JPH1166379A - 媒体識別装置 - Google Patents

媒体識別装置

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JPH1166379A
JPH1166379A JP9242115A JP24211597A JPH1166379A JP H1166379 A JPH1166379 A JP H1166379A JP 9242115 A JP9242115 A JP 9242115A JP 24211597 A JP24211597 A JP 24211597A JP H1166379 A JPH1166379 A JP H1166379A
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light
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Application number
JP9242115A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Okamoto
洋幸 岡本
Madoka Tanaka
円 田中
Masaru Morimoto
勝 森本
Nobumasa Miki
伸将 三木
Fumio Shibata
文男 柴田
Satoshi Miyagawa
智 宮川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、挿入された媒体の特徴を自動的に
捉えて識別する自動識別機能と、挿入された媒体の特徴
を視認して人為的に識別する人為的識別機能とを同時に
行って識別することにより、高識別性能が得られる媒体
識別装置の提供を目的とする。 【解決手段】この発明は、媒体の搬送過程で媒体の識別
情報をチェックする識別手段と、この識別手段の識別結
果を出力する出力手段とを備えた媒体識別装置であっ
て、上記媒体の搬送過程で媒体に光を照射して媒体の識
別情報を目視確認許容する目視確認手段を備えたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、紙幣、小切手等
の有価媒体の真偽を識別する媒体識別装置に関し、さら
に詳しくは有価媒体の透し情報・印刷情報等の識別情報
を的確にチェックする媒体識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の媒体識別装置は挿入さ
れた有価媒体の特徴を内部の光学センサおよび磁気セン
サで検知し、この検知情報から有価媒体を識別し、この
識別結果を表示器に表示案内している。ところが、この
場合は精巧な偽造有価媒体を完全に識別できず、この種
のセンサ機能だけでは識別能力が低く信頼性に乏しくな
っていた。
【0003】また、有価媒体の特徴を表す透し模様、マ
イクロ文字、蛍光インキ等のセキュリティ要素を目視で
直接識別するための光源、拡大レンズ、ブラックライト
等を備えた目視確認装置を用いて有価媒体を識別する方
法が知られている。しかし、この場合は目視確認するま
でに一定時間かかって手間取り、ことに有価媒体が損傷
していたり、汚れ度合いによって的確な識別判断が難し
くなり、近年、高度化して多様化する偽造媒体に対する
高識別装置の開発が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、挿
入された媒体の特徴を自動的に捉えて識別する自動識別
機能と、挿入された媒体の特徴を視認して人為的に識別
する人為的識別機能とを同時に行って識別することによ
り、高識別性能が得られる媒体識別装置の提供を目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
媒体の搬送過程で媒体の識別情報をチェックする識別手
段と、この識別手段の識別結果を出力する出力手段とを
備えた媒体識別装置であって、上記媒体の搬送過程で媒
体に光を照射して媒体の識別情報を目視確認許容する目
視確認手段を備えたことを特徴とする。
【0006】請求項2記載の発明は、媒体に記録された
マイクロ文字を拡大する拡大レンズを備えた目視確認手
段であることを特徴とする。
【0007】請求項3記載の発明は、目視確認位置に導
かれた媒体の搬送速度を可変調整する目視確認手段であ
ることを特徴とする。
【0008】請求項4記載の発明は、識別手段が識別し
た識別結果から媒体に偽造の疑いがあると判定したと
