JPH1153922A - 導光部材の製造方法 - Google Patents

導光部材の製造方法

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JPH1153922A
JPH1153922A JP21364597A JP21364597A JPH1153922A JP H1153922 A JPH1153922 A JP H1153922A JP 21364597 A JP21364597 A JP 21364597A JP 21364597 A JP21364597 A JP 21364597A JP H1153922 A JPH1153922 A JP H1153922A
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幸雄 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】円錐形状以外の三角錐、四角錐、多角錐、屋根
状他の任意の形状に加工することができ、かつ加工表面
状態が光沢、粗面になるように随時設定することができ
る導光部材の製造方法の提供。 【解決手段】 完成後凹部を無数に形成した導光部材の
製造方法であって、光源からの距離に略比例した高い密
度になるように加工面を1個または複数のポンチ30に
より順次鍛造加工して母型凹部を有した母型Mを得る鍛
造工程と、母型から電気鋳造方法を含む転写方法で転写
することで、完成後凹部を成形するための凸部を有した
成形金型を得る転写工程と、成形金型を使用し光透過性
の樹脂材料から射出成形して前記完成後凹部を無数に形
成した前記導光部材を射出成形する成形工程とを具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は所定面積を有するL
CD(液晶表示装置)などを背面から照明するために用
いられる導光部材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】所定面積を有するLCDなどを背面から
照明する際に、先ず最初に考慮しなければならない点と
して、光源から発生する光をLCDの所定面積の全ての
部位に渡って均一にすることが挙げられる。
【0003】そこで、従来より、光源を光透過性が高い
素材から形成される導光部材の側方に配置し、光源から
の光を導光部材の面方向に導光して、導光部材の発光面
に並設される発光部材に対して導光部材の発光面から放
出される光を散乱させるように構成する場合において、
導光部材の発光面と反対側面において多数の突起部を形
成しておき、これらの突起部において光源からの光を反
射する一方で、光源から遠い部分に突起部をより多く形
成するようにして発光面の明るさが均一になるようにし
た面発光装置が多く実用化されている。
【0004】このように構成される面発光装置によれ
ば、導光部材を光透過性が高い例えばアクリル樹脂材料
を用いて射出成形により量産しているが、この射出成形
において導光部材成形用のキャビティを備えた金型は化
学エッチングにより主に加工されている。
【0005】図14は、従来の導光板10の拡大断面図
(a)と、導光板10を射出加工するために使用される
射出成形金型201の拡大断面図(b)である。
【0006】先ず、図14(b)において、射出成形金
型201により導光板10の突起部16を成形するため
の型凹部202を化学エッチングにより加工形成する際
に、金型のキャビティイの底面部位を所定ピッチ及び所
定開口面積の開口孔部203aを設けたレジスト膜20
3で覆ってから、エッチング液を導入して開口孔部20
3aを介して接触する面を侵食により掘り込んで形成し
た後に、レジスト膜203を取り除くようにして射出成
形金型201のキャビティを形成するようにしている。
【0007】このように加工形成される射出成形金型2
01を使用して、図11(a)に図示されるように厚さ
Hの導光板10であって突起部16を多数形成したもの
を射出成形して、上記のように導光部材10の発光面1
0aにおいて光源からの光を反射する一方、光源から遠
い部分において突起部16をより多く形成するようにし
て発光面における明るさが均一になるようにしている。
【0008】しかしながら、上記のように化学エッチン
グ加工によって金型キャビティを加工すると、開口孔部
203aが小径ドットの時には半球状になり、また大径
ドットの時には鍋底状の形状になることが知られてい
る。
【0009】また、化学エッチング工程の途中で所謂オ
ーバーエッチングが発生した場合には、図14(b)に
図示のようなオーバーエッチング部202aが形成され
る。また、突起部16bの直径寸法dが例えばΦ0.3
mm以下のように小さくなり、かつ配置ピッチが0.6
mm以下に狭くなると連通部202bが形成されること
があるので、このような金型を用いて射出成形される導
光板10の突起部16には図示のような不良箇所16
a、16bが形成されることになる。
【0010】この結果、光源からの光Lが突起部16の
不良箇所16aで乱反射されたり、また突起部16で反
射されてから発光面10aに向けて指向するようにでき
なくなり、光を効率的に光源から離れた導光板部位に正
常に導くような形状を選択する事ができず、所望の性能
が得られなくなる問題点があった。
【0011】さらにまた、化学エッチング加工は薬液濃
度、温度等の管理が特に難しく、突起部の密度を無段階
に差を設けるようにする場合には、部位によるばらつき
の発生を防ぐことは非常に困難であった。このために、
互いに隣接する突起部16間の間隔を多く必要となり、
突起部の配設密度を上げることができず、おのずから限
度があり、導光板外部へ射出する光の量をより多くし
て、輝度アップを図る事に限度があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記のエッチ
ング以外で加工形成される超精密射出成形金型を用いて
光透過性の樹脂材料により射出成形し、上記の突起部に
代えて傾斜面を有する円錐形状の凹部を形成するように
して、樹脂材料から決定される臨界角β以上で入射した
入射光を凹部の傾斜面で反射するようにして、発光面に
向けるようにすることで輝度アップを図ることが考えら
れる。
【0013】上記の超精密射出成形金型によれば、光源
からの距離に略比例した高い密度になるように加工面を
特殊切削ドリルにより切削加工するので、所望の深さに
なるまで母型凹部を切削加工するためにかなりの時間を
要していた。また、一度の切削加工では所望の深さにな
るまで母型凹部を切削加工することが困難な場合は、複
数回数に分けて切削加工して、かつ切削ドリルの深さを
厳密に制御する必要から、切削加工に専用特殊治具が必
要であった。
【0014】また、切削加工面の形状及び表面状態は回
転駆動される特殊切削ドリルの刃の形状が回転する形状
及び刃部の先端状態により決定されるので、円錐形状と
なりまた切削加工面は切削跡が残るものであった。さら
に、回転駆動される特殊切削ドリルによれば、円錐面は
切削可能であるが、三角錐、四角錐、多角錐、屋根状に
切削加工することは到底加工不能であった。
【0015】さらにまた、特殊切削ドリルの頂角を13
0度から80度前後の範囲に設定するとともに、刃部を
さらに先端部分に形成することは頂角の先端部分が0.
