JPH1169418A - 基地局の移動検出方法 - Google Patents

基地局の移動検出方法

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JPH1169418A
JPH1169418A JP9217631A JP21763197A JPH1169418A JP H1169418 A JPH1169418 A JP H1169418A JP 9217631 A JP9217631 A JP 9217631A JP 21763197 A JP21763197 A JP 21763197A JP H1169418 A JPH1169418 A JP H1169418A
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moving
transmission
moving speed
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JP9217631A
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Inventor
Akiyoshi Kawahashi
明世志 川橋
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TSUSHIN HOSO KIKO
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
TSUSHIN HOSO KIKO
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信基地局において、送信基地局の移動速度
の検出を簡単かつ確実に行う。 【解決手段】 移動可能な送信基地局1の放射する送信
信号を受信基地局2で受信する。受信基地局2では、ア
ンテナ3、信号強度測定部11、データサンプル部1
2、高周波抽出部13、変化量演算部14及び移動状態
判定部15により、送信基地局1が、求める速度で移動
しているか否かを判定し、送信基地局1の移動速度の検
出を簡単に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信基地局と移動
可能な送信基地局との間で通信を行う通信システムにお
いて、移動する送信基地局の移動速度が、求めたい移動
基地局の移動速度範囲内または範囲外のいずれの移動状
態にあるかを検出し、この検出結果を用いて周波数帯域
を有効利用する移動体通信システム等における基地局の
移動検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような通信システムの技術と
しては、例えば、次のような文献に記載されるものがあ
った。 文献1:桑原守二監修“自動車電話”(昭60−2−2
0)電子情報通信学会、P.23−25 文献2:進士昌明編著“無線通信の電波伝搬”(平4−
2−20)電子情報通信学会、P.96−98 文献3:奥村善久、進士昌明監修“移動通信の基礎”
(昭61−10−1)電子情報通信学会、P.62−6
4 通信システムのうち、例えば、何時でも、どこでも、誰
とでも通信することを可能とする移動体通信システム
は、通信の究極的な形態の一つであり、近年の自動車電
話や携帯電話等に代表されるように、急速に普及しつつ
ある。ところが、普及の増加に伴い、その周波数帯域の
不足が懸念されている。自動車電話や携帯電話等では、
これらの各端末をマクロセル単位で収容するマクロセル
ラー方式が採用されている。マクロセルラー方式では、
端末にサービスを提供する一つの受信基地局のサービス
エリアが数キロメートルと広いため、移動する端末に対
するセルの切替えが充分に可能である。一方、簡易型携
帯電話機(PHS)に代表されるマイクロセルを用いた
マイクロセルラー方式では、一つの受信基地局のサービ
スエリアが数百メートルと狭い。そのため、周波数の有
効利用は可能になるが、移動する端末に対するセルの切
替え成功率が、マクロセルラー方式に比べて劣る。従っ
て、周波数利用効率とセルの切替え成功率の両方を確保
するためには、マクロセルとマイクロセルを重畳した階
