JPH1180465A - 導電性充填材含有の樹脂成形材料 - Google Patents

導電性充填材含有の樹脂成形材料

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JPH1180465A
JPH1180465A JP25154897A JP25154897A JPH1180465A JP H1180465 A JPH1180465 A JP H1180465A JP 25154897 A JP25154897 A JP 25154897A JP 25154897 A JP25154897 A JP 25154897A JP H1180465 A JPH1180465 A JP H1180465A
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JP
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resin
polystyrene
conductive
conductive filler
pref
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JP25154897A
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Shinichi Araki
伸一 荒木
Keiichi Nakazawa
桂一 中沢
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 層剥離なしに、導電性充填材の分散性、電磁
波シールド性、成形品外観の向上を図り、その結果、よ
り少ない導電性充填材の充填量で電磁波シールド効果が
高く、機械的特性の優れた電磁波シールド材料を提供す
る。 【解決手段】 (a)スチレン−アクリルニトリル系共
重合体以外の、導電性充填材を含むポリスチレン系樹脂
と、(b)そのポリスチレン系樹脂とは異なる熱可塑性
樹脂からなる導電性樹脂成形材料ないし樹脂組成物、さ
らにそれを用いて成形された電磁波シールド材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性を有する樹
脂成形材料、および、電磁波シールド材料に関する。
【0002】
【従来の技術】電気回路及びICは各種の電気機器に用
いられているが、外部、内部から発生する電磁波により
誤動作することがある。これを防止するため、電磁波の
発生を回路設計の変更により低減することが行われてい
るが限界があり、電磁波シールド性のある材料により覆
うことがなされている。これらの材料は、樹脂成形品に
メッキ、塗装、溶射等により導電性の皮膜を形成する方
法が採られているが別工程が必要でありコストもかか
る。
【0003】そこで、樹脂自体にシールド性を持たせる
ことが行われている。樹脂にシールド性を持たせる方法
としては、金属の繊維、箔、粒子又はカーボンブラッ
ク、カーボンファイバー、フェライト、チタン酸バリウ
ム等を混練りする方法が知られている。しかしながらこ
れらの導電性充填材は、分散が悪く、性能品質的にも充
分満足の行くレベルまで到達していない。
【0004】例えば、特公平5−68325号公報で
は、長繊維状の導電性充填材を束ねた表面に合成樹脂層
を被覆形成一体化し、ペレット状に切断してなるマスタ
ーペレットと、合成樹脂からなり、上記マスターペレッ
トとペレット状態で混合されるナチュラルペレットとを
主成分とし、マスターペレットの合成樹脂とナチュラル
ペレットの合成樹脂とが同一で、かつ、マスターペレッ
トの合成樹脂の流動性をナチュラルペレットの合成樹脂
の流動性より大きくしたことを特徴とする導電性成形材
料に関する発明が開示されている。
【0005】しかしながらこの発明では、同一の合成樹
脂を使用するので流動性の差が少なく導電性充填材の分
散効果が充分でない。さらに、同一の樹脂を使用しない
と相溶しない場合が多いので層剥離等の問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、層剥
離無しに導電性充填材の分散性、電磁波シールド性、成
形品外観の向上を図ることである。その結果、より少な
い導電性充填材の充填量で電磁波シールド効果が高く、
機械的特性の優れた電磁波シールド材料を提供しようと
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究の結果、異なる樹脂を使用す
ることにより流動性に格段の差を付け、予想される層剥
離等の不具合を相溶化させることにより、優れた導電性
充填材の分散性、電磁波シールド性、成形品外観の向上
が得られることを発見し、本発明をなすにに至った。