05mm前後と非常に微小であるので、非常に困難であ
り、また刃先が磨滅後に再研磨して刃部を形成すること
は実質不可能であった。
【0016】したがって、本発明は上述した問題点に鑑
みてなされたものであり、光源からの距離に略比例した
高い密度になるように母型の加工面に加工される母型凹
部を極短時間で加工することができ、しかも円錐形状以
外の三角錐、四角錐、多角錐、屋根状他の任意の形状に
加工することができ、かつ加工表面状態が光沢、粗面に
なるように随時設定することができる導光部材の製造方
法の提供を目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明の導光部材の製造方法に
よれば、光源を光透過性の板状の導光部材の少なくとも
1つの側方に配設し、前記光源からの光を前記側方の入
光面から前記導光部材の内部に導光し、前記導光部材の
発光面に並設される拡散部材において光を散乱させて照
明を行うために、前記発光面の裏面に所定形状の完成後
凹部を無数に形成した導光部材の製造方法であって、前
記光源からの距離に略比例した高い密度になるように加
工面を1個または複数のポンチにより順次鍛造加工して
母型凹部を有した母型を得る鍛造工程と、前記母型から
電気鋳造方法を含む転写方法で転写することで、前記完
成後凹部を成形するための凸部を有した成形金型を得る
転写工程と、前記成形金型を使用し光透過性の樹脂材料
から射出成形して前記完成後凹部を無数に形成した前記
導光部材を射出成形する成形工程とを具備することを特
徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好適な各実施形態
について図面を参照して述べる。
【0019】先ず、図1(a)は、例えば自己発光能力
のない液晶のバックライト用として使用される面発光装
置の要部を示した横断面図である。また、図1(b)
は、導光板1の要部を拡大して示した断面図である。ま
た、図2は図1のX‐X矢視断面図を示したものであ
る。
【0020】図1と図2において、光源部4は高輝度発
光ダイオード(LED)を基板5上にボンディングして
から、シリコン樹脂乃至エポキシ樹脂等で封止するよう
に形成されており、図示のように基板5の電極部が外部
に出るようにして、図示しない電源部に電極部を接続す
ることで点灯できるようにして、単独での製造及び供給
を可能にしている。
【0021】一方、図示のように平面状に形成される導
光板1は、液晶の平面状の表示面15と略同様の形状と
面積を有しており、その入光側面1fにおいて上記の一
対の光源部4を収容する形状部を形成するとともに、そ
の材質として透明なアクリル樹脂、ポリカーボネート
(PC)樹脂等が用いられて射出成形される。この導光
板1の裏面1bは鏡面から構成される一方で、凹部6の
傾斜面は鏡面または粗面となるようにして、臨界角β以
上の入射光を全反射または乱反射するようにしている。
【0022】また、この導光板1の発光面1aと左右側
面1d、1eと反対面1cと裏面1bは夫々鏡面になる
ように射出成形されるとともに、裏面1b上において無
数の凹部6を規則的に形成している。これらの凹部6の
配置は、図2に図示のように、光源4に近い部位では横
ピッチPwと縦ピッチPdとが疎状態になるように配設
される一方で、光源4から離間するにつれて次第に横ピ
ッチPwと縦ピッチPdが密状態になるようにしてい
る。
【0023】さらに図示のように極力千鳥状になるよう
に凹部6を配設することで、光源4からの光が隣接する
凹部6の遠方まで確実に到達できるようにコンピュータ
を用いたシュミレーション解析に基づき凹部6を配設す
るようにしている。
【0024】一方、図示のように略箱状に形成される反
射枠3は、上記の導光板1を略隙間なく収容する寸法と
箱形状となるように成形される。また、この反射枠3
は、例えば白色樹脂から射出成形するか、または無電界
メッキすることにより形成されることで、反射面として
の反射内面3a、3b、3c、3dが内側に形成されて
おり、各反射内面で反射した光が拡散板2に向かうよう
にしている。
【0025】以上が、面発光装置の概略構成であって、
その寸法は液晶サイズに応じて適宜決定されるものであ
る。液晶サイズが大型の場合は、光源4として線光源と
なる蛍光燈が適宜用いられる。尚、バックライトが横長
になる場合には、図1、2に示した装置を左右対称にし
て一対分が対向するように設けて、凹部6が中央部位で
密状態になるように配設されることになる。
【0026】次に、図3(a)は、導光板1に入光する
光Lの反射の様子を示した模式図であり、また図3
(b)は凹部6における光Lの反射の様子を示した要部
断面図である。
【0027】先ず、図3(a)において、光源4から出
射した光であって、図中の破線で図示した光Lは、アク
リル樹脂の屈折率n=1.49のために臨界角βは4
2.16°となり、各面に入射角42.16°以上で入
射した場合において全反射することになる。即ち、導光
板1からの垂線と成す角度αで導光板1に対して入光し
た光は臨界角βで屈折することになるが、屈折率n=s
inα/sinβの関係式においてαを90°として、
sinβ=sin(90°)/nから臨界角βの42.
