JPH1181182A - ウエブのカレンダー装置及び方法 - Google Patents

ウエブのカレンダー装置及び方法

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JPH1181182A
JPH1181182A JP19090898A JP19090898A JPH1181182A JP H1181182 A JPH1181182 A JP H1181182A JP 19090898 A JP19090898 A JP 19090898A JP 19090898 A JP19090898 A JP 19090898A JP H1181182 A JPH1181182 A JP H1181182A
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JP
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calender
web
shoe
nip
roll
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JP19090898A
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English (en)
Inventor
D Deshpande Rajendra
ラジェンドラ・ディー・デシュパンデ
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Beloit Technologies Inc
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Beloit Technologies Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対向する第1面及び第2面を有する移動ウエ
ブをカレンダー加工するためのカレンダー装置及び方法
を提供する。 【解決手段】 本装置は、軸線回りの回転のために支持
されているロールであり、ほぼ円筒状の外面を提供する
ロールを備える。また本装置は、前記ロールの外面に対
向して配置された平滑なカレンダー面を含むシューを備
える。ウエブはこれら外面とシューとの間を移動させら
れる。更に本装置は、前記カレンダー面が前記ウエブの
第2面と直に接触するように前記シューを前記ロールに
向けて付勢すると共に、前記ウエブの第1面を前記ロー
ルの外面に向けて付勢する機構を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は移動するウエブをカ
レンダー加工するために使用される装置及び方法に関す
る。より詳細には、本発明は製紙機のカレンダー部に使
用される装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】移動する紙或は板紙等のウエブをカレン
ダー加工して所望の表面特性を付与することは広く知ら
れている。例えば、ウエブ面によって提供される平滑性
及び光沢度合いはカレンダー加工によって調整すること
ができる。
【0003】スーパーカレンダー加工及び柔軟性ロール
によるカレンダー加工を含み、ウエブをカレンダー加工
する幾つかの方法が知られている。従来の柔軟性ロール
によるカレンダー加工適用例において、ウエブは一方が
比較的硬質であり且つ他方が比較的軟質である一対のロ
ーラの間を通過させられる。柔軟性ロールによるカレン
ダー加工において表面特性を付与する重要な要素として
は、ロール間を通るウエブに付与されるニップ圧、カレ
ンダー加工されるウエブの水分、ウエブを構成している
繊維の種類、カレンダーアセンブリによってウエブに伝
達される熱量、並びに、対のロールによるニップにおけ
るウエブの接触時間、即ちニップ滞留時間、が挙げられ
る。
【0004】より詳細には、移動するウエブの含有繊維
に関連して、紙はセルロース、ヘミセルロース、澱粉、
並びに、リグニン等の様々な重合体構造物から構成され
ている。加えて、紙ウエブはカレンダー加工に先行して
水で被覆及び/或は処理される。柔軟性ロールによるカ
レンダー加工は、塗工紙及び非塗工紙の双方のウエブに
対して高度の光沢性及び平滑性の平面を付与するのに望
ましい方法である。
【0005】熱伝達及びニップ滞留時間の要素に関連し
て、柔軟性ロールによるカレンダーアセンブリにおける
硬質ロール等の構成要素を加熱して熱エネルギーを移動
するウエブに与えるようにすることも知られている。ウ
