JPH1178948A - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置

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JPH1178948A
JPH1178948A JP9268047A JP26804797A JPH1178948A JP H1178948 A JPH1178948 A JP H1178948A JP 9268047 A JP9268047 A JP 9268047A JP 26804797 A JP26804797 A JP 26804797A JP H1178948 A JPH1178948 A JP H1178948A
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信吉 浅沼
Shinnosuke Ishida
真之助 石田
Kenshirou Hashimoto
健志郎 橋本
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  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CCDカメラを通じて得た道路区分線に沿っ
て車両を走行させるように操舵トルクをアシストするも
のにおいて、車両の運動特性の変化や運転状況を検知
し、操舵トルクを適切に与える。 【解決手段】 路面摩擦係数などの変化による車両挙動
により車両の運動特性が所期の通りか否か推定すると共
に、運転者の操舵状態を監視し、操舵トルクのアシスト
量を必要に応じて減少する、あるいは零にしてアシスト
を中止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用操舵装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用操舵装置として、本出願人は、例
えば特開平5−197423号および特開平9−221
054号公報において、車両が目標経路に沿って走行す
るように操舵角度をアシストする技術を提案している。
【0003】このように、車両の車線(レーン)逸脱を
防止しつつ微小操舵を補助することによって、運転者の
負担を大幅に軽減することができる。運転者の負担は、
特に高速道路などを長時間走行するとき顕著となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのような操舵アシス
ト制御においては、運転者の操舵との干渉を考慮する
と、舵角よりもトルク(操舵力)を介してアシストする
のが望ましい。
【0005】ところで、そのような車両操舵制御におい
て、運転者の操舵状態や車両の運動特性などが制御が本
来予定しているものと異なった場合、操舵トルクのアシ
スト量を適切に与えることができず、その結果、運転者
に違和感を与えたり、戸惑わせてしまう恐れがある。ま
た、運転者が操舵していないような場合などは、操舵ト
ルクをアシストするのは好ましくない。
【0006】従って、この発明の目的は上記した不都合
を解消することにあり、運転者の操舵状態や車両の運動
特性の変化を検知し、それに基づいて操舵トルクのアシ
スト量を求めるようにした車両用操舵装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1項にあっては、車両の操舵車輪を転舵
する操向手段と、車両進行方向道路の車線状態を検知す
る第1の手段と、前記車両の運動状態を検知する第2の
手段と、前記第1および第2の手段の出力に基づき、前
記車両進行方向道路の車線状態に対する車両の位置関係
を維持するために必要な操舵力を算出する操舵力算出手
段と、人的に加えられた操舵トルクを検知する検知手段
と、および、前記操舵力算出手段が算出した操舵力と前
記検知手段が検知した操舵トルクに基づき、前記操舵ト
ルクを減少させる方向に操向手段を操向する操向制御手
段とを備えるものにおいて、前記車両の運転状況を検知
する運転状況検知手段を設け、前記運転状況検知手段が
検知した運転状況に基づいて前記操向制御手段を制御す
る如く構成した。これによって、運転者の操舵状態や車
両の運動特性の変化に応じて操舵トルクのアシスト量を
最適に求めることができる。尚、ここで「車両の運転状
況」とは、車両の状態推定および運転者の操舵状態など
の状態推定を意味する。
【0008】請求項2項にあっては、前記運転状況が運
転者の覚醒度であり、前記覚醒度が低いとき前記操向制
御手段による制御を変更する如く構成した。これによっ
て、操舵トルクのアシスト量を最適に求めることができ
る。尚、この明細書で「操向制御手段による制御を変更
する」とは、操舵トルクのアシスト量を減少させる、中
止する、あるいは逆に増加することを意味する。
【0009】請求項3項にあっては、前記運転状況が運
転者の運転技量であり、前記運転技量が高いとき、前記
操向制御手段による制御を変更する如く構成した。これ
によって、操舵トルクのアシスト量を最適に求めること
ができると共に、運転者の意思と干渉することがない。
尚、ここで、運転者が積極的に操舵意思を示すほど運転
者の運転技量も高いと言えるので、ここで「運転者の運
転技量」とは運転者の積極的な操舵意思も含む意味で使
用する。
【0010】請求項4項にあっては、前記運転状況が運
転者のステアリング操作状態であり、運転者がステアリ
ングを操作しない状態にあるとき、前記操向制御手段に
よる制御を変更する如く構成した。これによって、操舵