16°が求まることになる。
【0028】同様に、PC樹脂の場合はn=1.59の
ために、臨界角は38.97°で、各面に入射角38.
97°以上で入射した場合に全反射することになる。
【0029】したがって、アクリル樹脂から成形される
導光板1の入光側面1fから入射した光Lは、臨界角以
上の角度47.84°以上の角度で左右側面1d、1
e、発光面1aと裏面1bの凹部6以外の部分に入射し
全て全反射される。同様に、PC樹脂の場合も入光側面
1fから入射した光は全て全反射する。
【0030】以上のような全反射を繰り返しながら、反
対面1cまで達した光は、導光板1から外部に出射され
てから、反射枠3の反射内面3bで反射されてから、再
度導光板1に入射することになる。
【0031】次に、本願発明の最も特徴的な凹部6は、
図3(b)に図示のように裏面1b上に形成されてお
り、凹部6の反射面6aに対する入射角が臨界角β以上
であれば破線図示のように全反射するように形成されて
いる。また、反射面6a、6bが粗面処理されている場
合には反射面6で一部拡散しながら破線図示のように向
かう。
【0032】また、発光面1aにおいて入射角が臨界角
β以下の場合には、発光面1aでは反射せずに導光板1
から外部に屈折出射して、拡散板2に達し、そこで拡散
することになる。また、発光面1aにおいて入射角が臨
界角β以上の入射光は、全反射して、導光板内の奥側に
導光する。
【0033】一方、図示しないが裏面1bに対して臨界
角β以下で入光した光は、裏面1b面から出射して、反
射枠3の反射面3aに指向して、反射面3aで反射され
てから、再度、導光板1に入射されて発光面1aに指向
することになる。
【0034】以上のようにして拡散板2において拡散さ
れた光は、面光源を形成することになり液晶用バックラ
イトの場合において、図1に図示のLCD透過パターン
15を通過して、表示が行われることになる。
【0035】また、凹部6は図示のように導光板1の裏
面1bから発光側面1aに向けて円錐状に突出するよう
に形成されており、その先端を半径rの球状にする一方
で、頂角θが130°以下になるように形成されてい
る。このように凹部6を形成することにより、裏面1b
に対して臨界角β以上で入光した光であって、本来は裏
面1b面で全反射導光されるべき光を凹部6の反射面6
aにおいて全反射するようにして、発光面1aに指向さ
せて、発光面1aから出光できるように構成されてい
る。
【0036】以上のように形成される凹部6を、上記の
ように光源4から離間するにつれて次第に横ピッチPw
と縦ピッチPdが密状態になるようにし、さらに極力千
鳥状になるように配設することで、光源4からの光が反
対面1cまで確実に到達できるようになる。
【0037】尚、突起部の頂角θを種々実験したとこ
ろ、80°〜130°近辺で効率が最も良いことが確認
され、凹部6の高さhは0.05mm、直径dは0.2
5mmで、最も高密度に凹部6を設ける部位であって図
1に示す反対面1cに近い部位における横ピッチPwと
縦ピッチPdを0.3mmまで狭くすることができ、後
述するようにかなり良い結果を得ることができた。
【0038】次に、図4は以上のように射出成形される
導光板1用の金型の素材の鍛造加工工程に用いられる鍛
造加工装置の構成例を示した模式図である。
【0039】本図において、鍛造加工装置20は、ダイ
アモンドチップを被測定面に対して既知の荷重を加えた
ときに残る圧痕の大きさから被測定物の硬度を測定する
ビッカース硬度計の動作原理に一部基づいているが、図
示のように鍛造加工装置20は硬度計とは全く異なるも
のである。
【0040】先ず、鍛造加工装置20は、基部となるベ
ース21上において駆動モータ22bにより矢印方向に
任意に旋回駆動される旋回テーブル22が配設される。
この旋回テーブル22上には駆動モータ23bにより図
示の左右矢印方向に任意に平行移動される左右移動テー
ブル23が固定されている。また、この左右移動テーブ
ル23上には駆動モータ24bにより図示の紙面表裏方
向に任意に平行移動される前後移動テーブル24が固定
されている。
【0041】この前後移動テーブル24上には母型Mを
真空圧により不動状態に固定するために真空圧供給源に
接続されるか、または図示の機械的固定具を備えたワー
ククランプ25が固定されている。一方、上記の駆動モ
ータ22b,23b,24bはモータドライバーを内蔵
した制御装置45に対して夫々接続されている。
【0042】以上の構成により、ポンチ30に対する所
望の相対位置に母型Mを移動するようにして凹部102
となる圧痕を任意の位置に加工できるようにしている。
【0043】次に、ポンチ30は3爪チャックのように
簡単に交換可能なチャック26に対して固定されてお
り、このチャック26を上下移動可能に支持する軸体2
7の先端部において固定している。軸体27の近傍には
位置検出センサ44であって、軸体27の移動量をミク
ロン単位で検出するセンサが設けられており、制御装置
