JPH1173926A - フィルム状電極およびその製法ならびにその製造装置およびそのフィルム状電極を用いた無電極ランプ - Google Patents

フィルム状電極およびその製法ならびにその製造装置およびそのフィルム状電極を用いた無電極ランプ

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JPH1173926A
JPH1173926A JP8558098A JP8558098A JPH1173926A JP H1173926 A JPH1173926 A JP H1173926A JP 8558098 A JP8558098 A JP 8558098A JP 8558098 A JP8558098 A JP 8558098A JP H1173926 A JPH1173926 A JP H1173926A
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strip
electrode
film
shaped
adhesive layer
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JP8558098A
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English (en)
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Kozo Kitamura
幸三 北村
Hirokazu Sakai
洋和 酒井
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単に電極を配設でき、かつ無電極ランプの生
産性を向上させることができるフィルム状電極およびそ
の製法ならびにその製造装置およびそのフィルム状電極
を用いた無電極ランプを提供する。 【解決手段】透明フィルム12の一面に、フィルム側粘
着剤層を介して、端部に接続用端子14を有する二個一
組の短冊状アルミニウム電極2を並設して電極部材15
が構成され、上記短冊状アルミニウム電極2の露呈面に
電極貼付用粘着剤層が形成され、上記透明フィルム12
のフィルム側粘着剤層と上記短冊状アルミニウム電極2
の電極貼付用粘着剤層とを利用して、上記電極部材15
が複数、平行に並んだ状態で、帯状のセパレータ17の
一面に剥離自在に取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
イメージスキャナー、ファックス、デジタルPPC等の
OA機器に用いられる無電極ランプの電極配設用に供さ
れるフィルム状電極およびその製法ならびにその製造装
置およびそのフィルム状電極を用いた無電極ランプに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、OA機器用の光源として、冷
陰極放電管ランプが用いられている。しかしながら、こ
の冷陰極放電管ランプは、発光効率が悪いうえ、発光速
度も遅いため、高機能化が要求されるOA機器において
は、近年、これらを改善した無電極ランプが賞用されて
いる。
【0003】上記無電極ランプは、図8に示すように、
円筒状のガラス管1の外周に、二個の短冊状アルミニウ
ム電極2が互いに対向するよう配設され、上記円筒状ガ
ラス管1の中空にキセノン等の希ガスが封入されたもの
である。そして、この無電極ランプは、上記短冊状アル
ミニウム電極2に交流電圧(約2.6KV)を印加し、
上記対向する短冊状アルミニウム電極2間に電流を流す
ことにより、円筒状ガラス管1に封入されている希ガス
を励起させ、そのエネルギーで蛍光体を発光させて、光
源として用いるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記無
電極ランプは、光源としての機能こそ優れているもの
の、その製造工程において、円筒状ガラス管1外周面へ
の短冊状アルミニウム電極2の配設を、いちいち手作業
で行わなければならず、製造効率が非常に悪いという問
題がある。そこで、無電極ランプの製造効率を向上させ
て、生産性を増大させることが重要な課題となってい
る。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、簡単に電極を配設でき、かつ無電極ランプの生
産性を増大させることができるフィルム状電極、および
このフィルム状電極を得ることができる製法、ならびに
その製造装置、およびこのフィルム状電極を用いた無電
極ランプの提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、透明フィルムの一面に、フィルム側粘着
剤層を介して、端部に接続用端子を有する二個一組の短
冊状アルミニウム電極を並設して電極部材が構成され、
上記短冊状アルミニウム電極の露呈面に電極貼付用粘着
剤層が形成され、上記フィルム側粘着剤層と上記電極貼
付用粘着剤層とを利用して、上記電極部材が複数、平行
に並んだ状態で、帯状のセパレータの一面に剥離自在に
取り付けられているフィルム状電極を第1の要旨とす
る。また、透明フィルムの一面に、フィルム側粘着剤層
を介して、端部に接続用端子を有する二個一組の短冊状
アルミニウム電極を並設して電極部材が構成され、上記
短冊状アルミニウム電極の露呈面に電極貼付用粘着剤層
が形成され、上記フィルム側粘着剤層と上記電極貼付用
粘着剤層とを利用して、上記電極部材がセパレータの一
面に剥離自在に取り付けられているフィルム状電極を第
2の要旨とする。さらに、帯状のセパレータの一面に,
短冊状アルミニウム電極が二個一組で多数組,電極貼付
用粘着剤層を介して,上記帯状セパレータの長手方向と
直交した状態で並設された電極付フィルムを準備する工
程と、帯状の透明フィルムの一面にフィルム側粘着剤層
が形成された積層フィルムを準備する工程と、上記電極
付フィルムの短冊状アルミニウム電極並設面と上記積層
フィルムのフィルム側粘着剤層形成面とを接合して両者
を一体化する工程と、一組の短冊状アルミニウム電極と
これに隣接する他の組の短冊状アルミニウム電極との間
の帯状透明フィルムにスリットを入れるもしくは少なく
とも一部を切り取り,上記短冊状アルミニウム電極が一
組ごとに残存透明フィルムによって個別に被覆されてい
る状態にする工程と、上記短冊状アルミニウム電極の一
端に接続用端子を取り付ける工程とを備えるフィルム状
電極の製法を第3の要旨とする。そして、複数の電極部
材を有するフィルム状電極を準備する工程と、上記フィ
ルム状電極の帯状セパレータを,二個一組の短冊状アル
ミニウム電極ごとに切断する工程とを備えるフィルム状
電極の製法を第4の要旨とする。また、一面にアルミニ
ウム薄板が貼着された帯状のセパレータと,上記アルミ
ニウム薄板に対向状に配設されたロータリーカッターと
を相対移動させる移動手段と、この移動手段による相対
移動時にアルミニウム薄板をその長手方向と直交する方
向に所定間隔でハーフカットするロータリーカッター
と、上記ハーフカットを経たアルミニウム薄板の電極形
成部とそれに隣接する他の電極形成部との間の不要部分
を除去して帯状セパレータの一面にその長手方向と直交
した状態で複数の短冊状アルミニウム電極を並設する手
段と、上記ロータリーカッターにより得られたセパレー
タの短冊状アルミニウム電極並設面に,帯状の透明フィ
ルムの一面にフィルム側粘着剤層が形成された積層フィ
ルムを供給する手段と、二個の短冊状アルミニウム電極
を一組とし,この組とこれに隣接する他の組との間の帯
状透明フィルムにスリットを入れるかもしくは少なくと
も一部を切り取り,上記短冊状アルミニウム電極が一組
ごとに残存透明フィルムによって個別に被覆されている
状態にする手段と、短冊状アルミニウム電極の一端に接
続用端子を取り付ける手段とを備えるフィルム状電極の
製造装置を第5の要旨とする。さらに、両端開口部が閉
塞され内部に希ガスが封入された透明性筒状体の外周面
に、上記フィルム状電極における、接続用端子を有する
二個一組の短冊状アルミニウム電極を並設してなる電極
部材が、その両接続用端子を上記筒状体の一端部に位置
決めした状態で、両短冊状アルミニウム電極を内側に配
設して、互いに対向するように貼着されている無電極ラ
ンプを第6の要旨とする。
【0007】すなわち、本発明者らは、電極を簡単に配
設でき、かつ無電極ランプの生産性を増大させることに
ついて、一連の研究を重ねた。その結果、透明フィルム
の一面にフィルム側粘着剤層を介してアルミニウム電極
を並設し、このアルミニウム電極の露呈面に電極貼付用
粘着剤層を形成してセパレータにて被覆した、2態様の
フィルム状電極を案出した。このフィルム状電極を用い
れば、円筒状ガラス管等の透明性筒状体に短冊状アルミ
ニウム電極を取り付ける際、上記フィルム状電極からセ
パレータを剥がし、電極部材を筒状体の外周に巻き付け
るだけで、簡単に無電極ランプを生産できるという利点
を有する。そして、その簡単さゆえ、従来の無電極ラン
プに比べて大幅に効率良く生産できるという利点を有す
る。また、短冊状アルミニウム電極のみを筒状体に接着
