JPH11511745A - 改善されたイソオキサゾリンフィブリノーゲン受容体拮抗薬 - Google Patents

改善されたイソオキサゾリンフィブリノーゲン受容体拮抗薬

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JPH11511745A JP8535898A JP53589896A JPH11511745A JP H11511745 A JPH11511745 A JP H11511745A JP 8535898 A JP8535898 A JP 8535898A JP 53589896 A JP53589896 A JP 53589896A JP H11511745 A JPH11511745 A JP H11511745A
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オールソン,リチヤード・エリツク
ヴイトヤーク,ジヨン
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ザ・デュポン・メルク・ファーマシュウティカル・カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、血小板糖タンパク質IIb/IIIaフィブリノーゲン受容体複合体の拮抗薬として有用である、ただしこれに限定するものではないが、N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−スルホニル)−N3−〔3−(4−アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル〕−(S)−2,3−ジアミノプロピオン酸を包含する改善されたイソオキサゾリン化合物、このような化合物を含有する医薬組成物、およびこれらの化合物を、単独でまたは他の治療剤と組み合わせて、血小板凝集を阻害するために、血栓崩壊剤として、および(または)血栓塞栓性疾患を治療するために使用する方法に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 改善されたイソオキサゾリンフィブリノーゲン受容体拮抗薬 発明の分野 本発明は、血小板糖タンパク質IIb/IIIaフィブリノーゲン受容体複合体の拮 抗薬として有用である改善されたイソオキサゾリン、このような化合物を含有す る医薬組成物、および血栓崩壊薬として、血小板凝集を阻害するためにおよび( または)血栓塞栓疾患を治療するために、これらの化合物を単独でまたは他の治 療剤と組み合わせて使用する方法に関するものである。 発明の背景 止血は、損傷した血管からの出血を阻止する普通の生理学的プロセスである。 それは、血小板が重要な役割を果たす動的且つ複合的なプロセスである。血管損 傷の数秒以内に、静止血小板は活性化されそして血小板粘着と称される現象によ って、損傷した領域の露出マトリックスに結合する。活性化された血小板はまた 、血小板凝集と称されるプロセスにおいて相互に結合して血小板血栓を形成する 。血小板血栓は、急速に出血を中止するけれども、それは血管損傷が永久的に回 復するまで長期間有効にフィブリンによって強化されなければならない。 血栓症は、止血機構の不適当な活性が、血管内血栓形成を生ずる病理学的状態 とみなすことができる。血小板の活性化および生じる血小板の凝集および血小板 因子分泌は、心臓血管および脳血管の血栓塞栓性疾患を包含する種々な病態生理 学的状態、例えば不安定なアンギナ、心筋梗塞、一過性脳虚血発作、発作、アテ ローム性動脈硬化症および糖尿病と関連する血栓塞栓性疾患と関係がある。これ らの疾患プロセスに対する 血小板の寄与は、特に損傷後の動脈壁において凝集物または血小板血栓を形成す る血小板の能力に由来する。 血小板は、血小板形状変化、顆粒内容物の分泌および凝集を生ずる広範囲の種 々なアゴニストによって活性化される。さらに、血小板の凝集は、損傷の部位に 活性化凝固因子を集中させることによって集中血餅形成を行うのに役立つ。アデ ノシンジホスフェート(ADP)、セロトニン、アラキドン酸、トロンビンおよび コラーゲンを包含するいくつかの内因性アゴニストが確認されている。血小板機 能の活性化および凝集にいくつかの内因性アゴニストが掛かり合っているために 、すべてのアゴニストに対して作用する阻害剤は、アゴニスト特異性である現在 利用可能な抗血小板薬剤よりもより有効な抗血小板剤を示す。 現在の抗血小板薬剤は、一つの型のアゴニストに対してのみ有効である。これ らは、アラキドン酸に対して作用するアスピリン:ADPに対して作用するチクロ ピジン;トロンボキサンA2に対して作用するトロンボキサンA2シンセターゼ阻害 剤または受容体拮抗薬およびトロンビンに対して作用するヒルジンを包含する。 最近、すべての既知のアゴニストに対する一つの共通の経路、すなわち血小板 凝集を仲介する膜タンパク質である血小板糖タンパク質IIb/IIIa複合体(GP II b/IIIa)が確認された。GP IIb/IIIaの最近の説明は、Phillips等Cell(1991)6 5:359-362により与えられている。GP IIb/IIIa拮抗薬の開発は、抗血小板治療 のための有望な新規な方法を示す。 GP IIb/IIIaは、刺激されない血小板上の可溶性タンパク質と結合しないけれ ども、活性化された血小板におけるGP IIb/IIIaは、4種の可溶性粘着タンパク 質、すなわちフィブリノーゲン、フォンウィレブランド因子、フィブロネクチン およびビトロネクチンと結合することが知ら れている。GP IIb/IIIaに対するフィブリノーゲンおよびフォンウィレブランド 因子の結合は、血小板を凝集させる。フィブリノーゲンの結合は、部分的に、GP IIb/IIIaと結合する粘着タンパク質に共通であるArg-Gly-Asp(RGD)認識配列に より仲介される。 GP IIb/IIIaのほかに、細胞外マトリックスリガンドまたは他の細胞粘着リガ ンドに結合し、それによって細胞−細胞および細胞−マトリックス粘着プロセス を仲介する他の細胞表面受容体が次々に確認されている。これらの受容体は、イ ンテグリンと称される遺伝子スーパーファミリーに属しそしてα−およびβ−サ ブユニットを含有するヘテロ二量体状のトランスメンブラン糖タンパク質からな る。インテグリンサブファミリーは、特有の特異性を有する粘着受容体を形成す る異なるα−サブユニットと組み合わされた共通のβ−サブユニットを含有して いる。現在まで、8種の異なるβ−サブユニットに対する遺伝子がクローン化さ れそして配列決定されている。 β1サブファミリーの2種の成員、α4/β1およびα5/β1は、種々な炎症性 プロセスに関連している。α4に対する抗体は、試験管内において滑膜内皮細胞 に対するリンパ球の粘着を防止する。このプロセスは、リウマチ様関節炎におい て重要である(VanDinther-Janssen等、J.Immunol.,1991,147:4207)。さらに 、モノクローナル抗α4抗体を使用した研究は、α4/β1がさらにアレルギー、 喘息および自己免疫疾患において役割を有しているということを証明している( Walsh等、J.Immunol.,1991,146:3419;Bochner等、J.Exp.Med.,1991,17 3:1553;Yednock等、Nature,1992,356:63)。抗α4抗体はまた、炎症の部位 に対する白血球の移動を遮断する(Issedutz等、J.Immunol.,1991,147:4178) 。 普通ビトロネクチン受容体と称されるαv/β3ヘテロ二量体は、β3インテグ リンサブファミリーの他の成員であってそして血小板、内皮細胞、黒色腫、平滑 筋細胞および破骨細胞の表面において説明されている(HortonおよびDavies,J .Bone Min.Res.1989,4:803−808;Davies等、J.Cell.Biol.1989,109 :1817-1826;Horton,Int.J.Exp.Pathol.,1990,71:741-759)。GP IIb/ IIIaと同様に、ビトロネクチン受容体は、RGD配列により仲介される方法で、種 々なRGD含有粘着タンパク質、例えばビトロネクチン、フィブロネクチン、VWF、 フィブリノーゲン、オステオポンチン、骨唾液タンパク質II(bone sialo prote inII)およびトロンボスポンデンと結合する。脈管形成、腫瘍進行および新生血 管形成におけるαv/β3の可能な役割は提案されている(Brooks等、Science,19 94,264:569-571)。骨吸収における重要な事象は、骨のマトリックスに対する 破骨細胞の粘着である。モノクローナル抗体を使用した研究は、αv/β3受容体 をこのプロセスに関連させそして選択的αv/β3拮抗薬は、骨吸収の遮断におい て利用性を有することを示唆している(Horton等、J.Bone Miner.Res.,1993, 8:239-247;Helfrich等、J.Bone Miner.Res.,1992,7:335-343)。 フィブリノーゲン結合を遮断しそして血小板血栓の形成を阻止するいくつかの RGD−ペプチド模倣化合物が報告されている。 欧州特許出願公開番号478,363は、一般式 を有する化合物に関する。 欧州特許出願公開番号478,328は、一般式 を有する化合物に関する。 欧州特許出願公開番号525,629(カナダ特許出願公開番号2,074,685に相当する )は、一般式 の化合物を開示している。 PCT特許出願93/07867は、一般式 を有する化合物に関する。 欧州特許出願公開番号512,831は、一般式 を有する化合物に関する。 上述した文献の何れも、以下に詳述する本発明の化合物を教示または示唆して いない。 1994年11月10日に出願された同時係属米国特許出願08/337,920は、一般式 を有する化合物に関する。本発明の化合物は予期できない有利な医薬的性質を有 するのである。 発明の要約 本発明は、インテグリン受容体に結合し、それによって細胞−マトリックスお よび細胞−細胞粘着プロセスを変化させる新規な非ペプチド化合物を提供する。 本発明の化合物は、哺乳動物における血栓症、炎症、骨退化、腫瘍、転移および 細胞凝集関連状態を治療するのに有用である。 本発明の一見地は、血小板糖タンパク質IIb/IIIa複合体の拮抗薬として有用 である以下に記載する式Iの新規な化合物を提供することである。本発明の化合 物は、血小板糖タンパク質IIb/IIIaの複合体に対するフィブリノーゲンの結合 を阻害しそして血小板の凝集を阻害する。本発明はまた、式Iのこのような化合 物を含有する医薬組成物、および血小板凝集を阻害するために、血栓崩壊剤とし て、および(または)血栓塞栓性疾患を治療するためにこのような化合物を使用 する方法に関する。 本発明はまた、式Iの化合物を、単独でまたは抗凝固剤、例えばワルファリン またはヘパリン;抗血小板剤、例えばアスピリン、ピロキシカムまたはチクロピ ジン;トロンビン阻害剤;または血栓崩壊剤、例えば組織プラスミノーゲンアク チベーター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはスレプトキナーゼ;また はこれらの組み合わせから選択され た1種以上の付加的な治療剤と一緒に投与することによって、心臓血管疾患、血 栓症または有害な血小板凝集、血栓崩壊後の再閉塞、再灌流損傷または再狭窄を 治療する方法を包含する。 