である。
【0083】図13(A)に示すように、パワーオン前
のトレンチキャパシタは、トレンチ12の周囲の導電型
はP型である。なお、N型埋め込み層18と下部領域1
1Bとの間にはPN接合が存在するので空乏層が生じて
いる。
【0084】また、図13(B)に示すように、パワー
オン後、下部領域11Bに対して、ストレージ電極15
の電位が高くなるとトレンチ12の周囲に空乏層が発生
し、さらに空乏層の中にN型の反転層が形成され、やが
て、トレンチ12の周囲がN型の反転層によっては完全
に覆われる。この状態においてはトレンチキャパシタの
誘電体膜がキャパシタ絶縁膜13のみとなるので、その
容量は最大値を示すようになる。これが図12に示す領
域(I)の状態である。
【0085】また、図13(C)に示すように、パワー
オン後、下部領域11Bに対して、ストレージ電極15
の電位が低くなるとN型の反転層が消滅し始め、トレン
チ12の周囲はN型の反転層によっては完全に覆われな
くなる。この状態においては、トレンチキャパシタの誘
電体膜はキャパシタ絶縁膜13の他、空乏層が存在する
ので、その容量は図13(B)に示す状態よりも低下す
る。これが図12に示す領域(II)の状態である。
【0086】なお、トレンチ12の周囲からN型の反転
層が完全に消滅し、さらに空乏層も完全に消滅すれば、
トレンチキャパシタの誘電体膜はキャパシタ絶縁膜13
のみとなるので、その容量は最大値を示す。しかしなが
ら、DRAMは“ナノ秒”のサイクルでデータのリフレ
ッシュを繰り返すので、N型の反転層および空乏層は完
全に消滅しきれない。即ち、“ナノ秒”は非常に短い時
間であるために、N型の反転層を構成する電子が全て再
結合しきれない。このため、図13(C)に示すよう
に、N型の反転層と空乏層とが混在した状態が残ってし
まうものと推測される。
【0087】[この発明に係るダイナミック型メモリセ
ルの第1の使用例]ところで、ダイナミック型メモリセ
ルにおいて、上記のようにそのキャパシタの容量が変化
することは、あまり好ましいことではない。このため、
この発明に係るダイナミック型メモリセルおいては、領
域(I)の特性で使用されることが望ましい。
【0088】この発明に係るダイナミック型メモリセル
を領域(I)の特性で使用するための一例は、図9
(A)および図9(B)に示したビット線がとり得る電
圧の最低値と同じか、それよりもプレート電位VPLを
低くすることである。このようにすれば、ストレージ電
極15とプレート電極との電位差(電圧)が“負”にな
ることはない。よって、この発明に係るダイナミック型
メモリセルを領域(I)の特性により使用できる。
【0089】ところで、ビット線の電位はその回路動作
の上では、通常、負電位にならない。例えばビット線が
回路動作の上でとり得る最低の電位は、NMOSセンス
アンプを駆動する駆動信号 /SANの駆動電位VSAN
である。駆動電位VSANは、通常、回路内接地電位V
SS(0V)である。これに鑑み、具体例としては、上
述したようにプレート電位VPLを回路内接地電位VS
S(0V)とする。即ち、N型埋め込み層18を回路内
接地電位VSS(0V)にバイアスする。
【0090】次に、プレート電位VPLを回路内接地電
位VSS(0V)とした時に、トレンチキャパシタに蓄
積できる電荷量について説明する。
【0091】図14(A)はこの発明に係るダイナミッ
ク型メモリセルに“1”データを書き込んだ時の蓄積電
荷量Qを示す図、図15(A)はこの発明に係るダイナ
ミック型メモリセルに“0”データを書き込んだ時の蓄
積電荷量Qを示す図である。なお、条件は、プレート電
位VPL=0V、基板電位VSUB=0V、ビット線プ
リチャージレベル=1V、“1”データ書き込みレベル
=2V、“0”データ書き込みレベル=0Vである。
【0092】また、図14(B)は“1”データ書き込
み時におけるビット線、N型埋め込み層18および下部
領域11Bの電位の状態を示す図、図15(B)は
“0”データ書き込み時におけるビット線、N型埋め込
み層18および下部領域11Bの電位の状態を示す図で
ある。
【0093】[“1”データ書き込み]図14(A)お
よび図14(B)に示すように、ビット線の電位をプリ
チャージレベル1Vとした後、トランスファトランジス
タを“オン”させ、ストレージ電極15をビット線に接
続する。この時のストレージ電極15の電位はほぼプリ
チャージレベル1Vである。この後、ビット線の電位を
“1”データ書き込みレベル2Vに遷移させる。これに
ともなって、ストレージ電極15の電位は1Vから2V
に遷移する。電荷量Qは容量C×電圧Vであるから、こ
の時にトレンチキャパシタに蓄積される電荷量Qは図1
4(A)に斜線に示したものとなる。
【0094】[“0”データ書き込み]図15(A)お
よび図15(B)に示すように、ビット線の電位をプリ
チャージレベル1Vとした後、トランスファトランジス
タを“オン”させ、ストレージ電極15をビット線に接
続する。この時のストレージ電極15の電位はほぼプリ
チャージレベル1Vである。この後、ビット線の電位を
“0”データ書き込みレベル0Vに遷移させる。これに
ともなって、ストレージ電極15の電位は1Vから0V
に遷移する。電荷量Qは容量C×電圧Vであるから、こ
の時にトレンチキャパシタに蓄積される電荷量Qは図1
5(A)に斜線に示したものとなる。
【0095】以上のように、プレート電位VPLを、ビ
ット線がとりう得る電位の最低値と同じか、それよりも
低くすることで、この発明に係るダイナミック型メモリ
セルを、図12に示す領域(I)の範囲で使用すること
ができる。これによれば、“1”データ書き込み時およ
び“0”書き込み時の双方において容量Cの減少がほと
んどなく、この発明に係るダイナミック型メモリセルを
最大の容量で使用できる。即ち、“1”データ書き込み
時および“0”書き込み時の双方において、充分な電荷
を蓄積することができる。
【0096】なお、上記第1の使用例では、ビット線の
最低電位が回路内接地電位VSS(0V)としたが、例
えば駆動電位VSANが負電位となるような場合、プレ
ート電位VPLは駆動電位VSANに合わせて、同じ負
電位としても良い。
