JPH116446A - ガスタービンのシール装置 - Google Patents

ガスタービンのシール装置

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JPH116446A
JPH116446A JP9161100A JP16110097A JPH116446A JP H116446 A JPH116446 A JP H116446A JP 9161100 A JP9161100 A JP 9161100A JP 16110097 A JP16110097 A JP 16110097A JP H116446 A JPH116446 A JP H116446A
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宏紀 福野
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克則 田中
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    • F01D11/12Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages for sealing space between rotor blade tips and stator using a rubstrip, e.g. erodible. deformable or resiliently-biased part
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービンのシール装置に関し、シール部
のクリアランスコントロールを可能とし、もれ空気量を
減少する。 【解決手段】 静翼31の内側シュラウド32にはシー
ルリング1が設けられ、シールリング1にはアーム部
2,3がシュラウド端の下面に沿って突出して設けら
れ、それぞれハニカムシール4a,4bが取付けられ
る。ハニカムシール4aは、動翼21のプラットフォー
ム22のロータアーム部11のフィン11aと対向し、
4bは動翼21のシール板14のシール部14aに設け
られたフィン14bと対向してそれぞれ所定のクリアラ
ンスを保って配置される。内側シュラウド32は運転後
に変形するが、ハニカムシール4a,4bは円形状のシ
ールリング1のアーム部3,2にそれぞれ取付けられて
おり、内側シュラウド32の変形には影響されずに所定
のクリアランスを保つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービンのシー
ル装置に関し、静翼の内側シュラウドと動翼のプラット
フォーム間のシール構造においてクリアランスの変動を
なくし、シール性能を向上したものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来のガスタービンのシール構造
部分を示す断面図である。図において、21は動翼であ
り、22はそのプラットフォーム、23はシール板、2
4は翼根部である。動翼21は翼根部24を介してロー
タ周囲に放射状に複数枚取付けられている。31は静翼
であり、動翼21と互に隣接して配置されており、32
はその内側シュラウドである。33は内側シュラウド内
のキャビティ、34はシールリングであり、円形状をし
ている。35はシールリング34に設けられた空気穴で
あり、静翼31と隣接する動翼21の翼根部24との空
間とキャビティ33とを連通している。36はシールリ
ング34に設けられたシール部であり、ラビリンスシー
ル等が採用され、回転する翼根部24との間をシールす
るものである。
【0003】37は内側シュラウドの燃焼ガス流れ上流
側に設けられたハニカムシール、38は同じく後流側の
内側シュラウド32に設けられたハニカムシールであ
り、これらハニカムシール37,38はそれぞれ互に隣
接する動翼21のプラットフォーム22のアーム部25
a,25bと近接配置され、もれ空気に対して抵抗を与
えてシールを構成している。
【0004】図6は図5におけるD部詳細であり、内側
シュラウド32の端部にはハニカム状のコアを多数有す
るハニカムシール38が、そのハニカムの開口側をプラ
ットフォーム22のアーム部25aの先端部と近接して
配置している。ハニカムシール38とアーム部25aと
のクリアランスtは1mm程度であり、このクリアランス
tは運転後の変形や、又製作時の製品のバラツキ等によ
り周方向の寸法の不均一が発生する。
【0005】上記のシール構造において、キャビティ3
3からの高圧のもれ空気40は、後流側においては静翼
31側のシールリング34側面と動翼21のシール板2
3との間の空間よりハニカムシール38とアーム部25
aとの間のクリアランスtを通り、低圧側の燃焼ガス通