45に測定値を送るようにしている。
【0044】軸体27はベース21のオーバーハング部
21bに固定されている精密スラストベアリング28に
より上下動可能に設けられるとともに、ラジアル方向の
ガタをゼロにして図示の上下矢印方向にチャック26を
移動できるようにしている。軸体27の上端部には連結
レバー29が回動可能に支持する回動部29bを介して
連結されている。また連結レバー29の上端はメインレ
バー33の回動部33bにおいて、回動自在に連結され
ている。
【0045】メインレバー33の右端部は、オーバーハ
ング部21bに固定されている揺動支点となるベアリン
グ32において揺動自在に支持されている。また、メイ
ンレバー33の左端部には衝撃荷重を緩衝するラバーブ
ッシュ37が固定されており、このラバーブッシュ37
を介してにロッド38の上端部が図示のようにメインレ
バー33が破線図示の位置に移動するにともない常時垂
直方向に移動できるように支持されている。このロッド
38の下端には秤用の分銅40を載置するための皿39
が固定されている。
【0046】また、ベアリング32からラバーブッシュ
37までの距離L2は、ベアリング32から回動部33
bまでの距離L1の丁度10倍の距離に設定しており、
分銅40の重量を単純に10倍した荷重がポンチ30に
加わるようにしている。また、メインレバー33の上端
にはバネフック34が固定されており、ベース21上に
固定されている調節可能なバネ支持部36において上端
が支持されているバネ35の下端部をバネフック34に
おいて支持するようにして、分銅40を皿39上にセッ
トする前のゼロ点調整を行うようにしている。
【0047】一方、メインレバー33の摺動面33cま
たはメインレバーに固定されているベアリングはカムプ
レート43のカム面43bに対して常時当接して、図示
の位置を保持するとともに、分銅40がセットされた後
におけるカムプレート43の矢印d2方向の回動駆動動
作にともない、メインレバー33を実線図示と破線図示
の位置の間で揺動駆動する。このために、カムプレート
43はベース21に固定された軸体42で回動軸支され
るとともに、ベース21に固定されたカムモータ41か
ら動力を得るようにしている。このカムモータ41は制
御装置45に接続されている。
【0048】上記の構成の鍛造加工装置20において、
図5のタイミングチャートに示すようにポンチ30が上
下移動するように、カムプレート43のカム面43bが
設定される。即ち、時間t1でポンチ30が母型Mの加
工面に向けて下降し、加工面に接触する直前で下降速度
をゆるやかにして、時間t2の後半で所定深さ分の鍛造
を行い、終了後に急速にポンチ30を時間t3内で上昇
させる。これに続き、時間t4で上記の平行移動テーブ
ル23、24を移動して、次の鍛造加工を行う。以上の
動作を繰り返し行うことで、図2に示したような凹部6
を射出成形するための母型Mが得られる。
【0049】この鍛造工程において、図2に示されるよ
うに導光部材1の1つの側方に光源4を配設する場合に
は光源に近い部位から順番に順次鍛造加工して加工後の
歪みの影響が続く加工に及ばないようにする。また、一
枚の導光部材1を用いて導光部材1の対向する両側の側
方に光源4を配設する場合には、中央部分が最後になる
ように順次鍛造加工することで、加工後の歪みの影響が
続く加工に及ばないようにしている。
【0050】また、鍛造工程において、ポンチ30に表
面が光沢面または粗面を有するものを使用して、次のい
ずれかの条件を組み合わせることで鍛造加工すること
で、最適な母型Mを得ることができる。 (a)一定荷重を鉄、アルミニウム、金、真鍮、銅、ベ
リリウム銅を含む金属材料からなる母型Mの加工面に一
定速度で加える、(b)一定深さ分を一気に移動する、
(c)一定深さ分を複数段階で変化させて最終深さにす
るために、図5に示される同じ工程を繰り返す、(d)
同じ形状を有するかまたは異なる形状を有する複数のポ
ンチ30を用いて複数回数分に分けて深さ分を移動す
る、(e)同じ形状を有するかまたは異なる形状を有す
る複数のポンチ30を用いて、同時かまたは個別に鍛造
加工する。
【0051】続いて、図6は鍛造加工装置20による鍛
造加工の実験データを示した図であり、縦軸にポンチ3
0の先端部30tが到達することで加工形成される深さ
F(単位:ミクロン)をとり、また横軸に圧痕の半径
(単位:ミクロン)を示している。また、横軸を母型M
の加工面の表面と一致するようにして、鍛造加工後の圧
痕の周辺部の盛り上がり高さをHで示した図である。
【0052】本図において、母型Mの金属材料としてM
1、M2、M3、M4を抽出し、また分銅40を45
0、1000、2000gとし、実荷重を0.45、
1、2kgとして図示の結果を得た。
【0053】図示のようにM1のように周辺部の盛り上
がり高さHが低い金属が好ましく、この高さHを深さF
で割った値が10%以下のものを用いることで、そのま
ま母型Mとして使用できることになる。即ち、周辺部の