【0008】すなわち、本発明は下記の通りである。 1)(a)スチレン−アクリルニトリル系共重合体以外
の、導電性充填材を含むポリスチレン系樹脂と、(b)
そのポリスチレン系樹脂とは異なる熱可塑性樹脂からな
る導電性樹脂成形材料。 2)ポリスチレン系樹脂の流動性が、そのポリスチレン
系樹脂とは異なる熱可塑性樹脂の流動性に比べて大きい
事を特徴とする上記1記載の導電性樹脂成形材料。
【0009】3)導電性充填材が金属繊維である上記1
または2記載の導電性樹脂成形材料。 4)そのポリスチレン系樹脂とは異なる熱可塑性樹脂
が、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ABS樹脂およびこれらのブレンド物から選ばれた
1種または2種以上である上記1、2または3記載の導
電性樹脂成形材料。
【0010】5)上記1、2、3または4記載の導電性
樹脂成形材料を用いて成形された電磁波シールド材料。 6)導電性充填材1〜69重量%、スチレン−アクリル
ニトリル系共重合体以外のポリスチレン系樹脂1〜69
重量%、そのポリスチレン系樹脂とは異なる熱可塑性樹
脂30〜98重量%からなる導電性樹脂組成物。
【0011】7)ポリスチレン系樹脂の流動性が、その
ポリスチレン系樹脂とは異なる熱可塑性樹脂の流動性に
比べて大きい事を特徴とする上記6記載の導電性樹脂組
成物。 8)導電性充填材が金属繊維である上記6又は7記載の
導電性樹脂組成物。 9)そのポリスチレン系樹脂とは異なる熱可塑性樹脂
が、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ABS樹脂およびこれらのブレンド物から選ばれた
1種または2種以上である上記6、7又は8記載の導電
性樹脂組成物。
【0012】10)上記7、8または9記載の導電性樹
脂組成物を用いて成形された電磁波シールド材料。 以下、詳細に本発明について説明する。本発明において
用いられる導電性充填材とは、導電性繊維、導電性フィ
ラー等である。導電性とは、導電性充填材の抵抗が樹脂
に比べて低いことで、1010Ω/□以下、好ましくは1
6Ω/□以下、更には、102Ω/□以下、更に好まし
くは100Ω/□、最も好ましくは10-1Ω/□以下で
ある。
【0013】本発明において使用される導電性繊維は、
金属繊維、カーボン繊維、表面に金属層を形成したカー
ボン繊維(例えば、ニッケルコーティングカーボンファ
イバー)又はガラス繊維、導電性物質で処理された有機
繊維などの導電性を有する繊維等があげられる。金属繊
維の金属種は、ステンレス、黄銅、銅、アルミニウム、
鉄、金、銀、ニッケル、チタン、錫、鉛、アンチモン、
亜鉛、カドミウム、マグネシウム、タングステン、白
金、リチウム、モリブデン、ベリリウム及びこれら2種
類以上の組み合わせの合金、もしくはこれらを主体とす
る合金、さらにはこれらとリンとの化合物等が挙げられ
る。これらの中でも、ステンレス、黄銅、銅、アルミニ
ウム、鉄、金、銀、ニッケル、チタンが好ましい。これ
らは伸線引き抜き法、溶融紡糸法、コイル材切削法、ワ
イヤ切削法等の方法により得ることができる。この中で
もコイル材切削法がより好ましい。又、これらの金属繊
維を、シランカップリング剤またはチタネートカップリ
ング剤等のカップリング剤、またはトリアジンチオール
化合物等の表面処理剤でで表面処理したものでも良い。
【0014】上記導電性繊維の断面形状は特に限定され
ないが、断面積としては、円に換算した直径が1〜50
0μmのものが望ましく、より好ましくは3〜100μ
m、さらに好ましくは5〜60μのものが望ましい。繊
維束としては、上記繊維の本数が10〜100000束
ねられているものが良く、より好ましくは50〜300
00、さらに好ましくは100〜2000束ねられてい
るものが望ましい。
【0015】本発明における導電性フィラーとは、カー
ボンブラック、亜鉛華、テトラポット状酸化亜鉛、各種
ウイスカー、金属メッキしたマイカ、金属メッキしたガ
ラスフレーク、各種金属箔またはフレーク、各種金属粉
(各種金属の好ましい例としては、ステンレス、黄銅、
銅、アルミニウム、鉄、金、銀、ニッケル、チタン等、
これらの混合物でも良く、表面と内部が異なる材質の物
でも良い)等が挙げられる。
【0016】これらの導電性充填材の添加量は1〜69
重量%、好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは
10〜35重量%である。添加量が少なすぎると導電性
が十分ではなく、多すぎると成形体の機械的物性が低下
する傾向がある。本発明において(a)で用いる、ポリ
スチレン系樹脂としては、スチレン−アクリロニトリル
系共重合体以外のポリスチレン系樹脂であって、一般に
成形用として使用されているもの、例えば、スチレンの