路へ流出するが、この間の流れ抵抗が増大し、シール効
果を生じ、高温の燃焼ガスが静翼31の内側に侵入する
のを防止している。同様に静翼31の上流側のハニカム
シール37とアーム部25bとの間ももれ空気が流出
し、燃焼ガス通路に対してシールをしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来のガスター
ビンのシール構造においては、静翼31の内側シュラウ
ド32の端部にハニカムシール37,38が直接装着さ
れており、ガスタービンの運転後には内側シュラウド3
2が変形したり、あるいは製作時の製品のバラツキによ
り周方向に寸法の不均一なバラツキが生じ、更に、この
内側シュラウド32に対向して回転するプラットフォー
ム22のアーム部25a,25bは円形状であって円を
描くため、内側シュラウド32に取付けられたハニカム
シール38,37とアーム部25a,25bとのクリア
ランスtは全くコントロールすることができない。
【0007】上記に説明した状態を図面に基づいて説明
する。図7は図6におけるE−E断面図であり、図にお
いて、内側シュラウド32は円周状に複数枚がそれぞれ
独立して取付けられている。一方、回転するアーム部2
5aは円形状であり、製作時の状態を実線で示している
が、運転後においては、内側シュラウド32及び静翼3
1は点線で示すように変形し、ハニカムシール38の位
置が設計時の位置よりずれてしまい、アーム部25aと
のクリアランスも変動してしまい、クリアランスコント
ロールが全く不可能となってしまう。
【0008】そこで、本発明はハニカムシールの取付部
を変更し、内側シュラウドが運転後変形していてもアー
ム部とのクリアランスが変動しないような構造としてシ
ールのクリアランスコントロールを可能とするガスター
ビンのシール装置を提供することを第1の課題としてな
されたものである。
【0009】又、第2の課題としては、このような内側
シュラウドの変形に影響されないシール装置のシール性
能を更に向上するような構造としたシール装置を提供す
ることを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の第1、第
2の課題を解決するために次の(1)、(2)の手段を
提供する。
【0011】(1) シールリングに固定された静翼内
側シュラウドの軸方向前後端部にそれぞれハニカムシー
ルを設け、同内側シュラウド両端部にそれぞれ隣接する
動翼のプラットフォーム両端部と前記ハニカムシールと
の間でシール部を構成し、前記内側シュラウド内部を燃
焼ガス通路からシールするガスタービンのシール装置に
おいて、前記シールリングには、前記内側シュラウド軸
方向前後端部に沿って伸びるアーム部をそれぞれ設け、
同両アーム部の下面にハニカムシールを設けたことを特
徴とするガスタービンのシール装置。
【0012】(2) 上記(1)において、前記動翼の
プラットフォーム両端部には前記ハニカムシールに対向
してそれぞれ突起部を設けたことを特徴とするガスター
ビンのシール装置。
【0013】上記の(1)の発明では、ハニカムシール
はシールリングの両アーム部に取付けられており、ガス
タービンの運転後に各内側シュラウドが変形し、その位
置にそれぞれバラツキが生じてもシールリングのアーム
部は円形状で内側シュラウドとは別構造となっており、
その変形には全く影響されない。従って、シールリング
に取付けられているハニカムシールもその変形には全く
影響されず、ハニカムシールと動翼のプラットフォーム
両端部とで形成されるクリアランスも所定の寸法を維持
することができる。クリアランスを最適な寸法に設定し
ておけば、運転後においてもその寸法は変化せず、従来
に比べてクリアランスコントロールが格段に向上する。
【0014】従来のハニカムシールは内側シュラウドに
直接取付けられているので内側シュラウドが変形すると
ハニカムシールの位置も変化し、動翼のプラットフォー
ム両端部とで形成されるクリアランスも変動してしま
い、クリアランスコントロールが全く出来なかったが、
本発明の(1)によりこのクリアランスの変動がなくな
り、シール部のクリアランスを最適な寸法に設定するこ
とができるようになった。
【0015】本発明の(2)においては、動翼のプラッ
トフォーム両端部にハニカムシールと対向して突起部を
設けるので、クリアランスの設定が容易となり、又、突
起部を多数のフィン等を配列するようにすれば、もれ空
気の流れ抵抗が大きくなり、もれ空気量を低減すること
ができて、結果としてガスタービンの性能を向上するこ
とができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の一形態に係るガスタービンのシール装置の断面図で
ある。図において、21は動翼で、22はそのプラット
フォーム、24は翼根部である。11,12はプラット
