JPH1151241A - 空気式作動弁駆動部の監視装置 - Google Patents

空気式作動弁駆動部の監視装置

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JPH1151241A
JPH1151241A JP20437997A JP20437997A JPH1151241A JP H1151241 A JPH1151241 A JP H1151241A JP 20437997 A JP20437997 A JP 20437997A JP 20437997 A JP20437997 A JP 20437997A JP H1151241 A JPH1151241 A JP H1151241A
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JP
Japan
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series data
valve
time series
valve opening
opening
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Withdrawn
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JP20437997A
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English (en)
Inventor
Kimio Ono
仁意 小野
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Fluid-Driven Valves (AREA)
  • Indication Of The Valve Opening Or Closing Status (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、駆動部の非線形特性を容易に、精度
よく推定することができる空気式作動弁駆動部の監視装
置を提供することを目的とする。 【解決手段】弁開度の時系列データ10から弁開度速度
時系列データ11を算出する弁開度速度算出器12と、
弁開度10の時系列データと、弁圧13の時系列データ
と、弁開度速度12の時系列データから開方向と閉方向
に分離された時系列データを出力する推定時系列データ
選択器14と、開方向時系列データ15から、開方向の
3次元パラメータ19を近似するする開方向3次元パラ
メータ近似器17と、閉方向時系列データ16から、閉
方向の3次元パラメータ20を近似するする閉方向3次
元パラメータ近似器18と、前記3次元パラメータ(1
9、20)から駆動部の非線形特性(クーロン摩擦力2
2、粘性係数23、合成バネ係数24)を算出する非線
型パラメータ算出器21とを備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電プラント等に
用いられている空気式作動弁の監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を図11に示す。発電プラン
ト等の流量制御では、メンテナンスが容易なこと、安価
であること等の理由により空気式作動弁が多く用いられ
ている。
【0003】この空気式作動弁は、油圧式に比べると、
駆動力が不足しており、弁棒に働く摩擦力や弁体に働く
流体力等の非線型特性の影響を受けやすい。そのため、
しばしば非線形振動(リミットサイクル)による流量振
動が発生する。
【0004】プラントの主要な系統でリミットサイクル
が発生すると、その振幅の大きさによってはプラント・
トリップに至る可能性もあることから、一旦リミットサ
イクルが発生すると、多大な時間と人を費やして、リミ
ットサイクルの解消に当たらなければならない。
【0005】空気式作動弁は、図11に示す様に、
(a)弁開度指令値1と実際の弁開度2との偏差からダ
イヤフラム3に給排気する空気量を調整するポジショナ
ー4と、(b)弁棒5と弁体6を閉方向に押すコイルバ
ネ7と、(c)弁棒5と弁体6を空気圧により開方向に
引き上げるダイヤフラム3と、(d)配管37と弁棒5
の隙間からの流体36の漏洩を防止するためのグランド
パッキン8とからなる。
【0006】弁棒5と弁体6は、ダイヤフラム3による
空気バネ力と、コイルバネ力と、グランドパッキン8に
働く摩擦力と、弁体6が流体36から受ける流体力との
バランスにより動作する。
【0007】例えば弁開度指令値1として、開方向の信
号が入力された場合、弁開度指令値1と弁開度2との偏