層型セルの構成が必要になると共に、端末の移動状態に
より(即ち、端末の移動速度が、求めたい移動基地局の
移動速度範囲内または範囲外のいずれの移動状態にある
かにより)、マクロセルとマイクロセルを適宜切替える
必要がある。そこで、従来、端末の移動速度の状態を検
出するための基地局の移動検出方法としては、例えば、
次のような方法が提案されている。
【0003】前記文献1によれば、電界強度と、送信基
地局(端末)−受信基地局間の距離との関係は、距離が
20Kmまでは電界強度が距離のログ(Log )スケール
に比例し、距離が20Km以上では距離のリニア(Line
ar)スケールに比例することが記載されている。よっ
て、受信基地局が送信基地局の移動速度の状態を判別す
る移動検出方法として、ある時刻tにおける電界強度
と、ある時刻t+Tにおける電界強度とから、時刻tと
t+Tにおける送信基地局−受信基地局間の距離k1と
k2をそれぞれ割り出すことが可能である。そのため、
受信基地局は、通信基地局の移動速度Vが次式(1)で
求めれることから、送信基地局の移動速度Vを検出する
ことができる。 V=abs(k1−k2)/T ・・・(1) 但し、abs:絶対値演算 また、送信基地局が動いている陸上移動通信において、
受信基地局が送信基地局からの送信信号を受信したとき
の、走行距離に対する受信波は、例えば前記文献2及び
3に示されている。前記文献2によれば、受信基地局か
ら見た送信基地局からの送信信号には、多重波干渉によ
り搬送波周波数の約半波長周期の定在波が発生し、移動
する送信基地局の走行と共に受信レベルはこの定在波の
強度に比例して激しく変動(フェージング)する。そし
て、前記文献3より、この変動ピッチの最大周波数fD
と送信搬送波の波長λとから、移動速度Vは、次式
(2)によって求められることから、送信基地局の移動
速度Vを検出することができる。 V=fD×λ ・・・(2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
基地局の移動検出方法では、次の(イ),(ロ)のよう
な課題があった。 (イ) 前記文献1の移動検出方法では、送信基地局が
受信基地局を中心として、円の円周方向に移動したとき
等では、その送信基地局は移動しているにも関わらず、
電界強度が時間Tの間であまり変化しないという問題点
があった。さらに、送信基地局と受信基地局の距離が遠
い場合、あるいは送信基地局の移動区間が短いとき等に
も、電界強度が時間Tの間であまり変化しないという問
題点があった。このような問題点があるため、送信基地
局の移動速度の検出精度が低かった。 (ロ) 前記文献2及び3の移動検出方法においても、
送信基地局の移動速度によって変動ピッチの最大周波数
fDは求められるが、推定するデータは位相がランダム
であるため、移動速度をリアルタイムに求めるには、変
動ピッチの最大周波数fDを忠実に再現できるくらいの
データの量(例えば、サンプリング周波数は最低搬送波
周波数の2倍から数10倍以上)が必要となる。そのた
め、送信基地局の移動速度をリアルタイムに検出するこ
とが困難であった。本発明は、前記従来技術が持ってい
た課題を解決し、送信基地局−受信基地局間の距離が一
定で電界強度が時間Tの間であまり変化しないときで
も、送信基地局の移動状態を簡単かつ正確に検出できる
基地局の移動検出方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のうちの請求項1に係る発明の基地局の移動
検出方法では、送信信号を放射する移動可能な送信基地
局からの電波を受信する受信基地局において、前記送信
基地局からの送信信号を受信し、この送信信号の強度を
測定して信号強度測定データを求める信号強度測定処理
と、求めたい前記移動基地局の移動速度範囲に適合した
サンプリング時間で前記信号強度測定データをサンプル
してサンプルデータを求めるデータサンプル処理と、前
記サンプルデータより低周波成分を除去し、変化量を示
す高周波成分を抽出して高周波成分抽出データを求める
高周波成分抽出処理と、前記高周波成分抽出データの一
定時間毎の変化量を測定する変化量測定処理と、前記変
化量に基づき、前記送信基地局の移動速度が前記移動速
