JPH1173063A - 高分子付着物の分離方法 - Google Patents

高分子付着物の分離方法

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JPH1173063A
JPH1173063A JP23226197A JP23226197A JPH1173063A JP H1173063 A JPH1173063 A JP H1173063A JP 23226197 A JP23226197 A JP 23226197A JP 23226197 A JP23226197 A JP 23226197A JP H1173063 A JPH1173063 A JP H1173063A
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JP
Japan
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polymer
liquid flow
composition
drum
component
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Withdrawn
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JP23226197A
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English (en)
Inventor
Kouichi Souhaku
宏一 早柏
Nobuo Ishihara
伸夫 石原
Terumasa Yamao
輝勝 山尾
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YAMAO KOSAKUSHO KK
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
YAMAO KOSAKUSHO KK
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で効率よく高分子付着物の分離、除去
が可能で、高分子付着物を分離、除去後の基材は損傷が
なくそのまま再利用することができ、さらに高分子付着
物は変質することなく再利用可能な形で分離できる高分
子付着物の分離方法を提供すること。 【解決手段】 高分子付着物が付着した被着体からなる
被処理物から付着した高分子付着物を分離させる方法に
おいて、前記被処理物に高分子付着物に対して膨潤作用
を有し被着体は膨潤させない膨潤性組成物を接触させて
高分子付着物を膨潤させるとともに、膨潤性組成物の液
流による外力を作用させることにより高分子付着物を剥
離させることを特徴とする高分子付着物の分離方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属、ガラスなどの
硬質基材の表面に付着した各種合成樹脂などの高分子付
着物を分離、除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属ドラムの表面に感光体樹脂(有機光
導電体)層を形成させた複写機用やプリンタ用の有機光
導電体(OPC)ドラムや塩ビ鋼板(塩化ビニル樹脂被
覆鋼板)など、金属やガラスなどの硬質材料からなる筒
状、管状、板状などの硬質基材表面に、樹脂層が形成さ
れた各種樹脂被覆部材あるいは表面に汚れ成分などの樹
脂状物が付着した硬質基材などの高分子付着物が付着し
た被着体から高分子付着物を分離、除去する方法として
は、有機溶剤による溶解、高分子付着物の削り取り、熱
分解又は燃焼、物理的な変形を伴う機械的な剥離等があ
る。先ず、有機溶剤を使用する方法では、適当な有機溶
剤を選択することにより付着物を溶解させて除去してい
る。この有機溶剤の溶解作用を利用する場合には、除去
した付着物が溶剤中に溶解するため、溶剤の性能が徐々
に低下していくと共に、付着物が再付着することがあ
る。また、汚れ成分である場合を除いて、分離した高分
子物質は再生、再利用するのが望ましいが、溶解させる
場合には再生できなくなる可能性があり、廃棄物が多く
発生する。また、溶解作用を示す有機溶剤は、一般に引
火性があるので取扱に注意を要し、さらに、蒸気を吸い
込むと中毒を起こす可能性があり、作業の安全性の問題
があった。
【0003】また、削り取りにより剥離させる方法で
は、手間はもちろんのこと、剥離した高分子物質は再生
できない場合が多く、また、被着体も表面が劣化しその
ままでは再利用できず、再生処理をする必要がある。熱
分解又は燃焼による方法では、高分子物質の回収ができ
ない上に被着体も熱による表面の酸化及び熱による変形
を受ける。また、有機塩素系の化合物が含有されている
場合、ダイオキシンなどの有害物質が生成する可能性も
ある。物理的な変形を加えて回収する方法の場合は、被
着体の接着力が強いと剥離は容易でなく、さらに、削り
取りの場合と同様に剥離後の被着体をそのまま利用する
ことはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来技術の実状に鑑み、短時間で効率よく高分子付着物の
分離、除去が可能で、高分子付着物を分離、除去後の基
材は損傷がなくそのまま再利用することができ、さらに
高分子付着物は変質することなく再利用可能な形で分離
できる高分子付着物の分離方法を提供しようとするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
する手段として次の(1)〜(6)の構成を採るもので
ある。 (1)高分子付着物が付着した被着体からなる被処理物
から付着した高分子付着物を分離させる方法において、
前記被処理物に高分子付着物に対して膨潤作用を有し被
着体は膨潤させない膨潤性組成物を接触させて高分子付
着物を膨潤させるとともに、液流による外力を作用させ
ることにより高分子付着物を剥離させることを特徴とす
る高分子付着物の分離方法。
【0006】(2)前記被処理物に膨潤性組成物の液流
による外力を作用させる方法が、ノズルから膨潤性組成
物を前記被処理物に噴射する方法であることを特徴とす
る前記(1)の高分子付着物の分離方法。 (3)前記被処理物に液流ガイドを取付け、液流の作用
位置を制御することを特徴とする前記(2)の高分子付
着物の分離方法。
【0007】(4)前記被処理物に膨潤性組成物の液流
による外力を作用させる方法が、前記被処理物を膨潤性
組成物の液中に浸漬し、振動させる方法であることを特
徴とする前記(1)の高分子付着物の分離方法。 (5)膨潤性組成物の液流を、該液流の方向が前記被処
理物の表面と平行になるように作用させることを特徴と
する前記(1)〜(4)のいずれか一つの高分子付着物
の分離方法。 (6)前記被処理物がドラム表面に感光樹脂層を付着さ
せたコピー用感光体ドラム又は金属板表面に合成樹脂層
を形成させた樹脂被覆金属板であることを特徴とする前
記(1)〜(5)のいずれか一つの高分子付着物の分離
方法。
【0008】すなわち、本発明の方法は、高分子付着物
が付着した被着体からなる被処理物(例えば表面に感光
体樹脂層を形成させたコピー用感光体ドラム、塩化ビニ
ル鋼板、各種高分子化粧板など)から付着した高分子付
着物を剥離させるに際し、前記被処理物に高分子付着物
に対して膨潤作用を有し被着体は膨潤させない膨潤性組
成物を接触させて高分子付着物を膨潤させるとともに、
液流による外力を作用させることにより高分子付着物を
剥離させることを特徴とする方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の方法において使用する膨
潤性組成物は、高分子付着物に対して膨潤作用を有する
が、被着体は膨潤させない組成物であって、例えば次の
〜の組成を有する組成物が好適である。 被着体表面に付着した高分子付着物を膨潤可能な水溶
性有機化合物(成分A)に、高分子付着物を溶解させる
となく膨潤させることができ、かつ引火性のない組成物
となる範囲の割合で水を添加し、完全混合した組成物。 被着体表面に付着した高分子付着物を膨潤可能でかつ
水と完全混合性がない有機化合物(成分B)に、界面活
性剤(成分C)を混合し、高分子付着物を溶解させると
なく膨潤させることができ、かつ引火性のない組成物と
なる範囲の割合で水を添加し、完全混合した組成物。 被着体表面に付着した高分子付着物を膨潤可能でかつ
水と完全混合性がない有機化合物(成分D)に、前記高
分子付着物を膨潤させずかつ水と完全混合性がないアル
コール類及びグリコールエーテル類の1種以上からなる
混合助剤(成分E)並びに界面活性剤(成分C)を混合
し、高分子付着物を溶解させるとなく膨潤させることが
でき、かつ引火性のない組成物となる範囲の割合で水を
添加し、完全混合した組成物。 被着体表面に付着した高分子付着物を膨潤可能でかつ
水と完全混合性がない有機化合物(成分F)に、前記高
分子付着物を膨潤可能でかつ水と完全混合性がないケト
ン類及びアミド類の1種以上からなる混合助剤(成分
G)並びに界面活性剤(成分C)を混合し、高分子付着
物を溶解させるとなく膨潤させることができ、かつ引火
性のない組成物となる範囲の割合で水を添加し、完全混
合した組成物。 前記〜の組成物に、さらに水溶性の酸(成分H)
を添加してなることを特徴とする高分子付着物除去用組
成物。
【0010】前記の組成物は、成分Aに水を添加し完
全混合させたものである。水の添加量は成分Aの種類、
高分子付着物の種類等より異なるが、それぞれの条件に
応じて、高分子付着物を溶解させるとなく膨潤させるこ
とができ、かつ引火性のない組成物となる範囲の量とす
る。通常は、成分Aの濃度が40〜95重量%の範囲で
ある。成分Aとしては常温付近での引火性がなく、沸点
が100℃以上でかつ高分子付着物を膨潤可能なエステ
ル類、ケトン類、エーテル類、又はアミド類化合物が好
ましく、これらを単独又は2種以上の混合物として使用
する。成分Aの具体的な例としては次の化合物が挙げら
れる。
【0011】(特に好ましいもの)エチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、アセ