トルクのアシスト量を最適に求めることができる。尚、
ここで、「運転者がステアリングを操作しない状態」と
はステアリングホイールを握っていない場合、および運
転席に不在の場合を意味する。
【0011】請求項5項にあっては、前記操向制御手段
による制御を変更するとき、運転者に報知する如く構成
した。これによって、運転者は注意を喚起され、操舵ト
ルクのアシスト量が変更されたことを認識することがで
きる。ここで、「報知」とは、音声(アラーム)、表示
(ディスプレイ、ランプなど)による警報を意味する。
【0012】請求項6項にあっては、前記運転状況が操
舵に対する車両の運動特性である如く構成した。これに
よって、走行環境や車両の運動特性の変化に応じて操舵
トルクのアシスト量を最適に求めることができる。
【0013】請求項7項にあっては、前記車両の実際の
進行方向方位角変化を検知する方位角変化検知手段と、
操舵角に基づいて前記進行方向方位角変化を予測して出
力する方位角変化予測手段とを備え、前記運転状況検知
手段は、前記方位角変化検知手段と方位角変化予測手段
の出力を比較して運動特性を求める如く構成した。これ
によって、車両状態(運動特性)の変化に応じて操舵ト
ルクのアシスト量を最適に求めることができる。
【0014】請求項8項にあっては、前記車両の進行方
向方位角変化を検知する方位角変化検知手段と、前記車
両が直進走行するときの前記方位角変化検知手段の誤差
を求めるドリフト検出手段とを備え、前記ドリフト検出
手段の出力に基づいて前記方位角変化検知手段の出力を
補正する如く構成した。これによって、前記進行方向の
方位角変化を精度良く検知することができ、よって操舵
トルクのアシスト量を一層適正に決定することができ
る。
【0015】請求項9項にあっては、前記車両のピッチ
角変位およびロール角変位の少なくともいずれかを検知
する姿勢変化検知手段を備え、前記操舵力算出手段は、
前記姿勢変化検知手段の出力に基づき前記第1および第
2の手段の出力の少なくともいずれかを補正する如く構
成した。これによって、車両の姿勢が制御アルゴリズム
を設計した状態から変化するときなども、操舵トルクの
アシスト量を最適に求めることができる。
【0016】請求項10項にあっては、前記車両の位置
を測位する測位手段と、走行路位置情報を記憶した記憶
装置と、前記測位位置と走行路位置情報とを比較する比
較手段とを備え、前記操舵力算出手段は、前記比較手段
の出力に基づき前記第1および第2の手段の出力の少な
くともいずれかを補正する如く構成した。これによっ
て、車線状態を検知することができない場合などでも、
操舵トルクのアシスト量を最適に求めることができる。
【0017】請求項11項にあっては、前記車両と先行
車との相対位置および相対距離の少なくともいずれかを
検知する相対位置検知手段を備え、前記操舵力算出手段
は、前記相対位置検知手段の出力に基づき前記第1およ
び第2の手段の出力の少なくともいずれかを補正する如
く構成した。これによって、同様に車線状態を検知する
ことができない場合などでも、操舵トルクのアシスト量
を最適に求めることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に即してこの発明
の実施の形態を説明する。
【0019】図1はこの出願に係る車両用操舵装置を全
体的に示す概略図であり、図2はその装置を操舵系に焦
点をおいて示す同様の説明図である。
【0020】以下、図1および図2を併せて参照して説
明すると、車両10において運転席12に配置されたス
テアリングホイール14は、ステアリングシャフト16
に連結され、ステアリングシャフト16はユニバーサル
ジョイント18,20を介してコネクティングシャフト
22に連結される。
【0021】コネクティングシャフト22は、ラック・
ピニオン型ステアリングギア24のピニオン26に連結
される。ピニオン26はラック28に噛み合っており、
よってステアリングホイール14から入力された回転運
動はピニオン26を介してラック28の往復運動に変換
され、フロントアクスルの両端に配置されたタイロッド
(ステアリングロッド)30を介して2個の前輪(操舵
輪)32を所望の方向に転舵させる。
【0022】ラック28上には同軸に電動モータ38お
よびボールねじ機構40が配置され、モータ出力はボー
ルねじ機構40を介してラック28の往復運動に変換さ
れ、ステアリングホイール14を介して入力された操舵
力(操舵トルク)を減少する方向にラック28を駆動す
る。
【0023】ここで、ステアリングギア24の付近には
トルクセンサ42が設けられ、運転者が入力した操舵力
(操舵トルク)の方向と大きさに応じた信号を出力す
る。また、ステアリングシャフト16の付近にはロータ
リエンコーダなどからなる舵角センサ44が設けられ、
運転者が入力した操舵角度の方向と大きさに応じた信号
を出力する。
【0024】2個の前輪32の付近にはそれぞれ電磁ピ
ックアップなどからなる車輪速センサ46が配置されて
前輪1回転ごとに信号を出力すると共に、2個の後輪4
8の付近にも同種構造の車輪速センサ50がそれぞれ配
置されて後輪1回転ごとに信号を出力する(図1で左側
の後輪のみ示す)。尚、車両10においては内燃機関
(図示せず)は前輪側に配置されており、前輪32を駆
動輪、後輪48を従動輪とする。
【0025】また、2個の前輪32および2個の後輪の
サスペンション機構(図示せず)の付近には車高センサ
52,54がそれぞれ設けられ、前後輪のサスペンショ
ンのストローク(変位)を通じてその部位の車両10の
高さに応じた信号を出力する。