き、目視確認位置での媒体の搬送速度を低速または停止
する目視確認手段であることを特徴とする。
【0009】請求項5記載の発明は、媒体の透しパター
ンまたは蛍光パターンが見える位置と対応したときに、
そのパターンに光を照射する目視確認手段であることを
特徴とする。
【0010】請求項6記載の発明は、ある光源から照射
した媒体識別用の光を、媒体の透過パターン識別用と反
射パターン識別用との光源に兼用した目視確認手段であ
ることを特徴とする。
【0011】請求項7記載の発明は、媒体に記録された
マイクロ文字の成分を抽出する偏光板を備えた目視確認
手段であることを特徴とする。
【0012】請求項8記載の発明は、目視確認用に設定
された光源の光量を媒体の汚れ度合いに応じて可変調整
する目視確認手段であることを特徴とする。
【0013】
【作用】この発明によれば、挿入された媒体の識別情報
を識別手段によりチェックし、このチェックした識別結
果を出力手段により出力するだけでなく、目視確認手段
により媒体の搬送過程で媒体に光を照射して媒体の識別
情報を目視確認許容する。
【0014】また、媒体の識別情報を目視確認するとき
は、媒体に記録されたマイクロ文字を拡大レンズで拡大
して目視確認する。
【0015】同じく、媒体の識別情報を目視確認すると
きは、目視確認位置に導かれた媒体の搬送速度を目視し
易い速度に可変調整して目視確認する。同じく、媒体の
識別情報を目視確認するときは、識別手段の識別結果か
ら媒体に偽造の疑いがあると不安定な判定をしたときに
目視確認位置での媒体の搬送速度を低速または停止して
確実に目視確認する。
【0016】同じく、媒体の識別情報を目視確認すると
きは、媒体の透しパターンまたは蛍光パターンが見える
位置に媒体が導かれたときに、そのパターンに光を照射
して明瞭に目視確認させる。同じく、媒体の識別情報を
目視確認するときは、ある光源から照射した光を媒体の
透過パターン識別用と反射パターン識別用との双方に兼
用して目視確認する。
【0017】同じく、媒体の識別情報を目視確認すると
き、媒体に記録されたマイクロ文字の成分を抽出する偏
光板により見易い成分を抽出させて目視確認する。同じ
く、媒体の識別情報を目視確認するときは、目視確認用
の光源の光量を媒体の汚れ度合いに応じて可変調整して
見易い光量で目視確認する。
【0018】
【発明の効果】この結果、媒体を識別する際は、受入れ
た媒体の搬送過程で識別情報を自動的に読取って識別
し、この識別結果を出力案内して操作者に知らすことが
でき、しかもこのとき同媒体の搬送過程で媒体に光を照
射して媒体の透し模様等の識別情報を目視確認させるこ
とができるため、媒体の識別時には自動識別情報と人為
的な目視識別情報との2つの識別情報を同時に得ること
ができる。従って、精巧な偽造媒体であっても正確に識
別することができる高識別性能を有して短時間に能率よ
く識別することができる。
【0019】また、目視確認位置に媒体のマイクロ文字
を拡大する拡大レンズを備えておけば、媒体の小さなマ
イクロ文字を見誤ることなく一目で確認でき、確認操作
が容易となる。
【0020】同じく、目視確認位置に導かれた媒体の搬
送速度を可変調整許容して設ければ、媒体を目視確認す
るのに適した搬送速度で媒体を搬送して安定して見るこ
とができる。例えば、識別手段が媒体を識別したとき、
その識別結果から媒体に偽造の疑いがあると判定したと
きは、目視確認位置での搬送速度を低速または停止して
目視確認を確実に行うことができる。
【0021】同じく、媒体に光を透過させたときに表れ
る透しパターンまたは媒体に光を照射したときに表れる
蛍光パターンと対応したときに、これらのパターンに光
を照射するように設定すれば、自然に明瞭な目視確認が
できる。またこのとき、光源から照射した光を透過パタ
ーンと反射パターンとの双方の識別用に兼用すれば、同
一光源を有効利用できるため光量の節約が図れる。
【0022】また、媒体に記録されたマイクロ文字から
その成分を効率よく抽出する偏光板を配設すれば、この
偏光板によりマイクロ文字の特徴成分を的確に抽出して
容易に目視確認することができる。
【0023】さらに、目視確認用に設けた光源の光量
を、媒体の汚れ度合いに応じて可変調整すれば、媒体の
汚れ度合いに応じた明るさで明瞭に媒体を目視確認する
ことができる。
【0024】
【実施例】この発明の実施例を以下図面に基づいて詳述
する。 [第1実施例]図1は紙幣Aの真偽や金種を識別する紙
幣識別装置11を示し、この紙幣識別装置11は長方体
