JPH1169473A - 制振板および制振装置 - Google Patents

制振板および制振装置

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JPH1169473A
JPH1169473A JP21755797A JP21755797A JPH1169473A JP H1169473 A JPH1169473 A JP H1169473A JP 21755797 A JP21755797 A JP 21755797A JP 21755797 A JP21755797 A JP 21755797A JP H1169473 A JPH1169473 A JP H1169473A
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JP
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vibration
plate
damping
damping plate
plates
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JP21755797A
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English (en)
Inventor
Toshio Okawa
利男 大川
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OOKAWA ATSUKO
Original Assignee
OOKAWA ATSUKO
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】制振装置の吸振特性を、更に一層向上させると
ともに、更に一層安価に形成する。 【解決手段】制振装置8は、2つの第1および第2制振
板ユニット12,13と、制振板の腕部を保護する保護
部材14と、2つの第1および第2制振板ユニット1
2,13を固定支持する固定支持台5とから構成されて
いる。第1および第2制振板ユニット12,13は同じ
に構成されているが、第2制振板ユニット13は第1制
振板ユニット12に対して裏返した関係になっている。
制振板ユニット12,13の2枚の制振板1A,1A′は
外形寸法が同じに設定されているが、制振板1A′には
切欠10が形成されていて、重心位置が制振板1Aと異
なっている。これにより、固有振動数帯域を簡単にかつ
安価に変化させることができる。他の制振板1B,1
B′;1C,1C′も同じである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばオーディオ
機器のスピーカキャビネットやオルゴール等の振動源が
駆動時発生する振動を抑制するため制振板とその制振板
を用いた制振装置の技術分野に属し、特に、例えばスピ
ーカキャビネットにおいては発生する音がその音の共振
音圧および/または駆動時の振動によって変調を受けな
いようにしてクリヤーな音を発生させるようにするな
ど、低振動数から高振動数にわたる振動を効果的に抑制
するための制振装置の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、オーディオ機器におけるスピーカ
キャビネットは、図21に示すように再生音を発生する
スピーカ31が固定支持された表板32と、この表板3
2に対向するようには位置された裏板33と、これらの
表板32および裏板33を接続する、上方の天板34、
下方の底板35および左右の側板36とから箱状に形成
されている。これにより、図に示すようにスピーカ31
から発生される再生音がスピーカキャビネットの前方へ
放射されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
スピーカキャビネットにおいては、スピーカ31から放
射された音は、スピーカキャビネットの前方だけでな
く、スピーカ31の後方のスピーカキャビネット内に
も、前面からの音波とは逆位相の音波(以下、逆相音波
という)が放射される。このため、スピーカキャビネッ
ト内部には、キャビネットの固有振動による共振現象が
生じるとともに、この共振現象により、定在波が発生す
る。
【0004】そして、この定在波の音圧がスピーカコー
ンに後面から作用し、前面からの再生音を変調させるた
め、この再生音の音波波形は、スピーカ31に入力され
た信号波形と同一ではなく、歪んだ波形となる。その場
合、この定在波による再生音の変調は、キャビネットの
固有振動数と内部への放射音波の周波数が一致したと
き、最大となる。したがって、このとき前面からの再生
音を聴くと、再生音は箱鳴りといわれる音に感じ、本来
の原音そのものの音を聴くことができない。
【0005】そこで、従来は図21に示すようにスピー
カキャビネットの各板の板厚を約9mm以上に厚くして、
定在波の音圧によって各板ができるだけ振動しないよう
にして定在波の音をスピーカキャビネット内に封じ込め
るようにしている。しかしながら、このように単に板厚
を厚くしただけでは十分に各板の振動を十分に抑制する
ことはできないばかりでなく、各板に当たって反射する
音が増幅されるため、定在波がより強くなってしまう。
そのため、更に各板の内面に吸音材37を貼付して定在
波の音をできるだけ吸音することが行われている。
【0006】しかしながら、この吸音材でも定在波の発
生防止を効果的にかつ十分に行うことができないばかり
でなく、吸音材の貼付状態が作業者によってばらついて
しまい、常に安定した吸音特性を得ることができないと
いう問題が依然として生じている。また、各板厚を厚く
することでキャビネットの重量が重くなるばかりでな
く、吸音材の貼付作業が煩雑であり、しかもコストが高
いという問題もある。
【0007】このようなことから、本出願人は、振動源
の振動をより一層効果的に制振することができるととも
に、安定した吸振特性を有する制振板および制振装置、
およびスピーカからの再生音が変調を受けないようにし
て、原音そのものにできるだけ近づけたクリヤーな音を
出することのできるスピーカキャビネットを発明し、先
に特許出願している(特願平8ー315066号)。
【0008】本発明の目的は、この特願平8ー3150
66号の制振板および制振装置の吸振特性を更に一層向
上させることができるとともに、更に一層安価に形成す
ることのできる制振板および制振装置を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、一端が固定端となっている所定幅の腕部と、この
腕部の他端に連結されている質量部とからなり、前記腕
部と前記質量部とはともに平らな薄板から形成されてい
る制振板であって、前記質量部が、前記制振板の重心が
前記腕部の一側に位置するようにして前記腕部に連結さ
れており、前記質量部の一部が前記腕部との連結部より
前記腕部側に延設されているとともに、前記質量部の一
部と前記腕部との間に所定幅で所定長さの間隙が形成さ
れていて、所定の固有振動数帯域を有している第1制振
板と、この第1制振板の外形寸法と同じ外形寸法に形成
されるとともに、前記質量部の一部に切欠を形成するこ
とにより重心の位置を前記第1制振板の重心位置と異な
るように設定されている第2制振板との一対にして設け
られたことを特徴としている。