【0026】図1に示す如く、運転席12の上部には、
フロントウィンドウ60の内面にルームミラー62と組
み合わされてCCDカメラ64が1基、取りつけられ
る。また、車両10のフロントバンパ付近の適宜位置に
は、複数基のミリ波レーダ66が設けられ(図1で1基
のみ示す)、前方に変調波を発信する。
【0027】CCDカメラ64は車両進行方向道路を単
眼視し、撮像信号を出力する。CCDカメラ64の出力
は、図2に示す如く、マイクロコンピュータからなる画
像処理ECU68に送られ、道路上の道路区分線(白
線)が抽出される。ミリ波レーダ66の出力は同様にマ
イクロコンピュータからなるレーダ出力処理ECU70
に送られ、アンテナ(図示せず)を介して受信された受
信波とミキシングされて車両進行方向に位置する立体物
(先行車)の有無が判別される。
【0028】この出願に係る車両用操舵装置は、同様に
マイクロコンピュータからなる電子制御ユニット(「S
AS ECU」と示す)74を備え、画像処理ECU6
8、レーダ出力処理ECU70および前記したトルクセ
ンサ42の出力などはSASECU74に入力される。
【0029】また、この装置は第2の電子制御ユニット
(「EPS ECU」と示す)76を備える。EPS
ECU76は、いわゆるパワーステアリングに基づく操
舵アシスト量を算出する。前記したトルクセンサ42の
出力はEPS ECU76にも入力される。
【0030】SAS ECU74とEPS ECU76
は信号線78を介して相互に通信可能に接続される。S
AS ECU74は後述の如く操舵トルクのアシスト量
を算出し、EPS ECU76に送出する。
【0031】EPS ECU76は受信した操舵トルク
のアシスト量から指令値(PWMによるデューティ比)
を算出し、モータ駆動回路80に出力する。モータ駆動
回路80は4個のパワーFETスイッチング素子からな
るブリッジ回路(図示せず)を備え、指令値に基づいて
電動モータ38を駆動する。
【0032】図1の説明に戻ると、車両10の重心位置
付近にはヨーレートセンサ82が配置され、車両重心の
鉛直(重力)軸回りのヨーレート(回転角速度)に応じ
た信号を出力する。
【0033】また、運転席12のステアリングホイール
14には感圧センサ84が適宜個数配置され、圧力、即
ち、運転者のステアリングホイール操作の有無に応じた
信号を出力すると共に、シート下部には第2の感圧セン
サ86が適宜個数配置され、圧力、即ち、運転者の着座
の有無に応じた信号を出力する。
【0034】また、ダッシュボード付近にはナビゲーシ
ョン装置88が配置される。ナビゲーション装置88
は、車両10が走行する地域の走行路位置情報(地図情
報)を記憶した記憶装置を備える。
【0035】さらに、運転席12の床面のブレーキペダ
ル(図示せず)にはブレーキセンサ90が設けられ、運
転者のブレーキペダルの踏み込み量に応じた信号を出力
すると共に、アクセルペダル(図示せず)にはアクセル
センサ92が設けられ、運転者のアクセルペダルの踏み
込み量に応じた信号を出力する。
【0036】続いて図3フロー・チャートを参照してこ
の出願に係る車両用操舵装置の動作(SAS ECU7
4が行う動作)を説明する。尚、図示のプログラムは6
6msecごとに実行される。図4は、図3フロー・チ
ャートの処理を機能的に示すブロック図である。
【0037】尚、この出願において操舵トルクは車両を
道路区分線に沿って走行させるようにアシストされ、公
知のいわゆるパワーステアリングによるアシストとは直
接の関連を有しないため、EPS ECU76のアシス
ト動作の説明は省略する。
【0038】先ず、S10において画像処理ECU68
で画像処理から求めた道路区分線を読み込み、S12に
進んで読み込んだ道路区分線から目標点列を求める。
【0039】これについて説明すると、この出願に係る
車両用操舵装置は、本出願人が先に特開平5−1974
23号で提案した、車両が道路区分線に沿って滑らかな
軌跡で走行するよう操舵する技術を前提とする。
【0040】図5を参照しつつ説明すると、車両10
(自車)の位置を原点、前後方向をX軸、車幅(横)方
向をY軸とするX−Y座標において読み込んだ左右の道
路区分線中央を目標点列として表現する。走行路が湾曲
路であるとき、目標点列は旋回半径を持つ曲線として表
現される。
【0041】続いてS14に進んで前記したセンサ出力
を介して車両情報を読み込み、S16に進んで前記した
トルクセンサ42の出力τhを読み込む。次いでS18
に進んで車両(自車)10の位置と目標経路との横方向
の離間距離(目標点横位置)Ymを求め、S20に進ん
で目標点列の旋回半径を求めて目標旋回半径Rとする。
【0042】次いでS22に進んで目標点列上に目標点
Mを定め、その目標点に到達するためのヨーレートγm
を先の提案技術に示した式を用いて求める。より具体的
には、目標点横位置YmにゲインKγmを乗じて求め
る。次いでS24に進んで目標点到達ヨーレートγmか
ら前記したヨーレートセンサ82の出力から得られた実
ヨーレートγを減算して補正し、目標補正ヨーレートΔ
γを求める。
【0043】次いでS26に進んで車両状態推定による
変動係数Kmを求め(後述)、S28に進んで目標旋回
半径Rに所定のゲインKγrを乗じて目標(旋回)ヨー
レートγRを求める。ゲインKγrは目標旋回半径Rに
対するヨーレート変換係数であり、図6にその特性を示
す如く、車速Vから検索自在なテーブル値として設定し
ておく。この目標(旋回)ヨーレートγRは、車両10
が目標点Mに到達するのに必要なヨーレートを示す。
