JPH117286A - 音響・振動併用式報知器 - Google Patents

音響・振動併用式報知器

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JPH117286A
JPH117286A JP16159697A JP16159697A JPH117286A JP H117286 A JPH117286 A JP H117286A JP 16159697 A JP16159697 A JP 16159697A JP 16159697 A JP16159697 A JP 16159697A JP H117286 A JPH117286 A JP H117286A
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JP
Japan
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fixed
vibration
case
ringer
diaphragm
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Application number
JP16159697A
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English (en)
Inventor
Shunei Hamaguchi
俊英 浜口
Kazuto Narusawa
一登 鳴沢
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Sanyo Electric Co Ltd
Nidec Seimitsu Corp
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Seimitsu Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型構成でありながら、基板実装に好都合の
形態を実現した音響・振動併用式報知器を提供する。 【解決手段】 円筒状ケース20の下方開口側に被せた
板バネ30の上に電気音響素子40を載せ、その電気音
響素子のリンガ振動板46をケースの上方開口側に被せ
た音響・振動併用式報知器10は、ケース20の下方開
口側の端部に基板孔差し込み用脚片22,22を一体的
に具備しているため、印刷配線板等への基板実装におい
て、基板孔差し込み用脚片を基板90の取付孔に差し込
み、半田リフローで、報知器をしっかり基板に固定で
き、振動を確実に伝達できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブザー音等の放音
と低振動数の振動とを選択的に行う音響・振動併用式報
知器に関し、特に、携帯電話機,ポケットベル等の携帯
型電子機器に内蔵して携帯者に着信を音響又は振動で喚
起するに好適な音響・振動併用式報知器に関する。
【0002】
【従来の技術】ブザーを用いた音響報知器や振動モータ
等を用いた振動報知器は、それぞれ感覚別の個別機器と
して構成されているのが普通であるが、放音と振動を選
択的に行う音響・振動併用式報知器は、携帯電話機等の
情報通信関連機器の分野だけに留まらず、目覚し時計等
の日用品や聴覚障害者等の福祉関連機器の分野まで広い
実用化が期待されている。その実用化開発においては、
音響報知器と振動報知器との単なる組み合わせ型ではな
く、空気振動の音圧と無音又は静音での固体振動材の振
動振幅とが相互に充分得られる条件下において、装置の
小型化や低コスト化などを満足するものでなければなら
ない。
【0003】このような条件をある程度満足するものと
して、図16に示す音響・振動併用式報知器が開発され
た。図16に示す小型構成の音響・振動併用式報知器
は、いわば円筒状ケース2の一方開口側に被せて固定し
た円板状の板バネ3の上に扁平円柱状のブザー本体(電
気音響素子)を載せて固定し、その電磁コイル9が内面
側に固定されたリンガ振動板8を円筒状ケース2の他方
開口側に被せて固定した扁平構造となっている。即ち、
この報知器は、円形の空圧抜き孔1aを持つ樹脂製下蓋
1と円環状の樹脂製ケース2の下端との印籠式合わせ面