本発明はまた、限定するものではないが、リウマチ様関節炎、喘息、アレルギ ー、成人呼吸窮迫症候群、移植片対宿主疾患、器官移植、敗血症性ショック、乾 癬、湿疹、接触性皮膚炎、骨粗鬆症、変形性関節炎、アテローム性動脈硬化症、 転移、創傷治癒、糖尿病性網膜症、炎症性腸疾患および他の自己免疫疾患を包含 する細胞粘着プロセスを伴う疾患を治療または予防するために使用することので きる新規な化合物、医薬組成物および方法を提供する。また、限定するものでは ないが、血栓塞栓性疾患を包含する細胞粘着関連疾患を治療するための式Iの化 合物を含む医薬投与単位を含有する1個以上の容器からなる医薬キットも、本発 明に包含される。 発明の詳細な説明 本発明は、インテグリン受容体に結合し、それによって細胞−マトリックスお よび細胞−細胞粘着プロセスを変化させる以下に記載する式Iの新規な非ペプチ ド化合物を提供する。本発明の化合物は、哺乳動物における血栓症、炎症、骨退 化、腫瘍、転移および細胞凝集関連状態を治療するのに有用である。 本発明の一見地は、血小板糖タンパク質IIb/IIIa複合体の拮抗薬として有用 である以下に記載する式Iの新規な化合物を提供することである。本発明の化合 物は、血小板糖タンパク質IIb/IIIaの複合体に対するフィブリノーゲンの結合 を阻害しそして血小板の凝集を阻害する。本発明はまた、式Iのこのような化合 物を含有する医薬組成物、および血小板凝集を阻害するために、血栓崩壊剤とし て、および(または)血栓塞栓性 疾患を治療するためにこのような化合物を使用する方法を包含する。 本発明は、両性イオンおよび医薬的に許容し得る塩形態、および立体異性形態 および立体異性形態の混合物、およびプロドラッグ形態を包含する式I の化合物からなる。 上記式において、 R1は、水素、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C7)シクロアルコキシカル ボニルまたはアリールオキシカルボニルであり; Yは、 ヒドロキシ、 C1〜C10アルキルオキシ、 C3〜C11シクロアルキルオキシ、 アリールC1〜C6アルキルオキシ、 C1〜C6アルキルカルボニルオキシC1〜C4アルキルオキシ、 C1〜C6アルキルオキシカルボニルオキシC1〜C4アルキルオキシ、 C3〜C7シクロアルキルカルボニルオキシC1〜C4アルキルオキシ、 C3〜C7シクロアルキルオキシカルボニルオキシC1〜C4アルキルオキシ、 C8〜C14アリールカルボニルオキシC1〜C4アルキルオキシ、 C1〜C6アルキルオキシC1〜C6アルキルカルボニルオキシC1〜C4アルキルオキシ 、 〔5−(C1〜C6)アルキル−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−4− イル〕メチルオキシ、 (5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−4−イル)メ チルオキシ、 (C1〜C4アルキル)2N−(C1〜C10)アルキルオキシ、 および モルホリノエトキシからなる群から選択されたものであり; アリールは、場合によっては独立してメチル、トリフルオロメチル、メトキシ 、アミノ、ジメチルアミノ、F、Cl、BrおよびIから選択された1〜3個の置換 分によって置換されていてもよいフェニルまたはナフチルである。 本発明の好ましい化合物は、 R1がH、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルまたはベンジルオキシカル ボニルである式Iの化合物である。 より好ましい化合物は、 R1がHであり;そして Yが ヒドロキシ、 メトキシ、 エトキシ、 イソプロポキシ、 n−プロポキシ、 n−ブトキシ、 第3ブトキシ、 イソブトキシ、 第2ブトキシ、 メチルカルボニルオキシメトキシ、 エチルカルボニルオキシメトキシ、 t−ブチルカルボニルオキシメトキシ、 シクロヘキシルカルボニルオキシメトキシ、 1−(メチルカルボニルオキシ)エトキシ、 1−(エチルカルボニルオキシ)エトキシ、 1−(t−ブチルカルボニルオキシ)エトキシ、 1−(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エトキシ、 i−プロピルオキシカルボニルオキシメトキシ、 シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメトキシ、 t−ブチルオキシカルボニルオキシメトキシ、 1−(i−プロピルオキシカルボニルオキシ)エトキシ、 1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エトキシ、 1−(t−ブチルオキシカルボニルオキシ)エトキシ、 ジメチルアミノエトキシ、ジエチルアミノエトキシ、 (5−メチル−1,3−ジオキサシクロペンテン−2−オン−4−イル)メトキ シ、 (5−(t−ブチル)−1,3−ジオキサシクロペンテン−2−オン−4−イル) メトキシ、 (1,3−ジオキサ−5−フェニル−シクロペンテン−2−オン−4−イル)メ トキシ、および 1−(2−(2−メトキシプロピル)カルボニルオキシ)エトキシ からなる群から選択されたものである、両性イオンおよび医薬的に許容し得る塩 形態、および立体異性形態および立体異性形態の混合物、およびプロドラッグ形 態を包含する式Iの化合物である。 本発明のもっとも好ましい化合物は、 N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4−ア ミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル〕−(S)−2,3−ジ アミノプロピオン酸; N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4−ア ミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(S)−イルアセチル〕−(S)−2,3−ジ アミノプロピオン酸; N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4−ア ミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル〕−(R)−2,3−ジ アミノプロピオン酸; N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4−ア ミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(S)−イルアセチル〕−(R)−2,3−ジ アミノプロピオン酸 から選択された、両性イオンおよび医薬的に許容し得る塩形態、およびメチルお よびエチルエステル形態を包含する化合物である。 本発明の好ましい化合物は、 N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4−ア ミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル〕−(S)−2,3−ジ アミノプロピオン酸; N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4−ア ミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル〕−(S)−2,3−ジ アミノプロピオン酸TFA塩; N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4−ア ミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル〕−(S)−2,3−ジ アミノプロピオン酸メタンスルホン酸塩; N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4−ア ミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル〕−(S)−2,3−ジ アミノプロピオン酸塩酸塩 から選択されたものである。 本発明において、上記式Iの化合物は、細胞−マトリックスおよび細胞−細胞 粘着プロセスの阻害剤として有用であるということが発見された。本発明は、式 Iの新規な化合物、および治療を必要とする宿主にこのような式Iの化合物の治 療的に有効な量を投与することからなる、細胞外マトリックスに対する異常な細 胞粘着から起こる疾患を予防または治療するためにこのような化合物を使用する 方法を包含する。 また本発明において、上記式Iの化合物は、糖タンパク質IIb/IIIa(GP IIb /IIIa)の阻害剤として有用であるということが発見された。 本発明の化合物は、すべての既知の内因性の血小板アゴニストによって誘発され る血小板の活性化および凝集を阻害する。 本発明はまた、式Iの化合物および医薬的に許容し得る担体からなる医薬組成 物を提供する。 本発明の式Iの化合物は、血栓塞栓性疾患を治療(予防を含む)するのに有用 である。本明細書において使用される“血栓塞栓性疾患”なる用語は、血小板活 性化および凝集が関連する状態、例えば血栓症、不安定なアンギナ、最初のまた は再発性の心筋梗塞、虚血性突然死、一過性脳虚血発作、発作、アテローム性動 脈硬化症、静脈血栓症、深静脈血栓症、血栓静脈炎、動脈塞栓症、冠および脳動 脈血栓症、心筋梗塞、脳塞 栓症、腎塞栓症、肺塞栓症、または糖尿病と関連したこのような疾患を包含する 動脈または静脈の心臓血管または脳血管血栓塞栓性疾患を包含する。上述した治 療方法は、前記式Iの化合物の治療的に有効な量を治療を必要とする哺乳動物に 投与することからなる。 本発明の式Iの化合物は、限定するものではないが、炎症、骨退化、リウマチ 様関節炎、喘息、アレルギー、成人呼吸窮迫症候群、移植片対宿主疾患、器官移 植拒絶、敗血症性ショック、乾癬、湿疹、接触性皮膚炎、骨粗鬆症、変形性関節 炎、アテローム性動脈硬化症、腫瘍、転移、糖尿病性網膜症、炎症性腸疾患およ び他の自己免疫疾患を包含する、細胞粘着プロセスが関連する他の疾患を治療ま たは予防するのに有用である。本発明の式Iの化合物は、または創傷治癒するの にも有用である。 本発明の化合物は、哺乳動物における血小板に対するフィブリノーゲンの結合 を阻害するために、血小板の凝集を阻害するために、血栓形成または塞栓形成を 処理するために、または血栓または塞栓形成を予防するために有用である。本発 明の化合物は、哺乳動物におけるフィブリノーゲンの受容体部位においてフィブ リノーゲンが作用することを遮断する医薬として使用することができる。 本発明の化合物は、血小板膜糖タンパク質複合体IIb/IIIa受容体に対するフ ィブリノーゲンの結合を阻害することによって血栓症を予防することが望まれる 患者に投与することができる。これらの化合物は、動脈および器官の処置および (または)血小板と人工表面との相互作用が血小板凝集および消耗を招く、およ び凝集した血小板が血栓および血栓塞栓を形成する末梢動脈に対する手術(動脈 移植、頸動脈動脈血管内膜切除)においておよび心臓血管手術において有用であ る。本発明の化合物は、血栓および血栓塞栓の形成を阻止するために、これらの 手術患者に 投与することができる。 体外循環は、血液に酸素を送り込むために心臓血管手術において日常的に使用 されている。血小板は、体外循環の表面に粘着する。粘着は、血小板膜上のGP I Ib/IIIaと体外循環の表面に吸着されたフィブリノーゲンとの間の相互作用に依 存する。人工表面から放出された血小板は、恒常性機能障害を示す。本発明の化 合物は、このような生体外粘着を阻止するために投与することができる。 本発明の化合物は、生物学的試料における細胞粘着を阻止するために、他の生 体外適用に対して使用することができる。 これらの化合物の他の適用としては、血栓崩壊治療中および該治療後の血小板 血栓症、血栓塞栓症および再閉塞の予防、並びに冠および他の動脈の血管形成術 後および冠動脈バイパス手術後の血小板血栓症、血栓塞栓症および再閉塞の予防 が含まれる。本発明の化合物はまた、心筋梗塞を予防するために使用することも できる。本発明の化合物は、血栓塞栓性疾患を治療するための血栓崩壊剤として 有用である。 本発明の化合物はまた、抗凝固剤または凝固阻害剤、例えばヘパリンまたはワ ルファリン;抗血小板剤または血小板阻害剤、例えばアスピリン、ピロキシカム またはチクロピジン;トロンビン阻害剤、例えばヒルジンまたはアルガトロバン ;または血栓崩壊剤またはフィブリン溶解剤、例えばプラスミノーゲンアクチベ ーター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼから選択 された1種以上の付加的な治療剤と組み合わせて投与することもできる。 本発明の式Iの化合物は、1種以上の上述した付加的な治療剤と組み合わせて 投与し、それによって、所望の治療効果を達成するのに必要なそれぞれの薬剤の 投与量を減少することができる。すなわち、本発明の 組み合わせ治療によって、それぞれの成分を低い投与量で使用できるようになり 、それぞれの成分の不利な毒性作用が減少する。低い投与量は、化合物の副作用 の可能性を最小化し、それによって単一の剤として使用した場合のそれぞれの成 分の安全な範囲に対して、その範囲を広げることになる。このような組み合わせ 治療は、血栓塞栓性疾患の治療に対して相乗的なまたは相加的な治療効果を達成 するために使用することができる。 “治療的に有効な量”なる用語は、単独でまたは付加的な治療剤と組み合わせ て細胞また哺乳動物に投与した場合に、血栓塞栓疾患状態または疾患の進行を阻 止または改善するのに有効である式Iの化合物の量を意味する。 “組み合わせて投与する”または“組み合わせ治療”なる用語は、式Iの化合 物および1種以上の付加的な治療剤を、治療すべき哺乳動物に同時的に投与する ことを意味する。組み合わせて投与する場合、それぞれの成分は、同時にまたは 異なる時点において任意の順序で引き続き投与することができる。すなわち、そ れぞれの成分は、所望の治療効果を与えるために、時間的に十分に近くなければ ならないけれども別個に投与することができる。 本明細書において使用される“抗凝固剤”(または凝固阻害剤)なる用語は、 血液凝固を阻害する剤を意味する。このような剤としては、ワルファリン(クマ ジンTMとして入手できる)およびヘパリンが含まれる。 本明細書において使用される“抗血小板剤”(または血小板阻害剤)なる用語 は、血小板の凝集、粘着または粒分泌を阻害することによるような血小板機能を 阻害する剤を意味する。このような剤としては、種々な既知の非ステロイド抗炎 症薬剤(NSAIDS)、例えばアスピリン、イブプロ フェン、ナプロキセン、スリンダック、インドメタシン、メフェナメート、ドロ キシカム、ジクロフェナック、スルフィンピラゾンおよびピロキシカム(その医 薬的に許容し得る塩またはプロドラッグを包含する)が含まれる。NSAIDSのうち 、アスピリン(アセチルサリチル酸またはASA)およびピロキシカムが好ましい 。ピロキシカムは、Pfizer Inc.(New York,NY)からフェルダンTMとして商業的 に入手できる。他の適当な抗血小板剤としては、チクロピジン(その医薬的に許 容し得る塩またはプロドラッグを包含する)が含まれる。チクロピジンもまた、 使用において胃腸管に対しておだやかであることが知られているので、好ましい 化合物である。さらに他の適当な血小板阻害剤としては、トロンボキサン−A2− 受容体拮抗薬およびトロンボキサン−A2−シンセターゼ阻害剤、ならびにその医 薬的に許容し得る塩またはプロドラッグが含まれる。 本明細書において使用される“トロンビン阻害剤”(または抗トロンビン剤) なる用語は、セリンプロテアーゼトロンビンの阻害剤を意味する。トロンビンを 阻害することによって、種々なトロンビン仲介プロセス、例えばトロンビン仲介 血小板活性化(すなわち、例えば血小板の凝集、および(または)プラスミノー ゲンアクチベーター阻害剤−1および(または)セロトニンの顆粒分泌)および (または)フィブリン形成が破壊される。このような阻害剤としては、ボロアル ギニン誘導体およびボロペプチド、ヒルジンおよびアルガトロバン(その医薬的 に許容し得る塩およびプロドラッグを包含する)が含まれる。ボロアルギニン誘 導体およびボロペプチドとしては、ボロン酸のN−アセチルおよびペプチド誘導 体、例えばリジン、オルニチン、アルギニン、ホモアルギニンおよびその相当す るイソチオウロニウム類似体のC−末端α−アミノボ ロン酸誘導体が含まれる。本明細書において使用されるヒルジンなる用語は、ヒ ルジン類似体と称されるヒルジンの適当な誘導体または類似体、例えばジスルフ ァトヒルジンを包含する。ボロペプチドトロンビン阻害剤としては、Kettner等 のU.S.特許5,187,157および欧州特許出願公開番号293 881 A2に記載されている 化合物が含まれる。これらの特許の開示は、参照により本明細書に加入する。他 の適当なボロアルギニン誘導体およびボロペプチドトロンビン阻害剤としては、 PCT出願公開番号92/07869および欧州特許出願公開番号471 651 A2に開示されて いる化合物が含まれる。これらの特許の開示は、参照により本明細書に全部加入 する。 本明細書において使用される“血栓崩壊剤”または“フィブリン溶解剤”なる 用語は、血餅(血栓)を溶解する剤を意味する。このような剤としては、組織プ ラスミノーゲンアクチベーター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはスト レプトキナーゼ(その医薬的に許容し得る塩またはプロドラッグを包含する)が 含まれる。組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)は、South San Francisco .CaliforniaのGenentechInc.から商業的に入手することができる。本明細書に おいて使用されるアニストレプラーゼなる用語は、例えば欧州特許出願No.028, 489に記載されているようなアニソイル化プラスミノーゲンストレプトキナーゼ アクチベーター複合体を意味する。この特許の開示は、参照により本明細書に全 部加入する。アニストレプラーゼは、エミナーゼTMとして商業的に入手すること ができる。本明細書において使用されるウロキナーゼなる用語は、二重および単 一鎖のウロキナーゼを示す。後者はまた、本明細書においてプロウロキナーゼと 称される。 このような付加的な治療剤と組み合わせた本発明の式Iの化合物の投 与によって、単独の化合物および剤以上の効能上の利点が得られ、しかも同時に それぞれの化合物を低い投与量で使用できるようになる。低い投与量は、副作用 の可能性を最小にし、それによって安全性の範囲を広げることができる。 GP IIb/IIIaは、転移性腫瘍細胞において過剰発現することが知られている。 本発明の化合物または組み合わせ生成物はまた、転移性癌の治療(予防を含む) に対しても有用である。 本発明の化合物はまた、血小板GP IIb/IIIaに対するフィブリノーゲンの結合 が関連する試験または検査における標準または参照化合物として、例えば品質標 準または比較対照としても有用である。このような化合物は、例えばGP IIb/II Iaが関連する医薬研究に使用するために商業的キットにおいて用いることができ る。本発明の化合物はまた、血小板GP IIb/IIIaが関連する診断検査に使用する こともできる。 本明細書に記載した化合物は、不斉中心を有することができる。とくにことわ らない限り、すべてのキラル、ジアステレオマーおよびラセミ形態が本発明に包 含される。C=N二重結合の幾何学的異性体もまた本明細書に記載した化合物に おいて存在することができ、そしてすべてのこのような安定な異性体が本発明に おいて企図される。理解されるように、不斉的に置換された炭素原子を含有する 本発明の化合物は、光学的に活性な形態またはラセミ形態で単離することができ る。例えばラセミ形態の分割によってまたは光学的に活性な出発物質からの合成 によって光学的に活性な形態を製造することは、当該技術においてよく知られて いる。特定の立体化学的または異性体形態が具体的に示されない限りは、すべて のキラル、ジアステレオマー、ラセミ形態およびすべての幾何学的異性形態の構 造が企図される。 置換分および(または)変数の組み合わせは、このような組み合わせが安定な 化合物をもたらす場合にのみ可能である。安定な化合物または安定な構造なる用 語は、反応混合物からの有用な程度の純度への単離および有効な治療剤への処方 に十分に耐えて残存する化合物を意味する。 本明細書において使用される“医薬的に許容し得る塩”なる用語は、式Iのも との化合物が式Iの化合物の酸塩または塩基塩の製造によって変性された開示化 合物の誘導体を意味する。医薬的に許容し得る塩の例としては、限定するもので はないが、アミンのような塩基性残基の鉱酸または有機酸塩;カルボン酸のよう な酸性残基のアルカリまたは有機塩;などがあげられる。 “プロドラッグ”は、このようなプロドラッグを哺乳動物に投与したときに生 体内において式Iの活性なもとの薬剤を放出する共有的に結合したキャリヤーで あるとみなされる。式Iの化合物のプロドラッグは、変性化合物が日常的な操作 または生体内でもとの化合物に開裂されるような方法で、化合物中に存在する官 能基を変性することによって製造される。プロドラッグは、アミノまたはカルボ キシル基が、哺乳動物に投与したときに開裂してそれぞれ遊離アミノまたはカル ボキシル基を形成するような何れかの基に結合している式Iの化合物を包含する 。典型的なカルボキシルプロドラッグの例は、Yの定義に包含される。典型的な アミノプロドラッグの例は、R1の定義に包含される。 式Iの化合物の医薬的に許容し得る塩は、例えば非毒性の無機酸または有機酸 から形成された式Iの化合物の慣用の非毒性塩または第4級アンモニウム塩を包 含する。例えば、このような慣用の非毒性塩としては、無機酸、例えば塩酸、臭 化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などから誘導された塩、および 有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、 コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、 アスコルビン酸、パモイック酸(pamoic acid)、マレイン酸、ヒドロキシマレ イン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸 、2−アセトキシ安息香酸、フマール酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン 酸、エタンジスルホン酸、蓚酸、イセチオン酸などから製造された塩が含まれる 。 本発明の医薬的に許容し得る塩は、慣用の化学的方法によって、塩基性または 酸性部分を含有する式Iの化合物から合成することができる。一般に、塩は適当 な溶剤または溶剤の種々な組み合わせ中において、遊離の塩基または酸を化学量 論的な量のまたは過剰の所望の塩形成無機酸または有機酸または塩基と反応させ ることによって製造される。 式Iの酸と適当な量の塩基との医薬的に許容し得る塩の製造に際して使用され る塩基は、例えばアルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化物、例えばナトリウ ム、カリウム、リチウム、カルシウムまたはマグネシウムの水酸化物、またはア ミンのような有機塩基、例えばジベンジルエチレンジアミン、トリメチルアミン 、ピペリジン、ピロリジン、ベンジルアミンなど、または第4級アンモニウムヒ ドロキシド、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどである。 上述したように、本発明の化合物の医薬的に許容し得る塩は、水もしくは有機 溶剤またはこれらの2種の混合物中において、遊離の酸または塩基形態のこれら の化合物を、それぞれ化学量論的な量の適当な塩基または酸と反応させることに よって製造することができる。一般に、非水性の媒質、例えばエーテル、酢酸エ チル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルが好ましい。適当な 塩のリストは、Remington's Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publis hing Company,Easton,PA,1985,p.1418に見出される。この文献の開示を、参照に より本明細書に加入する。合成 本発明の化合物は、有機合成の技術に精通する者によく知られている多数の方 法で製造することができる。本発明の化合物は、合成有機化学の技術において知 られている合成方法または当業者によって理解されるようなそれに対する変形方 法と一緒に、以下に記載する方法を使用して合成することができる。好ましい方 法としては、限定するものではないが、以下に記載する方法が含まれる。本明細 書に引用されたすべての文献を、参照により本明細書に加入する。 以下の略号を使用した。 β−Ala 3−アミノプロピオン酸 Boc 第3ブチルオキシカルボニル Boc2O ジ第3ブチルジカーボネート BOP ベンゾトリアゾリル−N−オキシートリス(ジメチルアミノ) −ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート pyBOP ベンゾトリアゾリル−N−オキシ−トリス(ピロリジノ)−ホ スホニウムヘキサフルオロホスフェート BSTFA N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロメチルアセトア ミド Cbz ベンジルオキシカルボニル DCC 1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド DEAD アゾジカルボン酸ジエチル DEC 1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイ ミド塩酸塩 DIEA ジイソプロピルエチルアミン DCHA ジシクロヘキシルアミン DCM ジクロロメタン DMAP 4−ジメチルアミノピリジン DMF N,N−ジメチルホルムアミド EtOAc 酢酸エチル EtOH エチルアルコール HOBt 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール IBCF クロロギ酸イソ−ブチル LAH 水素化アルミニウムリチウム NCS N−クロロサクシンイミド NMM N−メチルモルホリン PPh3 トリフェニルホスフィン pyr ピリジン TBTU 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テト ラメチルウロニウムテトラフルオロボレート TEA トリエチルアミン TFA トリフルオロ酢酸 THF テトラヒドロフラン Z ベンジルオキシカルボニル 本発明の化合物を合成するための有利な方法は、式Iの化合物中に存在するイ ソオキサゾリン環を製造するために、適当なジポーラロフィルとニトリルオキシ ドとの双極付加環化を利用するものである(1,3−双極付加環化化学の論評につい ては、1,3-Dipolar Cycloaddition Chemistry(Padwa ed.),Wiley,New York,1 984;KanemasaおよびTsuge, Heterocycles 1990,30,719参照)。 スキームIは、本発明の第2の実施化の化合物への一つの合成順序を説明する 。Liu等の方法(J .Org.Chem.1980,45,3916)によって、適当に置換された ヒドロキシルアミンを、DMF中でNCSで処理する。それから、得られたヒドロキシ ミノイルクロライドを、TEAを使用して反応系内で脱ハロゲン化水素化してニト リルオキシドを得、これを適当に置換されたアルケン、例えばビニル酢酸または そのエステルに対する1,3−双極付加環化に付してイソオキサゾリンを得る。ま たは、オキシムを酸化的に塩素化し、脱塩化水素化しそして得られたニトリルオ キシドを、Leeの方法(Synthesis 1982,508)によって相間移動条件下で適当な アルケンによってトラップすることができる。存在する場合は、有機合成の技術 に精通する者に知られている慣用の方法を使用して、エステルを加水分解して所 望の酸を得る。ニトリルのようなアルカリ感受性官能を含有する中間体は、Laga nisおよびEhenardの操作(Tetrahedron Lett.1984,25,5831)によってナトリ ウムトリメチルシラノレートを使用して、または水性塩酸によって、すぐれた化 学選択性をもって脱エステル化することができる。TBTU、BOP、pyBOPまたはDCC /HOBtのような標準カップリング試薬を使用した、適当に置換されたα,β−ジ アミノエステルに対する得られた酸のカップリングによって、ニトリル−アミド が得られる。それから、ニトリルを標準条件下でイミデートまたはチオイミデー トを経てアミジンに変換する。必要な場合は、エステルの加水分解は、塩基性( LiOH,THF/H2O)または酸性(水性塩酸)条件を使用してまたはエステラーゼを 使用して実施することができる。スキームI 本発明の範囲内の化合物を製造する関連した方法の例は、スキームIIにおいて 説明される。相当するアミジンへの3−(4−シアノフェニル)−イソオキサゾ リン−5−イル酢酸の変換、次いでBoc−誘導体としての保護および鹸化によっ て、3−(4−Boc−アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5−イル酢酸が得 られる。このものを、図示したようにα,β−ジアミノ酸エステルとカップリン グさせる。鹸化および酸性脱保護によって遊離酸が得られる。スキームII N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−スルホニル)−2,3−ジアミノプロ ピオン酸メチルは、L−異性体に対してスキームIIIに示したように、N2−Cbz− 2,3−ジアミノプロピオン酸から入手することができる。スキームIII R1がアミジンプロドラッグ、例えばアルコキシカルボニルなどである本発明の 化合物は、遊離アミジンを活性化されたカルボニル誘導体、例えばクロロギ酸ア ルキルと反応させることによって製造される。本発明の化合物において、このよ うなアシル−窒素基への遊離アミジンの変換は、場合によっては、スキームIIに おいてt−ブチルオキシカルボニルによって説明されるように、イソオキサゾリ ン酢酸とα,β−ジアミノ酸とのカップリングの前に遂行することができる。 Yがオキシアルコキシ基、例えばアルコキシカルボニルオキシアルコキシであ る本発明の化合物は、当該技術に精通する者に知られている操作を使用して、沃 化物源、例えば沃化テトラブチルアンモニウムまたは沃化カリウム、および酸捕 捉剤、例えばトリエチルアミンまたは炭酸カリウムの存在下において、式Iの適 当に保護されたカルボン酸と、例えばアルコキシカルボニルオキシアルキルクロ ライドと反応させることに よって製造することができる。 本発明の化合物およびその製造は、さらに、以下の操作および実施例によって 理解することができる。これらの実施例は、例示であって、本発明の範囲を限定 するものではない。 実施例 1 メチルN2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)(S)−2,3−ジア ミノプロピオネート塩酸塩 A:メチルN2−Cbz−L−2,3−ジアミノプロピオネートHCl塩 0℃でMeOH(2l)中に溶解したN2−Cbz−L−2,3−ジアミノプロピオン酸(Bac hem,220g、0.923mol)の溶液にチオニルクロリド(76ml、1.04mol)を20分かけて 加えた。その溶液を一夜(18時間)室温に加温し、次いで濃縮して固形物を得た。 その固形物をCHCl3-MeOHから結晶化して所望のエステル172g(64%)を得た。1 H NMR(DMSO-d6):δ 8.38(b,3H),7.96(d,1H),7.38(m,5H),5.05(s,2H), 4.44(m,1H),3.66(s,3H),3.14(m,2H)。 B:メチルN2−Cbz−N3−Boc−L−2,3−ジアミノプロピオネート 氷浴中で冷却した、CH2Cl2(2l)中に溶解したメチルN2−Cbz−(S)−2,3−ジ アミノプロピオネートHCl塩(172g、0.596mol)およびジ−tert−ブチルジカーボ ネート(129.05g、0.591mol)の溶液にNaHCO3(1200ml、0.96mol)の飽和溶液を 加え、その溶液を一夜(18時間)室温に加温した。各層を分離し、その水性層をCH2 Cl2(2×500ml)で洗浄した。合一した有機物をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4 )、次いで濃縮した。得られた白色固形物をヘキサン(3×500ml)で摩砕し、真 空乾燥して所望物質195.99g(93%)を得た。1 H NMR(DMSO-d6):δ 7.60(d,1H),7.35(m,5H),6.88(t,1H), 5.02(s,2H),4.14(m,1H),3.60(s,3H),3.28(m,2H),1.37(s,9H)。 C:メチルN3−Boc−(S)−2,3−ジアミノプロピオネート EtOH(300ml)中に溶解したメチルN2−Cbz−N3−Boc−(S)−2,3−ジアミノプロ ピオネート(54.7g、0.155mol)の溶液に10%Pd/C(4.0g)を加えた。その混合物を パール(Parr)装置上に置き、50p.s.i.で一夜(18時間)水素化した。触媒を珪藻土 に通してろ過し、ろ過ケーキをEtOH(3×50ml)で洗浄し、ろ液を真空中で濃縮し 、次いで真空下に置いて遊離塩基アミン32.63g(96%)を金色の粘稠性液体として 得た。1 H NMR(DMSO-d6):δ 8.20(s,1H),6.90(t,1H),5.36(b,3H),3.61(9s,3H) ,3.51(t,1H),3.18(t,2H),1.38(s,9H)。 D:メチルN2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−Boc− (S)−2,3−ジアミノプロピオネート 0℃でCH2Cl2(300ml)中に溶解したメチルN3−Boc−(S)−2,3−ジアミノプロ ピオネート(22.05g、101mmol)の溶液に3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−ス ルホニルクロリド(20.0g、102mmol)を加えた。この混合物に、CH2Cl2(50ml)中に 溶解したEt3N(16.2ml、116mmol)の溶液を30分かけて加え、得られた混合物を一 夜(18時間)そのままで室温に加温した。その混合物を0.1M HCl、飽和NaHCO3およ びブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、次いで真空中で濃縮した。フラッシュク ロマトグラフィー(0〜8%MeOH-CHCl3)にかけて精製し、次に適当なフラクショ ンを真空中で濃縮し、そして恒量になるまで残留物を真空下において所望のスル ホンアミド31.56g(83%)を粘稠性油状物として得た。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ 6.14(bs,1H),5.04(bt,1H),3.97(bs,1H),3.66 (s,3H),3.50(m,2H),3.15(bq,J=7.3Hz,1H),2.62(s, 3H),2.42(s,3H),1.43(s,9H)。 E:メチルN2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−(S)−2,3 −ジアミノプロピオネート塩酸塩 そのままのメチルN2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3 −Boc−(S)−2,3−ジアミノプロピオネート(31.56g、83.62mmol)に4M HCl/ ジオキサン(100ml、400mmol)を加えた。得られた溶液を室温で4時間撹拌し、そ れを真空中で濃縮して油状物を得た。エーテル(3×10ml)で摩砕し、次いで真空 乾燥して所望のアミン28.24gを得たが、それはまだ30モル%の残留ジオキサンを 含有していた(75%収率)。1 H NMR(300MHz,CDCl3,分割不十分):δ 8.23(bs,3H),8.05(bs,1H),4.47(b s,1H),3.64(m,2H),3.50(m,2H),3.58(s,3H),3.13(m,1H),2.61(s,3H) ,2.43(s,3H)。 実施例 2 4−シアノベンズアルドキシム この物質はKawase and Kikugawa(J .Chem.Soc.,Perkin Trans I 1979,643) による方法に従って4−シアノベンズアルデヒドから製造された。1:1 EtOH :ピリジン(10ml)中に溶解した4−シアノベンズアルデヒド(1.31g、10mmol)の 溶液にヒドロキシルアミン塩酸塩(0.70g、10mmol)を加えた。得られた溶液を室 温で18時間撹拌し、真空中で濃縮して半分の容量にした。この溶液に氷水を加え 、溶液から生成物を結晶化させた。EtOH−水から再結晶し、次いでP2O5で乾燥し て所望のオキシム1.46g(100%)を得た。 融点:167.8〜169.4℃。 実施例 3 3−(4−シアノフェニル)イソオキサゾリン−5(R,S)−イル酢酸 室温でテトラヒドロフラン(3l)中に溶解した4−シアノベンズアルドキシム (実施例2参照)(312g、2.13mol)の溶液にビニル酢酸(552g、6.41mol)を加えた。 その黄色溶液を氷浴中に冷却し、次亜塩素酸ナトリウム溶液(5200ml)を2時間か けて滴加した。室温で一夜撹拌後に、5%クエン酸溶液で反応を止め、エーテル 200mlで希釈した。各層を分離し、その水性層をクエン酸で酸性化してpH4にし た。酸性層をエーテル200mlで2回洗浄し、エーテル層を合一し、飽和炭酸水素 ナトリウム溶液で抽出した。塩基性層をクエン酸で酸性化した後に、生成物をエ ーテル400ml中に抽出した。有機層を水150mlで3回、ブラインで1回洗浄し、乾 燥し(MgSO4)、次いで濃縮して3−(4−シアノフェニル)イソオキサゾリン−5 −イル酢酸220gを白色固形物として得た。25%水/エタノールから再結晶して、 分析的に純粋な物質165gを得た。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ 7.77-7.76(d,J=1.8Hz,2H),7.72-7.71(d,J=1.8H z,2H),5.22-5.14(m,1H),3.63-3.54(dd,J=10.6Hz,16.8Hz,1H),3.19-3.1 1(dd,J=7.3Hz,16.8Hz,1H),3.00-2.93(dd,J=6.2Hz,16.5Hz,1H),2.79-2.7 2(dd,J=7.3Hz,16.5Hz,1H); IR(KBr): 3202,2244,1736,1610,1432,1416 ,1194,1152,928,840,562cm-1。 元素分析値(C12H10N2O3として): 計算値:C 62.61; H 4.38; N 12.17 実測値:C 62.37; H 4.47; N 11.71 実施例 4 3−(4−シアノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イル酢酸および3−(4− シアノフェニル)イソオキサゾリン−5(S)−イル酢酸 これらの物質は3−(4−シアノフェニル)イソオキサゾリン−5(R,S)−イル酢 酸(実施例3)の分割により得られた。ラセミ化合物を2×50cmのキラルパック(C hiralpak)ADカラムで10℃において0.1%TFA/EtOHを使用することにより分割し て、5(S)異性体(より速く溶離する)および5(R)異性体(より遅く溶離する)を得た 。あるいはまた、それらのイソオキサゾリンの5(S)異性体のシンコニジン塩をア セトンから結晶化することによりこれら異性体を分割し、母液中に5(R)異性体を 残した。その結晶性シンコニジン塩の絶対立体化学はX線結晶法により5(S)であ ると決定された。 実施例 5 3−(4−N−t−ブトキシカルボニルアミジノフェニル)イソオキサゾリン−5( R,S)−イル酢酸 A:メチル3−(4−メトキシイミノフェニル)イソオキサゾリン−5(R,S)−イル アセテート塩酸塩 無水メタノール200ml中に懸濁した3−(4−シアノフェニル)−5(R,S)−イソ オキサゾリン−5−イル酢酸(実施例3で製造された、23.1g、100mmol)の懸濁液 を氷浴中で冷却し、乾燥HClガスを透明な溶液が得られるまでその反応混合物中 に泡立たせた。その添加の全時間は約3時間であった。反応フラスコを密閉し、 反応混合物を撹拌しながら約24時間かけて室温に加温した。この時点でそのメタ ノール性溶液を無水エーテル600ml中に注ぎ、生成物を沈殿させ、得られたスラ リーを2.5時間−25℃に冷却した。次いでスラリーをさらに別の冷却された無水 エーテル100mlで希釈した。沈殿物をろ過し、冷却した無水エーテル100mlずつで 2回洗浄し、窒素下で吸引乾燥して塩酸塩23.3g(73%)を得た。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ 12.9(bs,1H),12.2(bs,1H),8.46(d, J=8.8Hz,2H),7.86(d,J=8.8Hz,2H),5.20(bm,1H),4.59(s,3H),3.74(s,3 H),3.53(dd,J=16.8,10.6Hz,1H),3.15(dd,J=16.8,7.7Hz,1H),2.90(dd, J=16.1,6.2Hz,1H),2.70(dd,J=16.1,7.3Hz,1H),1.77(bs,1H);CIMS(NH3 ,e/z,同位体存在比):277(M+H)+,100%。 B:メチル3−(4−アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R,S)−イルアセテ ート塩酸塩 無水メタノール中の1Mアンモニア500ml中に懸濁したメチル3−(4−メトキ シイミノフェニル)−5(R,S)−イソオキサゾリン−5−イルアセテート塩酸塩(22 .9g、73.0mmol)の懸濁液を室温で14時間撹拌し、その間に全ての固形物を溶解し た。その溶液を真空中で濃縮して粗塩酸塩22.1g(100%)を黄褐色固形物として得 た。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ 9.6-9.2(b),7.91(d,J=8.8,2H),7.87(d,J=8.8 ,2H),5.08(bm,1H),3.64(s,3H),3.3-3.1(m,2H),2.8(m,2H); MS(ESI,e/z,同位体存在比):264,(M+H)+,100%。 C:メチル3−(4−N−ブトキシカルボニルアミジノフェニル)イソオキサゾリ ン−5(R,S)−イルアセテート 氷浴で冷却したDMF(350ml)中に溶解したメチル3−(4−アミジノフェニル)イ ソオキサゾリン−5−イルアセテート(21.6g、72.5mmol)の溶液に、トリエチル アミン(20.2ml、145mmol)およびジ−tert−ブチルジカルボネート(17.4g、79.8m mol)を加えた。その混合物を室温に加温し、16時間撹拌した。反応混合物を撹拌 しながら水(1500ml)中に注いだ。白色沈殿が生成し、次いでそれをろ過し、窒素 下フィルター上で乾燥して標記化合物19.6g(74.8%)を白色固形物として得た。 MS(ESI,e/z,同位体存在比):362(M+H)+;306(M+H-tBu)+1 H NMR(300MHz,d6-DMSO):δ 7.90(d,J=8.4Hz,2H),7.70(d,J=8.4Hz,2H), 5.14(m,1H),3.74(s,3H),3.56(dd,J=6.8,6.8Hz,1H),3.14(dd,J=6.8,6. 8Hz,1H),2.90(dd,J=6.1,6.1Hz,1H),2.68(dd,J=6.1,6.1Hz,1H),1.56(s ,9H);13 C NMR(60MHz,d6-DMSO):δ 170.93,165.76,164.04,156.86,136.24,132. 79,128.51,126.91,78.35,77.89,51.98,39.58,39.31,28.46。 D:3−(4−N−t−ブトキシカルボニルアミジノフェニル)イソオキサゾリン −5(R,S)−イル酢酸 メタノール(500ml)中に溶解したメチル3−(4−N−ブトキシカルボニルアミ ジノフェニル)イソオキサゾリン−5−イルアセテート(18.95g、52.4mmol)の溶 液に、22℃で水(75ml)中における水酸化リチウム一水和物(2.42g、57.7mmol)の 溶液を加えた。混合物を22℃で16時間撹拌し、次いでろ過した。ろ液を減圧下で 蒸発させてメタノールを除去した。残留水性相を氷浴で冷却し、6Nおよび1N のHClで酸性化してpH4にした。白色固形物が沈殿し、それを−4℃で一夜放置 した。固形物をろ過し、窒素下フィルター上で乾燥して標記化合物17.74g(97.4 %)を灰色がかった白色の粉末として得た。1 H NMR(300MHz,d6-DMSO):δ 7.94(d,J=8.4Hz,2H),7.78(d,J=8.4Hz,2H), 5.04(m,1H),3.62(dd,J=6.8,7.2Hz,1H),3.22(dd,J=7.2,7.2Hz,1H),2.6 8(d,J=7.0Hz,2H),1.50(s,9H);13 C NMR(60MHz,d6-DMSO):δ 171.91,165.58,158.61,156.76,133.87,132. 78,129.43,126.87,81.55,78.39,40.44,39.30,28.27; MS(ESI,m/e,相対強度):348(M+H)+;292(M+H-tBu)+。 実施例 6 N2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3−(4−アミ ジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R,S)−イルアセチル]−(S)−2,3−ジアミ ノプロピオネートトリフルオロアセテート塩 A:メチルN2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3− (4−N−t−ブトキシカルボニルアミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R,S) −イルアセチル]−(S)−2,3−ジアミノプロピオネート メチルN2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−Boc−( S)−2,3−ジアミノプロピオネート(実施例1で製造された、526mg、1.40mmol) を4M HCl/ジオキサン(10ml、40mmol)とともに25℃で撹拌した。2.5時間後に 揮発性物質を真空中で除去し、残留するHCl/ジオキサンをトルエンの添加およ び蒸発を繰り返すことにより除去した。残留物に3−(4−N−t−ブトキシカ ルボニルアミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R,S)−イル酢酸(実施例5で製 造された、510mg、1.47mmol)、TBTU(480mg、1.50mmol)およびDMF(15ml)を加えた 。トリエチルアミン(0.830ml、603mg、5.97mmol)を加え、その反応混合物を25℃ で一夜撹拌した。その混合物を水(70mL)で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。 合一した有機抽出物を水で2回、5%フタル酸水素カリウム緩衝液pH4(25ml)、 5%炭酸水素ナトリウム水溶液(25ml)およびブラインで洗浄した。MgSO4で乾燥 した後に揮発性物質を除去し、フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)によ り精製して所望の生成物0.598gを96%純度で得た。その純度は分析用HPLC(4.6mm ×25cm C18逆相、1ml/分、20分間での0.05%TFA/10〜90%AcCN/水の勾配、1 2.9分における生成 物)により評価された。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ 7.84(m,2H),7.63(m,2H),6.52(bm,1H),6.07(b d,1H),5.11(bm,1H),4.02(bm,1H),3.66/3.67(2s,3H,ジアステレオマー ,メチルエステル),3.67-3.45(m,3H),3.15(m,1H),2.60/2.61(2s,3H,ジ アステレオマー,イソオキサゾールメチル),2.76-2.55(m,2H),2.38/2.41(2s ,3H,ジアステレオマー,イソオキサゾールメチル),1.56(s,9H,t-Bu); MS(ESI):m/e 607.2(M+H)+。 B:N2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3−(4− N−t−ブトキシカルボニルアミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R,S)−イ ルアセチル]−(S)−2,3−ジアミノプロピオネート THF/MeOH/水1:1:1の15ml中に溶解したメチルN2−(3,5−ジメチルイソ オキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3−(4−N−t−ブトキシカルボニル アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R,S)−イルアセチル]−(S)−2,3−ジ アミノプロピオネート200mg(0.329mmol)の溶液にLiOH 138mg(3.29mmol)を加えた 。2時間後に分析用HPLC(前記Aに記載の条件参照、11.7分における生成物)は反 応が97%完了したことを示した。揮発性物質の除去およびフラッシュクロマトグ ラフィーによる精製により、91%純度(前記AのHPLC条件参照)の所望生成物0.16 4gを遊離酸とリチウム塩との混合物(元素分析による0.55% Liにより指摘される )として得た。1 H NMR(300MHz,DMSO-d6):δ 8.02(d,J=8.0Hz,2H),7.96(m,1H),7.75(dd, J=1.5,8.4Hz,2H),5.02(m,1H),3.58-3.08(m,5H),2.55(s,3H,イソオキサ ゾールメチル),2.60-2.37(m,2H),2.34(s,3H,イソオキサゾールメチル),1. 45(s,9H,t-Bu); MS(ESI):m/e 593.3(M+H)+,m/e 493.2(M-Boc)+。 C:N2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3−(4− アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R,S)−イルアセチル]−(S)−2,3−ジ アミノプロピオネートトリフルオロアセテート塩 CH2Cl2 4mlおよびTHA 2ml中に溶解したN2−(3,5−ジメチルイソオキサゾー ル−4−スルホニル)−N3−[3−(4−N−t−ブトキシカルボニルアミジノフ ェニル)イソオキサゾリン−5(R,S)−イルアセチル]−(S)−2,3−ジアミノプロ ピオネート137mg(0.231mmol)の溶液を4時間撹拌し、次いでエーテル60mlで希釈 した。沈殿物を乾燥して所望の生成物0.103gを白色固形物として得、それは分析 用HPLC(前記AのHPLC条件参照)により96%純度であると測定された。1 H NMR(300MHz,DMSO-d6):δ 9.79(bs,1H),9.72(bs,1H),9.29(bs,2H),8. 25(bs,1H),8.16(m,1H),7.87(s,4H),5.02(bm,1H),3.78(bs,1H),3.60-3 .08(m,4H),2.54(s,3H,イソオキサゾールメチル),2.34(s,3H,イソオキサ ゾールメチル),2.62-2.34(m,2H); MS(ESI):m/e 493.3(M+H)+; HRMS(FAB):m/e[C20H25N6O7S(M+H)+として]計算値493.150544;実測値 493.1 48681。 実施例 7 キラルHPLCによるN2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3 −[3−(4−アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(S)−イルアセチル]−(S) −2,3−ジアミノプロピオネートトリフルオロアセテート塩およびN2−(3,5−ジ メチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3−(4−アミジノフェニル) イソオキサゾリン−5(R)−イルアセ チル]−(S)−2,3−ジアミノプロピオネートトリフルオロアセテート塩の分離 実施例6で製造した標記化合物の混合物を、キラセル(Chiracel)OD2×25cmカ ラムでの調製用キラル超臨界液体クロマトグラフィー(SFC)により、18nl/分の 流速および約13mgの各注入を使用し、190気圧で0.1%TFA/27%MeOH/73%CO2を 用いて溶離することにより分離した。カラムの温度を25℃に維持し、検出器を28 0nmにセットした。第1に溶離した異性体を含有するフラクションを合一し、濃 縮してイソオキサゾリン−5(S)異性体のTFA塩を得、一方第2に溶離した異性体 を含有するフラクションを合一してイソオキサゾリン−5(R)異性体を得た。ジア ステレオマー純度は、キラセル OD 0.46×25cmカラムでのSFCを使用し、2.0ml/ 分の流速、150気圧で0.1%TFA/22%MeOH/78%CO2を用いて溶離することにより >99%(S,S対R,Sジアステレオマー)であると測定された。カラムの温度を30℃に 維持し、検出器を280nmにセットした。2種のジアステレオマーの絶対立体化学 は、3−(4−シアノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イル酢酸(実施例8)か ら独立して製造される物質との比較により決定された。 実施例 8 N2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3−(4−アミ ジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル]−(S)−2,3−ジアミノ プロピオン酸メタンスルホネート塩 A:メチルN2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3− (4−シアノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル]−(S)−2,3−ジ アミノプロピオネート DMF(200ml)中に懸濁した3−(4−シアノフェニル)イソオキサゾリン −5(R)−イル酢酸(実施例4で製造された、252mg、0.725mmol)およびメチルN2− (3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル−(S)−2,3−ジアミノプロ ピオネート塩酸塩(実施例1で製造された、28.24g、70%純度、63.0mmol)の懸濁 液にTBTU(28.90g、90mmol)を加えた。その混合物を0℃に冷却し、Et3N(31.4ml 、225mmol)を滴加した。得られた混合物を一夜(18時間)で室温に加温し、次いで EtOAc(500ml)で希釈した。それを水(4×200ml)、飽和NaHCO3(100ml)、飽和NaCl (100ml)で洗浄し、次いで乾燥した(MgSO4)。真空中で濃縮し、次いでその物質を 恒量になるまで真空下に置いて所望のアミド25.06g(81%)を得た。1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ 8.77(bs,1H),8.22(t,J=5.9Hz,1H),5.02(m,1H ),3.98(t,J=7.0Hz,1H),3.55(dd,J=17.2,10.6Hz,1H),3.48(s,3H),3.42 (m,1H),3.16(m,2H),2.54(s,3H,これはm,1H,DMSO-d5に一致),2.37(dd, J=14.6,7.0Hz,1H),2.33(s,3H)。 B:メチルN2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3− (4−アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル]−(S)−2,3− ジアミノプロピオネートアセテート塩 0℃での無水MeOH(750ml)中に溶解したメチルN2−(3,5−ジメチルイソオキサ ゾール−4−スルホニル)−N3−[3−(4−シアノフェニル)イソオキサゾリン− 5(R)−イルアセチル]−(S)−2,3−ジアミノプロピオネート(25.06g、51.17mmol )の溶液中にHClガスを3時間泡立たせた。次いで得られた溶液を一夜(18時間)で 室温に加温し、その後溶媒を真空中で蒸発させて油状物を得た。油状残留物をエ ーテル(3×100ml)で摩砕し、得られた固形物を恒量になるまで真空下に置いた 。次いで粗イミデートをMeOH(1l)中に溶解し、酢酸アンモニウム(20.0g、259m mol) を加えた。得られた混合物を室温で18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残 留物をEtOHから結晶化して粗アミジン21.75gを得た。この物質の一部分(8.5g)を フラッシュクロマトグラフィー(20% MeOH-EtOAc)で精製して97.6%純度のアミ ジン3.77g(33%)を得た(分析用HPLC:4.6mm×25cm C18 逆相;1ml/分、20分間 での0.05%TFA/10〜90%AcCN/水の勾配)。1 H NMR(300MHz,DMSO-d6):δ 8.26(bt,1H),7.86(m,4H),5.01(m,1H),3.96 (t,J=6.6Hz,1H),3.56(dd,J=17.2,10.6Hz,1H),3.48(s,3H,これはm,1H ,DMSO-d5に一致),3.18(m,2H),2.53(s,3H,これはm,1H,DMSO-d5に一致), 2.54(s,3H),2.36(dd,J=14.6,7.0Hz,1H),2.32(s,3H),1.74(s,3H); MS(ESI):m/e 507.3(M+H)+。 C:N2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)-N3−[3−(4−ア ミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル]−(S)−2,3−ジアミ ノプロピオン酸(酵素による加水分解) 0.4N Hepesバッファー(pH7.1、220ml、15mmol)中に溶解したメチルN2−(3,5 −ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3−(4−アミジノフェ ニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル]−(S)−2,3−ジアミノプロピオ ネートHOAc塩(1.866g、3.29mmol)の溶液に、ウサギ肝エステラーゼ(硫酸アンモ ニウム中の3.6M結晶性懸濁液、2000単位、Sigma社製)を加えた。得られた溶液 を37℃で60時間培養した。その反応混合物からタンパク質を超ろ過(Amicon YM-1 0膜)により除去し、ろ液を真空中で濃縮し、次いで凍結乾燥した。水中で逆相シ リカカラム(5×9.5cm)を用い、粗生成物を水溶液として充填し次いで水(1200ml )、次に5、10、20およ30%CH3CN-H2Oのそれぞれ500mlで溶離することによ り精製した。所望の生成物を含有するフラクションをプールし、アセトニトリル を除去し、次いで水溶液を凍結乾燥して純粋な双性イオン1.5g(93%)を得た。1 H NMR(300MHz,DMSO-d6):δ 7.93(t,1H),7.76(s,4H),4.98(m,1H),3.17- 3.50(m,5H,水に一致),2.66(dd,1H),2.56(s,3H),2.35(s,3H),2.36(dd, 1H); MS(ESI):m/e 493.3(M+H)+。 D:N2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3−(4− アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル]−(S)−2,3−ジア ミノプロピオン酸メタンスルホン酸塩 50%CH3CN-H2O(135ml)中に溶解した双性イオン(2.75g、5.43mmol)の溶液にメ タンスルホン酸(0.57g、5.97mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し 、透明な溶液を得た。溶媒を真空中で除去し、残留物を数時間真空下に置いた。 粗メシレートを、その溶液が透明になるまで熱アセトンおよび水中に溶解した( 全容量120ml)。熱いままでろ過した後にその溶液をそのまま徐々に冷却し、次い で24時間冷蔵した。得られた白色沈殿をろ過し、真空乾燥して標記化合物1.72g( 52%)を得た。1 H NMR(300MHz,DMSO-d6):δ 9.37(bs,2H),9.03(bs,2H),8.57(d,J=9.5Hz ,1H),8.23(t,J=5.9Hz,1H),7.88(s,4H),5.03(m,1H),3.91(m,2H),3.57 (dd,J=17.2,10.6Hz,1H),3.44(m,1H),3.21(dd,J=17.6,7.7Hz,1H),3.09 (m,1H),2.58(dd,J=14.6,6.6Hz,1H),2.54(s,3H),2.38(dd,J=14.6,7.3H z,1H),2.33(s,3H,MsOH); MS(ESI):m/e493.2(M+H)+; 元素分析値(C21H28N6O10S2として): 計算値:C 42.85; H 4.79; N 14.05; S 10.89 実測値:C 42.45; H 4.74; N 14.05; S 11.19 実施例 9 N2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3−(4−アミ ジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル]−(S)−2,3−ジアミノ プロピオネートトリフルオロアセテート塩(別の加水分解法) メチルN2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−スルホニル)−N3−[3−( 4−アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル]−(S)−2,3− ジアミノプロピオネート塩酸塩(酢酸アンモニウムを塩化アンモニウムで置き換 えて、実施例8,Bに記載のようにして製造された、1.3g、2.6mmol)を6N HCl( 150ml)中で室温において20時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて粗塩酸塩を 白色固形物(1.1g、87%)として得た。粗生成物0.17gを調製用HPLC(Vydac C18 逆 相カラム;2×25cm;10ml/分の流速;54nM;勾配:50分間での0.05%TFAを有 する100%H2Oから0.05%TFAを有する20%H2Oおよび80%CH3CNまで)により精製し て標記化合物0.12g(70.6%)を白色粉末として得た。キラルHPLC分析(SFC、キラ ルセル OD;0.46×25ccm;30℃;2.0ml/分の流速;0.1%TFA/22%MeOH/78%C O2;280nM;150気圧)は(S,S)−ジアステレオマーに関して>99% d.e.および>9 8%化学純度を示した。 MS(ESI):m/e 493(M+H)+。 HRMS(FAB):m/e[C20H25N6O7S(M+H)+としての]計算値:493.150649;実測値: 493.150544。有用性 本発明の化合物は、以下に記載するような標準血小板凝集検査または血小板フ ィブリノーゲン結合検査における化合物の活性によって証明されるように、抗血 小板効能を有している。もしも化合物が約1mMより小さいIC50値を有する場合は 、化合物はこれらの検査において活性であるとみなされる。本発明の化合物の抗 血小板活性を証明するために使用することのできる血小板凝集およびフィブリノ ーゲン結合検査を以下に記載する。血小板凝集検査 : 血液収集に先立って少なくとも2週間薬剤を服用していないそしてアスピリン を服用していない健康なヒト供血者の腕から静脈血液を得た。血液は、10mlのク エン酸塩添加したVacutainer管に集めた。この血液を室温で150×gで15分遠心 分離しそして多血小板血漿(platelet-richplasma)(PRP)を取り出した。残りの血 液を室温で1500×gで15分遠心分離しそして血小板に乏しい血漿(PPP)を取り出 した。ブランクとしてPPP(透過率100%)を使用して、試料をアグリゴメーター( PAP-4 血小板凝集プロフィラー)上で検査した。PRP 200μlをそれぞれの微小試 験管に加えそして透過率を0%とした。種々なアゴニスト(ADP、コラーゲン、 アラキドネート、エピネフリン、トロンビン)20μlをそれぞれの管に加えそし て凝集プロフィル(透過率%対時間)をプロットした。結果は、アゴニスト誘発 血小板凝集の阻害%として表示した。IC50評価のために、試験化合物は、血小板 の活性化に先立って種々な濃度で加えた。 エステルプロドラッグを、豚の肝臓エステラーゼ(Sigma ChemicalCo.,St.L ouis,MO,#E-3128)100 IU/mlを使用して37℃で2時間前インキュベートした 。それから、アリコートを、0.1Mトリス(pH7.4) 中で稀釈して所望の濃度にした。エステラーゼ前処理したプロドラッグ20μlの アリコートをヒトの多血小板血漿200μlに加えた。試料を、血小板プロフィラー (アグリゴメーター)上に37℃で8分おき、次いでアデノシンジホスフェート( Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO,#A-6521)100μMを加えて血小板凝集を 誘発した。血小板凝集を5分進行させた。阻害%は、比較対照の凝集%により除 した試験化合物の存在下における凝集%を100倍して計算される。この値を100か ら引いて阻害%を得る。IC50の計算は、IC50プログラムを使用してTexas Instru mentsTI59上で遂行する。精製されたGP IIb/IIIa−フィブリノーゲン結合ELISA : GP IIb/IIIa−フィブリノーゲン結合ELISAにおいて、次の試薬を使用する。 精製されたGP IIb/IIIa(148.8μg/ml); ビオチン化フィブリノーゲン(〜1mg/mlまたは3000nM); 抗ビオチンアルカリ性ホスファターゼコンジュゲート(Sigma no.A7418); 平底の、高結合、96ウエルプレート(Costar Cat.no.3590); ホスファターゼ基質(Sigma 104)(40mgカプセル); 牛血清アルブミン(BSA)(Sigma no.A3294); アルカリ性ホスファターゼ緩衝液−0.1Mのグリシン-HCl、1mMのMgCl2・6H2O 、1mMのZnCl2(pH10.4); 結合緩衝液−20mMのトリス−HCl、150mMのNaCl、1mMのCaCl2・2H2O、0.02%の NaN3(pH7.0); 緩衝液A−50mMのトリス-HCl、100mMのNaCl、2mMのCaCl2・2H2O、0.02%のNaN3 (pH7.4); 緩衝液A+3.5%のBSA(ブロッキング緩衝液); 緩衝液A+0.1%のBSA(稀釈緩衝液); 2N NaOH。 次の方法工程を、GP IIb/IIIa−フィブリノーゲン結合ELISAにおいて使用す る: プレートを、結合緩衝液中のGP IIb/IIIaで4℃で一夜被覆する(125ng/100 μl/ウエル)(最初の列は非特異的結合のために被覆しないで残す)。使用される まで、プレートをカバーしそして−70℃で凍結する。プレートを室温で1時間ま たは4℃で一夜かけて解凍する。