状を有する装置本体12の一方に開口する紙幣挿入口1
3に識別すべき紙幣Aを水平に挿入し、挿入された紙幣
Aは内部の搬送過程で識別された後、そのまま直進して
他方に開口する紙幣放出口14から放出される。
【0025】この搬送時に識別した紙幣Aの識別結果を
装置本体12の上面後部側に配設した表示器15に自動
的に表示出力し、さらに装置本体12の上面前部側に配
設した透過窓16から内方を視認許容させて設け、この
透過窓16から内部に搬送される紙幣Aの特徴情報を係
員が覗いて人為的に視覚識別できるように構成してい
る。
【0026】図2は紙幣識別装置11に内部構成される
紙幣搬送路21を示し、この紙幣搬送路21は紙幣挿入
口13と紙幣放出口14とを結ぶ搬送部間に、図示しな
い搬送ベルトおよび搬送ローラ等の搬送部材を上下対設
して紙幣を挟持搬送する搬送路を構成し、この紙幣搬送
路21に動力伝達する搬送モータの駆動に基づいて紙幣
挿入口13に挿入された紙幣Aを同水平状態のまま紙幣
放出口14へと搬送する。
【0027】また、紙幣挿入口13側の位置には、紙幣
Aに印刷された特徴データを光電検知する第1光学セン
サS1 および第2光学センサS2 と、紙幣Aの磁気デー
タを読取る磁気センサS3 とを配設し、これらセンサS
1 〜S3 で挿入された紙幣Aの特徴を読取り、読取った
判定結果を表示器15に表示出力する。
【0028】さらに、紙幣搬送路21の中間位置には、
紙幣に印刷した蛍光インクを紙幣上面側より紫外線を照
射して蛍光インクを発光させるブラックライト22と、
紙幣の素地に形成した透し模様を紙幣下面側より照射す
る透し確認用の光源23とを配設し、ブラックライト2
2および光源23の紙幣照射位置と対応する上方位置に
透過窓16が対応して、外部上方から内方の搬送途中の
紙幣Aの蛍光印刷された蛍光パターンと、透し模様の透
しパターンとを明瞭に表示させて、係員が透過窓16よ
り覗き込んで直接的な視覚確認を許容している。
【0029】図3は紙幣識別装置11の制御回路ブロッ
ク図を示し、CPU31はROM32に格納されたプロ
グラムに沿って各回路装置を制御し、その制御データを
RAM33で読出し可能に記憶する。
【0030】搬送モータMは、CPU31の搬送指令信
号に基づいて紙幣搬送路21を駆動し、またCPU31
は搬送モータMの搬送速度を遅速制御管理している。こ
れは、透過窓16の目視確認位置に紙幣Aが導かれたと
き、紙幣搬送路21の搬送速度を、紙幣を目視確認する
のに適した低速の搬送速度で搬送し、紙幣の識別部分を
安定して見れるようにする。また、このとき紙幣挿入口
13より挿入された紙幣Aが目視確認位置に導かれるま
での所要時間をタイマTで計時する。
【0031】また、挿入される紙幣の搬送初期段階で各
センサS1 〜S3 が識別したとき、この識別結果から紙
幣に偽造の疑いがあるとCPU31が判定したときは、
その旨を表示器15に表示したり、目視確認位置で搬送
停止して確実な目視確認を実行させることができる。
【0032】このように構成された紙幣識別装置11の
紙幣可変速処理動作を図4のフローチャートを参照して
説明する。今、装置本体12の一方に開口する紙幣挿入
口13に紙幣Aが挿入されたことを第1光学センサS1
、第2光学センサS2 、磁気センサS3 のいずれかが
検知すると、これに伴ってCPU31は搬送モータMを
駆動して紙幣搬送路21上に導かれた紙幣Aを一定速度
で内部に取込み動作し、この取込み動作時に各センサS
1 〜S3 で紙幣Aの識別動作を開始する(ステップn1
)。
【0033】またこのとき、CPU31は現在の紙幣A
の検知位置から挿入された紙幣Aが透過窓16の略真下
に至る目視確認位置まで導かれる時間をタイマTで計時
し(ステップn2 〜n3 )、取込まれた紙幣Aが目視確
認位置に達したと判定すると、CPU31は紙幣搬送路
21の搬送速度を遅くして低速搬送もしくは停止させ
て、透過窓16からの目視による視覚識別を容易に行わ
せる。さらに、この搬送速度は目視搬送領域だけ部分的
に低速搬送すればよいため処理時間の短縮が図れる(ス
テップn4 〜n5 )。
【0034】このとき、各センサS1 〜S3 で識別した
真偽や金種等の識別結果は表示器15で表示し、また仮
にCPU31が各センサS1 〜S3 の識別結果から紙幣
に偽造の疑いがあると判定したときは、その旨を表示
し、かつ目視確認位置で一定時間搬送停止して、係員に
よる透過窓16からの確実な目視確認を実行させる(ス
テップn6 )。
