JPH1165513A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの駆動方法

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JPH1165513A
JPH1165513A JP9223761A JP22376197A JPH1165513A JP H1165513 A JPH1165513 A JP H1165513A JP 9223761 A JP9223761 A JP 9223761A JP 22376197 A JP22376197 A JP 22376197A JP H1165513 A JPH1165513 A JP H1165513A
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electrode
discharge
charged particles
pulse
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JP9223761A
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English (en)
Inventor
Takashi Sasaki
孝 佐々木
Masaharu Ishigaki
正治 石垣
Takahisa Mizuta
尊久 水田
Takeo Masuda
健夫 増田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アドレス放電を確実化させ、画質の向上化が可
能なプラズマディスプレイパネルの駆動方法を実現す
る。 【解決手段】直前のサブフィールドで維持放電が発生
し、荷電粒子が蓄積したセルのみ、リセットパルス51
による放電を行い、荷電粒子が完全に消去する前(放電
後、2〜20μsec以内)にY電極に正極性のY規制
パルス56を印加して、マイナスの荷電粒子をY電極に
集める。次に、X電極に正極性の規制パルス52を印加
することで、アドレス電極にプラス荷電粒子を集める。
これにより、次にY電極に与えられる負極性のスキャン
パルス59a、59bによるY電極の電位と、アドレス
電極に印加される正極性のアドレスパルス63によるア
ドレス電極の電位との差が大となり、アドレス放電を確
実に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピ
ュータやワークステーションなどのディスプレイ装置、
平面型の壁掛けテレビジョン、広告、情報等の表示装置
等に用いられるプラズマディスプレイパネルの駆動方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイは、1フィールド
(1枚の画面)を輝度ごとに時間軸で複数のサブフィー
ルドに分け、各画素(セル)ごとに放電により紫外線を
発生させて蛍光体を励起し、発光させている。この放電
は維持放電と呼ばれ、サブフィールド毎に放電回数を変
えることで中間調の表示を行なう。
【0003】また、各サブフィールドの最初では、その
直前のサブフィールドにおいて維持放電が行われた場合
には、放電領域(セル)内に蓄積した荷電粒子を消去す
るために全面で書き込み放電及び消去放電を行なう。こ
の放電による発光は発光信号の有無によらず全セルで起
こるため、黒レベルの輝度が上がり、コントラストを劣
化させる。
【0004】これに対し、例えば特開平8−27876
6号公報に開示されているように、直前のサブフィール
ドで維持放電が行なわれたセルのみ荷電粒子(壁電荷)
を消す操作をするため、維持放電が行なわれたセルのみ
選択的に書込み放電及び自己消去放電を行なわせ、コン
トラストの劣化を防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術にあっては、維持放電が行なわれたセルのみ選択的
に書込み放電及び自己消去放電を行なう場合には、荷電
粒子を完全に消去していた。つまり、従来技術では、自
己消去放電に続くアドレス放電の確実性を増すことは何
ら考慮されていなかったため、自己消去放電に続くアド
レス放電の失敗による非点灯セルが生じる場合があっ
た。このため、画質の劣化を生じさせてしまう可能性が
あった。
【0006】本発明の目的は、アドレス放電を確実化さ
せ、画質の向上が可能なプラズマディスプレイパネルの
駆動方法を実現することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するため、本発明は、次のように
構成される。すなわち、前面側ガラス基板に配置されて
いる第1の電極群と、この第1の電極群に平行に配置さ
れ、独立に駆動可能な第2の電極群と、背面側ガラス基
板に配置され、上記第1及び第2の電極群と垂直に交差