差に応じて、ポジショナー4からダイヤフラム3へ空気
が供給され、その結果ダイヤフラム3内の空気圧(弁
圧)が上昇し、力バランスが崩れて弁棒5と弁体6は開
方向に動作する。
【0008】弁開度指令値1と弁開度2の偏差がゼロに
なったところで、ポジショナー4による吸気が止まり、
力バランスが成立し、弁開度2は弁開度指令値1に落ち
着く。
【0009】空気式作動弁におけるリミットサイクル
は、グランドパッキン8に働く摩擦力や、弁体6に働く
流体力の非線形特性が原因で発生する。すなわち、配管
37からの漏洩を少なくするために、グランドパッキン
8を強く締め付け過ぎて摩擦力が極端に大きくなった
り、弁体6に働く流体力がある開度領域で突変するとい
った現象が生じた場合、リミットサイクルの振幅は大き
くなる。
【0010】従来は、リミットサイクル現象の解析、す
なわち摩擦力や流体力といった駆動部の非線形特性の解
析を時間領域でのシミュレーションにより行っていた。
すなわち、弁開度指令値1と、弁圧9の時系列データを
空気式作動弁のシミュレーションモデルに入力し、前記
モデルが出力する弁開度と、実機において計測された弁
開度の時系列データとが一致するように、摩擦力や流体
力といった計測不可能な非線型特性を、思考錯誤により
算出していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術に
は、次のような問題がある。 (1)緊急性が要求されるリミットサイクル現象の解析
において、思考錯誤により非線形特性を特定する従来の
方法は非効率的である。 (2)また得られる結果についても信憑性が低い。
【0012】本発明は、これらの問題を解決することが
できる装置、すなわち、弁圧および弁開度の時系列デー
タから、駆動部の非線型特性を一意に決定することがで
き、かつ、信憑性の高い推定結果が得られる監視装置を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(第1の手段)本発明に係る空気式作動弁駆動部の監視
装置は、(A)弁開度の時系列データ10から弁開度速
度時系列データ11を算出する弁開度速度算出器12
と、(B)弁開度10の時系列データと、弁圧13の時
系列データと、弁開度速度12の時系列データから開方
向と閉方向に分離された時系列データを出力する推定時
系列データ選択器14と、(C)開方向時系列データ1
5から、開方向の3次元パラメータ19を近似するする
開方向3次元パラメータ近似器17と、(D)閉方向時
系列データ16から、閉方向の3次元パラメータ20を
近似するする閉方向3次元パラメータ近似器18と、
(E)前記3次元パラメータ(19、20)から駆動部
の非線形特性(クーロン摩擦力22、粘性係数23、合
成バネ係数24)を算出する非線型パラメータ算出器2
1とを備えることを特徴とする。
【0014】したがって、次のように作用する。実機に
て計測された弁開度10の時系列データと、弁圧13の
時系列データのうち、弁開度の時系列デー夕10から、
弁開度速度算出器12により弁開度の差分を計算するこ
とにより、弁開度速度時系列データ11を算出する。
【0015】推定時系列データ選択器14にて、速度が
正の時系列データである開方向時系列データ15と、負
のデータである閉方向時系列データ16とに分離して出
力する。
【0016】図1〜図2に示す様に、弁圧時系列データ
13と、弁開度時系列データ10と、弁開度速度時系列
デー夕11と、駆動部の非線型特性であるクーロン摩擦
力22と、粘性係数23と、合成バネ係数24と、合成
バネ力28との関係は以下の式にて現わせる。
【0017】 正味躯動力x =Ad ・P−K・l−x0 =f−K・l−x0 式(1) 弁開度速度時系列データν =c1 (x−g1 ) : x≧g1 式(2) =0 :−g2 <x<g1 式(3) =c2 (x+g2 ) : x≦g2 式(4) 合成バネ係数24=コイルバネ係数31+流体バネ係数
32 合成バネ力28 =コイルバネ力29+流体力30 ただし x :正味躯動力 x0 :バイアス Ad :ダイアフラムの有効面積 P :弁圧 K :比例係数 l :弁開度時系列データ f :空気バネ力 ν :弁開度速度時系列データ c :粘性係数22 g :クーロン摩擦力23 1例として、x≧g1 では、 ν=c1 (f−K・l−x0 −g1 ) 式(5) すなわち、 ν+a1 f+a2 +a3 =0 式(6) ただし、 a1 =−c12 =c1 ・K a3 =c1 (x0 +g1 ) 式(7) となる。
【0018】式(2)〜(4)に示される様に、クーロ
ン摩擦力22、粘性係数23、合成バネ係数24を係数
とし、弁圧13と、弁開度1Oと、弁開度速度11をパ
ラメータとする1つの平面が構成される。