エブに熱を付与することによりウエブの表面温度を上昇
させて、ウエブを構成している繊維を比較的硬い材料か
ら塑性変形に適したより軟質な材料に変えることができ
る。こうした繊維は塑性成形のための限界温度まで加熱
されると、紙繊維はより容易に平滑化されてその平滑状
態を保持しようとする。
【0006】紙ウエブのカレンダー加工においてスーパ
ーカレンダー加工を施す場合、硬質ロール及び軟質ロー
ルの多数の組にウエブを通過させることによって移動す
るウエブの表面に比較的大きな剪断力が与えられる。比
較的軟質なロールの変形や軟質ロール及び硬質ロールの
間での滑りによって紙の表面に作用する大きな剪断力
が、光沢性及び平滑性をもたらす。スーパーカレンダー
加工により得られる光沢性及び平滑性は優れているが、
多数組のロールを必要とする。従来の単一の軟質ロール
を使用する柔軟性ロールによるカレンダー装置の場合に
は、紙表面、軟質ロール、並びに、加熱金属ロールの間
で作り出される剪断力はいくらか制限される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の柔軟性ロールに
よるカレンダー装置に関る問題の1つは、ウエブが柔軟
性ロールによるカレンダーアセンブリのニップを通過す
る時にウエブが受ける熱伝達の度合いが、ウエブ速度の
増大に伴って減少することである。ニップ滞留時間が減
少するために、高温金属ロールからウエブへの熱エネル
ギー伝達の量が減少する。ウエブに対する熱エネルギー
伝達を増大するために金属ロールの表面温度を増大する
ことは、ウエブに対する熱伝達の非効率や、運転コスト
の増大、即ち高温金属ロールを加熱するエネルギーコス
トの故に、実際的な解決策とはならない。加えて、回転
する金属ロールを加熱することは比較的複雑である。
【0008】従来の柔軟性ロールによるカレンダー装置
に関る他の問題は、ウエブに与えられる比較的高いニッ
プ圧による、ウエブの厚み或は嵩の減少である。ニップ
圧を増大することは、高温ロールからのウエブに対する
熱伝達を向上させる。しかしながら、このニップ圧の増
大はウエブを薄くする傾向があり、それは多くの適用
例、特に板紙ウエブを用いる適用例には好ましくない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、移動するウエ
ブに直に接触し、かつ、柔軟性のカレンダーロールとの
組合わせにおいて移動するウエブをカレンダー加工し
て、所望の表面特性の紙を作り出す静止した広幅ニップ
を備えた柔軟性ロールによるカレンダー装置を提供す
る。以下により詳細に説明するように、本発明は移動す
るウエブをカレンダー加工する方法をも提供する。
【0010】より詳細には、本発明は対向する第1面及
び第2面を有して移動するウエブをカレンダー加工する
カレンダー装置を提供する。この装置は、軸線回りに回
転するように支持されたほぼ円筒状のロールと、円筒状
ロールの外面に対向するように配されている平滑なカレ
ンダー面を有するニップシューとを備える。ウエブは、
ロールの外面とシューとの間を移動する。本装置はシュ
ーをロールに向けて付勢する手段をも備えて、そのカレ
ンダー面がウエブと直に接して、該ウエブをロール外面
に向けて付勢するようになっている。
【0011】本装置の第1の実施の形態では、シュー
は、カレンダー面を含む可撓部材であある。この可撓部
材はウエブに当接して偏倚されて、該ウエブに圧力を付
与し、円筒状ロールに当接するようにそのウエブを強制
する。他の実施の形態における装置は、ロール及びニッ
プシューによって、ウエブに対して圧力を均一に分配す
るように、ウエブの方向に移動するフェルト製ウエブを
備える。更なる他の実施の形態ではニップシューは加熱
することができる。
【0012】本発明はまた、回転する面を有するカレン
ダーロール、該カレンダーロールの外面の一部に沿って
延在するカレンダー面を有するニップシュー、並びに、
所定圧力でウエブと直に接触するカレンダー面を支持す
るニップシュー支持及び負荷アセンブリを備えて、移動
するウエブをカレンダー加工する装置をも提供する。
【0013】本発明はまた、移動するウエブをカレンダ
ー加工する方法をも提供し、該方法は、回転するシリン
ダを備える工程と、静止した比較的平滑なカレンダー面
を備える工程と、ウエブを回転するシリンダの外面とカ
レンダー面との間に移動させて該カレンダー面を該ウエ
ブと直に接触させるように付勢することによってウエブ
に対して剪断力を付与する工程とを含む。
【0014】本発明は、比較的低いニップ圧を用いるカ