【0097】[この発明に係るダイナミック型メモリセ
ルの第2の使用例]上記第1の使用例では、“1”デー
タ書き込み時および“0”書き込み時の双方において、
充分な電荷を蓄積できる利点がある。その反面、プレー
ト電位VPLとビット線がとりうる電圧の最大値との差
が大きくなり、キャパシタ絶縁膜13に印加される電界
が大きくなる、という事情を招く。キャパシタの容量を
大きくするための方法の一つとしてキャパシタ絶縁膜1
3、即ちキャパシタの誘電体膜の薄膜化がある。しかし
ながら、キャパシタ絶縁膜13に印加される電界が大き
いと、これの薄膜化も難しくなってくる。このため、こ
の発明に係るダイナミック型メモリセルおいては、キャ
パシタ絶縁膜13に印加される電界を小さくすることが
望ましい。
【0098】この発明に係るダイナミック型メモリセル
のキャパシタ絶縁膜13に印加される電界を小さくする
ための一例は、図9(A)および図9(B)に示したビ
ット線のプリチャージレベルとプレート電位VPLとを
互いに実質的に等しくすることである。このようにすれ
ば、ストレージ電極15の電位がプレート電極の電位に
対して“正”になった時、反対に“負”になった時の双
方において、キャパシタ絶縁膜13に印加される電界を
ほぼ等しくできる。これにより、キャパシタ絶縁膜13
に印加される電界は、例えば上記第1の使用例に比べて
小さくできる。具体的には、プリチャージレベルおよび
プレート電位VPLの双方を回路内接地電位VSS(0
V)とする。プリチャージレベルは、ビット線イコライ
ザに供給されるプリチャージ電位VPRCHである。
【0099】図16(A)はこの発明に係るダイナミッ
ク型メモリセルに“1”データを書き込んだ時の蓄積電
荷量Qを示す図、図17(A)はこの発明に係るダイナ
ミック型メモリセルに“0”データを書き込んだ時の蓄
積電荷量Qを示す図である。なお、条件は、プレート電
位VPL=0V、基板電位VSUB=0V、ビット線プ
リチャージレベル=0V、“1”データ書き込みレベル
=1V、“0”データ書き込みレベル=−1Vである。
【0100】また、図16(B)は“1”データ書き込
み時におけるビット線、N型埋め込み層18および下部
領域11Bの電位の状態を示す図、図17(B)は
“0”データ書き込み時におけるビット線、N型埋め込
み層18および下部領域11Bの電位の状態を示す図で
ある。
【0101】[“1”データ書き込み]図16(A)お
よび図16(B)に示すように、ビット線の電位をプリ
チャージレベル0Vとした後、トランスファトランジス
タを“オン”させ、ストレージ電極15をビット線に接
続する。この時のストレージ電極15の電位はほぼプリ
チャージレベル0Vである。この後、ビット線の電位を
“1”データ書き込みレベル1Vに遷移させる。これに
ともなって、ストレージ電極15の電位は0Vから1V
に遷移する。電荷量Qは容量C×電圧Vであるから、こ
の時にトレンチキャパシタに蓄積される電荷量Qは図1
6(A)に斜線に示したものとなる。
【0102】[“0”データ書き込み]図17(A)お
よび図17(B)に示すように、ビット線の電位をプリ
チャージレベル0Vとした後、トランスファトランジス
タを“オン”させ、ストレージ電極15をビット線に接
続する。この時のストレージ電極15の電位はほぼプリ
チャージレベル0Vである。この後、ビット線の電位を
“0”データ書き込みレベル−1Vに遷移させる。これ
にともなって、ストレージ電極15の電位は0Vから−
1Vに遷移する。電荷量Qは容量C×電圧Vであるか
ら、この時にトレンチキャパシタに蓄積される電荷量Q
は図17(A)に斜線に示したものとなる。以上のよう
に、プレート電位VPLとビット線プリチャージレベル
とを互いに実質的に等しくすることにより、キャパシタ
絶縁膜13に印加される電界を小さくすることができ
る。即ちプレート電位VPL(0V)と“1”データ書
き込み時のストレージ電極15の電位(ほぼ1V)との
電位差、およびプレート電位VPL(0V)と“0”デ
ータ書き込み時のストレージ電極15の電位(ほぼ−1
V)との電位差はともに約1Vとなる。
【0103】なお、図17(A)に示すように、第2の
使用例では“0”データ書き込み時、ストレージ電極1
5の電位がプレート電位VPLに対して“負”になるの
で、上述したように容量Cが減少する。これにより、蓄
積できる電荷量Qは“1”データ書き込み時よりも減少
する。このような特性は上述したようにあまり好ましい
ことではないが、全く使用できないものではない。たと
え容量Cが減少する傾向を示しても、結果として電荷量
Qが“0”データを保持するのに充分な量であれば、何
等問題なく、使用することができる。
【0104】また、第1の使用例ではキャパシタ絶縁膜
13に印加される電界が大きくなるが、内部電源の低電
圧化も同時に進行している。例えば従来内部電源電圧は
5Vが一般的であったが、現在、市販されているLSI
製品では3Vが主流である。さらに実際には内部電源電
圧3V以下、例えばこの実施形態のように内部電源電圧
2Vでも充分に動作するようになってきている。今後は
2V以下に低電圧化される。このようにキャパシタ絶縁
膜13に印加される電界は内部電源を低電圧化すること
でも小さくできる。
【0105】以上のことから、上記第1、第2の使用例
のどちらも充分に使用できる。そして、実使用に際して
は、いずれか最適なほうを選んで実施されれば良い。
【0106】[この発明に係るダイナミック型メモリセ
ルの第3の使用例]図18は、この発明に係るダイナミ
ック型メモリセルが具備するトレンチキャパシタの電圧
−容量特性を示す特性図である。なお、図18は図12
に示した特性図を簡略化して示したものである。
【0107】図18に示すように、実際には、ストレー
ジ電極15とプレート電極との電位差が“負”になると
容量が減少する。この結果、蓄積可能な電荷量は減少す
る。理想は、ストレージ電極15とプレート電極との電
位差が“負”でも“正”でも、その容量が一定になるこ
とである。
【0108】この第3の使用例の目的は、ストレージ電
極15とプレート電極との電位差が“負”になると蓄積
できる電荷量が減少する事情を改善し、上記電位差が
