JPH1157096A - シャトルコック - Google Patents
シャトルコックInfo
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- JPH1157096A JPH1157096A JP9222400A JP22240097A JPH1157096A JP H1157096 A JPH1157096 A JP H1157096A JP 9222400 A JP9222400 A JP 9222400A JP 22240097 A JP22240097 A JP 22240097A JP H1157096 A JPH1157096 A JP H1157096A
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- shuttlecock
- hitting
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- skirt
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 打球性、飛行特性を損なうことなく、耐久性
と品質の均一性を向上させる。 【解決手段】 打撃用頭部1と、これに植設されたスカ
ート部9とを有するシャトルコック10において、前記
打撃用頭部1を、発泡樹脂を含有する羽根軸固定部2
と、天然コルク材料を含有する先端部3とから構成す
る。
と品質の均一性を向上させる。 【解決手段】 打撃用頭部1と、これに植設されたスカ
ート部9とを有するシャトルコック10において、前記
打撃用頭部1を、発泡樹脂を含有する羽根軸固定部2
と、天然コルク材料を含有する先端部3とから構成す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バドミントン競技
に使用されるシャトルコックに関するものである。特
に、打球性、飛行特性に加えて、耐久性と品質の均一性
がより向上したシャトルコックに関するものである。
に使用されるシャトルコックに関するものである。特
に、打球性、飛行特性に加えて、耐久性と品質の均一性
がより向上したシャトルコックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】シャトルコックは、第2図に示すよう
に、打撃用頭部11とこれに植設されたスカート部19
とから構成される。
に、打撃用頭部11とこれに植設されたスカート部19
とから構成される。
【0003】打撃用頭部11は、天然コルクやPVC、
ポリウレタン、ポリオレフィン等の発泡体の一体成形品
が一般に使用され、通常、合成皮革17で覆われてい
る。
ポリウレタン、ポリオレフィン等の発泡体の一体成形品
が一般に使用され、通常、合成皮革17で覆われてい
る。
【0004】スカート部19は、水鳥や陸鳥の羽根16
を、その羽根部15がスカート状を形成するように、羽
根軸14を打撃用頭部11に植設して形成される。さら
に羽根16は係糸18で相互に連結されている。
を、その羽根部15がスカート状を形成するように、羽
根軸14を打撃用頭部11に植設して形成される。さら
に羽根16は係糸18で相互に連結されている。
【0005】また、これとは別に、水鳥や陸鳥の羽根を
用いる代わりに、ナイロン等の合成樹脂を天然の羽根の
空気力学特性に似せてスカート状に成形したスカート部
を打撃用頭部に植設したシャトルコックも知られてい
る。
用いる代わりに、ナイロン等の合成樹脂を天然の羽根の
空気力学特性に似せてスカート状に成形したスカート部
を打撃用頭部に植設したシャトルコックも知られてい
る。
【0006】さて、シャトルコックに要求される性能に
は、飛行の安定性、特に飛行距離や飛行の軌跡の一定性
などがあり、これを満たすものとして、特に水鳥の羽根
と天然コルクから作られたシャトルコックが最良とさ
れ、公式試合を含め、広く使用されている。
は、飛行の安定性、特に飛行距離や飛行の軌跡の一定性
などがあり、これを満たすものとして、特に水鳥の羽根
と天然コルクから作られたシャトルコックが最良とさ
れ、公式試合を含め、広く使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水鳥の