度範囲内または範囲外のいずれの移動状態にあるかを判
定し、この判定結果を移動速度の検出データとして出力
する移動状態判定処理とを、行うようにしている。
【0006】このような構成を採用したことにより、例
えば、次のような作用が行われる。送信基地局が動いて
いる陸上移動通信等において、受信基地局が送信基地局
からの送信信号を受信したときの、走行距離に対する受
信電界特性は、例えば前記文献2に示されている。この
文献2によれば、受信基地局から見た送信基地局からの
送信信号には、多重波干渉により搬送波周波数の約半波
長周期の定在波が発生し、移動する送信基地局の走行と
共に受信レベルはこの定在波の強度に比例して激しく変
動(フェージング)する。送信基地局が移動していると
きに生じるこのフェージングの変化量は、搬送波の中央
値を基準とすると、+10[dB]から−30[dB]
程度である。このとき、移動する基地局の単位時間毎に
電界強度を測定し、その差分値を取る。単位時間当たり
の距離が搬送波周波数の約半波長周期の定在波の距離程
度(距離:d1とする)のときの差分値は、その定在波
の距離以上に移動したとき(距離:d2とする)の差分
値に比べて大きくなる。それは、定在波の距離以上に移
動したときの差分値は、定在波の距離程度のときの差分
値の平均(平均率:d2/d1)を取ることとなるため
である。そこで、本発明では、変化量測定処理において
変化量(例えば、差分値)が測定され、その変化量が移
動状態判定処理へ送られる。移動状態判定処理では、変
化量測定処理による変化量の大きさから、求めたい送信
基地局の移動速度範囲内の移動状態にある送信基地局
(例えば、単位時間当たりの距離が搬送波周波数の約半
波長周期の定在波の距離程度を移動する送信基地局)で
あることを判定することができる。
【0007】請求項2に係る発明の基地局の移動検出方
法では、送信信号を放射する移動可能な送信基地局と、
第1のサービスエリア内の前記送信基地局に対して通信
サービスを提供する第1の受信基地局と、前記第1のサ
ービスエリアよりも狭い第2のサービスエリア内の前記
送信基地局に対して通信サービスを提供する第2の受信
基地局と、所定の選択基準に基づき、前記第1または第
2の受信基地局のいずれか一方を選択し、この選択した
受信基地局を用いて前記送信基地局に対する通信サービ
スの提供を実行させる受信基地局制御部とを、備えた移
動体通信システムにおいて、前記第1及び第2の受信基
地局と前記受信基地局制御部とのいずれか一方で、請求
項1の信号強度測定処理、データサンプル処理、高周波
成分抽出処理、変化量測定処理及び移動状態判定処理を
行い、この移動状態判定処理によって出力される前記検
出データを前記選択基準として用いるようにしている。
このような構成を採用したことにより、請求項1に係る
発明と同様に、変化量測定処理によって変化量(例え
ば、差分値)の大きさが測定され、この変化量に基づ
き、移動状態判定処理によって、求めたい送信基地局の
移動速度範囲内の移動状態にある送信基地局であること
を判定することができ、この判定結果に基づき第1また
は第2の受信基地局のいずれか一方が選択され、送信基
地局との間で通信が行われる。従って、前記課題を解決
できるのである。
【0008】
【発明の実施の形態】第1の実施形態 図1(a),(b)は、本発明の第1の実施形態を示す
通信システムの概略の構成図であり、同図(a)は送信
基地局及び受信基地局の構成図、及び同図(b)は受信
基地局内に設けられる移動検出装置の構成図である。図
1(a)に示す通信システムでは、送信信号を放射する
移動可能な自動車電話機、携帯電話機等の送信基地局1
からの電波を受信基地局2で受信し、これらの送信基地
局1と受信基地局2との間で無線通信を行うようになっ
ている。受信基地局2内には、図1(b)に示すよう
に、アンテナ3が設けられ、このアンテナ3に移動検出
装置10が接続されている。移動検出装置10は、移動
可能な送信基地局1の移動速度を検出し、その速度が、
求めたい移動速度範囲(これを以下単に、「求めたい速
度」という)であるか、あるいは求めたい速度より速い
速度かを判定し、この判定結果を移動速度の検出データ
