JPH11511855A - 測定誤差を考慮した成分濃度の決定 - Google Patents

測定誤差を考慮した成分濃度の決定

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JPH11511855A
JPH11511855A JP8536838A JP53683896A JPH11511855A JP H11511855 A JPH11511855 A JP H11511855A JP 8536838 A JP8536838 A JP 8536838A JP 53683896 A JP53683896 A JP 53683896A JP H11511855 A JPH11511855 A JP H11511855A
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カイロン ダイアグノスティクス コーポレーション
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Abstract

(57)【要約】 Y(ω)=P(ω)・Cと書くことのできるスペクトルを発生してサンプルの成分の濃度を決定するようにした装置および方法を提供する。本発明の装置および方法は、実測スペクトルをゆがませ、それによって決定される成分の濃度の精度を低下させるような実験誤差を補償する。本発明においては、全実験誤差を、ζ・Kと書くことができる1種ないし複数種類の誤差の和としてモデル化することによって補償する。そして、スペクトルをY=P・C+ζ・Kとモデル化する。実測スペクトル、Pの既知の値、およびζの数学的モデルを使用すると、この方程式はサンプル成分の濃度Cの最適値および誤差の大きいKについて解くことができる。この方法は上述のような方法でモデル化することのできるどのような誤差にも、例えばスペクトルのずれにも使用することができる。そのようなずれとしては、一定のずれやスペクトル全体にわたる直線的なずれ等がある。本発明の装置および方法は吸収分光分析やクロマトグラフィーに特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 測定誤差を考慮した成分濃度の決定 背景 発明の技術分野 本発明は分析分光測光、さらに詳しくは器差を考慮した分析サンプル成分濃度 の補正装置および補正方法に関するものである。 従来の技術 サンプルの成分の濃度を決定するための様々な分析技術が何年にもわたって開 発されている。UV-VIS-IR(紫外−可視−赤外)吸収分光分析やNMR分光分析のよ うに全体が分光測光的な分析技術もあるし、カラムクロマトグラフィーのように それ自体は分光測光ではないが、化合物の存在を検出するために分光測光技術を 使用する分析技術もある。 これらの各技術では一般にある従属変数(一般には吸光度等のある量の大きさ )を波長等のもう一つの従属変数に対してプロットしたスペクトルが使用される 。サンプル成分の相対濃度は各成分の相対的なスペクトル寄与率を変えて実験ス ペクトルに最も適合度の高いものを得ることによって決定される。これには個々 の成分のスペクトル特性を知っておく必要がある。器差や実験条件の差によって 、それ自体は小さいが、測定スペクトルから決定されたサンプル成分の相対濃度 に大きな影響を与えることがある、独立変数の変動は頻繁に起きる。今までのと ころその独立変数の変動の大きさを決定し、その大きさに基づいて測定値を補正 する方法が開発されていない。したがって、分析分光測光技術において、独立変 数の変動を考慮した新規な方法が望まれている。 発明の要約 本発明はサンプル成分の濃度を正確に決定する装置および方法を提供する。本 発明の装置および方法は、サンプル成分の濃度の測定値に誤差をもたらす実験誤 差(器械によって発生する誤差を含む)を補正する。本発明は、サンプル成分の 濃度を決定するための実測分析スペクトルに影響するとともにそのスペクトルに 明瞭に現れる、分析サンプルにとっては外因的な広範囲の現象を補償する。 本発明はUV-VIS−IR分光分析やNMR分光分析等の分析分光測光法に有用である 。また本発明は、それ自体が分光測光ではないが分光測光検出やスペクトル状の グラフ(スペクトルに似たグラフ)の作成を伴う分析法にも使用することができ る。スペクトル状のグラフを作成する分析法の一例としてはカラムクロマトグラ フィーがあり、そのカラムクロマトグラフィーにおいては溶出液の吸収を時間の 関数として描いたスペクトル状のグラフを作成して、一波長あるいは複数の波長 における吸収分光分析によって物質を検出する。なお、ここでいうスペクトルと は、放射線の周波数、波長、波数もしくはそれらに同等なものに対して分光強度 をプロットした従来からの分光測光スペクトルに加えてカラムクロマトグラフィ ー等で作成されるスペクトル状グラフを含めて称するものである。 理想的な条件では、分析スペクトルは以下の方程式で表すことができる。 Y(ω)=P(ω)・C (i) 但し、ωは関数パラメータ(例えば、周波数、波長、波数、時間)、Yは分光強度 を要素とするベクトル、Cはサンプル成分の濃度を要素とするベクトル、Pはω の各値における各サンプル成分の分光強度への寄与の大きさを要素とする行列で ある。