“負”になった時に、蓄積できる電荷量を増やすことに
ある。
【0109】図19(A)は第3の使用例が示す電圧−
容量特性の傾向を示す図、図19(B)は第3の使用例
に係る、プリチャージレベル(VPRCH)がストレー
ジ電極15に印加された時のN型埋め込み層18および
下部領域11Bの電位の状態を示す図である。
【0110】図19(A)に示すように、第3の使用例
は、容量−電圧特性カーブC−Vを、図中破線に示すよ
うに、負の方向にシフトさせるものである。このために
は、図13(B)に示した反転層を、ストレージ電極1
5とプレート電極との電位差が“負”になっても消滅さ
せ難くすれば良い。このために、第3の使用例では、図
19(B)に示すように、基板電位VSUBをプリチャ
ージレベル、即ちプリチャージ電位VPRCHよりも低
く、かつプレート電位VPLよりも低くする。上記プリ
チャージ電位VPRCHは、ビット線イコライザに供給
されるプリチャージ電位VPRCHである。これによ
り、ストレージ電極15がプリチャージ電位VPRCH
になった時において、ストレージ電極15と下部領域1
1Bとの間に正の電位差を生じさせることができる。ス
トレージ電極15と下部領域11Bとの間に正の電位差
が生じていれば、ストレージ電極15は、トレンチ12
周囲の下部領域11Bに反転層を生じさせる。この後、
“0”データ書き込み時には、ストレージ電極15の電
位はプリチャージ電位VPRCHから例えば0Vに遷移
するが、少なくともストレージ電極15がプリチャージ
電位VPRCHの時には充分な反転層がある。これによ
り、反転層が消滅し始める状態を、例えば第2の使用例
に比べて負の方向にシフトできる。これにより、ストレ
ージ電極15とプレート電極との電位差が“負”になっ
た時に、蓄積できる電荷量を増やすことができる。
【0111】なお、第3の使用例においては、第2の使
用例と同様に、プレート電位VPLがプリチャージ電位
VPRCH(プリチャージレベル)と等しくできる。こ
のため、第2の使用例と同様に、キャパシタ絶縁膜13
に印加される電界を小さくできる効果を得ることができ
る。
【0112】[第2の実施形態]第2の実施形態は、ス
トレージ電極15とプレート電極との電位差が“負”に
なると蓄積できる電荷量が減少する事情を、構造的な工
夫により改善したものである。
【0113】図20(A)はこの発明の第2の実施形態
に係るダイナミック型メモリセルが具備するトレンチキ
ャパシタが示す電圧−容量特性の傾向を示す図、図20
(B)はこの発明の第2の実施形態に係るダイナミック
型メモリセルが具備するトレンチキャパシタの断面図で
ある。
【0114】図20(A)に示すように、第2の実施形
態は、容量−電圧特性カーブC−Vの容量の減少率を、
図中破線に示すように、小さくするものである。このた
めには、図13(B)に示した反転層を、ストレージ電
極15とプレート電極との電位差が“負”になっても消
滅させ難くすれば良い。このために、第2の実施形態で
は、トレンチ12の周囲に、P型の強度が下部領域11
BのP型の強度よりも弱い領域を形成する。具体的に
は、図20(B)に示すように、トレンチ12の周囲に
P型の下部領域11BよりもP型不純物濃度が薄いP-
型領域11Cを形成する。
【0115】このようにトレンチ12の周囲に、P型の
強度が下部領域11BのP型の強度よりも弱いP- 型領
域11Cを形成することによって、トレンチ12の周囲
には、より多くの少数キャリア(この実施形態では電
子)を含む反転層が形成されるようになる。反転層に含
まれる少数キャリアが多ければ、その反転層が消滅する
までにより長い時間を要する。したがって、反転層は、
ストレージ電極15とプレート電極との電位差が“負”
になっても消滅し難くなる。これにより、ストレージ電
極15とプレート電極との電位差が“負”になった時
に、蓄積できる電荷量を増やすことができる。
【0116】なお、この第2の実施形態は、上述の第
1、第2、第3の使用例と組み合わせて使用できる。
【0117】[製造方法]次に、この発明に係るダイナ
ミック型メモリセルを具備したDRAMの製造方法につ
いて説明する。
【0118】この発明に係るダイナミック型メモリセル
を具備したDRAMチップは、5つの主要な工程を経て
製造される。
【0119】即ちトレンチキャパシタを形成する工程、
シャロートレンチアイソレーション(STI)を形成す
る工程、トランジスタを形成する工程、内部配線を形成
する工程、そしてN型埋め込み層18を形成する工程で
ある。このN型埋め込み層18を形成する工程はこの発
明に係るダイナミック型メモリセルにおいて特に重要で
ある。この工程を製造シーケンスのどこに組み込むか
で、この発明に係るダイナミック型メモリセルを具備し
たDRAMの製造コストが左右される。
【0120】以下、3つの製造シーケンス例について説
明する。
【0121】[第1の製造シーケンス例]図21(A)
は、この発明に係るダイナミック型メモリセルを具備し
たDRAMの第1の製造シーケンス例を示す図である。
【0122】図21(A)に示すように、第1の製造シ
ーケンス例は、最初にN型埋め込み層18を形成する。
この後、トレンチキャパシタ、STI、トランジスタ、
配線を順次形成する。この第1の製造シーケンスは、基
板11の深い部分からその上部に向かって順次装置構造
を形成していく方法である。
【0123】上記第1の製造シーケンス例では、基板1
1の内部にN型埋め込み層18を形成してからトレンチ
12を形成する。この発明に係るダイナミック型メモリ
セルを形成するためには、トレンチ12をN型埋め込み
層18に正確にアライメントさせなければならない。し
かし、N型埋め込み層18は基板11の深い部分に形成
されており、N型埋め込み層18は基板11の表面から
見ることができない。このため、N型埋め込み層18に
対するトレンチ12のアライメントには、N型埋め込み
層18の形成に使用されたアライメントマークが使われ
る。このアライメントマークの代表例は、オリエンテー
ションフラット等、ウェーハに形成されているシリコン
結晶の方向を示すマークである。
【0124】この発明に係るダイナミック型メモリセル