【0035】この紙幣の識別が完了すると、CPU31
は搬送モータMを正規の搬送速度に戻して紙幣Aを紙幣
放出口14より放出し、挿入された1枚の紙幣の識別処
理が終了する(ステップn7 〜n8 )。
【0036】このように紙幣を識別する際は、挿入され
た紙幣の搬送過程で識別情報をセンサS1 〜S3 が自動
的に読取って識別し、この識別結果を表示器15に表示
して操作者に知らすことができ、しかもこのとき同紙幣
の搬送過程で紙幣に光を照射して紙幣の透し模様等の識
別情報を透過窓16から目視確認させることができるた
め、紙幣の識別時には自動的に識別した自動識別情報と
人為的な目視識別情報との2つの識別情報を同時に得る
ことができ、短時間に能率よく識別することができる。
【0037】次に、紙幣識別装置11の点灯制御処理動
作を図5のフローチャートを参照して説明する。今、装
置本体12の一方に開口する紙幣挿入口13に紙幣Aが
挿入されたことを第1光学センサS1 、第2光学センサ
S2 、磁気センサS3 のいずれかが検知すると、これに
伴ってCPU31は搬送モータMを駆動して紙幣搬送路
21上に導かれた紙幣Aを一定速度で内部に取込み動作
し、この取込み動作時に各センサS1 〜S3 で紙幣Aの
識別動作を開始する(ステップn11)。
【0038】またこのとき、CPU31は現在の紙幣A
の検知位置から挿入された紙幣Aが透過窓16の略真下
に至る目視確認位置まで導かれる時間をタイマTで計時
し(ステップn12〜n13)、取込まれた紙幣Aが目視確
認位置に達したと判定すると、CPU31はブラックラ
イト22と光源23を点灯して紙幣Aの透しパターンと
蛍光パターンとを明瞭に照射し、透過窓16からの目視
による視覚識別を容易に行わせる(ステップn14〜n1
5)。
【0039】このとき、各センサS1 〜S3 で識別した
真偽や金種等の識別結果は表示器15で表示し、また目
視確認位置を搬送通過するまでの紙幣Aの所要時間をタ
イマTで計時し(ステップn16)、紙幣Aが目視確認位
置を通過して係員による透過窓16からの確実な目視確
認が完了したと判定すると、CPU31はブラックライ
ト22と光源23を消灯して挿入された1枚の紙幣の識
別処理が終了する(ステップn17〜n18)。このよう
に、紙幣Aを目視確認位置に導いたときだけ点灯するよ
うに点灯制御した場合は、消費電力の低減とブラックラ
イト22および光源23の長寿命化を図ることができ
る。
【0040】[第2実施例]図6は均一照射型の紙幣識
別装置61を示し、この均一照射型の紙幣識別装置61
は装置本体62の上面中央部に形成された透過窓63と
対向する内方の光源64の表面にスリガラス等の不透明
にした拡散シート65を配設したものであって、この拡
散シート65は紙幣搬送路66の下側より発光する光源
64の上面全体に貼付けて構成し、光源64から照射し
たときに、その光を拡散させて均一にするため、光の強
弱ムラが小さくなり、この拡散シート65を隔てた拡散
光で紙幣を透して映し出したときの識別精度が向上す
る。
【0041】[第3実施例]図7は多検知型の紙幣識別
装置71を示し、この多検知型の紙幣識別装置71は装
置本体72の上面中央部に形成した透過窓73と、この
内方に対向する光源74との対向部間にハーフミラー7
5を傾斜配設し、光源74から上向きに照射した光を、
約45°傾斜するハーフミラー75の位置で上方に透過
させて透過窓73まで直進させる垂直透過光76と、水
平方向に分岐して透過させる水平透過光77とに2分
し、一方の垂直透過光76は透過窓73に至って紙幣を
透過した本来の透過パターンを目視確認させる。他方の
水平透過光77はこれと対向する位置に配設された水平
透過光受光素子78に受光させて同紙幣の透過パターン
を検知させる。
【0042】このように構成した場合は、1つの光源7
4を活用して検知位置の数を効率よく増やすことができ
る。
【0043】この多検知型の紙幣識別装置71の他の応
用例を図8に示す。これは平板状の光源81の中央上面
に反射光受光素子82を配設し、光源81から上向きに
照射して、その上方に位置する紙幣Aから反射した反射
光を光源中央部の反射光受光素子82が受光して紙幣A
の反射パターンを検知する。このように光源81の上面
に反射光受光素子82を配設して反射光を検知するだけ
で、検知位置の数を増やすことができる。
【0044】[第4実施例]図9は透過窓拡大型の紙幣
識別装置91を示し、この透過窓拡大型の紙幣識別装置