レンダー加工を可能とすることによって高価な自己荷重
ロール或はクラウン付ロールを使わずに済むカレンダー
装置を提供する。広幅ニップによる滞留時間が長いた
め、ウエブがカレンダーロールとニップシューの間を移
動する際にウエブには圧力及び温度の効果が充分に与え
られ、比較的低いニップ圧でも従来の柔軟性ロールによ
るカレンダー加工と同じ効果を達成することができる。
【0015】また本発明は、回転するカレンダーロール
内に高価な加熱システムを設ける必要性をなくしてい
る。更に、本発明による装置及び方法は、より大きな効
率により、ウエブに熱伝達を行い、かつ、ウエブをより
深く加熱することができるが、これもニップ滞留時間の
増大によるものである。
【0016】更に、ウエブ表面と静止したカレンダー面
との間における緩やかな、かつ、低いニップ圧による艶
出し作用は、スーパーカレンダー加工により達成される
ものと比肩し得る優れた表面特性をもたらす。
【0017】こうして、本発明は紙の嵩及び強度を保持
したまま、紙製品の平滑性及び光沢性を改善することが
できる。よって、本装置及び本発明の実施は、製造コス
ト及び資本コストを節約し、また、運転コストを節約す
ることとなり、かつ、機械の設計をより簡単にすること
ができる。
【0018】本発明の他の特徴及び利点等は、以下の詳
細な説明、特許請求の範囲、並びに図面を参照すること
により、当業界の熟練者に明かとなろう。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を詳細に説明
する前に、本発明はその適用が以下の説明に詳述される
か或は図面に示されている種々の構成要素の構造及び配
列の細部に限定されないことを理解されたい。本発明は
他の実施の形態とすることが可能であり、かつ、様々な
方法で実施或は実行することができる。また、ここで用
いられている言い回し及び用語は説明の目的であって限
定的に解釈すべきではないことを理解されたい。
【0020】本発明を実施するカレンダーロール・アセ
ンブリ10が図1に示されている。カレンダー装置10
は、マシン方向(図1の左右方向)とクロスマシン方向
(その頁の面から内外方に向かう方向)とを有する製紙
機の一部である。
【0021】カレンダー装置10は製紙機によって支持
されたフレーム14で支持されて、移動するウエブ18
をカレンダー加工するようになっている。ウエブ18は
クロスマシン方向に延在しており、第1面、即ち、上面
22と反対側に面する第2面即ち下面26とを有する。
ウエブ18はカレンダー装置10内を図示された方向に
ロール30及び32によって部分的に形成された経路に
沿って移動する。
【0022】ウエブに水分或は他の前処理を提供するた
めに、製紙機はウエブ18に隣接すると共にカレンダー
装置10の上流に配置された予備調整シャワー34を備
える。
【0023】カレンダー装置10は、軸線42回りの回
転のためにフレーム14によって支持されているほぼ円
筒状のカレンダーロール38をも備える。このカレンダ
ーロールは外面46を提供している。
【0024】図1に示されるカレンダー装置の実施の形
態において、カレンダー装置10は、これも該カレンダ
ー装置10を通って移動する好ましくはフェルト製の第
2の移動ウエブ50をも備える。このフェルト製ウエブ
50の経路は、紙ウエブ18の上面22とカレンダーロ
ール38の外面46との間に横たわっている。
【0025】カレンダー装置10は、フレーム14で支
持されたニップシュー58をも備える。このニップシュ
ー58はほぼ凹状のカレンダー面62を提供し、これが
カレンダーロール38の凸状の外面46を補完してい
る。重要なことは、カレンダー面62が、ほぼマシン方
向の外面46の弧状部に沿って延在し、以下に詳述する
ように、ウエブ18の下面26と直に接触することであ
る。
【0026】カレンダー装置10は、ウエブ18と係合
する位置であって、カレンダーロール38とカレンダー
面62との間を通過するウエブ18に対して所定圧力を
付与する位置にニップシュー58を支持するためのニッ
プシュー支持及び負荷アセンブリ74をも備える。より
詳細には、ニップシュー支持及び負荷アセンブリ74
は、ニップシュー58を支持すると共に回転軸線42に
ほぼ直交する方向へカレンダーロール38の外面46に
相対してニップシュー58を移動させることのできるニ
ップシュー支持体70を備える。ニップシュー支持体7
0はニップシュー58の位置をカレンダーロール38の
回転する外面46に対して固定された位置に維持するこ
ともできる。
【0027】ニップシュー支持及び負荷アセンブリ74
