JPH1155170A - ダイバーシチ受信方法および装置 - Google Patents

ダイバーシチ受信方法および装置

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JPH1155170A
JPH1155170A JP9209314A JP20931497A JPH1155170A JP H1155170 A JPH1155170 A JP H1155170A JP 9209314 A JP9209314 A JP 9209314A JP 20931497 A JP20931497 A JP 20931497A JP H1155170 A JPH1155170 A JP H1155170A
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JP
Japan
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wave
antennas
interference
desired wave
base station
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Application number
JP9209314A
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English (en)
Inventor
Koushirou Kitao
光司郎 北尾
Shinichi Ichitsubo
信一 市坪
Ryoji Kawasaki
良治 川崎
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の無線局が共通の周波数帯を使用すると
きに、ダイバーシチ受信による干渉除去を行うが、この
とき希望波と干渉波とのレベル差を大きくするために、
アンテナ数を多くすることが有効であるが、設置スペー
スおよびコストの関係からアンテナ数を多くすることは
困難である。 【解決手段】 アンテナ数は二つとし、まず、希望波を
受信せずに干渉波のみを受信し、二つのアンテナの受信
信号レベルを等しく調整し、かつ、干渉波の受信信号の
位相を互いに逆位相として合成することにより干渉を除
去する。その後に希望波の受信を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は共通の周波数帯を用
いて複数の無線局が互いに通信を行うときの干渉波除去
に利用する。本発明は一つの親基地局のエリア内に複数
の子基地局が含まれ、この親基地局と子基地局とは互い
に共通の周波数帯を用いて通信を行う無線通信方式に利
用するに適する。
【0002】
【従来の技術】無線通信では通信相手局からの電波(希
望波)がなるべく高いレベルで受信できるようにするこ
とが重要である。これは受信レベルが高い方が信号の誤
りが少ないからである。しかし、希望波の受信レベルが
高くても強い干渉波が飛び込んでくると信号は誤る。そ
のため干渉波を小さくする技術が必要になる。
【0003】周波数毎に通信用のチャネルを割り当てる
FDMA(Frequency Division Multiple Access)方式で
は、干渉波が強くなった場合は干渉の少ないチャネルに
切替えて通信を行うことにより干渉を回避できる。しか
し、共通の広い周波数帯域を複数の無線局が共用するC
DMA(Code Division Multiple Access) 方式では他の
周波数帯に切替えることができないので特に干渉対策が
必要である。
【0004】干渉を少なくする方法の一つは、送受信の
アンテナに指向性を持たせた指向性アンテナを用いるこ
とである。送信側では不必要な方向に電波を放射せずに
干渉を減らし、受信側では不必要な方向にアンテナビー
ムを向けないことにより干渉波の受信レベルを小さくし
ている。指向性アンテナとしては高い位置にアンテナを
取り付けるようにして斜め下方向だけにビームを持たせ
たチルトアンテナや水平方向のビーム幅を絞ったセクタ
アンテナなどがある。指向性アンテナを使ってもなお干
渉が生じる場合は別の干渉軽減方法が必要になる。