91は装置本体92の上面中央部に形成した透過窓93
と対向する内方に拡大レンズ94を配設したものであっ
て、この拡大レンズ94を配設することによって紙幣に
印刷された小さなマイクロ文字や透し模様等を拡大して
容易に目視確認することができる。
【0045】[第5実施例]図10は透過窓無反射型の
紙幣識別装置101を示し、この透過窓無反射型の紙幣
識別装置101は装置本体102の上面中央部に形成し
た透過窓103と対向する内面側に拡大レンズ104を
配設し、さらにその内方の紙幣搬送路105の下側に配
設した無反射板106と、この無反射板106の上面を
照射する光源107とを備えて構成し、この場合、反射
率が0%に近い黒色の紙、板材等の無反射板106を用
いることによって紙幣の裏面模様の映り込みを防止して
視認性を高め、また光源107からの照射によって紙幣
上面のマイクロ文字が明るくなって見易くなり、透過窓
103への投映品質が向上する。
【0046】[第6実施例]図11は多検知無反射型の
紙幣識別装置111を示し、この多検知無反射型の紙幣
識別装置111は装置本体112の上面中央部に形成し
た透過窓113と対向する内面側に拡大レンズ114を
配設し、さらにその内方の紙幣搬送路115の下側に配
設した無反射板116と、この無反射板116の上面を
照射する光源117と、上方の拡大レンズ114と下方
の無反射板116との対向部間に傾斜配設したハーフミ
ラー118と、このハーフミラー118から水平方向に
分岐透光する水平透過光を検知する水平透過光受光素子
119とを備えて構成する。
【0047】この場合は、無反射板116によって紙幣
の裏面模様の映り込みを防止し、また光源117からの
照射によって紙幣上面に印刷されたマイクロ文字を視認
するのに適した明るさとなり、さらにハーフミラー11
8の分岐透光作用によって2か所で透過パターンを検知
させることができ、一つの光源117を有効利用して検
知位置の数を効率よく増やすことができる。
【0048】[第7実施例]図12は反射光抑制型の紙
幣識別装置121を示し、この反射光抑制型の紙幣識別
装置121は装置本体122の上面中央部に形成した透
過窓123と対向する内面側に拡大レンズ124と偏光
板125とを配設したものであって、拡大レンズ124
の拡大作用によって紙幣に印刷された小さなマイクロ文
字を透過窓123から拡大して容易に目視確認すること
ができ、また図13に示すように、偏光板125を配設
することにより、紙幣Aの印刷面から反射したインク表
面の光沢に多く含まれる正反射光成分126を遮断する
働きを有し、拡散反射光成分127を透光許容する働き
を有して透過窓123へと光を導くのでマイクロ文字の
投映品質が向上し、目視による紙幣の識別精度が向上す
る。
【0049】ところで、目視確認に際しては、目視確認
用に配設したブラックライトや光源の光量を紙面に印刷
された濃淡、汚れ等の紙面状況に応じて可変調整し、識
別すべき紙面状況に適した明るさに設定して紙面を明確
に視認できるように設定している。
【0050】図14は紙幣識別装置の光量を可変調整し
た場合の一例を示すフローチャートであって、例えば金
種別に印刷の濃淡が異なって同一光量では見難くなる複
数種類の金種を識別するとき、装置本体の紙幣挿入口に
識別すべき紙幣が挿入されたことを光学センサおよび磁
気センサが検知すると、これに伴ってCPUは紙幣を一
定速度で内部に取込み動作し、このとき各センサで紙幣
の識別動作を行い(ステップn21)、紙幣の金種が指定
金種以外と識別すれば、偽造紙幣の疑いがあるため光量
大に設定して明瞭に照射し、透過窓からの目視による識
別を行わせる(ステップn22〜n25)。
【0051】このとき、一定の光量で視認許容する印刷
紙面を有する金種であれば、光量を「中」に設定して視
認に適した明るさで照射し、この適正な明るさで照らさ
れた紙面を透過窓から視覚識別させる(ステップn2
6)。また、一定の光量では見難い視認性を有する金種
であれば、光量を「大」に設定して照射し、この適正な
明るさで照らされた紙面を透過窓から視覚識別させる
(ステップn27)。さらに、比較的見易い視認性を有す
る金種であれば、光量を「小」に設定して照射し、この
適正な明るさで照らされた紙面を透過窓から視覚識別さ
せる(ステップn28)。
【0052】図15は紙幣の汚れ度合いに応じて光量を
可変調整した場合の一例を示すフローチャートであっ
て、今、装置本体の紙幣挿入口に識別すべき紙幣が挿入
されたことを光学センサおよび磁気センサが検知する