は、ニップシュー58をカレンダーロール38に対して
付勢するバイアス手段78をも備えて、カレンダー面6
2がウエブ18の第2面26と直に接触すると共に、ウ
エブ18の第1面22をロール38の外面46へ向けて
付勢している。こうして、ニップシュー支持及び負荷ア
センブリ74は、フェルト製ウエブ50及び外面46に
対してウエブ18を押圧することによって、所定圧力を
ウエブ18の第2面26上に作用させている。フェルト
50は、ウエブ18に付与される圧力をニップ幅にわた
って均一に分配するように作用する。
【0028】バイアス手段78には種々の手段が採用で
きるが、図1に示されるバイアス手段78の実施の形態
では、このバイアス手段78は、カレンダーロール38
に対してニップシュー58を偏倚させるばね78であ
る。好ましくは、バイアス手段78は調整機構を含み、
これがカレンダー面62のウエブ18に対する接触を付
勢させるバイアス手段78の力を調整する。
【0029】カレンダー面62は任意の高度な磨き面に
よって提供され得るが、ウエブ18のカレンダー面62
に対する直接係合のために高度に耐摩耗性でなければな
らない。こうして、カレンダー面としてステンレススチ
ール製の磨き面をニップシュー58によって提供するこ
とができる他、好適なカレンダー面62は、セラミック
材の被覆、例えば、酸化アルミニウム、酸化クロム、ま
たはニップシュー58に適用可能な他の類似のセラミッ
ク材又はこれらの材料の混合物の火炎溶射された被覆、
によって提供される。セラミック被覆は平滑な耐摩耗性
の面を提供して、ロール38の外面46又はフェルト製
ウエブ50と、ウエブ18の上面22との間における摩
擦力が、ウエブ18の下面26とカレンダー面62との
間の摩擦力よりも大きくなるようにしている。それにも
かかわらず、ウエブ18とシュー58との直接接触によ
りウエブ18とカレンダー面62との間には充分な摩擦
が提供され、ウエブ18の下面26は本装置10を通過
することによって必要なカレンダー加工がなされる。
【0030】この点に関してより詳細には、本装置10
はカレンダー面62とウエブ18の下面26との間に直
接接触を提供することによって、かつ、ウエブ18に対
してバイアス手段78、ニップシュー58、並びにカレ
ンダーロール38の協働を介して所定圧力を作用させる
ことによってウエブ18の下面26に対して剪断力を付
与する。これら剪断力はウエブ18の繊維に対して作用
して、そうした繊維を変形させ、ウエブ18に平滑面仕
上げ及び/或は光沢をもたらす。
【0031】また、ウエブ18のカレンダー面62上の
直接的な通過によって生ずる摩擦熱はニップシュー58
を加熱し、それによってカレンダー面62とウエブ18
との間に温度差を作り出す。こうしてカレンダー装置1
0においては、ウエブ18がシュー58及びロール38
によって作り出されたニップを通過する時ウエブ18に
伝達される熱が発生しており、該カレンダー装置10に
よって実行されるカレンダー加工プロセスの効果を増大
する。
【0032】もし必要であれば、外部熱源によってニッ
プシュー58を加熱することにより、ウエブ18に対す
る追加的な熱伝達を達成可能である。この点に関して、
ニップシュー58を熱源82(図1に概略的に図示)に
接続することにより、ニップシュー58のカレンダー面
62が加熱可能となり、それによって熱エネルギーをカ
レンダーロール38とニップシュー58によって形成さ
れたニップを通過する際のウエブ18に伝達する。この
構成はウエブ18に静的に熱を伝達する構成要素を提供
する。
【0033】更に本装置10は、ウエブ18がカレンダ
ーロール38と係合し、かつ、カレンダー面62と接触
している広幅ニップ又はゾーンを提供する。広幅ニップ
の提供と、その結果としてのニップ滞留時間の増大は、
熱がカレンダー面62とウエブ18との間の直接接触を
介して伝達され得るメカニズムを向上させる。特にシュ
ー58及びロール38によって係合されるウエブ18の
区域は、従来の柔軟性ロールによるカレンダー加工で達
成されるものよりも長く、3インチの長さとすることが
できる。
【0034】広幅ニップの提供は幾つかの長所を生み出
す。1つの長所は、シュー58及びロール38によって
ウエブ18に付与される圧力が、従来の柔軟性ロールに
よるカレンダー加工と比べて著しく低減され得ることで
ある。特に、本装置10によってウエブ18に付与され
る16ポンド/平方インチ(psi)のオーダーの圧
力、これはほぼ250ポンド/線インチ(pli)に相
当する、が3インチ幅のニップに付与可能であり、これ