チルアセトン (好ましいもの)酢酸エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、
酢酸エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ
エチルエーテル (上記以外で使用可能なもの)ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル
【0012】前記の組成物は、膨潤性を付与する成分
Bに界面活性剤(成分C)を添加し、さらに水を加えて
完全混合した組成物である。成分B、C及び水の混合割
合は各成分の種類、高分子付着物の種類等より異なる
が、それぞれの条件に応じて、高分子付着物を溶解させ
ることなく膨潤させることができ、かつ引火性のない組
成物となる範囲の量とする。大まかな目安としては組成
物中の重量比で成分Bが10〜60%、成分Cが5〜2
0%及び水が20〜85%の範囲である。
【0013】成分Bとしては常温付近での引火性がな
く、かつ高分子付着物を膨潤可能で水と完全混合性がな
いエステル基、カルボニル基、エーテル基を含む化合物
であって分子量が200以下の低分子化合物が好まし
い。ここで成分Bとして使用する化合物は単独では水と
完全混合しないが、界面活性剤を添加することによって
水と完全混合可能となるものである。これらの化合物を
単独又は2種以上の混合物として使用する。
【0014】成分Bの具体的な例としてはジイソプロピ
ルケトン、ジエチルケトン、1−ペンタノン、2−ペン
タノン、1−ヘキサノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサ
ノン、シクロヘキサノン、酢酸エチレングリコールモノ
ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、二酢酸エチ
レングリコール等を挙げることができる。
【0015】成分Cは成分Bを水と完全混合可能とする
目的で添加する界面活性剤であり、具体的な例として
は、高級脂肪酸金属塩(ラウリン酸ソーダ、オレイン酸
ソーダなど)、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、高
級アルコールエステル塩(ラウリル硫酸エステルナトリ
ウム塩など)のアニオン界面活性剤;第4級アンモニウ
ム塩型又はアミン塩型カチオン界面活性剤;高級アルコ
ール(ラウリルアルコール、セチルアルコール、ヤシ油
還元アルコールなど)、アルキル(オクチル、ノニル、
ドデシル)フェノール、アルキレンオキシド(エチレン
オキシド、プロピレンオキシドなど)付加型(アルキレ
ンオキシドアルキルフェニルエーテル、アルキレンオキ
シドアルキルエーテルなど)又は多価アルコールエステ
ル型(ソルビタン、シュガーエステルなど)非イオン界
面活性剤が挙げられる。
【0016】前記の組成物は、膨潤性を付与する成分
Dに混合助剤である成分E及び界面活性剤(成分C)を
混合し、さらに水を添加して完全混合した組成物であ
る。成分D、E、C及び水の混合割合は各成分の種類、
高分子付着物の種類等により異なるが、それぞれの条件
に応じて、高分子付着物を溶解させるとなく膨潤させる
ことができ、かつ引火性のない組成物となる範囲の量と
する。大まかな目安としては組成物中の重量比で成分D
が5〜20%、成分Eが5〜20%、成分Cが5〜20
%及び水が40〜85%の範囲である。
【0017】成分Dとしては常温付近での引火性がな
く、かつ高分子付着物を膨潤可能でかつ水と完全混合性
がないエステル基、カルボニル基、エーテル基を含む化
合物が好ましく、1つの化合物中にこれらの基を同時に
含んでいてもよい。望ましくは、分子量が200以下の
低分子化合物で、一般に類似の構造の場合には、分子量
が低いほど効果が高い。また、分子中にヒドキシル基は
ない化合物の方が効果が大きい。これらの化合物を単独
又は2種以上の混合物として使用する。
【0018】成分Dの具体的な例としては、以下の化合
物を挙げることができる。 (特に好ましいもの)酢酸−n−ブチル、酢酸−n−プ
ロピル、酢酸エチル、2−オキソヒドロフラン、ジイソ
プロピルケトン、ジエチルケトン、1−ペンタノン、2
−ペンタノン、1−ヘキサノン、2−ヘキサノン、3−
ヘキサノン、シクロヘキサノン (好ましいもの)アクリル酸−n−ブチル、酢酸イソプ
ロピル、3−オキソブタン酸エチル、酢酸アミル、酢酸
イソブチル、グルタル酸ジメチル、メトキシ酢酸ブチ
ル、酢酸イソアミル、アジピン酸ジメチル、炭酸ジエチ
ル、アセト酢酸エチル、マロン酸ジエチル、酢酸エチレ
ングリコールモノブチルエーテル (上記以外で使用可能なもの)酢酸−sec−ブチル、
ジイソプロピルエーテル、ジメタクリル酸エチレングリ
コール、マロン酸ジメチル、二酢酸エチレングリコール
【0019】成分Eとしては常温付近での引火性がな
く、かつ高分子付着物を溶解及び/又は膨潤させずかつ
水と完全混合性がないアルコール類及びグリコールエー
テル類の化合物が好ましく、これらを単独又は2種以上
の混合物として使用する。成分Eの具体的な例としては
