JPH117912A - イオン照射装置、及びイオンビーム径測定方法 - Google Patents

イオン照射装置、及びイオンビーム径測定方法

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JPH117912A
JPH117912A JP9177609A JP17760997A JPH117912A JP H117912 A JPH117912 A JP H117912A JP 9177609 A JP9177609 A JP 9177609A JP 17760997 A JP17760997 A JP 17760997A JP H117912 A JPH117912 A JP H117912A
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JP
Japan
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ion
sample
ion beam
conductive plate
measurement chamber
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JP9177609A
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Yoshiaki Agawa
阿川  義昭
Hisahiro Terasawa
寿浩 寺澤
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Ulvac Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】試料の二次電子放出係数を正確に求めることが
できるイオン照射装置を提供する。 【解決手段】このイオン照射装置は、イオン源から引き
出したイオンビームを測定チャンバー40内の試料43
に照射し、発生した二次電子電流量を測定する。測定チ
ャンバー40内には直線駆動軸11と導電板2とを有す
るイオン収集装置1が配置されており、導電板2は、試
料43に近接した状態でイオンビームの軌道上を横断で
きるように構成されている。導電板2を移動させながら
イオン電流量を測定すると、イオンビームの有効径を求
めることができる。従って、試料43の二次電子放出係
数を正確に求めることが可能となる。イオン収集装置1
に金属ブラシ3を設け、試料43表面のチャージアップ
を解消させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイオン照射装置の技
術分野にかかり、特に、試料表面の分析に用いる低エネ
ルギーイオン照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】イオン照射装置は、所望元素を含むガス
をプラズマ化し、イオンビームとして引き出して処理対
象物に照射する装置であり、例えば半導体基板への不純
物注入や基板表面のエッチングの他、試料表面の分析に
も用いられている。
【0003】図3の符号102は、従来技術の低エネル
ギーイオン照射装置であり、イオン源110、真空槽1
17、試料チャンバー140を有している。
【0004】イオン源110は、金属製の円筒容器から
成るプラズマ源111と、有機物若しくはセラミックか
ら成る絶縁円筒112と、高融点金属で構成された引き
出し電極113とを有している。プラズマ源111は、
絶縁円筒112を介して真空槽117に取り付けられて
いる。
【0005】プラズマ源111の底部には導波管115
の一端が接続され、他端にはマイクロ波発振器114が
接続されており、真空槽117外に配置されたガス導入
系160からプラズマ源111内に、プローブイオンの
元となる材料ガスを導入し、マイクロ波発振器114を
動作させると、プラズマ源111内に材料ガスのプラズ
マが生成されるように構成されている。
【0006】プラズマ源111の前面近傍には、引き出
し電極113が設けられており、引き出し電極113に
負電圧を印加すると、プラズマ源111内で生成された
プラズマ中から正電荷を有するイオン粒子がイオンビー
ムとなって引き出され、真空槽117内で、引き出し電
極113の後方に配置されたコンデンサーレンズ118
内に照射される。
【0007】コンデンサレンズ118には電圧が印加さ
れ、内部には所定強度の電界が形成されており、通過す
るイオンビームはコンデンサレンズ118内で収束さ
れ、後方に向けて照射される。
【0008】コンデンサレンズ118の後方位置には、
電磁石とコンデンサとから成るウィーンフィルタ121
が設けられており、互いに直交する電界と磁界とが形成