羽根と天然コルクから作られたシャトルコックは、非常
に優れた飛行特性を有するが、もう1つの重要特性であ
る耐久性に劣る欠点を有している。
羽根と天然コルクから作られたシャトルコックは、非常
に優れた飛行特性を有するが、もう1つの重要特性であ
る耐久性に劣る欠点を有している。
【0008】例えば、試合中や練習中の、繰り返しの打
球により、羽根軸部と打撃用頭部との接着が弛み、スカ
ート部の形状が変化し、飛行特性が変わり、使用継続が
困難になる問題がある。また、これに起因して、羽根が
千切れたり、羽根軸が折れて使用出来なくなるという問
題もある。
球により、羽根軸部と打撃用頭部との接着が弛み、スカ
ート部の形状が変化し、飛行特性が変わり、使用継続が
困難になる問題がある。また、これに起因して、羽根が
千切れたり、羽根軸が折れて使用出来なくなるという問
題もある。
【0009】このような事情から、バドミントン競技に
おいては、シャトル交換頻度が非常に高く、プレーヤー
にとって費用の大半がシャトルコックに消費されている
のが実態であった。このため、お金を自由に使えない学
童、学生を含むプレーヤーから、耐久性が優れたシャト
ルコックの開発要請が非常に大きい状況にある。
おいては、シャトル交換頻度が非常に高く、プレーヤー
にとって費用の大半がシャトルコックに消費されている
のが実態であった。このため、お金を自由に使えない学
童、学生を含むプレーヤーから、耐久性が優れたシャト
ルコックの開発要請が非常に大きい状況にある。
【0010】また、他の欠点として、打撃用頭部に天然
コルクを使用したシャトルコックは、天然素材の必然と
して、重量のばらつきが大きく、品質も一定しないとい
う問題点も有していた。
コルクを使用したシャトルコックは、天然素材の必然と
して、重量のばらつきが大きく、品質も一定しないとい
う問題点も有していた。
【0011】これらの問題点に対し、本発明者らは、特
公平5−46826号公報等に示すような、品質向上、
耐久性向上策を提案しているが、未だ不十分なレベルで
あった。
公平5−46826号公報等に示すような、品質向上、
耐久性向上策を提案しているが、未だ不十分なレベルで
あった。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、水鳥の羽根と天然コルクから作られたシャトルコッ
クと同じ飛行特性、打球性を維持したまま、耐久性と品
質の一定性が向上したシャトルコックを提供することを
目的とするものである。
で、水鳥の羽根と天然コルクから作られたシャトルコッ
クと同じ飛行特性、打球性を維持したまま、耐久性と品
質の一定性が向上したシャトルコックを提供することを
目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、打撃用頭部と、これに植設されたスカ
ート部とを有するシャトルコックにおいて、前記打撃用
頭部が、発泡樹脂を含有する羽根軸固定部と、天然コル
ク材料を含有する先端部とからなることを特徴とするシ
ャトルコックとする。打撃用頭部を、特定の羽根軸固定
部と特定の先端部とから構成することにより、飛行特性
・打撃性と耐久性・品質の一定性とが高度にバランスし
たシャトルコックを得ることが可能となる。
め、本発明では、打撃用頭部と、これに植設されたスカ
ート部とを有するシャトルコックにおいて、前記打撃用
頭部が、発泡樹脂を含有する羽根軸固定部と、天然コル
ク材料を含有する先端部とからなることを特徴とするシ
ャトルコックとする。打撃用頭部を、特定の羽根軸固定
部と特定の先端部とから構成することにより、飛行特性
・打撃性と耐久性・品質の一定性とが高度にバランスし
たシャトルコックを得ることが可能となる。
【0014】即ち、発泡樹脂を含有する羽根軸固定部と
することにより、羽根軸を天然コルクに植設した場合に
比べて、繰り返しの打撃によっても植設部の緩みが生じ
にくくなり、シャトルコックの耐久性が大幅に向上す
る。しかも、天然コルクを使用した場合のような重量や
品質のばらつきも殆ど生じない。これは、天然コルクは
空洞を不均一に含有しているために、重量や品質のばら
つきが大きく、また、羽根軸を植設する場所がたまたま