【0010】また請求項2の発明は、大きさが種々の異
なる相似形に形成された所定枚数の前記第制振板からな
り、これらの制振板がそれぞれ異なる固有振動数帯域を
有しているとともに、1つの制振板の前記固有振動数帯
域の一部と次の大きさの制振板の前記固有振動数帯域の
一部とが互いに重なるように、前記各制振板の固有振動
数帯域がそれぞれ設定されているとともに、振動源の振
動によって振動される振動板と、この振動板に固定さ
れ、前記各制振板の前記各腕部を固定支持する固定支持
台とを少なくとも備えていることを特徴としている。
【0011】更に請求項3の発明は、すべての制振板が
同じ向きになるようにして固定支持台に固定支持されて
いることを特徴としている。
【0012】更に請求項4の発明は、振動源の振動圧を
直接受ける第1受圧板を備えるとともに、前記振動板の
振動を受ける第2受圧板を備え、更に大きさが種々の異
なる相似形に形成された所定枚数の前記第制振板からな
り、これらの制振板がそれぞれ異なる固有振動数帯域を
有しているとともに、1つの制振板の前記固有振動数帯
域の一部と次の大きさの制振板の前記固有振動数帯域の
一部とが互いに重なるように、前記各制振板の固有振動
数帯域がそれぞれ設定されている第1および第2制振板
ユニットを備え、前記第1受圧板に第1制振板ユニット
を取り付けるとともに、前記第2受圧板に第2制振板ユ
ニットを取り付け、更に前記第1および第2受圧板間を
所定の間隔を置いて連結間隔部材によって連結するとと
もに、前記第1および第2受圧板間に形成された開口部
を覆い部材によって覆うことにより、前記記第1および
第2受圧板間の空間を密閉状態に設定したことを特徴と
している。
【0013】更に請求項5の発明は、前記第1および第
2受圧板間に形成された開口部を覆う覆い部材の部分
を、蛇腹状に形成したことを特徴としている。更に請求
項6の発明は、前記制振板が、ポリプロピレンによって
形成されていることを特徴としている。
【0014】
【作用】このような構成をした本発明の制振板において
は、間隙が設けられることにより、固有振動数帯域の幅
が効果的に広がる。これにより、制振板は幅のより広い
周波数帯域の振動数に対応して共振するとともに、この
制振板の共振の板振動により、振動源の振動の機械的エ
ネルギが制振板の内部摩擦で熱エネルギに変換されてる
ことにより吸振されるようになる。したがって制振板は
振動数が広い周波数帯域にわたるような振動も確実にか
つ十分に吸振するようになる。
【0015】また、第1および第2制振板を同一寸法に
形成しているので、制振板製造上の歩留まりがよくなる
とともに、加工工数が削減し、したがってコストが低減
する。更に、第2制振板の質量部に切欠を設けることに
より、重心位置が異なるようになるので、簡単に制振板
の固有振動数帯域が変化するようになる。したがって、
制振板の切欠を設ける位置を適宜設定することにより、
制振板の固有振動数帯域を調整することができる。
【0016】更に、これらの第1および第2制振板を適
宜組み合わせることにより、制振装置は、低周波数から
高周波数まで広範囲の固有振動数帯域が簡単にかつ安価
に設定されるようになる。
【0017】更に、第1受圧板が振動源の振動圧を直接
受け、この第1受圧板の振動が第1制振板ユニットで吸
収されるようになる。また、同時に振動源の振動圧によ
り振動板が振動し、第2受圧板がこの振動板の振動を受
け、この第2受圧板の振動が第2制振板ユニットで吸収
されるようになる。このように、第1および第2受圧板
がそれぞれ異なった形で振動を同時に吸収するようにな
るので、本発明の制振装置は、吸振効果がきわめて大き
くなる。
【0018】更に、例えば音波が第1受圧板の方へ伝達
されてくると、この音波は第1受圧板に直接当たるとと
もに、その回折作用により第1受圧板の裏側にも侵入し
ようとするが、この音波の第1受圧板裏側への侵入は、
覆い部材によって阻止される。したがって、第1受圧板
は音波の回折作用の影響を受けることがなくなり、第1
受圧板によって音波の音圧を効果的に受圧するようにな
る。これにより、制振装置の吸振効果がより一層大きく
なる。
【0019】特に、制振板を比較的大きな粘弾性を有す
るポリプロピレンによって形成することにより、制振板
の腕部が折れ難くなるとともに、制振板が優れた吸振能
力を有するようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。なお、本発明の制振装置は、基本的
に前述の特願平8ー315066号に提案している制振
板および制振装置の原理を利用しているので、以下の本
発明の説明において、前述の出願の明細書および図面に
開示されている部分については、それらの明細書および
図面を参照することにしてその詳細を省略し、簡単に説
明する。また、以下の各例の説明において、同じ構成要
素には同じ符号を付すことにより、その詳細な説明は省
略する。
【0021】図1は、本発明の制振装置に用いられて本
発明の基本的構成をなす、前述の特願平8ー31506
6号で提案している制振板を示し、(a)はその平面
図、(b)はその正面図、(c)はその右側面図であ
る。
【0022】図1に示すように本例の制振板1は、一端
が固定端2aとなっている腕部2と、この腕部2の他端
2bに連結されている質量部3とからなり、これらの腕
部2と質量部3とは所定厚の平板の単一部材から一体に
形成されている。
【0023】腕部2と質量部3との間には、スリット、
切り込み、あるいは狭幅の凹嵌部等により構成された間
隙4が形成されている。この間隙4の一端部4aの、図
1(a)において左右方向位置は、この制振板1の重心
Gの左右方向位置G1を左側に超えない範囲でこの左右
方向位置G1にできるだけ接近して設定されている。
【0024】図2は、この制振板1の振動特性を説明
し、(a)は平面図、(b)は部分的に断面をとった正
面図である。
【0025】図2(a)および(b)に示すように、こ
の制振板1は、その腕部2の固定端2aを固定ボルト7
により固定支持台5と押さえ部材6との間に挟圧するこ
とにより、堅固に固定支持される。
【0026】ところで、このように固定支持された制振
板1は、質量部3の周縁の1点を上から力Fで押圧して
下方に押し下げて弾くと振動するようになるが、このと
きの一次固有振動数(以下、単に固有振動数と表記す
る)fは、図3に示すように質量部3の周縁の位置によ
って変化し、角3aと角3bの間で角3bに近い質量部
3の周縁位置3fで固有振動数f3fが最も低く、以下角
3a,3b,3c,3dの順に各固有振動数f3a,f3b,f
3c,f3dが高くなる(つまり、f3f<f3a<f3b<f3c
<f3d)。なお、図3において縦軸は制振板3fの周縁
の各位置における大きな振幅で共振しやすいことを表
し、便宜上これを本発明では共振容易度(あるいは共振
鋭度)と呼ぶことにする。このように間隙4を設けるこ
とにより、制振板1の固有振動数fの帯域が大幅に広が
るとともに、全体的に固有振動数がかなり低くシフトす
ることが分かる。
【0027】更に、図4(a)ないし(d)に示すよう
に、同形状で異なる寸法の4枚の制振板1A,1B,1
C,1Dを形成する。図5に示すように、これらの制振
板1A,1B,1C,1Dはそれぞれ異なる幅の固有振動
数帯域を有しているとともに、全体的には固有振動数は
これらの順に高く、更に共振の容易度がこれらの順に小
さくなっている。その場合、制振板1Aの固有振動数帯