は2000pliの圧力を付与する従来の柔軟性ロール
によるカレンダー加工に比肩し得る効果を達成する。よ
り低いニップ圧が使用可能であるので、本装置10では
ロール38として自己荷重ロール或はクラウン付ロール
を使用する必要がない。
【0035】拡張されたニップ幅とすることによって達
成される他の長所は、ロール38とカレンダー面62が
ウエブ18と接触する区域が上述のように増大すること
である。この増大した区域は、ウエブが本装置10中を
通過する際のより長いニップ滞留時間をもたらす。結果
として、ウエブ18はより長い時間シュー58から熱エ
ネルギーを受容可能であり、それによって高出力の熱源
及び高い運転コストの必要性を低減している。
【0036】拡張されたニップ幅とすることによって達
成される他の長所は、ウエブ18が本装置10を通過す
る際の嵩、即ちウエブ厚みの保持である。より低い圧力
がウエブに作用しているので、ウエブ18は過度に薄く
なって押しつぶされたり又は脆弱化させられることがな
い。従来の柔軟性ロールによるカレンダー加工では、2
000pli以上の圧力が作用するため、ウエブにおけ
るそのような損失を発生させることがある。
【0037】従って、本装置10によるより重量グレー
ドの紙のカレンダー加工は、厚み保持及び比較的に平滑
な表面仕上げが必要とされる時に、特に好都合となる。
本装置10はそうしたグレードの紙をカレンダー加工し
て、強度を保持するために充分な厚みを有する製品を提
供すると共に、直接的なインク印刷に適した表面仕上げ
を提供する。
【0038】図2は、本発明の第2の実施の形態である
カレンダー装置90を示す。このカレンダー装置90は
カレンダー装置10と類似しており、同様の部分につい
ては共通の参照符号が用いられている。
【0039】カレンダー装置90は外面46を提供する
カレンダーロール38を備えるが、図1に示されるフェ
ルト50の如きフェルトを備えていない。しかしなが
ら、容易に理解されるように、そうしたフェルトは本装
置90に組み込まれてあり、カレンダー装置90の運転
によりウエブ18のカレンダー加工に良好に作用するこ
とができる。
【0040】カレンダー装置90はニップシュー94を
備える。ニップシュー94は、図2に示される実施の形
態において、第1端部102、第2端部106、並びに
これら第1及び第2端部102,106の間に延在する
中間部を有する可撓の部材又はベルト98を備える。こ
の可撓のベルト98はマシン方向に延在する幅と、クロ
スマシン方向に延在する長さ(不図示)とを有する。本
装置90において、カレンダー面62はベルト98の中
間部によって提供され、それは好ましくはセラミック・
コーティングで被覆されている。そうしたセラミック・
コーティングをベルト98に付与した後、カレンダー面
62及び装置10を組み合わせて、上述のように、ベル
ト98をウエブ18の下面26に直に接触させて作用さ
せることができる。
【0041】このカレンダーアセンブリ90は、第1シ
ュー支持体118及び第2シュー支持体122を含むニ
ップシュー支持及び負荷アセンブリ114をも備える。
第1シュー支持体118はベルト98の第1端部102
に固定され、第2シュー支持体122はベルト98と係
合されたローラーその他による支持面を含む。これら第
1及び第2シュー支持体118,122はベルト98を
支持し、カレンダーロール38の外面46に向かって延
びており、該支持体118,122の両端はロール38
の外面46と交わる面又はほぼ接する面内にあるように
なっている。
【0042】ニップシュー支持及び負荷アセンブリ11
4は、ニップシュー94をロール38に向けて付勢する
バイアス手段126をも備える。このバイアス手段12
6は可撓のベルト98を引っ張り状態で、即ち、ベルト
98の第2端部106がベルト98の第1端部102が
固定されている第1支持体118から遠方へ引っ張られ
るように、かつ、ベルト98の中間部が支持体118,
122に交差して引っ張られてウエブ18の下面26と
直に接触するように配置している。バイアス手段126
には種々の適切な構造が使用され得るが、図2の実施の
形態では、バイアス手段126には、ばね134が用い
られ、これがベルト98の第2端部106に連結され、
ベルト98をピンと引っ張っている。ベルト98を張ら
れた状態で配置することによって、中間部は第1及び第
2支持体118,122の間でピンと張られている一
方、ウエブ18との接触とロール38の外面46との係
合とによって偏倚された状態となっている。こうしてベ
ルト98は、マシン方向においてロール38の外面46