空洞部の多いところだった場合、羽根軸とコルクの接着
強度が上がらず、耐久性が得られないのに対して、発泡
樹脂は気泡を均一に含有しているためにこのような問題
が生じないからであると考えられる。
することにより、羽根軸を天然コルクに植設した場合に
比べて、繰り返しの打撃によっても植設部の緩みが生じ
にくくなり、シャトルコックの耐久性が大幅に向上す
る。しかも、天然コルクを使用した場合のような重量や
品質のばらつきも殆ど生じない。これは、天然コルクは
空洞を不均一に含有しているために、重量や品質のばら
つきが大きく、また、羽根軸を植設する場所がたまたま
空洞部の多いところだった場合、羽根軸とコルクの接着
強度が上がらず、耐久性が得られないのに対して、発泡
樹脂は気泡を均一に含有しているためにこのような問題
が生じないからであると考えられる。
【0015】また、先端部は天然コルク材料を含有して
いることから、天然コルクを使用した従来のシャトルコ
ックの飛行特性、打撃性が損なわれない。
いることから、天然コルクを使用した従来のシャトルコ
ックの飛行特性、打撃性が損なわれない。
【0016】上記構成において、前記羽根軸固定部を、
発泡樹脂と天然コルク粉末又は天然コルク粒状物との混
合物から構成することが好ましい。こうすることで、羽
根軸との接着性がより向上し、シャトルコックの耐久性
が一段と向上する。また、天然コルク成分を含有するこ
とにより、打球感が従来の天然コルクの成形品に近付
く。さらに、両成分の混合割合を適宜変更することによ
り、シャトルコックの重量調整が容易に行えるという利
点をも有する。
発泡樹脂と天然コルク粉末又は天然コルク粒状物との混
合物から構成することが好ましい。こうすることで、羽
根軸との接着性がより向上し、シャトルコックの耐久性
が一段と向上する。また、天然コルク成分を含有するこ
とにより、打球感が従来の天然コルクの成形品に近付
く。さらに、両成分の混合割合を適宜変更することによ
り、シャトルコックの重量調整が容易に行えるという利
点をも有する。
【0017】また、前記先端部を、天然コルク粉末又は
天然コルク粒状物と合成樹脂との成型体から構成するこ
とが好ましい。こうすることで、天然コルクをそのまま
成形して用いた場合に比べて、重量や品質のばらつきを
より小さくすることが可能になる。
天然コルク粒状物と合成樹脂との成型体から構成するこ
とが好ましい。こうすることで、天然コルクをそのまま
成形して用いた場合に比べて、重量や品質のばらつきを
より小さくすることが可能になる。
【0018】一方、前記先端部を、天然コルクの成形体
から構成することもできる。こうすることで、従来の天
然コルクから作られた打撃用頭部を用いたシャトルコッ
クの打撃感により近付けることが容易になる。
から構成することもできる。こうすることで、従来の天
然コルクから作られた打撃用頭部を用いたシャトルコッ
クの打撃感により近付けることが容易になる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、図面を用いて本発明の具体
的な実施の形態を説明する。
的な実施の形態を説明する。
【0020】図1に示すように、本発明のシャトルコッ
クは、打撃用頭部1にスカート部9が植設されている。
クは、打撃用頭部1にスカート部9が植設されている。
【0021】スカート部9を構成する羽根6は、従来か
ら用いられている水鳥や陸鳥の羽根が好適に使用でき
る。これらの羽根は、合成樹脂などで強化されているも
のでも良い。羽根6は、その羽根部5がスカート状を形
成するように、羽根軸4を打撃用頭部1の羽根軸固定部
2に植設される。
ら用いられている水鳥や陸鳥の羽根が好適に使用でき
る。これらの羽根は、合成樹脂などで強化されているも
のでも良い。羽根6は、その羽根部5がスカート状を形
成するように、羽根軸4を打撃用頭部1の羽根軸固定部
2に植設される。
【0022】さらに、羽根6はその羽根軸4において係
糸8で相互に連結して、安定化させられる。係糸8は、
ポリビニルアルコール繊維の紡績糸が好ましく使用でき
る。該繊維は、軽量で、強力もあり、更に表面のケバが
後で行う接着処理に好都合に作用して最適である。
糸8で相互に連結して、安定化させられる。係糸8は、