と、これに伴ってCPUは紙幣を一定速度で内部に取込
み動作し、このとき各センサで紙幣の識別動作を行い
(ステップn31)、紙幣を識別したとき、汚れが酷けれ
ば見難いため、光量を「大」に設定して照射し、この適
正な明るさで照らされた紙面を透過窓から視覚識別させ
る(ステップn32〜n34)。
【0053】また、紙面の汚れが少なければ、光量を
「小」に設定して照射し、この適正な明るさで照らされ
た紙面を透過窓から視覚識別させる(ステップn35)。
さらに、紙面が中程度の汚れであれば、光量を「中」に
設定して照射し、この適正な明るさで照らされた紙面を
透過窓から視覚識別させる(ステップn36)。
【0054】上述のように、紙幣を識別する際は、受入
れた紙幣の搬送過程で識別情報を自動的に読取って識別
し、この識別結果を出力案内して操作者に知らすことが
でき、しかもこのとき同紙幣の搬送過程で紙幣に光を照
射して紙幣の透し模様等の識別情報を目視確認させるこ
とができるため、紙幣の識別時には自動識別情報と人為
的な目視識別情報との2つの識別情報を同時に得ること
ができる。従って、精巧な偽造紙幣であっても正確に識
別することができる高識別性能を有して短時間に能率よ
く識別することができる。
【0055】また、目視確認位置に紙幣のマイクロ文字
を拡大する拡大レンズを備えておけば、紙幣の小さなマ
イクロ文字を見誤ることなく一目で確認でき、確認操作
が容易となる。同じく、目視確認位置に導かれた紙幣の
搬送速度を可変調整許容して設ければ、紙幣を目視確認
するのに適した搬送速度で紙幣を搬送して安定して見る
ことができる。例えば、識別手段が紙幣を識別したと
き、その識別結果から紙幣に偽造の疑いがあると判定し
たときは、目視確認位置での搬送速度を低速または停止
して目視確認を確実に行うことができる。
【0056】同じく、紙幣に光を透過させたときに表れ
る透しパターンまたは紙幣に光を照射したときに表れる
蛍光パターンと対応したときに、これらのパターンに光
を照射するように設定すれば、自然に明瞭な目視確認が
できる。またこのとき、光源から照射した光を透過パタ
ーンと反射パターンとの双方の識別用に兼用すれば、同
一光源を有効利用できるため光量の節約が図れる。ま
た、紙幣に記録されたマイクロ文字からその成分を効率
よく抽出する偏光板を配設すれば、この偏光板によりマ
イクロ文字の特徴成分を的確に抽出して容易に目視確認
することができる。さらに、目視確認用に設けた光源の
光量を、紙幣の汚れ度合いに応じて可変調整すれば、紙
幣の汚れ度合いに応じた明るさで明瞭に紙幣を目視確認
することができる。
【0057】この発明と、上述の実施例の構成との対応
において、この発明の媒体識別装置は、実施例の紙幣識
別装置11、均一照射型の紙幣識別装置61、多検知型
の紙幣識別装置71、透過窓拡大型の紙幣識別装置9
1、透過窓無反射型の紙幣識別装置101、多検知無反
射型の紙幣識別装置111、反射光抑制型の紙幣識別装
置121に対応し、以下同様に、媒体は、紙幣Aに対応
し、識別手段は、第1光学センサS1 、第2光学センサ
S2 、磁気センサS3 、水平透過光受光素子78,11
9、反射光受光素子82に対応し、出力手段は、表示器
15に対応し、目視確認手段は、透過窓16,63,7
3,93,103,113,123と、紙幣搬送路の搬
送速度および光量を制御するCPU31とに対応し、光
源は、ブラックライト22および各光源23,64,7
4,81,107,117に対応するも、この発明は請
求項に示される技術的思想に基づいて応用することがで
き、上述の実施例の構成のみに限定されるものではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施例の紙幣識別装置を示す
外観斜視図。
【図2】 この発明の第1実施例の紙幣識別装置を示す
内部構成図。
【図3】 この発明の第1実施例の紙幣識別装置の制御
回路ブロック図。
【図4】 この発明の第1実施例の紙幣識別装置の紙幣
可変速処理動作を示すフローチャート。
【図5】 この発明の第1実施例の紙幣識別装置の点灯
制御処理動作を示すフローチャート。
【図6】 この発明の第2実施例の均一照射型の紙幣識
別装置を示す内部構成図。
【図7】 この発明の第3実施例の多検知型の紙幣識別
装置を示す内部構成図。
【図8】 この発明の第3実施例の多検知型の紙幣識別
装置に用いられる光源の他の応用例を示す説明図。
【図9】 この発明の第4実施例の透過窓拡大型の紙幣