の弧状部に沿ってウエブ18と接触しており、それによ
って、広幅ニップを提供している。
【0043】図3は、本発明に係る第3の実施の形態で
あるカレンダー装置150を示す。このカレンダー装置
150はカレンダー装置10と類似しており、同様の部
分については共通の参照符号が用いられている。
【0044】カレンダー装置150はニップシュー15
4を備え、これがウエブ18の下面26と直に係合する
と共に、ウエブ18がニップシュー154とカレンダー
ロール38の外面46との間を通る際にウエブ18に対
して所定圧力を作用させている。
【0045】より詳細には、ニップシュー154は第1
及び第2端部162,166を有する可撓の部材又はベ
ルト158を備える。ベルト158はこれら第1及び第
2端部162,166の間に延在し、かつ、ウエブ18
の下面26と係合する中間部170をも備える。ベルト
158の中間部170はカレンダー面62を提供してお
り、このカレンダー面62が以下に述べるようにウエブ
18と直に接触しており、かつ、好ましくはセラミック
・コーティングが被覆されている。
【0046】カレンダー装置150は、第1支持体17
8及び第2支持体182を含むニップシュー支持及び負
荷アセンブリ174をも備える。これら第1及び第2支
持体178,182は、その端部をそれぞれベルト15
8の第1及び第2端部162,166に固定されてい
る。ニップシュー支持及び負荷アセンブリ174は第1
及び第2支持体178,182に連結されたバイアス手
段186をも備えており、カレンダーロール38に向け
てベルト158が付勢され、それによってベルト158
及びそのカレンダー面62がウエブ18に直に接触する
ようになっている。バイアス手段186には種々の適切
な構造が良好に使用され得るが、図示された実施の形態
においては、バイアス手段186は第1及び第2支持体
178,182を支持する一対の液圧式ばね190であ
り、これら支持体をカレンダーロール38に向けて移動
させ、所定圧力をウエブ18に付与するようにしてい
る。
【0047】図4は、本発明に係る第4の実施の形態で
あるカレンダー装置200を示す。このカレンダー装置
200はカレンダー装置10と類似しており、同様の部
分については共通の参照符号が用いられる。カレンダー
装置200は、ニップシュー202を備えており、これ
がウエブ18の下面26に直に接触し、カレンダーロー
ル38と協働してウエブ18に所定圧力を付与する。
【0048】より詳細には、このニップシュー202は
エッジ部206と該エッジ部206から延在してカレン
ダー面62を提供しているブレード210とを含む。カ
レンダー面62は、以下に述べるようにウエブ18の下
面26と直に係合すると共に、好ましくはウエブ18の
面と接触してこれをカレンダー加工するセラミック・コ
ーティングを含む。
【0049】カレンダー装置200は、ニップシュー支
持体214を有するニップシュー支持及び負荷アセンブ
リ212をも備え、該ニップシュー支持体214がニッ
プシュー202のエッジ部206を保持する。ニップシ
ュー支持及び負荷アセンブリ212はバイアス手段21
8をも備え、これがブレード210及びカレンダー面6
2をウエブ18の下面26と係合させてカレンダーロー
ル38の外面46に押付けるように付勢する。図4に示
されるバイアス手段218の実施の形態において、バイ
アス手段は空気圧式或は液圧式ばね222を含み、これ
がブレード210と係合してブレード210をウエブ1
8に押付けるように偏倚させている。
【0050】ウエブ18の両表面は以下の方法によりカ
レンダー加工することができる。即ち、ウエブ18のカ
レンダー加工には先ず、外面を有する回転シリンダを備
える。次いで、静止した比較的平滑なカレンダー面を備
える。更に、加工されるウエブを前記シリンダの外面と
カレンダー面との間に移動させて、前記カレンダー面を
所定圧力で前記ウエブの面に直接接触させるように付勢
することによって、前記ウエブの面に剪断力を付与す
る。この方法は、前記カレンダー面を備える工程がこの
カレンダー面を含む可撓部材を備える工程であれば、よ
り好ましい。更に、加工されるウエブの面に剪断力を付
与する工程は、前記可撓部材を前記ウエブに接触するよ
うに偏倚させる工程とすることができる。
【0051】ウエブをカレンダー加工するこの方法は、
前記カレンダー面を備える工程の一部として、シューを
備える工程と、前記シューの一部にセラミック・コーテ
ィングを被覆する工程とを含むことができる。
【0052】更に、前記カレンダー面を備える工程は、