【0019】開方向の3次元パラメータ近似器17と、
閉方向の3次元パラメータ近似器18において、最小二
乗法により1つの平面を近似して求める。得られた開閉
両方向の3次元パラメータ19、20を用いて非線形パ
ラメータ算出器21により、クーロン摩擦力22、粘性
係数23、合成バネ係数24を算出する。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)本発明の第1の実施の形態を図1
〜図10に示す。図1は、本発明の第1の実施の形態に
係る装置の構成図。
【0021】図2は、第1の実施の形態に係る装置の駆
動部の非線系特性を示す図。図3は、第1の実施の形態
に係る装置のリミットサイクル発生時のA弁(異常な
弁)の時系列データを示す図。
【0022】図4は、第1の実施の形態に係る装置のリ
ミットサイクル発生時のB弁(正常な弁)の時系列デー
タを示す図。図5は、第1の実施の形態に係る装置のA
弁の上昇時の近似結果を示す図。
【0023】図6は、第1の実施の形態に係る装置のA
弁の下降時の近似結果を示す図。図7は、第1の実施の
形態に係る装置のB弁の上昇時の近似結果を示す図。図
8は、第1の実施の形態に係る装置のB弁の下降時の近
似結果を示す図。
【0024】図9は、実際にリミットサイクルが発生し
たA弁(異常)における流体力を計測した結果を示す
図。図10は、実際にリミットサイクルが発生したB弁
(正常)における流体力を計測した結果を示す図であ
る。
【0025】図1に示す装置の駆動部の非線系特性を図
2に示す。図3〜図4に示す実機のリミットサイクル発
生時のデータを用いた実施例を以下に示す。
【0026】異常であるA弁では、リミットサイクルの
振幅が7%と大きいのに対し、正常なB弁は振幅が2.
5%と小さい。図5〜図8にA弁、B弁の開方向、閉方
向に対する近似結果を示し、表1に駆動部の非線形特性
の推定結果を示す。
【0027】
【表1】
【0028】クーロン摩擦力(g)22、粘性係数
(c)23、合成バネ係数(K)24の3つの非線形特
性のうち、合成バネ係数24がA弁とB弁とでは大きく
異なっている。
【0029】正常な弁では、合成バネ係数24が正の値
を取るが、リミットサイクルが発生したA弁では表1に
示される様に正常なB弁に比べて極端に小さくなってい
る。この合成バネ係数24とは、弁開度変化量に対する
合成バネ力28の変化量を示す値であり、合成バネ力2
8とはコイルバネ力29と流体力30との和である。
【0030】通常コイルバネ力28は開度が増えれば発
生力も増加する。一方、流体力30は開度により変化す
るが、弁開度2の変化量に対する流体力30の変化量で
ある流体バネ係数32と、弁開度2の変化量に対するコ
イルバネ力29の変化量であるコイルバネ係数31との
和である合成バネ係数24が負になると、弁はリミット
サイクルが発生し易くなる傾向を示す。
【0031】実際にリミットサイクルが発生した弁にお
ける流体力30を計測した結果を図9〜図10に示す。
A弁では、明らかにリミットサイクルが発生している開
度領域において、流体バネ係数32の負の値が大きくな
っている。
【0032】表1に示す推定結果と一致する。本発明に
より、リミットサイクルが発生した異常なA弁と、正常
なBとの特徴的な差が推定できることが確認できる。
【0033】
【発明の効果】本発明は前述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。 (1)実機にて計測された弁開度10の時系列データ
と、弁圧13の時系列データのうち、弁開度の時系列デ
ー夕10から、弁開度速度算出器12により弁開度の差
分を計算することにより、弁開度速度時系列データ11
を算出することができる。 (2)推定時系列データ選択器14にて、速度が正の時
系列データである開方向時系列データ15と、負のデー
タである閉方向時系列データ16とに分離して出力する
ことができる。 (3)開方向の3次元パラメータ近似器17と、閉方向
の3次元パラメータ近似器18において、最小二乗法に
より1つの平面を近似して求め、得られた開閉両方向の
3次元パラメータ19、20を用いて非線形パラメータ
算出器21により、クーロン摩擦力22、粘性係数2
3、合成バネ係数24を算出することができる。(4)
従って、本発明装置によれば、弁開度10と、弁圧13
と、弁開度速度11の時系列データを用いて、開方向3
次元パラメータ近似器17と、閉方向3次元パラメータ
近似器18、および非線形パラメータ算出器21によっ
て駆動部の非線形特性を容易に、精度よく推定すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る装置の構成