されている。
【0009】入射したイオンビームがウィーンフィルタ
121内を通過する際には、イオンビーム中のイオン種
のうち、ウィーンフィルタ121内の電界強度と磁界強
度に応じた電荷・質量比のイオン種だけが通過でき、他
のイオン種は壁面に衝突するので、電界強度と磁界強度
を調節することで、イオンビーム中から所望のイオン種
を分離することができる。
【0010】ウィーンフィルタ121の後方には、偏向
電極131が配置されており、ウィーンフィルタ121
を通過したイオンビームは、その偏向電極131に入射
する。
【0011】偏向電極131は、所定間隔を隔てて配置
された2枚の金属板で構成されており、一方の金属板の
先端が外側に向けて曲げられ、後方が広がるようにされ
ている。その一方の金属板に負電圧、他方の金属板に正
電圧を印加すると、偏向電極131内に入射したイオン
ビーム中の正電荷のイオン粒子は、負電圧が印加された
方の金属板に向けて曲げられる。このとき、イオンビー
ム中に混入している中性ガス粒子は、偏向電極131で
は曲げられず、直進して真空槽117の壁面に衝突す
る。
【0012】偏向電極131の後方には、円盤状に成形
され、周辺部分を真空槽134の内壁に固定された電極
132が配置されており、電極132の中央のイオンビ
ーム軌道上の位置にはオリフィス137が設けられてい
る。
【0013】コンデンサレンズ118は、イオンビーム
がオリフィス137上で焦点を結ぶように収束させてお
り、偏向電極131から入射したイオンビームの大半は
オリフィス137を通過して、後方位置の測定チャンバ
ー140内に照射される。
【0014】電極132の前方には、真空槽117、1
34外に配置された真空排気系170が接続されてお
り、オリフィス137を通過できなかったイオン粒子
や、直進し、真空槽117壁面に取り付けられたカップ
形状のビームダンパー136に衝突した中性粒子等の残
留ガス粒子は、真空排気系170によって真空排気さ
れ、オリフィス137の後方に侵入しないように構成さ
れている。
【0015】オリフィス137後方位置の測定チャンバ
ー140は、絶縁体138を介して真空槽134に接続
されており、その測定チャンバー140内には、減速電
極141が設けられている。
【0016】減速電極141には、引き出し電極113
に対して正電圧が印加され、電界が形成されており、測
定チャンバー140内に入射したイオンビームは、減速
電極141を通過する際に減速され、後方に配置された
コリメータ148に入射する。そのコリメータ148を
通過したイオンビームは、試料台142上に設けられた
円筒形形状のファラデーケージ144内に入射する。
【0017】ファラデーケージ144は、後方位置にあ
る試料台142に絶縁した状態で固定されており、イオ
ンビーム軌道上に位置する試料台142表面部分には、
測定対象物である試料143が配置されている。
【0018】測定チャンバー140内は高真空状態にさ
れており、ファラデーケージ144を通過したイオンビ
ームは、その試料143に照射されると、図4に示すよ
うに、試料143表面から二次電子e-が発生する。
【0019】このとき、ファラデーケージ144には正
電圧が印加されており、試料143表面から発生した二
次電子e-はファラデーケージ144によって効率よく
捕集される。
【0020】試料台142とファラデーケージ144に
は、電流計151、152がそれぞれ接続されており、
試料143にイオンビームが照射されたときに発生する
イオン電流Iionは、試料台142を介して電流計15
1を通ってグラウンドに向けて流れ、他方、ファラデー
ケージ144が捕集した二次次電子e-によって発生し
た二次電子電流Iseは、ファラデーケージ144から試
料143に流れる際に、ファラデーケージ144に接続
された電流計152を通る。
【0021】従って、試料台142に接続された電流計
151には、二次電子電流Iseとイオン電流Iionを合
計した量の電流が流れるのに対し、ファラデーケージ1
44に接続された電流計152には、二次電子電流Ise
だけが流れるので、試料台142に接続された電流計1
51が示す電流値をIM1とし、ファラデーケージ144
に接続された電流計152の示す電流値をIM2とする
と、 IM1 = Iion+Ise ……(3) IM2 = −Ise ……(4) となる(電流計152ではIseはマイナスで計測され
る)。
【0022】このように、二次電子電流Iseの値は電流
値IM2から直接求めることができ、イオン電流Iion
M1+IM2を計算して求めることができるので、−Ise
/Ii on(二次電子放出比)を求め、試料143の二次電
子放出能力を評価をすることが可能となっている。