Pの要素は既知の量であり、例えば、各波長λにおける各サンプル成分の UV-VIS-IRの吸光係数である。実際には、実測スペクトルYobsを生じるようなサ ンプル成分の濃度を決定するのにそのような分析スペクトルを使用する場合には 、Yの替わりにYobsを使用して方程式(i)によってCの最適な推定値を得ること ができる。 しかしながら、器差等の実験誤差があるために、方程式(i)が実測スペクトル を良好に表さないことが頻繁にある。その場合には実験誤差を表す項を組み込ん で方程式(i)を次のようにしてもよい。 Y=P・C+dY (ii) ここで、dYは実験誤差によって生ずる実測スペクトルの理想値からの偏差であ る。本発明ではdYを dY=ζ・K (iii) と表す。Kは誤差の大きさを表すスカラーであり、ζはωの各値における相対誤 差を要素とするベクトルである。ここで方程式(ii)は Y=P・C+ζ・K (iv) となる。本発明の装置および方法は実測スペクトルが方程式(iv)の形で書けると きには常に、すなわち実験誤差が方程式(iii)の形で書けるときには常に、実験 誤差を補正するのに使用することができる。方程式(iv)は以下に詳述するように 、実測スペクトルYobs(方程式(iv)においてYの替わりにYobsを使用)に対す る最適のサンプル成分濃度Cおよび誤差の大きさKについて容易に解くことがで きる。 本発明の第1の態様では、誤差dYをスペクトル全体の、量dωのずれとして モデル化する。すなわち第1の態様では、 またこの第1の態様では、実測スペクトルは Yobs=P・C+Y’dω (vi) と椎定する。 ずれに選択したモデルによっては、dωはスカラー量(全てのωに対して同一) でもあり得るし、要素がωに応じて変化するベクトルでもあり得る。 第1の態様の、dωに対して適切なモデルを使用した一実施の形態では、方程 式(vi)は方程式(iv)の形を取り、それをCとKの最適値について解く。 第1の態様の他の実施の形態においては、前もって決定されたずれ量dωの重 ように調整される。 は次の式から計算するのが望ましい。 のが望ましい。いずれにしても、本実施の形態では、方程式(i)ないし(vi)にYa djを使用してCの最適値を求める。 第1の態様のさらに他の実施の形態では、方程式(i)のYの形を方程式(v)で使 用してωに関するPの微分係数の形でdYを表す。すなわち、 推定スペクトルは Yest=P・C+P’・Cdω (x) 方程式(x)はdωのモデルが適切であれば、方程式(iv)に置き換えられ、Cに ついて解くことができる。 本発明の第1の態様のさらに他の実施の形態においては、前に決定されたずれ するためのPの調整値は次の方程式で与えられる。 ときには、(∂P/∂ω)dωはずれによって生じたPの変化の良好な椎定値であ り、Padjは次の方程式から求めるのが望ましい。 いずれにしても、本実施の形態では、方程式(i)ないし(x)にPadjを使用してC の最適値を求める。 本発明の第1の態様では、ずれは多くの方法でモデル化することができる。一 実施の形態では、ずれはスペクトル全体にわたって一定であるとしてモデル化さ れる。この場合にはdω=S(スカラー量)である。他の実施の形態では、ずれ はωの中心の値ωcから直線的に変化するものとしてモデル化される。この場合 は、ずれはdωi=(ωi−ωc)M(Mはずれの大きさ)を要素とするベクトル に よって与えられる。この実施の形態では、dωはベクトルである。M>0である 時には、スペクトル全体をωcを中心として拡大し、M<0の時には、スペクト ル全体をωcを中心として圧縮する。さらに他の実施の形態では、上記2つのモ デルの直線的な組み合わせとしてずれをモデル化する。 以下にさらに詳述するように、上記の各モデルによって、ωのずれとして現れ る実測スペクトルの誤差を考慮することができる。本発明の装置および方法にお いては実測スペクトル中の実験誤差を上記のような方程式を使用して補償するの で、サンプル成分の濃度をより正確に測定することができる。 本発明の特に望ましい実施の形態においては、UV-VIS-IR吸収分光分析が使用 される。血液成分の相対濃度を測定するコオキシメータ(Co-oximeter)はその一 例である。この実施の形態では、Yは吸収スペクトルAであり、Pは吸光係数の マトリックスEであり、独立変数ωは波長λである。 他の望ましい実施の形態においては、クロマトグラフィー手段が使用される。 この実施の形態では、ωはサンプル成分が溶離する時間、Yは成分が検出される 波長における吸光度、Pは溶離時間の関数としての各サンプル成分の相対吸光度 のマトリックスである。 望ましい実施の形態の詳細な説明 本発明の装置および方法は様々な分光測光分析法における様々な器差や実験誤 差を補償するのに有用である。一般に、本発明の装置および方法は次の方程式に よって表すことができるスペクトルが得られるどの分光測光法や分析法において も使用することができる。 Y(ω)=P(ω)・C (1) ここで、Yは、その"m"個の成分Yiが独立変数ω(ωi)の"m"個の各値におけ るスペクトルの強さであるベクトル、Cはその"n"個の要素が測定レスポンスY に寄与するサンプル成分濃度であるベクトル、Pはその要素Pijが成分Cjの寄 与を強さYiに関連付ける”m x n”マトリックスである。"