図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る装置の駆動部
の非線系特性を示す図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る装置のリミッ
トサイクル発生時のA弁(異常な弁)の時系列データを
示す図。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る装置のリミッ
トサイクル発生時のB弁(正常な弁)の時系列データを
示す図。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る装置のA弁の
上昇時の近似結果を示す図。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る装置のA弁の
下降時の近似結果を示す図。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る装置のB弁の
上昇時の近似結果を示す図。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る装置のB弁の
下降時の近似結果を示す図。
【図9】実際にリミットサイクルが発生したA弁(異
常)における流体力30を計測した結果を示す図。
【図10】実際にリミットサイクルが発生したB弁(正
常)における流体力30を計測した結果を示す図。
【図11】従来の空気式作動弁の動作原理を示す図。
【符号の説明】 1 …弁開度指令値 2 …実際の弁開度 3 …ダイヤフラム 4 …ポジショナー 5 …弁棒 6 …弁体 7 …コイルバネ 8 …グランドパッキン 9 …弁圧 10…弁開度の時系列データ(l) 11…弁開度速度時系列データ(ν) 12…弁開度速度算出器 13…弁圧時系列データ(P) 14…推定時系列データ選択器 15…開方向時系列データ 16…閉方向時系列データ 17…開方向3次元パラメータ近似器 18…閉方向3次元パラメータ近似器 19…開方向の3次元パラメータ 20…閉方向の3次元パラメータ 21…非線型パラメータ算出器 22…クーロン摩擦力(g) 23…粘性係数(c) 24…合成バネ係数 合成バネ係数24=コイルバネ係数31+流体バネ係数
32 25…ダイヤフラムの有効面積 26…空気バネ力(f) 27…正味駆動力(x) 28…合成バネ力 合成バネ力28=コイルバネ力29+流体力30 29…コイルバネ力 30…流体力 31…コイルバネ係数 32…流体バネ係数 36…流体 37…配管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気式作動弁において、(A)弁開度の時
    系列データ(10)から弁開度速度時系列データ(1
    1)を算出する弁開度速度算出器(12)と、(B)弁
    開度(10)の時系列データと、弁圧(13)の時系列
    データと、弁開度速度(12)の時系列データから開方
    向と閉方向に分離された時系列データを出力する推定時
    系列データ選択器(14)と、(C)開方向時系列デー
    タ(15)から、開方向の3次元パラメータ(19)を
    近似するする開方向3次元パラメータ近似器(17)
    と、(D)閉方向時系列データ(16)から、閉方向の
    3次元パラメータ20を近似するする閉方向3次元パラ
    メータ近似器18と、(E)前記3次元パラメータ(1
    9、20)から駆動部の非線形特性(クーロン摩擦力2
    2、粘性係数23、合成バネ係数24)を算出する非線
    型パラメータ算出器(21)とを備えることを特徴とす
    る空気式作動弁駆動部の監視装置。
JP20437997A 1997-07-30 1997-07-30 空気式作動弁駆動部の監視装置 Withdrawn JPH1151241A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009092110A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Kaneko Sangyo Kk 遮断弁制御システムおよび遮断弁制御システムの故障予知方法
CN103307351A (zh) * 2012-03-12 2013-09-18 阿自倍尔株式会社 参数获取装置以及方法
CN110159825A (zh) * 2019-06-24 2019-08-23 陕西科技大学 电动阀门工作状态监控系统

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Effective date: 20041005