させるのではなく、透明フィルム全体で電極を接着させ
るため、電極が筒状体から剥がれにくく、保護フィル
ム、絶縁材としても機能するため、長期使用に適する無
電極ランプが得られるという利点を有する。また、複数
の電極部材を帯状セパレータに接着させた態様のフィル
ム状電極は、その状態のまま無電極ランプの生産ライン
に供給し、帯状セパレータから機械的に電極部材を剥が
して、筒状体に貼って連続自動生産することができると
いう利点を有する。
【0008】そして、本発明のフィルム状電極の製法に
よれば、例えば電極付フィルムと積層フィルムとを同時
平行的に準備し、その後両者を貼り合わせ積層フィルム
の所定部分を切り取り、接続用端子を取り付けるだけ
で、簡単に、複数の電極部材を有する態様のフィルム状
電極を得ることができる。また、この製法であれば、こ
の製造工程につづいて、無電極ランプの製造工程に供す
ることもできるため、無電極ランプの連続自動生産が可
能になるという利点を有する。さらに、上記複数の電極
部材を有する態様のフィルム状電極を得る製法の製造工
程につづいて、一組の短冊状アルミニウム電極ごととな
るよう帯状セパレータを切断すれば、簡単に他の態様の
フィルム状電極を得ることができる。
【0009】特に、上記製法において、電極付フィルム
を準備する工程を、帯状セパレータの一面に貼着された
アルミニウム薄板をその長手方向と直交する方向に所定
間隔でハーフカットし電極形成部とそれに隣接する他の
電極形成部との間の不要部分を除去することにより、上
記帯状セパレータの一面にその長手方向と直交した状態
で複数の短冊状アルミニウム電極を並設するようにする
場合には、生産性の観点から有利である。また、上記ハ
ーフカットをロータリーカッターにより行う場合には、
生産性の観点からさらに有利である。
【0010】また、本発明のフィルム状電極の製造装置
によれば、フィルム状電極の製造にあたり、製品化まで
の一連の工程を連続的に行えるため、大量生産する場合
にコスト面で有利である。特に、上記製造装置におい
て、帯状セパレータを、二個一組の短冊状アルミニウム
電極ごとに切断する手段を備える場合には、一組ごとの
フィルム状電極を連続的に製造できるので有利である。
【0011】また、本発明の無電極ランプによれば、冷
陰極放電管ランプと比較して、発光効率が良好で、発光
速度も大きいため、高照度が要求されるOA機器の光源
に特に有利である。
【0012】なお、本発明において、「ハーフカット」
とは、二層以上の積層体を積層方向に完全に切断するの
ではなく、少なくとも一層切断せずに残しておく切断の
ことをいう。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0014】図1は、本発明のフィルム状電極の一実施
の形態を示し、図2はその長手方向の断面図である。図
示のとおり、このフィルム状電極11は、透明フィルム
12の一面にフィルム側粘着剤層13を介して端部に接
続用端子14を有する二個一組の短冊状アルミニウム電
極2が並設された電極部材15を有している。また、上
記短冊状アルミニウム電極2の露呈面(透明フィルム1
2接着面と反対側の面)に電極貼付用粘着剤層16が形
成されている。そして、上記フィルム側粘着剤層13と
電極貼付用粘着剤層16の粘着力を利用して、上記電極
部材15が複数、平行に並んだ状態で、帯状のセパレー
タ17の一面に剥離自在に取り付けられている。
【0015】本発明のフィルム状電極11に用いられる
透明フィルム12の材質としては、透明性を有するもの
であれば特に限定されるものではないが、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、各種酸化物とのエチレン共重合体等のポリオレフ
ィン系ポリマー、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリカ
ーボネート(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)等が用
いられる。なかでも、無電極ランプの使用によって着色
や変色等が発生しない点で、PETが好ましい。
【0016】上記フィルム側粘着剤層13の形成材料と
しては、透明フィルム12と短冊状アルミニウム電極2
を強固に接着でき、安価に入手できる点から、アクリル
酸エステル系共重合体を主成分とするアクリル系粘着剤
が好ましい。すなわち、上記アクリル系粘着剤は、光や
温度変化に対して強いため、無電極ランプに使用しても
その粘着力が低下せず、長期に渡って優れた粘着力が維
持できるからである。なお、上記アクリル系粘着剤は、
無変色タイプ硬化剤(例えば、日本ポリウレタン工業社
製のコロネートHL)や、酸化防止剤(例えば、旭電化
工業社製のアデカスタブAO−60)等の従来公知のも
のを配合することができる。これらの配合量は、アクリ
ル系粘着剤の粘着力を低下させないことを考慮して、ア
クリル酸エステル系共重合体100重量部に対して、5
重量部以下に設定されていることが好ましい。
【0017】上記アクリル酸エステル系共重合体として
は、下記の粘着成分〔(A)成分〕と、凝集成分
〔(B)成分〕と、改質成分〔(C)成分〕とを従来公
知の方法により重合させたものが好ましい。上記粘着成
分〔(A)成分〕としては、得られる共重合体に粘着性
を付与できる点から、アルキル基の炭素数が4〜12の
アクリル酸アルキルエステル、アルキル基の炭素数が4
〜12のメタクリル酸アルキルエステルがあげられる。
上記凝集成分〔(B)成分〕としては、アルキル基の炭
素数が1〜4のアクリル酸アルキルエステル、アルキル
基の炭素数が1〜4のメタクリル酸アルキルエステル、
酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニリ
デン等があげられる。上記改質成分〔(C)成分〕とし
ては、得られる共重合体が良好な物性を有するように改
質できる点から、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボ
キシル基を供するものや、アクリル酸ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸プロピ
レングリコールモノエステル等のヒドロキシル基を供す
るものや、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミ
ド基を供するものや、アクリル酸グリシジル、メタクリ
ル酸グリシジル等のエポキシ基を供するものがあげられ
る。
【0018】また、上記接続用端子14としては、交流
電源からの電流を短冊状アルミニウム電極2に伝えるこ
とができるものであれば特に限定されるものではなく、
従来公知のものが用いられる。
【0019】そして、上記短冊状アルミニウム電極2の
露呈面に形成する電極貼付用粘着剤層16の形成材料と
しては、特に限定されるものではないが、通常、上記フ
ィルム側粘着剤層13と同様のものが用いられる。この
ようにすることにより、電極部材15は、セパレータ1
7に安定した状態で取り付けることができる。
【0020】さらに、上記フィルム側粘着剤層13と電
極貼付用粘着剤層16とを利用して設けられる帯状のセ
パレータ17の材質としては、特に限定されるものでは
ないが、粘着剤を強固に接着させず、剥離可能な程度に
接着できる、従来公知のセパレータ用PETが好適に用
いられる。なお、上記セパレータ用PETは、通常のP
ETの表面に剥離処理加工を施したものである。
【0021】本発明のフィルム状電極は、例えばつぎの
ようにして製造される。すなわち、まず、帯状のセパレ
ータ17の一面に、コンマコーター、リップコーター、
リバースコーター、ファウテンコーター、グラビアコー
ター等により粘着剤の塗工を行い、電極貼付用粘着剤層
16を形成し、この電極貼付用粘着剤層16の表面に帯
状のアルミニウム薄板をドライラミネートしたアルミニ
ウム電極用基材20(ロール状の巻装体、図3参照)を
準備する。ついで、図3に示すように、このアルミニウ
ム電極用基材20を帯状に繰り出しながら、表面のアル
ミニウム薄板をアルミニウム薄板ハーフカット用装置2
1にてハーフカットして、短冊状アルミニウム電極形状
を発現させる(カット部を破線2’で示す)。このハー
フカット用装置21としては、特に限定するものではな
いが、連続的な加工が高速で行える点から、ロータリー
カッターが好ましい。そして、不要アルミニウム除去装
置22にて不要な部分のアルミニウム薄板を順次剥ぎ取
ることにより、二個一組の短冊状アルミニウム電極2を
形成する。このようにして、短冊状アルミニウム電極2
が複数組、電極貼付用粘着剤層16を介して帯状のセパ
レータ17に取り付けられた電極付フィルム23を得、
ロール状に巻き取る。なお、上記不要アルミニウム部分
を剥ぎ取る際、その部分の電極貼付用粘着剤層16は、
上記不要アルミニウム部分とともに取り除かれているこ
とが好ましい。
【0022】一方、帯状の透明フィルム12の一面に、
コンマコーター、リップコーター、リバースコーター、
ファウテンコーター、グラビアコーター等により粘着剤
の塗工を行って、フィルム側粘着剤層13が形成された
積層フィルム24を準備する。なお、上記帯状透明フィ
ルム12の幅は、通常、上記帯状セパレータ17の幅と
同一のものを用いるが、接続用端子14を透明フィルム
12の外側に露出させることを考慮して、上記帯状セパ
レータ17の幅より短いものを用いてもよい。また、上
記積層フィルム24は、保管や輸送等が容易にできるよ
うにロール状の巻装体にした場合は、上記フィルム側粘
着剤層13表面に粘着剤層保護用セパレータを取り付
け、使用時にこの粘着剤層保護用セパレータを剥がすよ
うにしてもよい。
【0023】そして、図4に示すように、前記電極付フ
ィルム23と上記積層フィルム24(ともにロール状の
巻装体)を繰り出し、対向する可動ローラ25,26の
間を通過させることにより、電極付フィルム23の短冊
状アルミニウム電極並設面と上記積層フィルム24のフ
ィルム側粘着剤層13形成面とを接合して両者を一体化
する。このとき、短冊状アルミニウム電極2の一端に接
続用端子14を取り付けやすいように、電極付フィルム
23と積層フィルム24の間に、図示のように耳セパレ
ータ27を介在させることが好ましい。また、一体化さ
れたフィルムにおいて、短冊状アルミニウム電極2は、
透明フィルム12によって被覆され、セパレータ17側
は平面状態を保つようになっていることが好ましい。す
なわち、このようになっていると、セパレータ17を取
り外して電極部材15を円筒状ガラス管に取り付ける場
合、短冊状アルミニウム電極2の厚みにより生じる空隙
部を小さくすることができるからである。
【0024】つぎに、一体化されたフィルムから、一組
の短冊状アルミニウム電極2とこれに隣接する他の組の
短冊状アルミニウム電極2との間の透明フィルム12の
少なくとも一部を透明フィルムハーフカット用装置28
にて切れ目(図4に示すP’)を入れる。なお、上記切
れ目P’は、一組の短冊状アルミニウム電極2を個別に
透明フィルム12で被覆することを目的として形成され
るものであり、一定の幅を有する二本の線であっても、
一本の線であっても差し支えはない。
【0025】つづいて、電極付フィルム23と同じ幅も
しくはそれ以上の幅の積層フィルム24を用いた場合
は、帯状透明フィルム12の長手方向の両縁部が不要で
あるので、これを除去する(図4に示すE)。また、こ
の際、前述のように、透明フィルムハーフカット用装置
28にて形成された切れ目P’が一定の幅を有する場合
は、その二本の線P’の間が不要な部分となるので、こ
れも取り除く(図4に示すF)。つぎに、上記短冊状ア
ルミニウム電極2の一端に接続用端子14を取り付ける
ため、上記切れ目P’の内側の透明フィルム12の一部
(図4に示すK)を耳セパレータ27とともに持ち上
げ、露呈した短冊状アルミニウム電極2表面に、ディス
ペンサー29により従来公知の熱硬化型導電性接着剤を
塗布する。塗布後、この塗布面に接続用端子14を乗せ
ることによって、短冊状アルミニウム電極2の一端に接
続用端子14を取り付ける。そして、透明フィルム12
の長手方向片縁部から短冊状アルミニウム電極2の接続
用端子14が外側に露出するように、耳セパレータ27
を巻き取りながら、上記剥がした透明フィルム12を再
度貼り付ける。このようにして図1に示す隙間部Pが形
成されたフィルム状電極11は、この隙間部Pの形成に
よって、電極部材15が、セパレータ17から機械的に
取り外しやすくなるため、無電極ランプの生産ラインに
供給しやすくなるという利点を有する。
【0026】なお、本発明のフィルム状電極11は、保
管や輸送の容易性等を考慮して、図4に示すようにミラ
ーシート(クッション材)30を挟みながらロール形状
にしてもよい。
【0027】このようにして得られたフィルム状電極1
1は、無電極ランプの製造の際、セパレータ17を取り
外し円筒状ガラス管等の透明性筒状体に巻き付けるだけ
で、簡単に短冊状アルミニウム電極2を配設できる。ま
た、上記フィルム状電極11を、この状態のまま無電極
ランプの生産ラインに供給することもできる。すなわ
ち、上記複数の電極部材15を有するフィルム状電極1
1の帯状セパレータ17から連続的に電極部材15を剥
がして筒状体に貼っていくという作業を機械的に行わせ
ることにより、無電極ランプを連続自動生産することが
できる。したがって、本発明のフィルム状電極11を用
いることにより、無電極ランプの製造効率を大幅に向上
させ、生産性を増大させることができる。また、上記製
法によれば、フィルム状電極11を、簡単に得ることが
できるため、上記製造効率の向上と相まって、無電極ラ
ンプの生産性を飛躍的に向上させることができる。
【0028】また、上記フィルム状電極11において、
図1に示す一点鎖線Sに沿ってセパレータ17を切断す
ることにより、本発明の他の態様である、図5に示すフ
ィルム状電極11’を得ることもできる。このものは、
二個一組の短冊状アルミニウム電極2のみを有するもの
であり、無電極ランプを手作業で作る場合や、特殊な生
産ラインに好適である。
【0029】つぎに、本発明の無電極ランプの一例を図
6および図7に示す。このものは、両端開口部が閉塞さ
れたガラス管50と、両接続用端子14間の絶縁確保の
ための絶縁性樹脂51と、ガラス管50の内周面に塗布
された蛍光塗料52と、上記ガラス管50の外周面に接
着された電極部材15とを備えている。上記電極部材1
5は、接続用端子付き短冊状アルミニウム電極2を内側
にし、その外側からPETフィルム12’で覆い被せた
状態でガラス管50の外周面に取り付けられている。ま
た、一組の接続用端子付き短冊状アルミニウム電極2
は、ガラス管50の内部に封入された希ガスを効果的に
励起させて照度を高めるため、互いに対向した状態に配
設されており、かつ、配線上の配慮等から、両接続用端
子14がガラス管50の上記他端開口部に位置決めされ
た状態で取り付けられている。そして、上記蛍光塗料5
2が、両接続用端子付き短冊状アルミニウム電極2間に
形成される隙間のうち、一方の隙間だけをあけた状態
で、ガラス管50の内周面に塗布されており、これによ
り照度の向上を図っている。
【0030】つぎに、本発明の実施例を説明する。
【0031】
【実施例】前述の製法(図4参照)に従い、下記の条件
で、図1に示す構造のフィルム状電極を作製した。
【0032】 〔フィルム状電極の製造条件〕 透明フィルム12の材質 :PET (東レ社製のルミラ−T60) 透明フィルム12の厚み :50μm フィルム側粘着剤層13の材質 :アクリル系粘着剤 〔アクリル酸エステル系共重合体(新中 村化学工業社製のパンロンS−2012 )100重量部と、無黄変型イソシアネ ート(日本ポリウレタン工業社製のコロ ネートHL)0.23重量部と、ヒンダ ードフェノール系酸化防止剤(旭電化工 業社製のアデカスタブAO−60)0. 17重量部とを配合したもの〕 フィルム側粘着剤層13の厚み :35μm 短冊状アルミニウム電極15の厚み:50μm 短冊状アルミニウム電極15の個数:2000個 電極貼付用粘着剤層16の材質 :アクリル系粘着剤 (上記フィルム側粘着剤層13と同様の ものを用いた。) 電極貼付用粘着剤層16の厚み :15μm 帯状セパレータ17の材質 :セパレータ用PET (東洋メタライジング社製のセラピール BK) 帯状セパレータ17の厚み :75μm 間隔T :13mm 隙間部Pの幅 :5mm
【0033】このようにして得られたフィルム状電極を
用い、管径8mmのガラス管の外周に短冊状アルミニウ
ム電極を配設した無電極ランプ1000個を作製したと
ころ、従来の製法、すなわちガラス管の外周に直接短冊
状アルミニウム電極を手作業により配設する製法と比較
して、その作業時間を約75〜80%低減することがで
きた。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明の、複数の電極部
材が平行に並んだ状態で帯状セパレータの一面に取り付
けられたフィルム状電極によれば、この状態のまま無電
極ランプの製造工程に供給し、帯状セパレータから直接
電極部材を剥がし、これを筒状体に貼ることができるた
め、無電極ランプの連続自動生産が可能となって、生産
性の増大を図ることができる。また、短冊状アルミニウ
ム電極のみを筒状体に接着させるのではなく、透明フィ
ルム全体で電極を接着させるため、電極が筒状体から剥
がれにくく、長期使用に適する無電極ランプが得られる
という利点がある。
【0035】また、本発明の、一組の短冊状アルミニウ
ム電極を有するフィルム状電極であれば、セパレータを
取り外して電極部材を筒状体に接着するだけで、簡単に
無電極ランプを製造できるため、従来に比べて効率良く
無電極ランプを生産できるという利点がある。また、上
記と同様、短冊状アルミニウム電極のみを筒状体に接着
させるのではなく、透明フィルム全体で電極を接着させ
るため、電極が筒状体から剥がれにくく、長期使用に適
する無電極ランプが得られるという利点がある。
【0036】そして、本発明の、複数の電極部材が平行
に並んだ状態のフィルム状電極の製法によれば、複数の
電極部材を有するフィルム状電極を簡単に製造すること
ができ、また、この製造工程につづいて、無電極ランプ
の製造工程に供することもできるため、無電極ランプの
連続自動生産を効率良く行うことができるという利点が
ある。
【0037】さらに、上記製法に引き続いて、その帯状
セパレータを二個一組の短冊状アルミニウム電極ごとに
切断するだけで、簡単に、一組ごとのフィルム状電極を
得ることができる。
【0038】また、上記複数の電極部材が平行に並んだ
状態のフィルム状電極の製法において、電極付フィルム
を準備する工程を、帯状セパレータの一面に貼着された
アルミニウム薄板をハーフカットし不要部分を除去する
ことにより行う場合は、生産性の向上が実現できるとい
う利点がある。また、上記製法において、ハーフカット
をロータリーカッターにより行う場合には、さらなる生
産性の向上が実現できるという利点がある。
【0039】さらに、本発明のフィルム状電極の製造装
置によれば、複数の電極部材を有するフィルム状電極の
製造にあたり、製品化までの一連の製造工程を連続的に
行えるため、大量生産に適すようになり、またその場合
に製造コストの大幅な削減が実現できるようになる。特
に、上記製造装置において、帯状セパレータを、二個一
組の短冊状アルミニウム電極ごとに切断する手段を備え
る場合には、一組ごとのフィルム状電極を連続的に得る
ことができるという利点がある。
【0040】また、本発明の無電極ランプによれば、冷
陰極放電管ランプと比較して、発光効率が良好で、発光
速度も大きいため、高照度が要求されるOA機器の光源
として好適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルム状電極を示す斜視図である。
【図2】図1に示すフィルム状電極の長手方向の断面図
である。
【図3】本発明のフィルム状電極の製造工程の説明図で
ある。
【図4】本発明のフィルム状電極の製造工程の説明図で
ある。
【図5】本発明の他の態様のフィルム状電極を示す斜視
図である。
【図6】本発明の無電極ランプの一例を示す斜視図であ
る。
【図7】図6に示す無電極ランプのX−X断面図であ
る。
【図8】従来の無電極ランプの構成を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
2 短冊状アルミニウム電極 11 フィルム状電極 12 透明フィルム 14 接続用端子 15 電極部材 17 セパレータ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明フィルムの一面に、フィルム側粘着
    剤層を介して、端部に接続用端子を有する二個一組の短
    冊状アルミニウム電極を並設して電極部材が構成され、
    上記短冊状アルミニウム電極の露呈面に電極貼付用粘着
    剤層が形成され、上記フィルム側粘着剤層と上記電極貼
    付用粘着剤層とを利用して、上記電極部材が複数、平行
    に並んだ状態で、帯状のセパレータの一面に剥離自在に
    取り付けられていることを特徴とするフィルム状電極。
  2. 【請求項2】 透明フィルムの一面に、フィルム側粘着
    剤層を介して、端部に接続用端子を有する二個一組の短
    冊状アルミニウム電極を並設して電極部材が構成され、
    上記短冊状アルミニウム電極の露呈面に電極貼付用粘着
    剤層が形成され、上記フィルム側粘着剤層と上記電極貼
    付用粘着剤層とを利用して、上記電極部材がセパレータ
    の一面に剥離自在に取り付けられていることを特徴とす
    るフィルム状電極。
  3. 【請求項3】 帯状のセパレータの一面に,短冊状アル
    ミニウム電極が二個一組で多数組,電極貼付用粘着剤層
    を介して,上記帯状セパレータの長手方向と直交した状
    態で並設された電極付フィルムを準備する工程と、帯状
    の透明フィルムの一面にフィルム側粘着剤層が形成され
    た積層フィルムを準備する工程と、上記電極付フィルム
    の短冊状アルミニウム電極並設面と上記積層フィルムの
    フィルム側粘着剤層形成面とを接合して両者を一体化す
    る工程と、一組の短冊状アルミニウム電極とこれに隣接
    する他の組の短冊状アルミニウム電極との間の帯状透明
    フィルムにスリットを入れるもしくは少なくとも一部を
    切り取り,上記短冊状アルミニウム電極が一組ごとに残
    存透明フィルムによって個別に被覆されている状態にす
    る工程と、上記短冊状アルミニウム電極の一端に接続用
    端子を取り付ける工程とを備えることを特徴とするフィ
    ルム状電極の製法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のフィルム状電極を準備す
    る工程と、上記フィルム状電極の帯状セパレータを,二
    個一組の短冊状アルミニウム電極ごとに切断する工程と
    を備える請求項2記載のフィルム状電極の製法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載された製法において、電
    極付フィルムを準備する工程が、帯状セパレータの一面
    に貼着されたアルミニウム薄板を帯状セパレータの長手
    方向と直交する方向に所定間隔でハーフカットし電極形
    成部とそれに隣接する他の電極形成部との間の不要部分
    を除去することにより二個一組で多数組の短冊状アルミ
    ニウム電極を並設して電極付フィルムを形成する工程で
    あるフィルム状電極の製法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された製法において、ア
    ルミニウム薄板のハーフカットをロータリーカッターに
    より行うフィルム状電極の製法。
  7. 【請求項7】 一面にアルミニウム薄板が貼着された帯
    状のセパレータと,上記アルミニウム薄板に対向状に配
    設されたロータリーカッターとを相対移動させる移動手
    段と、この移動手段による相対移動時にアルミニウム薄
    板をその長手方向と直交する方向に所定間隔でハーフカ
    ットするロータリーカッターと、上記ハーフカットを経
    たアルミニウム薄板の電極形成部とそれに隣接する他の
    電極形成部との間の不要部分を除去して帯状セパレータ
    の一面にその長手方向と直交した状態で複数の短冊状ア
    ルミニウム電極を並設する手段と、上記ロータリーカッ
    ターにより得られたセパレータの短冊状アルミニウム電
    極並設面に,帯状の透明フィルムの一面にフィルム側粘
    着剤層が形成された積層フィルムを供給する手段と、二
    個の短冊状アルミニウム電極を一組とし,この組とこれ
    に隣接する他の組との間の帯状透明フィルムにスリット
    を入れるかもしくは少なくとも一部を切り取り,上記短
    冊状アルミニウム電極が一組ごとに残存透明フィルムに
    よって個別に被覆されている状態にする手段と、短冊状
    アルミニウム電極の一端に接続用端子を取り付ける手段
    とを備えることを特徴とするフィルム状電極の製造装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載された製造装置におい
    て、請求項1記載のフィルム状電極の帯状セパレータ
    を,二個一組の短冊状アルミニウム電極ごとに切断する
    手段を備えるフィルム状電極の製造装置。
  9. 【請求項9】 両端開口部が閉塞され内部に希ガスが封
    入された透明性筒状体の外周面に、請求項1または2記
    載のフィルム状電極における、接続用端子を有する二個
    一組の短冊状アルミニウム電極を並設してなる電極部材
    が、その両接続用端子を上記筒状体の一端部に位置決め
    した状態で、両短冊状アルミニウム電極を内側に配設し
    て、互いに対向するように貼着されていることを特徴と
    する無電極ランプ。
JP8558098A 1997-07-03 1998-03-31 フィルム状電極およびその製法ならびにその製造装置およびそのフィルム状電極を用いた無電極ランプ Pending JPH1173926A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001022473A1 (fr) * 1999-09-22 2001-03-29 Harison Toshiba Lighting Corporation Lampe fluorescente
KR100424371B1 (ko) * 2002-02-18 2004-03-25 주식회사 광운디스플레이기술 무전극 형광램프 대량 제조 장치

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WO2001022473A1 (fr) * 1999-09-22 2001-03-29 Harison Toshiba Lighting Corporation Lampe fluorescente
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