1−ブタノール、2−ブタノール、sec−ブタノー
ル、tert−ブタノール、アミルアルコール、へキサ
ノール、シクロヘキサノール、n−デシルアルコール、
ポリエチレングリコール、エチレングリコールモノイソ
プロピルエーテル、1−エトキシ−2−プロパノール、
エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、3−メ
チル−3−メトキシブタノールなどを挙げることができ
る。
【0020】成分Cは、成分D及び成分Eを水と完全混
合可能とする目的で添加する界面活性剤であり、具体的
な例は前記のとおりである。
【0021】成分Dのうち界面活性剤(成分C)の添加
のみでは水と完全混合しないものは、混合助剤(成分
E)を加えることで水と完全混合が可能となる。また、
成分Dには界面活性剤(成分C)の添加のみで水と完全
混合可能になるものも含まれるが、混合助剤(成分E)
を添加することによって混合が一層容易となり、安定な
組成物が得られる。これによって、後述する処理温度程
度に加温しても引火性は持たず、処理後の水での洗浄も
容易となる。この組成物は前記の組成物に比べ各成分
の混合比の影響が少なく、ある程度一定の処理性を維持
できるという特徴があり、成分Eが最低5%程度の少量
でも十分な効果を発揮する。
【0022】前記の組成物は、膨潤性を付与する成分
Fに混合助剤である成分G及び界面活性剤(成分C)を
混合し、さらに水を添加して完全混合した組成物であ
る。成分F、G、C及び水の混合割合は各成分の種類、
高分子付着物の種類等より異なるが、それぞれの条件に
応じて、高分子付着物を溶解させるとなく膨潤させるこ
とができ、かつ引火性のない組成物となる範囲の量とす
る。大まかな目安としては組成物中の重量比で成分Fが
5〜20%、成分Gが5〜30%、成分Cが5〜20%
及び水が30〜85%の範囲である。
【0023】この組成物における成分Fは前記成分Dと
同じであり、界面活性剤である成分Cは前記と同じもの
が使用できる。成分Gとしては常温付近での引火性がな
く、かつ高分子付着物を膨潤可能でかつ水と完全混合性
がないケトン類、エ−テル類又はアミド類の化合物が好
ましく、これらを単独又は2種以上の混合物として使用
する。成分Gの具体的な例としては次の化合物が挙げら
れる。 (特に好ましいもの)アセチルアセトン、ジイソプロピ
ルケトン、ジエチルケトン、1−ペンタノン、2−ペン
タノン、1−ヘキサノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサ
ノン、シクロヘキサノン、エチレングリコールジメチル
エーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ト
リエチレングリコールジメチルエーテル (好ましいもの)酢酸エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、
酢酸エチレングリコールモノブチルエーテル (上記以外で使用可能なもの)エチレングリコールジエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジメタクリル酸エチレン
グリコール、二酢酸エチレングリコール、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル
【0024】なお、前記化合物中ジイソプロピルケト
ン、ジエチルケトン、1−ペンタノン、2−ペンタノ
ン、1−ヘキサノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノ
ン、シクロヘキサノン、酢酸エチレングリコールモノブ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、二酢酸エチレ
ングリコールは、成分Fとしての機能も有している。
【0025】成分Fのうち界面活性剤(成分C)の添加
のみでは水と完全混合しないものは、混合助剤(成分
G)を加えることで水と完全混合が可能となる。また、
成分Fには界面活性剤(成分C)の添加のみで水と完全
混合可能になるものも含まれるが、混合助剤(成分G)
を添加することによって混合が一層容易となり、安定な
組成物が得られる。これによって、後述する処理温度程
度に加温しても引火性は持たず、処理後の水での洗浄も
容易となる。この組成物は、混合助剤として膨潤性を有
する成分Gを使用しているので、前記の組成物に比較
し処理性を向上させることができる。また、各成分の混
合比の影響は少なく、ある程度一定の処理性を維持でき
るという特徴があるが、前記の組成物に比較すると若
干混合比の影響が大きい。
【0026】前記の組成物は、前記〜のいずれか
の組成物に酸(成分H)を添加したものである。酸の添
加は被着体に付着した高分子付着体にエポキシ樹脂シリ
コン系結合材などのエーテル結合又はエステル結合を含
む接着成分が含まれている場合に特に効果がある。これ
は、微量の酸により結合の一部が加水分解することで剥
離が促進されるためと思われる。
【0027】成分Hとして使用する酸は強酸、弱酸の何
れでもよい。例えば、強酸については、塩酸、硫酸、硝
酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸、フェニルスルホン酸などが挙げら
れ、0.0001wt%、好ましくは、0.001wt
%以上加えることにより効果が発現する。また、強酸以
外では、例えば、クエン酸、シュウ酸、酒石酸、マロン
酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、安息香酸など
のカルボン酸、リン酸、ほう酸などを0.01wt%以
上、好ましくは、0.1wt%以上、特に好ましくは、
0.5wt%以上加えることが望ましい。なお、酸の添
加量が多くなりすぎると膨潤性付与成分や混合助剤とし
て使用する化合物の分解やこれらの化合物との反応が生
じるので、添加量の上限は酸性が強くなりすぎず、pH
2以上、好ましくは3以上となるような量とする。ま
た、酸を添加した組成物を長期使用する場合には、他の
A、B、D、E、F、G成分としてはアミド基、エステ
ル基、カルボニル基を含まない化合物を使用すること
で、液(組成物)の変質を抑制することができる。
【0028】高分子付着物が付着した被着体からなる被
処理物に前記例示のような膨潤性組成物を接触させると
高分子付着物が膨潤し、膨潤しない被着体との間に応力
が働き、ある一定の膨潤度に達したときに高分子付着物
が剥離する。処理温度は室温以上とするが、膨潤速度は
温度の影響を強く受け、温度上昇と共に指数関数的に増
加する。したがって、処理速度を上げるには、温度を上
げるのが効果的であるが、あまり高温になると設備や溶
剤類の取扱の点で制約が生じるので室温〜100℃、特
に60℃〜90℃の範囲とするのが好ましい。
【0029】膨潤した高分子付着物は、静置したままで
も剥離する場合があるが、より短時間で、効果的に剥離
させるには、高分子付着物の膨潤により被着体との間に
生じる応力に加えて物理的な外力を作用させることが望
ましい。本発明の方法においてはこの物理的な外力とし
て液流による外力を作用させることを特徴とする。
【0030】物理的な外力を作用させる方法としては、
先ず付着物が膨潤して軟化した被処理物を擦ったり、傷
を付けるなどの方法、又は超音波を利用する方法が考え
られる。前者については、被処理物の1つ1つもしくは
被処理物全体に処理を施す必要があり、大量の処理には
適さない。また、後者は超音波の伝達にむらが出やす
く、安定した処理に適さない。これに対し、被処理物に
対して膨潤性組成物の液流による外力を作用させるる方
法では、より効果的に剥離処理を行うことができる。
【0031】膨潤性組成物の液流による外力を作用させ
る方法は、被処理物の形状、付着物の種類、使用する膨
潤性組成物の組成などにより任意の方法を採ることがで
きるが、具体的な例としては、被処理物にノズルから膨
潤性組成物を噴射して液流を当てる(圧をかけて噴射す
る場合のほか、特に加圧することなく自由落下による流
下程度の低圧の水流を含む)方法、膨潤性組成物の流れ
の中に被処理物を浸漬する方法、被処理物を膨潤性組成
物の液中に浸漬し、振動させることによって被処理物と
膨潤性組成物との間に相対的な流れを形成させる方法な
どを挙げることができる。これらの場合において、液流
の方向が被処理物の表面と平行(付着物の層と平行)に
なるようにするのが好ましく、さらに、液流が被着体と
高分子付着物の層との接着部に直接当たり、両者の境界
部分に入りやすいようにすると一層効果的である。被処
理物に液流ガイドを取付けることによって、液流の作用
位置を制御することもできる。
【0032】本発明の方法の実施に当たっては、別途被
処理物に膨潤性組成物を接触させて高分子付着物を膨潤
させた後、主として外力を作用させる目的で膨潤性組成
物の液流を作用させてもよいが、通常は膨潤性組成物の
液流を作用させることによって膨潤処理と外力の付与を
同時に行うようにするのが好ましい。
【0033】次に図面を参照して本発明の方法をさらに
詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施態様を示す
概略説明図である。この第1の実施態様から、後述の第
5の実施態様まではいずれもコピー用の感光体ドラムか
ら感光体樹脂層を剥離させて分離する例である。図1の
態様においては、アルミニウムなどの基材からなるドラ
ム1の表面に高分子の感光体樹脂膜2を形成させたコピ
ー用感光体ドラムのドラム1に、円筒の液流ガイド5を
取り付け、その円筒ガイド5に対し、ノズル3から水平
方向に膨潤性組成物4を噴射する。膨潤性組成物4は、
液流となって高分子感光体樹脂膜2に対し、平行に流れ
込んで感光体樹脂膜2を膨潤させ、剥離させる。この
際、液流が全面に行き渡るようにゆっくりと円筒を回転
させながら処理を行う。この構成では、ノズル3の位置
を厳密に設定する必要がなく、液流ガイド5の径を変え
ることで、異なる径のドラムに容易に対応できる。処理
に要する時間は、後述の図3の例に次いで短時間で済
む。
【0034】図2は本発明の第2の実施態様を示す概略
説明図である。図2の態様においては、ドラム1の表面
の感光体樹脂膜2に対し、ノズル3から水平方向に膨潤
性組成物4を噴射する。液流が全面に行き渡るようにゆ
っくりとドラムを回転させながら処理を行うことによっ
て、感光体樹脂膜2は膨潤して剥離する。この構成は第
1〜第5の実施態様の中では最も単純であるが、処理時
間は他に比べて長くなる。
【0035】図3は本発明の第3の実施態様を示す概略
説明図である。図3の態様においては、ドラム1の表面
の感光体樹脂膜2に対し、ノズル3から垂直方向、すな
わち、感光体樹脂膜2と平行に、かつ、膨潤性組成物4
の液流がドラム1と感光体樹脂膜2との境界部に当たる
ように膨潤性組成物4を噴射する。液流が全面に行き渡
るようにゆっくりとドラムを回転させながら処理を行う
ことによって、感光体樹脂膜2は膨潤して剥離する。こ
の構成では、ノズル3の位置を正確に設定する必要があ
るが、第1〜第5の実施態様の中では最も処理時間を短
くすることができる。
【0036】図4は本発明の第4の実施態様を示す概略
説明図である。図4の態様においては、コピー用の感光
体ドラムを支持治具6で固定し、膨潤性組成物4に浸漬
する。この状態で感光体ドラム全体を振動させることに
よって、感光体樹脂膜2は膨潤してドラム1から剥離す
る。この場合、振動は感光体樹脂膜2と平行な方向(図
の矢印の方向)に振動させるのが効果的である。この構
成では、支持治具6を設置するだけで、同時に多数のド
ラムを処理することが可能であり、大量処理に適してい
る。また、異なる形状のドラムを処理することが容易で
ある。大口径のドラムも処理できるが、多量の液量が必
要となる。また、重量が増加すると、装置も大型化する
必要がある。
【0037】図5は本発明の第5の実施態様を示す概略
説明図である。図5の態様においては、コピー用の感光
体ドラムを膨潤性組成物4に浸漬し、この膨潤性組成物
4を循環させて流れを形成させることによって、感光体
樹脂膜2は膨潤してドラム1から剥離する。この場合、
膨潤性組成物4の液流が感光体樹脂膜2と平行な方向
(図の矢印の方向)に流れるようにするのが効果的であ
る。この構成では、ドラムの形状に全く関係なく処理を
行うことができる。また、図4の例では、ドラムの重量
によって装置の設計が異なってくるが、この方式では、
ドラムの重量は影響しない。しかし、径が大きくなると
循環液量を増やす必要がある。
【0038】図6は本発明の第6の実施態様を示す概略
説明図である。この第6の実施態様は塩ビ鋼板などの金
属板の表面に樹脂層を形成させた樹脂被覆金属板から塩
化ビニル樹脂などの樹脂層を剥離させて分離する例であ
る。図6の態様においては、垂直に立てた樹脂被覆金属
板に上方のノズル3から膨潤性組成物4を噴射する。す
なわち、樹脂膜8と平行に、かつ、膨潤性組成物4の液
流が金属板7と樹脂膜8との境界部に当たるように噴射
する。これによって、樹脂層8は膨潤して金属板7から
剥離する。
【0039】本発明の方法は前記のコピー用の感光体ド
ラムから感光体樹脂層を剥離させる方法あるいは樹脂被
覆金属板から塩化ビニル樹脂などの樹脂層を剥離させる
方法として特に有用なものであるが、その他金属、ガラ
スなどの硬質基材の表面に付着した各種合成樹脂などの
高分子付着物を分離、除去する方法として広く適用可能
である。
【0040】
【実施例】以下実施例により本発明の方法をさらに具体
的に説明する。 (実施例1)図1の構成に従い、コピー用感光体ドラム
に円筒の液流ガイドを取り付け、その円筒ガイドに対し
水平方向から膨潤性組成物を噴射して剥離試験を行っ
た。図1に示すように、コピー用感光体ドラム(長さ4
80mm、直径90mm、感光体樹脂層の厚さ約10μ
m)のドラム1(アルミニウム製ドラム)に、円筒の液
流ガイド5を取り付け、その液流ガイド5に対し、水平
方向から80℃の膨潤性組成物4(エチレングリコーゲ
ルジエチルエーテル80wt%、水20wt%の組成
物)を1リットル/分の液量で散布した。散布にはポン
プを使用せず、50mmの落差で液を自由落下させた。
膨潤性組成物4は、液流となって高分子の感光体樹脂膜
2に対し、平行に流れ込んだ。液流が全面に行き渡るよ
うにゆっくりと円筒を回転させながら処理を行ったとこ
ろ、感光体樹脂膜2は6分でドラム1から完全に剥離し
た。
【0041】膨潤性組成物4として、アセチルアセトン
などのケトン類の80wt%水溶液、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの有
機窒素化合物の80wt%水溶液、エチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどの
ポリアルキレングリコールエーテル類の80wt%水溶
液を同じ条件で用いたときも4〜7分で感光樹脂をドラ
ム1から完全に剥離させることができた。ドラム1は水
で洗浄することにより、再利用が可能な状態となった。
剥離した感光体樹脂に含浸している膨潤性組成物は、大
気圧下もしくは減圧で加熱することによって蒸留、回収
することができた。
【0042】また、温度の効果は大きく、エチレングリ
コールジエチルエーテル80wt%水溶液を使用した際
の剥離時間は80℃で5分、70℃で8分、60℃で1
4分であった。また、N,N−ジメチルアセトアミドを
使用した場合の剥離時間は、80℃で6分、70℃で9
分、60℃で16分であった。
【0043】(実施例2)図2の態様に従い、コピー用
感光体ドラムに対し水平方向から膨潤性組成物を噴射し
て剥離試験を行った。図2に示すように、90mmφの
コピー用感光体ドラム(長さ480mm、直径90m
m、感光体樹脂層の厚さ約10μm)のドラム1(アル
ミニウム製ドラム)に対し、水平方向から80℃の膨潤
性組成物4(エチレングリコールジエチルエーテル80
wt%、水20wt%の組成物)を1リットル/分の液
量でかけ、液流が全面に行き渡るようにゆっくりと円筒
を回転させながら処理を行った。その結果、感光体樹脂
膜2は30分でドラム1から完全に剥離した。ドラム1
は水で洗浄することにより、再利用が可能な状態となっ
た。
【0044】(実施例3)図3の態様に従い、コピー用
感光体ドラムに対し垂直方向、すなわち、感光体樹脂膜
と平行に膨潤性組成物の液流を当てることによって剥離
試験を行った。図3に示すように、90mmφのコピー
用感光体ドラムのドラム1(アルミニウム製ドラム)に
対し、垂直方向、すなわち、感光体樹脂膜2と平行に8
0℃の膨潤性組成物4(エチレングリコールジエチルエ
ーテル80wt%、水20wt%の組成物)を1リット
ル/分の液量で噴射した。液流が全面に行き渡るように
ゆっくりと円筒を回転させながら処理を行ったところ、
感光体樹脂膜2は3分でドラム1から完全に剥離した。
ドラム1は水で洗浄することにより、再利用が可能な状
態となった。
【0045】(実施例4)図4の態様に従い、コピー用
感光体ドラムを支持治具で固定し、膨潤性組成物に浸漬
し感光体ドラム全体を振動させることによって剥離試験
を行った。図4に示すように、90mmφのコピー用感
光体ドラムを支持治具6で固定し、80℃の膨潤性組成
物4(エチレングリコールジエチルエーテル80wt
%、水20wt%の組成物)に浸漬した。振幅10c
m、振動数1Hzで感光体ドラム全体を図の矢印方向に
振動させたところ、感光体樹脂膜2は8分でドラム1
(アルミニウム製ドラム)から完全に剥離した。ドラム
1は水で洗浄することにより、再利用が可能な状態とな
った。
【0046】(実施例5)図5の態様に従い、コピー用
感光体ドラムを膨潤性組成物に浸漬し、感光体ドラムの
高さ方向から液を循環させて流れを形成させることによ
って剥離試験を行った。図5に示すように、90mmφ
のコピー用感光体ドラムを80℃の膨潤性組成物4(エ
チレングリコールジエチルエーテル80wt%、水20
wt%の組成物)に浸漬した。この膨潤性組成物4を、
感光体ドラムの位置で流速30cm/分となるような流
速で図の矢印の方向(感光体樹脂膜2の面と平行な方
向)に循環させたところ、感光体樹脂膜2は6分でドラ
ム1(アルミニウム製ドラム)から完全に剥離した。ド
ラム1は水で洗浄することにより、再利用が可能な状態
となった。
【0047】(参考例1)図5に示すように、90mm
φのコピー用感光体ドラムを80℃の膨潤性組成物4
(エチレングリコールジエチルエーテル80wt%、水
20wt%の組成物)に浸漬し、静置したところ、感光
体樹脂膜2は1時間でドラム1(アルミニウム製ドラ
ム)から完全に剥離した。ドラム1は水で洗浄すること
により、再利用が可能な状態となった。また、同様の条
件で、静置でなく、超音波を液中に当てながら処理を行
ったところ、完全剥離までに50分を要した。実施例1
〜5と参考例1の結果から、付着体に対して膨潤性組成
物を液流で当てることにより、単に膨潤性組成物の液中
に浸漬する場合に比較して、より効果的に剥離処理を行
うことができ、さらに、液流の方向を被着体平面と平行
にすると非常に効果があることがわかる。
【0048】(実施例6)図6の態様に従い、塩ビ鋼板
を垂直に立て、上方から膨潤性組成物を噴射することに
よって剥離試験を行った。図6図に示すように、30c
m角で塩化ビニル層の厚み0.5mmの塩ビ鋼板を垂直
に立て、上方から80℃の膨潤性組成物4(95wt%
アセチルアセトン、5wt%水の組成物)を5cmの高
さから自由落下で噴射したところ、樹脂層8(塩化ビニ
ル層)は30分で完全剥離した。このときの液量は2リ
ットル/分であった。この塩化ビニルは真空中で加熱乾
燥することにより、成形前の材料として再利用可能な状
態となった。また、金属板7(鋼板)は全く変化せず、
そのまま再利用可能な状態であった。さらに、アクリ
ル、酢酸ビニル、PET、ポリカーボネイトを鋼板に加
熱して接着した材料を同条件で処理したところ、何れの
場合も1時間以内で高分子樹脂層と鋼板が完全に剥離し
た。
【0049】(参考例2)実施例6において、膨潤性組
成物4を噴射せずに、膨潤性組成物4を入れた容器に塩
ビ鋼板を浸漬して静置した場合には、完全剥離まで3時
間を要した。実施例6と比較例2の結果から、付着体に
対して膨潤性組成物を液流で当てることにより、単に膨
潤性組成物の液中に浸漬する場合に比較して、より効果