【0005】干渉量を減らすわけではないが、希望波の
受信レベルを高くして相対的に干渉波の受信レベルを小
さくする方法としてダイバーシチ技術がある。これは二
つのアンテナで電波を受信し希望波の位相を合わせて合
成するものである。図6にダイバーシチ技術を説明する
図を示す。図7は位相合成のベクトルを示す図である。
符号1a、1bはアンテナで、符号2は位相合成器、符
号3は受信器である。Dは希望波、Uは干渉波を表す。
また受信レベルのベクトル図の一例を示す。二つのアン
テナで受信した希望波Dの変動がお互いに無相関になる
ように二つのアンテナは一定距離を隔て設置される。そ
の方が二つの希望波ともレベルが小さくなるという最悪
の場合を避けられるからである。無相関とすることによ
り希望波Dまたは干渉波Uの位相はランダムとなる。図
7の位相合成のベクトル図は、図7(A)に示したアン
テナ1aにより受信した希望波Dおよび干渉波Uと、図
7(B)に示したアンテナ1bにより受信した希望波D
および干渉波Uとをそれぞれ位相合成した場合を図7
(C)示す。このように希望波Dの位相を合わせること
により図7(C)に示すように、希望波受信レベルを高
くすることができる。一方、干渉波Uは位相が無相関な
ので特に増えたり減ったりすることはない。
【0006】図8は親基地局11と子基地局12および
13とを備えた無線通信方式の全体構成を示す図であ
る。このような無線通信方式において、図6および図7
により説明したダイバーシチ方式を適用することができ
る。図9は図8に示した無線通信方式のエリア構成を示
す図である。親基地局11のエリア14内に子基地局1
2および13が含まれる。図9は親基地局11および子
基地局12、13のアンテナをそれぞれ示す図である。
この例では、親基地局11は親基地局アンテナ20とし
ての12ビームアンテナを備えており、子基地局12お
よび13は子基地局アンテナ21としての八木アンテナ
を備えている。
【0007】図8に示す無線通信方式は自動車電話やP
HSなどの移動通信システムに適用される。親基地局1
1、子基地局12および13は路上にいる移動局(図示
せず)と通信を行う。また、子基地局12および13は
移動局との通信内容を親基地局11に中継する。
【0008】図9に示すセル構成では、複数の親基地局
11、11′、11″で街を面的にカバーし、親基地局
11エリアの中に子基地局12、13のエリアを作る。
親基地局11は複数のビーム、例えば、12ビームで全
方向をカバーしエリアを作る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術で
は、希望波の受信レベルを高くして干渉波のレベルとの
差を大きくしようとすれば、アンテナの数を増やさなけ
ればならない。しかし、基地局アンテナのように大型の
アンテナとなると鉄塔やビル屋上に設置できるアンテナ
の数には制限がでるので簡単にアンテナ数を増やすこと
はできない。
【0010】そこで、このためアンテナの数を増やさ
ず、希望波と干渉波レベルの差を大きくすることができ
る干渉軽減の技術が望まれている。特に、CDMAの場
合での必要性が高い。
【0011】本発明は、このような背景に行われたもの
であって、アンテナ数を増やすことなく、希望波と干渉
波とのレベルの差を大きくとることができるダイバーシ
チ受信方法および装置を提供することを目的とする。本
発明は、少ない設置コストにより高い性能のダイバーシ
チ受信を行うことができるダイバーシチ受信方法および
装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、二つのアンテ
ナで干渉波だけを受信し、二つの受信レベルと位相差か
ら干渉波を打ち消すように受信レベルと位相とを調整す
ることを最も主要な特徴とする。
【0013】例えば、一つの親基地局と無線通信を行う
複数の子基地局からなるセルを面的に複数配置してサー
ビスエリアを構成し、親基地局は一つのアンテナ、子基
地局は二つのアンテナを使って通信し、移動局はこれら
の親基地局の中の一つと直接もしくは子基地局を介して
通信し、親基地局が一つの子基地局に対して電波を送信
していないときに、この子基地局は二つのアンテナで干
渉波を受信し各アンテナ毎に受信レベルと位相を測定
