JPH1162260A - 叩き折り可能な高圧流体注入用プラグ - Google Patents

叩き折り可能な高圧流体注入用プラグ

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JPH1162260A
JPH1162260A JP22555097A JP22555097A JPH1162260A JP H1162260 A JPH1162260 A JP H1162260A JP 22555097 A JP22555097 A JP 22555097A JP 22555097 A JP22555097 A JP 22555097A JP H1162260 A JPH1162260 A JP H1162260A
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JP
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nipple
pressure fluid
hole
plug
fluid injection
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JP22555097A
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English (en)
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Chosei Yamada
長政 山田
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NIPPON GURIISU NITSUPURU KK
Original Assignee
NIPPON GURIISU NITSUPURU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧で注入材を注入してもプラグが穴から
外れたりすることがなく、安全且つ短時間で穴から突出
した部分を除去して目地材を充填できる叩き折り可能な
高圧流体注入用プラグを提供する。 【解決手段】 補修対象物34に穴36を穿設してそ
の内部に挿入し、該穴36内壁に緊密に固定した後流体
を高圧で注入する高圧流体注入用プラグ10であって、
穴36内壁に対する緊密固定性を維持しつつ高圧流体注
入用プラグ10の穴36より突出した部分を叩き折り可
能なように構成し(11c)、流体注入後、直ぐに、高
圧流体注入用プラグ10の穴36より突出した部分を除
去して目地材38を穴36に充填可能としたことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、補修対象物に穴を
穿設してその内部に挿入し、該穴内壁に緊密に固定した
後流体を高圧で注入する高圧流体注入用プラグに係り、
特に、流体注入後、直ぐに、高圧流体注入用プラグの穴
より突出した部分を除去して目地材を穴に充填可能とし
たことを特徴とする叩き折り可能な高圧流体注入用プラ
グに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンクリート建造物やトンネル
等の構造物には、種々の原因でひび割れが発生する。ひ
び割れの補修のみで対処できるときには、ひび割れの中
に合成樹脂やセメントペーストを注入にする作業が行わ
れる。このような合成樹脂としては、低粘性エポキシ、
ポリウレタン、アクリルアマイドなどがあり、また、セ
メントペーストとしては、無機質系ポリマーセメントペ
ースト、有機質系ポリマーセメントペーストなどがあ
る。
【0003】従来の注入作業は次のようにして行われ
る。図5に示された従来の高圧流体注入用プラグ20
は、概略的に、ニップル部材22と、雄ネジ部材24
と、ゴム製パッキン材26と、抜け防止機構付きワッシ
ャ28とから構成されている。
【0004】ニップル部材22は、高圧流体を注入する
機器の注入用カップリングと液密に接続し得るような外
形を有するニップル頭部22aとレンチ、スパナ等の回
転手段と係合する六角ナット部22bを有するニップル
本体22cとが一体的に形成されたものである。その中
心部には長手方向に貫通する中心孔22dが形成されて
おり、中心孔22dのニップル本体側の端(図の左側
端)から所定の長さにわたって雌ネジ22eが形成され
ている。
【0005】雄ネジ部材24は、大直径の基部24aと
外周面にニップル部材22の雌ネジ22eと螺合する雄