し、かつ、独立に駆動可能な第3の電極群とを有し、上
記第1及び第2の電極群と第3の電極群との交点により
規定される複数の表示セルを備えるプラズマディスプレ
イパネルの駆動方法であり、上記表示セル内の荷電粒子
量を制御するリセット期間と表示のための放電を行なう
セルを規定するアドレス期間とを有し、上記リセット期
間に、上記第1から第3の電極群に電圧が印加されない
状態で上記表示セル内の荷電粒子で形成される電界によ
り荷電粒子量を制御する放電を起こす駆動方法におい
て、上記荷電粒子量を制御する放電後、第1の電極及び
第2の電極に電圧を印加して上記表示セル内の荷電粒子
量を制御する。
【0008】すなわち、上記リセット期間の全面書込み
放電後の消去放電において、放電後荷電粒子が完全に中
和消去する前に所定の電極に電圧を印加する。これによ
り、プラス/マイナスの荷電粒子が分離され、必要な荷
電粒子が必要な電極近傍に集められる。
【0009】(2)好ましくは、上記(1)において、
上記荷電粒子量を制御する放電後、上記第2の電極群に
正極性の電圧を印加し、続いて上記第1の電極群に第2
の電極群と略同電圧の正極性の電圧を印加する。
【0010】(3)また、好ましくは、上記(1)又は
(2)において、上記荷電粒子量を制御する放電が発生
してから略2μsec以上20μsec以下の期間内に
上記第2の電極群に正極性の電圧を印加する。
【0011】荷電粒子量を制御する放電後、荷電粒子が
完全に中和消去する前(略2〜20μsec以内)に第
2の電極群に正極性の電圧を印加することで第2の電極
群は他の電極より高い電位となり、マイナスの荷電粒子
(電子)を第2電極群の近傍に集める。
【0012】この場合、マイナスの荷電粒子は動きが早
いため数μsecでマイナスの荷電粒子を集めることが
できる。このマイナスの荷電粒子を集める時間の後に、
第1の電極群に正極性のパルスを印加することで第3の
電極群は他の電極群より低い電位となり、プラスの荷電
粒子を第3の電極群近傍に集める。
【0013】これにより、続くアドレス期間において第
2電極群と第3の電極群との間の電位差が大きくなり、
アドレス放電が確実に行なわれる
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を説明する。図2は、本発明の駆動方法が
適用されるプラズマディスプレイパネルの構造の一部を
示す分解斜視図である。
【0015】図2において、前面ガラス基板21の下面
には透明なX電極22と透明なY電極23とが設けられ
ている。また、それぞれの電極22及び23には、Xバ
ス電極24とYバス電極25が積層されている。さら
に、その下面には誘電体26とMgO等の保護層27と
が設けられている。
【0016】一方、背面ガラス基板28の上面には、前
面ガラス基板21のX電極22とY電極23とに対して
直角方向に延びるアドレスA電極29が設けられてい
る。このアドレスA電極29を誘電体30が覆ってお
り、その上に隔壁31がアドレスA電極29と平行に設
けられている。さらに、隔壁31とアドレスA電極29
上の誘電体30とには蛍光体32が塗布されている。
【0017】図3は、図2の矢印A方向から見たプラズ
マディスプレイパネルの1つのセルの断面図である。ア
ドレスA電極29は、平行に並んで配置される隔壁31
のそれぞれの中間に位置する。また、前面ガラス基板2
1と背面ガラス基板28との間の空間33には、Ne、
Xe等の放電ガスが充填されている。
【0018】図4は、図2の矢印B方向から見たプラズ
マディスプレイパネルの3つのセルの断面図である。1
セルの境界は概略点線で示す位置であり、X電極22と
Y電極23とが交互に配置されている。AC型のプラズ
マディスプレイパネルではこの、X電極22とY電極2
3の近傍の誘電体26上に正負の電荷を分けて集め、こ
の電荷を利用して、表示のための放電を行なう電界を形
成している。
【0019】図5は、X電極22、Y電極23及びアド
レスA電極29の配線と回路構成とを示す模式図であ
る。図5において、X駆動回路34はX電極22に印加
する駆動パルスを発生している。Y駆動回路35はY電
極23の1本ごとに接続され、Y電極23に印加する駆
動パルスを発生している。A駆動回路36はアドレスA
電極29の1本ごとに接続され、アドレスA電極29に
印加する駆動パルスを発生している。
【0020】図6は本発明におけるフィールド構成を示
す図である。図6において、40は1フィールド期間を
示し、横軸は時間t(1フィールド期間)、縦軸はセル
の行yを表わしている。この場合は1フィールドが第1
〜第8の8個のサブフィールド41〜48に分けられて
いる。
【0021】第1のサブフィールド41の最初には全セ
ルにおいて書込み及び荷電粒子削減のための放電と荷電
粒子分離とを行なう第1のリセット期間41aがある。