し、この子基地局は二つのアンテナの受信レベルのうち
レベルの高い方を減衰させて二つの受信レベルが同じに
なるようにし、二つの位相差が逆相になるように位相調
整し、この子基地局での減衰量と位相調整量はそのまま
で、この親基地局と通信を行う。
【0014】あるいは、一つの親基地局と無線通信を行
う複数の子基地局からなるセルを面的に複数配置してサ
ービスエリアを構成し、親基地局と子基地局とはそれぞ
れ二つのアンテナを使って通信し、移動局はこれらの親
基地局の中の一つと直接もしくは子基地局を介して通信
し、親基地局が一つの子基地局に対して電波を送信して
いないときに、この子基地局は二つのアンテナで干渉波
を受信し各アンテナ毎に受信レベルと位相を測定し、こ
の子基地局は二つのアンテナの受信レベルのうちレベル
の高い方を減衰させて二つの受信レベルが同じになるよ
うにし、二つの位相差が逆相になるように位相調整し、
この子基地局での減衰量と位相調整量はそのままで、二
つの親基地局アンテナから送信される電波のうちで受信
レベルが高くなる方の親基地局アンテナを用いて通信を
行う。
【0015】また、親基地局と子基地局とが二つのアン
テナを用いて通信し、親基地局がこの子基地局の電波を
受信する場合は、子基地局が親基地局に送信していない
場合に、親基地局は二つのアンテナで干渉波を受信し各
アンテナ毎に受信レベルと位相を測定し、親基地局は二
つのアンテナの受信レベルのうちレベルの高い方を減衰
させて二つの受信レベルが同じになるようにし、二つの
位相差が逆相になるように位相調整し、親基地局での減
衰量と位相調整量をそのままで、二つの子基地局アンテ
ナから送信される電波のうちで受信レベルが高くなる方
のこの子基地局アンテナを用いて通信を行う。
【0016】すなわち、本発明の第一の観点はダイバー
シチ受信方法であって、その特徴とするところは、希望
波の送信が停止されている期間に受信装置の二つのアン
テナに受信される受信信号の受信レベルを互いに等しく
かつ逆位相に調整するところにある。このように調整さ
れた二つの受信信号を合成することによって干渉波を除
去することができる。このようにして干渉波が除去され
てから希望波を受信して通信を開始する。
【0017】また、通信の途中に希望波の受信信号の誤
り率が増加するような場合には、干渉波の特性が変化し
て干渉波の除去が効率良く行われていない状態であるか
ら、この場合には、受信装置から希望波の送信装置に対
して一時的にその希望波を停止させる要求信号を送信し
て希望波の送信を停止させ、改めて上記手順にしたがっ
て干渉波の除去を行うことが望ましい。
【0018】本発明の第二の観点はダイバーシチ受信装
置であり、本発明の特徴とするところは、二つのアンテ
ナと、このアンテナに到来する無線信号をそれぞれ受信
する受信器と、この受信器の受信信号から干渉波を除去
する手段とを備え、この干渉波を除去する手段は、希望
波が送信されてない時間に前記二つのアンテナに到来す
る無線信号は干渉波であるとしてその二つのアンテナに
到来する無線信号の受信レベルを互いに等しくかつ逆位
相に調整する手段と、希望波が受信されている時間には
この調整する手段により調整された二つの受信信号を互
いに合成する手段とを含むところにある。このように受
信レベルが等しく、互いに逆位相の干渉波の受信信号を
合成することにより干渉波を除去することができる。
【0019】前記希望波が送信されていない時間とは、
あらかじめ定められた通信接続の過程で発生する希望波
の送信が一時的に停止される時間であり、この時間を利
用して上記干渉波の除去を行うことが望ましい。
【0020】または、すでに通信が開始された後であれ
ば、希望波の送信装置に対して要求信号を送信する手段
を備え、前記希望波が送信されていない時間は、その要
求信号にしたがって希望波の送信が一時的に停止される
時間であり、この時間を利用して上記干渉波の除去を行
うことが望ましい。この場合には、希望波による通信信
号の誤り率を検出する手段と、この検出する手段により
検出された誤り率が所定値を越えたときに前記要求信号
を送信する手段とを備えることが望ましい。
【0021】希望波の送信装置に複数のアンテナが装備
されている場合には、前記要求信号にはその複数のアン