ポリビニルアルコール繊維の紡績糸が好ましく使用でき
る。該繊維は、軽量で、強力もあり、更に表面のケバが
後で行う接着処理に好都合に作用して最適である。
【0023】連結した後、係糸8と羽根軸4の表面及び
羽根軸4と羽根軸固定部2への植設部は接着剤が塗布さ
れ固定されている。接着剤としては、ニトロセルロース
系樹脂が好んで使用できる。これは、天然の羽根軸並び
にセルロース系のコルクとの親和性が高く、高接着性が
得られるためである。
羽根軸4と羽根軸固定部2への植設部は接着剤が塗布さ
れ固定されている。接着剤としては、ニトロセルロース
系樹脂が好んで使用できる。これは、天然の羽根軸並び
にセルロース系のコルクとの親和性が高く、高接着性が
得られるためである。
【0024】さて、本発明では、打撃用頭部1の上部と
なる羽根軸固定部2は発泡樹脂を含有する。
なる羽根軸固定部2は発泡樹脂を含有する。
【0025】ここで使用する発泡樹脂は、種々の方法で
製造出来る。例えば、気体混入法、発泡剤分解法、溶剤
気散法、中空ビーズ添加法など知られているが、特に限
定されない。
製造出来る。例えば、気体混入法、発泡剤分解法、溶剤
気散法、中空ビーズ添加法など知られているが、特に限
定されない。
【0026】本発明には、合成樹脂に、有機発泡剤を添
加して成形する方法が好ましい。
加して成形する方法が好ましい。
【0027】本発明で使用する樹脂は、特に限定されな
いが、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレンの共重合体など
のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)などが挙げられるが、特に限定されるものはな
い。
いが、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレンの共重合体など
のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)などが挙げられるが、特に限定されるものはな
い。
【0028】本発明の発泡樹脂は、発泡剤分解法による
のが特に好ましく、これに使用する発泡剤としては、特
に限定されるものではないが、例えば、アゾ系としてア
ゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソブチロ
ニトリル(AIBN)、ニトロソ系としてジニトロソペ
ンタメチレンテトラミン(DPT)、N,N′ジニトロ
ソ−N,N′−ジメチルテレフタルアミド、ヒドラジド
系として、p−トルエンスルホニルヒドラジド(TS
H)、p,p′−オキスビス(ベンゼンスルホニルヒド
ラジド)(OBSH)、ヒドラゾルカルボンアミド、そ
の他としてp−トルエンスルホニルアジド、アセトン−
p−スルホニルヒドラゾンなどが挙げられる。
のが特に好ましく、これに使用する発泡剤としては、特
に限定されるものではないが、例えば、アゾ系としてア
ゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソブチロ
ニトリル(AIBN)、ニトロソ系としてジニトロソペ
ンタメチレンテトラミン(DPT)、N,N′ジニトロ
ソ−N,N′−ジメチルテレフタルアミド、ヒドラジド
系として、p−トルエンスルホニルヒドラジド(TS
H)、p,p′−オキスビス(ベンゼンスルホニルヒド
ラジド)(OBSH)、ヒドラゾルカルボンアミド、そ
の他としてp−トルエンスルホニルアジド、アセトン−
p−スルホニルヒドラゾンなどが挙げられる。
【0029】上記の発泡剤は、合成樹脂に添加され特定
の温度に達するとガスを発生して発泡する。特に、上記
の発泡剤は窒素ガスを発生するが、窒素ガスは樹脂への
溶解、拡散が小さく、本発明には有用である。
の温度に達するとガスを発生して発泡する。特に、上記
の発泡剤は窒素ガスを発生するが、窒素ガスは樹脂への
溶解、拡散が小さく、本発明には有用である。
【0030】これら発泡樹脂には、天然コルクの粉末や
粒状物を添加すると、特に本発明の効果が増加し、好ま
しい。
粒状物を添加すると、特に本発明の効果が増加し、好ま
しい。
【0031】先端部3は、天然コルク材料を含有する。