ネジ24bが切られているステム部24cとが一体的に
形成されたものである。その中心部には、ニップル部材
22の中心孔22dと連通する長手方向に貫通する中心
孔24dが形成されている。中心孔24dの基部24a
側の所定位置には、円環状の座24eが設けられてお
り、この円環状の座24eにボール24fを押し付けて
流体の逆流を防止するコイルスプリング24gが装着さ
れている。
【0006】ゴム製パッキン材26及びワッシャ28
は、雄ネジ部材24のステム部24cの周囲に装着され
ている。ワッシャ28には、図示されていないが、ゴム
製パッキン材26を圧縮する方向(図の左側)には移動
させるがワッシャ28が抜け出る方向には移動させない
抜け防止用爪が複数設けられている。抜け防止用爪が四
周からステム部24cの雄ネジ24bに係合することに
より、上記作用を行わせている。
【0007】従来の高圧流体注入用プラグ20を用い
て、例えば、マンションの壁に発生したひび割れを補修
する方法について説明する。
【0008】初に、建物の壁34に高圧流体注入用プラ
グ20の外径よりも僅かに大きな直径を有する穴36を
穿つ。この穴36は、壁34に発生したひび割れ34a
に連続していることが必要である。この穴36に、高圧
流体注入用プラグ20を六角ナット部22bが壁34の
外部に露出するようにして挿入する。次に、スパナや六
角レンチなどの回転手段を使って六角ナット部22bを
回転させる。これにより、ニップル部材22の雌ネジ2
2eは雄ネジ部材24の雄ネジ24bと深く螺合するよ
うに進入する。ニップル部材22の端面と雄ネジ部材2
4の基部24aとの間隔は小さくなるから、ゴム製パッ
キン材26は、長手方向に押し縮められると共に円周方
向に膨脹して壁34の穴36に緊密固定される。しかる
後、流体を注入する際に使用する機器の注入用カップリ
ングを高圧流体注入用プラグ20のニップル頭部22a
に装着し、合成樹脂やセメントペーストを注入する。
【0009】注入が終った後、スパナ等の回転手段によ
りニップル部材22の六角ナット部22bを逆方向に回
転することにより、ニップル部材22を高圧流体注入用
プラグ20から取り外し、穴36に目地材38を充填し
て作業を完了する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の高圧流
体注入用プラグ20では、表面ひび割れ幅が0.25m
mの場合であって注入圧力が3kg/平方cmである場
合に25cm〜30cmの浸透長さであった。そこで、
ひび割れ34aの長さが30cmを越えることが予想さ
れる場合には、注入圧力を上げて合成樹脂やセメントペ
ーストを注入していた。
【0011】また、表面から直接入ったひび割れに交差
する外表面に繋がっていないひび割れには、合成樹脂や
セメントペーストは浸透しにくいことが確認されてい
る。従って、そのような枝線である外表面に繋がってい
ないひび割れにも、合成樹脂やセメントペーストを注入
する場合には、30kg/平方cmを越える圧力で注入
していた。
【0012】しかしながら、高い圧力で合成樹脂やセメ
ントペーストを注入しようとすると、圧力に負けてワッ
シャ28の抜け防止用爪が雄ネジ部材24の雄ネジ24
bから外れる事故が発生していた。これにより、ゴム製
パッキン材26及びワッシャ28と共に注入材が漏れ出
し、極端な場合には噴霧状に吹き出してきた。かかる注
入材は、目の中に入ると眼球の水分と化学反応を起こし
眼球に損傷を与えることもあった。
【0013】かと言って、合成樹脂やセメントペースト
が完全に硬化した後に、ニップル部材22をプラグ20
から取り外す方法は、足場を組んで作業を行わなければ
ならないような現場では作業効率の点から採用できなか
った。また、ニップル部材22を所定回数回転させる手
間もその個数が多数の場合には馬鹿にならず、さらに、
注入材がプラグ20の中心孔22d内面に付着してニッ
プル部材22をプラグ20から取り外すことができない
場合もあった。
【0014】本発明は、上述した従来の高圧流体注入用
プラグの欠点を解決し、たとえ、高圧で注入材を注入し
てもプラグが穴から外れたりすることがなく、安全且つ
短時間で穴から突出した部分を除去して目地材を充填で
きる叩き折り可能な高圧流体注入用プラグを提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明は、補修対象物に穴を穿設してその内部に挿入し、該
穴内壁に緊密に固定した後流体を高圧で注入する高圧流