m"は整数であ り、Yを測定した値の数に等しい。"n"も整数であり、Yに寄与するサンプル成 分の数に等しい。例えば、UV-VIS-IR分光分析では、Yiは波長ωiにおけるサン プルの吸光度、Pijは波長ωiにおける吸収体jの吸光係数である。またカラム クロマト グラフィーにおいては、Yi、Pijは特定の溶離条件(例えば、緩衝液の素性、 濃度、pH、温度等)下での時間ωiにおける吸光の大きさと溶離時間ωiにおけ るモニター波長での吸収体jの吸光係数をそれぞれ表す。実際には、サンプル成 分の濃度の最適推定値を決定するためにそのような分析スペクトルを使用する場 合には、YにYobsを代入してCの最適値について解くことによって方程式(1 )を使用することができる。 後にさらに明確になるが、本発明の装置および方法は"n"個ののサンプル成分 の素性とマトリックスPの要素が既知であり、実測スペクトルYobsからサンプ ル成分の最適推定濃度を決定するのが望ましいような分析法に最適であるのは当 業者には容易に理解できるであろう。 本発明の装置および方法は、UV-VIS-IR分光分析やNMR分光分析等の分析分光測 光法に有用である。また本発明の方法は、それ自体が分光測光ではないが分光測 光検出やスペクトル状のグラフ(スペクトルに似たグラフ)の作成を伴う分析法 にも使用することができる。スペクトル状のグラフを作成する分析法の一例とし てはカラムクロマトグラフィーがあり、そのカラムクロマトグラフィーにおいて は溶出液の吸収を時間の関数として描いたスペクトル状のグラフを作成して、一 波長あるいは複数の波長における吸収分光分析によって物質を検出する。なお、 ここでいうスペクトルとは、放射線の周波数、波長、波数もしくはそれらに同等 なものに対して分光強度をプロットした従来からの分光測光スペクトルに加えて カラムクロマトグラフィー等で作成されるスペクトル状グラフを含めて称するも のである。 理想的とはとても言えないような機器性能や実験技術のために実測スペクトル 中に誤差が入ってくるのはよくあることである。ここで、「実験誤差」とは理論値 からの実測スペクトルの偏差を生ずるような全ての誤差(例えば、機器の性能や 実験技術の低さによって生ずる誤差)を意味するものである。このような誤差は サンプル成分濃度の測定値の誤差となる。実測スペクトル中のこのような誤差は 方程式(1)を次のように書き直すことによって補償することができる。 Yobs=P・C+dY (2) dYは実験誤差によるYobsの理論値からの偏差である。本発明の装置および方 法 では、dYに対する次の数学的モデルを使用することによってそのような誤差を 補償する。 dY=ζ・K (3) ここでKはディメンション”r”のベクトルで、スペクトルに寄与するものとし てモデル化された”r”種類の誤差のおのおのに対する誤差の大きさを要素とす るベクトルであり、ζは、スペクトルに寄与するものとしてモデル化された各種 類の誤差に対するωの各値における相対誤差を”m”個の要素とする”r”個の ベクトルを備えた”m x r”マトリックスである。”r”は整数であり、ス ペクトルに寄与するものとしてモデル化された誤差の種類の数に等しい。モデル 化された誤差が1種類であるときにはr=1であり、Kはスカラー量であり、ζ はベクトルである。 したがって、方程式(3)は Yobs=P・C+ζ・K (4) となる。 最も広く見ると、本発明の装置および方法においては、方程式(4)の形で書 ける全ての実測スペクトルの器差や実験誤差に基づく誤差を補償するものである 。 この面では、本発明の装置および方法は方程式(1)で表すことができるスペ クトルが得られるような分析法を使用してサンプル成分の濃度を決定するもので あって、実験誤差を、”r”種類の誤差の大きさを示す”r”個の要素を有する ベクトルKと各種類の誤差に対するωの各値における相対誤差を要素とする”m x r”マトリックスζとの積ζ・Kによって与えられる”r”種類の誤差とし てモデル化し、方程式(4)におけるようにその積ζ・Kを椎定スペクトルに加 え、CとKの最適値について解くことによって実験誤差を補償することを特徴と するものである。 本発明においては、r≧1、望ましくはr≦10、より望ましくは1≦r≦3 。n≧1、望ましくは、1≦n≦20。m≧n+r、望ましくはmはn+rの約 2倍。 方程式(4)は最小2乗解析によってC、Kの最適値について容易に解くこと ができる。そのために、”m x (n+r)”拡大マトリックスPζとディメンシ ョン”n+r”の拡大ベクトルCkを定義して方程式(4)を圧縮する。拡大マ トリックスPζは であり、拡大ベクトルCkは である。これによって方程式(4)は Yobs=Pζ・Ck (7) となる。方程式(7)の最小2乗解は Ck=Pζt・Yobs (8) で与えられる。ここに、 Pζt=(PζT・Pζ)-1 ・PζT (9) は最小2乗変換マトリックスである。例えば、"Noble and Daniel"の"Applied L inear Algebra"ページ57〜65(Prentice-Hall,Inc.,N.J.,1977)を参照さ れたい。Ckは標準アルゴリズムを使用して方程式(8)から容易に決定できる 。