テナのいずれを使用するかを要求する信号を含むことが
望ましい。これにより、送信装置側において、効率的に
通信を行うことができるアンテナを選択する送信ダイバ
ーシチを行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図1を参照し
て説明する。図1は本発明実施例のダイバーシチ受信装
置の要部ブロック構成図である。
【0023】本発明はダイバーシチ受信装置であり、そ
の特徴とするところは、二つのアンテナ1aおよび1b
と、このアンテナ1aおよび1bに到来する無線信号を
それぞれ受信する受信器32および33と、この受信器
32および33の受信信号から干渉波を除去する干渉波
除去部34とを備え、干渉波除去部34は、希望波が送
信されてない時間に二つのアンテナ1aおよび1bに到
来する無線信号は干渉波であるとしてその二つのアンテ
ナ1aおよび1bに到来する無線信号の受信レベルを互
いに等しくかつ逆位相に調整し、希望波が受信されてい
る時間にはこの調整された二つの受信信号を互いに合成
することにより干渉波を除去するところにある。受信レ
ベルの調整は減衰器35および36により行われる。ま
た、位相の調整は干渉除去部34内の位相調整器(図示
せず)により行われる。希望波受信部37は、干渉除去
部34により干渉波が除去された希望波を受信する。
【0024】前記希望波が送信されていない時間は、あ
らかじめ定められた通信接続の過程で発生する希望波の
送信が一時的に停止される時間であることもできるし、
希望波の送信装置に対して要求信号を送信する送信部3
8を備え、前記希望波が送信されていない時間は、その
要求信号にしたがって希望波の送信が一時的に停止され
る時間であることもできる。干渉波除去部34は、希望
波による通信信号の誤り率を検出し、この検出された誤
り率が所定値を越えたときに送信部38を介して前記要
求信号を送信する。
【0025】また、希望波の送信装置に複数のアンテナ
が装備され、前記要求信号にはその複数のアンテナのい
ずれを使用するかを要求する信号を含むこともできる。
【0026】
【実施例】(第一実施例) 本発明第一実施例を図2および図3を参照して説明す
る。図2は本発明第一実施例のアンテナ構成の概念を示
す図である。図3は本発明第一実施例の干渉除去部の動
作を示すフローチャートである。本発明第一実施例は、
図8で示した無線通信方式に実施するとして説明する。
したがって、セル構成は図9に示したとおりであり、ア
ンテナ構成は図10に示したとおりである。ただし、本
発明第一実施例は、図2に示すように、親基地局11に
は一つのアンテナ2aを備える場合の実施例である。説
明をわかりやすくするために、ここでは子基地局12の
動作について説明するが、子基地局13についても同様
に説明することができる。
【0027】干渉除去部は図3に示すように、あらかじ
め定められた通信接続過程において未だ親基地局11か
らの希望波が送信されていない時間に、子基地局12は
周りから到来する干渉波を二つのアンテナ1aおよび1
bによりそれぞれ受信する(S1、S2、S3)。そし
て、この二つの受信信号の受信レベルおよび位相をそれ
ぞれ測定する(S4、S5)。さらに、受信レベルが高
い方の受信信号を減衰器35または36により減衰させ
同じレベルにする。また、位相調整を行って二つの受信
信号の位相が互いに逆相になるようにする。この状態で
二つの受信信号を合成して干渉波を打ち消し除去する
(S6)。干渉波が除去された状態で親基地局11から
希望波が送信される(S7)。
【0028】親基地局11からの希望波の送信は、ここ
ではあらかじめ定められた手順にしたがった通信接続過
程におけるタイミングに同期して行われる。別の方法と
しては、干渉除去部34からの指示により送信部38が
親基地局11に対して希望波送信要求信号を送信するこ
とにより送信を開始するようにしてもよい。
【0029】親基地局11からの希望波は、干渉波とは
異なる方向から到来するため、干渉波除去のために設定
された減衰器35および36の減衰率によってアンテナ
1aおよび1bからの希望波の受信レベルが等しくなる
確率はきわめて低い。また、希望波の位相は干渉波の位