フォーム22の軸方向前後端のロータアーム部であり、
燃焼ガス流れ上流側のロータアーム部11は従来よりも
内側へ下げ、下流側のロータアーム部12は外側へ位置
するように配置している。13,14はシャンク部を覆
うシール板で、シール板14にはフィン14bを有する
シール部14aが一体的に設けられている。
【0017】31は静翼であり、32はその内側シュラ
ウド、33は内側シュラウド32内部のキャビティ、3
4はシール部であり、ラビリンスシール等が採用され、
隣接し、回転する動翼21の翼根部24と近接し、対向
配されてシール部を構成している。35は空気穴であ
り、キャビティ33と隣接する動翼21との空間とを連
通している。
【0018】1は円形状のシールリングであり、燃焼ガ
ス流れの上流側にはアーム部2を有する。このアーム部
2は内側シュラウド32の端部と近接してこの曲面に沿
って伸びており、その下面にはハニカムシール4bが取
付けられている。又、同様にシールリング1の下流側に
もアーム部3を有し、このアーム部3も内側シュラウド
32の端部に沿って伸びて配置され、その下面にはハニ
カムシール4aが取付けられている。
【0019】図2は図1におけるA部詳細図であり、静
翼31の内側シュラウド32の下流側を示している。図
において、内側シュラウド32にはシールリング1が取
付けられている。このシールリングは円形状をしてお
り、2分割構造となっている。シールリング1は内側シ
ュラウド32にボルト6で固定されており、隣接する動
翼21側にはアーム部3と突起部5を有している。
【0020】アーム部3は内側シュラウド32の端部内
側の曲面に沿って突出しており、その下面にハニカムシ
ール4aが取付けられ、ハニカムシール4aは多数のハ
ニカムコアが開口して配置され、その開口面には動翼2
1側のプラットフォーム22のロータアーム部11が対
向して配置されている。ロータアーム部11の上面には
ハニカムシール4aと所定のクリアランス、例えば1mm
を保持してフィン11aが多数配置されている。13は
動翼21側のシール板であり、アーム13aを有し、静
翼31側の突起部5との間でシールを構成している。
【0021】図3は図2におけるC−C断面図であり、
円周状に複数の静翼31及びその内側シュラウド32が
独立に配置されており、内側シュラウド32の内面に沿
ってシールリング1の円形状のアーム部3が配置されて
いる。ハニカムシール4aはこの円形状のアーム部3の
下面に連続して円形状に取付けられており、アーム部3
の円周上で2分割されて取付けられている。
【0022】図3の図中、実線は運転前の状態で内側シ
ュラウド32は円周状に正しい位置にあるが、運転後に
は点線で示すように、それぞれ翼毎に変形する。シール
リング1のアーム部3は円形状であり、内側シュラウド
32と独立した構造であるのでハニカムシール4aも円
形を保持しており、内側シュラウド32の変形に影響さ
れずにプラットフォーム22のアーム部11のフィン1
1aとのクリアランスは所定の間隔を保持できる。
【0023】図4は図1におけるB部の詳細図であり、
静翼31の内側シュラウド32の下流側を示し、端部内
側の曲面に沿ってシールリング1のアーム部2が突出し
ており、その下面にハニカムシール4bが取付けられて
いる。対向する動翼21のプラットフォーム22にはシ
ール板14が取付けられ、シール板14にはアーム部1
4aが突出しており、アーム部14aにはフィン14b
が設けられ、ハニカムシール4bと所定のクリアランス
を保って対向配置されている。
【0024】上記に説明のハニカムシール4bも図3で
説明したように、アーム部2が円形状であり、内側シュ
ラウド32と独立した構造であるので、アーム部2の周
囲に取付けられているハニカムシール4bも円形を保持
し、内側シュラウド32の変形には影響されずにプラッ
トフォーム22側のシール板14のフィン14bとのク
リアランスは所定の間隔を保持できる。
【0025】なお、図4に示すシールリング1のガス流
れ上流側のアーム部2を有する部分は、組立の都合上、
分割された部材としても良く、もちろんシールリング1
はアーム部2,3を含み、全体を一体的に加工して製作
しても良いものである。
【0026】上記のシール構造において、そのガス流れ
下流側では、キャビティ33からの高圧のもれ空気40
は静翼31側のシールリング1の側面と動翼31のシー
ル板13との間の空間よりハニカムシール4aとアーム
部11のフィン11aとの間のクリアランスtを通り、
低圧側の燃焼ガス通路へ流出するが、この間の流れ抵抗
が増大し、シール効果を生じ、高温の燃焼ガスが静翼3
1の内側に侵入するのを防止している。同様に動翼21
の下流側のハニカムシール4bとシール板14のフィン
14bとの間ももれ空気が流出し、燃焼ガス通路に対し
てシールをしている。
【0027】上記のように作動する本実施の形態のシー