即ち、天然コルクをそのまま成形して使用することが出
来る。また、本発明の目的である、品質の均一性をより
向上させるために、天然コルクの粉末または粒状物を合
成樹脂バインダーで結着し、成型したものを用いること
もできる。
即ち、天然コルクをそのまま成形して使用することが出
来る。また、本発明の目的である、品質の均一性をより
向上させるために、天然コルクの粉末または粒状物を合
成樹脂バインダーで結着し、成型したものを用いること
もできる。
【0032】先端部3を天然コルク粉末又は天然コルク
粒状物と合成樹脂との成型体から製造する場合の製造方
法は、例えば実開平7−21077号公報などにより公
知の方法が使用できる。即ち、天然コルクを粉砕して、
目的のメッシュに対応した金網などで選別して一定の大
きさのものに揃える。これに、バインダーとなる合成樹
脂を混合し、金型に入れ、硬化して成型する。かくして
得られた先端部は、含有される空洞が、天然コルクには
見られない均一性を有する。
粒状物と合成樹脂との成型体から製造する場合の製造方
法は、例えば実開平7−21077号公報などにより公
知の方法が使用できる。即ち、天然コルクを粉砕して、
目的のメッシュに対応した金網などで選別して一定の大
きさのものに揃える。これに、バインダーとなる合成樹
脂を混合し、金型に入れ、硬化して成型する。かくして
得られた先端部は、含有される空洞が、天然コルクには
見られない均一性を有する。
【0033】天然コルクの粉末又は粒状物の粒度は、形
状が一定せず、特に限定されないが、平均して1〜2m
m以上で4〜5mm以下のものを使用するのが望まし
い。なお、羽根軸固定部2に天然コルク粉末又は天然コ
ルク粒状物を含有させる場合、その粒度は平均して1〜
2mm以下のものが好ましい。
状が一定せず、特に限定されないが、平均して1〜2m
m以上で4〜5mm以下のものを使用するのが望まし
い。なお、羽根軸固定部2に天然コルク粉末又は天然コ
ルク粒状物を含有させる場合、その粒度は平均して1〜
2mm以下のものが好ましい。
【0034】また、打撃用頭部1における先端部3の重
量割合は、50重量%以下とするのが好ましい。天然コ
ルクを粉砕して、粒を選別して一定の大きさのものを揃
え、接着剤を混合し、金型に入れ、硬化して成型したも
のは、天然コルクのような大きな空洞部はなくなり、見
掛けの比重が増大する。このため、飛行性、特に距離が
天然コルクとは大幅に異なるようになり、規格に合格し
なくなるからである。
量割合は、50重量%以下とするのが好ましい。天然コ
ルクを粉砕して、粒を選別して一定の大きさのものを揃
え、接着剤を混合し、金型に入れ、硬化して成型したも
のは、天然コルクのような大きな空洞部はなくなり、見
掛けの比重が増大する。このため、飛行性、特に距離が
天然コルクとは大幅に異なるようになり、規格に合格し
なくなるからである。
【0035】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。
に説明する。
【0036】実施例1 まず、合成皮革からなるシートを、真空成形機により所
定の半球体状に成形した。
定の半球体状に成形した。
【0037】ついで、先端部として、平均径が約4mm
の粒状コルク粉末をポリウレタン樹脂で結着し、半球状
に成型し、上記の合成皮革からなる半球体状物の内側の
下半分に装着した。
の粒状コルク粉末をポリウレタン樹脂で結着し、半球状
に成型し、上記の合成皮革からなる半球体状物の内側の
下半分に装着した。
【0038】しかる後、この上に、エチレン酢酸ビニル
共重合体(EVA)100重量部、平均径が約0.5m
mの粉末状天然コルク5重量部、及び発泡剤としてアゾ
ジカルボンアミド(ADCA)1重量部を混合し、溶融
した発泡性樹脂を充填し、ふたをして発泡、硬化を行
い、羽根軸固定部とした。
共重合体(EVA)100重量部、平均径が約0.5m
mの粉末状天然コルク5重量部、及び発泡剤としてアゾ
ジカルボンアミド(ADCA)1重量部を混合し、溶融
した発泡性樹脂を充填し、ふたをして発泡、硬化を行
い、羽根軸固定部とした。
【0039】その後、ふたを除去し、羽根軸固定部の表
面に羽根軸を植設する傾斜孔を16個、同一円周上に穿
