JPH1154909A - スルーホール用ペースト充填方法及び装置 - Google Patents

スルーホール用ペースト充填方法及び装置

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JPH1154909A
JPH1154909A JP22121097A JP22121097A JPH1154909A JP H1154909 A JPH1154909 A JP H1154909A JP 22121097 A JP22121097 A JP 22121097A JP 22121097 A JP22121097 A JP 22121097A JP H1154909 A JPH1154909 A JP H1154909A
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mask
hole
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holes
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Junichi Sudo
純一 須藤
Kazushige Toda
一重 遠田
Toshinobu Miyakoshi
敏暢 宮腰
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペースト充填条件や状態が、スルーホールの
アスペクト比やペースト物性等に依存しないようにし
て、スルーホールにペーストを完全に、かつ、充填量バ
ラツキも少なく充填可能とする。 【解決手段】 内部がペースト24の入った加圧チャン
バー23となっているペースト収容容器20と、該ペー
スト収容容器20の上部開口に設けられていて基板22
側のスルーホール配置に対応した開口部を持つペースト
マスク25と、ペーストマスク25上に配置された基板
22の上面に密着する上面マスク45と、前記加圧チャ
ンバー内のペーストを加圧する手段とを備えた構成であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック基板や
プリント配線基板等のスルーホール内部に導電性あるい
は絶縁性ペーストを充填するためのスルーホール用ペー
スト充填方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の表面実装型電子部品は、チップ部
品の小型化、パッケージの多ピン化、微細配線技術等の
向上により、高密度実装対応への要求が強い。このよう
な要求に対応するために、セラミック基板やプリント配
線基板上の回路パターンを、スルーホールによって接続
する多層配線技術を用いたパッケージが製品化されてい
る。また、スルーホール上へも直接電子部品を搭載する
方法等で、更なる高密度対応や基板面積の縮小が図られ
ている。
【0003】基板に形成されたスルーホール上へ直接電
子部品を搭載するためには、スルーホール内部空間に、
導電性あるいは絶縁性の物質を充填した後、スルーホー
ル上に導体ランドを形成する必要がある。
【0004】基板に形成されたスルーホールにペースト
を充填する方法として、図4のようなスクリーンメッシ
ュ版又はメタルマスク版を用いたスクリーン印刷法が一
般的であり、これを第1従来例として説明する。図4に
おいて、1はテーブル、2はスルーホールを形成した基
板であり、基板上に重ねられたスクリーン(スクリーン
メッシュ版又はメタルマスク版)3上に設けたペースト
4をスキージ5で塗り広げることで基板2に形成された
スルーホールにペーストを充填している。
【0005】また、別の方法として図5のようなペース
ト加圧法が提案されており、これを第2従来例として説
明する。図5において、11はテーブル、12はスルー
ホールを形成した基板であり、基板12に対向して、上
方に加圧チャンバー13が上下シリンダ17で昇降自在
に設けられ、加圧チャンバー13の下向き開口がペース
トマスク15で覆われている。また、加圧チャンバー1
3内はラバーシート16で隔離され、ラバーシート16
の下側とペーストマスク15間にペースト14が設けら
れている。
【0006】この場合、上下シリンダ17で加圧チャン
バー13及びペーストマスク15を下降させてペースト
マスク15を基板12に対接、密着させ、加圧チャンバ
ー13のラバーシート16上側の内部空間に、空気又は
不活性ガス等を注入してラバーシート16上面を加圧す
る。ラバーシート16に押されたペースト14がペース