域の一部と制振板1Bの固有振動数帯域の一部とが互い
に重なるように、また制振板1Bの固有振動数帯域の他
の一部と制振板1Cの固有振動数帯域の一部とが互いに
重なるように、更に制振板1Cの固有振動数帯域の他の
一部と制振板1Dの固有振動数帯域の一部とが互いに重
なるように、各制振板1A,1B,1C,1Dの固有振動
数帯域がそれぞれ設定されている。このように、制振板
1A,1B,1C,1Dの大きさによって固有振動数が異
なることから、制振板1A,1B,1C,1Dの大きさを
適宜設定することにより、固有振動数を調節することが
できる。また、質量部の質量の大きさまたは腕部の厚み
によっても、固有振動数が異なり、したがって制振板1
A,1B,1C,1Dのこれらの値を適宜設定することに
より、同様に固有振動数を調節することができる。
【0028】そして、図6(a)および(b)に示すよ
うに、これらの各制振板1A,1B,1C,1Dの腕部2
の固定端2aをそれぞれ振動板9に固定された固定支持
台5と押さえ部材6との間で固定ボルト7により挟圧し
て、各制振板1A,1B,1C,1Dを振動板9に固定支
持することにより、制振装置8が構成される。
【0029】このように構成された本例の制振装置8に
おいては、振動板9が振動すると、固定支持台5を介し
て各制振板が振動するようになる。その場合、振動板9
の振動の振動数が1つの制振板の固有振動数帯域内にあ
るときは、振動板9の振動の振動数と同じ固有振動数f
を有するその制振板の周縁位置における振動軸に沿っ
て、その制振板が共振するようになる。その場合、振動
源の振動の機械エネルギが振動板9の振動の機械エネル
ギに変換され、更にこの振動板9の機械エネルギは、こ
の制振板の板振動によって生じる制振板の内部摩擦で熱
エネルギに変換されて放散される。
【0030】このように、振動板9の振動の機械エネル
ギは制振板の熱エネルギに変換されて放散されるので、
振動板9の振動はこれらの制振板が振動することによっ
て効果的に抑制されるようになる。その場合、制振板に
よる振動板9の吸振は制振板1の共振時に最大となるの
で、制振板が共振することにより、振動板9の振動が大
きく抑制される。
【0031】その場合、各制振板1A,1B,1C,1D
がそれぞれ図5に示すような固有振動数帯域を有してい
るので、その総固有振動数帯域は、制振板1Aの最小固
有振動数3fから制振板1Dの最大固有振動数3dまで
一層大幅に広い範囲となっている。したがって、この例
の制振装置8では、振動板9の振動が一層広い振動数範
囲にわたって、効果的に抑制されるようになる。
【0032】図7は、本発明の制振板の実施の形態の一
例を示す図である。前述の図4に示す各制振板1A〜1
Dは、それぞれ基本的に寸法を異ならせて、それらの固
有振動数帯域を異ならせるようにしているが、このよう
に各制振板1A〜1Dをすべて異なる寸法に形成したの
では、制振板製造上の歩留まりが悪いだけではなく、加
工工数が多くなってしまい、必然的にコストが高くなっ
てしまう。
【0033】そこで、図に示すように本例の各制振板1
A;1A′〜1C;1C′は、次のようにして形成されて
いる。すなわち、図7(a)に示す制振板1Aと図7
(b)に示す制振板1A′とは、それらの外形寸法が基
本的に同じに設定され、ただ図7(b)の制振板1A′
の質量部3には、三角形の切欠10が設けられるが、図
7(a)の制振板1Aの質量部3には、この切欠10が
設けられない。このように切欠10が設けられることに
より、制振板1A′の重心G′の位置が切欠10のない
制振板1Aの重心Gの位置から図7(b)の矢印で示す
腕部2から離れる方向に若干シフトするようになる。こ
の重心移動により、制振板1A′の固有振動数を、制振
板1Aの重心位置Gより若干変化させることができるよ
うになる。この重心移動および固有振動数の若干の変化
については、前述の特願平8ー315066号公報に記
載されている。
【0034】また、両制振板1A,1A′の各腕部2に
は、それぞれ同じ位置に同じ大きさの矩形状の切欠11
が設けられている。この切欠11は、後述するように制
振板の腕部を制振板支持部材(図10に図示)の溝に嵌
入しかつ接着剤で接着した際に、この切欠11に接着剤
が侵入しかつ固着することにより、制振板の腕部が制振
板支持部材の溝から抜け出るのを防止するためでのもの
である。
【0035】このようにして、まったく同じ外形寸法の
制振板1Aを2枚形成し、その1枚の制振板1Aの質量
部3に三角形状の切欠10を形成することにより、制振
板1Aと異なる固有振動数帯域の制振板1A′を形成す
ることができる。その場合、切欠10の大きさおよび位
置は、制振板1Aの外形寸法に応じて適宜設定すればよ
い。
【0036】これらの制振板1A,1A′によれば、ま
ったく同じ外形寸法に形成した2枚の制振板の一方に切
欠10を形成するだけで済むので、制振板の加工工数が
低減するとともに制振板製造上での歩留まりが良くな
り、コストがきわめて大幅に低減する。
【0037】図7(c)に示す制振板1Bと図7(d)
に示す制振板1B′とは、同様にして外形寸法が互いに
同じに設定され、かつ一方の制振板1B′に切欠10が
設けられている。また、これらの制振板1B,制振板1
B′は、それらの外形寸法が前述の制振板1A,制振板
1A′よりも小さく設定されている。更に、これらの制
振板1B,1B′の腕部2にも、それぞれ前述と同様の
矩形状の切欠11が設けられている。
【0038】更に、同様にして図7(e)に示す制振板
1Cと図7(f)に示す制振板1C′も外形寸法が互い
に同じに設定され、かつ一方の制振板1C′に切欠10
が設けられている。また、これらの制振板1C,1C′
は、それらの外形寸法が前述の制振板1A,1A′;1
B,1B′よりも小さく設定されている。なお、これら
の制振板1C,1C′の腕部2には、前述の切欠11が
設けられていない。後述するように、これらの制振板1
C,1C′の腕部2の接着部が比較的長くとれるので、
腕部2の接着が堅固となって腕部2が溝から抜け難くな
ることから、切欠11を設ける必要はないためである。
【0039】こうして、固有振動数帯域の異なる6枚の
制振板1A,1A′;1B,1B′;1C,1C′が簡単
にかつ安価に形成されるようになる。これらの6枚の制
振板1A,1A′;1B,1B′;1C,1C′はポリプ
ロピレン樹脂から形成されており、このポリプロピレン
は比較的大きな粘弾性を有しているため、腕部2が折れ
難いとともに、制振板が優れた吸振能力を有するように
なる。また、ポリプロピレンを接着するための接着剤と
してエポキシ系の接着剤が有効であるが、このエポキシ
系の接着剤は接着後硬く固まるので、ポリプロピレンの
接着強度が大きくなり、制振板の腕部2に設けられた切
欠11の効果がより大きく発揮できるようになる。
【0040】なお、図8に示すように制振板1A′の切
欠10を質量部3の1つの角部に設けた制振板1A″を
形成することもできる。この場合には、重心G′の位置
は、図に矢印で示すように腕部側に若干シフトする。他
の制振板1B″および1C″についても同様である。
【0041】次に、これらの6枚の制振板1A,1
A′;1B,1B′;1C,1C′を用いて構成される制
振装置8について、説明する。図9は、これらの6枚の
制振板を用いた制振装置8の一例を示し、(a)は平面
図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【0042】図9に示すように、この例の制振装置8
