JPH1168339A - 電子機器のフレーム構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント回路板とプリント回路板に接続され
た外部装置と電気的接続するコネクタ部とを持つ電子ユ
ニットと、電子ユニットを収納する所定のスペースを持
つベースフレームと、電子機器の上面を形成する上カバ
ーとで構成する電子機器のフレーム構造において、電子
ユニットをベースフレームに収納するに際して、ベース
フレームに空間部を設けることなく電子機器のスペース
を有効に利用する電子機器のフレーム構造を提供する。 【解決手段】 ベースフレームは電子機器の外筺を形成
する一面に対応した開放面が形成され、電子ユニットは
ベースフレームに収納する際にベースフレームの開放面
を覆う前面板を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、プリント回路板
と外部装置と電気的接続するコネクタ部とを持つ電子ユ
ニットと、電子ユニットを収納する所定のスペースを持
つベースフレームと、電子機器の上面を形成する上カバ
ーとで構成する電子機器のフレーム構造に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】情報処理装置等の電子機器において、筺
体は板金あるいは合成樹脂成形のフレームで構成されて
おり、フレームにはプリント回路板等を含む内部部品で
構成された電子ユニットが装着されている。また、電子
ユニットはそのプリント回路板の一端に外部装置と電気
的接続するコネクタ部が備えられている。このコネクタ
部は電波、静電気、保守性等の観点から板金で形成した
前面板に取付けられている。

【０００３】図６は従来技術の分解斜視図を示すもので
ある。同図において、電子機器の筺体は箱型に形成した
ベースフレーム５２と、板状に形成した上カバー５３と
で構成し、ベースフレーム５２の一面には挿入孔６２が
形成されている。電子ユニット５１は挿入孔６２に挿入
することで筺体に装着するように構成されている。ま
た、電子ユニット５１は図示しない内部部品と、プリン
ト回路板６３と、前述の挿入孔６２を覆いかつ外部装置
と電気的接続する図示しないコネクタ部を備える前面板
６１とで構成されている。

【０００４】図７は従来技術の説明図を示すものであ
る。同図は例えばＰＯＳ端末等の電子機器を示してい
る。同図（ａ）において、前面板６１には例えば、ＲＳ
２３２Ｃ、セントロ、ＣＲＴ、ＫＢ、マウス、ドロア、
カスタマディスプレイ、ＰＣＭＣＩＡといった各種の入
出力装置や通信装置等と電気的接続する多数のコネクタ
７２群を配置している。

【０００５】同図（ｂ）において、電子ユニット５１は
前述のコネクタ７２群を配置した前面板６１と、二段に
配置した前記のコネクタ７２群をはんだ接続したプリン
ト回路板６３と、一方のプリント回路板６３の上に配置
したフロッピィディスク（ＦＰＤ）と、電源とで構成し
ており、例えば固定ネジ７１によってベースフレーム５
２に固定されている。

【０００６】同図（ｃ）において、電子ユニット５１を
ベースフレーム５２に装着する際は、前述の挿入孔６２
に挿入し、さらにプリント回路板６３をベースフレーム
５２に形成したガイド部６５に挿入することで所定の位
置に装着される。

【０００７】近年の電子機器は高性能化、小型化が進ん
でおり、プリント回路板６３に実装される素子や内部接
続用のコネクタ等は高密度実装を可能としている。一
方、前面板６１に配置される前述の各種の入出力装置や
通信装置等と電気的接続する多数のコネクタ７２群は、
標準化された規格のコネクタを使用する必要があり、大
型化したコネクタを採用することになる。従って、前述
のコネクタ７２群を配置する面積は増大するので、前面
板６１やプリント回路板６３が大型化する傾向にある。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】前記のごとく、従来の
技術では次のような問題点がある。

【０００９】１）ベースフレームに形成した挿入孔に電
子ユニットを挿入するので、ベースフレームの横方向お
よび縦方向に空間部ができることで電子機器が大型化す
る。

【００１０】２）ガイド部等を別部品で形成することに
なり、部品数が増大し、製造や組立が煩雑になる。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、この発明では次のような手段を取る。

【００１２】電子機器の内部に装着される電子ユニット
の前面板を電子機器の外筺を形成するベースフレームの
一部として構成する。即ち、ベースフレームに電子機器
の外筺を形成する一面に対応した開放面を形成し、電子
ユニットをベースフレームに収納した際にベースフレー
ムの開放面を前面板によって覆うように構成する。

【００１３】上記の手段を取ることにより、電子ユニッ
トの前面板は電子機器の外筺を形成する一面として形成
される。これにより、ベースフレームは電子ユニットの
容積以外に特別の収納スペースを設けなくてもよいとい
う作用が働く。

【００１４】

【発明の実施の形態】この発明は、次に示したような実
施の形態をとる。

【００１５】図１に示すように、プリント回路板とプリ
ント回路板に接続された外部装置と電気的接続するコネ
クタ部とを持つ電子ユニットと、電子ユニットを収納す
る所定のスペースを持つベースフレームと、電子機器の
上面を形成する上カバーとで構成する電子機器のフレー
ム構造において、ベースフレーム２は電子機器の外筺を
形成する一面に対応した開放面１２が形成され、電子ユ
ニッ１はベースフレーム２に収納する際にベースフレー
ム２の開放面１２を覆う前面板１１を備える。