D15として出力する装置であり、個別回路あるいはプ
ログラム制御されるプロセッサ等で構成されている。
【0009】移動検出装置10は、アンテナ3に接続さ
れた信号強度測定部11を有している。信号強度測定部
11は、アンテナ3で受信された送信基地局1からの送
信信号の強度を測定して信号強度測定データD11を求
める信号強度測定処理を行う機能を有し、この出力側に
データサンプル部12が接続されている。データサンプ
ル部12は、求めたい送信基地局1の速度に適合したサ
ンプリング時間で信号強度測定データD11をサンプル
してサンプルデータD12を求めるデータサンプル処理
を行う機能を有し、この出力側に高周波抽出部13が接
続されている。高周波抽出部13は、サンプルデータD
12より低周波成分を除去し、変化量を示す高周波成分
を抽出して高周波成分抽出データD13を求める高周波
成分抽出処理を行う機能を有し、この出力側に変化量演
算部14が接続されている。変化量演算部14は、高周
波成分抽出データD13の一定時間毎の変化量D14
(例えば、差分値D)を測定する変化量測定処理を行う
機能を有し、この出力側に移動状態判定部15が接続さ
れている。移動状態判定部15は、変化量演算部14か
ら出力された変化量D14に基づき、移動する送信基地
局1の移動速度が、求めたい速度に適合するか、あるい
は求めたい速度より速い速度かを判定し、この判定結果
を移動速度の検出データD15として出力する移動状態
判定処理を行う機能を有している。
【0010】図2は、図1(b)の移動検出装置10を
用いた本発明の第1の実施形態である移動検出方法を示
すフローチャートである。以下、このフローチャートを
参照しつつ、図1の送信基地局1の移動速度の検出手順
を説明する。移動可能な送信基地局1は送信信号を放射
し、この信号が受信基地局2のアンテナ3を介して信号
強度測定部11に与えられる。図2のステップS1の信
号強度測定処理において、信号強度測定部11は、アン
テナ3から送られてくる送信信号における搬送波信号を
受信して検波し、この検波した信号の強度を測定する。
この信号強度の瞬時値は、例えば、一定時間T1[s]
毎に平均化されて信号強度測定データD11が生成さ
れ、この信号強度測定データD11がデータサンプル部
12へ出力される。ステップS2のデータサンプル処理
において、データサンプル部12は、信号強度測定部1
1で時間T1[s]毎に測定された信号強度信号R(T
1)の信号強度測定データD11に対して、中央値等を
取ることによってデータサンプルの間引き(間引く個
数:m−1個、時間:T2[s]=T1/m[s])を
行い、送信基地局1の移動速度と時間T2[s]の積が
搬送波周波数の約半波長周期の定在波の距離になるよう
にmを合わせる。間引きしたサンプルデータD12は、
高周波抽出部13へ出力される。
【0011】ステップS3の高周波成分抽出処理におい
て、高周波抽出部13は、信号強度測定部11で時間T
1[s]毎に測定し、データサンプル部12で時間T2
[s]に間引きされた信号R(T2)のサンプルデータ
D12に対して、例えば、次式(3)のような差分処理
や、あるいは式(4)のようなハイパスフィルタ処理を
行って変化量を測定する。ここで、式(3)、(4)の
nは受信強度信号のサンプル回数(n=1〜N)とす
る。差分処理あるいはハイパスフィルタ処理によって高
周波成分が抽出され、この高周波成分抽出データD13
(即ち、Sn (T2))が変化量演算部14へ送られ
る。 Sn (T2)=Rn (T2)−Rn+1 (T2) ・・・(3) Sn (T2)=ΣRn+i (T2)×Cn+i (T2) ・・・(4) 但し、Σの範囲:i=0〜N−1 係数Cn+i (T2):ハイパスフィルタとなる値 なお、ハイパスフィルタ処理はFIR(Finite Impulse
Response )型フィルタで説明をしたが、高周波成分を
抽出する処理系であれば、式(4)以外の方法でも良
い。ステップS4の変化量測定処理において、変化量演
算部14は、高周波抽出部13でフェージングによる影
響を受けた変化量を分析し、次式(5)のように、ステ
ップS3の高周波成分抽出処理をした高周波成分抽出デ
ータSn (T2)とSn+1 (T2)との差分を取り、こ