トマスク15を通り、基板12の上面側(スルーホール
上端側)から各スルーホールにペースト14が充填され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、第1従来例
のスクリーン印刷法を用いて、スルーホールにペースト
を充填する場合、スルーホールの形状、特にアスペクト
比(スルーホールの深さ/孔径)やペーストの物性(粘
度、レオロジー)等の要因で印刷条件が大きく変動し、
ペーストの充填状態が不安定になり易い。ときには充填
するための印刷適正範囲が極端に制限され、充填不足や
著しい生産性の低下を招く場合もある。
【0008】特に、アスペクト比が3以上のスルーホー
ルに、スクリーン印刷法でペーストを完全に充填するこ
とは、事実上困難であることが通説である。また、アス
ペクト比やペースト物性は、製品設計、製品特性上簡単
には変更や調整できないことも、スクリーン印刷法の適
応範囲を狭くしているのが現状である。
【0009】第2従来例2のペースト加圧法を用いて、
スルーホール上部からペーストを充填する場合、ペース
トがスルーホールに流れ込む過程で、ペーストは乱流状
態になり易く、また、スルーホールに充填したペースト
中に空隙が残留し易い。さらに、ペースト自重(重力)
によって、ペーストマスク15からペーストが垂れ易
く、このため、この垂れがスルーホール部分以外の基板
表面を汚す。その上、ラバーシート16とペーストマス
ク15間にチャージされているペースト量が不均一であ
るために、スルーホールを有する基板面内でのペースト
充填量バラツキが大きくなり易い。
【0010】以上の現象は、特に低粘度ペーストを用い
た時に顕著であり、ペースト加圧法におけるペースト粘
度の適応範囲を極端に制限しているのが現状である。
【0011】そこで本発明は、上記の点に鑑み、ペース
ト充填条件や状態が、スルーホールのアスペクト比やペ
ースト物性等に依存せず、スルーホールにペーストを完
全に、かつ、充填量バラツキも少なく充填可能なスルー
ホール用ペースト充填方法及び装置装置を提供すること
を目的とする。
【0012】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のスルーホール用ペースト充填方法は、内部
がペーストの入った加圧チャンバーとなっているペース
ト収容容器の上部開口に、基板側のスルーホール配置に
対応した開口部を持つペーストマスクを設け、該ペース
トマスク上面に密着配置された前記基板のスルーホール
に、前記加圧チャンバー内のペーストを加圧することで
前記開口部を通して前記スルーホール下端よりペースト
を充填することを特徴としている。
【0014】本発明のスルーホール用ペースト充填装置
は、内部がペーストの入った加圧チャンバーとなってい
るペースト収容容器と、該ペースト収容容器の上部開口
に設けられていて基板側のスルーホール配置に対応した
開口部を持つペーストマスクと、前記加圧チャンバー内
のペーストを加圧する手段とを備えている。
【0015】また、前記スルーホール用ペースト充填装
置において、前記ペーストマスク上に密着配置された基
板の上面に密着する上面マスクをさらに備える構成とし
てもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るスルーホール
用ペースト充填方法及び装置の実施の形態を図面に従っ
て説明する。
【0017】図1は本発明の第1の実施の形態を示す。
この図において、21は固定基台であり、固定基台21
上にペースト収容容器20及びこの内部空間である加圧
チャンバー23に連通する外部ペーストタンク30が載
置、固定されている。ペースト収容容器20の上部開口
はペーストマスク25が張られて覆われており、その上
にスルーホールを多数形成したセラミック、樹脂等の基
板22(プリント配線基板等)が重ねて配置されるよう
になっている。なお、ペーストマスク25及び基板22
を位置合わせして重ねるために、ペースト収容容器20
の上端面に位置決めピン26が設けられている。
【0018】前記固定基台21を複数本の上下ロッド4
0が垂直に貫通しており、上下ロッド40の下端部に下
板41が、上端部に上板42がそれぞれ固定基台21に
平行に固着されている。下板41は固定基台21に固定
の上下シリンダ(例えば空圧シリンダ)43で昇降駆動
され、これに伴い上板42も基板22に平行に昇降され
る。上板42の下面には金属製の上面ベース44が固定
され、この下側平面に上面マスク45が固定されてい
る。