的に剥離処理を行うことができることが分かる。
【0050】
【発明の効果】本発明の方法によれば、表面に感光体樹
脂層を形成させたコピー用感光体ドラム、塩化ビニル鋼
板、各種高分子化粧板など、金属やガラスなどの硬質基
材の表面に高分子付着物が付着した被着体からなる被処
理物から、短時間で効率よく高分子付着物の分離、除去
が可能で、高分子付着物を分離、除去後の基材は損傷が
なくそのまま再利用することができ、さらに高分子付着
物は変質することなく再利用可能な形で分離することが
できる。
【0051】前記被処理物に膨潤性組成物の液流による
外力を作用させる方法として、ノズルから膨潤性組成物
を前記被処理物に噴射する方法又は前記被処理物を膨潤
性組成物の液中に浸漬し、振動させる方法を採ることに
より効率的な処理が可能である。また、膨潤性組成物の
液流を、該液流の方向が前記被処理物の表面と平行にな
るように作用させるとより効果的である。
【0052】本発明の方法によって付着物を分離したあ
との被着体は、物理的な損傷を受けることがないので、
そのまま再使用が可能である。また、剥離して分離され
た膨潤性組成物を含む高分子付着体からは、水などの被
膨潤性液体で逆抽出するか、減圧又は加熱などの方法に
より膨潤性組成物を回収することができる。膨潤性組成
物を回収した後の高分子付着体にはほとんど変質はな
く、必要により高分子原料として再利用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施態様を示す概略説明図。
【図2】本発明の第2の実施態様を示す概略説明図。
【図3】本発明の第3の実施態様を示す概略説明図。
【図4】本発明の第4の実施態様を示す概略説明図。
【図5】本発明の第5の実施態様を示す概略説明図。
【図6】本発明の第6の実施態様を示す概略説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山尾 輝勝 兵庫県明石市大久保町大窪553 株式会社 山尾工作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子付着物が付着した被着体からなる
    被処理物から付着した高分子付着物を分離させる方法に
    おいて、前記被処理物に高分子付着物に対して膨潤作用
    を有し被着体は膨潤させない膨潤性組成物を接触させて
    高分子付着物を膨潤させるとともに、膨潤性組成物の液
    流による外力を作用させることにより高分子付着物を剥
    離させることを特徴とする高分子付着物の分離方法。
  2. 【請求項2】 前記被処理物に膨潤性組成物の液流によ
    る外力を作用させる方法が、ノズルから膨潤性組成物を
    前記被処理物に噴射する方法であることを特徴とする請
    求項1に記載の高分子付着物の分離方法。
  3. 【請求項3】 前記被処理物に液流ガイドを取付け、液
    流の作用位置を制御することを特徴とする請求項2に記
    載の高分子付着物の分離方法。
  4. 【請求項4】 前記被処理物に膨潤性組成物の液流によ
    る外力を作用させる方法が、前記被処理物を膨潤性組成
    物の液中に浸漬し、振動させる方法であることを特徴と
    する請求項1に記載の高分子付着物の分離方法。
  5. 【請求項5】 膨潤性組成物の液流を、該液流の方向が
    前記被処理物の表面と平行になるように作用させること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高分
    子付着物の分離方法。
  6. 【請求項6】 前記被処理物がドラム表面に感光樹脂層
    を付着させたコピー用感光体ドラム又は金属板表面に合
    成樹脂層を形成させた樹脂被覆金属板であることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の高分子付着
    物の分離方法。
JP23226197A 1997-08-28 1997-08-28 高分子付着物の分離方法 Withdrawn JPH1173063A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010044169A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Ricoh Co Ltd 導電性支持体の再生方法、再生導電性支持体を用いた感光体の製造方法、感光体、感光体を用いた画像成形装置およびプロセスカートリッジ

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JP2010044169A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Ricoh Co Ltd 導電性支持体の再生方法、再生導電性支持体を用いた感光体の製造方法、感光体、感光体を用いた画像成形装置およびプロセスカートリッジ

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