また、第2〜第8サブフィールド42〜48の最初には
直前のサブフィールドにおいて維持放電が行なわれたセ
ルのみ選択的に書込み及び荷電粒子削減のための放電と
荷電粒子分離とを行なう第2のリセット期間42a〜4
8aがある。第1及び第2のリセット期間後には、各ア
ドレス期間41b〜48b、維持放電期間41c〜48
cがある。
【0022】この維持放電期間41c〜48cでは、そ
れぞれに放電回数が割り当てられており、これらの放電
回数の組合せにより中間調の表示を行なう。放電回数の
多少とサブフィールドの順番とは任意であり、この実施
例では放電回数の少ない順に並ぶ例を示している。
【0023】図1は、本発明における第2〜第8サブフ
ィールド42〜48の中の1つのサブフィールドの駆動
波形を示すタイムチャートである。図1において、波形
10は第2〜第8サブフィールド42〜48においてX
電極22に印加される駆動波形の一部であり、波形1
1、12はY電極23の例えば1行目、2行目(Y1,
Y2)に印加される駆動波形の一部である。また、波形
13はアドレスA電極29の1本に印加される駆動波形
の一部である。
【0024】例えば、第2サブフィールド42におい
て、X電極22に印加される波形10は、リセット期間
42aの選択リセットパルス51と、X規制パルス52
と、アドレス期間42bのXスキャンパルス53と、維
持放電期間42cの維持放電パルス54とから構成され
る。この波形10では、X規制パルス52の電圧波高値
は、維持放電パルス54と略等しい。
【0025】また、維持放電パルス54は荷電粒子を利
用できる場合には放電を開始し、荷電粒子が無い場合に
は放電しない電圧(維持電圧)に設定されている。一
方、選択リセットパルス51は放電開始電圧よりも高い
電圧に設定されている。
【0026】次に、Y電極23の例えば隣接する1、2
行目(Y1,Y2)に印加される波形11、12は、そ
れぞれリセット期間42aのY規制パルス56と、アド
レス期間42bのスキャンパルス59a、b、…と、維
持放電期間42cの維持放電パルス60とにより構成さ
れる。
【0027】なお、維持放電パルス60の第1パルス6
0aは他の維持放電パルス60よりも長い。また、Y規
制パルス56の電圧波高値は維持放電パルス60と略等
しい値に設定されている。スキャンパルス59a、59
b、…、の電圧はXスキャンパルス53との電位差が維
持電圧範囲となるように設定されている。また、Y規制
パルス56は、X規制パルス52よりも略1〜5μse
c先に印加されている。
【0028】次に、アドレスA電極29の1本に印加さ
れる波形13は、発光させるセルに対応するアドレス期
間42bのアドレスパルス63と、維持放電パルス5
4、60、60aに対応する全面パルス64とにより構
成される。なお、発光させるセルが無い場合にはアドレ
スパルス63も無い。また、全面パルス64とアドレス
パルス63は略同電圧に設定されている。他の第3〜第
8サブフィールド43〜48も同様の構成となってい
る。
【0029】図7は第1サブフィールド41における駆
動波形を示すタイムチャートである。図7において、波
形70はX電極22に印加される駆動波形の一部であ
り、波形71、72はY電極23の例えば1行目、2行
目(Y1,Y2)に印加される駆動波形の一部である。
また、波形73はアドレスA電極29の1本に印加され
る駆動波形の一部である。なお、図1と同様の駆動パル
スは同じ番号を付けて説明を省略する。
【0030】X電極22に印加される波形70は、リセ
ット期間41aの全面リセットパルス74と、X規制パ
ルス52と、アドレス期間41bのXスキャンパルス5
3と、維持放電期間41cの維持放電パルス54とによ
り構成される。なお、全面リセットパルス74はセル内
の荷電粒子の有無に係わらず、全面において確実に放電
を起こさせるために選択リセットパルス51よりも高い
電圧であり、パルス幅も長く設定されている。他のパル
スは図1の波形10に示したものと同じである。
【0031】Y電極23及びアドレスA電極29に印加
される波形71、72、73のパルスは、図1の波形1
1、12、13に示したものと同じである。
【0032】次に、本発明の動作について説明する。図
7において、第1サブフィールド41では、X電極22
に印加される全面リセットパルス74によって、その直
前のサブフィールドの維持放電の有無に係わらず、全て
のセルにおいて放電を起こす。この放電を全面リセット
放電と呼ぶ。
【0033】その後、数μsecの期間、X電極22を
他の電極(Y電極23、アドレスA電極29)より高い
電位に保つことによって、全面リセット放電で発生した
荷電粒子のうちX電極22の近傍の誘電体26上にマイ
ナス極性の荷電粒子を、Y電極23の近傍の誘電体26
上にプラス極性の荷電粒子を集める。
【0034】この全面リセット放電を確実に起こし、十