例えば、"Press"等の"Numerical Recipes: The Art of Scientific Computing (Cambridge University Press,Cambridge 1986)を参照されたい。Ckの最初の ”n”個の要素は"n"種のサンプル成分濃度の最適値であり、残りの"r"個の要素 は誤差の最適な大きさである。 本発明の他の態様の装置および方法では、誤差dYをスペクトル全体の、量d ωのずれとしてモデル化する。すなわちこの態様では、 またこの態様の一実施の形態では、スペクトルは方程式(10)を方程式(2) に代入して Yobs=P・C+Y’dω (11) と推定する。項Y’dωは方程式(3)の形で書けなければならず、したがって 方程式(11)は方程式(4)の形で書けなければならない。以下に明らかにす るように、dω自身がスカラー量でなくてもこれは可能である。この場合には、 dωをスカラー量Kとベクトルまたはマトリックスに分解し、そのベクトルまた はマトリックスをY’と組み合わせて積マトリックスζを得る。そこで、方程式 (11)を方程式(4)と同様にして解く。この方法の具体的な例については後 に詳述する。 この態様の他の実施の形態においては、例えば、前に決定されたずれ量dωか によって実験誤差が補償される。すなわち、 なる。これは次の式から計算するのが望ましい。 いずれにしても、Yadjを方程式(1)、(11)、(19)(後述)にYobsの替わり に使用して、ずれを補償するように補正されたCの最適値を求める。 回の測定値の平均である。望ましい実施の形態ではkは5以上であり、他の望ま しい実施の形態ではk=8である。この方法では、最新のk回の測定値のそれぞ れに同じように重み付けする。また、dωの最新の値により大きな重みを付ける ようにフィルターを使用してもよい。この実施の形態では、dωの最新のk個の 値のそれぞれは係数Wiで重み付けされる。ここでdωはベクトルdω*で表され 、その”k”個の要素dωi*は前に決定されたdωの値である。すなわち、dω 1*は一番最後に決定された(最も新しい)dωの値であり、dωk*は一番最初 に ここでWTは、その”k”個の値WiがW1≧W2≧‥‥‥≧Wkであり、 であるように選択されるベクトルWの転置ベクトルである。Wはどのような方法 で決定してもよい。dωの最新のk個の値の重み付けが同じである場合には、各 Wiは1/kである。またdωの最新の値により大きな重みを付ける場合には、 あるいは のような関数を使用することができる。ここで、”a”は0より大きい実数であ る。”a”は1より大きいのが望ましい。当業者には周知の他の重み付け関数を 使用してもよい。 この態様の他の実施の形態では、方程式(1)のYの形を方程式(10)で使用し てωに関するPの微分係数の形でdYを表す。すなわち、 ずれを補償したCの最適値は次の方程式から得られる。 Yobs=P・C+P’・Cdω (19) 方程式(19)はdωのモデルが適切であれば、方程式(4)に置き換えられ、C の推定値CestがP’・Cに使用される。Cestは例えば方程式(1)の解から得ら れる。すなわち、 Cest=Pt・Yobs (20) ここで、 Pt=(PT・P)-1・PT (21) は最小2乗変換マトリックスであり、Yobsは実測スペクトルである。この推定 値に基づいて、方程式(19)をCの最適値およびずれの大きさについて方程式 (4)を解くのと同様にして解く。 本発明のこの態様のさらに他の実施の形態においては、前に決定されたずれ量 るためのPの調整値は次の方程式で与えられる。 adjは次の方程式から求めるのが望ましい。 いずれにしても、本実施の形態では、方程式(1)ないし(19)にPの替わりにP adjを使用してずれを補償するように補正されたCの値を求める。またいずれの 場合にも方程式(1)、(11)、(19)にPadjを使用してずれの大きさdωおよ びCの補正値を決定する。 ずれは多くの方法でモデル化することができる。一実施の形態では、ずれはス ペクトル全体にわたって一定であるとしてモデル化される。この場合にはdωは て与えられる。この実施の形態ではHS(11)は Yobs=P・C+Y’・S (24) の形を取る。またこの実施の形態では、ずれを考慮に入れて、方程式(4)を解 くのと同様にして方程式(24)を解くことによって(ζ=Y’、K=S)、より 正確なCの値を得ることができる。あるいは、スペクトル全体をSだけずらして もよい。これはSが大きいときには、方程式(12)のようにして行うのが望ま しく、 Yadj=Yobs(ω+S) (25) Sが小さいときには、方程式(13)のようにして行うのが望ましい。 Yadj=Yobs+Y’S (26) いずれにしても、本実施の形態では、方程式(1)、(24)ないし(27)(後述) にYobsの替わりにYadjを使用してずれを補償するように補正されたCの最適値 を求める。 また、方程式(19)におけるように、マトリックスPの微分係数を使用して ずれを計算することもできる。 Yobs=P・C+P’・CS (27) 方程式(27)を方程式(19)と同様にして解いて、ずれの大きさSとそのず を使用してマトリックスPを調整することによって、方程式(22)を使用して ずれを補償することができる。