を具備したDRAMは、上記第1の製造シーケンスによ
り形成することができる。
【0125】[第2の製造シーケンス例]現在のオリエ
ンテーションフラットはアライメントマークとして充分
な精度を有している。しかし、最先端の技術を使用して
製造されるLSI製品、即ちMビットクラス以上の集積
度を誇るDRAM製品においては、オリエンテーション
フラット以上に高精度なマークが必要とされる。このた
め、N型埋め込み層18を形成する前に、ウェーハの表
面にオリエンテーションフラット以上の精度を持つアラ
イメントマークを形成する。
【0126】しかしこの方法では、アライメントマーク
を形成する工程が別途必要であり、製造コストがかさむ
事情がある。
【0127】この第2の製造シーケンス例は、アライメ
ントマークを形成せずに、トレンチ12とN型埋め込み
層18との高精度なアライメントを可能にする製造方法
を提供することを目的としている。
【0128】図21(B)は、この発明に係るダイナミ
ック型メモリセルを具備したDRAMの第2の製造シー
ケンス例を示す図である。
【0129】図21(B)に示すように、第2の製造シ
ーケンス例は、最初にトレンチキャパシタを形成する。
この後、N型埋め込み層18、STI、トランジスタ、
配線を順次形成する。
【0130】上記第2の製造シーケンス例では、基板1
1の表面からその内部に向かってトレンチ12を形成し
てからN型埋め込み層18を形成する。トレンチ12は
基板11の表面に露呈しており、トレンチ12は基板1
1の表面から見ることができる。即ちトレンチ12はア
ライメントマークとして使うことができる。このように
トレンチ12をアライメントマークとして使用すること
で、別途アライメントマークを形成しなくても、N型埋
め込み層18はトレンチ12に正確にアライメントさせ
ることができる。
【0131】[第3の製造シーケンス例]製造コストの
削減は廉価な製品を市場に供給するための重要な課題で
ある。製造コストを削減するために最も良い方法は、マ
スクレス、即ちホトリソグラフィ工程を用いないことで
ある。しかしながら、現状のLSI製造においては、ホ
トリソグラフィ工程をゼロにすることは不可能である。
しかし、マスクの数を削減することは可能である。
【0132】この第3の製造シーケンス例は、マスクの
数を削減し、製造コストの圧縮を可能にする製造方法を
提供することを目的としている。
【0133】図21(C)は、この発明に係るダイナミ
ック型メモリセルを具備したDRAMの第3の製造シー
ケンス例を示す図である。
【0134】図21(C)に示すように、第3の製造シ
ーケンス例は、トレンチキャパシタ、STIをそれぞれ
形成した後に、N型埋め込み層18を形成する。この
後、トランジスタ、配線を順次形成する。
【0135】上記第3の製造シーケンス例では、トレン
チ12、STIを形成してからN型埋め込み層18を形
成する。N型埋め込み層18はメモリセルアレイが形成
される部分の下に形成される。N型埋め込み層18を形
成するための導電性不純物のイオン注入は、メモリセル
のトランスファトランジスタ用の活性領域を通して行わ
れる。トランスファトランジスタを含め、LSIを構成
するためのトランジスタが形成される活性領域には、通
常、しきい値電圧を調節するために導電性不純物がイオ
ン注入される。第3の製造シーケンスでは、N型埋め込
み層18を形成する時点において、活性領域および分離
領域がともに完成している。このため、N型埋め込み層
18を形成するための導電性不純物のイオン注入と、ト
ランスファトランジスタのしきい値電圧を調節するため
の導電性不純物のイオン注入とを、同じマスクを用いて
行うことができる。同じマスクを用いて、N型埋め込み
層18およびしきい値電圧調節のためのイオン注入を行
うことで、マスクの数を削減でき、製造コストを圧縮す
ることができる。
【0136】[メモリセルの製造方法]次に、この発明
に係るダイナミック型メモリセルの製造方法の具体的一
例を説明する。以下に説明する製造形成方法は、上記第
3の製造シーケンスに従う。
【0137】図22(A)〜図28(B)はそれぞれ、
この発明に係るダイナミック型メモリセルを主要な製造
工程毎に示す斜視図である。
【0138】まず、図22(A)に示すように、P型シ
リコンからなる半導体基板11の表面を熱酸化し、バッ
ファ酸化膜(SiO2 )41を形成する。次いで、バッ
ファ酸化膜41上に窒化シリコンを堆積し、窒化シリコ
ン膜(Si3 4 )42を形成する。次いで、窒化シリ
コン膜42の上にホトレジストを塗布し、図示せぬホト
レジスト膜を形成する。次いで、このホトレジスト膜に
対し、ホトリソグラフィ法によりトレンチの形成パター
ンに対応した窓を形成する。次いで、このホトレジスト
膜をマスクに用いたRIE法により、窒化シリコン膜4
2をエッチングし、窒化シリコン膜42にトレンチの形
成パターンに対応した窓43を形成する。この工程に使
用されるアライメントマークは、ウェーハ(基板11)
に形成された図示せぬオリエンテーションフラット等で
ある。
【0139】次に、図22(B)に示すように、上記窒
化シリコン膜42をマスクに用いたRIE法により基板
11をエッチングし、基板11に間口Fが例えば0.3
μmで深さが7μmのトレンチ(ディープトレンチ)1
2を形成する。
【0140】なお、図20(B)に示した第2の実施形
態に係るダイナミック型メモリセルを形成する場合に
は、トレンチ12を形成した後、このトレンチ12に対
して、基板11とは反対導電型の不純物、この実施形態
ではN型の不純物をイオン注入すれば良い。
【0141】次に、図23(A)に示すように、上記ト
レンチ12から露出した基板11の表面を熱酸化し、膜
厚が例えば10nm程度の二酸化シリコンからなるキャ
パシタ絶縁膜13を形成する。なお、キャパシタ絶縁膜
13は二酸化シリコンに限らず、SiO2 /Si3 4
/SiO2 の三層構造からなる膜(ONO膜)や、Si
2 /Si3 4 の二層構造からなる膜(ON膜)等に
することもできる。次いで、ここまで得られている構造
の上に導電性のポリシリコンを堆積し、導電性のポリシ
リコン膜44を形成する。このポリシリコン膜44はト