【００１６】さらに、図３（ａ）に示すように、電子ユ
ニット１は、プリント回路板１３をベースフレーム２の
内側壁に沿わせて配置するとともに、ベースフレーム２
の他の面に当接してプリント回路板１３の位置を規正す
る支持部材１４を備えることが好ましい。

【００１７】さらに、図３（ｂ）に示すように、ベース
フレーム２は、電子ユニット１が持つプリント回路板１
３の位置を規正するガイド部１５を内側壁に一体に形成
することが好ましい。

【００１８】さらに、図４および図５に示すように、前
面板１１とベースフレーム２との接触部位に圧接部１６
を備えることが好ましい。

【００１９】上記の実施の形態をとることにより、以下
に示す作用が働く。

【００２０】図１に示す実施の形態では、電子ユニット
をベースフレームに収納した際は前面板をベースフレー
ムを形成する一部品として構成させる。これにより、電
子ユニットをベースフレームに収納するに際して、ベー
スフレームは電子ユニット以外に横方向および縦方向に
空間部を設ける必要がない。従って、デットスペースが
発生しないので電子機器のスペースを有効に利用する。

【００２１】さらに、図３（ａ）に示す実施の形態で
は、電子ユニットはベースフレームの上方向へ容易に取
外しが可能となる。

【００２２】さらに、図３（ｂ）に示す実施の形態で
は、電子ユニットをベースフレームから取外す時は、ス
ライドさせた後に取外し可能となる。

【００２３】さらに、図４および図５に示す実施の形態
では、圧接部は突起部を持つ弾圧突起片あるいは千鳥状
の弾圧突起片等を形成することで電子ユニットとベース
フレームとのフレームグランド接続が可能となる。

【００２４】

【実施例】この発明による代表的な実施例を図１ないし
図５によって説明する。なお、以下において、同じ箇所
は同一の符号を付して有り、詳細な説明を省略すること
がある。

【００２５】図１は本発明の実施例の分解斜視図であ
る。

【００２６】同図において、電子機器のフレーム構造は
プリント回路板１３とプリント回路板に接続された外部
装置と電気的接続する図示しないコネクタ部と内部部品
とを持つ電子ユニット１と、電子ユニット１を収納する
所定のスペースを持つベースフレーム２と、電子機器の
上面を形成する上カバー３とで構成している。

【００２７】ベースフレーム２は電子機器の外筺を形成
する一面に対応する開放面１２を例えば後部に形成して
いる。電子ユニット１はベースフレーム２に収納する際
にベースフレーム２の開放面１２を覆う前面板１１を備
え、ベースフレーム２の開放面１２側または上面側から
装着するように構成している。

【００２８】図２は本発明の実施例の説明図（その１）
である。

【００２９】同図において、例えばＰＯＳ端末等の電子
機器を示している。同図（ａ）において、前述の図７
（ａ）と同様に前面板１１には例えば、ＲＳ２３２Ｃ、
セントロ、ＣＲＴ、ＫＢ、マウス、ドロア、カスタマデ
ィスプレイ、ＰＣＭＣＩＡといった各種の入出力装置や
通信装置等と電気的接続する多数のコネクタ２２群を配
置している。

【００３０】同図（ｂ）において、前述の図７（ａ）と
同様に電子ユニット１は前述のコネクタ２２群を配置し
た前面板１１と、二段に配置した前記のコネクタ２２群
をはんだ接続したプリント回路板１３と、一方のプリン
ト回路板１３の上に配置したフロッピィディスク（ＦＰ
Ｄ）と、電源とで構成しており、例えば固定ネジ２１に
よってベースフレーム２の側面側から固定している。

【００３１】この構成において、電子ユニット１をベー
スフレーム２に収納した際は、前記前面板１１はベース
フレーム２の開放面１２を覆うことで電子機器のフレー
ムを構成することになる。また、電子ユニット１をベー
スフレーム２に収納するに際して、ベースフレーム２は
電子ユニット１の収納スペース以外に横方向および縦方
向に空間部を設ける必要がなくなる。

【００３２】図３は本発明の実施例の説明図（その２）
である。

【００３３】同図（ａ）において、電子ユニット１は、
プリント回路板１３をベースフレーム２の内側壁に沿わ
せて配置するとともに、ベースフレーム２の底面に当接
してプリント回路板１３の上下方向の位置を規正する支
持部材１４を備えている。この構成において、電子ユニ
ット１はベースフレーム２の上方向からの装着や取外し
が可能となる。

【００３４】同図（ｂ）において、ベースフレーム２
は、電子ユニット１が持つプリント回路板１３の位置を
規正するガイド部１５を内側壁に一体に形成している。
なお、ガイド部１５は部分的に形成してもよく、さら
に、電子ユニット１がベースフレーム２に装着された際
に、プリント回路板１３の先端部を保持するようなガイ
ド部１５を形成することが好ましい。

【００３５】同図（ｃ）はベースフレーム２に電子ユニ
ット１を装着した形態を示している。なお、上カバー３
は省略している。同図において、電子ユニット１は前述
のコネクタ２２群を配置した前面板１１と、二段に配置
した前記のコネクタ２２群をはんだ接続したプリント回
路板１３とを持つ。一方のプリント回路板１３の上には
フロッピィディスク（ＦＰＤ）が配置され、他方のプリ
ント回路板１３の上にはハードディスク（ＨＤＤ）が配
置され、プリント回路板１３間はスタッキングコネクタ
等で接続されている。

【００３６】また、前述の前面板１１はベースフレーム
２の底面と接触させるようにしており、電子ユニット１
がベースフレーム２に装着された際に、電子ユニット１
の上下方向の位置を規正するようにしている。なお、図
１および図３において、電子機器を横置きで説明したが
横置きに限定されるものではなく、縦置きにした形態で
もよい。

【００３７】図４は本発明の実施例の説明図（その３）
である。

【００３８】同図において、前面板１１とベースフレー
ム２との接触部位に圧接部１６を備える形態について説
明する。同図（ａ）に示すように、ベースフレーム２は
凸型の複数個の突起部２３を形成しており、前面板１１
を圧接するように構成している。ベースフレーム２は同
図（ｂ）に示すように、端部を櫛状に形成し、各々の突
起部２３が前面板１１と接触するように弾性力を得るよ
うにすることが好ましい。

【００３９】図５は本発明の実施例の説明図（その４）
である。

【００４０】同図において、他の実施例を説明する。ベ
ースフレーム２の端部は前面板１１を挟むように略コ字
形状に形成し、上片および下片には凸型の複数個の突起
部２３を形成している。前面板１１は突起部２３の間に
挿入されて圧接部１６を構成するものである。

【００４１】図４および図５の構成において、電子ユニ
ット１とベースフレーム２とのフレームグランド接続が
可能となる。

【００４２】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
に示すような効果がある。

【００４３】プリント回路板とプリント回路板に接続さ
れた外部装置と電気的接続するコネクタ部とを持つ電子
ユニットと、電子ユニットを収納する所定のスペースを
持つベースフレームと、電子機器の上面を形成する上カ
バーとで構成する電子機器のフレーム構造において、ベ
ースフレームは電子機器の外筺を形成する一面に対応し
た開放面が形成され、電子ユニットはベースフレームに
収納する際にベースフレームの開放面を覆う前面板を備
える。また、前面板とベースフレームとの接触部位に圧
接部を備える。

【００４４】これにより、電子ユニットをベースフレー
ムに収納した際は前面板をベースフレームを形成する一
部品として構成させることができる。即ち、電子ユニッ
トをベースフレームに収納するに際して、ベースフレー
ムは電子ユニットの収納スペース以外に横方向および縦
方向に空間部を設ける必要がない。従って、電子機器の
スペースを有効に利用することで電子機器を小型化する
ことができる。さらに、保守性を向上させるとともに部
品削減を図ることもできる。また、フレームグランド接
続が容易であり、電波や静電気への対策が容易に可能と
なり、電子機器の信頼性を向上させることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の分解斜視図である。

【図２】本発明の実施例の説明図（その１）である。

【図３】本発明の実施例の説明図（その２）である。

【図４】本発明の実施例の説明図（その３）である。

【図５】本発明の実施例の説明図（その４）である。

【図６】従来技術の分解斜視図である。

【図７】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

１：電子ユニット ２：ベースフレーム １１：前面板 １２：開放面 １３：プリント回路板 １４：支持部材 １５：ガイド部 １６：圧接部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】プリント回路板とプリント回路板に接続さ
   れた外部装置と電気的接続するコネクタ部とを持つ電子
   ユニットと、電子ユニットを収納する所定のスペースを
   持つベースフレームと、電子機器の上面を形成する上カ
   バーとで構成する電子機器のフレーム構造において、 ベースフレーム（２）は電子機器の外筺を形成する一面
   に対応した開放面（１２）が形成され、 電子ユニット（１）はベースフレーム（２）に収納する
   際にベースフレーム（２）の開放面（１２）を覆う前面
   板（１１）を備える、 ことを特徴とする電子機器のフレーム構造。
2. 【請求項２】電子ユニット（１）は、プリント回路板
   （１３）をベースフレーム（２）の内側壁に沿わせて配
   置するとともに、ベースフレーム（２）の他の面に当接
   してプリント回路板（１３）の位置を規正する支持部材
   （１４）を備える、 ことを特徴とする請求項１に記載の電子機器のフレーム
   構造。
3. 【請求項３】ベースフレーム（２）は、電子ユニット
   （１）が持つプリント回路板（１３）の位置を規正する
   ガイド部（１５）を内側壁に一体に形成する、 ことを特徴とする請求項１に記載の電子機器のフレーム
   構造。
4. 【請求項４】前面板（１１）とベースフレーム（２）と
   の接触部位に圧接部（１６）を備える、 ことを特徴とする請求項１，２または３に記載の電子機
   器のフレーム構造。