【0044】次いでS30に進んで目標(旋回)ヨーレ
ートγRに所定のゲインKrtを乗じて目標旋回トルク
Rtを求める。ゲインKrtは目標旋回半径Rを旋回す
るのに必要なトルク変換係数であり、図7にその特性を
示す如く、車速Vから検索自在なテーブル値として設定
しておく。この目標旋回トルクRtは、車両10が目標
点Mに到達するのに必要な旋回トルクを示す。
【0045】次いでS32に進んで目標補正ヨーレート
Δγに所定のゲインKγtを乗じて目標点到達トルクΔ
γtを求める。ゲインKγtはゲインKrtと同様の係
数であり、図7にその特性を示す如く、車速Vから検索
自在なテーブル値として設定しておく。この目標点到達
トルクΔγtは、車両10が目標点Mに到達するのに必
要なトルクを示す。
【0046】次いでS34に進んで運転者の操舵トルク
をアシストするアシストトルクTTOTALを図示の如
く算出する。即ち、アシストトルクTTOTALは、目
標旋回トルクRtと目標点到達トルクΔγtを加算した
和に変動係数Km(後述)を乗じた積から、運転者の操
舵トルクτhに所定のゲインKτhを乗じた積を減算す
ることで求める。換言すれば、運転者の操舵入力を加え
た場合には、アシストトルクを低下させる。
【0047】ここで、S26に戻り、車両状態推定によ
る変動係数Kmの算出について説明する。
【0048】図3あるいは図4に示す制御アルゴリズム
においては標準的な摩擦係数に基づいて推定する車両運
動特性を前提として設計するが、走行路が凍結路、砂利
道など摩擦係数が低いとき、目標ヨーレートが実ヨーレ
ートと大きくずれることがある。そのとき、ヨーレート
偏差が零になるようなアシストトルクを与えると、制御
が不適切なものとなる恐れがある。
【0049】従って、車両状態、具体的にはその運動特
性が所期通りか、より具体的には図3あるいは図4に示
す制御アルゴリズムを設計したときに前提とした車両運
動特性か否か判断するようにした。
【0050】具体的には、路面摩擦係数μ、タイヤ(車
輪32,48)の種別、積載量(乗員含む)などが設計
で前提とした運動特性に合致する値か否か判断する。
【0051】ここで、路面摩擦係数μに関しては、舵角
センサ44および車輪速センサ46,50の出力から車
両10が直進路を走行していると判定されるとき、駆動
輪(前輪)32および従動輪48(後輪)に配置した車
輪速センサ46,50の出力を比較し、前輪と後輪の回
転数の差(あるいは比)が所定範囲内か否かで判断す
る。
【0052】得られた値が所定範囲内にあれば路面摩擦
係数μは所期通りの値であると判断し、所定範囲内にな
ければ路面摩擦係数μは所期の値ではないと推定する。
【0053】尚、車両10が装着するタイヤ(車輪3
2,48)が磨耗しているときも同様の結果が得られよ
うが、その場合も制御アルゴリズムが予定する路面摩擦
係数が得られないことでは同様なので、路面摩擦係数μ
が所期の値ではないと判断する。
【0054】さらに、タイヤの種別については、舵角セ
ンサ44の出力とヨーレートセンサ82の出力を比較
し、転舵されてからヨーレートが検出されるまでの経過
時間を判定することでも判断する。即ち、設計において
ノーマルタイヤを装着した車両を前提とするとき、スタ
ッドレスタイヤを装着していれば、路面半力が発生する
まで遅れがあり、従って、タイヤの種別は、操舵してヨ
ーレートが発生するまでの経過時間を測定することで判
断可能である。
【0055】積載量については、前記した4個の車輪に
設けた車高センサ52,54の出力に基づき、乗員およ
び積載貨物が設計で前提とした重量範囲内にあるか否か
で推定する。
【0056】尚、変動係数Kmは0から100%の範囲
で適宜設定される。車両の運動特性(状態)が所期通り
ではないと判断されるときは、前記した如く、前記操向
手段による制御を変更するように、即ち、設定値を減少
補正する。このとき、変動係数Kmを0とすると、後述
する如く、操舵トルクアシスト量は零となる。
【0057】図3フロー・チャートにおいては、続いて
S36に進み、運転者の操舵状態、より具体的には運転
者がステアリングホイール14を握っていないか否か判
断する。これは、前記した感圧センサ84の出力が所定
期間にわたって所定値以上出力されているか否かを検知
することで判断する。
【0058】S36で肯定されるときはS38に進み、
音声(アラーム)、表示(ディスプレイ、ランプなど)
(共に図示せず)を介して運転者に警報を発し(報知
し)、S40に進んでゲインKhを算出する。
【0059】図4に示す如く、出力アシストトルクTA
は、アシストトルクTTOTALにゲインKhを乗じて
決定される。このゲインKhは0から100%の間に適
宜設定されるが、運転者がステアリングホイールを握っ
ていないと判断されるときは、前記操向制御手段による
制御を変更、即ち、ゲインKhを0とするか、あるいは
設定値を減少補正する。
【0060】即ち、この制御においては運転者が操舵し
ていることを前提とし、運転者が目標経路(道路区分
線)に沿って操舵しているとき、その操舵トルクを超え
るトルクをアシストトルクとして与えると共に、運転者
の状態を監視し、運転者が操舵していないときは操舵ア
シスト量を減少するか中止するようにした。
【0061】S36で否定されるときはS42に進み、
運転者の操舵状態、より具体的には運転者が不在か否か
判断する。これは例えば、特開平8−226817号公
報に記載されるのと同様に、運転席12に配置した感圧
センサ86の出力が所定時間にわたって所定値以上出力