レンチ12を埋め込む。また、導電性不純物としてN型
の不純物を含有している。
【0142】次に、図23(B)に示すように、上記窒
化シリコン膜42をストッパに用いたRIE法により上
記ポリシリコン膜44をエッチバックし、トレンチ12
の上部から上記ポリシリコン膜44を除去する。なお、
トレンチ12の内部に残されたポリシリコン膜44はス
トレージ電極15となる。
【0143】次に、図24(A)に示すように、上記窒
化シリコン膜42およびストレージ電極15をマスクに
用いたCDE法によりキャパシタ絶縁膜13をエッチン
グし、トレンチ12の上部から上記キャパシタ絶縁膜1
3を除去する。次いで、ここまで得られている構造の上
に二酸化シリコンを堆積し、膜厚が例えば30〜40n
m程度の二酸化シリコン膜を形成する。次いで、上記窒
化シリコン膜42およびストレージ電極15をストッパ
に用いたRIE法により二酸化シリコン膜をエッチング
し、トレンチ12の側壁に二酸化シリコン膜を残す。ト
レンチ12の側壁に残された二酸化シリコン膜はカラー
酸化膜14となる。
【0144】次に、図24(B)に示すように、図24
(A)に示す構造の上にノンドープのポリシリコンを堆
積し、ノンドープのポリシリコン膜を形成する。次い
で、上記窒化シリコン膜42をストッパに用いたRIE
法によりこのノンドープのポリシリコン膜をエッチバッ
クし、トレンチ12の上部からこのポリシリコン膜を除
去する。トレンチ12の内部に残されたノンドープのポ
リシリコン膜は、ストレージ電極15を基板11の表面
に導く導電体層16(16A)となる。なお、この工程
時においては導電体層16Aは高い抵抗値を有する。導
電体層16Aを構成するポリシリコンがノンドープであ
るためである。しかしながら、以後の製造過程において
N型不純物がストレージ電極15から拡散(固相拡散)
されるために、最終的にはその抵抗値は導電体として機
能するように減少される。次いで、上記窒化シリコン膜
42および導電体層16Aをマスクに用いたCDE法に
よりキャパシタ絶縁膜13をエッチングし、トレンチ1
2の上部から上記カラー酸化膜14を除去する。これに
より、トレンチ12から基板11の表面を露出させる。
【0145】次に、図25(A)に示すように、図24
(B)に示す構造の上にノンドープのポリシリコンを堆
積し、ノンドープのポリシリコン膜を形成する。次い
で、上記窒化シリコン膜42をストッパに用いたRIE
法によりこのノンドープのポリシリコン膜をエッチバッ
クし、トレンチ12の上部からこのポリシリコン膜を除
去する。トレンチ12の内部に残されたノンドープのポ
リシリコン膜は、ストレージ電極15を基板11の表面
に導く導電体層16(16B)となる。なお、この工程
時においては導電体層16Bは導電体層16Aと同様に
高い抵抗値を有するが、同様に以後の製造過程において
N型不純物がストレージ電極15から拡散(固相拡散)
されるために、最終的にはその抵抗値は導電体として機
能するように減少される。導電体層16Bは導電体層1
6Aと一体になり、図1に示した導電体層16を構成す
る。また、トレンチ12の側壁を介して導電体層16B
は基板11に接触される。
【0146】ここまでの工程により、トレンチキャパシ
タが完成する。次に、STIを形成する製造シーケンス
に移る。
【0147】STIを形成するために、まず、図25
(B)に示すように、図25(A)に示す構造の上にホ
トレジストを塗布し、ホトレジスト膜を形成する。次い
で、このホトレジスト膜に対し、ホトリソグラフィ法に
よりSTIの形成パターンに対応した窓を形成する。こ
の結果、互いに孤立したホトレジスト膜45が複数得ら
れる。複数の孤立したホトレジスト膜45は各々活性領
域となる部分を覆う。この工程では、アライメントマー
クとしてトレンチ12を使用する。これにより、形成さ
れる活性領域はトレンチ12に対して高精度にアライメ
ントされる。
【0148】次に、図26(A)に示すように、ホトレ
ジスト膜45をマスクに用いたRIE法により、図25
(B)に示す構造をエッチングし、図25(B)に示す
構造に格子状のシャロートレンチ46を形成する。次い
で、ホトレジスト膜45を除去する。シャロートレンチ
46から突出した部分は活性領域47となる。
【0149】次に、図26(B)に示すように、図26
(A)に示す構造の上に二酸化シリコンを堆積し、二酸
化シリコン膜を形成する。この二酸化シリコン膜はシャ
ロートレンチ46を埋め込む。次いで、上記窒化シリコ
ン膜42をストッパに用いたCMP法により二酸化シリ
コン膜を後退させ、シャロートレンチアイソレーション
(STI)17を形成する。次いで、窒化シリコン膜4
2を除去する。
【0150】以上の図25(B)〜図26(B)までの
工程により、STIが完成する。次に、N型埋め込み層
18を形成する製造シーケンスに移る。
【0151】N型埋め込み層18を形成するために、図
27(A)に示すように、図26(B)に示す構造の上
にホトレジストを塗布し、ホトレジスト膜を形成する。
次いで、このホトレジスト膜に対し、ホトリソグラフィ
法によりN型埋め込み層18の形成パターンに対応した
窓を形成する。なお、図27(A)はメモリセルアレイ
の一部分を拡大した斜視図であるため、ホトレジスト膜
に形成された上記窓は示されない。 図29(A)およ
び図29(B)はそれぞれ、製造途中のメモリセルアレ
イ(64キロビットセグメント)の全体を示す斜視図で
ある。
【0152】図29(A)に示すように、ホトレジスト
膜48には、N型埋め込み層18の形成パターンに対応
した窓49が形成されている。この窓49は、メモリセ
ルアレイ(64キロビットセグメント)に対応してい
る。図23に示す二点鎖線枠50は、メモリセルアレイ
(64キロビットセグメント)が形成される部分を示し
ている。この工程では、アライメントマークとしてST
I17、もしくはトレンチ12を使用する。これによ
り、形成されるN型埋め込み層18はトレンチ12に対
して高精度にアライメントされる。次いで、ホトレジス
ト膜48をマスクに用いて、N型埋め込み層18を形成
するためのN型不純物を基板11にイオン注入する。こ
のN型不純物は、例えばリンイオンである。このリンイ