盛り上がり高さH分を研削等で二次加工する必要がなく
なる。このように盛り上がり高さHが低い金属材料とし
て銅、真鍮、金等のように鍛造性に富む金属が挙げられ
る。
【0054】以上のようにして鍛造加工により得られた
母型Mの加工表面は平滑仕上げされており、導光板1の
凹部6を成形するための型凹部102となる圧痕は密度
の高い部分(横ピッチPwと縦ピッチPdが例えば、
0.3mm以下の部位)は、これから加工しようとする
型凹部102の形状に影響を与えて、変形させる虞があ
るために、光源4により近い部位の型凹部102から順
に鍛造加工する事により、鍛造加工時に発生する避けら
れない形状歪がたとえ発生したとしても、凹部6内にお
ける光源の反射面6b(図3(b))側のみに加工歪み
ができるようにする事ができるようになる。
【0055】即ち、図3で述べたように反射に寄与する
反射面6aは、凹部6の光源4から近い側の面において
ポンチ30により正確な頂角θで鍛造加工されることに
なるので、凹部6内で光を反射する際に与える影響を最
小限にする事ができる。
【0056】次に、以上のように鍛造加工された圧痕の
型凹部102を有する母材Mを鍛造加工装置20のワー
ククランプ25から取り外してから、電気鋳造工程(電
鋳)に移行する。この電気鋳造は従来より良く知られて
いる技術であるのでその詳細は省略するが、簡単に述べ
ると、図7(a)の模式図において、母型Mの外周面に
ニッケル等のメッキ層110を所定厚まで形成した後
に、母型Mを剥離させて除去する。この結果、型凹部1
02の形状に対して完全に反転した形状の型凸部103
がメッキ層110側に形成されることになる。
【0057】そこで、これを型部材101に一体形成す
るようにしてキャビティCを有する型部材101を得
て、図7(b)において、以上のように鍛造加工された
型凸部103を有する型部材101を用いて、アクリル
樹脂材料を使用して所定条件で射出成形して導光板1を
得る。このとき、電鋳により型部材101は型凸部10
3と、裏面を成形する平滑部106は鏡面となるように
転写されている。尚、導光板1の両側において光源4が
配設されており、入光面1fを両側側面に設ける場合
は、キャビティCの中央部から最も遠い部位から順に鍛
造加工するようにすることは言うまでもない。
【0058】また、図4に示した鍛造加工装置20では
先端部の形状が円錐形状であって、ポンチ30の頂角が
130度から90度前後の範囲に設定することで、良い
結果を得ることができた。また、ポンチ30は鍛造に使
用されるので、ポンチ30の表面形状と表面状態とがそ
のまま加工面側に転写される。このために、切削ドリル
では切削加工による円弧状の引っ掻き状の切削跡が残る
ものであったが、ポンチ30によれば、切削跡が一切残
ることがない。
【0059】さらに、回転駆動される切削ドリルによれ
ば、円錐面以外の例えば三角錐、四角錐、多角錐、屋根
状に切削加工することは到底加工不能であったが、ポン
チ30によれば任意の形状が加工できることになる。
【0060】図8、図9はポンチ30により任意の形状
に鍛造加工できることを示した一覧表である。両図の
(a)から(m)において、ポンチの先端部の形状を示
した正面図と、ポンチの先端部の平面図と、導光板にお
いて凹部6として射出成形される形状と臨界角以上で入
光した光を反射する様子を示した外観斜視図を夫々示し
ている。
【0061】先ず、図8(a)において、ポンチは頂角
が80度から130度の円錐形状に研削研磨加工されて
おり、導光板において図示のような円錐形状の凹部とし
て射出成形される。この結果、図3で述べたように臨界
角β以上で入光した光を矢印方向に反射する。
【0062】また、図8(b)において、ポンチは頂角
が80度から130度の円錐形状に研削研磨加工される
一方で、頂点部分は球状にアール加工されている。この
ポンチから得られる成形金型では、導光板において図示
のような円錐形状の凹部として射出成形され、球状部分
が目立つことがないように構成できる結果、図3で述べ
たように臨界角β以上で入光した光を矢印方向に反射す
るとともに、球状部分が目立つことがないように構成で
きる。
【0063】また、図8(c)において、ポンチは頂角
が80度から130度の円錐形状に研削研磨加工される
一方で、頂点部分は平らに加工されている。このポンチ
から得られる成形金型では、導光板において図示のよう
な円錐形状の凹部として射出成形され、平らな部分の面
積を適宜設定することで、図3で述べたように臨界角β
以上で入光した光を矢印方向に反射するときの光量を制
御できるようになる。図8(d)において、ポンチは正
三角形の胴部からなり、図示のように三角錐を先端部に
形成している。このポンチから得られる成形金型では、
導光板において図示のような三角錐の凹部として射出成
形されることになり、180度間隔で3方から傾斜面に
対して臨界角β以上で入光した光を矢印方向に反射する
ことができるようになる。
【0064】さらに、図8(e)において、ポンチは正
