JPH1168224A - 半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ及びその製造方法

Info

Publication number
JPH1168224A
JPH1168224A JP22042997A JP22042997A JPH1168224A JP H1168224 A JPH1168224 A JP H1168224A JP 22042997 A JP22042997 A JP 22042997A JP 22042997 A JP22042997 A JP 22042997A JP H1168224 A JPH1168224 A JP H1168224A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
quantum well
multiple quantum
band
semiconductor laser
active layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP22042997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3189881B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Shiba
和宏 芝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP22042997A priority Critical patent/JP3189881B2/ja
Publication of JPH1168224A publication Critical patent/JPH1168224A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3189881B2 publication Critical patent/JP3189881B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長1.3μm帯、波長1.5μm帯と大き
な波長差の光を出射する集積型半導体レーザを提供す
る。 【解決手段】 バンドギャップ波長組成の異なる少なく
とも2種類の井戸層を有する多重量子井戸を活性層とす
る半導体レーザにおいて、前記多重量子井戸を構成する
各層のバンドギャップ波長組成及び膜厚が異なる少なく
とも2種類の多重量子井戸活性層を有する半導体レー
ザ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システムの
光源に使用する半導体レーザ及びその製造方法に関す
る。特に集積型半導体レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体レーザを利用した光通信シ
ステムがますます重要になってきている。特に加入者系
光通信システムにおいては、波長1.3μm帯を双方向
通信に、波長1.5μm帯を分配系に利用する方法が検
討されている。従来、このようなシステムに用いる1.
3μm帯半導体レーザと1.5μm帯半導体レーザはそ
れぞれ個別に作製されていたため、レーザ作製時や光軸
合わせなどのモジュール作製にかかる工数が多く、低コ
スト化が困難であった。このように複数のレーザを同時
に使用するような場合は、半導体レーザを集積化するこ
とが、レーザ作製時及びモジュール作製時の工数の削減
に重要になってくる。
【0003】このような問題に対して、例えば1984
年秋、第45回応用物理学会学術講演会、講演予稿集、
講演番号12p−R−14には、図9に示すような同一
基板上に周期の異なる回折格子37、回折格子38、回
折格子39を形成した発振波長の異なる半導体レーザか
ら成る半導体レーザアレイが提案されている。この半導
体レーザアレイは、同一構造の活性層34、35、36
により構成されている。
【0004】また、例えば1996年春応用物理学会学
術講演会、講演予稿集、講演番号29a−ZC−5に記
載された選択成長を用いることにより、同一基板に利得
ピーク波長の異なる多重量子井戸活性層を成長してい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体レーザで
は、単一組成の量子井戸からなる多重量子井戸構造を利
用していたため、波長1.3μm帯から波長1.5μm
帯までの波長差の大きな光を出射する半導体レーザを実
現することができなかった。そこで本発明では、波長
1.3μm帯、波長1.5μm帯と大きな波長差の光を
出射する集積型半導体レーザを作製することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ
は、少なくともバンドギャップ波長組成の異なる少なく
とも2種類の井戸層を有する多重量子井戸構造を活性層
とし、前記多重量子井戸を構成する各層のバンドギャッ
プ波長組成及び膜厚の異なる少なくとも2種類の多重量
子井戸活性層を有することを特徴とする。また上記に記
載した少なくとも2種類の多重量子井戸活性層が、選択
成長を用いて同一基板上に同時に形成されたものである