いずれの場合にも方程式(1)、(24)、(27)の いずれかにPの替わりにPadjを使用して、ずれを補償するように補正されたC の値を求める。方程式(24)、(27)のいずれかを使用すると、ずれの大きさS の新しい値も得られる。 スペクトルのずれによって生ずる実験誤差のモデル化の他の例においては、ず れはωの中心の値ωcを中心としたスペクトルの圧縮ないし拡大としてモデル化 される。このモデルにおける拡大もしくは圧縮に起因するωの変化は dωi=(ωi−ωc)M (30) で与えられる。ここに、ωiは測定個所におけるωの値を要素とするベクトルω の i番目の成分であり、Mは拡大率あるいは圧縮率である。すなわち、このモデル ではdωはベクトルである。M>0ならば独立変数ωは拡大されており、M<0 ならば圧縮されている。方程式(30)から分かるように補償すべきωの変化は 拡大/圧縮率Mだけでなく、ωの中心の値ωcからの距離にも正比例している。 すなわち、中心値ωcからの距離が大きければ大きいほど変化が大きい。この例 では、方程式(11)は Yobs=P・C+Y’・ΔM (31) の形を取る。ここで、Δは対角線要素Δiiが(ωi−ωc)である対角線マトリッ クスである。方程式(31)はζ=Y’・Δ、K=Mとすると方程式(4)と同 じであり、同様にして解くことができる。 きには、方程式(12)のようにして行うのが望ましく、 いずれにしても、方程式(1)、(31)ないし(34)(後述)にYobsの替わりに Yadjを使用してMおよび拡大/圧縮型のずれを補償するように補正されたCの 最適値を求める。 また、拡大/圧縮型のずれを方程式(19)におけるように、マトリッ クスPの微分係数を使用して補償してもよい。 Yobs=P・C+ΔP’・CM (34) 方程式(34)を方程式(19)と同様な方法で(方程式(4)におけるζと同 等の、ΔP’・CにおけるCを推定することによって)解いて、Mおよび拡大/ 圧 Padj=P+Δ・P’・C (36) を使用してマトリックスPを調整することによって、方程式(34)を使用して 拡大/圧縮型のずれを補償することができる。いずれの場合にも方程式(1)、( 31)、(34)のいずれかにPの替わりにPadjを使用して、拡大/圧縮型のずれ を補償するように補正されたCの最適値を求める。方程式(31)、(34)のいず れかを使用すると、Mの新しい値も得られる。 本発明のさらに他の態様では、ずれと拡大/圧縮の両方を補償するために上述 のような方法が使用される。この態様では、ずれdωは dωi=S+(ωi−ωc)M (37) で与えられる。これを方程式(11)のdωに使用すると Yobs=P・C+Y’S+Δ・Y’M (38) が得られる。ζをマトリックス[Y’,Δ・Y’]と定義し、Kをベクトル[S,M ]と定義すると方程式(36)は方程式(4)と全く同じようにして解くことが できる。上述の2つの実施の形態では方程式(4)においてζとKをそれぞれベ クトルとスカラー量としたのに対して、本実施の形態ではζとKをそれぞれマト リックスとベクトルとしている。 本発明のこの態様の他の実施の形態では、スカラー量SとMの重み付け平均を 使用して、調整されたスペクトルYadjを予め計算する。この場合、方程式(12 ) (1)、(38)、(41)においてYobsの替わりにYadjを使用して、SとMの新し い値と、両方の形のずれ誤差を補償するように補正されたCの最適値を求める。 本発明のこの態様のさらに他の実施の形態では、ずれと拡大/圧縮の組み合わ せによるωの変化をマトリックスPの微分係数を計算することによって補償する ことができる。前述の結果すなわち方程式(27)、(34)を使用すると椎定スペ クトルは Yobs=P・C+P’・CS+Δ・P’・CM (41) となる。方程式(41)は方程式(38)と同様であり、ζをマトリックス[P ’・C,Δ・P’・C]と定義し、Kをベクトル[S,M]と定義すると方程式(4) と同じようにして解くことができる。 この替わりにあるいはこれに加えて、Pを調整したマトリックスPadjを前に 決 Padj=P+P’C+Δ・P’C (43) で与えられる。いずれの場合にも、方程式(1)、(38)、(41)においてPの替 わりにPadjを使用して、両方の形のずれ誤差を補償するように補正されたCの 最適値を求める。方程式(38)、(41)のいずれかを使用すると、SとMの新し い値も得られる。 本発明の特に望ましい実施の形態においては、上述の方法が吸収分光分析に使 用される。この実施の形態では、方程式(1)は周知のブーケ−ランバート−ベ ールの法則である。 Aobs(λ)=E(λ)・C (44) ここで、Aobs(λ)は波長λの関数として測定した吸収スペクトル、E(λ) は吸収体の波長依存性の吸光係数、Cは吸収体の濃度である。Aはその”m”個 の要素が”m”(数)の波長λiにおける吸光度であるベクトル、Eはその要素 Eijが波長λiにおける成分jの吸光係数である”m x n”マトリックス、 Cはその”n”個の要素Cjのおのおのが吸収体Jの濃度であるベクトルである 。 したがって、この特に望ましい実施の形態においては、次のような対応がある 。 