ル装置において運転後には図3で説明したように静翼3
1の内側シュラウド31は、点線で示すようにそれぞれ
翼毎に変形するが、ハニカムシール4a,4bはそれぞ
れシールリング1が2分割された円形状であり、このア
ーム部2,3の円形状の下面に装置されているので、内
側シュラウド32がそれぞれ個々に変形し、取付寸法に
バラツキがあってもシールリング1のハニカムシール4
a,4bには影響されず、シールのクリアランスも所定
の寸法を保つことができる。
【0028】従って、本実施の形態によれば、ハニカム
シール4a,4bと動翼21側のフィン11a,14b
とのクリアランスtを設計上の最適な寸法に設定して製
作、組立することにより、このクリアランスが運転後の
内側シュラウド32の変形にかかわらず所定の寸法を維
持できるので、クリアランスコントロールが可能とな
る。従来はハニカムシールが内側シュラウド32に直接
取付けられていたので、運転後の内側シュラウド32の
変形によりクリアランスも変動したが、本実施の形態で
はこのような問題が解消され、シールのクリアランスの
コントロールが格段に向上するようになった。
【0029】更に、上記のクリアランスが正確に設定さ
れるので、ハニカムシール4a,4bと対向して動翼2
1側にフィン11a,14bを複数配列することによ
り、もれ空気量が少くなりもれ量を低減することがで
き、結果としてガスタービン性能が向上する。
【0030】
【発明の効果】本発明の(1)は、シールリングに固定
された静翼内側シュラウドの軸方向前後端部にそれぞれ
ハニカムシールを設け、同内側シュラウド両端部にそれ
ぞれ隣接する動翼のプラットフォーム両端部と前記ハニ
カムシールとの間でシール部を構成し、前記内側シュラ
ウド内部を燃焼ガス通路からシールするガスタービンの
シール装置において、前記シールリングには、前記内側
シュラウド軸方向前後端部に沿って伸びるアーム部をそ
れぞれ設け、同両アーム部の下面にハニカムシールを設
けたことを特徴としている。このような構成により、内
側シュラウドが運転後に変形しても、ハニカムシールは
シールリングのアーム部に取付けられているのでその変
形には影響されず、クリアランスを所定の寸法に保持す
ることができる。従ってクリアランスを最適に設定して
おけば、その寸法は変形しないのでクリアランスコント
ロールが従来に比べて格段に向上する。
【0031】本発明の(2)は、上記の(1)におい
て、前記動翼のプラットフォーム両端部には前記ハニカ
ムシールに対向してそれぞれ突起部を設けたことを特徴
としている。このような構成により、クリアランスの設
定が容易となり、もれ空気の流れ抵抗を大きくしてもれ
空気量が低減し、結果としてガスタービンの性能が向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るガスタービンのシ
ール装置の断面図である。
【図2】図1におけるA部の詳細図である。
【図3】図2におけるC−C断面図である。
【図4】図1におけるB部の詳細図である。
【図5】従来のガスタービンのシール構造を示す断面図
である。
【図6】図5におけるD部の詳細図である。
【図7】図6におけるE−E断面図である。
【符号の説明】
1 シールリング 2,3 アーム部 4a,4b ハニカムシール 5 突起部 11,12 ロータアーム部 11a,14b フィン 13,14 シール板 14a シール部 21 動翼 22 プラットフォーム 24 翼根部 31 静翼 32 内側シュラウド 33 キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 左納 俊昭 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールリングに固定された静翼内側シュ
    ラウドの軸方向前後端部にそれぞれハニカムシールを設
    け、同内側シュラウド両端部にそれぞれ隣接する動翼の
    プラットフォーム両端部と前記ハニカムシールとの間で
    シール部を構成し、前記内側シュラウド内部を燃焼ガス
    通路からシールするガスタービンのシール装置におい
    て、前記シールリングには、前記内側シュラウド軸方向
    前後端部に沿って伸びるアーム部をそれぞれ設け、同両
    アーム部の下面にハニカムシールを設けたことを特徴と
    するガスタービンのシール装置。
  2. 【請求項2】 前記動翼のプラットフォーム両端部には
    前記ハニカムシールに対向してそれぞれ突起部を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載のガスタービンのシール
    装置。
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