の差分値Dn (T2)(即ち、変化量D14)を移動状
態判定部15へ送る。 Dn (T2)=Sn (T2)−Sn+1 (T2) ・・・(5) ステップS5の移動状態判定処理のうちのステップS5
−1において、移動状態判定部15は、変化量演算部1
4の測定回数a=a+1をステップS5−1aでカウン
トする。このとき、測定回数a=Aになるまで、ステッ
プS5−1bを介してステップS1からステップS5−
1aまでを繰り返す。
【0012】ステップS5−2のうちのステップS5−
2aにおいて、ステップS4で得られた差分値Dn (T
2)に対する頻出確率のヒストグラムを求める。ここ
で、搬送波周波数の約半波長周期の定在波の距離をデー
タサンプリング時間T2[s]で送信基地局1が移動し
たと見なせるとき(即ち、求めたい速度)の分布は、同
一距離を時間T2[s]より短い時間で送信基地局1が
移動したと見なせるとき(即ち、求めたい速度より速い
とき)の分布に比べ、分布の広がりが大きくなる。この
理由は、搬送波周波数の約半波長周期の定在波の性質と
して、包絡線と位相はランダムに変動することから、複
数の定在波を1サンプルとしたとき(搬送波周波数の約
半波長周期の定在波の距離をデータサンプリング時間T
2[s]より短い時間で送信基地局1が移動したと見な
せるとき)の分布は、一つ一つの定在波を平均化した値
となるからである。よって、ステップS5−2bにおい
て、分布の広がりが大きいときは、送信基地局1の移動
速度が求めたい移動速度であると判定し(ステップS5
−2c)、分布の広がりが小さいときは、求めたい移動
速度より速い速度で移動していると判定する(ステップ
S5−2d)。
【0013】以上のように、この第1の実施形態の移動
検出方法では、送信基地局1と受信基地局2との間の距
離が一定で電界強度が時間Tの間であまり変化しないと
きでも、その送信基地局1の移動速度の検出を簡単かつ
正確に行うことができる。なお、移動状態判定部15
は、図2のステップS5−2を次のように行っても良
い。変化量演算部14で差分値Dn (T2)の絶対値を
累積した値を用いて、閾値制御を行う。但し、変化量演
算部14で差分値Dn (T2)を累積する回数をAとす
る。閾値をβthとしたとき、差分値Dn (T2)をA回
累積した値が閾値βthを超えた回数b=b+1と、閾値
制御回数c=c+1のカウントを行う。このとき、閾値
βthを超えた割合b/cが高いとき、差分値Dn (T
2)のヒストグラムの分布の広がりが大きいと判断し、
求めたい移動速度と判定する。また、閾値βthを超えた
割合b/cが低いとき、差分値Dn (T2)のヒストグ
ラムの分布の広がりが小さいと判断し、求めたい移動速
度より速い速度で移動していると判定する。これによ
り、ヒストグラムを作成する作業が減るため、処理が簡
単となる。
【0014】第2の実施形態 図3は、本発明の第2の実施形態を示す移動体通信シス
テムの概略の構成図である。この移動体通信システム
は、サービスエリア(第1のサービスエリア)の広いマ
クロセルM1と、サービスエリア(第2のサービスエリ
ア)の狭いマイクロセルM2とを重畳した階層型セル構
成を用い、自動車電話機や携帯電話機等の移動可能な送
信基地局1−1に対して通信サービスを提供し、通信路
を設定するシステムである。マクロセルM1には、マク
ロセル用の第1の受信基地局2−1が配備され、さら
に、マイクロセルM2には、マイクロセル用の第2の受
信基地局2−2が配備され、マクロセルM1がマイクロ
セルM2のサービスエリアをカバーするようになってい
る。この移動体通信システムには、さらに、外部との交
換機能を有すると共に、受信基地局2−1または2−2
のいずれか一方を選択して送信基地局1−1に対するサ
ービスを提供させる機能を有する受信基地局制御部4が
設けられている。ここでは、受信基地局2−1,2−2
に図1(b)のアンテナ3が設けられ、受信基地局制御
部4に図1(b)の移動検出装置10が設けられてい
る。
【0015】次に、図3の移動体通信システムにおける
この第2の実施形態の移動検出方法について説明する。
送信基地局1−1から送信信号が放射されると、この送
信信号がマイクロセル用受信基地局2−2またはマクロ