ことを特徴とする。各多重量子井戸活性層の利得ピーク
波長付近にブラッグ波長を有する回折格子を有すること
を特徴とする。また、上記に記載した少なくとも2種類
の多重量子井戸活性層のうち、第1の多重量子井戸活性
層が1.3μm帯に利得ピークを有し、第2の活性層が
1.5μm帯に利得ピークを有することを特徴とする。
また、前記に説明した第1の多重量子井戸活性層におい
て、第1の井戸層のバンドギャップ波長組成が1.40
μm 、膜厚が56Åであり、第2の井戸層の組成は長
が1.50μm、膜厚が22Åであり、第2の多重量子
井戸活性層において、第1の井戸層のバンドギャップ波
長組成が1.50μm、膜厚が145Åであり、第2の
井戸層のバンドギャップ波長組成が1.70μm、膜厚
が58Åであることが好適である。また、上記の組成の
異なる井戸層を交互に形成することを特徴とする。以上
により形成された各多重量子井戸活性層が並列に配置さ
れて、異なるレーザ射出部を有する、あるいは直列に接
続され、一つのレーザ射出部を有することを特徴とす
る。
【0007】また本発明は、これらの半導体レーザの製
造方法を提供するものであって、少なくとも、基板上に
幅の異なる少なくとも2対のマスクを所定間隔の空隙を
設けて形成する工程、該各マスク対の空隙領域に選択成
長により多重量子井戸活性層を同時に形成する工程とを
有する製造方法、あるいは、少なくとも、半導体基板上
にストライプ状の空隙を有する1対のマスクを少なくと
も2種類の幅の領域を有するように形成する工程と、該
マスク対の空隙領域に選択成長により多重量子井戸活性
層を形成する工程とを有する製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の活性
層を構成する多重量子井戸構造のバンド図である。本発
明ではバンドギャップ波長組成の異なる少なくとも2種
類の井戸層から構成される多重量子井戸構造を少なくと
も2種類用いる。図1では、第1の井戸層のバンドギャ
ップ波長組成は1.40μm〜1.50μm、第2の井
戸層のバンドギャップ波長組成は1.50μm〜1.7
0μmである。
【0009】図1(a)に示すように、1.3μm帯用
の多重量子井戸構造ではキャリアの大部分が第1の井戸
層1に閉じ込められ基底量子準位間遷移波長が1.3μ
m帯になるよう形成される。一方図1(b)に示すよう
に、1.55μm帯用の多重量子井戸構造ではキャリア
の大部分が第2の井戸層6に閉じ込められ基底量子準位
間遷移波長が1.55μm帯になるよう形成される。上
記の多重量子井戸構造は選択成長を用いて、それぞれの
活性層を成長するマスク幅を調整することにより同一基
板上に同時に形成する。
【0010】図2は本発明おける、選択成長条件を説明
するための規格化成長速度のマスク幅依存性を示すグラ
フである。図2の縦軸はマスクが無い場合(マスク幅=
0)を1としたときの相対比としての成長速度を示して
いる。同図を参照すると、1.3μm帯用の多重量子井
戸構造を形成するマスク幅を5μm、1.5μm帯用の
多重量子井戸構造を形成するマスク幅を30μmとした
場合、それぞれのマスク間の幅2μmの領域に成長する
膜厚の比は2.6倍になる。この時、1.3μm帯用の
多重量子井戸構造おいて、第1の井戸層1は膜厚がキャ
リア閉じ込めが最適になる50〜60Åで基底量子準位
間遷移波長が1.3μm帯になるように設計する。1.
5μm帯用の多重量子井戸構造において、第2の井戸層
6は膜厚がキャリア閉じ込めの最適になる50〜60Å
で基底量子準位間遷移波長が1.5μm帯になるように
設計する。
【0011】このとき1.3μm帯用の多重量子井戸構
造の第2の井戸層3では、膜厚は薄く(19〜23Å)
なるため、井戸層3での基底量子準位間遷移波長が短波
側に移動し1.3μm帯になるが、膜厚が薄いためキャ
リアオーバーフローが生じ利得が低い。すなわち、1.
3μm帯用の多重量子井戸構造ではキャリアの大部分が
第1の井戸層1に閉じ込められ利得ピークが1.31μ
m付近となる。一方、1.5μm帯用の多重量子井戸構
造の第1の井戸層4では、膜厚が厚く(130〜156
Å)なるため基底量子準位間遷移波長は井戸層のバンド
ギャップ波長組成(1.40〜1.50μm)に近くな
る。すなわち、1.5μm帯用の多重量子井戸構造では
キャリアの大部分が基底量子準位間遷移波長のより長波
側の第2の井戸層6に閉じ込められ利得ピークが1.5
5μm付近となる。また、上記に説明した1.3μm帯
用の多重量子井戸構造、及び1.5μm帯の多重量子井
戸構造においてバンドギャップ組成波長の異なる第1の
井戸層、第2の井戸層を交互に形成することにより、
1.3μm帯の多重量子井戸構造では第1の井戸層1へ
のキャリア注入効率が増加し、1.5μm帯の多重量子
井戸構造では第2の井戸層6へのキャリア注入効率が増
加することにより、利得が増加する。
【0012】図3は本発明の半導体レーザの一実施形態
を示す一部切り欠き概略斜視図である。同図では便宜
上、1.3μm帯用の多重量子井戸構造7と1.5μm
帯用の多重量子井戸構造8を並列に形成することによ
り、1.3μm帯と1.5μm帯の半導体レーザをアレ
イ化した構成を示している。