【0019】前記ペーストマスク25及び上面マスク4
5は例えばステンレス等の金属薄板にエッチング等で前
記基板22のスルーホール位置に一致した穴を有するよ
うにパターニングしたものであり、両者は実質的に同じ
パターンを有するものである。
【0020】前記外部ペーストタンク30は内部に加圧
ピストン31を有し、該加圧ピストン31は加圧シリン
ダ(空圧又は油圧シリンダ)32で直接加圧されるよう
になっている。
【0021】次に、この第1の実施の形態の全体的動作
説明を行う。ペースト収容容器20内の加圧チャンバー
23及び外部ペーストタンク30内に所要量のペースト
24(導電性あるいは絶縁性)を満たしておく。そし
て、図1の状態から上下シリンダ43により上面マスク
45を下降させ、基板22上にぴったり重ね合わせる。
これにより、基板22の下面はペーストマスク25上面
に密着するとともに基板22の上面は上面マスク45の
下面に密着する。それから、加圧チャンバー23に連通
した外部ペーストタンク30内のペースト24を、加圧
シリンダ32で加圧ピストン31を押し下げることによ
り直接加圧する。その圧力伝達で、加圧チャンバー23
内のペースト24は、基板22のスルーホール配置に対
応したペーストマスク25の開口部から押し出され、各
スルーホールの下端から充填される。基板22の各スル
ーホールに下側から充填されたペースト24はスルーホ
ールの上端に達して上面マスク45の開口部(スルーホ
ール配置に対応している)に至る。このため、スルーホ
ール内に空隙を残すことなく完全にペースト24を充填
することができる。なお、シリンダ32の加圧を停止す
ることで、ペースト24の充填は停止し、上下シリンダ
43で上面マスク45を上昇位置に復帰させることでス
ルーホールにペーストを充填済みの基板22を取り出す
ことができる。
【0022】この第1の実施の形態によれば、次の通り
の効果を得ることができる。
【0023】(1) 基板22のスルーホールに充填する
ペースト24を、空気圧又は油圧で全面均等に加圧し、
加圧された加圧チャンバー23内のペースト24は、基
板22の各スルーホールに対向した位置に開口部のある
ペーストマスク25から射出されてスルーホール内に適
量充填され、基板全面のスルーホールに対して均一で充
填量バラツキの無いペースト充填が可能である。
【0024】(2) 図5の第2従来例では、基板上面か
らのペースト充填方法であるため、ペースト粘度、ペー
スト自重によるペーストマスクからの垂れが生じ易く、
かつ、充填量バラツキも大きく、流れ込み状態も乱流に
なり易いが、本実施の形態では、下面からのペースト充
填方法であり、充填時のペーストの流れ方を層流状態に
し易く、また、より低粘度ペーストでもペーストマスク
25からの垂れを防止できる。
【0025】(3) 基板22の下面に密着したペースト
マスク25と実質同一パターンの上面マスク45が基板
22上面に密着しているため、各スルーホール内に空隙
を残すことなく、確実にペーストを充填することができ
る。
【0026】(4) 以上のことから、スルーホールのア
スペクト比や、ペースト物性に依存せず、スルーホール
へのペースト充填を確実に実行可能である。なお、ペー
スト充填量の調整は、ペーストの加圧力と加圧時間の設
定により、任意に調整可能である。
【0027】図2は本発明の第2の実施の形態を示す。
この場合、加圧チャンバー23に連通した外部ペースト
タンク30内のペースト24を加圧ピストンで押し下げ
る代わりに、外部ペーストタンク30内に、空気又は不
活性ガス等の加圧流体を注入して、外部ペーストタンク
内部気圧を上昇させるようにしている。この結果、外部
ペーストタンク30内の内部気圧の上昇により加圧チャ
ンバー23内のペースト24は、ペーストマスク25の
開口部から押し出され、基板22のスルーホールの下端
から充填される。また、外部ペーストタンク30内の気
圧を開放することで、ペーストの充填は停止する。
【0028】なお、その他の構成及び作用効果は前述し
た第1の実施の形態と同様である。
【0029】図3は本発明の第3の実施の形態を示す。
この場合、外部ペーストタンクは無く、その代わりにペ
ースト収容容器20内の加圧チャンバー23をラバーシ
ート50で上下に分割している。ここでペースト収容容
器20は、容器本体20Aと、該容器本体20Aの上端
面にラバーシート50を挟んで重ねて一体化されたペー
ストスペーサー20Bとからなり、加圧チャンバー23
の上部はペーストスペーサー20Bとラバーシート50
とで囲まれたペーストチャージ部23A、下部は容器本