オンは、例えば図10、図11を参照して説明したよう
な適切なドーズ量および加速電圧により注入される。
【0153】なお、このとき、上記トレンチ12の上部
をマスクすることにより、トレンチ12内にイオンが注
入されないようにしても良い。
【0154】次いで、ホトレジスト膜48をマスクに用
いて、しきい値電圧を調節するためのN型不純物もしく
はP型不純物をイオン注入する。P型、N型どちらの導
電性不純物をイオン注入するかは、基板11の不純物濃
度とトランスファトランジスタのしきい値電圧との関係
から決定される。図27(A)に示す点線51は、しき
い値電圧を調節するための導電性不純物が注入された部
分を示している。
【0155】また、図27(A)に示すように、STI
17を形成した後に、N型埋め込み層18を形成するた
めのN型不純物を行った場合の構造的特徴は、N型埋め
込み層18の深さが、STI17の下と活性領域47の
下とで変わることである。具体的には、活性領域47の
下のN型埋め込み層18は深く、STI17の下のN型
埋め込み層18は浅くなる。
【0156】次に、図29(B)に示すように、ホトレ
ジスト膜48を除去した後、再度ホトレジストを塗布
し、ホトレジスト膜を形成する。次いで、このホトレジ
スト膜に対し、ホトリソグラフィ法によりウェル32の
形成パターンに対応した窓53を形成する。窓53はリ
ング状である。このため、ホトレジスト膜には格子状の
部分52Aの部分と、孤立した島状の部分52Bとが得
られる。格子状の部分52Aは、センスアンプ(S/
A)や、ワード線ドライバ(WDRV)が形成される部
分を被覆し、島状の部分52Bはダイナミック型メモリ
セルが形成される部分を被覆する。この工程では、アラ
イメントマークとしてSTI17、もしくはトレンチ1
2を使用する。これにより、形成されるウェル32はト
レンチ12に対して高精度にアライメントされ、結果と
してN型埋め込み層18に対して高精度にアライメント
される。次いで、ホトレジスト膜52A、52Bをマス
クに用いて、ウェル32を形成するためのN型不純物を
基板11にイオン注入する。このN型不純物は、例えば
リンイオンである。
【0157】図27(A)、図29(A)に示す工程に
より、N型埋め込み層18が完成する。また、図29
(B)に示す工程により上記N型埋め込み層18を基板
11の表面に導くためのウェル32が完成する。なお、
Pチャネル型MOSトランジスタを形成するための図示
せぬN型ウェル等を形成する工程があるが、この工程は
ウェル32の形成と共通に行われても良いし、ウェル3
2を形成する前、もしくはウェル32を形成した後に行
われても良い。
【0158】次に、トランジスタを形成する製造シーケ
ンス、および内部配線を形成する製造シーケンスに移
る。これらの製造シーケンスは公知の製法にしたがって
行われて良いが、引き続きビット線が形成されるまでの
具体的な一例を説明することにする。
【0159】まず、図27(B)に示すように、バッフ
ァ酸化膜41を除去し、活性領域47に基板11の表面
を露出させる。次いで、露出した基板11の表面を熱酸
化し、ゲート酸化膜(SiO2 )21を形成する。次い
で、ここまで得られた構造の上に導電性のポリシリコン
を堆積し、導電性のポリシリコン膜を形成する。次い
で、導電性のポリシリコン膜の上に窒化シリコンを堆積
し、窒化シリコン膜61を形成する。次いで、ホトリソ
グラフィ法を用いて、窒化シリコン膜61、導電性のポ
リシリコン膜22をパターニングする。これによりワー
ド線22が形成される。なお、ワード線22の上面上に
形成された窒化シリコン膜61は、ビット線コンタクト
孔をセルフアラインコンタクト技術を用いて形成する際
のストッパとなる膜である。次いで、窒化シリコン膜6
1、STI17をマスクに用いて、ソース、ドレイン領
域を形成するためのN型不純物を基板11に対してイオ
ン注入する。これにより、ソース領域19およびドレイ
ン領域20が形成される。次いで、ここまで得られた構
造の上に窒化シリコンを堆積し、窒化シリコン膜62を
形成する。このワード線22の側面上に形成された窒化
シリコン膜62は、ビット線コンタクト孔に埋め込まれ
る導電物とワード線22とのショートを抑制するための
膜である。
【0160】次に、図28(A)に示すように、図27
(B)に示す構造の上に例えば二酸化シリコンを堆積
し、第1層層間絶縁膜63を形成する。次いで、ホトリ
ソグラフィ法を用いて、ドレイン領域20に達するビッ
ト線コンタクト孔64を第1層層間絶縁膜62に形成す
る。次いで、ビット線コンタクト孔64を例えばタング
ステン66等で埋め込む。
【0161】次に、図28(B)に示すように、図28
(A)に示す構造の上に例えば二酸化シリコンを堆積
し、第2層層間絶縁膜67を形成する。次いで、ホトリ
ソグラフィ法を用いて、ビット線の形成パターンに対応
した溝68を第2層間絶縁膜67に形成する。次いで、
溝68を例えばタングステン66等で埋め込み、平坦化
することによってビット線23が形成される。
【0162】以上のようにして、この発明に係るダイナ
ミック型メモリセルが完成する。
【0163】なお、上記製造方法において、N型埋め込
み層18、ソース領域19、ドレイン領域20等を活性
化するための熱工程を製造工程の最後の方で行えば、製
造工程の最初の方でN型埋め込み層18を形成する場合
と比べて深さ方向の幅が広がることを防止できる。この
ため、このN型埋め込み層18のシート抵抗を十分に下
げることができる。
【0164】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
高集積化された場合であっても、容量素子の容量値を十
分に大きくすることができる半導体集積回路装置および
その製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係るダイナミック型メモリ
セルの断面図。
【図2】 図2はこの発明に係るダイナミック型メモリ
セルをアスペクト比約20で示す断面図。
【図3】 図3はこの発明に係るダイナミック型メモリ
セルを用いた256メガビットDRAMチップの平面
図。