【0023】なお、符号149はファラデーカップを示
しており、そのファラデーカップ149をイオンビーム
軌道上に置いた場合には、コリメータ148に入射する
イオンビーム量を測定することができる。他方、イオン
ビーム軌道上から退避させた場合には、上述のように、
試料143にイオンビームを入射させられるようになっ
ている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述のよ
うな構成のイオン照射装置102では、試料143に照
射されたイオンビーム径が分からないため、試料143
の単位表面積当たりの二次電子電流Iseの発生量が不明
であり、試料143の二次電子放出比(イオンビームの
照射面積をSとした場合はIse/S)を求めることがで
きない。
【0025】本発明は上記のような従来技術の不都合を
解決するために創作されたもので、その目的は、試料の
二次電子放出比を正確に求めることができるイオン照射
装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明装置は、イオン源と測定チャン
バーとを有し、前記イオン源から引き出したイオンビー
ムを前記測定チャンバー内に配置された試料に照射し、
前記試料表面から発生した二次電子の電流量を測定でき
るように構成されたイオン照射装置であって、前記測定
チャンバー内には直線駆動軸と導電板とを有するイオン
収集装置が配置され、前記導電板は、前記試料に近接し
た状態で前記イオンビームの軌道上を横断できるように
構成されたことを特徴とする。
【0027】この場合、請求項2記載の発明装置のよう
に、前記試料上にはファラデーケージを設け、前記導電
板を前記ファラデーケージと前記試料との間に挿入して
前記イオンビームの軌道上を横断させるように構成する
ことができる。
【0028】また、請求項3記載の発明装置のように、
前記イオンビーム収集装置に、前記試料と接触可能な導
電性の接触部を設けることもできる。
【0029】他方、請求項4記載の発明方法は、イオン
ビーム径測定方法であって、測定チャンバー内に配置さ
れた導電板を試料に近接して移動させながらイオンビー
ムを照射し、前記導電板に流れるイオン電流量と前記導
電板の移動量とから、前記イオンビームの径を求めるこ
とを特徴とする。
【0030】上述した本発明の構成によれば、イオン源
から引き出したイオンビームを測定チャンバー内に配置
された試料に照射し、試料表面から発生した二次電子の
電流量を測定できるように構成されていおり、その電流
量の大きさとイオンビーム電流の大きさから、試料の二
次電子放出比を求めることが可能となっている。
【0031】その測定チャンバー内には、直線駆動軸と
導電板とを有するイオン収集装置が配置されており、導
電板は、試料に近接した状態で移動し、イオンビーム軌
道上を横断できるように構成されている。従って、導電
板に流れるイオン電流値を、導電板の移動量(位置)と対
応させながら測定すると、イオン電流の変化量を求める
ことができる。一般に、イオンビームスポットは円形で
あり、形状が定まっているので、イオン電流の変化量が
求められれば、試料に照射されるイオンビームスポット
の大きさを求めることができる。従って試料の単位面積
当たりの二次電子放出比を求めることが可能となる。
【0032】また、その測定結果からイオンビームの有
効径を定義しておき、有効径と、イオンビームのイオン
種や、引き出し電極、コンデンサレンズの、ウィーンフ
ィルタ、減速電極の電圧等との関係を対応させておく
と、イオン種を替えたときや、引き出し電極等の電圧を
変化させたときに、減速電極の電圧を調整することでイ
オンビームの有効径を一定にすることができる。
【0033】試料から放出される二次電子の量を正確に
測定するためには、試料の周囲に円筒形のファラデーゲ
ージを配置し、正電圧を印加して二次電子を捕集させる
が、その場合には、ファラデーゲージと試料台との間に
隙間を設け、導電板を隙間から挿入して、イオン軌道上
を横断させるようにするとよい。
【0034】また、イオンビーム収集装置に接触部を設
けておき、イオン電流の測定を妨害しない状態で試料表
面に接触できるように構成しておくと、チャージアップ
した試料から電荷を逃がすことができる。
【0035】
【発明の実施の形態】図1の符号40は測定チャンバー
であり、本発明の一実施形態のイオン照射装置に設けら
れている。そのイオン照射装置も、上述のイオン照射装
置102と同様に、イオン源からイオンビームを引き出
せるように構成されており、引き出したイオンビームを
コンデンサレンズで収束させ、ウィーンフィルタによっ
て所望のイオン種に分離させ、偏向電極によって中性粒
子を除去した後、測定チャンバー40内に入射させてい