【0013】図4は、本発明の半導体レーザの他の実施
形態を示す模式的断面図で、同一ストライプより1.3
μm帯又は1.5μm帯の光を出射する半導体レーザの
構成を示している。同図では共振器長方向の前端面側半
分の領域24には1.3μm帯用の多重量子井戸構造1
8及び波長1.31μmに対応した周期の回折格子22
を形成する。後端面側半分の領域25には1.5μm帯
用の多重量子井戸構造19及び波長1.55μmに対応
した周期の回折格子23を形成している。また前端面側
半分の領域24の電極26と後端面側半分の領域25の
電極27はそれぞれ分離する。このとき、レーザ前端面
側半分の領域24にのみ電流を流した場合は波長1.3
1μmで発振する。レーザ後端面側半分の領域25にの
み電流を流した場合は1.5μm帯用の多重量子井戸構
造19と波長1.55μmに対応した回折格子23によ
り1.55μmで発振し、波長1.55μmの光は前端
面側半分の領域24にある1.3μm帯用の多重量子井
戸構造18では吸収されず、また波長1.31μmに対
応した回折格子24とも結合しないため半導体レーザ前
端面20より出射される。すなわち、同一ストライプよ
り、波長1.31μmと波長1.55μmの大きく波長
差の異なる光を出射することができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限
定されるものではない。
【0015】実施例1 図3は本発明の第1の実施例の全体図である。並列に異
なる2つの活性層7、活性層8が配置され、それぞれの
活性層は図1(a)、(b)に示した1.3μm帯用の
多重量子井戸活性層、1.5μm帯用の多重量子井戸活
性層から構成されている。また、1.31μmにブラッ
グ波長を有する回折格子16及び1.55μmにブラッ
グ波長を有する回折格子17がそれぞれの多重量子井戸
活性層の下部に形成されている。
【0016】図5は本発明の作製方法を説明するための
図である。図5(a)に示すように回折格子を形成した
InP基板31に幅5μm、間隔2μmのマスクパター
ン29と、幅30μm、間隔2μmのマスクパターン3
0を各々形成する。幅5μmのマスクパターンで挟まれ
た領域には発振波長1.31μmに対応した周期20
3.5nmの回折格子を形成し、幅30μmのマスクパ
ターンに挟まれる領域には発振波長1.55μmに対応
した周期243.0nmの回折格子が形成されている。
つまり、マスクパターン29は1.3μm帯用の多重量
子井戸構造を選択成長するためのマスクであり、マスク
パターン30は1.55μm帯用の多重量子井戸構造を
選択成長するためのマスクである。マスクの材料は特に
限定されず、従来公知の多重量子井戸構造を形成する際
に使用できる、例えばSiO2膜などが使用できる。
【0017】ここに、マスクが無い平坦部で第1の井戸
層の組成及び膜厚がIn0.62Ga0. 38As0.760.24
56Å、第2の井戸層の組成及び膜厚がIn0.55Ga
0.45As0.900.10、22Å、障壁層の組成及び膜厚が
In0.77Ga0.27As0.450. 55、50Åとなるような
多重量子井戸構造を成長する。
【0018】図6、図7は、本発明の作製方法における
選択成長条件を説明するためのグラフである。図6は選
択成長でのInGaAsP成長のIn組成及びAs組成
のマスク幅依存性を示すグラフである。グラフを参照す
ると選択成長におけるV族のAs組成はマスク幅に依存
せず一定であるが、III族のIn組成はマスク幅の増加
に伴い増加する。図7はIII族組成変化量の組成依存性
を示すグラフである。グラフを参照するとマスク幅が広
く、Ga又はInの組成比が0.5に近いほどIII族組
成変化量が増加する。以上の図6、図7のグラフを参照
すると、マスク幅が5μm程度と狭い場合は、ほぼマス
クが無い平坦部と同じ組成及び膜厚で成長することがわ
かる。すなわち、幅5μmのマスクで挟まれた領域には
1.3μm帯用の多重量子井戸構造として上記に示した
多重量子井戸構造が成長する。
【0019】図1(a)は1.3μm帯用の多重量子井
戸構造である。第1の井戸層1、第2の井戸層3とも基
底量子準位間遷移波長は1.31μmとなるが、第2の
井戸層3は膜厚が22Åと薄くなるため、キャリアの大
部分は第1の井戸層1に閉じ込められ、利得ピークは
1.3μm帯になる。
【0020】また、図2、図6、図7を参照すると幅3
0μmのマスクで挟まれた領域は、Gaの組成が高くな
り、膜厚の厚い多重量子井戸構造が形成される。図1
(b)は幅30μmのマスクで挟まれた領域に形成され
る多重量子井戸構造を示す。第1の井戸層4の組成及び
膜厚はIn0.70Ga0.30As0.760.24、145Å、第
2の井戸層6の組成及び膜厚はIn0.66Ga0.46As
0.900.10、68Å、障壁層5の組成はIn0.80Ga
0.20As0.450.55となる。このとき、第1の井戸層4
の基底量子準位間遷移波長は、膜厚が厚いために井戸層
4の組成に近い1.51μm、第2の井戸層6の基底量
子準位間遷移波長は1.55μmになる、この場合キャ
リアの大部分は基底量子準位間遷移波長のより長波側に
なる第2の井戸層6に閉じ込められ、利得ピークは1.