【図4】 図4は図3に示す16メガビットメモリセル
アレイの平面図。
【図5】 図5は図4に示す破線枠V内の拡大図。
【図6】 図6は図5に示すVI−VI線に沿う断面
図。
【図7】 図7は図6に示す破線枠VII内の拡大図。
【図8】 図8は64キロビットセグメントおよびビッ
ト線系回路の回路図。
【図9】 図9(A)は“1”データ読み出し/書き込
み時におけるビット線電圧の変化を示す電圧波形図、図
9(B)は“0”データ読み出し/書き込み時における
ビット線電圧の変化を示す電圧波形図。
【図10】 図10はN型埋め込み層の不純物プロファ
イル図。
【図11】 図11はN型埋め込み層におけるドーズ量
とシート抵抗との関係を示す特性図。
【図12】 図12はこの発明に係るダイナミック型メ
モリセルが具備するトレンチキャパシタの電圧−容量特
性を示す特性図。
【図13】 図13(A)はパワーオン前のトレンチキ
ャパシタの状態を示す図、図13(B)はパワーオン後
のトレンチキャパシタの状態(I)を示す図、図13
(C)はパワーオン後のトレンチキャパシタの状態(I
I)を示す図。
【図14】 図14(A)はこの発明に係るダイナミッ
ク型メモリセルに“1”データを書き込んだ時の蓄積電
荷量を示す図、図14(B)は“1”データ書き込み時
におけるビット線、N型埋め込み層および下部領域の電
位の状態を示す図。
【図15】 図15(A)はこの発明に係るダイナミッ
ク型メモリセルに“0”データを書き込んだ時の蓄積電
荷量を示す図、図15(B)は“0”データ書き込み時
におけるビット線、N型埋め込み層および下部領域の電
位の状態を示す図。
【図16】 図16(A)はこの発明に係るダイナミッ
ク型メモリセルに“1”データを書き込んだ時の蓄積電
荷量を示す図、図16(B)は“1”データ書き込み時
におけるビット線、N型埋め込み層および下部領域の電
位の状態を示す図。
【図17】 図17(A)はこの発明に係るダイナミッ
ク型メモリセルに“0”データを書き込んだ時の蓄積電
荷量を示す図、図17(B)は“0”データ書き込み時
におけるビット線、N型埋め込み層および下部領域の電
位の状態を示す図。
【図18】 図18はこの発明に係るダイナミック型メ
モリセルが具備するトレンチキャパシタの電圧−容量特
性を概略的に示す特性図。
【図19】 図19(A)は第3の使用例の電圧−容量
特性の傾向を示す図、図19(B)は第3の使用例に係
る、プリチャージレベルがストレージ電極に印加された
時のN型埋め込み層および下部領域の電位の状態を示す
図。
【図20】 図20(A)はこの発明の第2の実施形態
に係るダイナミック型メモリセルが具備するトレンチキ
ャパシタの電圧−容量特性の傾向を示す図、図20
(B)はこの発明の第2の実施形態に係るダイナミック
型メモリセルが具備するトレンチキャパシタの断面図。
【図21】 図21(A)はこの発明に係るダイナミッ
ク型メモリセルを具備したDRAMの第1の製造シーケ
ンス例を示す図、図21(B)はこの発明に係るダイナ
ミック型メモリセルを具備したDRAMの第2の製造シ
ーケンス例を示す図、図21(C)はこの発明に係るダ
イナミック型メモリセルを具備したDRAMの第3の製
造シーケンス例を示す図。
【図22】 図22(A)および図22(B)はそれぞ
れこの発明に係るダイナミック型メモリセルの主要な製
造工程における斜視図。
【図23】 図23(A)および図23(B)はそれぞ
れこの発明に係るダイナミック型メモリセルの主要な製
造工程における斜視図。
【図24】 図24(A)および図24(B)はそれぞ
れこの発明に係るダイナミック型メモリセルの主要な製
造工程における斜視図。
【図25】 図25(A)および図25(B)はそれぞ
れこの発明に係るダイナミック型メモリセルの主要な製
造工程における斜視図。
【図26】 図26(A)および図26(B)はそれぞ
れこの発明に係るダイナミック型メモリセルの主要な製
造工程における斜視図。
【図27】 図27(A)および図27(B)はそれぞ
れこの発明に係るダイナミック型メモリセルの主要な製
造工程における斜視図。
【図28】 図28(A)および図28(B)はそれぞ
れこの発明に係るダイナミック型メモリセルの主要な製
造工程における斜視図。
【図29】 図29(A)および図29(B)はそれぞ
れ製造途中のメモリセルアレイの全体を示す斜視図。
【図30】 図30は従来のダイナミック型メモリセル
の断面図。
【図31】 図31(A)は従来のダイナミック型メモ
リセルをアスペクト比約20で示す断面図、図31
(B)はトレンチの底に固相拡散源膜が残った状態を示
す図。
【符号の説明】
11…半導体基板、 12…トレンチ、 13…キャパシタ絶縁膜、 14…シリコン酸化膜(カラー酸化膜)、 15…電極、 16…導電体層、 17…フィールド絶縁膜(STI)、 18…N型埋め込み層、 19…ソース領域、 20…ドレイン領域、 21…ゲート酸化膜、 22…ゲート電極。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板と、 前記半導体基板の表面から離間されて前記半導体基板内
    に形成された、この半導体基板を上部領域と下部領域と
    に分割する第2導電型の埋め込み層と、 前記半導体基板の表面から前記下部領域まで前記埋め込
    み層を突き抜けて形成されたトレンチと、 前記トレンチ内に形成された、前記下部領域に容量結合
    する電極体と、 前記電極体に接続されたスイッチと、 前記スイッチに接続された回路配線とを具備することを
    特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 前記電極体は前記下部領域に第2導電型
    の反転層を電界効果により形成し、この反転層は前記電
    極体とともに容量素子を構成することを特徴とする請求
    項1に記載の半導体集積回路装置。
  3. 【請求項3】 前記埋め込み層は前記反転層を形成する
    キャリアのソースとして機能することを特徴とする請求
    項2に記載の半導体集積回路装置。
  4. 【請求項4】 前記埋め込み層は第2導電型の不純物を