体20A内側の流体加圧空間部23Bとなっている。加
圧チャンバー23下側の流体加圧空間部23Bに、空気
又は不活性ガス等の加圧流体を注入し、流体加圧空間部
23Bの内部気圧を上昇させると、その気圧がラバーシ
ート面を均等加圧し、ラバーシート50で押された加圧
チャンバー上側のペーストチャージ部23A内のペース
ト24が、ペーストマスク25の開口部から押し出さ
れ、基板22に形成されたスルーホールの下端から充填
される。
【0030】なお、その他の構成及び作用効果は前述し
た第1の実施の形態と同様である。
【0031】この第3の実施の形態の場合、ペーストス
ペーサー20Bを用いてペーストチャージ部23A内の
ペーストチャージ量の面分布を均一化する(深さを一様
にする)ことで、スルーホール充填量の面バラツキをい
っそう小さくすることができる。
【0032】なお、第3の実施の形態のラバーシート5
0の目的は、加圧流体の圧力をペーストへ均等に伝達す
ることと、加圧チャンバー23内をペーストチャージ部
23Aと、流体加圧空間部23Bとに分離することにあ
り、ゴムに限らず気密性があって柔軟性又は伸縮性のあ
る材質、例えば樹脂フィルム等でも良い。
【0033】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
内部がペーストの入った加圧チャンバーとなっているペ
ースト収容容器の上部開口に、基板側のスルーホール配
置に対応した開口部を持つペーストマスクを設け、該ペ
ーストマスク上面に密着配置された前記基板のスルーホ
ールに、前記加圧チャンバー内のペーストを加圧するこ
とで前記開口部を通して前記スルーホール下端よりペー
ストを充填するようにしたので、基板上面からの充填方
法の場合に問題となったペースト粘度や自重によるペー
ストマスクからの垂れの発生が無く、充填時のペースト
の流れ方を層流状態にして空隙の発生を防止でき、より
低粘度のペーストの充填にも適用可能となる。この結
果、スルーホールのアスペクト比や、ペースト物性に依
存せず、基板側スルーホールへの確実なバラツキの少な
いペースト充填が可能である。
【0035】また、ペースト充填量の調整は、ペースト
の加圧力と加圧時間の設定により、任意に調整可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスルーホール用ペースト充填方法
及び装置の第1の実施の形態を示す正断面図である。
【図2】同じく第2の実施の形態を示す正断面図であ
る。
【図3】同じく第3の実施の形態を示す正断面図であ
る。
【図4】第1従来例のスクリーン印刷法を示す正断面図
である。
【図5】第2従来例のペースト加圧法を示す正断面図で
ある。
【符号の説明】
1,11 テーブル 2,12,22 基板 3 スクリーン 4,14,24 ペースト 5 スキージ 13,23 加圧チャンバー 15,25 ペーストマスク 16,50 ラバーシート 17,43 上下シリンダ 20 ペースト収容容器 20A 容器本体 20B ペーストスペーサー 21 固定基台 26 位置決めピン 30 外部ペーストタンク 31 加圧ピストン 32 加圧シリンダ 40 上下ロッド 45 上面マスク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部がペーストの入った加圧チャンバー
    となっているペースト収容容器の上部開口に、基板側の
    スルーホール配置に対応した開口部を持つペーストマス
    クを設け、該ペーストマスク上面に密着配置された前記
    基板のスルーホールに、前記加圧チャンバー内のペース
    トを加圧することで前記開口部を通して前記スルーホー
    ル下端よりペーストを充填することを特徴とするスルー
    ホール用ペースト充填方法。
  2. 【請求項2】 内部がペーストの入った加圧チャンバー
    となっているペースト収容容器と、該ペースト収容容器
    の上部開口に設けられていて基板側のスルーホール配置
    に対応した開口部を持つペーストマスクと、前記加圧チ
    ャンバー内のペーストを加圧する手段とを備えたことを
    特徴とするスルーホール用ペースト充填装置。
  3. 【請求項3】 前記ペーストマスク上に密着配置された
    基板の上面に密着する上面マスクをさらに備える請求項
    2記載のスルーホール用ペースト充填装置。
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