方形の胴部からなり、図示のように四角錐を先端部に形
成している。このポンチから得られる成形金型では、導
光板において図示のような四角錐の凹部として射出成形
されることになり、90度間隔で4方から傾斜面に対し
て臨界角β以上で入光した光を矢印方向に反射すること
ができるようになる。したがって、例えば、光源を4側
面の全てに配置するようにして、大幅な輝度アップを図
るようにできる。また、異なる色の光源を4側面に配置
するようにして、凹部において加法混色するように構成
して、種々の色を得るようにも構成できる。
【0065】図8(f)は、ポンチは正方形の胴部から
なり、図示のように四角錐を先端部に形成しており、さ
らに頂点部分において球状としている。このポンチから
得られる成形金型では、図8(b)と略同様に球状部分
が目立つことがないように構成できる結果、図3で述べ
たように臨界角β以上で入光した光を矢印方向に反射す
るとともに、球状部分が目立つことがないように構成で
きる。
【0066】図8(g)は、ポンチは正方形の胴部から
なり、図示のように四角錐を先端部に形成し平らな部分
を形成している。このポンチから得られる成形金型で
は、図8(c)と略同様に光量を制御できるようにな
る。
【0067】図9(h)は、ポンチは正方形の胴部から
なり、図示のように屋根状の形状部を先端部に形成して
いる。このポンチから得られる成形金型では、外観斜視
図に示したように左右方向から図3で述べたように臨界
角β以上で入光した光を矢印方向に反射するようにでき
る。
【0068】図9(i)は図9(h)の屋根状の頂点部
分をアール状にしており、この部分でおいて、目立つこ
とがないように構成している。
【0069】さらに、図9(j)は、ポンチは横断面が
矩形の胴部からなり、図示のように寄せ棟の屋根状の形
状部を先端部に形成している。このポンチから得られる
成形金型では、外観斜視図に示したように左右前後方向
から臨界角β以上で入光した光を矢印方向に反射するよ
うにできる。
【0070】また、図9(k)は、ポンチは横断面が小
判形の胴部からなり、図示のように変形寄せ棟の屋根状
の形状部を先端部に形成している。このポンチから得ら
れる成形金型では、外観斜視図に示したように前後左右
方向から臨界角β以上で入光した光を矢印方向に反射す
るようにできる。
【0071】図9(l)は、ポンチは横断面が小判形の
胴部からなり、図示のように先端部において円弧面と平
面とからなる変形寄せ棟の屋根状の形状部を形成してい
る。このポンチから得られる成形金型では、外観斜視図
に示したように前後左右方向から臨界角β以上で入光し
た光を矢印方向に反射するようにできる。
【0072】最後に、図9(m)は、ポンチは横断面が
小判形の胴部からなり、図示のように先端部において台
形円錐状の形状部を形成している。このポンチから得ら
れる成形金型では、外観斜視図に示したように前後左右
方向から臨界角β以上で入光した光を矢印方向に反射す
るようにできる。
【0073】図10は、円錐形状の凹部を形成した導光
板の光学特性を測定して得られた光学特性図であって、
図10(a)に示すように導光板の側面側に光源を配置
し、輝度形を角度θ傾けて導光板の表面から拡散される
輝度を測定して得られた特性図である。この特性図にお
いて、縦軸にコサイン輝度を示し、横軸に角度θを示
す。角度θがゼロのときに、輝度計が拡散面に対して垂
直となり、また、角度が正のときに、輝度計が光源から
離れるように傾斜され、角度が負のときに、輝度計が光
源に近くなるように傾斜されるようにして測定したもの
である。
【0074】また、図表中のK1はポンチの表面を粗面
にして、頂角を60度にした特性を示し、K2はポンチ
の表面を粗面にして、頂角を65度にした特性を示し、
K3はポンチの表面を粗面にして、頂角を80度にした
特性を示し、K4はポンチの表面を光沢面にして、頂角
を100度にした特性を示し、K5はポンチの表面を粗
面にして、頂角を100度にした特性を示し、図表中の
K6はポンチの表面を粗面にして、頂角を55度にした
特性を夫々示している。
【0075】この図表から解るように、導光板を斜めか
ら観察することで得られる輝度特性を任意に制御できる
ようになり、例えばK6のように輝度確保よりも角度特
性を向上したり、K4に示したように垂直方向からの輝
度アップを大幅に向上するなど任意に設定できるように
なる。
【0076】以上のように、導光板1を成形するための
母型をポンチにより直接鍛造加工して射出成形後の凹部
6の形状、大きさ状態等を自由に設定することができ
た。また上記の鍛造加工装置20によれば、分銅の自重
を荷重にすることから、加工面が傾斜している場合で
も、切削の場合のように刃先が逃げることがないので確
実に鍛造加工することができる。また、凹部6の配設間
隔を狭くすることができ、導光板からの出光量を大きく
できるようになるために、従来の化学エッチングのもの
より約1.5倍の輝度アップを図る事が確認できた。
【0077】尚、導光板1の用途としては、携帯電話機
用の液晶用バックライトや、より大きな表示画面を備え
ているノートパソコンやカーナビゲーション装置であっ
て、その光源である蛍光灯の消費電力を極力抑えたい場
合に使用される液晶用バックライト用に非常に優れた性
能を発揮できる。さらに上記の導光板は、他にも種々適
用できるものであって、導光板を用いた面発光装置の使
用目的に応じて適宜光源、反射枠が設計されるものであ
る。また、ポンチの粗面加工法としては、サンドブラス
ト法以外に種々の加工が可能であり、例えば金型加工後
に行われるシボ形成用のエッチング法等がある。
【0078】図11は以上のように射出成形される導光
板1用の金型の素材の鍛造加工工程に用いられる鍛造加
工装置の別構成例を示した模式図である。
【0079】本図において、鍛造加工装置は、ダイアモ
ンドチップを被測定面に対して既知の荷重を加えたとき
に残る圧痕の大きさから被測定物の硬度を測定するビッ
カース硬度計の動作原理に一部基づいているが、図示の
ように鍛造加工装置は硬度計とは全く異なるものであ
る。
【0080】先ず、鍛造加工装置は、基部となるベース
321上において前後左右移動テーブル324が設けら
れており、その上に成形金型Mを真空圧により不動状態
に固定するために真空圧供給源に接続されるか、または
図示の機械的固定具を備えたワーククランプが固定され
ている。一方、ベース321の上部には制御装置に対し
て夫々接続されているエアシリンダ337が設けられて
いる。
【0081】このエアシリンダ337には重り340を
固定した軸体4が接続されており、エアリリンダ337
の駆動に伴い所定ストロークSで移動するようにして、
軸体341の下端の圧縮バネ333をバネ案内部334
の内部において圧縮する状態にして、この圧縮バネ33
3の下端において摺動軸受328により移動可能に設け
られている移動軸327を上下方向に移動することで、
移動軸327の下端のポンチ30が成形金型Mの上部に
食い込むようにして凹部を加工するようにしている。
【0082】また、軸体431の下端と移動軸327の
上端の間には鎖335が張設及び弛むように設けられて
おり、移動軸327が上方に移動するときに引っ張り力
を作用するようにしている。
【0083】以上の構成により、ポンチ30に対する所
望の相対位置に成形金型Mを移動するようにして上記の
凹部102となる圧痕を任意の位置に加工できるように
している。
【0084】次に、図12はエアシリンダ337の移動
によるストロークSと圧痕の深さの関係図であって、ま
た図13はこの装置の動作説明のフローチャートであ
る。
【0085】図12、13において、ステップS1では
エアシリンダが上昇駆動されて、ポンチ30が金型Mの
加工面から離間する。次に、ステップS2で軸体341
が下方に降下されて、ポンチ30が加工面に接触し、さ
らに軸体341が下降されて重り340の作用により圧
縮バネ333が圧縮されて加工が始まり、ステップS4
でさらに下降されて、重り340の自重と圧縮バネ33
3の圧縮力がバランスする状態になる。これに前後して
鎖335が弛む。
【0086】次に、ステップS5では、さらに軸体34
1が下降されてリミットスイッチ399がオンして下降
状態で一時待機する。次に、ステップS6でエアシリン
ダ337が作動して軸体341を上昇して、ポンチ30
を加工面から離す。ステップS6では、テーブル324
が所定駆動されて次の加工部位に移動する。次に、ステ
ップS8でステップS2に戻り繰り返し実行する。
【0087】この鍛造工程において、図2に示されるよ
うに導光部材1の1つの側方に光源4を配設する場合に
は光源から遠い部位から順番に順次鍛造加工して加工後
の歪みの影響が続く加工に及ばないようにする。また、
一枚の導光部材1を用いて導光部材1の対向する両側の
側方に光源4を配設する場合には、中央部分から順次側
方にむけて鍛造加工することで、加工後の歪みの影響が
続く加工に及ばないようにしている。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光源からの距離に略比例した高い密度になるように母型
の加工面に加工される母型凹部を極めて短時間内で確実
に加工することができ、しかも母型凹部を円錐形状以外
の三角錐、四角錐、多角錐、屋根状他の任意の形状に加
工することができ、かつ加工表面状態が光沢、粗面にな
るように随時設定することができるので、この母型から
転写した金型による導光板は従来にない優れた光学特性
を備えた導光部材の製造方法を提供できる。
【0089】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)面発光装置の横断面図、(b)導光板1
の部分拡大断面図である。
【図2】図1のX‐X矢視断面図である。
【図3】(a)は、導光板1に入光する光Lの反射の様
子を示した模式図である。(b)は凹部6における光L
の反射の様子を示した要部断面図である。