広幅ニップを提供すべく前記シリンダの外面の弧状部に
沿って延在するカレンダー面を有して広幅ニップを提供
するシューを備える工程を含むことができる。
【0053】本発明の種々の特徴は特許請求の範囲に述
べられている。
【0054】
【発明の効果】以上本発明によれば、移動するウエブに
対して円筒状外面を有するロールと平滑なカレンダー面
を有するシューとがそれぞれ直接に接触し、かつ、前記
シューには適切な付勢力を負荷してシューをロール外面
に向けて移動させることにより、ウエブをロール外面に
向けて付勢し、前記移動するウエブをカレンダー加工し
て所望の表面特性を有する紙を作り出すことが出来るよ
うにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態であるカレンダー装
置の概略側面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態であるカレンダー装
置を示す、図1と類似の概略側面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態であるカレンダー装
置を示す、図1と類似の概略側面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態であるカレンダー装
置を示す、図1と類似の概略側面図である。
【符号の説明】
10,90,150,200 カレンダー装置 18 ウエブ 22 ウエブ上面 26 ウエブ下面 38 カレンダーロール 42 回転軸線 46 カレンダーロール外面 50 フェルト 58,94,154,202 ニップシュー 62 カレンダー面 66,114,174,212 ニップシュー支持及び
負荷アセンブリ 70 ニップシュー支持体 74,126,186,218 バイアス手段 98,158 可撓のベルト 210 ブレード

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する第1面及び第2面を有して移動
    するウエブをカレンダー加工するカレンダー装置であっ
    て、 軸線回りに回転するように支持されて、円筒状の外面を
    有するロールと、 前記外面と対面するように配された平滑なカレンダー面
    を有するシューを備え、前記ウエブは前記ロールの外面
    と前記シューとの間を移動するようにしてなり、かつ、 前記シューを前記ロールに向けて付勢するバイアス手段
    を備え、前記シューのカレンダー面は前記ウエブの第2
    面と直に接触して、前記ウエブの第1面を前記ロールの
    外面に向けて付勢するようにし、てなることを特徴とす
    るカレンダー装置。
  2. 【請求項2】 前記カレンダー面が加熱されてなること
    を特徴とする請求項1に記載のカレンダー装置。
  3. 【請求項3】 前記シューを前記ロールに向けて付勢す
    る前記バイアス手段は、所定圧力で前記ウエブと係合さ
    せるように前記カレンダー面を移動させるようにしてな
    ることを特徴とする請求項1に記載のカレンダー装置。
  4. 【請求項4】 前記所定圧力は線インチ当たり約250
    ポンドであることを特徴とする請求項3に記載のカレン
    ダー装置。
  5. 【請求項5】 前記ウエブの第1面と前記ロールの外面
    との間に配されて移動するフェルトを更に備えてなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のカレンダー装置。
  6. 【請求項6】 前記シューは、前記カレンダー面を含む
    可撓部材でなることを特徴とする請求項1に記載のカレ
    ンダー装置。
  7. 【請求項7】 前記シューは第1支持体を備え、前記可
    撓部材は前記第1支持体に固定された第1端部と、第2
    端部と、前記第1端部及び第2端部の間に延在する中間
    部とを有するベルトであり、かつ、前記バイアス手段は
    前記ウエブに接触させるように前記中間部を移動させる
    ようにしてなることを特徴をする請求項6に記載のカレ
    ンダー装置。
  8. 【請求項8】 前記ベルトは前記シューに固定された第
    2端部を有し、かつ、前記バイアス手段は前記ベルトを
    張られた状態にするように作動可能でなることを特徴と
    する請求項7に記載のカレンダー装置。
  9. 【請求項9】 前記可撓部材は第1エッジ部及び第2エ
    ッジ部を有するブレードであり、前記シューは前記第1