分に荷電粒子を集めるために、全面リセットパルス74
の電圧は、放電開始電圧よりも十分に高く設定され(た
とえば350V)、パルス幅は略10μsecとされて
いる。
【0035】次に、全面リセットパルス74が終了し、
各電極の電位が0Vになると、誘電体26上に集められ
たプラス/マイナスの荷電粒子により形成された電界で
放電が起こる。この放電を全面荷電粒子削減放電と呼
ぶ。この放電では最初に誘電体26上の荷電粒子が中和
消去されると、セル内の電界が無くなる。
【0036】このため、放電により発生したプラス/マ
イナスの荷電粒子はお互いに中和消去し、徐々に減少す
る。したがって、荷電粒子が完全に中和消去する前に各
電極に所定の電圧を印加することで各電極近傍の誘電体
上に荷電粒子を集めることができる。
【0037】第1サブフィールド41において全面荷電
粒子削減放電後、荷電粒子が完全に中和消去する前(略
2〜20μsec以内)にY電極23に正極性のY規制
パルス56を印加することでY電極23は他の電極より
高い電位となり、マイナスの荷電粒子(電子)をY電極
23近傍の誘電体26上に集める。
【0038】この場合、マイナスの荷電粒子は動きが早
いため数μsec(微細セルにおいては1〜2μse
c)でマイナスの荷電粒子を集めることができる。この
マイナスの荷電粒子を集める時間(略2〜5μsec)
の後に、X電極22に正極性のX規制パルス52を印加
することでアドレスA電極29は他の電極より低い電位
となり、プラスの荷電粒子をアドレスA電極29近傍の
誘電体30上に集める。
【0039】これにより、続くアドレス期間においては
Y電極23に印加される負極性のスキャンパルス59
a、59b、…、の電位にマイナスの荷電粒子による電
位が加わり、アドレスA電極29に印加される正極性の
アドレスパルス63の電位にはプラスの荷電粒子による
電位が加わって、Y電極23、アドレスA電極29間の
電位差が大きくなり、アドレス放電が確実に行なわれる
ようになる。
【0040】このアドレス放電によってY電極23近傍
の誘電体26上にプラスの荷電粒子が集まり、続く維持
放電パルス54、60、60aによって維持放電が起こ
る。このように、維持放電が発生したセルではセル内に
荷電粒子が蓄積されるが、アドレス放電が無く、維持放
電が起こらなかったセルでは荷電粒子の蓄積はない。
【0041】第2サブフィールド42〜第8サブフィー
ルド48では直前のサブフィールドにおいて維持放電が
行なわれ、荷電粒子が蓄積されたセルのみ選択リセット
パルス51(この例においては、電圧値300V、パル
ス幅1μsec)によって選択リセット放電が起こり、
続いて荷電粒子削減放電が起こる。
【0042】これにより、放電しなかったセルでは選択
リセット放電が無いため、コントラストが向上する。そ
の後、前述の第1サブフィールドと同様に荷電粒子が完
全に中和消去する前にY電極23に正極性のY規制パル
ス56を印加することでY電極23は他の電極より高い
電位となり、マイナスの荷電粒子(電子)をY電極23
近傍の誘電体26上に集める。
【0043】このマイナスの荷電粒子を集める時間の経
過の後に、X電極22に正極性のX規制パルス52を印
加することでアドレスA電極29は他の電極より低い電
位となり、プラスの荷電粒子をアドレスA電極29近傍
の誘電体30上に集める。
【0044】これにより、続くアドレス期間においては
Y電極23に印加される負極性のスキャンパルス59
a、59b、…、の電位にマイナスの荷電粒子による電
位が加わり、アドレスA電極29に印加される正極性の
アドレスパルス62の電位にはプラスの荷電粒子による
電位が加わって、Y電極23、アドレスA電極29間の
電位差が大きくなり、アドレス放電が確実に行なわれる
ようになる。このアドレス放電によってY電極23近傍
の誘電体26上にプラスの荷電粒子が集まり、続く維持
放電パルス54、60、60aによって維持放電が起こ
る。
【0045】一方、直前のサブフィールドにおいて維持
放電が行なわれなかったセルでは荷電粒子の蓄積が無い
ため、電圧が印加されてから放電が起こるまでに放電遅
れと呼ばれる時間的な遅れが発生する。選択リセットパ
ルス51のパルス幅はこの放電遅れより短く設定されて
いるため、選択リセット放電は起こらない。
【0046】したがって、セル内の電荷状態に変化は無
く、続くアドレス期間において、アドレスパルス63が
印加された場合、アドレス放電が起こり、続く維持放電
パルス54、60、60aによって維持放電が起こる。
第3〜第8サブフィールド43〜48でも同様な動作が
繰り返され、1フィールドの画面を構成する。
【0047】図8〜図10は第1サブフィールド41の
リセット期間41aの荷電粒子の動きを示す模式図であ
り、80はプラスの荷電粒子、81はマイナスの荷電粒
子を示す。なお、荷電粒子の動きは図に示した3つのセ