ω=λ (45a) Yobs=Aobs (45b) Y’=∂A/∂λ (45c) P=E (45d) P’=∂P/∂λ (45e) Δi=(λi−λc) (45f) これらの定義を方程式(1)〜(43)に使用して、実験誤差の大きさを決定し 、その誤差を補償するように補正されたCの値を計算する。 この実施の形態は、例えば、血液サンプル中の血液成分の濃度を決定するのに 使用されるUV-VIS-IR吸収分光分析(例えば、Ciba-Corning Diagnostics 800シ リーズのCo-oximeterを使用する)に特に有用である。本発明において通常使用 される血液の主要成分としては、還元ヘモグロビン(HHb)、酸素ヘモグロビン (O2Hb),カルボキシヘモグロビン(COHb)、メトヘモグロビン(MetHb)、スルフヘ モグロビン(SHb)、およびリピドがある。Eにおいて使用するヘモグロビンベー スの血液成分の波長依存性吸光係数は直接測定する(高度に校正された分光光度 計を用いるのが望ましい)してもよいし、Zijlstra等の"Clin.Chem."37(9),1 633-1638(1991)等の文献から求めてもよい。リピドのスペクトルは約10重量% の水性分散液中の静脈脂肪エマルジョン(例えば、商業的に入手可能なリピド製 品イントラリピド)から測定することができる。本発明の特に望ましい態様では 、UV-VIS-IR吸収分光分析において見られる、器機による波長変動を補償するの に使用される。 また、他の実施の形態においては、カラムクロマトグラフィーにおける実験誤 差を補償するのに本発明の方法が使用される。この実施の形態では、独立変数ω は溶離時間tに等しい。スペクトルYobsは溶出液中のサンプル成分の存在を検 出するための信号(例えば、吸光度、屈折率)信号の大きさである。標準的な制 御された条件下で測定された溶離分布の形状がPの要素を与える。この実施の形 態では、溶離時間のずれdtは独立変数のずれdωと等価である。このようなず れは、流速、溶解力、カラム温度等のパラメータの標準条件からの逸脱によって 起こることがある。溶離時間の変化は、方程式(37)〜(43)に関連して上 記したように、スカラーシフト(ずれ)と直線シフトの組み合わせとしてモデル 化することができる。例えば、カラム流速は非保持成分の溶離時間に影響し、保 持成分の溶離時間を、その初期の溶離時間から非保持成分の溶離時間を引いたも のにほぼ比例して変化させる。したがって、全てのピークは固定ディレイに溶離 時間差に比例するディレイを加えた分だけずれる。 上述の全ての数学的操作はMATHCAD(Mathsoft,Cambridge,MA)等の標準的なソ フトを使用して行うことができる。 本発明の全ての方法において、サンプル成分の濃度が決定できるサンプルスペ クトルが発生され、上述の方法の少なくとも1つを使用してサンプル成分の濃度 が決定される。 本発明の装置は本発明の方法を使用してサンプル成分の濃度をより高精度に決 定するものである。したがって本発明の装置は分析サンプルのスペクトル(上に 定義したような)を発生する手段と、そのスペクトルを検出する手段と、そのス ペクトルを記録する手段と、上述の方法に従ってそのスペクトルを操作する手段 とを備えている。スペクトルを発生し、検出し、記録する手段は種々有り、当業 者にはよく知られている。例えば、Hobart H.Willard等の"Instrumental Metho ds of Analysis"(7th ED.,Wadsworth Pub.Co.,CA,1988)を参照されたい。ス ペクトルを操作する手段は、実験誤差を補償するように補正されたサンプル成分 濃度を実測スペクトルから決定するための上述の方法の少なくとも1つを実行す るようにしたソフトウエアを走らせることができるものであればどのようなコン ピュータ手段でもよい。もちろん本発明の装置は一体的なユニットである必要は ない。望ましい実施の形態では、本発明の装置は電磁スペクトルのUV、VISNまた はIR領域にサンプルスペクトルを発生することができる分光光度計である。また 他の望ましい実施の形態では、本発明の装置は、カラムクロマトグラフィー装置 を備えている。 以下に示す実施例は本発明のいくつかの実施の形態を示すものであり、本発明 を限定するものではない。 実施例 以下に説明する全ての数学的操作は、Mathsoft社(Cambridge,MA)のMATHCAD ソフトウエアを使用して行った。また、Ciba-Corning Diagnostic所有の吸光係 数マトリックスを使用した。 実施例1 吸収スペクトルの微分係数を使用した波長シフトの推定 11の血液サンプルの吸収スペクトルを1nmの分解能で測定し、HHb、O2Hb、C OHbおよびMetHbの割合を方程式(42)の最小2乗解によって計算した。結果は 次の通りである。 各列は1サンプルに対応し、各行はそれぞれHHb、O2Hb、COHbおよびMetHbの相対 濃度を示している。データは実測スペクトルを3次式近似で調整し、調整したス ペクトルをずらすことによって0.1nmだけずらした。相対濃度は、最小2乗法 を使用して方程式(42)をCについて解くことによって決定した。結果は次の 通りである。 元のデータとずらしたデータとの差は次の通りである。 マトリックス(c)から分かるように、0.1nm程度の小さな周波数偏移でもそ れによる相対濃度の相対変化は極めて大きく、比較的低濃度で存在する成分の場 合に特に著しい。 吸収データスペクトルの微分係数を使用して、ずれと濃度を方程式(22)に よってサンプル毎に計算した。ずれの結果は次の通りであった。 (0.11 0.04 0.07 0.14 0.09 0.15 0.11 0.11 0.17 0.09 0.05) (d) 濃度の結果は次の通りであった。 またマトリックス(a)と(e)の差を計算した結果は次の通りであった。 マトリックス(c)と(f)を比較すると、元々のずらす前のスペクトルからの 差はずれを考慮した場合の方がはるかに小さい。マトリックス(d)から平均ず れは0.104nmである。またSの個々の推定値は50%も変動し得るが平均値が異 常に良好であるのが注目される。 各サンプルのスペクトルのずれを補償するのに平均ずれ0.104nmを使用して方 程式(24)によって相対濃度を計算した。結果は次の通りであった。 さらに、元の相対濃度(マトリックス(a))とずれSの11の値の平均値を使用 して計算した相対濃度との差は以下に示すようであった。 ずれの平均値が実際のずれの極めて良好な推定値であったとすれば、計算された 推定濃度が、ずらされていないデータの濃度とこのようによく一致するのは驚く べきことではない。 実施例2 吸光係数マトリックスの微分係数を使用した波長のずれの推定 実施例1のマトリックス(a)を得たデータと同じデータを使用し、またスペク トルを0.1nmだけずらして、方程式(42)を解くことによって得た成分濃度の 推定値を使用し、方程式(18)〜(27)に関して上記した吸光係数マトリッ クスの微分係数を計算する方法によってそのずれを補償した。推定した相対濃度 は次のようであった。 この相対濃度とマトリックス(a)の元々の濃度の差は以下のようであった。 波長のずれSは以下の通りであった。 (0.1 0.04 0.07 0.13 0.09 0.15 0.11 0.11 0.16 0.09 0.05 0.03) (k) 次の通りである。 この相対濃度とマトリックス(a)の元々の濃度の差は以下のようであった。 実施例3 前の8回のSの測定値の平均 実施例1のデータを使用し、9番目のサンプルに注目すると、最初の8つのサ 度(ずらしていないスペクトルから得た)は であり、 スペクトルを0.1nmずらした後の相対濃度は であった。最初の8つのサンプルの平均ずれ(シフト)は0.096であった。吸光 係 数の微分係数を使用して相対濃度と波長のずれを計算した。得られた相対濃度は であった。また計算された波長のずれは0.06であった。最初のサンプルについて 推定されたずれは0.1であった。最新の8つのサンプルの平均を続けると、新し い jの調整された値を計算し、相対濃度の改正値を求めた。 この値は、このサンプルにおいては、前の推定値とほとんど変わらない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ソディクソン,レスター アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02168 ワーバン ワーバン アヴェニュ ー 263

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 方程式Yobs(ω)=P(ω)・C によって推定される実測スペクトル(Yobsは独立変数ωの各値におけるその 実測スペクトルの大きさを表す"m"個の要素を有するベクトル、Cは前記実測ス ペクトルに寄与する"n"(1以上の整数)個の成分の推定濃度を表す"n"個の要素 を有するベクトル、Pは独立変数ωの"m"個の各値における"n"個の各成分のスペ クトルへの寄与の大きさを要素とする"m x n"行列)から分析サンプルの少なく とも1つの成分の濃度を決定する方法であって、前記サンプル成分の濃度を決定 するためのサンプルスペクトルを発生させてそのスペクトルからサンプル濃度を 決定するようにした方法において、実験誤差を積ζ・Kで与えられる"r"(1以 上の整数、"m"は"n+r"以上の整数)種類の誤差としてモデル化し(Kは"r"種類 の各誤差の大きさを表す"r"個の要素を有するベクトル、ζはωの各値における 各種類の実験誤差の相対的大きさを要素とする"m x r"マトリックス)、その積 ζ・Kを前記推定スペクトルの方程式に加えて得られる方程式Yobs(ω)=P (ω)・C+ζ・KをCとKの最適値について解くことによって実験誤差を補償 することを特徴とする方法。 2. 前記CとKの最適値を最小2乗分析によって決定することを特徴とする請 求の範囲第1項記載の方法。 3. 前記"r"が1であり、前記実験誤差がωのdωのずれとしてモデル化され 、ζ=Y’(∂Yobs)/(∂ω) であることを特徴とする請求の範囲第2項記載の方法。 4. 前記"r"が1であり、前記実験誤差がωのdωのずれとしてモデル化され 、ζ=P’・C、であり、 であることを特徴とする請求の範囲第2項記載の方法。 