55μmになる。
【0021】図5(b)は、上記のように1.3μm帯
用の多重量子井戸構造及び1.5μm帯用の多重量子井
戸構造を選択成長により同時に成長した模式的断面図で
ある。それぞれ、幅5μmのマスク29で挟まれた領域
には1.3μm帯用の多重量子井戸活性層7が、幅30
μmのマスク30で挟まれた領域には1.5μm帯用の
多重量子井戸活性層8が形成される。
【0022】次に図5(c)で示すようにマスク29、
30をHF溶液を用いて除去した後、SiO2膜32そ
れぞれの多重量子井戸活性層7、8のメサ上にのみ形成
する。次にn−InP9、p−InP10、n−InP
11から成る電流ブロック層を形成する。次に図5
(d)で示すようにそれぞれの多重量子井戸活性層7、
8のメサ上に形成したSiO2膜21をHF溶液を用い
て除去した後、n−InP埋め込み層12を形成する。
つぎに活性層上部に電流コンタクト窓を形成したSiO
2膜13を形成する。その電流コンタクト窓を覆うよう
に電極14、15を形成する。このようにして形成した
半導体レーザアレイはそれぞれ1.31μm、1.55
μmの発振波長で発振した。
【0023】実施例2 次に本発明の第2の実施例について図面を参照して説明
する。図4は第2の実施例の全体図である。レーザ活性
層ストライプにおいて、レーザ前端面側半分の領域24
には活性層18として実施例1で説明した1.3μm帯
用の多重量子井戸活性層を有し、レーザ後端面側半分の
領域25には活性層19として実施例1で説明した1.
5μm帯用の多重量子井戸活性層を有する。また、領域
24には1.3μm帯用の多重量子井戸活性層の利得ピ
ーク1.31μmに対応した周期203.5nmの回折
格子22を有し、領域25には1.5μm帯用の多重量
子井戸活性層の利得ピーク1.55μmに対応した周期
243.0nmの回折格子23を有する。それぞれの領
域の電極26、27は電気的に分離してある。レーザ前
端面20は波長1.3μm帯に対して無反射コーティン
グを施してあり、また後端面21は波長1.5μm帯に
対して95%の反射率のコーティングを施している。
【0024】図8は本素子の活性層の作製方法を説明す
るための図である。まずInP基板上に領域24、領域
25にはそれぞれ周期203.5nm、周期243.0
nmの回折格子を電子ビーム露光を用いて形成する。次
に図8(a)に示すように領域24では間隔2μmで幅
5μmであり、それに連続して領域25では間隔2μm
で幅30μmになるマスク33を形成する。また、マス
ク幅は領域の接している点を中心にした30μmの領域
で連続に変化する。次にこのマスク付きの基板上に実施
例1と同様に活性層を選択成長を用いて形成する。図8
(b)、(c)はこのマスク付きの基板上に活性層を成
長したときの、それぞれ領域24のA−A’、領域25
のB−B’での断面図である。図で示すように領域24
には1.3μm帯用の多重量子井戸活性層18が、領域
25には1.5μm帯用の多重量子井戸活性層19が形
成される。このように同一ストライプに連続して1.3
μm帯用の多重量子井戸活性層18及び1.5μm帯用
の多重量子井戸活性層19を形成する。次に実施例1で
述べた方法と同様に電流ブロック層及び電極を形成す
る。
【0025】以上により形成した半導体レーザは、レー
ザ前端面側半分の領域24に電流を流した場合は、波長
1.31μmで発振し、レーザ前端面20から出射され
た。レーザ後端面側半分の領域25に電流を流した場合
は1.5μm帯用の多重量子井戸構造19及び回折格子
23により1.55μmで発振し、領域24の1.3μ
m帯用の多重量子井戸構造18で吸収されることなく、
レーザ前端面20より出射された。すなわち同一ストラ
イプより波長の大きく異なる光が出射された。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、異なる波長帯域の半導
体レーザを同一の基板上に同時に形成したことにより、
モジュール作製の工数が削減され、低コスト化が可能で
あり、特に波長1.3μm帯から波長1.5μm帯まで
の波長差の大きな光を出射する集積型半導体レーザを容
易に提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における1.3μm帯用の多重量子井戸
構造のエネルギーバンド図(a)及び1.5μm帯用の
多重量子井戸構造のエネルギーバンド図(b)である。
【図2】マスク幅と堆積膜の成長速度との関係を示すグ
ラフである。
【図3】本発明の一実施形態を示す一部切り欠き概略斜
視図である。
【図4】本発明の別の実施形態を示す模式的断面図であ
る。
【図5】実施例1における製作工程を説明する図面であ
って、(a)は平面図、(b)〜(d)は断面図であ
る。
【図6】選択成長でのInGaAsP成長のIn組成と
As組成のマスク幅依存性を示すグラフである。
【図7】III族組成変化量の組成依存性を示すグラフで
ある。
【図8】実施例2における製作工程を説明する図面であ
って、(a)は平面図、(b)、(c)は断面図であ
る。
【図9】従来の半導体レーザアレイの構成を示す一部切
り欠き概略斜視図である。
【符号の説明】
1 第1の井戸層 2 障壁層 3 第2の井戸層 4 第1の井戸層 5 障壁層 6 第2の井戸層 7 1.3μm帯用の活性層 8 1.5μm帯用の活性層 9 n−InP 10 p−InP 11 n−InP 12 n−InP埋め込み層 13 SiO2膜 14 電極 15 電極 16 回折格子 17 回折格子 18 1.3μm帯用の活性層 19 1.5μm帯用の活性層 20 前端面 21 後端面 22 回折格子 23 回折格子 24 前端面半分の領域 25 後端面半分の領域 26 電極 27 電極 28 電極 29 マスク 30 マスク 31 SiO2マスク 32 SiO2マスク 33 マスク 34 活性層 35 活性層 36 活性層 37 回折格子 38 回折格子 39 回折格子

