JPH1168255A - 半導体発光装置 - Google Patents

半導体発光装置

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JPH1168255A
JPH1168255A JP22912197A JP22912197A JPH1168255A JP H1168255 A JPH1168255 A JP H1168255A JP 22912197 A JP22912197 A JP 22912197A JP 22912197 A JP22912197 A JP 22912197A JP H1168255 A JPH1168255 A JP H1168255A
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JP
Japan
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light emitting
layer
emitting device
active layer
semiconductor light
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JP22912197A
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Toshiaki Tanaka
俊明 田中
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発光効率の高い発光ダイオードや基本横モード
制御の可能な半導体レーザ素子等の発光素子を提供す
る。 【解決手段】窒化物半導体と格子整合が可能な酸化物結
晶からなる発光活性層を用いて、効率的に電流を注入で
きかつ発光領域の面積を拡大できる素子構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報処理或いは
光計測用の半導体発光装置に関係する。
【0002】
【従来の技術】従来、実用レベルにおける半導体発光装
置では、発光活性層と光導波層がIII−V族半導体から
なり、主にV族元素が同一でIII 族元素の組み合わせに
より、異種接合の半導体多層構造が形成されている。例
えば、短波長青紫色半導体発光素子では、基板上にV族
元素が窒素で同一であるAlGaInN窒化物半導体材
料からなる発光活性層と光導波層が構成されている。従
来技術では、例えばGaInN/GaN/AlGaNヘ
テロ材料系を用いてFabry−Perot共振器を作製した青紫
色短波長半導体レーザがジャパニーズ・ジャーナル・ア
プライド・フィジックス・レターズ1996年35巻L74−L76
頁(Jpn J. Appl.Phys. 1996, 35, pp.L74−L76)におい
て示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、窒
化物材料のうちで格子定数や結晶成長温度等の成長条件
が大きく異なる、In組成の高いGaInN層を発光活
性層に用いたヘテロ構造をとっている。発光活性層を構
成するGaInN層の結晶成長では低い成長温度が必要
であり、GaN層やAlGaN層またAlN層の高い成
長温度ではGaInN層が選択的に脱離してしまう問題を有
しており、膜厚や組成の調整や制御が難しい。また、レ
ーザ構造では横モードの制御がなされておらず、基本横
モードストライプ構造に関する具体的な内容について記
述されていない。
【0004】本発明では、窒化物半導体材料に格子整合
する酸化物単結晶を発光活性層に用いて、比較的簡易な
素子作製工程を経ることにより、紫外波長域において発
光する発光効率の高い発光ダイオードや、基本横モード
を制御したストライプ構造を有する半導体レーザ素子を
提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、窒化物半導
体と酸化物結晶を組み合わせた構成と簡便な作製手法を
用いることにより、電流注入効率と発光効率を高くでき
る発光素子の構造を考案した。以下に本発明の構成と手
法を述べる。
【0006】本素子では、発光活性層に酸化物結晶を用
いて発光素子を構成する。酸化物結晶のうちでも、Zn
O単結晶は窒化物半導体に格子整合でき、かつ380〜
400nmの紫外波長域で発光し誘導放出光を増幅可能な
利得の高い材料である。このZnO単結晶を発光活性層
として導入するために、以下のように設定した。
【0007】発光活性層となるZnO単結晶は、格子整
合するか少なくとも2%以内の格子歪に抑えられる窒化
物半導体結晶に接して設けるようにした。ZnO層は格
子定数がa軸方向で0.32407nm を有しており、
これと格子整合し禁制帯幅が大きい材料としてAlIn
N層を用いた。AlN層の格子定数はa軸方向で0.3
111nm でありInN層の格子定数がa軸方向で0.