    エッジ部に固定されたブレード支持体を備え、かつ、前
    記バイアス手段は前記第2エッジ部を前記外面に向けて
    付勢するようにしてなることを特徴とする請求項6に記
    載のカレンダー装置。
  10. 【請求項10】 前記シューは前記カレンダー面上のセ
    ラミック・コーティングを含んでなることを特徴とする
    請求項1に記載のカレンダー装置。
  11. 【請求項11】 前記セラミック・コーティングは、酸
    化アルミニウム、酸化クロム、及びそれらの混合物から
    成るグループから選択された材料で形成されてなること
    を特徴とする請求項10に記載のカレンダー装置。
  12. 【請求項12】 前記カレンダー面は、前記ロールの外
    面に沿って延在すると共に、マシン方向に約3インチの
    ニップ幅において前記ウエブと係合してなることを特徴
    とする請求項1に記載のカレンダー装置。
  13. 【請求項13】 移動するウエブをカレンダー加工する
    カレンダー装置であって、 回転する外面を有するカレンダーロールと、 前記外面の一部に沿って延在するカレンダー面を有する
    ニップシューを備え、前記ウエブは前記外面と前記カレ
    ンダー面との間を移動するようにしてなり、かつ、 前記カレンダー面を所定圧力で前記ウエブに直に接触さ
    せるように支持するニップシュー支持及び負荷アセンブ
    リを備え、てなることを特徴とすカレンダー装置。
  14. 【請求項14】 前記ニップシューは熱エネルギー源に
    接続されて、前記カレンダー面を加熱するように作動可
    能としてなることを特徴とする請求項13に記載のカレ
    ンダー装置。
  15. 【請求項15】 前記ロールの外面は凸状であり、か
    つ、前記シューのカレンダー面は凹状でなることを特徴
    とする請求項13に記載のカレンダー装置。
  16. 【請求項16】 前記ニップシューは可撓であり、か
    つ、前記ニップ支持及び負荷アセンブリは前記ニップシ
    ューを偏倚させるようにしてなることを特徴とする請求
    項13に記載のカレンダー装置。
  17. 【請求項17】 前記シューのカレンダー面はセラミッ
    ク・コーティングを施されてなることを特徴とする請求
    項13に記載のカレンダー装置。
  18. 【請求項18】 前記ニップシューは可撓ベルトであ
    り、かつ、前記ニップ支持及び負荷アセンブリは前記ベ
    ルトを張られた状態で前記ウエブに接触させるように前
    記ベルトを支持してなることを特徴とする請求項13に
    記載のカレンダー装置。
  19. 【請求項19】 前記ニップシューはエッジ部と、前記
    エッジ部から延在するブレードとを備え、かつ、前記ブ
    レードは前記カレンダー面を含んでなることを特徴とす
    る請求項13に記載のカレンダー装置。
  20. 【請求項20】 対向する第1面及び第2面を有して移
    動するウエブをカレンダー加工するカレンダー方法であ
    って、 外面を有して回転するシリンダを備える工程と、 静止した比較的平滑なカレンダー面を備える工程と、 前記ウエブを前記外面と前記カレンダー面との間に移動
    させて、前記カレンダー面を所定圧力で前記ウエブの第
    2面に直に接触させるように付勢することによって、前
    記ウエブの第2面に剪断力を付与する工程を備え、てな
    ることを特徴とするカレンダー方法。
  21. 【請求項21】 前記カレンダー面を備える工程は、前
    記カレンダー面を含む可撓部材を備える工程でなること
    を特徴とする請求項20に記載のカレンダー方法。
  22. 【請求項22】 前記ウエブの第2面に対して剪断力を
    付与する工程は、前記可撓部材を前記ウエブに接触させ
    るように偏倚させる工程でなることを特徴とする請求項
    21に記載のカレンダー方法。
  23. 【請求項23】 前記カレンダー面を備える工程は、シ
    ューを備える工程と、前記シューの一部にセラミック・
    コーティングを施す工程でなることを特徴とする請求項
    20に記載のカレンダー方法。
  24. 【請求項24】 前記カレンダー面を備える工程は、前
    記外面の一部に沿って延在するカレンダー面を有するシ
    ューを備える工程でなることを特徴とする請求項20に
    記載のカレンダー方法。
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