相とは異なるので、干渉波と同様に、位相が逆相になる
確率はきわめて低い。したがって、希望波受信部37で
は、従来から行われている手順にしたがって希望波のダ
イバーシチ受信を行うことができる。すなわち、希望波
受信部37は、アンテナ1aおよび1bにより受信され
た希望波の受信信号を合成することによりダイバーシチ
受信を行うことができる。
【0030】干渉波は親基地局11が他の子基地局13
に向けて送信している電波や、他の親基地局がまた別の
子基地局に送信している電波である。これらは通信量に
よって変化するので干渉波のレベルと位相は変化する。
そのため通信中に除去されない干渉波が発生することが
ある。したがって、通信中も希望波の受信信号の誤り率
を検出し(S8)、受信信号に誤りが発生すると(S
9)、親基地局11に対して送信部38を介して希望波
の送信停止を要求する(S10)。これにより、再び干
渉波のみが受信され、ステップ1(S1)からのフロー
が再開されて干渉が除去され、希望波が再び良好にダイ
バーシチ受信される。
【0031】ここで、従来の技術と本発明第一実施例と
で希望波と干渉波とのレベル差についてその効果を検証
する。
【0032】従来の技術では、親基地局11に一つのア
ンテナ2aを備える場合には、図2に示す希望波D1、
D2、干渉波U1、U2は全て受信レベルが平均で0d
Bでレイリー分布にしたがい、位相はランダムになると
仮定し、レイリー分布は独立な二つの正規分布を2乗和
して1/2乗した分布であり無線通信での一般的な受信
レベル分布であるとしたときに、二つの希望波の中で最
もレベルの高い場合だけを選択して受信した場合の平均
レベルは約3dBであり、希望波と干渉波レベルの差は
3dBとなる。
【0033】本発明第一実施例では、アンテナ1aまた
は1bに減衰器35または36を挿入するのでアンテナ
1aおよび1bの受信レベルを合成した値は一つのアン
テナで受信する場合に近く、アンテナ1aだけで受信し
た場合の平均受信レベルは0dBになる。一方、干渉波
のレベルは完全に打ち消すとマイナス無限大(−∞d
B)となるが、実際にはノイズレベルが下限となる。し
たがって、例えばノイズレベルが−20dBのところに
あると本発明第一実施例での希望波と干渉波(ノイズレ
ベル)とのレベルの差は20dBとなる。
【0034】このように従来の技術と比較して本発明第
一実施例のダイバーシチ受信装置を用いれば良好なダイ
バーシチ受信を行うことができる。
【0035】(第二実施例)本発明第二実施例を図4お
よび図5を参照して説明する。図4は本発明第二実施例
のアンテナ構成の概念を示す図である。図5は本発明第
二実施例の干渉除去部の動作を示すフローチャートであ
る。本発明第二実施例は、図8で示した無線通信方式に
実施するとして説明する。したがって、セル構成は図9
に示したとおりであり、アンテナ構成は図10に示した
とおりである。ただし、本発明第二実施例は、図4に示
すように、親基地局11には二つのアンテナ2aおよび
2bを備える場合の実施例である。説明をわかりやすく
するために、ここでは子基地局12の動作について説明
するが、子基地局13についても同様に説明することが
できる。
【0036】干渉除去部は図5に示すように、通信接続
過程において未だ親基地局11からの希望波が送信され
ていない時間に、子基地局12は周りから到来する干渉
波を二つのアンテナ1aおよび1bによりそれぞれ受信
する(S11、S12、S13)。この二つの受信信号
の受信レベルおよび位相をそれぞれ測定する(S14、
S15)。受信レベルが高い方を減衰器35または36
により減衰させ同じレベルにする。また、位相調整を行
って二つの受信信号の位相が互いに逆相になるようにす
る。この状態で二つの受信信号を合成して干渉波を打ち
消し除去する(S16)。干渉波が除去された状態で親
基地局11から希望波が送信される(S17)。
【0037】親基地局11からの希望波は、干渉波とは
異なる方向から到来するため、干渉波除去のために設定
された減衰器35および36の減衰率によってアンテナ
1aおよび1bからの希望波の受信レベルが等しくなる
確率はきわめて低い。また、希望波の位相は干渉波の位
相とは異なるので、干渉波と同様に、位相が逆相になる