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バンドギャップ波長組成の異なる少なく
    とも2種類の井戸層を有する多重量子井戸を活性層とす
    る半導体レーザにおいて、前記多重量子井戸を構成する
    各層のバンドギャップ波長組成及び膜厚が異なる少なく
    とも2種類の多重量子井戸活性層を有する半導体レー
    ザ。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも2種類の多重量子井戸活
    性層が、選択成長を用いて同一基板上に同時に形成され
    たものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体
    レーザ。
  3. 【請求項3】 前記各多重量子井戸活性層の利得ピーク
    波長付近に、ブラッグ波長を有する回折格子をそれぞれ
    有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも2種類の多重量子井戸活
    性層のうち、第1の多重量子井戸活性層の利得ピーク波
    長が1.3μmであり、第2の多重量子井戸活性層の利
    得ピーク波長が1.5μmであることを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれかに記載の半導体レーザ。
  5. 【請求項5】 第1の多重量子井戸活性層において、第
    1の井戸層のバンドギャップ波長組成が1.40μm、
    膜厚が56Åであり、第2の井戸層のバンドギャップ波
    長組成が1.50μm、膜厚が22Åであり、第2の多
    重量子井戸活性層において、第1の井戸層のバンドギャ
    ップ波長組成が1.50μm、膜厚が145Åであり、
    第2の井戸層のバンドギャップ波長組成が1.70μ
    m、膜厚が58Åであることを特徴とする請求項4に記
    載の半導体レーザ。
  6. 【請求項6】 前記各多重量子井戸活性層が、組成の異
    なる井戸層を交互に形成することを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の半導体レーザ。
  7. 【請求項7】 前記各多重量子井戸活性層が、並列に配
    置されて、異なるレーザ出射部を有することを特徴とす
    る請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体レーザ。
  8. 【請求項8】 前記各多重量子井戸活性層が、直列に接
    続され、一つのレーザ出射部を有することを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体レーザ。
  9. 【請求項9】 レーザ出射面の前端面側半分の領域に
    1.3μm帯用の多重量子井戸活性層を有し、後端面側
    半分の領域に1.5μm帯用の多重量子井戸活性層を有
    することを特徴とする請求項8に記載の半導体レーザ。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載の半導体レーザを製造
    する方法であって、少なくとも、基板上に幅の異なる少
    なくとも2対のマスクを所定間隔の空隙を設けて形成す
    る工程、該各マスク対の空隙領域に選択成長により多重
    量子井戸活性層を同時に形成する工程とを有することを
    特徴とする半導体レーザの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記少なくとも2対のマスクが、幅5
    μmのマスク対と、幅30μmのマスク対であることを
    特徴とする請求項10に記載の半導体レーザの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項8又は9に記載の半導体レーザ
    を製造する方法であって、少なくとも、半導体基板上に
    ストライプ状の空隙を有する1対のマスクを少なくとも
    2種類の幅の領域を有するように形成する工程と、該マ
    スク対の空隙領域に選択成長により多重量子井戸活性層
    を形成する工程とを有することを特徴とする半導体レー
    ザの製造方法。
  13. 【請求項13】前記マスクが、幅5μmの領域と、幅3
    0μmの領域とを有すること特徴とする請求項12に記
    載の半導体レーザの製造方法。
JP22042997A 1997-08-15 1997-08-15 半導体レーザ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3189881B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22042997A JP3189881B2 (ja) 1997-08-15 1997-08-15 半導体レーザ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22042997A JP3189881B2 (ja) 1997-08-15 1997-08-15 半導体レーザ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1168224A true JPH1168224A (ja) 1999-03-09