識別装置を示す内部構成図。
【図10】 この発明の第5実施例の透過窓無反射型の
紙幣識別装置を示す内部構成図。
【図11】 この発明の第6実施例の多検知無反射型の
紙幣識別装置を示す内部構成図。
【図12】 この発明の第7実施例の反射光抑制型の紙
幣識別装置を示す内部構成図。
【図13】 この発明の第7実施例に用いられる偏光板
の働きを示す説明図。
【図14】 この発明の金種別に応じて光量を可変調整
した場合の処理動作を示すフローチャート。
【図15】 この発明の紙幣の汚れ度合いに応じて光量
を可変調整した場合の処理動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
11,61,71,91,101,111,121…紙
幣識別装置 12,62,72,92,102,112,122…装
置本体 15…表示器 16,63,73,93,103,113,123…透
過窓 A…紙 幣 22…ブラックライト 23,64,74,81,107,117…光 源 S1 ,S2 …光学センサ S3 …磁気センサ 31…CPU 78,119…水平透過光受光素子 82…反射光受光素子 94,104,114,124…拡大レンズ 125…偏光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 伸将 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 柴田 文男 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 宮川 智 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】媒体の搬送過程で媒体の識別情報をチェッ
    クする識別手段と、この識別手段の識別結果を出力する
    出力手段とを備えた媒体識別装置であって、上記媒体の
    搬送過程で媒体に光を照射して媒体の識別情報を目視確
    認許容する目視確認手段を備えたことを特徴とする媒体
    識別装置。
  2. 【請求項2】目視確認手段は、媒体に記録されたマイク
    ロ文字を拡大する拡大レンズを備えたことを特徴とする
    請求項1記載の媒体識別装置。
  3. 【請求項3】目視確認手段は、目視確認位置に導かれた
    媒体の搬送速度を可変調整することを特徴とする請求項
    1記載の媒体識別装置。
  4. 【請求項4】目視確認手段は、識別手段の識別結果から
    媒体に偽造の疑いがあると判定したとき、目視確認位置
    での媒体の搬送速度を低速または停止することを特徴と
    する請求項1記載の媒体識別装置。
  5. 【請求項5】目視確認手段は、媒体の透しパターンまた
    は蛍光パターンが見える位置と対応したとき、そのパタ
    ーンに光を照射することを特徴とする請求項1記載の媒
    体識別装置。
  6. 【請求項6】目視確認手段は、光源から照射した光を媒
    体の透過パターン、反射パターン識別用に兼用したこと
    を特徴とする請求項1記載の媒体識別装置。
  7. 【請求項7】目視確認手段は、媒体に記録されたマイク
    ロ文字の成分を抽出する偏光板を備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の媒体識別装置。
  8. 【請求項8】目視確認手段は、目視確認用の光源の光量
    を媒体の汚れ度合いに応じて可変調整することを特徴と
    する請求項1記載の媒体識別装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007172106A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Toppan Printing Co Ltd 画像検査装置
JP2016200925A (ja) * 2015-04-09 2016-12-01 レシップホールディングス株式会社 運賃箱

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JP2007172106A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Toppan Printing Co Ltd 画像検査装置
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