3533nm であるので、Al組成0.61としIn組
成0.31としたAlInN層を用いることにより発光
活性層のZnO層と格子整合できる。このときのAlI
nN層の禁制帯幅は約4.7eVであり、ZnO層のも
つ禁制帯幅3.3eVより大きいので、ZnO層の発光
波長に対してこのAlInN層が光吸収層として作用す
ることはない。このAlInN層では屈折率がZnO層
よりも小さいので、ZnO発光活性層をAlInN光導
波層で挟むヘテロ構造は漏れ光損失の小さいスラブ導波
路構造の条件を満足する。また、GaN層の禁制帯幅は
3.4Vであるので、ZnO層において1.9% の格子歪
を生じさせることになるがGaN層も光導波層として用
いることができる。
【0008】さらに、選択成長技術を適用することによ
り、窒化物半導体の高い成長温度でもZnO層の結晶性
を損なうことなくZnO層に隣接して窒化物半導体を設
けることができ、かつ電流注入を効率的に行う電流狭窄
構造を簡便な作製工程により形成することが可能であっ
た。
【0009】選択成長技術における絶縁膜マスクのパタ
ーンを工夫することにより、窒化物半導体の光導波層を
直接発光活性層であるZnO層上には成長せず、ZnO
層の側面に隣接する形で設けることができる。例とし
て、図1に示すように、ZnO層を設けた後に、選択成
長用の絶縁膜マスクを設け、開口窓部を形成して選択成
長することにより、上記のような構成が形成可能とな
る。窒化物半導体は、絶縁膜マスク上で合体して一つの
結晶層を形成するので、連続体として電流注入の通路と
して問題ない。
【0010】この手法によると、ZnO発光活性層には
両側に接する窒化物半導体から横方向に電流注入される
形をとる。この際、選択成長用の絶縁膜マスクは、電流
注入に対して狭窄する効果を有しており、かつ発光活性
層に対して直上に設けているので、非常に効率のよい電
流狭窄作用を有していることになる。開口窓部を数多く
設けることは、発光活性層に対してより均一に電流を注
入することにつながるので、発光効率も高めることがで
きる。これにより、高い電流注入効率と発光効率を達成
した発光素子を構成できる。
【0011】本素子では、発光活性層を狭い領域にパタ
ーン化して設けるので、基本横モードを導波できる導波
構造を構成することもできる。ZnO発光活性層に対し
てそれより屈折率の低い窒化物半導体を隣接させて導波
構造を形成することにより、実屈折率差を設けた屈折率
導波とする。選択成長用の絶縁膜マスクのパターン幅を
調節して、基本横モード条件の成立する導波構造を構成
できる。例として、図3や図5では、中央のストライプ
幅を5μm以下に設定してFabry−Perot共振器を形成し
たとき、図6では中央の正六角形のパターン幅を10μ
m以下に設定して垂直共振器を形成したときに、端面発
光型または面発光型で基本横モードで発振できるレーザ
素子を得た。
【0012】以上の内容により、窒化物半導体と格子整
合が可能な酸化物結晶からなる発光活性層を用いて、発
光効率と電流注入効率の高い発光ダイオードや半導体レ
ーザ素子を達成した。
【0013】
【発明の実施の形態】
(実施例1)本発明の一実施例について、図1及び図2
を用いて説明する。図1中の単結晶サファイア基板1上
に、GaNバッファ層2,n型GaN光導波層3,n型
AlInN光導波層4を順次有機金属気相成長(MOV
PE)法によりエピタキシャル成長させる。次に分子線
エピタキシー法やレーザアブレーション法により、Zn
O発光活性層5と誘電体からなる絶縁膜6を形成する。
ホトリソグラフィーとエッチング工程により、図2に示
すような、格子状の開口窓部を形成しておく。
【0014】その後、開口窓部を埋め込み発光活性層5
の両側に隣接するように、p型AlInN光導波層7を
MOVPE法により選択成長し、さらにp型GaN光導
波層8を成長する。ここで、ZnO発光活性層5を上部
に設けるn型AlInN光導波層4は少なくともZnO
層に格子整合するAl組成0.69 及びIn組成0.3
1 とし、p型AlInN光導波層7についても上記同
じ組成とするかまたはp型GaN層としてもよい。その
後、ホトリソグラフィーとエッチング工程により、絶縁
膜マスク9を施し、開口部を設けて、p側電極10とn
側電極11を蒸着する。最後に、劈開スクライブして素
子を分離することにより、図1の素子断面構造を得る。
【0015】本実施例によると、従来得られている紫外
波長域の発光ダイオードよりも電流注入効率に優れ発光
効率の高い素子を得た。本素子では、注入電流20mA
で駆動したとき、素子は380〜400nmの紫外波長
域で発光し、発光効率が従来得られている紫外波長域の