に周囲部分が挟み込まれた円板状のステンレス製板バネ
3と、板バネ3上に固定されたカップ状の純鉄製下ヨー
ク4と、下ヨーク4の底面に固定された円盤状磁石5
と、この磁石5の上に固定された円盤状の純鉄製上ヨー
ク6と、円形の放音孔7aを持つ樹脂製上蓋7と樹脂製
ケース2の上端との印籠式合わせ面に周囲部分が挟み込
まれた円板状のステンレス製リンガ振動板8と、このリ
ンガ振動板8の裏面に固着されており、下ヨーク4の周
壁4aの内周面と上ヨーク6の外周面との間隙に位置す
る電磁コイル(ソレノイド)9とを有している。
【0004】この電磁コイル9は下ヨーク4の周壁4a
と上ヨーク6との隙間の磁界(磁路)中に置かれている
ため、電磁コイル9の1対の引出し線9aに外部から高
周波数(2500Hz〜3500Hz)の交番電流を流
すと、交番電磁力の発生によりその交番周期に同期して
電磁コイル9が軸方向に微振幅で振動するため、固有振
動数が高いリンガ振動板8がその固有振動数(数kH
z)で共振する。そして、このリンガ振動板8(ブザー
自身)の固有周波数f0 と共鳴室Sの共振周波数f
v (>f0 )とでヘルムホルツの共鳴効果により周波数
帯域が拡がり、音圧がアップする。他方、電磁コイル9
の1対の引出し線9aに低周波数(100Hz〜200
Hz)の交番電流を流すと、交番電磁力の発生によりそ
の交番周期に同期して電磁コイル9が軸方向に微振幅で
振動すると共に、その反作用として下ヨーク4,磁石
5,上ヨーク6から成る磁路形成体も微振動するため、
固有振動数が低い板バネ3が加振される。このため、板
バネ3は低固有振動数の大きな振幅で共振することにな
るので、ケース2全体は感知可能な低振動数の振幅で振
動する。かかる構造の音響・振動併用式報知器の外観形
態は、直径約15mm, 高さ約5mmの小径扁平円柱を呈して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
音響・振動併用式報知器にあっては、次のような問題点
がある。
【0006】上記の音響・振動併用式報知器の外観は小
径扁平円柱状の超小型であるが、動作上はこれに交番電
流を給電するための回路系や報知器自体をしっかり固定
して搭載するための固定部が必要になる。そのため、各
種電子部品を搭載する印刷回路基板上に音響・振動併用
式報知器も搭載するのが好都合であるものの、搭載し難
い小径扁平円柱状であり、また、電磁コイル9の引出し
線9aに別のリード線を接続して印刷回路基板の所定箇
所に接続する必要がある。
【0007】そこで、上記問題点に鑑み、本発明の課題
は、小型構成でありながら、基板実装に好都合の形態を
実現した音響・振動併用式報知器を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第1の手段は、筒状ケースの一方開口側に
被せて固定した板バネの上に電気音響素子を載せて固定
し、その電気音響素子の電磁コイルが固定されたリンガ
振動板を上記ケースの他方開口側に被せて固定した音響
・振動併用式報知器において、上記ケースの上記一方開
口側の端部は、切り起こされた基板孔差し込み用脚片を
一体的に具備することを特徴とする。
【0009】このように、ケースの一方開口側の端部に
基板孔差し込み用脚片を一体的に具備しているため、印
刷配線板等への基板実装において、基板孔差し込み用脚
片を基板の取付孔に差し込み、半田リフローで、報知器
をしっかり基板に固定でき、振動を確実に伝達できる。
【0010】また、本発明の第2の手段は、筒状ケース
の一方開口側に被せて固定した板バネの上に電気音響素
子を載せて固定し、その電気音響素子の電磁コイルが固
定されたリンガ振動板を上記ケースの他方開口側に被せ
て固定した音響・振動併用式報知器において、上記ケー
スの外周面の一部に取り付けられた絶縁樹脂製の端子台
と、この端子台に貫通して固定されており、一方端側を
基板孔差し込み用脚部とし他方端側を上記電磁コイルの
引出し線の絡げ部とする中継端子ピンと、を備えて成る
ことを特徴とする。
【0011】このように、中継端子ピンを持つ端子台を
ケースが具備しているため、印刷配線板等への基板実装
において、中継端子ピンの一方端を基板のランド孔に差
し込み、半田リフローで、報知器をしっかり基板に固定
できると共に、リード線を用いずに、基板との電気的な
接続が可能であるため、組付性の向上に資する。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0013】図1は本発明の一実施形態に係る音響・振
動併用式報知器の外観を示す斜視図、図2は同報知器の
左半分を縦断した部分切断図、図3は同報知器の分解斜
視図、図4は、同報知器におけるケースと端子台と中継
端子ピンとを示す分解斜視図、図5は同報知器における
板バネを示す斜視図、図6は同板バネを示す平面図、図
7は同報知器における円環状錘体を示す斜視図、図8は
同報知器におけるカップ状下ヨークを示す斜視図、図8
は同報知器における円盤状磁石を示す斜視図、図10は
同報知器における円盤状上ヨークを示す斜視図、図11
は同報知器における円環状スペーサを示す斜視図、図1
2は同報知器における電磁コイルを示す斜視図、図13
は同報知器におけるリンガ振動板を示す斜視図、図14
は同報知器における蓋板を示す斜視図である。
【0014】本例の音響・振動併用式報知器10の外観
は、図1に示す如く、側面に端子台80を具備する小径
扁平円柱状(直径約15mm, 高さ約5mm)を呈している。
この報知器10の構造も、基本的には図16に示す報知
器の構造を踏襲している。概略的には、この報知器10
は、鉄製の略円筒状ケース20の下方開口側に被せて固
定したステンレス(SUS304)製略円形薄板の板バ
ネ30の上に、略カップ状の純鉄製下ヨーク42,略円
盤状磁石43,略円盤状の純鉄製上ヨーク44等からな
る扁平略円柱状の電気音響素子40を載せて固定し、そ
の電気音響素子40の電磁コイル(ソレノイド)45が
内側面に固定されたステンレス(SUS304)製略円
形薄板のリンガ振動板46をケース20の上方開口側に
被せて固定した扁平構造であって、その上方開口には樹
脂製略円盤状の上蓋50を被せてある。
【0015】円筒状ケース20の下方端は、図2に示す
如く、板バネ30の空気振動圧を抜くための圧空抜き孔
20aを備え、プレス成形により2段縮径状の内周鍔部
21として形成されており、1段目鍔部21aに続く最
内周の2段目鍔部21bのうち円周上の相対向位置には
基板孔差し込み用脚片22,22が切り起こされてい
る。円筒状ケース20の周壁の一部は、端子台80を取
り付けるために、矩形状の切欠き23となっている。ま
た円筒状ケース20の周壁上端側にはリンガ振動板46
の周囲部分を受けるための位置決め用の内周段差24が
形成されており、上端側は上端肉薄部25となってい
る。
【0016】端子台80は、2本の角柱状の中継端子ピ
ン85,85が軸方向に圧入して取り付くピン取付孔8
2,82を具備する台本体81と、これを円筒状ケース
20の切欠き23に取り付ける係合部86との樹脂一体
成形品である。係合部86には切欠き23の両側縁の上
部から差し込んで落とし込むための係合溝87,87が
形成されている。
【0017】ケース20の1段目鍔部21aとケース2
0に内嵌された樹脂製の円環状スペーサ60の下端面と
の間に、板バネ30の周囲部分が挟み付けられている。
この円環状スペーサ60の周壁の一部は、端子台80を
取り付けるために、図11に示す如く、矩形状の切欠き
61となっている。
【0018】ステンレス製の円形(直径14mm,板厚0.10
〜0.12mm程度)薄板の板バネ30は、図5及び図6に示
す如く、下ヨーク42の円形底台42aが嵌合する直径
8mm程度の中央孔31を取り囲む帯幅3mm程度の略円環
状帯板32であり、その円環状帯板32の板板部分には
3条の略渦巻き状の板地分離孔33,34,35が穿た
れている。略渦巻き状の板地分離孔33,34,35は
中心に対して120°の回転対称関係で相互配置されて
おり、いわば三つ巴紋状の配置関係で形成されている。
そして、第1の板地分離孔33の頭部(鞆部に相当)3
3aと第2の板地分離孔34の尾部34bとの間の板地
部分を第3の板地分離孔35が内周側板地部36と外周
側板地部37に分離しているが、その内周側板地部36
のうち中央孔31の孔縁には半月状切欠き36aが形成
されている。2条の板地分離孔(33と34,34と3
5,35と33)で挟まれた部分は中側板地部38とな
っている。略渦巻き状の板地分離孔33,34,35の
いずれもは略同一の孔形状となっているが、螺旋曲線と
直線で孔縁が縁取られている。第1の板地分離孔33の
頭部33aと第2の板地分離孔34の尾部34bとの間
の板地部分を内周側板地部36と外周側板地部37とに
分離する第3の板地分離孔35の孔縁は直線部分Lとな
っており、その他の螺旋孔縁と接続する部分は折れ目X
が形成されている。
【0019】板バネ30とその上の下ヨーク42とはレ
ーザー溶接で固着されている。下ヨーク42の周壁42
bにはタングステン製の円環状錘体41が外嵌されて、
レーザー溶接で固着されている。また、下ヨーク42の
底面42c上には円盤状磁石43が接着等で固着されて
いる、更に、この円盤状磁石43の上には上ヨーク44
が接着等で固着されている。
【0020】リンガ振動板46も円形(直径14mm,板厚
0.04〜0.05mm程度)薄板で、図13に示す如く、複数の
円弧状肉抜き孔46bが離散的に周回するように形成さ
れており、それらの内側部分が実質的な振動領域となっ
ている。また、リンガ振動板46には円形の透孔46a
が形成されている。更に、リンガ振動板46はケース2
0の切欠き23に係合する張出片46cを有している。
リンガ振動板46の裏面には、下ヨーク42の周壁42
bの内周面と上ヨーク44の外周面との間隙に位置する
電磁コイル45が接着等で固着されている。電磁コイル
45の2本の引出し線45aはリンガ振動板46の透孔
46aを介して共鳴室Sへ出し、リンガ振動板46上を
半径方向に這わせ、蓋板50の通し孔50aを介し、中
継端子ピン85の上端側85aに絡げてある。なお、引
出し線45aが貫通した透孔46aに接着剤等を注入し
て封止しても良い。
【0021】電磁コイル45とリンガ振動板46との別
の固定方法としては、図15に示す如く、リンガ振動板
46に形成された樹脂流通孔46d,46dを介してイ
ンサート成形法で電磁コイル45の周囲を樹脂被覆層4
8で覆った一体成形品を用いることができる。リンガ振
動板46の表面側で樹脂流通孔46d,46dに跨がる
架橋樹脂部48aを以て電磁コイル45が抜け止めされ
ている。樹脂流通孔46d,46dは引出し線45aを
通す透孔として利用することができる。また、インサー
ト成形の際、リンガ振動板46の表面半径方向に這う引
出し線45aの部分を架橋樹脂部48aの樹脂で延長被
覆しても良い。
【0022】樹脂製円盤状の蓋板50は中央に円形の放
音孔50bを有しており、リンガ振動板46と蓋板50
との間は共鳴室Sとなっている。蓋板50の通し孔50
aは、ケース20の切欠き23に係合する張出部50
c,50cの挾間にて開口している。そして、ケース2
0とリンガ振動板46との固定は、上蓋50の周囲部分
でリンガ振動板46を内周段差24上に押さえ、上端肉
薄部25を内周側へ加締めて固着している。
【0023】本例の音響・振動併用式報知器10は、図
2に示す如く、基板孔差し込み用脚片22と中継端子ピ
ン85の下端85bを基板90のランド孔に差し込み、
半田リフローによる半田91で固着する。このため、報
知器10をしっかり基板90に固定でき、剛体振動を確
実に伝達できる。報知器10は中継端子ピン85を具備
しているため、リード線を用いずに、基板90との電気
的な接続が可能となっている。基板実装の容易化に寄与
する。
【0024】このような構成の音響・振動併用式報知器
10においても、電磁コイル45が下ヨーク42の周壁
42bと上ヨーク44との隙間の磁界(磁路)中に位置
しているため、基板90上の報知器駆動回路から中継端
子ピン85,引出し線45aを介して電磁コイル45へ
高周波数の交番電流を流すと、交番電磁力の発生により
その交番周期に同期して電磁コイル45自身が中心軸線
方向に微振幅で振動するため、リンガ振動板46がその
固有振動数(2800〜3000Hz)で共振する。そ
して、このリンガ振動板46の固有周波数f0 と共鳴室
Sの共振周波数fv (>f0 )とでヘルムホルツの共鳴
効果により周波数帯域が拡がり、音圧がアップする。携
帯電話機,ポケットベル等の呼出し音に利用できる。
【0025】他方、引出し線45aを介して電磁コイル
45へ低周波数の交番電流を流すと、交番電磁力の発生
によりその交番周期に同期して電磁コイル45自身が中
心軸線方向に微振幅で振動するため、反跳として下ヨー
ク42,磁石43,上ヨーク44から成る磁路形成体側
も微振動する。これにより板バネ30が低振動数(11
0Hz程度)で加振され、ケース20全体は感知可能な
振幅で振動する。
【0026】ここで、板バネ30の略円環状帯板32に
は、3条の板地分離孔33,34,35で肉抜き部分が
形成されているため、その内周側板地部36の撓み振動
(中心軸線O方向)の固有振動数は約110Hzの低振
動数に設定されている。また、板地分離孔33,34,
35が略渦巻き状に形成されているため、下ヨーク42
が固定される可動部としての内周側板地部36は3条の
略渦巻き状の中側板地部分38を介して固定部としての
外周側板地部37に繋がっている。このため、3条の略
渦巻き状の中側板地部分38を介して3本吊り状態で電
気音響素子40を分配支持できるから、支持強度を高く
できる。更に、板地分離孔33,34,35の尾部33
b,34b,35b側の外周側連結部Mを基端として略
渦巻き状の中側板地部分38自身の捩じれ作用が内周側
連結部Nに重畳されるため、内周側板地部36は外周側
板地部37に対して中心軸線Oへ繰り出し易くなってい
る。中側板地部分38の曲げ変形ばかりか、捩じれバネ
性も活かしているので、ばね定数を大きく落とさずに、
好適な撓み量(振幅)を得ることができる。従って、低
振動数で大きな振幅が得られるから、小型構成でありな
がら、感知し易い振動を起こす音響・振動併用式報知器
10を実現できる。
【0027】3条の略渦巻き状の板地分離孔33,3
4,35は三つ巴紋状の配置関係で形成されている。こ
の三つ巴紋状では、各板地分離孔33,34、35の周
回角度は約半周回(190°)である。周回角度が24
0°以上になると、略円環状帯板32の帯幅が最多3条
の板地分離孔33,34,35で分割されるため、4筋
の残余の板地部分は幅狭に失し、支持強度が劣化する。
2条の略渦巻き条の板地分離孔から二つ巴紋状の配置関
係で形成された板バネも考えられるが、振動方向が軸線
上からズレ易く、2次元振動を起こし易い。4条以上の
板地分離孔を用いた板バネも考えられるが、中側板地部
分の長さを確保し、捩じれバネ性を活かそうとすれば、
円環状帯板32の帯幅の分割数が4以上となる部分が出
てくるため、支持強度が劣化する。従って、三つ巴紋状
の板地分離孔を持つ板バネ30によれば、支持強度の維
持及びばね定数最適化と軸上振動方向の斉一化を実現で
き、より一層、易感知性の剛体振動となる。
【0028】外周側連結部Mや内周側連結部Nの領域
は、片持ち梁の支持端として連結強度を高めるため、比
較的広い面積を確保する必要がある。また、中側板地部
38が図5の二点鎖線で示す渦巻き曲線部分で外周側連
結部Mや内周側連結部Nに連結していると、その連結部
分に耐力以上の応力が作用するため、降伏点を超えて塑
性変形や破断を生じ易い。そこで、本例では、このよう
な渦巻き曲線部分を直線部Lとして形成し、捩じれ難
く、連結強度を高めてある。
【0029】内周側連結部Nは、他に比べて広すぎるた
め、内周側板地部36の円周方向の中で多少撓み難く
く、また孔縁側に捩じれ変形が波及し易い。しかし、本
例では、孔を形成するのではなく、切欠き36aを中央
孔31の孔縁に形成してあるので、支持強度を確保しな
がら、孔縁側への捩じれを波及し難くして内周側板地部
36の円周に沿った部分の撓みを平等化している。
【0030】なお、板地分離孔33,34,35のうち
外周側板地部37に臨む外周側部分は幅狭の部分円周孔
となっているのに対し、内周側板地部36に臨む内周側
部分は幅広の渦巻き孔となっており、板地分離孔33,
34,35の頭部33a,34a,35aの孔縁部分の
応力が低減されている。
【0031】このような振幅の大きな板バネ30を持つ
報知器10においては、リンガ板46上に電磁コイル4
5が固定されているため、電磁コイル45とリンガ振動
板46との固着部分に大きなストレスが印加する。その
固着部が接着剤である場合、繰り返し応力による疲労等
で剥離等の不具合が生じ易い。しかし、本例では、図1
5に示す如く、電磁コイル45とリンガ振動板46とが
樹脂流通孔46dを介して電磁コイル45の周囲を覆っ
た樹脂被覆層48や架橋樹脂部48aで一体成形品とな
っているため、接着剤で固着する場合に比べ、信頼性を
高めることができ、また組付けの部品点数を削減でき
る。
【0032】また、ケース20とリンガ振動板46との
固定構造は、リンガ振動板46の上に共鳴室Sを空けて
被せた蓋板50の周囲部分でリンガ振動板46をスペー
サ60の上端に押さえ、ケース20の上端肉薄部25を
加締めて固着して成る。共鳴室Sを設けるのは、共鳴効
果で音圧をアップさせるためである。また、ケース20
の上方開口側を上蓋50の周囲部分に加締めることによ
り上蓋50の固定とリンガ振動板46の固定を同時に達
成できる。接着剤を用いる場合に比し、信頼性が高ま
る。
【0033】更に、ケース20の1段目鍔部21aとケ
ース20に内嵌されたスペーサ60の面との間には板バ
ネ30の周囲部分が挟み付けられて成る。板バネ30の
固定は、接着剤を用いずに、ケース20とスペーサ60
との挟み付けで実現できる。
【0034】本例の電気音響素子40は、板バネ30の
上に固定された下ヨーク42と、その底面42cに固定
された磁石43と、この磁石43の上に固定された上ヨ
ーク44とを有しているが、下ヨーク42の周壁部42
bにはタングステン等の重金属等から略円環状錘体41
が外嵌されている。このため、振動慣性が高まり、板バ
ネ30の撓み量(振幅)を大きくすることができる。
【0035】ここで、板バネ30は撓み変形で激しく振
動するため、下ヨーク42と板バネ30との固定を接着
剤で行う場合、接着剤剥離等の不具合の虞れがあるが、
本例では、下ヨーク42と板バネ30の固定はレーザー
溶接で固着されている。このため、下ヨーク42が純鉄
で、板バネ30がステンレスの場合でも、固着信頼性が
高く、剥離等の不具合を解消できる。また、下ヨーク4
2の周壁部42bと錘体41との固定もレーザー溶接で
固着されている。下ヨーク42が純鉄で、錘体41がタ
ングステンの場合でも、固着信頼性が高く、剥離等の不
具合を解消できる。
【0036】上述したように、本例の板バネ30の振幅
は従前のものに比し大きくなっているため、板バネ30
が自由に振動するための余裕空間をケース20に確保し
なければならない。そこで、内周鍔部21は、2段縮径
状の鍔部として形成されている。ケース20の端部が2
段縮径状の鍔部となっていると、図2に示す如く、ケー
ス板厚の2倍以上が余裕空間の厚みとなる。従って、大
きな振幅で板バネ30を振動させる余裕が増す。更に、
ケース20の強度を高くできる。
【0037】なお、上記実施例においては、扁平円筒状
のケースを用いてあるが、角筒状のケースや楕円状のケ
ースを用いることも可能である。
【0038】本例で説明した板バネ30は、音響・振動
併用式報知器10に限らず、振動式報知器だけに用いる
ことができる。その振動式報知器としては、例えば、電
磁コイル45をリンガ振動板46に固定せず、リンガ振
動板46を排除して、電磁コイル45を蓋板50又はケ
ース20等の固定部に固定した構造で良い。また、リン
ガ振動板46を音波発生のためでなく、板バネ30と同
様に、低固有振動数とすることで、異なる固有振動数で
選択的に振動する振動式報知器も構成できる。
【0039】勿論、板バネ30を高固有振動数のリンガ
振動板とすることで、異なる音色で選択的に放音する音
響報知器も構成できる。
【0040】そして、このような音響・振動併用式報知
器10又は振動式報知器は、直径10mm,厚さ4mm程度の
小径薄型化も可能であるため、携帯電話機、ポケットベ
ルは勿論のこと、目覚し時計等の日用品や腕時計などに
も内蔵可能であり、各種の携帯型電子機器に用いるに好
適である。振動振幅としては1mm程度が必要とする場合
は、板ベネ30が搭載する磁路形成体を薄くすること
で、厚さ3mm程の超薄型も可能となる。
【0041】
【発明の効果】
(1) 以上説明したように、本発明の第1の手段は、
音響・振動併用式報知器において、ケースの一方開口側
の端部に基板孔差し込み用脚片を一体的に具備している
ため、印刷配線板等への基板実装において、基板孔差し
込み用脚片を基板の取付孔に差し込み、半田リフロー
で、報知器をしっかり基板に固定でき、振動を確実に伝
達できる。基板実装の容易化に資する。
【0042】(2) また、本発明の第2の手段は、音
響・振動併用式報知器において、中継端子ピンを持つ端
子台をケースが具備しているため、印刷配線板等への基
板実装において、中継端子ピンの一方端を基板のランド
孔に差し込み、半田リフローで、報知器をしっかり基板
に固定できると共に、リード線を用いずに、基板との電
気的な接続が可能であるため、基板実装の容易化及び組
付性の向上に資する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る音響・振動併用式報
知器の外観を示す斜視図である。
【図2】同報知器の左半分を縦断した部分切断図であ
る。
【図3】同報知器の分解斜視図である。
【図4】同報知器におけるケースと端子台と中継端子ピ
ンとを示す分解斜視図である。
【図5】同報知器における板バネを示す斜視図である。
【図6】同板バネを示す平面図である。
【図7】同報知器における円環状錘体を示す斜視図であ
る。
【図8】同報知器におけるカップ状下ヨークを示す斜視
図である。
【図9】同報知器における円盤状磁石を示す斜視図であ
る。
【図10】同報知器における円盤状上ヨークを示す斜視
図である。
【図11】同報知器における円環状スペーサを示す斜視
図である。
【図12】同報知器における電磁コイルを示す斜視図で
ある。
【図13】同報知器におけるリンガ振動板を示す斜視図
である。
【図14】同報知器における上蓋を示す斜視図である。
【図15】同報知器における電磁コイルとリンガ振動板
との別の固定方法を説明するための部分断面図である。
【図16】従来の音響・振動併用式報知器の一例を示す
外観斜視図である。
【符号の説明】
10…音響・振動併用式報知器 20…円筒状ケース 20a…圧空抜き孔 21…内周鍔部 21a…1段目鍔部 22a…2段目鍔部 22…基板孔差し込み用脚片 23…切欠き 24…内周段差 30…板バネ 31…中央孔 32…円環状帯板 33,34,35…略渦巻き状の板地分離孔 33a,34a,35a…頭部 33b,34b,35b…尾部 36…内周側板地部 36a…半月状切欠き 37…外周側板地部 38…中側板地部 L…直線部分 X…折れ目 M…外周側連結部 N…内周側連結部 40…電気音響素子 41…円環状錘体 42…下ヨーク 42a…円形底台 42b…周壁 42c…底面 43…円盤状磁石 44…上ヨーク 45…電磁コイル(ソレノイド) 45a…引出し線 46…リンガ振動板 46a…透孔 46b…円弧状肉抜き孔 46c…張出片 46d…樹脂流通孔 48…樹脂被覆層 48a…架橋樹脂部 S…共鳴室 50…蓋板 50a…通し孔 50b…放音孔 60…円環状スペーサ 61…切欠き 80…端子台 81…台本体 82…ピン取付孔 85…中継端子ピン 85a…上端側 85b…下端側 86…係合部 87…係合溝 90…基板 91…半田。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G10K 9/12 G10K 9/12 E // H04M 1/00 H04M 1/00 K

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状ケースの一方開口側に被せて固定し
    た板バネの上に電気音響素子を載せて固定し、その電気
    音響素子の電磁コイルが固定されたリンガ振動板を前記
    ケースの他方開口側に被せて固定した音響・振動併用式
    報知器であって、 前記ケースの前記一方開口側の端部は、切り起こされた
    基板孔差し込み用脚片を一体的に具備することを特徴と
    する音響・振動併用式報知器。
  2. 【請求項2】 筒状ケースの一方開口側に被せて固定し
    た板バネの上に電気音響素子を載せて固定し、その電気
    音響素子の電磁コイルが固定されたリンガ振動板を前記
    ケースの他方開口側に被せて固定した音響・振動併用式
    報知器であって、 前記ケースの外周面の一部に取り付けられた絶縁樹脂製
    の端子台と、この端子台に貫通して固定されており、一
    方端側を基板孔差し込み用脚部とし他方端側を前記電磁
    コイルの引出し線の絡げ部とする中継端子ピンと、を備
    えて成ることを特徴とする音響・振動併用式報知器。
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