【図4】鍛造加工装置の概略構成図である。
【図5】ポンチの上下駆動ためのタイミング図である。
【図6】鍛造加工の実験データを示した図である。
【図7】電気鋳造の工程図である。
【図8】ポンチ30により任意の形状に鍛造加工できる
ことを示した一覧表である。
【図9】ポンチ30により任意の形状に鍛造加工できる
ことを示した一覧表である。
【図10】導光板の光学特性図である。
【図11】鍛造加工装置の概略構成図である。
【図12】ポンチの上下駆動ためのタイミング図であ
る。
【図13】図11の装置の動作フローチャートである。
【図14】(a)は従来の導光板10の拡大断面図、
(b)は導光板10を射出加工するために使用される射
出成形金型201の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 導光板、 2 拡散板、 3 反射枠、 4 光源、 5 基板 6 凹部、 20 鍛造加工装置 30 ポンチ 101型部材 102型凹部 M 母型 110メッキ層 β 臨界角

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源を光透過性の板状の導光部材の少な
    くとも1つの側方に配設し、前記光源からの光を前記側
    方の入光面から前記導光部材の内部に導光し、前記導光
    部材の発光面に並設される拡散部材において光を散乱さ
    せて照明を行うために、前記発光面の裏面に所定形状の
    完成後凹部を無数に形成した導光部材の製造方法であっ
    て、 前記光源からの距離に略比例した高い密度になるように
    加工面を1個または複数のポンチにより順次鍛造加工し
    て母型凹部を有した母型を得る鍛造工程と、 前記母型から電気鋳造方法を含む転写方法で転写するこ
    とで、前記完成後凹部を成形するための凸部を有した成
    形金型を得る転写工程と、 前記成形金型を使用し光透過性の樹脂材料から射出成形
    して前記完成後凹部を無数に形成した前記導光部材を射
    出成形する成形工程とを具備することを特徴とする導光
    部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記樹脂材料から決定される臨界角β以
    上で入射した入射光を前記完成後凹部の傾斜面において
    前記発光面に対して反射するように前記所定形状を設定
    するとともに、前記裏面を鏡面にしたことを特徴とする
    請求項1に記載の導光部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記完成後凹部の前記傾斜面を形成する
    ために用いられる前記ポンチは、その頂角が130度か
    ら80度の範囲に含まれる円錐面または多角形面、屋根
    状の各面を形成した任意の形状であることを特徴とする
    請求項2に記載の導光部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記鍛造工程において、前記導光部材の
    少なくとも1つの側方に配設する場合には前記光源に近
    い部位から順番に順次鍛造加工し、前記導光部材の対向
    する両側の側方に前記光源を配設する場合には中央部分
    が最後になるように順次鍛造加工することで、加工後の
    歪みの影響が続く加工に及ばないようにすることを特徴
    とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の導
    光部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記鍛造工程において、表面が光沢面ま
    たは粗面を有する前記ポンチを使用し、下記のいずれか
    の条件を組み合わせ、 記 (a)外部エネルギーを所定金属材料からなる前記母型
    の加工面に加える、(b)一定深さ分を移動する、
    (c)前記一定深さ分を複数段階で変化させて最終深さ
    にする、(d)同じ形状を有するかまたは異なる形状を
    有する複数のポンチを用いて複数回数分に分けて深さ分
    を移動する、(e)同じ形状を有するかまたは異なる形
    状を有する複数のポンチを用いて、同時かまたは個別
    に、鍛造加工することを特徴とする請求項1乃至請求項
    4のいずれかに記載の導光部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記所定金属材料として、前記母型凹部
    の一定深さ分を鍛造加工した後における周辺の盛り上が
    り高さの少ない金属材料を使用することを特徴とする請
    求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の導光部材の
    製造方法。
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