設した。そして、穿孔部に16本の鵞鳥の羽根を、スカ
ート状になるように植設した。
面に羽根軸を植設する傾斜孔を16個、同一円周上に穿
設した。そして、穿孔部に16本の鵞鳥の羽根を、スカ
ート状になるように植設した。
【0040】次いで、係糸として、ポリビニルアルコー
ル短繊維を用いた紡績糸の4子撚糸(20s/4)を用
い、16本の鵞鳥の羽根を、第2図に示す通り羽根軸部
を2か所で連結し、固定した。植設した羽根軸部及び係
糸周辺部に、ニトロセルロース系の接着剤をスプレー及
び刷毛で塗布し、乾燥させた。
ル短繊維を用いた紡績糸の4子撚糸(20s/4)を用
い、16本の鵞鳥の羽根を、第2図に示す通り羽根軸部
を2か所で連結し、固定した。植設した羽根軸部及び係
糸周辺部に、ニトロセルロース系の接着剤をスプレー及
び刷毛で塗布し、乾燥させた。
【0041】最後に打撃用頭部をおおう合成皮革の外周
面上部(羽根軸固定部に相当する部分)に緑色のテープ
を巻き付けて、シャトルコックを得た。
面上部(羽根軸固定部に相当する部分)に緑色のテープ
を巻き付けて、シャトルコックを得た。
【0042】なお、別途、得られたシャトルコックの打
撃用頭部全体に占める先端部の重量割合を調べた結果、
41.4重量%であった。
撃用頭部全体に占める先端部の重量割合を調べた結果、
41.4重量%であった。
【0043】比較例1 比較例1として、従来の市販品を用いた。この市販品
は、打撃用頭部がすべて天然コルクから出来ている以外
は、上記の実施例1と同じである。
は、打撃用頭部がすべて天然コルクから出来ている以外
は、上記の実施例1と同じである。
【0044】比較例2 比較例2として、打撃用頭部をすべて実施例1の先端部
用樹脂として使用した、粒状コルク粉末とポリウレタン
樹脂との混合組成物で構成した以外は、上記の実施例1
と同様にしてシャトルコックを作製した。
用樹脂として使用した、粒状コルク粉末とポリウレタン
樹脂との混合組成物で構成した以外は、上記の実施例1
と同様にしてシャトルコックを作製した。
【0045】比較例3 比較例3として、打撃用頭部をすべて半硬質のウレタン
フォームからなる発泡性樹脂で構成した以外は、上記の
実施例1と同様にしてシャトルコックを作製した。
フォームからなる発泡性樹脂で構成した以外は、上記の
実施例1と同様にしてシャトルコックを作製した。
【0046】評価 かくして得られた実施例1及び比較例1〜3のシャトル
コックについて、耐久性と飛行特性を評価した。
コックについて、耐久性と飛行特性を評価した。
【0047】耐久性試験は、上級のバドミントンプレー
ヤー2名に、実際に試合形式で打ち合って貰い、どの程
度のセット数でシャトルコックが破損するかによって評
価した。
ヤー2名に、実際に試合形式で打ち合って貰い、どの程
度のセット数でシャトルコックが破損するかによって評
価した。
【0048】その結果、比較例1の従来品は、2〜3セ
ットで軸部や羽根部の破損などで使用出来なくなった。
これに対して、比較例2は5〜6セット数でも、また実
施例1と比較例3はいずれも10セット以上のセット数
でも使用に耐える状態であった。
ットで軸部や羽根部の破損などで使用出来なくなった。
これに対して、比較例2は5〜6セット数でも、また実
施例1と比較例3はいずれも10セット以上のセット数
でも使用に耐える状態であった。
【0049】また、耐久性試験を終了したシャトルコッ
クの羽根軸部を手に持って横方向(羽根軸固定部の直径
方向)から力を加えたところ、実施例1及び比較例2、
3はほとんど変形は認められなかったが、比較例1の従
来の市販品は同様に同じ力を加えると歪んだ。このこと
からも、実施例1の本発明品は、比較例1の従来品に比
べて羽根軸と打撃用頭部の接着強力が高いことが確認出
来た。
クの羽根軸部を手に持って横方向(羽根軸固定部の直径
方向)から力を加えたところ、実施例1及び比較例2、
3はほとんど変形は認められなかったが、比較例1の従
来の市販品は同様に同じ力を加えると歪んだ。このこと
からも、実施例1の本発明品は、比較例1の従来品に比
べて羽根軸と打撃用頭部の接着強力が高いことが確認出
来た。
【0050】一方、飛行特性に関しては、実施例1と比
較例1はほぼ同じ挙動を示し良好であったが、比較例2