単一重合体(PS)のほか、ハイインパクトポリスチレ
ン(HIPS)、メチルメタクリレート−スチレン共重
合体(MS)、メチルメタクリレート−ブタジエン−ス
チレン共重合体(MBS)、スチレン−無水マレイン酸
共重合体(SMA)、スチレン−メタクリル酸共重合体
(SMAA)、さらには、α−メチルスチレンまたはマ
レイミドを共重合してなる耐熱性スチレン樹脂などを挙
げることができる。
【0017】上記のスチレン−アクリロニトリル系共重
合体とは、スチレン−アクリロニトリル共重合体(A
S)、スチレン−アクリロニトリル−アクリルゴム共重
合体(AAS)、スチレン−アクリロニトリル−塩素化
ポリエチレン共重合体(ACS)、スチレン−アクリロ
ニトリル−エチレン・プロピレンゴム共重合体(AE
S)、アクリロニトリル−スチレン−エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブチルア
クリレート共重合体(BAAS)、α−メチルスチレン
またはマレイミドを共重合してなる耐熱性ABS樹脂等
を包含し、また、α−メチルスチレン−アクリロニトリ
ル系共重合樹脂は、スチレン−アクリロニトリル系共重
合樹脂のスチレン部分がα−メチルスチレンに置き変わ
ったα−メチルスチレン−アクリロニトリル系共重合樹
脂を挙げることができる。
【0018】上記ポリスチレン系樹脂の添加量は1〜6
9重量%、好ましくは2〜40重量%、さらに好ましく
は3〜30重量%である。添加量が少なすぎる場合、あ
るいは多すぎる場合には、充填材の分散性向上効果が十
分には得られない。本発明において(b)で用いる熱可
塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレ
ンエーテル系樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リ塩化ビニル樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、
ポリエーテルイミド樹脂等の熱可塑性樹脂およびこれら
のブレンド物を挙げることができる。ブレンド物として
は、例えば、ポリフェニレンエーテルを配合したポリス
チレン樹脂、ポリカーボネート樹脂とABS樹脂とのブ
レンド物等は特に良好に使用できる。また、先に挙げた
ポリスチレン系樹脂でも種類が異なる樹脂であればこれ
も使用することができる。これらの樹脂は、1種または
2種以上の併用でもよい。
【0019】また、これらの樹脂の中でより好ましい物
は、ポリスチレン系樹脂と相溶性がある樹脂である。各
々を樹脂を適宜、官能化する等の手法を用いてポリスチ
レン系樹脂との相溶性を持たせることができる。好まし
い樹脂の具体例としては、ポリスチレン系樹脂、ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネー
ト/ABS樹脂である。これらの中でも特に、ポリスチ
レン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ABS樹
脂が好適である。
【0020】また、導電性充填材の分散性向上の観点か
ら、特に、(b)で用いる熱可塑性樹脂の流動性が、導
電性充填材を含むポリスチレン系樹脂のポリスチレン系
樹脂の流動性よりも、低いものがより好ましい。具体的
には、JIS K7201に規定される方法に従い、同
一温度、同一荷重で測定したメルトインデックスの値
が、導電性充填材を含むポリスチレン系樹脂のポリスチ
レン系樹脂より小さいものが良く、さらに望ましくは2
0%以上、より好ましくは40%以上、さらに好ましく
は50%以上、最も好ましくは60%以上小さいものが
より望ましい。
【0021】(b)の熱可塑性樹脂として用いるポリス
チレン系樹脂としては、一般に成形用として使用されて
いるもの、例えばスチレンの単一重合体(PS)のほ
か、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、メチル
メタクリレート−スチレン共重合体(MS)、メチルメ
タクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MB
S)、スチレン−無水マレイン酸共重合体(SMA)、
スチレン−メタクリル酸共重合体(SMAA)、α−メ
チルスチレンまたはマレイミドを共重合してなる耐熱性
スチレン樹脂、α−メチルスチレン−アクリロニトリル
系共重合樹脂などを挙げることができる。
【0022】熱可塑性樹脂の添加量は残りの量である。
また、これらのポリスチレン系樹脂および、そのポリス
チレン系樹脂と異なる熱可塑性樹脂には適宜、難燃剤
(例えば、リン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、無機充填