は、大きく分けて、2つの第1および第2制振板ユニッ
ト12,13と、制振板の腕部を保護する保護部材14
と、2つの第1および第2制振板ユニット12,13を
固定支持する固定支持台5とから構成されている。
【0043】図10は、一方の第1制振板ユニット12
を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側
面図、(d)は(a)におけるXD−XD線に沿う制振板支
持部材の断面図である。
【0044】図10に示すように、第1制振板ユニット
12は、図7に示す6枚の制振板1A,1A′;1B,1
B′;1C,1C′と、これらの制振板を支持する制振
板支持部材15とから構成されている。制振板支持部材
15は矩形状平板で形成されており、同図(a)および
(d)に示すように相対向する2辺の側縁に沿って、各
制振板の腕部2が嵌入可能な一対の凹溝16,16′が
形成されている。更に、制振板支持部材15の中央部に
は、制振装置8を振動板に固定するためのねじおよびそ
のねじをねじ込むための工具が挿入可能な貫通孔17が
穿設されている。
【0045】そして、同図(a)に示すように制振板1
Aの腕部2の所定位置に接着剤を塗布した後、腕部2の
接着剤塗布部を制振板支持部材15の一方の溝16の所
定位置に、この溝と直交する方向に嵌入しかつ接着剤を
固化することにより、制振板1Aを制振板支持部材15
に固定支持する。同様にして、制振板1Bの腕部2に接
着材を塗布してこの溝16の所定位置に、この溝と直交
する方向に嵌入しかつ接着剤を固化することにより、制
振板1Bを制振板支持部材15に固定支持する。その場
合、これらの制振板1A,1Bは、それらの切欠11に
接着剤が侵入し固化するので、それらの腕部2の接着面
積が小さくても、腕部2は溝16から抜けなくなり、制
振板1A,1Bは制振板支持部材15に堅固に固定支持
されるようになる。
【0046】更に、制振板1Cの腕部2の所定位置に接
着剤を塗布した後、腕部2の接着剤塗布部を溝16の所
定位置に、この溝16の延設方向に嵌入しかつ接着剤を
固化することにより、制振板1Cを制振板支持部材15
に固定支持する。その場合、腕部2を溝16の延設方向
に嵌入することから、腕部2の接着面積を大きくとれる
ので、切欠11が設けられていなくても、腕部2は溝1
6から抜けなくなり、制振板1Cは制振板支持部材15
に堅固に固定支持されるようになる。
【0047】一方、切欠10が設けられている3枚の制
振板1A′,1B′,1C′も、それぞれ制振板1A,1
B,1Cとまったく同じようにして他方の溝16′に固
定支持される。その場合、制振板1Aと制振板1A′、
制振板1Bと制振板1B′、制振板1Cと制振板1C′
が、それぞれ制振板支持部材15の中心点に関して点対
称となるように配置されている。このようにして、第1
制振板ユニット12が形成される。
【0048】また、他方の第2制振板ユニット13は第
1制振板ユニット12とまったく同じであるが、制振装
置8の組立時に第1制振板ユニット12と逆に配置され
る。すなわち、第2制振板ユニット13は、制振装置8
の組立時に図10(a)に示す第1制振板ユニット12
を左右方向に裏返した状態に配置される。
【0049】図11は、保護部材14を示し、(a)は
平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。保護
部材14は、図7に示す6枚の制振板の腕部2の切損を
防止するために設けられており、図11に示すように矩
形状の平板で形成されている。この保護部材14の中心
には、前述の制振板支持部材15の貫通孔17と同じ貫
通孔18が穿設されている。
【0050】図12は、固定支持台5を示し、(a)は
平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。図1
2に示すように、固定支持台5は、帯状の平板からなり
第2制振板ユニット13が直接接合される制振板ユニッ
ト接合部19と、この制振板ユニット接合部19の中央
に接合された固定支持部20とからなっている。この固
定支持部20の裏面(振動板に接合する面)には、両面
接着テープ21が接着されている。この両面接着テープ
21により、制振装置8が振動板に固定支持されるよう
になっている。なお、制振装置8の、両面接着テープ2
1による振動板への固定支持に代えて、ねじによる固定
支持を可能にするために、固定支持台5の中央には、ね
じがねじ込まれる小さな貫通孔22が穿設されている。
【0051】このように構成された2つの第1および第
2制振板ユニット12,13、保護部材14、および固
定支持台5を用いて、図9に示す制振装置8を組み立て
るには、まず1つの第1制振板ユニット12を裏返しに
して第2制振板ユニット13の状態にし、第2制振板ユ
ニット13の制振板支持部材15の上に、もう1つの第
1制振板ユニット12を裏返しにしない状態でこの第1
制振板ユニット12の制振板支持部材15を載置し、両
制振板支持部材15を接着剤で互いに接合する。その場
合、両制振板支持部材15の貫通孔17を互いに整合さ
せるとともに、両制振板支持部材15の互いに対応する
制振板どうしの延設方向が一致するようにして第1およ
び第2制振板ユニット12,13を重ね合わせるように
する。
【0052】次に、第1制振板ユニット12の制振板支
持部材15の上に、保護部材14を載置しかつ接着剤で
接合する。その場合、制振板支持部材15の貫通孔17
と、保護部材14の貫通孔18とを整合させるようにす
る。更に、第2制振板ユニット13の制振板支持部材1
5の下を、固定支持台5の制振板ユニット接合部19の
中央部に載置し、接着剤で接合する。その場合、制振板
支持部材15の貫通孔17と固定支持台5のねじ孔20
とを整合させるとともに、制振板ユニット接合部19の
長手方向が第1および第2制振板ユニット12,13の
大きな制振板1A,1A′,1B,1B′の延設方向に直
交するように配置する。こうして、図9に示す制振装置
8が完成する。
【0053】図13は、制振装置8が取り付けられたス
ピーカキャビネット23を示し、(a)は平面図、
(b)は正面図である。このようにして形成された制振
装置8は、図13に示すように例えばスピーカキャビネ
ット23の左右両側板24,25の外側、天板26の外
側、および裏板27の外側に、それぞれ固定される。こ
のとき、各制振装置8の固定は、両面接着テープ21に
よる固定でもよいし、ねじによる固定でもよい。また、
制振装置8の各板24,25,26,27への固定位置
は、各板24,25,26,27の中心位置となるように
するのが望ましい。これは、各板24,25,26,27
の振動の振幅は中心位置で最大となるので、最大振幅位
置で吸振するようにすれば最も効果的に吸振を行うこと
ができるようになるためである。もちろん、これに限定
されることなく、スピーカキャビネット23の設置場所
等により、制振装置8の取付位置が制限される場合など
には、制振装置8は必ずしも中心位置に取り付ける必要
はない。
【0054】このように制振装置8が外側に取り付けら
れたスピーカキャビネット23においては、スピーカか
ら発せられた音が後方へ伝達されたとき、スピーカキャ
ビネット23の固有振動に基づいて生じる共振現象によ
り、定在波が発生し、この定在波の音圧により、スピー