セル用受信基地局2−1のいずれか一方に受信され、こ
の受信信号が受信基地局制御部4へ送られる。受信基地
局制御部4内の移動検出装置10では、第1の実施形態
と同様に、図2のステップS1,S2,S3,S4,S
5−1の各処理を行い、ステップS5−2により、差分
値Dn (T2)のヒストグラムの分布の広がりを測定す
る。移動状態判定部15により、分布の広がりが大きい
と判断したならば、送信基地局1−1の移動速度が、求
めたい速度であると判定し、分布の広がりが小さいと判
断したならば、求めたい速度より速い速度で送信基地局
1−1が移動していると判定し、これらの判定結果を検
出データD15として出力する。
【0016】このとき、送信基地局1−1がマイクロセ
ル用受信基地局2−2と通信していた場合、ステップS
5−2において求めたい速度と判定したときに、そのま
まステップS1からの処理を継続する。これに対し、求
めたい速度より速いと判断した場合、受信基地局制御部
4は送信基地局1−1との通信をマイクロセル用受信基
地局2−2からマクロセル用受信基地局2−1へ移す。
この際、受信基地局制御部4は、検出データD15に基
づき、送信基地局1−1との通信をマイクロセル用受信
基地局2−2からマクロセル用受信基地局2−1へ移す
トリガ信号を出力する。これと同時に、セルの切替え精
度を上げるために、受信基地局制御部4では、電界強度
の変化(例えば、電界強度−距離特性またはレベル交差
回数、フェードデュレーション)、電力スペクトルの広
がり幅、送信タイミングのずれ・伝搬遅延の差等の移動
速度を割り出せるもので、送信基地局1−1の移動速度
の状態を確認した上で、通信をマイクロセル用受信基地
局2−2からマクロセル用受信基地局2−1へ移しても
良い。
【0017】一方、送信基地局1−1がマクロセル用受
信基地局2−1と通信していた場合、受信基地局制御部
4内の移動状態判定部15が、図2のステップS5−2
において求めたい速度より速いと判定したときには、そ
のままステップS1からの処理を継続する。求めたい速
度と判定した場合、受信基地局制御部4では、送信基地
局1−1の通信をマクロセル用受信基地局2−1からマ
イクロセル用受信基地局2−2へ移す。この際、受信基
地局制御部4では、移動状態判定部15から出力した検
出データD15に基づき、送信基地局1−1との通信を
マクロセル用受信基地局2−1からマイクロセル用受信
基地局2−2へ移すトリガ信号を出力する。これと同時
に、セルの切替え精度を上げるために、受信基地局制御
部4では、電界強度の変化(例えば、電界強度−距離特
性またはレベル交差回数、フェードデュレーション)、
電力スペクトルの広がり幅、送信タイミングのずれ・伝
搬遅延の差等の移動速度を割り出せるもので、送信基地
局1−1の移動速度の状態を確認した上で、通信をマク
ロセル用受信基地局2−1からマイクロセル用受信基地
局2−2へ移しても良い。
【0018】以上のように、この第2の実施形態では、
次の(a),(b)のような利点がある。 (a) 受信基地局制御部4内に設けられた移動検出装
置10では、第1の実施形態と同様に、送信基地局1−
1の送信信号の強度を測定し、求めたい速度に対応した
時間でデータをサンプルし、信号強度の高周波成分を抽
出し、差分値より変化量を求めることによって送信基地
局1−1の移動速度の状態を判定している。そのため、
送信基地局1−1と受信基地局2−1,2−2との間の
距離が同一で電界強度が時間Tの間であまり変化しない
ときでも、送信基地局1−1の移動速度を簡単かつ正確
に検出することができる。 (b) 受信基地局制御部4では、送信基地局1−1の
移動状態の検出データD15に基づき、受信基地局2−
1,2−2へトリガ信号を与えて選択し、送信基地局1
−1が求めたい速度以上で移動しているときは、マクロ
セル用受信基地局2−1で通信させ、求めたい速度で移
動しているときは、マイクロセル用受信基地局2−2へ
通信を移すので、マクロセルM1とマイクロセルM2の
有効利用を図ることが可能である。
【0019】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
ず、種々の変形が可能である。この変形例としては、例
えば、次の(i)〜(v)のようなものがある。 (i) 第2の実施形態では、図1(b)の移動検出装
置10を受信基地局制御部4のみに設けているが、これ
に限定されず、受信基地局2−1,2−2に設けても良
い。また、移動検出装置10内の信号強度測定部11、
データサンプル部12、高周波抽出部13、変化量演算
部14、移動状態判定部15は、受信基地局2−1,2
−2か、あるいは受信基地局制御部4かのどちらかに設
けてあれば良い。例えば、図1(b)の移動検出装置1
0を受信基地局制御部4には設けずに、マクロセル用受
信基地局2−1及びマイクロセル用受信基地局2−2の
両方に設けた場合、これらの受信基地局2−1,2−2
で信号強度を測定して送信基地局1−1の移動状態を検
出し、この検出結果である検出データD15を受信基地
局制御部4へ伝送する。このようにすると、受信基地局
2−1,2−2において送信基地局1−1の放射する送
信信号を高速に測定できることから、精度の高い受信が
でき、移動検出がより確実になる。また、図1(b)の
アンテナ3、信号強度測定部11、データサンプル部1
2、高周波抽出部13及び変化量演算部14を、マクロ
セル用受信基地局2−1及びマイクロセル用受信基地局
2−2の両方に設け、図1(b)の移動状態判定部15
を、受信基地局制御部4に設け、受信基地局2−1,2
−2で信号強度を測定して変化量D14を求め、この変
化量D14を受信基地局制御部4へ伝送するようにして
も良い。このようにすると、受信基地局制御部4の処理
の負荷が軽減されるので、該受信基地局制御部4に設け
られた移動状態判定部15の処理数を増やすことが可能
となる。
【0020】(ii) 図1(b)の変化量演算部14で
は、式(5)より高周波成分抽出処理をした高周波成分
抽出データSn (T2)とSn+1 (T2)との差分の値
を基に差分値Dn (T2)を求めたが、これに限定され
ない。例えば、送信基地局1,1−1の送信電力の制
御、送信−受信基地局間の伝搬路のパス等の変化による
受信基地局2,2−1,2−2における受信電界強度の
変化に対して、該制御値、該伝搬路のパス等の変化量を
基に生成した抑制係数を高周波成分抽出データSn(T
2)とSn+1 (T2)、またはSn (T2)とS
n+1 (T2)との差分の値に乗ずることにより、その受
信電界強度の変化を吸収し、移動検出精度を向上するこ
とも可能である。また、図2のステップS5−2では、
送信基地局1,1−1の移動速度が、求めたい速度か、
あるいは求めたい速度より速い速度かを判定するように
したが、これに限定されない。例えば、求めたい速度
か、求めたい速度より遅い速度かを判定したり、あるい
は求めたい速度より遅い速度か、求めたい速度か、求め
たい速度より速い速度かを判定するようなことも可能で
ある。
【0021】(iii) 図1(b)に示す受信基地局の移
動検出装置10において、データサンプル部12、高周
波抽出部13、変化量演算部14、移動状態判定部15
を図1(b)と同様の接続形態で複数個並列に配置し、
それぞれのデータサンプル部12の入力部は信号強度測
定部11の出力側に接続する。各々のデータサンプル部
12ではサンプリング間隔をそれぞれ異なる値にするこ
とにより、各々の移動状態判定部15の出力から複数の
求めたい速度を検出することが可能となる。また、該複
数の求めたい速度を図3のセルの切替えの判断に用いる
ことにより、検出可能な速度の範囲が広がるため、セル
の切替え精度を高くすることが可能となる。 (iv) 第2の実施形態では、マクロセルM1とマイク
ロセルM2との組み合わせで移動体通信システムを説明
したが、これに限定されない。例えば、マイクロセルM
2より狭いピコセルとマクロセルM1、あるいはピコセ
ルとマイクロセルM2等、サービスエリアの小さいもの
と大きいものが組み合わされたセル構成の場合には、上
記実施形態と同様に適用可能である。 (v) 第2の実施形態では、送信基地局1−1に対し
て通話路を設定するサービスを想定して説明している
が、通話路設定サービス以外の他のサービスを行う場合
も、上記実施形態と同様の処理を行うことにより、周波
数帯域を有効に利用できる。