されているか否かで判断する。尚、特開平9−2019
3号公報で提案されるように、運転者に向けて超音波を
発射して存在を検知しても良い。
【0062】S42で肯定されるときはS38,S40
に進むと共に、S42で否定されるときはS44に進
み、運転者の操舵状態、具体的には覚醒度、より具体的
には運転者が居眠りしているか否か判断する。これは例
えば、特開平9−91569号公報に提案される手法を
用い、ステアリングホイールの操作角の標準偏差、具体
的には居眠り運転特有のステアリングホイール操作特性
(左右に周期的にふらふら振る)にあるか否か判断する
ことで検知する。尚、特開平8−249600号公報で
提案されるように、異常運転や運転者の眼球の動き、瞬
きの頻度などから判断しても良い。
【0063】S44で肯定されるときはS38,S40
に進むと共に、S44で否定されるときはS46に進
み、運転者の操舵状態、即ち、運転技量が高いか、ある
いは運転者が積極的に操舵意思を示しているか否か判断
する。
【0064】運転者の技量の高さは、例えば特開平7−
47970号公報に記載される手法を用いて判断する。
具体的には、前記した舵角センサ44、ブレーキセンサ
90、アクセルセンサ92などの出力から目標軌跡を求
めると共に、ヨーレートセンサ82の出力から実軌跡を
求め、目標軌跡と実軌跡の単位時間あたりの差を求める
ことで行う。
【0065】一般に、運転者が積極的に操舵意思を示す
ほど運転者の運転技量が高いと言えるので、操舵意思も
同様の手法、例えば目標軌跡と実軌跡を比較することで
判断できる。
【0066】尚、運転者の技量あるいは積極的な操舵意
思の有無を判断するのは、この制御はあくまでも運転者
の操舵をアシストすることにあり、それ以上に運転者の
意思と干渉するのは、制御の目的に反するからである。
【0067】S44で肯定されるときはS38,S40
に進むと共に、S44で否定されるときはS46に進
み、EPS ECU76に出力アシストトルクTAを出
力してプログラムを終了する。
【0068】この実施の形態は上記の如く構成したの
で、図8に示すように道路区分線に沿った位置をキープ
するためのトルク特性に従って操舵アシストがなされ、
よって道路が湾曲するときもその曲率に沿って走行でき
るように操舵アシストがなされると共に、運転状況を検
知し、それに基づいて前記操向制御手段を制御、即ち、
EPS ECU76および電動モータ38などの操向制
御手段を制御するようにした。尚、EPS ECU76
は公知のパワーステアリング制御において図8にかっこ
で示す如く、操舵トルク(ステアトルク)に応じてアシ
ストする。
【0069】より具体的には、運転状況、即ち、運転者
の操舵状態を監視し、操舵に関与していないか、あるい
は運転技量ないしは積極的に操舵する意思が高いときは
前記操向制御手段による制御を変更、換言すればアシス
トトルクを減少するか零とするようにした。また、運転
状況の他の例として路面摩擦係数μなどから車両の状態
(運動特性)を推定し、その結果に基づいてもアシスト
トルクを減少するか零とするようにした。
【0070】これによって、運転者の操舵状態や車両の
運動特性などが制御が本来予定しているものと異なった
場合、操舵トルクのアシスト量を適切に与えることがで
き、運転者に違和感を覚えさせることがない。他方、運
転者の運転技量が高く、あるいは運転者に積極的な操舵
意思が見られるときはアシスト量を変更、即ち、減少す
るか中止するようにしたので、運転者の意思に干渉する
ことがない。
【0071】また、操舵アシストを公知のパワーステア
リング装置と兼用するようにしたので、装置全体として
小型軽量にすることができる。
【0072】尚、図3フロー・チャートにおいて運転者
状態監視の例としてS36,S42,S44,S46を
例示したが、これが全て必要ではなく、その一部のみで
あっても良い。逆に、これ以外の判断ステップを追加し
ても良い。
【0073】次に、図9について説明する。図9はこの
出願に係る車両用操舵装置の第2の実施の形態を示す、
図3のフロー・チャートの部分フロー・チャートであ
る。
【0074】ヨーレートセンサ82が誤差(ドリフト)
を持っていたり、その温度特性から誤差(ドリフト)を
持っていると、この制御が正しく行われない恐れがあ
る。そこで、S24の後にS100を設け、検出した舵
角および車速から車両10が直進走行しているか否か判
断する。即ち、車両10が直進走行している場合には、
基本的にヨーレートは生じない筈であり、従って、これ
によってヨーレートセンサ82の出力γを補正すること
ができる。
【0075】これによって、ヨーレート変化(方位角変
化)を精度良く検知することができ、よって操舵トルク
のアシスト量を一層適正に決定することができる。
【0076】尚、S10からS20まで、およびS26
以降の構成は、第1の実施の形態と異ならない。また、
ヨーレートからの誤差(ドリフト)成分の除去はどのス
テップで行っても良い。
【0077】図10はこの出願に係る車両用操舵装置の
第3の実施の形態を示す説明図である。
【0078】ヨーレートγ(車両重心の鉛直軸回りの回
転角速度)は前輪実舵角δ、車両のホイールベース
(長)lおよび車速Vに基づいて求めることができ、一
般に図10に実線で示すように与えられる。従って、実
際のヨーレートと前輪実舵角δを検出することで、車両
状態(運動特性)がオーバーステア傾向にあるのか、ア
ンダーステア傾向にあるのか推定することができる。
【0079】より具体的には、車両状態(運動特性)が
オーバーステア傾向にあるのか、アンダーステア傾向に