確率はきわめて低い。したがって、希望波受信部37で
は、従来から行われている手順にしたがって希望波のダ
イバーシチ受信を行うことができる。すなわち、希望波
受信部37は、アンテナ1aおよび1bにより受信され
た希望波の受信信号を合成することによりダイバーシチ
受信を行うことができる。
【0038】このとき、本発明第二実施例では、親基地
局11に二つのアンテナ2aおよび2bが備えられてい
ることから、まず、干渉除去部34は、アンテナ2aか
ら希望波を送信するように要求する信号を送信部38を
介して親基地局11に送信する。親基地局11ではこれ
を受けてアンテナ2aから希望波を送信する(S1
8)。希望波受信部37では、この受信レベルを測定す
る(S19)。さらに、干渉除去部34は、アンテナ2
bから希望波を送信するように要求する信号を送信部3
8を介して親基地局11に送信する。親基地局11では
これを受けてアンテナ2bから希望波を送信する(S2
0)。希望波受信部37では、この受信レベルを測定す
る(S21)。希望波受信部37はこの二つの測定結果
を干渉波除去部34に通知する。干渉波除去部34は、
この二つの受信レベルを比較し(S22)、受信レベル
の高い方のアンテナ2aまたは2bを選択する信号を送
信部38を介して親基地局11に送信する(S23)。
【0039】干渉波は親基地局11が他の子基地局13
に向けて送信している電波や、他の親基地局がまた別の
子基地局に送信している電波である。これらは通信量に
よって変化するので干渉波のレベルと位相は変化する。
そのため通信中に除去されない干渉波が発生することが
ある。したがって、通信中も希望波の受信信号の誤り率
を検出し(S24)、受信信号に誤りが発生すると(S
25)、親基地局11に対して送信部38を介して希望
波の送信停止を要求する(S26)。これにより、再び
干渉波のみが受信され、ステップ11(S11)からの
フローが再開されて干渉が除去され、希望波が再び良好
にダイバーシチ受信される。
【0040】ここで、従来の技術と本発明第二実施例と
で希望波と干渉波とのレベル差についてその効果を検証
する。
【0041】従来の技術では、親基地局11に二つのア
ンテナ2aおよび2bを備える場合には、図4に示す希
望波D1〜D4、干渉波U1、U2は全て受信レベルが
平均で0dBでレイリー分布にしたがい、位相はランダ
ムになると仮定し、説明をわかりやすくするためにアン
テナ1a、1bで受信される希望波や干渉波の平均レベ
ルを0dBと仮定すると、4つの希望波D1〜D4の中
で最もレベルの高い場合だけを選択して受信した場合の
平均レベルは約5dBであり、希望波と干渉波レベルの
差は5dBとなる。
【0042】本発明第二実施例では、アンテナ1aまた
は1bに減衰器35または36を入れるのでアンテナ1
aおよび1bの受信レベルを合成した値は一つのアンテ
ナで受信する場合に近く、アンテナ1aだけで受信する
として希望波D1またはD3のレベルの高い方を選択し
た場合の平均受信レベルは約3dBになる。一方、干渉
波のレベルは完全に打ち消すとマイナス無限大(−∞d
B)となるが、実際にはノイズレベルが下限となる。し
たがって、例えば、ノイズレベルが−20dBのところ
にあると本発明第二実施例での希望波と干渉波(ノイズ
レベル)とのレベルの差は23dBとなる。
【0043】このように従来の技術と比較して本発明第
二実施例のダイバーシチ受信装置を用いれば良好なダイ
バーシチ受信を行うことができる。
【0044】(実施例まとめ)親基地局11に二つのア
ンテナ2aおよび2bを用いる場合に親基地局11が子
基地局12または13からの電波を受信する場合には本
発明第二実施例で示した送受信側で上記と逆の動作を行
う。
【0045】本発明第一および第二実施例のダイバーシ
チ受信装置では、二つのアンテナ1aおよび1bと、レ
ベルおよび位相の調整器により干渉波を打ち消す装置を
構成できるので簡易な装置構成により高い性能のダイバ
ーシチ受信装置を実現することができる。
【0046】特に、親基地局11、子基地局12、13
などの固定局間通信では、干渉波や希望波が激しく変動
しないので干渉波を打ち消すためのレベルおよび位相の
調整が容易である。また、二つのアンテナ1aおよび1