【0022】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1に
係る発明によれば、送信基地局の送信信号の強度を測定
し、求めたい速度に対応する時間でデータをサンプル
し、信号強度の高周波成分を抽出し、一定時間毎の差分
を取ることにより変化量を測定し、この変化量に基づい
て送信基地局の移動速度の状態を判定するようにしてい
る。そのため、送信基地局と受信基地局との間の距離が
同一で電界強度が時間Tの間であまり変化しないときで
も、送信基地局の移動速度の状態を簡単かつ正確に検出
することが可能である。請求項2に係る発明によれば、
請求項1に係る発明と同様に、送信基地局の送信信号の
強度を測定し、測定した変化量に基づいて送信基地局の
移動速度の状態を判定するようにしたので、送信基地局
と受信基地局との間の距離が同一で電界強度が時間Tの
間であまり変化しないときでも、送信基地局の移動速度
を簡単かつ正確に検出することが可能である。しかも、
送信基地局の移動検出データに基づき、第1または第2
の受信基地局を選択してサービスを提供させるので、周
波数帯域を有効利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す通信システムの
概略の構成図である。
【図2】図1の移動検出方法を示すフローチャートであ
る。
【図3】本発明の第2の実施形態を示す移動体通信シス
テムの概略の構成図である。
【符号の説明】
1,1−1 送信基地局 2,2−1,2−2 受信基地局 3 アンテナ 4 受信基地局制御部 10 移動検出装置 11 信号強度測定部 12 データサンプル部 13 高周波抽出部 14 変化量演算部 15 移動状態判定部 M1 マクロセル M2 マイクロセル S1 信号強度測定処理 S2 データサンプル処理 S3 高周波成分抽出処理 S4 変化量測定処理 S5 移動状態判定処理

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信信号を放射する移動可能な送信基地
    局からの電波を受信する受信基地局において、 前記送信基地局からの送信信号を受信し、この送信信号
    の強度を測定して信号強度測定データを求める信号強度
    測定処理と、 求めたい前記送信基地局の移動速度範囲に適合したサン
    プリング時間で前記信号強度測定データをサンプルして
    サンプルデータを求めるデータサンプル処理と、 前記サンプルデータより低周波成分を除去し、変化量を
    示す高周波成分を抽出して高周波成分抽出データを求め
    る高周波成分抽出処理と、 前記高周波成分抽出データの一定時間毎の変化量を測定
    する変化量測定処理と、 前記変化量に基づき、前記送信基地局の移動速度が前記
    移動速度範囲内または範囲外のいずれの移動状態にある
    かを判定し、この判定結果を移動速度の検出データとし
    て出力する移動状態判定処理とを、行うことを特徴とす
    る基地局の移動検出方法。
  2. 【請求項2】 送信信号を放射する移動可能な送信基地
    局と、 第1のサービスエリア内の前記送信基地局に対して通信
    サービスを提供する第1の受信基地局と、 前記第1のサービスエリアよりも狭い第2のサービスエ
    リア内の前記送信基地局に対して通信サービスを提供す
    る第2の受信基地局と、 所定の選択基準に基づき、前記第1または第2の受信基
    地局のいずれか一方を選択し、この選択した受信基地局
    を用いて前記送信基地局に対する通信サービスの提供を
    実行させる受信基地局制御部とを、備えた移動体通信シ
    ステムにおいて、 前記第1及び第2の受信基地局と前記受信基地局制御部
    とのいずれか一方で、請求項1の信号強度測定処理、デ
    ータサンプル処理、高周波成分抽出処理、変化量測定処
    理及び移動状態判定処理を行い、この移動状態判定処理
    によって出力される前記検出データを前記選択基準とし
    て用いることを特徴とする基地局の移動検出方法。
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