と3は、これとは別の軌跡を示した。具体的には、比較
例2は特に飛行距離が大き過ぎ、また比較例3は特に飛
行距離が小さ過ぎて、いずれも検査規格内に入ることは
出来なかった。
較例1はほぼ同じ挙動を示し良好であったが、比較例2
と3は、これとは別の軌跡を示した。具体的には、比較
例2は特に飛行距離が大き過ぎ、また比較例3は特に飛
行距離が小さ過ぎて、いずれも検査規格内に入ることは
出来なかった。
【0051】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のシャトルコ
ックは、水鳥の羽根と天然コルクから作られた従来のシ
ャトルコックと同じ飛行特性、打球性を維持したまま、
上記材料からなるシャトルコックに比べて耐久性と品質
の一定性が向上する。
ックは、水鳥の羽根と天然コルクから作られた従来のシ
ャトルコックと同じ飛行特性、打球性を維持したまま、
上記材料からなるシャトルコックに比べて耐久性と品質
の一定性が向上する。
【0052】特に、羽根軸固定部は発泡樹脂を含有する
成形品であるため、天然のコルクのような空洞、空隙率
の変動による重量のバラツキは少なく、また、羽根軸と
の接着性の変動が見られず、品質の一定性が大幅に向上
する。これにより、歩留も向上しコストも低減できる。
また、耐久性の向上は、プレーヤーの必要とする費用が
大幅に低減出来るようになり、特に、学生、生徒からの
要望に答えられる。
成形品であるため、天然のコルクのような空洞、空隙率
の変動による重量のバラツキは少なく、また、羽根軸と
の接着性の変動が見られず、品質の一定性が大幅に向上
する。これにより、歩留も向上しコストも低減できる。
また、耐久性の向上は、プレーヤーの必要とする費用が
大幅に低減出来るようになり、特に、学生、生徒からの
要望に答えられる。
【0053】また、先端部は天然コルク材料を含有して
いることから、従来のシャトルコックの飛行特性、打撃
性が損なわれることがない。
いることから、従来のシャトルコックの飛行特性、打撃
性が損なわれることがない。
【0054】さらに、羽根軸固定部を、発泡樹脂と天然
コルク粉末又は天然コルク粒状物との混合物から構成す
ることにより、羽根軸との接着性がより向上し、シャト
ルコックの耐久性が一段と向上する。また、天然コルク
成分を含有するから、打球感が従来の天然コルクの成形
品に近付く。さらに、シャトルコックの重量調整が容易
になる。
コルク粉末又は天然コルク粒状物との混合物から構成す
ることにより、羽根軸との接着性がより向上し、シャト
ルコックの耐久性が一段と向上する。また、天然コルク
成分を含有するから、打球感が従来の天然コルクの成形
品に近付く。さらに、シャトルコックの重量調整が容易
になる。
【0055】加えて、先端部を、天然コルク粉末又は天
然コルク粒状物と合成樹脂との成型体から構成すること
により、天然コルクをそのまま用いた場合に比べて、重
量や品質のばらつきをより小さくすることができる。
然コルク粒状物と合成樹脂との成型体から構成すること
により、天然コルクをそのまま用いた場合に比べて、重
量や品質のばらつきをより小さくすることができる。
【0056】一方、先端部を、天然コルクの成形体から
構成することにより、天然コルクで打撃用頭部を作った
従来のシャトルコックの打撃感により近付けることが容
易になる。
構成することにより、天然コルクで打撃用頭部を作った
従来のシャトルコックの打撃感により近付けることが容
易になる。
【図1】 本発明のシャトルコックの一実施例を示した
縦方向断面図である。
縦方向断面図である。
【図2】 従来のシャトルコックを示した縦方向断面図
である。
である。
1,11 打撃用頭部 2 羽根軸固定部 3 先端部 4,14 羽根軸 5,15 羽根部 6,16 羽根 7,17 合成皮革 8,18 係糸 9,19 スカート部 10,20 シャトルコック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡嶋 貴美男 兵庫県加東郡東条町掎鹿谷306番地 株式 会社ゴーセン研究開発センター内
Claims (4)
- 【請求項1】 打撃用頭部と、これに植設されたスカー