材等)、酸化防止剤、滑剤、カップリング剤、トリアジ
ンチオール化合物、無機充填材などを含むことができ
る。
【0023】本発明の導電性樹脂成形材料あるいは樹脂
組成物は、導電性充填材とポリスチレン系樹脂をまず一
体化し、しかる後に、そのポリスチレン系樹脂とは異な
る熱可塑性樹脂とブレンドし成形することが特徴であ
る。導電性充填材とポリスチレン系樹脂を一体化する方
法は特に限定されず、例えば、溶融混練りによる方法、
繊維状充填材を樹脂で被覆する方法、溶媒に溶かしたス
チレン−アクリロニトリル系共重合体で塗布一体化する
方法等がある。これらの方法のなかでも繊維状充填材を
樹脂で被覆する方法がより好ましい。
【0024】繊維状充填材を樹脂で被覆する方法におい
て、作製されるペレットの長さは、1〜50mmである
ことが好ましく、より好ましくは1.5〜20mm、さ
らに好ましくは2〜10mmである。高い電磁波シール
ド効果を効率よく得るには繊維のアスペクト比は大きい
方が良いが、成形性および分散性の観点から余り長過ぎ
るるものは好ましくない。
【0025】ペレットの断面形状は特に限定されない
が、分散性の観点から熱可塑性樹脂が可塑性を有してい
る間にローラーで押潰し偏平形状とし、導電性繊維を押
し広げる段階で導電性繊維間に樹脂が入り込み存在する
ものがより好ましい。これらの方法により一体化された
導電性充填材とポリスチレン系樹脂は、適切な大きさに
された後、ポリスチレン系樹脂と異なる熱可塑性樹脂と
ドライブレンド等の方法で混合し射出成形、シート成
形、ブロー成形等の成形により形状を付与される。
【0026】本発明の導電性樹脂成形材料ないし樹脂組
成物は、電気製品、自動車用部材(ガソリン自動車、デ
ィーゼルエンジン車、ハイブリット車、電気自動車
等)、電車用部材、等に好適に利用できる。具体的に例
を挙げれば、パソコン、プリンター、スキャナー、スイ
ッチ、テレビ、プラズマディスプレー、PHS、携帯電
話、洗濯機、冷蔵庫、皿洗い機、等のハウジング及び内
部・外部部品として好適に使用できる。導電性材料とし
て、また電磁波シールド材料として好適に使用できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、実施例によって本発明を具
体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるもの
ではない。各測定は以下の条件により行う。 電磁波シールド効果(SE);アンリツ株式会社製ス
ペクトラムアナライザーMS623A測定機及びトラッ
キングジェネレータMH628Aを用いて電波暗箱で、
縦100mm×横100mm×厚さ1mmに切り出した
試験片を、周波数100から1000MHzの範囲で測
定し、800MHzの減衰値で表す。
【0028】分散性;軟X線検査装置(ソフテックス
社製;SV−100A)で射出成形品中の金属繊維の分
散状態を観察し良好な物は◎、やや分散性に劣るものは
△、不良な物は×で表す。 メルトインデックスの測定;JIS K7210に規
定される方法に従い、表1に示す荷重、温度の条件で測
定する。
【0029】表面外観;射出成形機により、縦150
mm×横150mm×厚み1mmの平板状サンプルを成
形し、その表面を目視で評価する。良好な物を○、やや
不良な物を△、不良な物を×で表す。 相剥離;表面外観を測定したのと同じ成形品で、膨れ
状況と成形品を半分に折って表面が剥がれないかを確認
する。その結果を両方不具合がないとき○、不具合があ
るとき×で表す。
【0030】
【参考例1】(金属繊維の調整) コイル材切削法により、円換算直径30μmに切削した
黄銅繊維の300束を得る。
【0031】
【実施例1〜5】表1に示す組成に従い、参考例1に示
す黄銅繊維を表1に示すポリスチレン系樹脂で押出機に
より被覆し、ダイスから引き出し、ペレタイザーにより
3mmの長さに切断し、マスターペレットを得る。この
マスターペレットを、ブレンド後の繊維の添加量が表中
に示す量となるように表1に示す熱可塑性樹脂ペレット
とブレンドし、射出成形機(JSW100SSII、日
本製鋼株式会社製)を用いて縦150mm×横150m
m×厚1mmの成形品を成形する。
【0032】成形品の電磁波シールド効果、分散性、表
面外観、層剥離の特性評価結果を表1に示す。
【0033】
【比較例1〜3】表1に示すポリスチレン系樹脂、およ
びそのポリスチレン系樹脂と異なる熱可塑性樹脂、金属
繊維を用いた他は実施例1〜5と同様に行い、評価す
る。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】尚、表1において、PPEは旭化成工業株
式会社製;ザイロン 240Zを、PS1は旭化成工業
株式会社製;旭化成ポリスチレン 433を、PS2は