bしか用いないので、アンテナが大型で設置場所に制限
がある場合に有効である。固定局間通信でも見通しがあ
る場合は鋭い指向性アンテナで干渉を軽減できるが、見
通しがない場合は鋭い指向性アンテナを用いる効果が小
さいのでさらに本発明が有効となる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アンテナ数を増やすことなく、希望波と干渉波とのレベ
ルの差を大きくとることができる。したがって、少ない
設置コストにより高い性能のダイバーシチ受信を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のダイバーシチ受信装置の要部ブ
ロック構成図。
【図2】本発明第一実施例のアンテナ構成の概念を示す
図。
【図3】本発明第一実施例の干渉除去部の動作を示すフ
ローチャート。
【図4】本発明第二実施例のアンテナ構成の概念を示す
図。
【図5】本発明第二実施例の干渉除去部の動作を示すフ
ローチャート。
【図6】ダイバーシチ技術を説明する図。
【図7】位相合成のベクトルを示す図。
【図8】親基地局と子基地局とを備えた無線通信方式の
全体構成を示す図。
【図9】無線通信方式のエリア構成を示す図。
【図10】親基地局および子基地局のアンテナをそれぞ
れ示す図。
【符号の説明】
1a、1b、2a、2b アンテナ 2 位相合成器 3、32、33 受信器 11、11′、11″ 親基地局 12、13 子基地局 14、15、16 エリア 20 親基地局アンテナ 21 子基地局アンテナ 34 干渉波除去部 35、36 減衰器 37 希望波受信部 38 送信部 U、U1〜U4 干渉波 D、D1〜D4 希望波

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希望波の送信が停止されている期間に受
    信装置の二つのアンテナに受信される受信信号の受信レ
    ベルを互いに等しくかつ逆位相に調整することを特徴と
    するダイバーシチ受信方法。
  2. 【請求項2】 受信装置から希望波の送信装置に対して
    一時的にその希望波を停止させる要求信号を送信して希
    望波の送信を停止させる請求項1記載のダイバーシチ受
    信方法。
  3. 【請求項3】 二つのアンテナと、このアンテナに到来
    する無線信号をそれぞれ受信する受信器と、この受信器
    の受信信号から干渉波を除去する手段とを備え、この干
    渉波を除去する手段は、希望波が送信されてない時間に
    前記二つのアンテナに到来する無線信号は干渉波である
    としてその二つのアンテナに到来する無線信号の受信レ
    ベルを互いに等しくかつ逆位相に調整する手段と、希望
    波が受信されている時間にはこの調整する手段により調
    整された二つの受信信号を互いに合成する手段とを含む
    ことを特徴とするダイバーシチ受信装置。
  4. 【請求項4】 前記希望波が送信されていない時間は、
    通信接続の過程で発生する希望波の送信が一時的に停止
    される時間である請求項3記載のダイバーシチ受信装
    置。
  5. 【請求項5】 希望波の送信装置に対して要求信号を送
    信する手段を備え、前記希望波が送信されていない時間
    は、その要求信号にしたがって希望波の送信が一時的に
    停止される時間である請求項3記載のダイバーシチ受信
    装置。
  6. 【請求項6】 希望波による通信信号の誤り率を検出す
    る手段と、この検出する手段により検出された誤り率が
    所定値を越えたときに前記要求信号を送信する手段とを
    備えた請求項5記載のダイバーシチ受信装置。
  7. 【請求項7】 希望波の送信装置に複数のアンテナが装
    備され、前記要求信号にはその複数のアンテナのいずれ
    を使用するかを要求する信号を含む請求項5または6記
    載のダイバーシチ受信装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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