ト部とを有するシャトルコックにおいて、前記打撃用頭
部が、発泡樹脂を含有する羽根軸固定部と、天然コルク
材料を含有する先端部とからなることを特徴とするシャ
トルコック。 - 【請求項2】 前記羽根軸固定部が、発泡樹脂と天然コ
ルク粉末又は天然コルク粒状物との混合物からなること
を特徴とする請求項1に記載のシャトルコック。 - 【請求項3】 前記先端部が、天然コルク粉末又は天然
コルク粒状物と合成樹脂との成型体からなることを特徴
とする請求項1に記載のシャトルコック。 - 【請求項4】 前記先端部が、天然コルクの成形体から
なることを特徴とする請求項1に記載のシャトルコッ
ク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9222400A JPH1157096A (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | シャトルコック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9222400A JPH1157096A (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | シャトルコック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1157096A true JPH1157096A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=16781788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9222400A Pending JPH1157096A (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | シャトルコック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1157096A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003284800A (ja) * | 2002-03-28 | 2003-10-07 | Mizuno Corp | シャトルコック |
JP2007195861A (ja) * | 2006-01-30 | 2007-08-09 | Mizuno Technics Kk | シャトルコック |
WO2010074234A1 (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-01 | 美津濃株式会社 | シャトルコック用人工羽根およびバドミントン用シャトルコック |
JP2012090876A (ja) * | 2010-10-28 | 2012-05-17 | Mitsubishi Gas Chemical Co Inc | シャトルコック用ベース本体及びそれに用いる発泡成形体の製造方法 |
JP2012533394A (ja) * | 2009-07-18 | 2012-12-27 | キム、サン−ウン | 狭い室内空間用ラケット競技セット |
JP2012533395A (ja) * | 2009-07-18 | 2012-12-27 | キム、サン−ウン | 狭い室内空間用ラケット競技のシャトルコック |
JP2015008889A (ja) * | 2013-06-28 | 2015-01-19 | 美津濃株式会社 | バドミントン用シャトルコック |
JPWO2013077183A1 (ja) * | 2011-11-22 | 2015-04-27 | 株式会社ゴーセン | バドミントン用シャトルコックおよびその製造方法 |
WO2022172706A1 (ja) * | 2021-02-10 | 2022-08-18 | ヨネックス株式会社 | シャトルコック |
-
1997
- 1997-08-19 JP JP9222400A patent/JPH1157096A/ja active Pending
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