体注入用プラグであって、穴内壁に対する緊密固定性を
維持しつつ高圧流体注入用プラグの穴より突出した部分
を叩き折り可能なように構成し、流体注入後、直ぐに、
高圧流体注入用プラグの穴より突出した部分を除去して
目地材を穴に充填可能としたことを特徴とする叩き折り
可能な高圧流体注入用プラグを提供する。
【0016】穴内壁に対する緊密固定性を維持しつつ高
圧流体注入用プラグの穴より突出した部分を叩き折り可
能とするため、流体注入後、直ぐに、高圧流体注入用プ
ラグの穴より突出した部分を除去して目地材を穴に充填
して作業を完了することができる。
【0017】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の叩き折り可能な高圧流体注入用プラグにおいて、高圧
流体を注入する機器の注入用カップリングと液密に接続
し得るような外形を有するニップル頭部及びスパナ等の
回転手段と係合する回転手段係合部を有するニップル本
体が一体的に形成されたニップル部材であって、その中
心部には長手方向に貫通する中心孔が形成されており、
中心孔のニップル本体側の端から所定の長さにわたって
雌ネジが形成されており、そして、ニップル本体の外周
面にはハンマ等の殴打手段によりニップル本体を叩き折
ることが可能な切欠部が形成されてなるニップル部材
と、内部に逆止弁が形成されている大直径の逆止弁部及
び外周面にニップル部材の雌ネジと螺合する雄ネジが切
られているステム部が一体的に形成された雄ネジ部材で
あって、その中心部には長手方向に貫通する中心孔が形
成されてなる雄ネジ部材と、そして、雄ネジ部材のステ
ム部の周囲に且つ雄ネジ部材の逆止弁部と該ステム部の
雄ネジに螺合したニップル部材端面との間に挟持された
円筒状のゴム製パッキン材とを備えて構成されてなるこ
とを特徴とする。
【0018】高圧流体注入用プラグを補修対象物に穿設
された穴に挿入して、ニップル部材をスパナ等の回転手
段により回転する。雄ネジ部材の逆止弁部と該ステム部
の雄ネジに螺合したニップル部材端面との間に挟持され
た円筒状のゴム製パッキン材は、長手方向に押し縮めら
れると共に円周方向に膨脹して穴に緊密固定される。し
かる後、流体を注入する際に使用する機器の注入用カッ
プリングをニップル頭部に装着し、合成樹脂やセメント
ペースト等の注入材を注入する。
【0019】注入材の注入後、直ちに、ハンマ等の殴打
手段によりニップル部材の穴から突出している部分を殴
打する。これにより、切欠部よりニップル頭部側が高圧
流体注入用プラグから分離して外れる。一方、ニップル
本体の切欠部より雌ネジ側は、雄ネジ部材のステム部に
切られた雄ネジと螺合したままプラグに残される。従っ
て、円筒状のゴム製パッキン材は、長手方向に押し縮め
られたままとなるため、穴に緊密固定され続ける。
【0020】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の叩き折り可能な高圧流体注入用プラグにおい
て、逆止弁が、逆止弁部の内側に長手方向に穿設されそ
の中心孔よりも大きな内径を有するボール収納部と、ボ
ール収納部に収納されたボールと、そして、ボールを中
心孔に対して所定の押付力で押し付けるリーフ板とから
なるリーフ弁であることを特徴とする。
【0021】長手方向に薄いリーフ板は、所定の押付力
でボールを中心孔に対して押し付ける。組み立てが容易
であり、安価となる。
【0022】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか1項に記載の叩き折り可能な高圧流体注入用プ
ラグにおいて、切欠部が、ニップル部材のニップル本体
の外周面を一周する断面U,V又は台形の切欠溝である
ことを特徴とする。
【0023】ハンマ等の殴打手段により、どの方向にニ
ップル部材を殴打しても切欠部よりニップル頭部側を叩
き折りすることができる。請求項5に記載の発明は、請
求項1〜4のいずれか1項に記載の叩き折り可能な高圧
流体注入用プラグにおいて、ニップル部材の中心孔に切
られた雌ネジの最奥部の位置は、切欠部が形成された位
置よりもニップル本体端面側となるように設定されてな
ることを特徴とする。
【0024】ニップル本体の中心孔の雌ネジには、雄ネ
ジ部材の雄ネジが切られたステム部が螺合するが、その
入り込む深さは切欠部の形成された位置よりも手前であ
る。これにより、ハンマ等の殴打手段によりニップル部
材を殴打した際、どこにも係合していない切欠部よりニ