素子よりも3〜5倍となり、5カンデラの発光輝度と光
出力5〜10mWを達成した。
【0016】(実施例2)本発明の他の実施例を図3及
び図4により説明する。実施例1と同様に作製するが、
層4までMOVPE法により結晶成長した後、図4に示
すような2つのストライプ状パターン開口窓部をホトリ
ソグラフィーとエッチング工程により層5と6に形成す
る。その後、実施例1と同様の素子作製工程を経ること
により、図3の素子断面構造を得る。
【0017】本実施例によると、図3の中央のZnO発
光活性層に電流を主に注入でき、狭い発光パターンに制
御できた。これにより、基本横モードに制御する条件を
満たしたストライプ構造にできた。本素子では、380
〜400nmの紫外波長域でレーザ発振し、光出力は1
0〜20mWを達成した。
【0018】(実施例3)本発明の他の実施例を図5に
より説明する。実施例2と同様に作製するが、層5のス
トライプ状パターンに対して、図5に示すように、中央
部のストライプ状発光活性層を除いて、絶縁膜マスク6
により両側のストライプ状発光活性層を覆ってしまう。
その後、実施例1や2と同様の素子作製工程を経ること
により、図5の素子断面構造を得る。
【0019】本実施例によると、図5における両側のス
トライプ状発光活性層に電流漏れを防ぐことにより、中
央部のストライプ状ZnO発光活性層にのみ電流を注入
できた。これにより、実施例2よりも低い注入電流でレ
ーザ発振し、閾値電流を約半分に低減できた。本素子で
は、380〜400nmの紫外波長域でレーザ発振し、
基本横モードを確保しながら光出力30〜40mWを達
成した。
【0020】(実施例4)本発明の他の実施例を図6及
び図7により説明する。実施例3と同様に作製するが、
層2まで結晶成長した後、引き続いて図6に示すGaN
光導波層12,GaN/AlGaN多周期高反射膜1
3,n型GaN光導波層3,n型AlInN光導波層4
をMOVPE法により設ける。次に、図7に示す正六角
形の周辺に囲まれる開口窓部を有するように層5と6の
パターン形状を設けた後、実施例3と同様に、絶縁膜マ
スク9まで形成する。さらに、誘電体多層高反射膜14
を蒸着して、ホトリソグラフィーとエッチング工程を経
て、開口部にp側電極10とn側電極11を蒸着する。
最後に、劈開スクライブして素子を分離することによ
り、図6の素子断面構造を得る。
【0021】本実施例によると、中央部の正六角形状Z
nO発光活性層にのみ電流を注入でき、基本横モードに
制御した発光パターンを形成できた。本素子では、電流
注入の面積を小さくしているので、実施例3より格段に
低い注入電流でレーザ発振し、閾値電流を1/10以下
に低減した面発光型レーザを達成した。
【0022】
【発明の効果】本発明によると、窒化物半導体と格子整
合が可能な酸化物結晶からなる発光活性層を用いて、発
光効率の高い発光ダイオードや半導体レーザ素子を形成
した。本手法では、酸化物結晶に対して、直接接触して
結晶成長させるのではなく、選択成長により酸化物結晶
の側面に窒化物半導体を隣接させる方法により電流注入
させる構造を考案した。選択成長の絶縁膜マスクを利用
した電流狭窄を行い、酸化物結晶から形成される発光活
性層に対して電流注入効率を飛躍的に高めた。これによ
り、低注入電流により酸化物結晶の発光特性を引き出す
ことができ、380〜400nmの紫外波長域で発光す
る、高輝度発光ダイオード素子や基本横モードを制御し
た半導体レーザ素子を達成した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における素子断面図。
【図2】本発明の一実施例における素子上面図。
【図3】本発明の他の実施例における素子断面図。
【図4】本発明の他の実施例における素子上面図。
【図5】本発明の他の実施例における素子断面図。
【図6】本発明の他の実施例における素子断面図。
【図7】本発明の他の実施例における素子上面図。
【符号の説明】
1…単結晶サファイア基板、2…GaNバッファ層、3
…n型GaN光導波層、4…n型AlInN光導波層、
5…ZnO発光活性層、6…SiO2 絶縁膜、7…p型
AlInN光導波層、8…p型GaN層、9…絶縁膜マ
スク、10…p側電極、11…n側電極、12…GaN
光導波層、13…GaN/AlGaN多周期高反射膜、
14…誘電体多層高反射膜。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】格子整合が可能であるか或いは格子歪2%
    以下の格子不整内で結晶成長できるが、全く同一元素が
    含まれない異種の単結晶材料により発光活性層と光導波
    層が区別されていることを特徴とする半導体発光装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の半導体発光装置において、
    上記発光活性層とそれを挟む半導体結晶からなる光導波
    層から構成されており、上記発光活性層は少なくとも酸
    化物結晶からなり酸化物結晶の禁制帯幅に相当する波長
    を発光する発光ダイオード或いは酸化物結晶の禁制帯幅
    に相当する誘導放出光が増幅されて発振する半導体レー
    ザ素子を構成していることを特徴とする半導体発光装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の半導体発光装置に
    おいて、上記発光活性層の側面に対してのみ接触して上
    記光導波層が隣接して設けてあり、上記発光活性層の側
    面より電流を注入するように構成していることを特徴と
    する半導体発光装置。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれか記載の半導体発
    光装置において、上記発光活性層は少なくとも酸化物結
    晶からなり、上記光導波層は窒化物半導体材料からなる
    ことを特徴とする半導体発光装置。
  5. 【請求項5】請求項3または4記載の半導体発光装置に
    おいて、酸化物結晶からなる発光活性層の上部には誘電
    体からなる絶縁膜が設けてあることにより、上記発光活
    性層の上部では直接上記光導波層が接触しないで上記発
    光活性層の両側面部では接触するように構成してなるこ
    とを特徴とする半導体発光装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の半導体発光装置において、
    酸化物結晶からなる発光活性層とその上部に設けられた
    上記絶縁膜に対して開口窓部が設けられており、上記開
    口窓部は格子状であるかストライプ状或いは正多角形周
    辺の形状であり、上記開口窓部を上記光導波層が埋め込
    むことにより、上記発光活性層の両側面部では上記光導
    波層と上記発光活性層が接触するように構成してなるこ
    とを特徴とする半導体発光装置。
  7. 【請求項7】請求項1から6のいずれか記載の半導体発
    光装置において、酸化物結晶からなる発光活性層の屈折
    率は両側面部で隣接する上記光導波層に比べて大きく、
    かつ上記発光活性の禁制帯幅は上記光導波層よりも小さ
    く構成したことを特徴とする半導体発光装置。
  8. 【請求項8】請求項2から7のいずれか記載の半導体発
    光装置において、上記発光活性層は少なくとも酸化物結
    晶であるZnO結晶からなりかつ上記光導波層は窒化物
    半導体であるAlGaInN結晶からなることを特徴と
    する半導体発光装置。
  9. 【請求項9】請求項1から8のいずれか記載の半導体発
    光装置において、上記発光活性層や光導波層の両端に共
    振器端面を形成し、積層方向に対して垂直な方向に誘導
    放出光を増幅させてレーザ発振させるファブリ ペロー
    (Fabry−Perot)共振器を構成したことを特徴とする半
    導体発光装置。
  10. 【請求項10】請求項1から9のいずれか記載の半導体
    発光装置において、上記発光活性層や上記光導波層の積
    層方向に対して平行な方向に誘導放出光を増幅させてレ
    ーザ発振させる垂直面発光共振器を構成してなることを
    特徴とする半導体発光装置。
  11. 【請求項11】請求項1から10のいずれか記載の半導
    体発光装置において、上記光導波層の全部あるいは一部
    を選択結晶成長技術により形成してなることを特徴とす
    る半導体発光装置。
  12. 【請求項12】請求項1から11のいずれか記載の半導
    体発光装置において、上記光導波層を設ける単結晶基板
    は、六方晶ウルツァイト(Wurtzite)構造を有するサフ
    ァイア(a−Al23)基板又は炭化珪素(a−Si
    C)基板であることを特徴とする半導体発光装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004247465A (ja) * 2003-02-13 2004-09-02 Sharp Corp 酸化物半導体発光素子
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