JP3189881B2 JP3189881B2 (ja) 2001-07-16

Family

ID=16750982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22042997A Expired - Fee Related JP3189881B2 (ja) 1997-08-15 1997-08-15 半導体レーザ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3189881B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002344091A (ja) * 2001-04-19 2002-11-29 National Taiwan Univ 半導体光電素子の発光帯域幅の増幅方法
WO2003105297A1 (en) * 2002-06-10 2003-12-18 Agilent Technologies, Inc. Quantum dot gain chip
WO2016143579A1 (ja) * 2015-03-06 2016-09-15 古河電気工業株式会社 半導体光素子

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101722562B1 (ko) * 2015-04-14 2017-04-03 김은영 숯불용 화로구이 장치

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002344091A (ja) * 2001-04-19 2002-11-29 National Taiwan Univ 半導体光電素子の発光帯域幅の増幅方法
WO2003105297A1 (en) * 2002-06-10 2003-12-18 Agilent Technologies, Inc. Quantum dot gain chip
WO2016143579A1 (ja) * 2015-03-06 2016-09-15 古河電気工業株式会社 半導体光素子
US9912122B2 (en) 2015-03-06 2018-03-06 Furukawa Electric Co., Ltd. Semiconductor optical device

Also Published As

Publication number Publication date
JP3189881B2 (ja) 2001-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5250462A (en) Method for fabricating an optical semiconductor device
US5770466A (en) Semiconductor optical integrated circuits and method for fabricating the same
US4369513A (en) Semiconductor laser device
US6327413B1 (en) Optoelectronic device and laser diode
US6399404B2 (en) Fabricating method of optical semiconductor device
JP3191784B2 (ja) 回折格子の製造方法及び半導体レーザの製造方法
JP2701569B2 (ja) 光半導体素子の製造方法
JP3847038B2 (ja) 光半導体装置およびその製造方法
JP2002353559A (ja) 半導体レーザ及びその製造方法
JP3189881B2 (ja) 半導体レーザ及びその製造方法
US6204078B1 (en) Method of fabricating photonic semiconductor device using selective MOVPE
US20050123018A1 (en) Ridge type distributed feedback semiconductor laser
US6489177B1 (en) Modulator-integrated semiconductor laser and method of fabricating the same
US6625189B1 (en) Semiconductor laser device and fabrication method thereof
JPH03151684A (ja) 多波長集積化半導体レーザの製造方法
JP4984514B2 (ja) 半導体発光素子および該半導体発光素子の製造方法
US5360763A (en) Method for fabricating an optical semiconductor device
JPH05327111A (ja) 半導体レーザ装置及びその製造方法
JP3149962B2 (ja) 多波長半導体レーザ素子及びその駆動方法
JP2727944B2 (ja) 半導体レーザアレイの製造方法
JPH04245493A (ja) 多波長半導体レーザ素子及びその駆動方法
JP2606838B2 (ja) 分布帰還型半導体レーザ
JPH02252284A (ja) 半導体レーザアレイ
JPH06283802A (ja) 半導体レーザ装置及びその製造方法
JPH04240791A (ja) 半導体レーザ素子及びその駆動方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees