JPH1167114A - プラズマ生成装置およびイオン注入装置 - Google Patents

プラズマ生成装置およびイオン注入装置

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JPH1167114A
JPH1167114A JP9219590A JP21959097A JPH1167114A JP H1167114 A JPH1167114 A JP H1167114A JP 9219590 A JP9219590 A JP 9219590A JP 21959097 A JP21959097 A JP 21959097A JP H1167114 A JPH1167114 A JP H1167114A
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JP
Japan
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filament
plasma
tip
slit
repeller plate
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Withdrawn
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JP9219590A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Sato
満雄 佐藤
Kazuo Yabe
一生 矢部
Hiroshige Uchida
博茂 内田
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Toshiba Corp
Toshiba Electronic Device Solutions Corp
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Toshiba Corp
Toshiba Microelectronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いプラズマ引き出し効率を維持した状態で
フィラメントのライフタイムが従来より長いプラズマ生
成装置を提供することである。 【解決手段】 スリット面と平行な軸上に一定距離で対
向しあうフィラメントとリペラプレートとを前記チャン
バ内に配したバーナス型プラズマ生成装置において、リ
ペラプレートに対向するフィラメント先端部のマイナス
端子側フィラメントの先端部をリペラプレート面に対し
プラス端子側フィラメントの先端部より離す。また、リ
ペラプレートと対向するフィラメント先端部をフィラメ
ントの軸方向から見て「コ」の字状に加工し、フィラメ
ント先端部上辺をスリット面に平行に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置に
関し、特に不純物の拡散工程等に用いられるイオン注入
装置とイオン源となるプラズマ生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】イオン注入装置を用いた不純物のドーピ
ング法は、注入する不純物の数や注入深さを正確にしか
も再現性よく制御することが可能であるため、現在では
半導体プロセスにおける不純物ドーピング工程のほとん
どがこの装置を用いて行われている。
【0003】イオン注入装置は、イオン源となるプラズ
マ生成装置、プラズマ生成装置で生成されたプラズマか
らイオンビームを取り出す引き出し電極部、引き出され
たイオンビームからさらに必要なイオン種のビームのみ
を選択的に取り出すための質量分析部、およびイオンビ
ームを走査する走査部等から構成される。
【0004】図5は従来のプラズマ生成装置の外観斜視
図である。同図に示すように、プラズマ生成装置500
は一般に箱型のチャンバ520を有し、フロント板51
0の中央にスリット530が設けられている。チャンバ
520内には、一対のフィラメントとリペラプレートが
備えられ、チャンバ外部に絶縁治具550を介しフィラ
メント端子540が引き出されている。なお、リペラプ
レート端子もチャンバ外部に引き出されている。
【0005】図6(a)は、バーナス型と呼ばれる従来
のプラズマ生成装置の断面図である。
【0006】図6(b)は、図6(a)中の切断線Y1
−Y2におけるプラズマ生成装置500の断面図であ
る。
【0007】図6(a)に示すように、チャンバ内に
は、一対の対向する内壁面の一方にフィラメント580
と他方にリペラプレート590とがそれぞれ絶縁止め具
550、560で固定されている。また、プラズマ生成
装置の底部には、イオンソースガス供給口600が設け
られており、ここからイオンソースとなるガスが供給さ
れる。
【0008】通常フィラメント580としては、高融点
材料であるタングステン(W)ワイヤが用いられる。ま
た、リペラプレートに対向するフィラメント先端部は、
抵抗値を上げて熱量を高めるため、コイル状に加工され
ている。熱量を高めれば、発生する熱電子量を増やすこ
とができるからである。
【0009】図6(b)に示すように、フィラメント5
80先端部に形成されるコイルの形状は、軸方向から観
察するとほぼ真円状である。一般に、このコイルはフィ
ラメント軸の取付部540の高さを最上位置とし、これ
より下側に形成されていることが多い。
【0010】図7は、フロント板510に平行な切断面
におけるプラズマ生成装置の断面図である。併せて、装
置に接続する電源回路の構成を示す。同図に示すよう
に、フィラメント580の両端である2本の端子540
aと540bとの間にはフィラメント電源700が備え
られる。フィラメント電源700のマイナス電位側とチ
ャンバとは電気的に接続され、その間にアーク電源71
0が備えられる。なお、リペラプレートは、マイナス電
位に接続される。
【0011】フィラメント電源700をオンにして、フ
ィラメント580に電流を流すと、コイル状のフィラメ
ント先端部が熱せられ、ここから熱電子が放出される。
フィラメント先端部と向き合うリペラプレート590に
はマイナス電位がかけられているため、リペラプレート
に達そうとする熱電子は反発を受け、リペラプレートと
フィラメント先端との間に主に存在することとなる。
【0012】ここに、チャンバ下部のイオンソースガス
供給口600からガスが導入されると、熱電子がガス原
子と衝突し、プラズマが生成される。プラズマ生成領域
P’はフィラメント70とリペラプレート間に形成され
る。
【0013】図8は、従来用いられているフィラメント
580の外観斜視図である。フィラメント580は、U
字型ワイヤのU字先端部をコイル状に加工したものであ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】フィラメント材料とし
ては一般に、高融点材料であるタングステンが使用され
る。しかし、プラズマ生成中のフィラメント温度は、約
2000℃程度の高温に達するため、フィラメント先端
部の経時的な熱変形を避けることができない。特に、図
7中破線αで示すイオンソースガス供給口に近いフィラ
メント先端部下側では、ガス濃度が高くプラズマ密度が
濃いため、フィラメントの切断が起こりやすい。
【0015】このため、約2mm径のタングステンワイ
ヤをフィラメントとして使用した場合、初期のプラズマ
生成効率を維持するためには、約50時間ごとにフィラ
メントとフィラメントを固定する絶縁治具の交換が必要
であり、ランニングコストの負担が無視できない状況に
あった。
【0016】フィラメント電流を制限し、使用中のフィ
ラメント温度を下げれば、フィラメントのライフタイム
は長くなる。しかし、これではプラズマ生成効率が低下
し、イオンビーム出力もが下がるため好ましいことでは
ない。
【0017】本発明の目的は、高いプラズマ引き出し効
率を維持した状態でフィラメントのライフタイムを従来
より長くできるプラズマ生成装置を提供することであ
る。
【0018】本発明の他の目的は、上記プラズマ生成装
置を具備したランニングコストが安くイオンビーム生成
効率の高いイオン注入装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のプラズマ生成装置の特徴は、プラズマ引き出し用のス
リットとイオンソースガス供給口とを備えたチャンバを
有し、前記スリットが形成される面と平行な軸上に一定
距離で対向しあうフィラメントとリペラプレートとを前
記チャンバ内に配したバーナス型プラズマ生成装置にお
いて、前記フィラメントが、両端に2本の端子を有する
U字型ワイヤで形成され、前記リペラプレートに対向す
る前記フィラメント先端部がコイル状に加工され、前記
2本の端子間に電圧が印可される際、低電圧側端子をマ
イナス端子、他方の端子をプラス端子とするとき、前記
リペラプレート面に対し前記マイナス端子側フィラメン
トの先端部を前記プラス端子側フィラメントの先端部よ
り離していることである。
【0020】上記請求項1に記載のプラズマ生成装置に
よれば、プラス端子側フィラメントがマイナス端子側フ
ィラメントよりリペラプレートに近接配置されているの
で、プラズマは主にプラス端子側のフィラメント先端部
とリペラプレート間に発生する。通常フィラメントは、
プラス端子側よりマイナス端子側での変形が大きく、フ
ィラメントの切断もマイナス端子側で発生しやすい。よ
って、マイナス端子側のフィラメント先端部をリペラプ
レート面より離し、高プラズマ生成領域からずらすこと
により、従来のマイナス端子側フィラメント先端が受け
ていたプラズマによるダメージを低減できる。よって、
フィラメントのライフタイムを延ばすことができる。
【0021】本発明の請求項2に記載のプラズマ生成装
置の特徴は、上記請求項1のプラズマ生成装置におい
て、前記マイナス端子側フィラメントの先端部が、プラ
ズマ生成領域に接しない位置にあることである。
【0022】上記請求項2に記載のプラズマ生成装置に
よれば、変形や切断がされ易いマイナス端子側フィラメ
ントの先端部がプラズマ生成領域に接しないため、プラ
ズマダメージを避けることができ、フィラメントのライ
フタイムを確実にのばすことができる。
【0023】本発明の請求項3に記載のプラズマ生成装
置の特徴は、上記請求項1または請求項2の特徴を有す
るプラズマ生成装置において、前記フィラメントの先端
部が、前記フィラメントの前記軸方向から見て「コ」の
字状に加工され、フィラメント先端部上辺が前記スリッ
トが形成されている面と平行なことである。
【0024】上記請求項3に記載のプラズマ生成装置に
よれば、プラズマ生成領域は、フィラメント先端部の形
状にほぼ対応する断面形状を有するため、スリットに近
接する位置に面状のプラズマ生成領域を形成できる。よ
って、プラズマ生成領域全体が実質的にスリットにより
近接することとなり、スリットから外部に取り出せるプ
ラズマ量を増やすことができる。
【0025】本発明の請求項4に記載のプラズマ生成装
置の特徴は、上記請求項1から3のいずれかの特徴を有
するプラズマ生成装置において、前記コイルの中心軸
が、少なくともフィラメントの前記2本の端子の軸と同
一高さかもしくはより前記スリットに近い高さにあるこ
とである。
【0026】上記請求項4に記載のプラズマ生成装置に
よれば、コイルの位置をよりスリット面に近づけること
ができる。よって、スリットから外部に取り出せるプラ
ズマ量を増やすことができる。
【0027】本発明の請求項5に記載のイオン注入装置
の特徴は、プラズマ生成装置と、前記プラズマ生成装置
で生成されたプラズマからイオンビームを引き出すため
の引き出し電極部と、引き出されたイオンビームから必
要なイオン種のビームを選択的に取り出すための質量分
析部と、選択的に取り出されたイオンビームを走査する
走査部とを有し、前記プラズマ生成装置が、請求項1か
ら4のいずれか1に記載のプラズマ生成装置であること
である。
【0028】上記請求項5の特徴によれば、イオン注入
装置のイオン源となるプラズマ生成装置として請求項1
から4のいずれか1に記載のプラズマ生成装置を用いる
ため、イオンビーム強度が安定しており、ランニングコ
ストが安いイオン注入装置を提供できる。また、実効的
なイオンビーム強度を上げることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態におけるイオ
ン注入装置のイオン源となるプラズマ生成装置につい
て、以下図面を参照しながら説明する。
【0030】図1(a)は、本実施の形態におけるバー
ナス型プラズマ生成装置100の断面図である。図1
(b)は、図1(a)中の破断線A1−A2における断
面図を示す。また、図2は、フロント板30に平行な切
断面におけるプラズマ生成装置100の断面図である。
併せて、プラズマ生成装置100に接続する電源回路の
構成も示している。図3は、本実施の形態におけるプラ
ズマ生成装置100で用いたフィラメント70の外観斜
視図である。
【0031】プラズマ生成装置100は、従来のプラズ
マ生成装置と同様、モリブデン(Mo)等の耐熱材料で
形成された箱型のチャンバを有する。チャンバのフロン
ト板30には、スリット20が形成され、フロント板3
0に対向するチャンバの底面にはイオンソースガス供給
口90を備えている。
【0032】本実施の形態におけるプラズマ生成装置1
00も、従来同様、チャンバの側壁面の一方にフィラメ
ント70、他方にはリペラプレート80を備えている。
フィラメント70とリペラプレート80間にプラズマ生
成領域Pが形成される。フィラメント70は、先端がコ
イル状に加工されたU字型タングステンワイヤで形成さ
れており、対向するリペラプレート80の先端は円板と
なっている。これらは、それぞれ絶縁止め具55、65
で、側壁面に固定され、チャンバ外部に端子50、60
が取り出されている。
【0033】図3の外観斜視図に示すように、フィラメ
ント70は、フィラメント先端部よりやや手前のマイナ
ス電位側のワイヤを一回転カールさせ、フィラメント長
さを稼ぎ抵抗値を上げ、熱発生効率を高めている。
【0034】なお、図1に示すように、フィラメント7
0の根元に、板状のフィラメントシールド40を備えて
もよい。フィラメントシールド40とリペラプレート8
0をともにマイナス電位に接続すれば、フィラメント7
0から放出される熱電子を互いに反射しあい、チャンバ
中央に効率的に熱電子を閉じこめることができ、プラズ
マ生成効率を上げることができる。
【0035】プラズマ生成装置の外形サイズは、特に限
定されないが、ここでは例えば幅約40mm、長さ約1
00mm、高さ約46mm程度のものを用いた。この場
合、フロント板30に形成されるスリット20のサイズ
は、例えば幅約2.5mm、長さ約40mmとした。リ
ペラプレートとフィラメントのプラス側先端との距離は
約45mmとした。スリットサイズは、通常、最もプラ
ズマ引き出し効率が高くなるように、種々の条件から実
験的に選択される。また、スリットの開口部断面は、プ
ラズマを外部に引き出し易くするため、通常外部に向か
って広がるようテーパ状に加工されている。
【0036】本実施の形態におけるプラズマ生成装置1
00においては、図1(a)に示すように、リペラプレ
ート80に最も近接しているフィラメント70の先端部
の形状を従来の形状と変えた。
【0037】まず、従来のプラズマ装置におけるフィラ
メントでは、図6(a)に示すように、フィラメント軸
の取付部540の高さを最上位置とし、これより下方に
コイルが形成されていたが、本実施の形態におけるプラ
ズマ生成装置においては、図1(a)に示すようにコイ
ルの巻中心をフィラメント軸50の取付部位置とほぼ同
位置とした。即ち、コイルの位置を従来より持ち上げる
ように加工した。よって、フィラメントの取付位置は変
わらないもののフィラメントの上端とフロント板30の
スリット面との間隔を従来の約7mmから約3.5mm
まで近づけることができた。
【0038】また、従来のフィラメントのコイル形状
は、図6(b)に示すようにほぼ真円形状であったが、
本実施の形態におけるフィラメントでは、図1(b)に
示すように、リペラプレート80と対向する最も先端部
を、90度左回転させた「コ」の字状に加工した。例え
ば、従来はコイル直径をΦ約8mmとしていたが、ここ
では、スリット面に近接するフィラメントの上辺の幅L
を約16mm高さhを約8mmとした。
【0039】フィラメントの先端形状は、プラズマ生成
領域の形状に直接影響を及ぼす。例えば従来のようにフ
ィラメント先端部がほぼ真円状の場合、フィラメントと
リペラプレート間に形成されるプラズマ生成領域P’は
円状の断面を有するほぼ円柱状に近いものとなる。一
方、本実施の態様に示す様に、フィラメントの先端部を
「コ」の字形状とした場合は、断面が矩形の直方体形状
に近いプラズマ生成領域Pが形成される。
【0040】さらに、従来は図7に示すように、フィラ
メント580の先端部のワイヤがリペラプレート590
の面に対し平行になるように加工されているが、本実施
の形態におけるフィラメント70は、図2に示すよう
に、フィラメント70の先端部がリペラプレート80の
面に対し平行ではなく、斜めになるように加工した。即
ち、プラス(+)電位側のフィラメントよりマイナス
(−)電位側のフィラメントをリペラプレートから離し
た。
【0041】例えば、リペラプレートとフィラメント先
端部の距離は約45mmであったが、プラス電位側のフ
ィラメント先端部とリペラプレート間の距離はそのまま
にして、マイナス電位側のフィラメント先端部とリペラ
プレートとの距離を約8mm程度さらに離した。
【0042】このような本実施の形態におけるフィラメ
ント先端部の形状の特徴は、次のような効果をもたらし
た。即ち、まず、コイルの位置を相対的に上げているた
め、プラズマ生成領域が取り出し口であるスリットに近
づき、スリットからのプラズマ取り出し効率を上げるこ
とができた。
【0043】また、フィラメント先端部を「コ」の字状
に加工したことにより、本実施の形態においては、従来
の約3倍のプラズマ引き出し量を得ることができた。従
来のように真円状のコイルのみを用いた場合に較べ、プ
ラズマ生成領域を相対的にスリットに近づいたため、ス
リット20から取り出されるプラズマ引き出し量が増加
したからと考えられる。
【0044】なお、従来と同程度のイオンビーム引き出
し量を得るためには、必要とされるアーク電流を約18
%も下げることができる。フィラメントに与える負荷が
抑制されるので、フィラメントライフタイムを延ばすこ
とができる。
【0045】また、従来フィラメントの切断の多くが、
マイナス(−)電位側のフィラメント先端部下方で発生
していたが、本実施の形態におけるフィラメントは、マ
イナス(−)電位側のフィラメント先端部をリペラプレ
ート面より離しているため、従来の切断発生部が高温の
プラズマ発生領域に直接接しないようにでき、フィラメ
ントの熱変形を抑制し、さらにフィラメントのライフタ
イムを伸ばすことができた。
【0046】従来と同様に、長時間使用によるフィラメ
ントの切断は、やはりマイナス電位側のフィラメントで
起こったが、切断までに要する時間は、従来の倍の時間
まで延ばすことが可能となった。よって、上述の本実施
の形態においては、フィラメントの取り替えライフタイ
ムを倍の時間まで延ばすことが可能となった。
【0047】図4は、上述した本発明の実施の形態にお
けるプラズマ生成装置100をイオン源として用いるイ
オン注入装置の構成図である。同図に示すように、イオ
ン源となるプラズマ生成装置100、プラズマ生成装置
100で生成されたプラズマからイオンビームを外部に
引き出すための引き出し電極部120、引き出されたイ
オンビームを加速する加速部130、引き出されたイオ
ンビームから必要なイオン種のイオンビームのみを選択
的に取り出すための質量分析部140、および選択され
たイオンビーム110をウエハ180上で走査するため
の走査部150、ウエハ面に対するイオンビーム110
の注入角を調整するビーム補正部160およびウエハ1
80を保持しかつ回転させることが可能なサセプタ17
0を有する。なお、これらの各構成部は、全て真空チャ
ンバ内に備えられ、高真空条件下で使用される。
【0048】以上、実施例に沿って本発明を説明した
が、本発明は、これらに制限されるものではない。上述
の実施の形態においては、この他、種々の変更、改良、
組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【0049】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のプラズ
マ生成装置によれば、いわゆるバーナス型プラズマ生成
装置において、リペラプレート面に対し、マイナス端子
側フィラメントの先端部をプラス端子側フィラメントの
先端部より離しているため、マイナス端子側のフィラメ
ント先端部が高プラズマ生成領域に直接触れないように
することができる。切断され易いマイナス端子側フィラ
メント先端のプラズマによるダメージを低減できるた
め、フィラメントのライフタイムを延ばすことができ
る。
【0050】さらに、リペラプレートと対向するフィラ
メント先端部の形状を前記フィラメント軸方向から見て
「コ」の字状に加工し、フィラメント先端部上辺がスリ
ットが形成される面と平行となるように配置した場合
は、スリットに近接するプラズマ生成量を実質的に増や
すことができるため、スリットから外部に取り出せるプ
ラズマ量を増やすことができる。即ち、生成したプラズ
マを効率良く外部に取り出すことができる。
【0051】このように、本願の発明によれば、生成し
たプラズマを効率良く装置外部に取り出すことができる
ため、従来と同程度のイオンビーム強度を得るために必
要なアーク電流を低減し、フィラメントにかかる負荷を
全体として減じることができる。
【0052】また、上記プラズマ生成室をイオン源とし
て用いたイオン注入装置は、イオンビーム強度が安定し
ており、ランニングコストが安いイオン注入装置を提供
できる。また、実効的なイオンビーム強度を上げること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるプラズマ生成装置
の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるプラズマ生成装置
の回路構成図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるプラズマ生成装置
に使用するフィラメントの外観斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるイオン注入装置の
概略構成図である。
【図5】従来のプラズマ生成装置の外観斜視図である。
【図6】従来のプラズマ生成装置の断面図である。
【図7】従来のプラズマ生成装置の回路構成図である。
【図8】従来のプラズマ生成装置に使用するフィラメン
トの外観斜視図である。
【符号の説明】
20・スリット 30・フロント板 40・フィラメントシールド 50・フィラメント端子 60・リペラプレート端子 70・フィラメント 80・リペラプレート 90・イオンソースガス供給口 100・プラズマ生成装置 110・フィラメント電源 115・アーク電源 120・引き出し電極部 130・加速部 140・質量分析部 150・イオンビーム走査部 160・ビーム補正部 170・サセプター 180・基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 博茂 神奈川県川崎市川崎区駅前本町25番地1 東芝マイクロエレクトロニクス株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ引き出し用のスリットとイオン
    ソースガス供給口とを備えたチャンバを有し、前記スリ
    ットが形成される面と平行な軸上に一定距離で対向しあ
    うフィラメントとリペラプレートとを前記チャンバ内に
    配したバーナス型プラズマ生成装置において、 前記フィラメントが、両端に2本の端子を有するU字型
    ワイヤで形成され、前記リペラプレートに対向する前記
    フィラメント先端部がコイル状に加工され、 前記2本の端子間に電圧が印可される際、低電圧側端子
    をマイナス端子、他方の端子をプラス端子とするとき、
    前記リペラプレート面に対し、前記マイナス端子側フィ
    ラメントの先端部を前記プラス端子側フィラメントの先
    端部より離していることを特徴とするプラズマ生成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記マイナス端子側フィラメントの先端
    部が、プラズマ生成領域に接しない位置にあることを特
    徴とする請求項1に記載のプラズマ生成装置。
  3. 【請求項3】 前記フィラメント先端部が、前記フィラ
    メントの前記軸方向から見て「コ」の字状に加工され、
    フィラメント先端部上辺が前記スリットが形成されてい
    る面と平行であることを特徴とする請求項1または2に
    記載のプラズマ生成装置。
  4. 【請求項4】 前記コイルの中心軸が、少なくともフィ
    ラメントの前記2本の端子の軸と同一高さ、もしくはよ
    り前記スリットに近い高さにあることを特徴とする請求
    項1から請求項3のいずれかに記載のプラズマ生成装
    置。
  5. 【請求項5】 プラズマ生成装置と、 前記プラズマ生成装置で生成されたプラズマからイオン
    ビームを引き出すための引き出し電極部と、 引き出されたイオンビームから必要なイオン種のビーム
    を選択的に取り出すための質量分析部と、 選択的に取り出されたイオンビームを走査する走査部と
    を有し、 前記プラズマ生成装置が、請求項1から4のいずれか1
    に記載のプラズマ生成装置であることを特徴とするイオ
    ン注入装置。
JP9219590A 1997-08-14 1997-08-14 プラズマ生成装置およびイオン注入装置 Withdrawn JPH1167114A (ja)

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Cited By (3)

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