カキャビネット13の各板24,25,26,27が振動
するようになるが、これらの板24,25,26,27の
振動は、制振装置8に伝達される。制振装置8に伝達さ
れた振動は、各制振板1A,1A′、1B,1B′、およ
び1C,1C′によって吸振される。このとき、各制振
板1A,1A′、1B,1B′、および1C,1C′によ
って、制振装置8の有する固有振動数帯域が低周波数か
ら高周波数まで広範囲にわたっているため、スピーカか
ら発せられる高音から低音までのほとんどの周波数の振
動が制振装置8の各制振板1A,1A′、1B,1B′、
および1C,1C′のいずれかによって効果的に吸振さ
れるようになる。したがって、スピーカから後方に発せ
られる音が、スピーカキャビネット23の板24,25,
26,27から外部に放射されなくなり、箱鳴り現象が
抑制される。これにより、スピーカから前方へ発せられ
た再生音は、これらの板24,25,26,27から放射
される音に影響されなくなり、変調されないクリヤーな
音となる。
【0055】ところで、図13に示すスピーカキャビネ
ット23は、更に他の3つの制振装置40によって支持
されており、この制振装置40によって、スピーカキャ
ビネット23の全体の振動が吸振されるようになってい
る。
【0056】図14は、この制振装置40を示し、
(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は下面図であ
る。図14に示すように、制振装置40は平面視がほぼ
正方形に形成されており、その上面に円形平坦膨出部4
1が形成されているとともに、下面に正方形平坦膨出部
42が形成されている。
【0057】図15に示すように、更にこの制振装置4
0は、周方向に側壁を構成する正方形の角筒状部43
と、この角筒状部43の上端に接合されるとともに円形
平坦膨出部41が形成された、弾性板からなる第1受圧
板44と、角筒状部43の下端に接合されるとともに正
方形平坦膨出部42が形成された、弾性板からなる第2
受圧板45とからボックス状容器46を備えている。
【0058】このボックス状容器46内には、図7
(a)に示す2枚の制振板1Aと、図7(c)に示す2
枚の制振板1Bと、図7(e)に示す2枚の制振板1C
と、図8に示す質量部3の角部に切欠10が設けられ
た、それぞれ2枚ずつの制振板1A″,1B″,1C″と
が収容されている。これらの制振板は、1つの台形状の
制振板支持部材15によって支持されている。この制振
板支持部材15には、その長辺側の端縁に沿って、制振
板の腕部2が嵌入可能な溝16が上下方向に5本形成さ
れている。一番上の溝16には、2枚の制振板1Bの腕
部2が前述の場合と同様に嵌入されて接着剤で固定され
ている。同様にして、次の下の溝16には、2枚の制振
板1Aの腕部2が前述の場合と同様に嵌入されて接着剤
で固定され、次の下の溝16には、2枚の制振板1B″
の腕部2が前述の場合と同様に嵌入されて接着剤で固定
され、更に次の下の溝16には、2枚の制振板1A″の
腕部2が前述の場合と同様に嵌入されて接着剤で固定さ
れている。更に、最下位置にある溝16には、2枚の制
振板1Cと2枚の制振板1C″の腕部2が前述の場合と
同様に嵌入されて接着剤で固定されている。その場合、
2枚の制振板1C″が内側に、また2枚の制振板1Cが
外側になるように配置されている。なお、この場合には
制振板1C,1C″の各腕部2の接着面積が比較的小さ
いので、これらの各腕部2にも切欠11を設けて、制振
板1C,1C″の抜け止めを行うようにすることもでき
る。こうして、制振板ユニット47が形成される。そし
て、このようにこれらのすべての制振板が制振板支持部
材15に取り付けられた状態では、すべての制振板が同
一方向に延設されるようになる。こうして、角筒状部4
3によって形成される狭い正方形のボックス状空間内
に、すべての制振板が効率よく収容される。
【0059】この制振板ユニット47は、振動が伝達さ
れる第1受圧板44に取り付けられるが、その場合前述
と同様に第1受圧板44の中心の最大振幅の位置に取り
付けられるのが、振動を効果的に吸収する上で望まし
い。しかしながら、前述のようにすべての制振板を同一
方向に1つの制振板支持部材15で固定支持した場合
は、制振板支持部材15は一側に偏った配置となるの
で、角筒状部43によって形成される狭いボックス状空
間内にすべての制振板を収容させながら、しかも一側に
偏った制振板支持部材15を第1受圧板44の中心位置
に直接固定することは不可能である。
【0060】そこで、本例の制振装置40は、図15
(b)に示すように制振板支持部材15を、帯板状の弾
性支持部材48を介して第1受圧板44の中心位置に固
定するようにしている。すなわち、弾性支持部材48の
一端の上面に、薄板状の固定支持台5を接合するととも
に、弾性支持部材48の他端の下面に、制振板支持部材
15を接合し更に固定支持台5を第1受圧板44の中心
位置に接着固定するようにしている。このようにするこ
とにより、狭いボックス状空間内にすべての制振板を収
容させながら、しかも制振板支持部材15を第1受圧板
44の中心位置に固定することが可能となる。
【0061】このように構成された制振装置40におい
ては、振動源であるスピーカキャビネット23をこの制
振装置40を介して、床に設置する。その場合、制振装
置40を、制振板ユニット47が取り付けられている第
1受圧板44が上になるようにして設置するが、第1受
圧板44には円形膨出部41が形成されているので、第
1受圧板44側を簡単にかつ正確に識別でき、制振装置
40を上下逆に誤って設置することが確実に防止され
る。
【0062】このようにスピーカキャビネット23が設
置された状態で、スピーカの作動により、スピーカキャ
ビネット23がスピーカの発する音の周波数に応じて種
々の周波数で振動すると、この振動が制振装置40の第
1受圧板44に伝達され、この第1受圧板44も同様に
振動する。この第1受圧板44の振動は、固定支持台
5、弾性部材48、および制振板支持部材15を介して
各制振板に伝達され、前述と同様に低周波数の振動から
高周波数の振動まで効果的に吸収されるようになる。
【0063】図16は、本発明の制振装置の他の例を示
し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は下面図
である。図16に示すように、制振装置50は、ほぼ直
方体の密閉箱状のダンパ51内に、2組の第1および第
2制振板ユニット52,53が収容されるとともに、ダ
ンパ51の外面中央部に固定支持台5が接合されて形成
されている。
【0064】図17に示すように、ダンパ51は、それ
ぞれ中心に後述する制振板支持部材15の貫通孔17と
同じ大きさの貫通孔54,55を有して樹脂等の弾性板
から同じ大きさに形成された第1および第2受圧板5
6,57と、これらの第1および第2受圧板56,57の
短辺側両側縁をそれぞれ所定間隔を置いて連結する一対
の連結間隔部材58,59と、第1および第2受圧板5
6,57の長辺側両側縁間の開口部60を完全にかつ蛇
腹状に覆うようにして、第1および第2受圧板56,5
7の全面にまたは一部に貼着された布、紙等の覆い部材
61とから構成されている。
【0065】また、第1および第2制振板ユニット5
2,53はともにまったく同じ構成を有しており、図7
(a),(c),(e)にそれぞれ示す3枚の制振板1
A,1B,1Cと、図8に示す3枚の制振板1A″,1
B″,1C″と、これらの制振板を支持する、図10に
示す制振板支持部材15と同じ制振板支持部材15とか
ら構成されている。
【0066】そして、図10に示す第1制振板ユニット
12と同じようにして、6枚の制振板1A,1B,1C,
1A″,1B″,1C″の各腕部2を制振板支持部材15
の溝16,16′に嵌入し接着剤で固定することによ
り、6枚の制振板1A,1B,1C,1A″,1B″,1
C″を制振板支持部材15に取り付けて第1および第2
制振板ユニット52,53を形成する。そして、一方の
第1制振板ユニット52の制振板支持部材15の上面
を、第1受圧板56の中心に接着固定する。その場合、
制振板支持部材15の貫通孔17とを第1受圧板56の
貫通孔54とを整合させる。なお、制振板支持部材15
および第1受圧板56に、初めはそれぞれ貫通孔17,
54を設けないで、制振板支持部材15と第1受圧板5
6とを接合した後、貫通孔17,54を一気に穿設する
ようにしてもよいことは言うまでもない。
【0067】また、第2制振板ユニット52は、他方の
第2制振板ユニット53の制振板支持部材15の下面
を、第2受圧板57の中心に接着固定する。その場合、
制振板支持部材15の貫通孔17とを第2受圧板57の
貫通孔55とを整合させる。これらの貫通孔17,55
は、前述の第1制振板ユニット52の場合と同様に、制
振板支持部材15と第2受圧板57との接着後に穿設す
るようにしてもよい。
【0068】更に、このようにして形成された第1およ
び第2制振板ユニット52,53と第1および第2受圧
板56,57との接合体を、それぞれの制振板支持部材
15が所定間隔をおいて対向するようにして配置し、こ
の状態で第1および第2受圧板56,57の短辺側の両
端を一対の連結間隔部材58,59で連結する。その場
合、両制振板支持部材15間の所定間隔は、第1および
第2受圧板56,57がそれぞれ振動圧を受圧して振動
したとき、両制振板支持部材15が互いに接触しない程
度の大きさに設定されている。
【0069】そして、このように連結された第1および
第2制振板ユニット52,53の第1および第2受圧板
56,57の長辺側の両端間に形成される開口部60を
覆うようにして、布、紙等の覆い部材61を配置すると
ともに、この覆い部材61を第1および第2受圧板5
6,57の全面または一部の面に接着剤で貼着する。そ
の場合、第1および第2受圧板56,57の中央部が振
動により弾性変形をし易いように、第1および第2受圧
板56,57の長辺側の両端間において、覆い部材61
に凹状の蛇腹状の伸縮部61aを形成する。なお、蛇腹
状の伸縮部61aは外側に突出した凸状に形成すること
もできる。このようにして、第1および第2受圧板5
6,57と一対の連結間隔部材58,59とによって形成
され、各制振板が収容される空間が密閉された状態にさ
れる。
【0070】更に、第2制振板ユニット53の第2受圧
板57またはこの第2受圧板57に貼着された覆い部材
61の下面に、前述と同様に固定支持台5の制振板ユニ
ット接合部19の中央部を接着剤で接合する。その場
合、制振板支持部材15の貫通孔17と固定支持台5の
ねじ孔20とを整合させるとともに、制振板ユニット接
合部19の長手方向が第1および第2受圧板56,57
の長辺方向に直交するように配置する。こうして、図1
6に示す制振装置50が完成する。
【0071】図18は、この制振装置50が取り付けら
れたスピーカキャビネット23を示し、(a)は平面
図、(b)は正面図である。このようにして形成された
制振装置50は、図18に示すように例えばスピーカキ
ャビネット23の左右両側板24,25の内側、天板2
6の内側、および裏板27の内側に、それぞれ固定され
る。このとき、各制振装置50の固定は、両面接着テー
プ21による固定でもよいし、ねじによる固定でもよ
い。また、制振装置50の各板24,25,26,27へ
の固定位置は、前述の図13に示す場合と同様に、各板
24,25,26,27の最大振幅位置である中心位置と
なるようにするのが望ましいが、もちろん、これに限定
されるものではない。
【0072】更に、制振装置50の場合には、第1およ
び第2受圧板56,57の大きさを、隣接する他の制振
装置50およびスピーカキャビネット23内のスピーカ
等の構成部品に干渉しない範囲内で、それぞれできるだ
けその制振装置50が取り付けられる板24,25,2
6,27の大きさに近づけることが望ましい。このよう
にすることにより、第1受圧板56がスピーカから発せ
られた音の音圧をより効果的に受けることができ、スピ
ーカキャビネット23内の定在波を効果的に第1受圧板
56の振動に変換させることができる。また、各板2
4,25,26,27に対して、1つの制振装置50で済
み、第1および第2受圧板56,57の大きさが小さい
制振装置50を数個設けるより、安価になる。
【0073】なお、第1および第2受圧板56,57の
大きさは各板24,25,26,27の大きさにできるだ
け近づけるが、第1および第2制振板ユニット52,5
3は、それらの固有振動数帯域がスピーカによって発せ
られる音の周波数帯域をカバーしさえすれば、必ずしも
第1および第2受圧板56,57に合わせて大きくする
必要はない。また、第1および第2制振板ユニット5
2,53の固有振動数帯域をより広く設定しようとする
場合には、図19に示すように制振板ユニットを1枚の
受圧板に複数個設けるようにすればよい。その場合、特
に複数の第1制振板ユニット52を第1受圧板56に設
けると、吸振効果がより大きくなる。
【0074】このように制振装置50が内側に取り付け
られたスピーカキャビネット23においては、スピーカ
から発せられた音が後方へ伝達されたとき、スピーカキ
ャビネット23の固有振動に基づいて生じる共振現象に
より、定在波が発生し、この定在波の音圧F1が制振装
置50の第1受圧板56で直接受圧される。すると、第
1受圧板56が振動して音のエネルギが振動エネルギに
変換され、この第1受圧板56の振動エネルギが第1制
振板ユニット52に伝達されて熱エネルギに変換される
ので、前述と同様に第1制振板ユニット52によって第
1受圧板56の振動が効果的に吸収されるようになる。
【0075】このとき、図20に示すようにスピーカキ
ャビネット23内の逆相音波は、回折現象により、ダン
パ51内に、すなわち第1および第2受圧板56,57
の内側に侵入しようとする。しかし、この制振装置50
では、同図(a)に示すように第1および第2受圧板5
6,57の長辺側側縁間の開口部60が、覆い部材61
の蛇腹部61aによって密閉されているので、逆相音波
は第1および第2受圧板56,57の内側には侵入しな
い。このため、第1受圧板56は定在波の音圧をより確
実に受圧することができるようになり、第1制振板ユニ
ット52の吸振効果を十分に発揮させることができるよ
うになる。特に、音の回折現象は低音ほど強くなるの
で、低音の吸収効果が大きい第1制振板ユニット52は
その吸振効果をより大きく発揮するようになる。これに
対して、同図(b)に示すように、第1および第2受圧
板56,57の開口部60が覆い部材61によって密閉
されていない場合は、定在波は、回折現象により第1お
よび第2受圧板56,57の内側に侵入し、その音圧F
1′が第1受圧板56の内側面に作用するようになる。
このため、第1受圧板56の両面で音圧F1,F1′が
受圧されることになるので、第1受圧板56が受圧する
音圧は互いに相殺されて減少してしまい、第1受圧板5
6は効果的に振動しなく、定在波の音のエネルギを振動
エネルギに効率よく変換することができなくなる。この
ため、第1制振板ユニット52の吸振効果を十分に発揮
させることができなくなる。
【0076】一方、スピーカキャビネット13内の定在
波により、スピーカキャビネット13の各板24,25,
26,27も振動し、音のエネルギが振動エネルギに変
換されるようになるが、これらの板24,25,26,2
7の振動エネルギが、制振装置50の固定支持台を介し
て第2受圧板57に伝達されるようになる。第2受圧板
57に伝達された振動エネルギは、更に第2制振板ユニ
ット53の伝達されて熱エネルギに変換され、前述と同
様に効果的に吸振されるようになる。
【0077】なお、各板24,25,26,27から伝達
される振動は第1受圧板56にも伝達されるようになる
が、第1受圧板56が受圧する振動圧は、定在波の音圧
を直接受圧することによる振動の方が大きい。また、図
20(a)に示すようにスピーカキャビネット13内の
定在波がその回折現象によって制振装置50の裏側にま
わり、その音圧F2が第2受圧板57の外側面に作用す
るようになる。したがって、この音圧F2によっても第
2受圧板57が振動するようになるが、第2受圧板57
が受圧する振動圧は、各板24,25,26,27から伝
達される振動の方が大きい。
【0078】更に、覆い部材61を例えば布きれ等によ
り形成することにより、この覆い部材61により高音帯
域の音が効果的に吸収されるようになる。特に、覆い部
材61を第1および第2受圧板56,57の全面に貼付
すると、この高音帯域の音がより一層効果的に吸収され
るようになる。しかも、この覆い部材61を植毛された
毛足の長い布地によって形成すれば、高音帯域の音の吸
収効果が更に大きくなる。
【0079】このようにして、本例の制振装置50にお
いては、スピーカキャビネット13内の定在波の音圧
は、主に第1受圧板56によって受圧して第1制振板ユ
ニット52によって効果的に吸収され、また定在波の音
圧によって発生する各板24,25,26,27の振動
は、主に第2受圧板57に伝達されて第2制振板ユニッ
ト53によって効果的に吸収される。更に、定在波の高
周波数域の音は覆い部材61によっても効果的に吸収さ
れるようになる。これらの3つの振動吸収効果が同時に
得られることにより、制振装置50は吸振効果をきわめ
て大きく発揮するようになる。したがって、前述と同様
にスピーカから後方に発せられる音が吸収されるため、
箱鳴り現象が抑制される。これにより、スピーカから前
方へ発せられた再生音は、定在波により変調されないク
リヤーな音となる。
【0080】なお、例えば制振装置50をスピーカキャ
ビネット23の底板に取り付けた場合に、第1受圧板5
6が第1制振板ユニット52の重量等によって撓むこと
により、相対向する2つの制振板支持部材15どうしが
直接接触してしまう等の制振装置50の取付方によって
は、両制振板支持部材15どうしが直接接触することが
考えられる。このように、両制振板支持部材15どうし
が直接接触すると、第1および第2受圧板56,57の
弾性効果が得られなくなる。そこで、図17(b),
(c)に示すようにスポンジ等のきわめて柔らかい弾性
材62を、制振板支持部材15のいずれか一方に接着す
ることにより、両制振板支持部材15どうしの直接の接
触を防止して、第1および第2受圧板56,57の弾性
効果を確保するようにすることもできる。
【0081】また、本発明の制振板および制振装置は、
前述のスピーカキャビネットに限定されるものではな
く、例えば高層建造物の免振装置等の振動を抑制する必
要があるものあるいは機械の騒音防止等の音波を吸収す
る必要があるものであれば、どのようなものにも適用す
ることができることは言うまでもない。
【0082】更に、複数の制振板、制振板支持部材1
5、固定支持台5等を例えば射出成形により一体に形成
することもできる。このようにこれらを一体に形成すれ
ば、製造工数が大幅に削減でき、コストが大幅に低減す
る。
【0083】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の制振板および制振装置によれば、制振板は幅のより広
い周波数帯域の振動数に対応して共振するとともに、こ
の制振板の共振の板振動により、振動源の振動の機械的
エネルギが制振板の内部摩擦で熱エネルギに変換されて
ることにより吸振されるようになる。したがって制振板
は振動数が広い周波数帯域にわたるような振動も確実に
かつ十分に吸振するようになる。
【0084】また、第1および第2制振板を同一寸法に
形成しているので、制振板製造上の歩留まりがよくなる
とともに、加工工数が削減し、したがってコストが低減
する。更に、第2制振板の質量部に切欠を設けることに
より、簡単に制振板の固有振動数帯域を変化させること
ができる。その場合、制振板の切欠を設ける位置を適宜
設定することにより、制振板の固有振動数帯域を調整す
ることができる。
【0085】更に、これらの第1および第2制振板を適
宜組み合わせることにより、制振装置を、低周波数から
高周波数まで広範囲の固有振動数帯域に簡単にかつ安価
に設定できるようになる。
【0086】更に、第1受圧板が振動源の振動圧を直接
受け、この第1受圧板の振動を第1制振板ユニットで吸
収する同時に、第2受圧板が振動源の振動圧により振動
する振動板の振動を受け、この第2受圧板の振動を第2
制振板ユニットで吸収することにより、第1および第2
受圧板がそれぞれ異なった形で振動を同時に吸収するよ
うにしているので、本発明の制振装置の吸振効果をきわ
めて大きくできる。
【0087】特に、この第1および第2受圧板と第1お
よび第2制振板ユニットとからなる制振装置をスピーカ
キャビネットに適用することにより、スピーカからの音
によってスピーカキャビネット内に生じる定在波の音圧
がその回折作用により第1受圧板の裏面に作用するのを
防止しているので、第1受圧板は音波の回折作用の影響
を受けることなく、定在波の音圧を効果的に受圧するこ
とができるようになる。これにより、制振装置の吸振効
果をより一層大きくできる。
【0088】特に、制振板を比較的大きな粘弾性を有す
るポリプロピレンによって形成することにより、制振板
の腕部を折れ難くできるとともに、制振板に優れた吸振
能力を持たせることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の制振装置に用いられて本発明の基本
的構成をなす、特願平8ー315066号で提案してい
る制振板を示し、(a)はその平面図、(b)はその正
面図、(c)はその右側面図である。
【図2】 図1に示す制振板の振動特性を説明し、
(a)は平面図、(b)は部分的に断面をとった正面図
である。
【図3】 図1に示す制振板の固有振動数帯域を説明す
る図である。
【図4】 図1に示す制振板の大きさの種々異なる相似
形状の制振板を説明する図である。
【図5】 図7に示す各制振板における各固有振動数帯
域の設定を説明する図である。
【図6】 図7に示す制振板を用いて構成した制振装置
の一例を示す図である。
【図7】 本発明の制振板の実施の形態の一例を示す図
である。
【図8】 本発明の制振板の実施の形態の他の例を示す
図である。
【図9】 図7に示す制振板を用いた構成された制振装
置の一例を示し、(a)はその平面図、(b)はその正
面図、(c)はその側面図である。
【図10】図9に示す制振装置を構成する制振板ユニッ
トを示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図、
(c)はその側面図、(d)は(a)におけるXD−XD線
に沿う断面図である。
【図11】図9に示す制振装置を構成する保護部材を示
し、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)
はその側面図である。
【図12】図9に示す制振装置を構成する固定支持台を
示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図、
(c)はその側面図である。
【図13】図9に示す制振装置をスピーカキャビネット
の外側に取り付けた状態を示し、(a)はその平面図、
(b)はその正面図である。
【図14】本発明の制振装置の実施の形態の他の例を示
し、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)
はその下面図である。
【図15】図14に示す制振装置を示し、(a)は図1
4(b)におけるXVA−XVA線に沿う断面図、(b)は
(a)におけるXVB−XVB線に沿う断面図である。
【図16】本発明の制振装置の実施の形態の更に他の例
を示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図、
(c)はその側面図である。
【図17】図16図に示す制振装置を示し、(a)は第
1受圧板を取り外した状態の平面図、(b)は(a)に
おけるXVIIB−XVIIB線に沿う断面図、(c)は(a)に
おけるXVIIC−XVIIC線に沿う断面図である。
【図18】図16に示す制振装置をスピーカキャビネッ
トの内側に取り付けた状態を示し、(a)はその平面
図、(b)はその正面図である。
【図19】図16に示す制振装置の変形例をスピーカキ
ャビネットに適用した状態で示す図である。
【図20】スピーカキャビネット内の定在波の回折作用
を説明し、(a)は本発明により制振装置が回折作用の
影響を受けないことを説明する図、(b)は制振装置が
回折作用の影響を受けることを説明する図である。
【図21】従来のスピーカキャビネットの箱鳴りを抑制
するための手段を説明する図である。
【符号の説明】
1…制振板、2…腕部、2a…固定端、3…質量部、4
…間隙、5…固定支持台、8…制振装置、9…振動板、
10,11…切欠、12…第1制振ユニット、13…第
2制振ユニット、14…保護部材、15…制振板支持部
材、16…溝、21…両面接着テープ、23…スピーカ
キャビネット、40…制振装置、43…角筒状部、44
…第1受圧板、45…第2受圧板、46…ボックス状容
器、47…制振板ユニット、48…弾性支持部材、50
…制振装置、51…ダンパ、52…第1制振板ユニッ
ト、53…第2制振板ユニット、56…第1受圧板、5
7…第2受圧板、58,59…連結間隔部材、60…開
口部、61…覆い部材、61a…蛇腹状の伸縮部、62
…弾性材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が固定端となっている所定幅の腕部
    と、この腕部の他端に連結されている質量部とからな
    り、前記腕部と前記質量部とはともに平らな薄板から形
    成されている制振板であって、前記質量部が、前記制振
    板の重心が前記腕部の一側に位置するようにして前記腕
    部に連結されており、前記質量部の一部が前記腕部との
    連結部より前記腕部側に延設されているとともに、前記
    質量部の一部と前記腕部との間に所定幅で所定長さの間
    隙が形成されていて、所定の固有振動数帯域を有してい
    る第1制振板と、この第1制振板の外形寸法と同じ外形
    寸法に形成されるとともに、前記質量部の一部に切欠を
    形成することにより重心の位置を前記第1制振板の重心
    位置と異なるように設定されている第2制振板との一対
    にして設けられたことを特徴とする制振板。
  2. 【請求項2】 大きさが種々の異なる相似形に形成され
    た所定枚数の前記第制振板からなり、これらの制振板が
    それぞれ異なる固有振動数帯域を有しているとともに、
    1つの制振板の前記固有振動数帯域の一部と次の大きさ
    の制振板の前記固有振動数帯域の一部とが互いに重なる
    ように、前記各制振板の固有振動数帯域がそれぞれ設定
    されているとともに、振動源の振動によって振動される
    振動板と、この振動板に固定され、前記各制振板の前記
    各腕部を固定支持する固定支持台とを少なくとも備えて
    いることを特徴とする制振装置。
  3. 【請求項3】 すべての制振板が同じ向きになるように
    して固定支持台に固定支持されていることを特徴とする
    請求項2記載の制振装置。
  4. 【請求項4】 振動源の振動圧を直接受ける第1受圧板
    を備えるとともに、前記振動板の振動を受ける第2受圧
    板を備え、更に大きさが種々の異なる相似形に形成され
    た所定枚数の前記第制振板からなり、これらの制振板が
    それぞれ異なる固有振動数帯域を有しているとともに、
    1つの制振板の前記固有振動数帯域の一部と次の大きさ
    の制振板の前記固有振動数帯域の一部とが互いに重なる
    ように、前記各制振板の固有振動数帯域がそれぞれ設定
    されている第1および第2制振板ユニットを備え、前記
    第1受圧板に第1制振板ユニットを取り付けるととも
    に、前記第2受圧板に第2制振板ユニットを取り付け、
    更に前記第1および第2受圧板間を所定の間隔を置いて
    連結間隔部材によって連結するとともに、前記第1およ
    び第2受圧板間に形成された開口部を覆い部材によって
    覆うことにより、前記記第1および第2受圧板間の空間
    を密閉状態に設定したことを特徴とする請求項1記載の
    制振装置。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2受圧板間に形成され
    た開口部を覆う覆い部材の部分を、蛇腹状に形成したこ
    とを特徴とする請求項4記載の制振装置。
  6. 【請求項6】 前記制振板は、ポリプロピレンによって
    形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のい
    ずれか1記載の制振板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014156916A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Toshiba Corp 振動抑制機能付き静止誘導電器および振動抑制装置
US10544782B2 (en) 2014-09-30 2020-01-28 Panasonic Appliances Refrigeration Devices Singapore Hermetic compressor and refrigeration device

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