旭化成工業株式会社製;旭化成ポリスチレン 679R
を、PS3は旭化成工業株式会社製;旭化成ポリスチレ
ン 685を、ABS1は旭化成工業株式会社製;スタ
イラックABS VA502、ABS2は旭化成工業株
式会社製;スタイラックABS VA545を、ABS
3はAN含量が5%のAS樹脂を使用したABS樹脂を
各々用いる。
【0036】表1にて、同じ金属繊維添加量の実施例1
とそれぞれ比較例1〜3を比較する。ポリスチレン系樹
脂の流動性が悪い比較例1は、電磁波シールドレベル、
分散性、表面外観が劣ることがわかる。流動性が全く同
じPPE樹脂で実施した比較例2及び、特公平5−68
325号公報に記載されている考え方に基づき同じAB
S樹脂を用いて流動性に差を持たせた比較例3は、電磁
波シールド効果に劣り、分散性、表面外観にもやや劣る
ことがわかる。
【0037】
【発明の効果】本発明の樹脂成形材料あるいは樹脂組成
物は、層剥離無しに導電性充填材の分散性を向上し、電
磁波シールド性を著しく改良し、成形品外観も向上でき
る。その結果、少ない導電性充填材充填量で電磁波シー
ルド効果が高く、機械的特性の優れた電磁波シールド材
料を提供できるものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 9/00 H05K 9/00 X

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)スチレン−アクリルニトリル系共
    重合体以外の、導電性充填材を含むポリスチレン系樹脂
    と、(b)そのポリスチレン系樹脂とは異なる熱可塑性
    樹脂からなる導電性樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 ポリスチレン系樹脂の流動性が、そのポ
    リスチレン系樹脂とは異なる熱可塑性樹脂の流動性に比
    べて大きい事を特徴とする請求項1記載の導電性樹脂成
    形材料。
  3. 【請求項3】 導電性充填材が金属繊維である請求項1
    または2記載の導電性樹脂成形材料。
  4. 【請求項4】 そのポリスチレン系樹脂とは異なる熱可
    塑性樹脂が、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチ
    レン系樹脂、ABS樹脂およびこれらのブレンド物から
    選ばれた1種または2種以上である請求項1、2または
    3記載の導電性樹脂成形材料。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4記載の導電性
    樹脂成形材料を用いて成形された電磁波シールド材料。
  6. 【請求項6】 導電性充填材1〜69重量%、スチレン
    −アクリルニトリル系共重合体以外のポリスチレン系樹
    脂1〜69重量%、そのポリスチレン系樹脂とは異なる
    熱可塑性樹脂30〜98重量%からなる導電性樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】 ポリスチレン系樹脂の流動性が、そのポ
    リスチレン系樹脂とは異なる熱可塑性樹脂の流動性に比
    べて大きい事を特徴とする請求項6記載の導電性樹脂組
    成物。
  8. 【請求項8】 導電性充填材が金属繊維である請求項6
    または7記載の導電性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 そのポリスチレン系樹脂とは異なる熱可
    塑性樹脂が、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチ
    レン系樹脂、ABS樹脂およびこれらのブレンド物から
    選ばれた1種または2種以上である請求項6、7または
    8記載の導電性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 請求項7、8または9記載の導電性樹
    脂組成物を用いて成形された電磁波シールド材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007156165A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Bridgestone Corp 導電性エンドレスベルトおよびそれを用いた画像形成装置
JP2008202012A (ja) * 2007-02-23 2008-09-04 Daicel Polymer Ltd 長繊維強化熱可塑性樹脂組成物

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