る。
【0036】測定チャンバ40内のイオンビーム軌道上
には、減速電極41、コリメータ48がこの順で配置さ
れており、測定チャンバ40内に入射したイオンビーム
は、減速電極41、コリメータ48を通過した後、コリ
メータ48の後方に配置された円筒形形状のファラデー
ケージ44内に入射するように構成されている。
【0037】ファラデーケージ44の後方位置には、フ
ァラデーケージ44とは非接触の状態で試料台42が配
置されており、試料台42のイオンビーム軌道上に位置
する部分の表面には、測定対象物である試料43が配置
されている。
【0038】測定チャンバー40内は高真空状態にされ
ており、ファラデーケージ44を通過したイオンビーム
が試料43表面に照射すると、二次電子が発生する。
【0039】試料台42はグラウンド電位に置かれてい
るのに対し、ファラデーケージ44には正電圧が印加さ
れており、従って、試料43から発生した二次電子はフ
ァラデーケージ44に引きつけられ、ファラデーケージ
44に入射した二次電子は二次電子電流Iseを発生させ
る。ファラデーケージ44には電流計52が接続されて
おり、その二次電子電流Iseは、電流計52によってマ
イナス方向の測定される。
【0040】また、二次電子電流Iseは、試料台42に
接続された電流計51を通ってグラウンドに流れるの
で、その電流計51では、二次電子電流Iseとイオン電
流Iio nを合計した大きさの電流が測定される。
【0041】この測定チャンバー40には膨出部20が
設けられており、該膨出部20の大気側への開放部分に
は、絶縁部材12を介して蓋部13が気密に取り付けら
れている。また、測定チャンバー40内には、導電板2
と直線駆動軸11とを有するイオン収集装置1が配置さ
れており、直線駆動軸11の一端は蓋部13に取り付け
られ、直線駆動軸11の他端には、導電板2が固定され
ている。
【0042】直線駆動軸11と導電板2とは金属で構成
されており、導電板2は四角形形状に成形されている。
直線駆動軸11を軸線方向に移動させ、試料43とファ
ラデーケージ44の間の隙間に導電板2を挿入すると、
導電板2は、試料43に近接した状態でイオンビーム軌
道を横断できるように構成されている。
【0043】直線駆動軸11は、膨出部20内でオーリ
ング15に密着されており、軸線方向に移動する際に
も、測定チャンバー40内の高真空状態を維持できるよ
うに構成されている。
【0044】蓋部13の外部には、導線導入部17が設
けられており、測定チャンバー40の外部に配置された
電流計5が、導線導入部17を介して直線駆動軸11に
電気的に接続されている。
【0045】導電板2をイオンビーム軌道上から退避さ
せた状態で、試料43にイオンビームを照射し、図2に
示すように、導電板2をイオンビームスポットPに近づ
けてゆくと、イオンビームが導電板2に照射され始めた
ところで、導電板2に流れるイオン電流Iionが電流計
5によって測定され始める。
【0046】導電板2の移動方向先頭の辺は、進行方向
に対して垂直になっており、イオンビームの強度分布が
一様であると仮定した場合、イオンビームスポットP内
に進入する導電板2に流れるイオン電流Iionは、図2
中段の曲線L1に示すように徐々に増加する。ファラデ
ーゲージ44に入射したイオンビームの全量が導電板2
に照射されたところで、最大値Imaxに達する。
【0047】上記電流計5によって測定されるイオン電
流Iionの変化は、導電板2の移動量(位置)と、導電板
2に照射されたイオンビーム量との関係を示しており、
導電板2の移動量をz、導電板2に流れたイオン電流を
ionとした場合、イオン電流値Iionの進入量に対する
微分量 dIion/dz は、図2下段の曲線L2で示すよ
うに山形に変化する。
【0048】曲線L2は、導電板2の先端部分がビーム
スポットPの中心と一致したときに最大値をとる。ここ
では、その最大値をhとすると、試料43に照射される
イオンビームの有効径は、微分量dIion/dzがh/
2以上の範囲であると定義できる。その場合の有効径は
符号wで示す大きさとなる。
【0049】一般に、用いるイオンの種類を替えた場合
や、引き出し電極の電圧を増減させた場合には、イオン
ビームスポットPの大きさが変化し、有効径wの大きさ
も変化してしまう。その場合、導電板2にビーム軌道上
を横断させ、イオン電流Iio nの変化量を求めること
で、変化後のイオンビームスポットPの有効径wを求め
ることができる。従って、減速電極41の電圧を調整
し、ビーム径を伸縮させると、試料43には、常に一定
の有効径wを有するイオンビームを照射させることがで
きる。
【0050】また、上述の導電板2を用い、引き出し電
極、コンデンサレンズ、ウィーンフィルタ、減速電極4
1への印加電圧と有効径wとの関係を、予めイオンの種
類に対応させて求めておき、イオンビームの照射条件が
変わったときに、求めておいた関係から減速電極41の
電圧を逆に求めると、導電板2を用いなくても有効径w
を一定値にするための減速電極41の電圧値が分かる。
【0051】従って、このような関係を予め求めておく
と、それ以後に製造するイオン照射器の測定チャンバー
40には、導電板2を設けることが不要になる。
【0052】なお、この導電板2には、軟質の金属ブラ
シで構成された接触部3が設けられており、導電板2を
奥まで進入させた場合、導電板2に照射されるイオン電
流値の測定が終了した状態で、接触部3と試料43の端
部とが接触できるように構成されている。
【0053】試料43表面が絶縁物で被覆されている場
合には、イオンビームを照射すると、試料43表面がプ
ラスにチャージアップしてしまい、二次電子放出ができ
なくなる。従来のイオン照射装置では、測定を中断し、
自然放電によってチャージアップが解除されるまで待機
していたが、本発明のイオン照射装置では、接触部3を
試料43表面の端部に接触させた場合、試料43表面に
蓄積された電荷が、接触部3からイオン収集装置1と電
流計5とを通ってグラウンドに流れるので、試料43の
チャージアップが解除される。従って、試料43の測定
時間を短縮させることが可能である。金属ブラシでな
く、例えばメッシュ状の金属等、導電性で軟質のもので
あれば、接触部3に用いることができる。
【0054】
【発明の効果】イオンビームスポットの大きさ、イオン
ビームの有効径を求めることができるので、試料の二次
電子放出係数を正確に算出することができる。試料に照
射されるイオンビームの有効径を一定にできるので、試
料の評価を正確に行うことができる。また、試料表面に
チャージアップした電荷を放出させることができるの
で、測定時間が短縮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例のイオン照射装置の試料チャンバ
ーを説明するための図
【図2】イオンビーム径の求め方の一例を説明するため
の図
【図3】従来技術のイオン照射装置を説明するための図
【図4】二次電子電流の測定方法を説明するための図
【符号の説明】
1……イオン収集装置 2……導電板 3……接触
部 11……直線駆動軸 40……測定チャンバー
44……ファラデーケージ Iion……イオン電流 Ise……2次電子電流

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン源と測定チャンバーとを有し、 前記イオン源から引き出したイオンビームを前記測定チ
    ャンバー内に配置された試料に照射し、前記試料表面か
    ら発生した二次電子の電流量を測定できるように構成さ
    れたイオン照射装置であって、 前記測定チャンバー内には直線駆動軸と導電板とを有す
    るイオン収集装置が配置され、 前記導電板は、前記試料に近接した状態で前記イオンビ
    ームの軌道上を横断できるように構成されたことを特徴
    とするイオン照射装置。
  2. 【請求項2】前記試料上にはファラデーケージが設けら
    れ、前記導電板を前記ファラデーケージと前記試料との
    間に挿入して前記イオンビームの軌道上を横断させるよ
    うに構成されたことを特徴とするイオン照射装置。
  3. 【請求項3】前記イオンビーム収集装置には、前記試料
    と接触可能な導電性の接触部が設けられたことを特徴と
    する請求項1又請求項2のいずれか1項記載のイオン照
    射装置。
  4. 【請求項4】測定チャンバー内に配置された導電板を試
    料に近接して移動させながらイオンビームを照射し、前
    記導電板に流れるイオン電流量と前記導電板の移動量と
    から、前記イオンビームの径を求めることを特徴とする
    イオンビーム径測定方法。
JP9177609A 1997-06-18 1997-06-18 イオン照射装置、及びイオンビーム径測定方法 Pending JPH117912A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113495082A (zh) * 2020-03-19 2021-10-12 清华大学 二次电子发射系数测量装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113495082A (zh) * 2020-03-19 2021-10-12 清华大学 二次电子发射系数测量装置

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