5. その実測スペクトルが方程式 Yobs(ω)=P(ω)・C (Yobsは独立変数ωの各値におけるその実測スペクトルの大きさを表す"m"個の 要素を有するベクトル、Cは前記実測スペクトルに寄与する"n"(n=1以上の整 数、m=n以上の整数)個の成分の推定濃度を表す"n"個の要素を有するベクトル 、Pは独立変数ωの"m"個の各値における"n"個の各成分のスペクトルへの寄与の 大きさを要素とする"m x n"行列)によって推定される分析サンプルの少なくとも 1つの成分の濃度を決定する方法であって、前記サンプル成分の濃度を決定する ためのサンプルスペクトルを発生させてそのスペクトルからサンプル濃度を決定 するようにした方法において、実験誤差を量dωのスペクトルのずれとしてモデ ル化し、ずれdωを椎定し、方程式 を使用して、調整されたスペクトルYadjを計算し、方程式 Yadj=P・C または Yadj=P・C+ζ・K (ζ=Y’=(∂Yobs)/(∂ω)=P’C、P’=∂P/∂ω) をCの最適値について解くことによって濃度Cを決定し、それによって実験誤 差を補償することを特徴とする方法。 過去に決定された値を要素とする長さ"k"のベクトルであり、wが方程式 を満足することを特徴とする請求の範囲第5項記載の方法。 7. 前記wの各要素が1/k、 または ("a"1より大きい実数、"i"は1から"k"の整数)であることを特徴とする請 求 の範囲第6項記載の方法。 8. その実測スペクトルが方程式 Yobs(ω)=P(ω)・C (Yobsは独立変数ωの各値におけるその実測スペクトルの大きさを表す"m"個 の要素を有するベクトル、Cは前記実測スペクトルに寄与する"n"(n=1以上の 整数、m=n以上の整数)個の成分の推定濃度を表す"n"個の要素を有するベクト ル、Pは独立変数ωの"m"個の各値における"n"個の各成分のスペクトルへの寄与 の大きさを要素とする"m x n"行列)によって推定される分析サンプルの少なくと も1つの成分の濃度を決定する方法であって、前記サンプル成分の濃度を決定す るためのサンプルスペクトルを発生させてそのスペクトルからサンプル濃度を決 定するようにした方法において、実験誤差を量dωのωのずれと を使用して、調整されたPマトリックスPadjを計算し、方程式 Yobs=Padj・C または Yobs(ω)=Padj(ω)・C+ζ・K (ζ=Y’=(∂Yobs)/(∂ω)=P’C、P’=∂P/∂ω) をCの最適値について解くことによって濃度Cを決定し、それによって実験誤 差を補償することを特徴とする方法。 平均であり、方程式 ∂ω=wT・dω* (wTはdωの過去の"k"個の値のおのおのに適用すべき値に関連する値を要素 とする長さ"k"のベクトルwの転置ベクトル、dω*はdωの過去に決定された値 を要素とする長さ"k"のベクトル、wは方程式 を満足する値)によって決定されることを特徴とする請求の範囲第8項記載の 方法。 10. 前記wの各要素が1/k、 または ("a"1より大きい実数、"i"は1から"k"の整数)であることを特徴とする請 求の範囲第9項記載の方法。 11. 前記ωのずれがスペクトル全体にわたって一定であるとしてモデル化さ れ、スカラー量dω=Sに等しいことを特徴とする請求の範囲第3、4、6およ び9のいずれか1項記載の方法。 12. 前記ωのずれがdωi=(ωi−ωc)M(dωiはωのi番目の値におけ るずれ、ωiはωのi番目の値、ωcはωの一定値、Mは誤差の大きさを表す実数 )としてモデル化されることを特徴とする請求の範囲第3、4、6および9のい ずれか1項記載の方法。 13. 前記Yがサンプルの吸収スペクトルであり、Pがサンプルの吸収成分の 吸光係数マトリックスであり、ωが吸収を測定した周波数であることを特徴とす る請求の範囲第11項記載の方法。 14. 前記Yがサンプルの吸収スペクトルであり、Pがサンプルの吸収成分の 吸光係数マトリックスであり、ωが吸収を測定した周波数であることを特徴とす る請求の範囲第12項記載の方法。 15. サンプル中の成分の濃度を決定する装置であって、 前記サンプルからスペクトルを発生する手段、 そのスペクトルを検出する手段、 そのスペクトルを記録する手段、および そのスペクトルから請求の範囲第13項記載の方法によってサンプル成分の 濃度を決定する手段、 からなることを特徴とする装置。 16. サンプル中の成分の濃度を決定する装置であって、 前記サンプルからスペクトルを発生する手段、 そのスペクトルを検出する手段、 そのスペクトルを記録する手段、および そのスペクトルから請求の範囲第14項記載の方法によってサンプル成分の 濃度を決定する手段、 からなることを特徴とする装置。 17. 電磁スペクトルの紫外領域、可視領域、または赤外領域でサンプルスペ クトルを発生する分光高度計を備えていることを特徴とする請求の範囲第15項 記載の装置。 18. 電磁スペクトルの紫外領域、可視領域、または赤外領域でサンプルスペ クトルを発生する分光高度計を備えていることを特徴とする請求の範囲第16項 記載の装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05209826A (ja) * 1991-10-04 1993-08-20 Perkin Elmer Corp:The スペクトル比較方法および装置

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