あるのか求め、図3フロー・チャートのS26において
変動係数Kmを求めるようにした。
【0080】即ち、車両の実際の進行方向方位角変化
(ヨーレート変化)を検知し、操舵角(前輪実舵角)に
基づいてその方位角変化を予測し、それに基づいて運動
特性を求める如く構成したので、車両運動特性(状態)
の変化に応じて操舵トルクのアシスト量を最適に求める
ことができる。
【0081】図11はこの出願に係る車両用操舵装置の
第3の実施の形態を示す部分フロー・チャートであり、
第1の実施の形態の図3に示したフロー・チャートを一
部変形したものである。
【0082】CCDカメラ64を取りつけるとき、その
角度調整は車両10を水平状態において行うため、車両
10が傾いていると、道路区分線、即ち、目標点列に対
する自車の相対位置を正確に検知することができない。
よって、車両10の傾きを検知し、相対位置を補正する
ようにした。
【0083】即ち、S10の後、S200において前記
した車高センサ52,54の出力から車両10のピッチ
角変位およびロール角変位を検知し、S202において
道路区分線を補正するようにした。尚、残余の構成は第
1の実施の形態と異ならない。
【0084】尚、この補正はS12で目標点列を補正す
ることなどで行っても良い。また、車両10のピッチ角
変位およびロール角変位を検知するようにしたが、ピッ
チ角変位およびロール角変位のいずれかのみを検知して
補正しても良い。
【0085】図12はこの出願に係る車両用操舵装置の
第4の実施の形態を示す部分フロー・チャートであり、
第1の実施の形態の図3に示したフロー・チャートを一
部変形したものである。
【0086】即ち、S10の後、S300において道路
区分線が読み込めたか否か、換言すればCCDカメラ6
4の出力が得られたか否か判断し、否定されるときはS
302に進んで前記したナビゲーション装置88に記憶
した地図情報を利用して道路区分線を得るようにした。
尚、S300で肯定されるときはS12に進む。また、
残余の構成は第1の実施の形態と異ならない。
【0087】ナビゲーション装置における地図情報は図
13に示す如く、一般に、ノードと呼ばれる点データに
基づいてカーブの曲率を計算したり、また地図によって
は点データごとに曲率データも記憶している。従って、
そのデータに基づいて道路区分線が認識できなかった場
合に補完するようにした。即ち、測位位置と走行路位置
情報とを比較し、自車位置が走行路中央になるように制
御する。
【0088】これによって、CCDカメラ64から撮像
信号を得られないときも、道路区分線を推定することが
できる。尚、道路区分線に代えて目標点到達ヨーレート
γmなどを補正しても良く、あるいはヨーレートセンサ
82の出力を補正しても良い。
【0089】図14はこの出願に係る車両用操舵装置の
第5の実施の形態を示す部分フロー・チャートであり、
第1の実施の形態の図3に示したフロー・チャートを一
部変形したものである。
【0090】S10の後、S400において道路区分線
が読み込めたか否か、換言すればCCDカメラ64の出
力が得られたか否か判断し、否定されるときはS402
に進んで前記したミリ波レーダ66の出力に基づいて先
行車の位置に基づいて道路区分線を得るようにした。
尚、S400で肯定されるときはS12に進む。また、
残余の構成は第1の実施の形態と異ならない。
【0091】即ち、図15に示す如く、車両(自車)1
0と先行車96との相対位置および相対距離を求め、あ
くまでも将来、より具体的には現時点の先行車の位置に
数秒後に到達するであろうと仮定した上、現時点の車両
10(自車)の位置と先行車96の位置(換言すれば自
車の目標位置)からカーブ形状を推定するようにした。
【0092】第4の実施の形態と同様に、これによっ
て、CCDカメラ64から撮像信号を得られないとき
も、道路区分線を推定することができる。尚、道路区分
線に代えて目標点到達ヨーレートγmなどを補正しても
良く、あるいはヨーレートセンサ82の出力を補正して
も良い。
【0093】第1ないし第5の実施の形態においては上
記の如く、車両の操舵車輪(前輪32)を転舵する操向
手段(ステアリングホイール14、ステアリングギア2
4)と、車両進行方向道路の車線状態を検知する第1の
手段(CCDカメラ64、画像処理ECU68)と、前
記車両の運動状態を検知する第2の手段(ヨーレートセ
ンサ82)と、前記第1および第2の手段の出力に基づ
き、前記車両進行方向道路の車線状態に対する車両の位
置関係を維持するために必要な操舵力を算出する操舵力
算出手段(電子制御ユニット(SAS ECU)74)
と、人的に加えられた操舵トルクを検知する検知手段
(トルクセンサ42)と、および、前記操舵力算出手段
が算出した操舵力と前記検知手段が検知した操舵トルク
に基づき、前記操舵トルクを減少させる方向に操向手段
を操向する操向制御手段(電動モータ38、ボールねじ
機構40、第2の電子制御ユニット(EPS ECU)
76)とを備えるものにおいて、前記車両の運転状況を
検知する運転状況検知手段(図3のフロー・チャートの
S26,S36,S42からS46)を設け、前記運転
状況検知手段が検知した運転状況に基づいて前記操向制
御手段を制御する(S42,S40)如く構成した。
【0094】また、前記運転状況が運転者の覚醒度であ
り、前記覚醒度が低いとき前記操向制御手段による制御
を変更する(図3のS44,S40)如く構成した。
尚、実施の形態ではアシストトルク量を減少させる、あ
るいは中止するように構成したが、逆に場合によってア
シストトルク量を増加させることも可能であり、その意
味で「変更」と記載した。
【0095】また、前記運転状況が運転者の運転技量で
あり、前記運転技量が高いとき、前記操向制御手段によ
る制御を変更する(図3のS46,S40)如く構成し
た。
【0096】また、前記運転状況が運転者のステアリン
グ操作状態であり、運転者がステアリングを操作しない
状態にあるとき、前記操向制御手段による制御を変更す
る(図3のS36,S42,S40)如く構成した。
【0097】また、前記操向制御手段による制御を変更
するとき、運転者に報知する(図3のS38)如く構成
した。
【0098】また、前記運転状況が操舵に対する車両の
運動特性である(図3のS26)如く構成した。
【0099】また、前記車両の実際の進行方向方位角変
化を検知する方位角変化検知手段(ヨーレートセンサ8
2)と、操舵角に基づいて前記進行方向方位角変化を予
測して出力する方位角変化予測手段(図10)とを備
え、前記運転状況検知手段は、前記方位角変化検知手段
と方位角変化予測手段の出力を比較して運動特性を求め
る(図3のS26)如く構成した。
【0100】また、前記車両の進行方向方位角変化を検
知する方位角変化検知手段(ヨーレートセンサ82)
と、前記車両が直進走行するときの前記方位角変化検知
手段の誤差を求めるドリフト検出手段(図9のS10
0)とを備え、前記ドリフト検出手段の出力に基づいて
前記方位角変化検知手段の出力を補正する(図9のS1
02)如く構成した。
【0101】また、前記車両のピッチ角変位およびロー
ル角変位の少なくともいずれかを検知する姿勢変化検知
手段(車高センサ52,54)を備え、前記操舵力算出
手段は、前記姿勢変化検知手段の出力に基づき前記第1
および第2の手段の出力の少なくともいずれかを補正す
る(図11のS200,S202)如く構成した。
【0102】また、前記車両の位置を測位する測位手段
(ナビゲーション装置88)と、走行路位置情報を記憶
した記憶装置(ナビゲーション装置88)と、前記測位
位置と走行路位置情報とを比較する比較手段(ナビゲー
ション装置88)とを備え、前記操舵力算出手段は、前
記比較手段の出力に基づき前記第1および第2の手段の
出力の少なくともいずれかを補正する(図12のS30
0,S302)如く構成した。
【0103】また、前記車両と先行車との相対位置およ
び相対距離の少なくともいずれかを検知する相対位置検
知手段(ミリ波レーダ66、レーダ出力処理ECU7
0)を備え、前記操舵力算出手段は、前記相対位置検知
手段の出力に基づき前記第1および第2の手段の出力の
少なくともいずれかを補正する(図14のS400,S
402)如く構成した。
【0104】上記した実施の形態において、操舵アシス
ト機構は公知のパワーステアリング機構と兼用とした
が、独立に設けても良い。
【0105】また、舵角センサ44などは開示した構成
以外でも良く、また配置位置も必要とする検出値が得ら
れる限り、どこに配置しても良い。
【0106】
【発明の効果】請求項1項にあっては、運転者の操舵状
態や車両の運動特性の変化に応じて操舵トルクのアシス
ト量を最適に求めることができる。
【0107】請求項2項にあっては、請求項1項と同様
に、操舵トルクのアシストを最適に求めることができ
る。
【0108】請求項3項にあっては、操舵トルクのアシ
スト量を最適に求めることができると共に、運転者の意
思と干渉することがない。
【0109】請求項4項にあっては、操舵トルクのアシ
スト量を最適に求めることができる。
【0110】請求項5項にあっては、運転者は注意を喚
起され、操舵トルクのアシスト量が変更されたことを認
識することができる。
【0111】請求項6項にあっては、走行環境や車両の
運動特性の変化に応じて操舵トルクのアシスト量を最適
に求めることができる。
【0112】請求項7項にあっては、車両状態(運動特
性)の変化に応じて操舵トルクのアシスト量を最適に求
めることができる。
【0113】請求項8項にあっては、前記進行方向の方
位角変化を精度良く検知することができ、操舵トルクの
アシスト量を一層適正に決定することができる。
【0114】請求項9項にあっては、車両の姿勢が制御
アルゴリズムを設計した状態から変化するときなども、
操舵トルクのアシスト量を最適に求めることができる。
【0115】請求項10項にあっては、車線状態を検知
することができない場合などでも、操舵トルクのアシス
ト量を最適に求めることができる。
【0116】請求項11項にあっては、同様に車線状態
を検知することができない場合などでも、操舵トルクの
アシスト量を最適に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明に係る車両用操舵装置の全体を
示す概略図である。
【図2】図1の装置を操舵系に焦点をおいて示す、図1
と同様の全体概略図である。
【図3】図1の装置の動作を示すフロー・チャートであ
る。
【図4】図1の装置の動作を機能的に示すブロック図で
ある。
【図5】図3フロー・チャートの作業を説明する説明図
である。
【図6】図3フロー・チャートの作業で使用するゲイン
Kγrの特性を示す説明グラフである。
【図7】図3フロー・チャートの作業で使用するゲイン
Krt,Kγtの特性を示す説明グラフである。
【図8】図1の装置の基本的な操舵アシスト特性を示す
説明グラフである。
【図9】この発明の第2の実施の形態を示す、図3フロ
ー・チャートの部分フロー・チャートである。
【図10】この発明の第3の実施の形態を示す説明グラ
フである。
【図11】この発明の第3の実施の形態を示す、図3フ
ロー・チャートの部分フロー・チャートである。
【図12】この発明の第4の実施の形態を示す、図3フ
ロー・チャートの部分フロー・チャートである。
【図13】図11フロー・チャートの作業を説明する説
明図である。
【図14】この発明の第5の実施の形態を示す、図3フ
ロー・チャートの部分フロー・チャートである。
【図15】図13フロー・チャートの作業を説明する説
明図である。
【符号の説明】
10 車両 14 ステアリングホイール(操向手段) 24 ステアリングギア(操向手段) 26 ピニオン 28 ラック 32 前輪(操舵輪) 38 電動モータ 42 トルクセンサ 44 舵角センサ 46,50 車輪速センサ 48 後輪 64 CCDカメラ(第1の手段) 68 画像処理ECU(第1の手段) 74 電子制御ユニット(SAS ECU)(操舵力
算出手段) 76 第2の電子制御ユニット(EPS ECU)
(操向制御手段) 82 ヨーレートセンサ(第2の手段) 88 ナビゲーション装置 96 先行車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B62D 113:00 119:00 137:00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の操舵車輪を転舵する操向手段と、
    車両進行方向道路の車線状態を検知する第1の手段と、
    前記車両の運動状態を検知する第2の手段と、前記第1
    および第2の手段の出力に基づき、前記車両進行方向道
    路の車線状態に対する車両の位置関係を維持するために
    必要な操舵力を算出する操舵力算出手段と、人的に加え
    られた操舵トルクを検知する検知手段と、および、前記
    操舵力算出手段が算出した操舵力と前記検知手段が検知
    した操舵トルクに基づき、前記操舵トルクを減少させる
    方向に操向手段を操向する操向制御手段とを備えるもの
    において、前記車両の運転状況を検知する運転状況検知
    手段を設け、前記運転状況検知手段が検知した運転状況
    に基づいて前記操向制御手段を制御することを特徴とす
    る車両用操舵装置。
  2. 【請求項2】 前記運転状況が運転者の覚醒度であり、
    前記覚醒度が低いとき前記操向制御手段による制御を変
    更することを特徴とする請求項1項記載の車両用操舵装
    置。
  3. 【請求項3】 前記運転状況が運転者の運転技量であ
    り、前記運転技量が高いとき、前記操向制御手段による
    制御を変更することを特徴とする請求項1項記載の車両
    用操舵装置。
  4. 【請求項4】 前記運転状況が運転者のステアリング操
    作状態であり、運転者がステアリングを操作しない状態
    にあるとき、前記操向制御手段による制御を変更するこ
    とを特徴とする請求項1項記載の車両用操舵装置。
  5. 【請求項5】 前記操向制御手段による制御を変更する
    とき、運転者に報知することを特徴とする請求項1項な
    いし4項のいずれかに記載の車両用操舵装置。
  6. 【請求項6】 前記運転状況が操舵に対する車両の運動
    特性であることを特徴とする請求項1項記載の車両用操
    舵装置。
  7. 【請求項7】 前記車両の実際の進行方向方位角変化を
    検知する方位角変化検知手段と、操舵角に基づいて前記
    進行方向方位角変化を予測して出力する方位角変化予測
    手段とを備え、前記運転状況検知手段は、前記方位角変
    化検知手段と方位角変化予測手段の出力を比較して運動
    特性を求めることを特徴とする請求項6項記載の車両用
    操舵装置。
  8. 【請求項8】 前記車両の進行方向方位角変化を検知す
    る方位角変化検知手段と、前記車両が直進走行するとき
    の前記方位角変化検知手段の誤差を求めるドリフト検出
    手段とを備え、前記ドリフト検出手段の出力に基づいて
    前記方位角変化検知手段の出力を補正することを特徴と
    する請求項1項ないし7項のいずれかに記載の車両用操
    舵装置。
  9. 【請求項9】 前記車両のピッチ角変位およびロール角
    変位の少なくともいずれかを検知する姿勢変化検知手段
    を備え、前記操舵力算出手段は、前記姿勢変化検知手段
    の出力に基づき前記第1および第2の手段の出力の少な
    くともいずれかを補正することを特徴とする請求項1項
    ないし8項のいずれかに記載の車両用操舵装置。
  10. 【請求項10】 前記車両の位置を測位する測位手段
    と、走行路位置情報を記憶した記憶装置と、前記測位位
    置と走行路位置情報とを比較する比較手段とを備え、前
    記操舵力算出手段は、前記比較手段の出力に基づき前記
    第1および第2の手段の出力の少なくともいずれかを補
    正することを特徴とする請求項1項ないし9項のいずれ
    かに記載の車両用操舵装置。
  11. 【請求項11】 前記車両と先行車との相対位置および
    相対距離の少なくともいずれかを検知する相対位置検知
    手段を備え、前記操舵力算出手段は、前記相対位置検知
    手段の出力に基づき前記第1および第2の手段の出力の
    少なくともいずれかを補正することを特徴とする請求項
    1項ないし9項のいずれかに記載の車両用操舵装置。
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