    含んだ拡散層であり、この拡散層のシート抵抗は150
    0(Ω/□)以下であることを特徴とする請求項3に記
    載の半導体集積回路装置。
  5. 【請求項5】 前記埋め込み層は深さ方向に幅を有し、
    この埋め込み層の上面から前記半導体基板の表面までの
    距離は0.5μm以上であることを特徴とする請求項3
    に記載の半導体集積回路装置。
  6. 【請求項6】 前記埋め込み層はプレート電位の供給を
    受けることを特徴とする請求項3に記載の半導体集積回
    路装置。
  7. 【請求項7】 前記プレート電位は前記回路配線が回路
    構成上とり得る最低の電位以下であることを特徴とする
    請求項6に記載の半導体集積回路装置。
  8. 【請求項8】 前記最低の電位は前記回路配線に接続さ
    れるNMOSセンスアンプを駆動する駆動信号の電位で
    あることを特徴とする請求項7に記載の半導体集積回路
    装置。
  9. 【請求項9】 前記プレート電位は前記回路配線のプリ
    チャージレベルと実質的に同じであることを特徴とする
    請求項6に記載の半導体集積回路装置。
  10. 【請求項10】 前記プリチャージレベルは前記回路配
    線に接続されるイコライザに供給されるプリチャージ電
    位であることを特徴とする請求項9に記載の半導体集積
    回路装置。
  11. 【請求項11】 前記下部領域の電位は、前記回路配線
    のプリチャージレベル以下、かつプレート電位以下であ
    ることを特徴とする請求項6に記載の半導体集積回路装
    置。
  12. 【請求項12】 前記プレート電位は前記回路配線のプ
    リチャージレベルと実質的に同じであることを特徴とす
    る請求項11に記載の半導体集積回路装置。
  13. 【請求項13】 前記プリチャージレベルは前記回路配
    線に接続されるイコライザに供給されるプリチャージ電
    位であることを特徴とする請求項12に記載の半導体集
    積回路装置。
  14. 【請求項14】 前記上部領域の電位は、前記下部領域
    の電位以下であることを特徴とする請求項3に記載の半
    導体集積回路装置。
  15. 【請求項15】 前記スイッチは前記上部領域をバック
    ゲート領域とした絶縁ゲート型FETであることを特徴
    とする請求項14に記載の半導体集積回路装置。
  16. 【請求項16】 前記下部領域の前記トレンチ周囲の部
    分に形成された、第1導電型の強度が前記下部領域の第
    1導電型の強度よりも弱い第1導電型の半導体領域をさ
    らに具備することを特徴とする請求項1に記載の半導体
    集積回路装置。
  17. 【請求項17】 前記第1導電型の半導体領域の第1導
    電型の不純物濃度は、前記下部領域の第1導電型の不純
    物濃度よりも低いことを特徴とする請求項16に記載の
    半導体集積回路装置。
  18. 【請求項18】 第1導電型の半導体基板にトレンチを
    形成する工程と、 前記トレンチに露出した前記半導体基板の表面に絶縁膜
    を形成する工程と、 前記トレンチに電極体を埋める工程と、 前記半導体基板に形成されたトレンチに接し、かつ前記
    半導体基板の表面から離間した前記半導体基板の第1の
    内部部分に埋め込み層を形成する工程と、 前記半導体基板の表面と前記第1の内部部分との間の前
    記半導体基板の第2の内部部分をバックゲート領域と
    し、ソース/ドレインの一方を前記電極体に接続する絶
    縁ゲート型FETを形成する工程と、 前記絶縁ゲート型FETのソース/ドレインの他方に接
    続される回路配線を形成する工程とを具備することを特
    徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 第1導電型の半導体基板にトレンチキ
    ャパシタを形成する工程と、 前記トレンチキャパシタのトレンチをアライメントマー
    クに用いて、前記トレンチキャパシタのトレンチに接
    し、かつ前記半導体基板の表面から離間した前記半導体
    基板の第1の内部部分に埋め込み層を形成する工程と、 前記トレンチキャパシタのトレンチをアライメントマー
    クに用いて、前記半導体基板の表面部分に素子分離領域
    を形成する工程と、 前記半導体基板の表面と前記第1の内部部分との間の前
    記半導体基板の第2の内部部分をバックゲート領域と
    し、ソース/ドレインの一方を前記電極体に接続する絶
    縁ゲート型FETを形成する工程と、 前記絶縁ゲート型FETのソース/ドレインの他方に接
    続される回路配線を形成する工程とを具備することを特
    徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 第1導電型の半導体基板にトレンチキ
    ャパシタを形成する工程と、 前記トレンチキャパシタのトレンチをアライメントマー
    クに用いて、前記半導体基板の表面部分に素子分離領域
    を形成する工程と、 前記トレンチキャパシタのトレンチおよび前記素子分離
    領域のいずれかをアライメントマークに用いて、前記ト
    レンチキャパシタのトレンチに接し、かつ前記半導体基
    板の表面から離間した前記半導体基板の第1の内部部分
    に埋め込み層を形成するための第2導電型の不純物、お
    よび半導体素子が形成される前記半導体基板の第2の内
    部部分にしきい値電圧を調節するための導電性不純物を
    導入する工程と、 前記第2の内部部分をバックゲート領域とし、ソース/
    ドレインの一方を前記電極体に接続する絶縁ゲート型F
    ETを形成する工程と、 前記絶縁ゲート型FETのソース/ドレインの他方に接
    続される回路配線を形成する工程とを具備することを特
    徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
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