ルのうち、中央のセルに関してのみ示す。
【0048】図8は第1サブフィールド41においてX
電極22に全面リセットパルス74が印加され、全面リ
セット放電が発生した後の荷電粒子の状態を示す模式図
である。この第1サブフィールド41では全面リセット
放電により生じた荷電粒子は、全面リセットパルス74
によってY電極23近傍の誘電体26上にはプラスの荷
電粒子80が、X電極22側の誘電体26上にはマイナ
スの荷電粒子81が、アドレスA電極29側にはプラス
の荷電粒子80が集まる。
【0049】図9は全面リセットパルス74が終了し、
全面荷電粒子削減放電が発生した後の荷電粒子の状態を
示す模式図である。誘電体26上の荷電粒子は放電期間
中に中和消去するが、放電後はどの電極にも電圧は印加
されていないため、荷電粒子は放電空間を漂い、お互い
に中和消去する。
【0050】図10はY電極23及びX電極22にY規
制パルス56及びX規制パルス52が印加された後の荷
電粒子の状態を示す模式図である。Y電極23近傍の誘
電体26上にはマイナスの荷電粒子81が、アドレスA
電極29側にはプラスの荷電粒子80が集まる。これに
より、続くアドレス放電が確実に行なわれる。
【0051】以上のように、本発明の第1の実施形態に
よれば、直前のサブフィールドで維持放電が発生し、荷
電粒子が蓄積したセルのみ、リセットパルスによる放電
を行い、荷電粒子が完全に消去する前(放電後、2〜2
0μsec以内)にY電極に正極性のY規制パルスを印
加して、マイナスの荷電粒子をY電極に集める。次に、
X電極に正極性の規制パルスを印加することで、アドレ
ス電極にプラス荷電粒子を集める。これにより、次にY
電極に与えられる負極性のスキャンパルスによるY電極
の電位と、アドレス電極に印加される正極性のアドレス
パルスによるアドレス電極の電位との差が大となり、ア
ドレス放電を確実に行うことができる。
【0052】したがって、アドレス放電失敗の発生を抑
制でき、プラズマディスプレイパネルにおける画質の向
上を図ることができる。
【0053】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図11は図1と同様、第2〜第8サブフィール
ド42〜48の中の1つのサブフィールドの駆動波形を
示すタイムチャートである。波形90は第2〜第8サブ
フィールド42〜48においてX電極22に印加される
駆動波形の一部であり、波形91、92はY電極23の
例えば1行目、2行目(Y1,Y2)に印加される駆動
波形の一部であり、波形93はアドレスA電極29の1
本に印加される駆動波形の一部である。
【0054】例えば、第2サブフィールド42において
X電極22に印加される波形90はリセット期間42a
の選択リセットパルス94と、X規制パルス52と、ア
ドレス期間42bのXスキャンパルス53と、維持放電
期間42cの維持放電パルス54とにより構成される。
この際、X規制パルス52の電圧は維持放電パルス54
と略等しく、荷電粒子を利用できる場合には放電を開始
し、荷電粒子が無い場合には放電しない電圧(維持電
圧)に設定されている。
【0055】また、選択リセットパルス94は放電開始
電圧よりも低い電圧でパルス幅は長く設定されている。
この例の場合には、選択リセットパルス94は、電圧値
250V程度であり、パルス幅は20μsec程度であ
る。Y電極23、アドレスA電極29に印加される波形
91、92、93のパルスは図1の波形11、12、1
3に示したものと同じである。
【0056】本実施形態の選択リセットパルス94は放
電開始電圧よりも低い電圧に設定されているため、セル
内に荷電粒子が蓄積している場合にのみ選択リセット放
電を起こし、数十μsecの時間をかけて各電極近傍の
誘電体上に荷電粒子を集める。この選択リセットパルス
94が終了すると、第1の実施形態と同様に、選択リセ
ット放電が起こり、続くX規制パルス52、Y規制パル
ス56により、所定の電極近傍の誘電体上に荷電粒子を
集め、次のアドレス放電を確実に行なう。
【0057】以上のようにして、直前のサブフィールド
で維持放電が発生し、荷電粒子が蓄積したセルのみリセ
ット放電後の放電で誘電体上の荷電粒子を処理した後、
必要な量の荷電粒子を誘電体上に集める。これにより、
コントラストを向上させた駆動方式でかつ、アドレス放
電を確実に行なって非点灯セルの発生を低減することが
できる。つまり、本発明の第2の実施形態によっても、
第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0058】なお、上述した例において、選択リセット
パルス51、74、94の電圧値及びパルス幅の例を示
したが、これらの値は、プラズマディスプレイパネルの
セルの大きさ等により、適宜に他の値を選択可能なもの
である。
【0059】
【発明の効果】本発明は、全面放電および荷電粒子削減
放電の後、続くアドレス放電を安定させ、非点灯セルの
発生を低減することができ、表示される画像の画質を向
上することが可能なプラズマディスプレイパネルの駆動
方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第2〜第8サブフィールドの駆
動波形を示す図である。
【図2】プラズマディスプレイパネルの構造の一部を示
す分解斜視図である。
【図3】図2の矢印A方向から見た断面図である。
【図4】図2の矢印B方向から見た断面図である。
【図5】パネル電極及び回路構成を示す模式図である。
【図6】1フィールドの構成を示す模式図である。
【図7】第1サブフィールドの駆動波形を示す図であ
る。
【図8】第1サブフィールドの全面リセット放電後の荷
電粒子モデルを示す図である。
【図9】荷電粒子削減放電後の荷電粒子モデルを示す図
である。
【図10】Y規制パルス及びX規制パルス印加後の荷電
粒子モデルを示す図である。
【図11】第2の実施形態における駆動波形を示す図で
ある。
【符号の説明】
10 X電極に印加される駆動波形 11、12 Y電極に印加される駆動波形 13 アドレスA電極に印加される駆動波形 21 前面ガラス基板 22 X電極 23 Y電極 28 背面ガラス基板 29 アドレスA電極 31 隔壁 32 蛍光体 34 X駆動回路 35 Y駆動回路 36 A駆動回路 40 1フィールド期間 41〜48 第1〜第8サブフィールド 41a 第1のリセット期間 42a〜48a 第2のリセット期間 41b〜48b アドレス期間 41c〜48c 維持放電期間 51 選択リセットパルス 52 X規制パルス 53 Xスキャンパルス 56 Y規制パルス 59a、59b スキャンパルス 54、60、60a 維持放電パルス 63 アドレスパルス 74 全面リセットパルス 80 プラスの荷電粒子 81 マイナスの荷電粒子 94 選択リセットパルス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水田 尊久 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所家電・情報メディア事業 本部内 (72)発明者 増田 健夫 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所家電・情報メディア事業 本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前面側ガラス基板に配置されている第1の
    電極群と、この第1の電極群に平行に配置され、独立に
    駆動可能な第2の電極群と、背面側ガラス基板に配置さ
    れ、上記第1及び第2の電極群と垂直に交差し、かつ、
    独立に駆動可能な第3の電極群とを有し、上記第1及び
    第2の電極群と第3の電極群との交点により規定される
    複数の表示セルを備えるプラズマディスプレイパネルの
    駆動方法であり、上記表示セル内の荷電粒子量を制御す
    るリセット期間と表示のための放電を行なうセルを規定
    するアドレス期間とを有し、上記リセット期間に、上記
    第1から第3の電極群に電圧が印加されない状態で上記
    表示セル内の荷電粒子で形成される電界により荷電粒子
    量を制御する放電を起こす駆動方法において、 上記荷電粒子量を制御する放電後、第1の電極及び第2
    の電極に電圧を印加して上記表示セル内の荷電粒子量を
    制御することを特徴とするプラズマディスプレイパネル
    の駆動方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプラズマディスプレイパネ
    ルの駆動方法において、 上記荷電粒子量を制御する放電後、上記第2の電極群に
    正極性の電圧を印加し、続いて上記第1の電極群に第2
    の電極群と略同電圧の正極性の電圧を印加することを特
    徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のプラズマディスプレ
    イパネルの駆動方法において、 上記荷電粒子量を制御する放電が発生してから略2μs
    ec以上20μsec以下の期間内に上記第2の電極群
    に正極性の電圧を印加することを特徴とするプラズマデ
    ィスプレイパネルの駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100458578B1 (ko) * 2002-06-12 2004-12-03 삼성에스디아이 주식회사 플라즈마 디스플레이 패널의 구동 방법

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