ップル頭部側のニップル部材が確実に高圧流体注入用プ
ラグから分離して外れる。
【0025】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれか1項に記載の叩き折り可能な高圧流体注入用プ
ラグにおいて、ニップル部材のニップル本体全体が、断
面六角形の長ナットから構成されてなることを特徴とす
る。ニップル本体のどの部位にスパナ等の回転手段を係
合させても、ニップル部材を回転させることができる。
【0026】
【実施の形態】以下、図面を用いて、本発明に係る叩き
折り可能な高圧流体注入用プラグを図示された好ましい
実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に
係る高圧流体注入用プラグの一実施例の正面図であり、
(a)及び(b)は、それぞれ、ゴム製パッキン材を膨
脹させていない通常状態及びゴム製パッキン材を膨脹さ
せた状態である。本発明に係る高圧流体注入用プラグ1
0は、概略的に、ニップル部材12と、雄ネジ部材14
と、そして、円筒状のゴム製パッキン材16とを含んで
構成されている。
【0027】ニップル部材12は、ニップル頭部12a
及びスパナ等の回転手段と係合する六角ナット部を有す
るニップル本体12bが一体的に形成されたものであ
る。ニップル部材12は、従来のグリース注入用のニッ
プルと同じように鋼製又は黄銅製とすることができ、そ
の製造技術を用いて簡単に製造することができる。ニッ
プル頭部12aの外形は、高圧流体を注入する機器、例
えば、高圧ポンプの注入用カップリング又はチャック式
ノズルと液密に接続し得るようになっている。例えば、
図1及び図2に示された実施例では、ニップル頭部12
aの外形は従来周知の球形をなしており、一方、図4に
示された他の実施例では、その外形は円筒形をなしてい
る。
【0028】図示された好ましい実施形態では、ニップ
ル本体12b全体が、断面六角形の長ナットから構成さ
れている。ニップル本体12bのどの部位にスパナ等の
回転手段を係合させても、ニップル部材12を回転させ
ることができ、作業が容易となる。もちろん、図5の従
来のニップル部材22cのように六角ナット部をニップ
ル頭部12aに隣接する部位のみに形成することもでき
る。なお、ニップル本体12bの外形は、回転手段とし
て何を選択するのかによって変わるものである。例え
ば、角型スパナに対してはニップル本体12bの外形は
四角面から構成され、一対の突起を有する回転治具に対
してはそれと嵌合する形状の一対の穴を有する外形のも
のとなる。
【0029】本発明に係るニップル部材12の特徴は、
ニップル本体12bの外周面に、ハンマ等の殴打手段に
よりニップル本体12bを叩き折ることが可能な切欠部
12cが形成されている点にある。切欠部12cは、ニ
ップル部材12のニップル本体12bの外周面を一周し
ており、その断面形状は、ハンマ等の殴打手段Hによ
り、切欠部12cの位置でニップル本体12bを叩き折
り可能な形状、例えば、U,V又は台形状とされる。切
欠部12cがニップル本体12bの外周面を一周してい
ることにより、どの方向からニップル部材12を殴打し
ても切欠部12cよりニップル頭部側のニップル部材1
2を叩き折ることができる。
【0030】図2に最も良く示されているように、ニッ
プル部材12の中心孔12dに切られた雌ネジ12eの
最奥部の位置は、切欠部12cが形成された位置よりも
ニップル本体12b端面側となるように設定されてい
る。ニップル本体12bの中心孔12dの雌ネジ12e
には、雄ネジ部材14の雄ネジ14bが切られたステム
部14aが螺合するが、その入り込む深さは切欠部12
cの形成された位置よりも手前である。これにより、殴
打手段Hによりニップル部材12を殴打した際、切欠部
12cよりニップル頭部12a側のニップル部材12
は、雄ネジ部材14のステム部14aが入り込んでいな
いため、簡単且つ確実に高圧流体注入用プラグから分離
して外すことができる。
【0031】雄ネジ部材14は、内部に逆止弁が形成さ
れている大直径の逆止弁部14cと外周面に雄ネジ14
bが切られているステム部14aとが一体的に形成され
たものである。前述のように、ニップル部材12の雌ネ
ジ12eは、ステム部14aの雄ネジ14bと螺合して
いる。雄ネジ部材14の中心部には長手方向に貫通する
中心孔14dが形成されている。図示された好ましい実
施態様では、逆止弁は、逆止弁部14cの内側に長手方
向に穿設されその中心孔14dよりも大きな内径を有す
るボール収納部14eと、ボール収納部14eに収納さ
れたボール14fと、そして、ボール14fを中心孔1
4dに対して所定の押付力で押し付けるリーフ板14g
とからなるリーフ弁とされている。図3(a)及び
(b)に示されているような長手方向に薄いリーフ板1
4gは、所定の押付力でボール14fを中心孔14dに
対して押し付ける。プラグ10の長手方向の長さを短く
できると共に、組み立てが容易であり製造単価が安価と
なる。
【0032】なお、パッキン材16は、前述した従来の
円筒状のゴム製パッキン材26と同様の構成を有するた
め詳細な説明を省略する。次に、係る高圧流体注入用プ
ラグ10の使用方法について図2を用いて説明する。
【0033】補修対象物、例えば、建物の壁34に高圧
流体注入用プラグ20の外径よりも僅かに大きな直径を
有する穴36を穿つ。この穴36は、壁34に発生した
ひび割れ34aに連続していることが必要である。この
穴36に、高圧流体注入用プラグ10を挿入して(図2
(a)参照)、ニップル部材12をスパナ等の回転手段
により矢印Xの方向に回転する。雄ネジ部材14の逆止
弁部14cとステム部14aの雄ネジ14bに螺合した
ニップル部材12端面との間に挟持されたパッキン材1
6は、長手方向に押し縮められると共に円周方向に膨脹
して穴36に緊密固定される。しかる後、流体を注入す
る際に使用する機器の注入用カップリング(図示されて
いない)をニップル頭部12aに装着し、合成樹脂やセ
メントペースト等の注入材を注入する(図2(b)参
照)。
【0034】注入材の注入後、直ちに、ハンマ等の殴打
手段Hによりニップル部材12の穴36から突出してい
る部分を殴打する(図2(c)参照)。これにより、切
欠部12cよりニップル頭部12a側がプラグ10から
分離して外れる。一方、ニップル本体12bの切欠部1
2cより雌ネジ12e側は、雄ネジ部材14のステム部
14aに切られた雄ネジ14bと螺合したままプラグ1
0に残される。従って、円筒状のゴム製パッキン材16
は、長手方向に押し縮められたままとなるため、穴36
に緊密固定され続ける(図2(d)参照)。従って、高
い圧力、例えば、30kg/平方cmを越える圧力で合
成樹脂やセメントペーストを注入する場合にも、プラグ
10が穴36から外れたり緩んだりすることがなく、注
入材が噴霧状に吹き出す事故も無くすことができる。そ
こで、かなりの高圧で注入材を注入でき、図2に示した
ような枝線である外表面に繋がっていないひび割れにも
合成樹脂やセメントペーストを注入することができる。
【0035】ニップル部材12の穴36から突出してい
る部分を除去した後、続けて、穴36に目地材38を充
填して作業を完了する。足場を組んで行うような現場に
おいては、直ぐに、足場を他の位置に移動することがで
き、作業効率が向上する。本発明の高圧流体注入用プラ
グ10は、コンクリート壁のひび割れの補修を例として
説明したが、それ以外にも利用できることはいうまでも
ない。
【0036】
【発明の効果】本発明は、補修対象物に穴を穿設してそ
の内部に挿入し、該穴内壁に緊密に固定した後流体を高
圧で注入する高圧流体注入用プラグであって、穴内壁に
対する緊密固定性を維持しつつ高圧流体注入用プラグの
穴より突出した部分を叩き折り可能なように構成したた
め、流体注入後、直ぐに、高圧流体注入用プラグの穴よ
り突出した部分を除去して目地材を穴に充填することが
でき、足場を組んで行うような作業現場においても効率
良く作業を行うことができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る高圧流体注入用プラグの一実施
例の正面図であり、(a)及び(b)は、それぞれ、ゴ
ム製パッキン材を膨脹させていない通常状態及びゴム製
パッキン材を膨脹させた状態である。
【図2】 (a)〜(d)は、それぞれ、図1の高圧流
体注入用プラグの使用方法における各ステップの縦断面
図である。
【図3】 図1の高圧流体注入用プラグの右側面図であ
る。
【図4】 本発明に係る高圧流体注入用プラグの他の実
施例の縦断面図である。
【図5】 (a)〜(c)は、それぞれ、従来の高圧流
体注入用プラグの使用法における各ステップの断面図で
ある。
【符号の説明】
10 プラグ 12 ニップル部材 12a ニップル頭部、12b ニップル本体、12c
切欠部、12d 中心孔、12e 雌ネジ 14 雄ネジ部材 14a ステム部、14b 雄ネジ、14c 逆止弁
部、14d 中心孔 14e ボール収納部、14f ボール、14g リー
フ板 16 パッキン材 H ハンマ 34 壁 36 穴 36a ひび割れ 38 目地材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補修対象物に穴を穿設してその内部に挿
    入し、該穴内壁に緊密に固定した後流体を高圧で注入す
    る高圧流体注入用プラグであって、 穴内壁に対する緊密固定性を維持しつつ高圧流体注入用
    プラグの穴より突出した部分を叩き折り可能なように構
    成し、流体注入後、直ぐに、高圧流体注入用プラグの穴
    より突出した部分を除去して目地材を穴に充填可能とし
    たことを特徴とする叩き折り可能な高圧流体注入用プラ
    グ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の叩き折り可能な高圧流
    体注入用プラグにおいて、 高圧流体を注入する機器の注入用カップリングと液密に
    接続し得るような外形を有するニップル頭部及びスパナ
    等の回転手段と係合する回転手段係合部を有するニップ
    ル本体が一体的に形成されたニップル部材であって、そ
    の中心部には長手方向に貫通する中心孔が形成されてお
    り、中心孔のニップル本体側の端から所定の長さにわた
    って雌ネジが形成されており、そして、ニップル本体の
    外周面にはハンマ等の殴打手段によりニップル本体を叩
    き折ることが可能な切欠部が形成されてなるニップル部
    材と、 内部に逆止弁が形成されている大直径の逆止弁部及び外
    周面にニップル部材の雌ネジと螺合する雄ネジが切られ
    ているステム部が一体的に形成された雄ネジ部材であっ
    て、その中心部には長手方向に貫通する中心孔が形成さ
    れてなる雄ネジ部材と、そして、 雄ネジ部材のステム部の周囲に且つ雄ネジ部材の逆止弁
    部と該ステム部の雄ネジに螺合したニップル部材端面と
    の間に挟持された円筒状のゴム製パッキン材と、 を備えて構成されてなることを特徴とする叩き折り可能
    な高圧流体注入用プラグ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の叩き折り可能な
    高圧流体注入用プラグにおいて、 前記逆止弁は、逆止弁部の内側に長手方向に穿設されそ
    の中心孔よりも大きな内径を有するボール収納部と、ボ
    ール収納部に収納されたボールと、そして、前記ボール
    を中心孔に対して所定の押付力で押し付けるリーフ板と
    からなるリーフ弁であることを特徴とする叩き折り可能
    な高圧流体注入用プラグ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の叩
    き折り可能な高圧流体注入用プラグにおいて、 前記切欠部は、ニップル部材のニップル本体の外周面を
    一周する断面U,V又は台形の切欠溝であることを特徴
    とする叩き折り可能な高圧流体注入用プラグ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の叩
    き折り可能な高圧流体注入用プラグにおいて、 前記ニップル部材の中心孔に切られた雌ネジの最奥部の
    位置は、前記切欠部が形成された位置よりもニップル本
    体端面側となるように設定されてなることを特徴とする
    叩き折り可能な高圧流体注入用プラグ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の叩
    き折り可能な高圧流体注入用プラグにおいて、 前記ニップル部材のニップル本体全体が、断面六角形の
    長ナットから構成されてなることを特徴とする叩き折り
    可能な高圧流体注入用プラグ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000001998A (ja) * 1998-06-17 2000-01-07 Asupii Giken Kk コンクリート構造物の止水方法並びに水漏れ箇所に充填材を注入するための注入具
JP2009235771A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Haseko Corp 止水用充填材の注入具とその取り外し治具

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