被覆溶液を捨てそして1ウエル当り結合緩衝液 200μlで一回洗浄する。プレートを1ウエル当り緩衝液A+3.5%のBSA(ブロッ キング緩衝液)200μlを使用して振盪器上で室温で2時間ブロックする。ブロッ キング緩衝液を捨てそして1ウエル当り緩衝液A+0.1%のBSA(稀釈緩衝液)200 μlで一回洗浄する。試験化合物(稀釈緩衝液中の試験される濃度10×)11μlを ピペットで二重のウエルに導入する。稀釈緩衝液11μlを非特異的の全体の結合 ウエルに加える。ビオチン化フィブリノーゲン(稀釈緩衝液中1/133、最終濃 度=20nM)100μlを、それぞれのウエルに加える。プレートをプレート振盪器上 で室温で3時間インキュベートする。検査溶液を捨てそして1ウエル当り結合緩 衝液300μlで2回洗浄する。抗ビオチンアルカリ性ホスファターゼコンジュゲー ト(稀釈緩衝液中1/1500)100μlをそれぞれのウエルに加える。プレートをプレ ート振盪器上で室温で1時間インキュベートする。コンジュゲートを捨てそして 1ウエル当り結合緩衝液300μlで2回洗浄する。ホスファターゼ基質(アルカリ 性ホスファターゼ緩衝液中1.5mg/ml)100μlを、それぞれのウエルに加える。 プレートを色が発色するまで振盪器上で室温でインキュベート する。1ウエル当り2N NaOH 25μlを加えることによって発色を中止する。プ レートを405nmにおいて読む。非特異的結合(NSB)ウエルに対して空試験する。阻 害%は、100−(試験化合物Abs/全Abs)×100として計算する。血小板−フィブリノーゲン結合検査 : 血小板に対する125I−フィブリノーゲンの結合を、以下に記載するように若 干変形して、Bennett等(1983)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:2417-2422によ り記載されているように遂行した。ヒトのPRP(h-PRP)を、血小板フラクションの 精製のために、セファロースカラムに適用した。1mMの塩化カルシウムと一緒に 血小板のアリコート(5×108細胞)を、ヒトのゲル精製された血小板(h-GPP)の 活性化に先立って、取り外し可能な96ウエルプレートに加えた。ヒトのゲル精製 された血小板の活性化は、リガンド125I−フィブリノーゲンの存在下においてA DP、コラーゲン、アラキドネート、エピネフリンおよび(または)トロンビンを 使用して達成した。活性化した血小板に結合した125I−フィブリノーゲンを、 遠心分離によって遊離形態から分離しそしてそれからガンマーカウンター上でカ ウントした。IC50評価のために、試験化合物を血小板の活性化に先立って種々な 濃度で加えた。 本発明の式Iの化合物はまた、以下に記載した試験における化合物の活性によ って証明されるように、血栓崩壊効能を有す、すなわち、本発明の化合物は、既 に形成された多血小板フィブリン血餅を溶解(崩壊)することができ、そしてそ の結果、血栓形成を治療するのに有用である。血栓崩壊に使用される本発明の好 ましい化合物としては、約1μMより下のIC50値(すなわち50%の血餅溶解を達成 することのできる化合物のモル濃度)、より好ましくは約0.1μMより下のIC50値 を有する化合物が 含まれる。血栓崩壊検査 : 血液収集に先立って少なくとも2週間薬剤を服用していないそしてアスピリン を服用していない健康なヒト供血者の腕から静脈血液を得、そして10mlのクエン 酸塩添加したVacutainer管に入れた。血液を室温で1500×gで15分遠心分離し、 そして多血小板血漿(PRP)を取り出した。それから、PRPにアゴニストADP、エピ ネフリン、コラーゲン、アラキドネート、セロトニンもしくはトロンビン、また はこれらの混合物1×10-3Mを加え、そしてPRPを30分インキュベートした。PRP を室温で2500×gで12分遠心分離した。それから、上澄液を注ぎ出し、そして試 験管中に残っている血小板を、プラスミノーゲン源として役に立つ血小板に乏し い血漿(PPP)に再懸濁する。それから懸濁液をCoulter Counter(Coulter Electro nics,Inc.,Hialeah,FL)上で検査して、0時間点における血小板カウントを測 定した。0時間点を得た後、試験化合物を種々な濃度で加えた。試験試料を種々 な時間点においてとり、そして血小板をCoulter Counterを使用してカウントし た。溶解の%を測定するために、試験化合物の添加後の時間点における血小板カ ウントを、0時間点における血小板カウントから差引き、そして得られた数を0 時間点における血小板カウントで割る。この結果に100を乗じて、試験化合物に より達成される血餅溶解の%を得た。IC50評価のために、試験化合物を種々な濃 度で加え、そして試験化合物により生じた溶解%を計算した。 本発明の式Iの化合物はまた、抗凝固剤、例えばワルファリンもしくはヘパリ ン、または抗血小板剤、例えばアスピリン、ピロキシカムもしくはチクロピジン 、またはトロンビン阻害剤、例えばボロペプチド、ヒルジンもしくはアルガトロ バン、または血栓崩壊剤、例えば組織プラス ミノーゲンアクチベーター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼもしくはストレ プトキナーゼ、またはこれらの組み合わせと一緒に投与するのにも有用である。 本発明の式Iの化合物はまた、例えばαv/β3またはビトロネクチン受容体α4 /β1またはα5/β1のような他のインテグリンの拮抗薬として有用であり、そ してそれ自体で、骨粗鬆症、癌転移、糖尿病性網膜症、リウマチ様関節炎、炎症 および自己免疫疾患の治療および診断に利用することができる。本発明の式Iの 化合物は、限定するものではないが、炎症、骨退化、リウマチ様関節炎、喘息、 アレルギー、成人呼吸窮迫症候群、移植片対宿主疾患、器官移植、敗血症性ショ ック、乾癬、湿疹、接触皮膚炎、骨粗鬆症、変形性関節炎、アテローム性動脈硬 化症、転移、創傷治癒、糖尿病性網膜症、炎症性腸疾患および他の自己免疫疾患 を包含する細胞粘着プロセスが関連する他の疾患の治療または予防に有用である 。 以下の表Aは、本発明の代表的な化合物の抗血小板活性を示す。記載した化合 物は、血小板凝集(多血小板血漿(PRP)を使用した)を阻害する化合物の能力に 対して試験した。IC50値(拮抗薬を使用しない比較対照に関して50%まで血小板 凝集を阻害する拮抗薬の濃度)を示した。表Aにおいて、IC50値は、+++=1 μM未満のIC50;++=1〜50μMのIC50;+=50〜100μMのIC50(μM=ミクロモ ル)として表示した。 投薬および処方 本発明の化合物は、錠剤、カプセル(徐放性または定期的放出性処方を包含す る)、ピル、粉末、顆粒、エリキサー、チンキ剤、懸濁液、シロップおよびエマ ルジョンのような経口的投与形態で投与することができる。同様に、本発明の化 合物は、製薬技術に精通する者によく知られている投与形態を使用して、静脈内 的形態(ボーラスまたは注入)、腹腔内的形態、皮下的形態または筋肉内的形態 で投与することもできる。所望の化合物の有効なしかし非毒性の量を、抗凝集剤 として使用することができる。 本発明の化合物は、活性剤と哺乳動物の体内での剤の作用部位、糖タンパク質 IIb/IIIa(GP IIb/IIIa)とを接触させる何れの手段によって も投与することができる。これらの化合物は、個々の治療剤としてまたは他の治 療剤、例えばアゴニスト特異性であるアスピリンまたはチクロピジンのような第 二の抗血小板剤と組み合わせて、医薬として使用するために利用することのでき る何れの普通の手段によっても投与することができる。これらの化合物は、単独 で、しかし一般的には、選定された投与方法および標準医薬プラクチスを基にし て選択された医薬担体と一緒に投与することができる。 本発明の化合物の投与量の範囲は、勿論、既知の因子、例えば特定の剤の薬力 学的特性およびその投与経路;哺乳動物の種類、患者の年令、性別、健康および 体重;症状の性質および程度;同時的治療の種類;治療の頻度;投与経路、患者 の腎および肝機能および望まれる作用効果によって変わる。普通の熟練した医師 または獣医は、疾患の進行を防止または阻止するのに必要な薬剤の有効な量を容 易に決定しそして処方することができる。 一般的な手引きとして、有効なそれぞれの活性成分の1日当りの経口的投与量 は、体重1kg当り約0.001〜1000mg、好ましくは約0.01〜100mg/kg/日、そして もっとも好ましくは約0.01〜10mg/kg/日の範囲にある。静脈内的には、もっと も好ましい投与量は、連続的な注入の間、約0.001〜約10μg/kg/日の範囲にあ る。有利には、本発明の化合物は、1日当りの投与量を1回で投与するかまたは 全体の1日当りの投与量を、1日当り2、3または4回の分割した投与量で投与 することができる。 本発明の化合物は、適当な鼻内ベヒクルの局所的使用によって鼻内的形態で、 または当該技術に精通する者によく知られている経皮的皮膚貼剤の形態を使用す る経皮的経路によって投与することができる。経皮的デリバリーシステムの形態 で投与するためには、投与は勿論投与レジメ ン(regimen)の間中継続的ではなくて連続的である。 本発明の方法において、本明細書に詳細に記載した化合物は、活性成分を形成 することができ、そして典型的には、企図された投与形態、すなわち経口的錠剤 、カプセル、エリキサー、シロップなどに関して適当に選択されたそして慣習的 な医薬プラクチスと矛盾しない適当な医薬稀釈剤、賦形剤または担体(これは、 本明細書において集合的に担体物質と称す)と混合して投与される。 例えば、錠剤またはカプセルの形態の経口的投与に際しては、活性薬剤成分は 、経口的に非毒性の医薬的に許容し得る不活性担体、例えばラクトース、澱粉、 スクロース、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、燐酸 二カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトールなどと混合するこ とができる。液状形態の経口的投与に際しては、経口的薬剤成分は、何れかの経 口的に非毒性の医薬的に許容し得る不活性担体、例えばエタノール、グリセロー ル、水などと混合することができる。さらに、必要である場合は、適当な結合剤 、滑沢剤、崩壊剤および着色剤を、混合物中に混入することもできる。適当な結 合剤としては、澱粉、ゼラチン、天然の糖、例えばグルコースまたはベーターラ クトース、とうもろこし甘味剤、天然および合成ゴム、例えばアラビアゴム、ト ラガントゴム、またはアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポ リエチレングリコール、ワックスなどが含まれる。これらの投与形態に使用され る滑沢剤としては、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリ ン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなど が含まれる。崩壊剤としては、限定するものではないが、澱粉、メチルセルロー ス、かんてん、ベントナイト、キサンタンゴムなどが含まれる。 本発明の化合物はまた、リポソームデリバリーシステム、例えば小さな単一層 ベシクル、大きな単一層ベシクルおよび多重層ベシクルの形態で投与することも できる。リポソームは、種々な燐脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミ ンまたはホスファチジルコリンから形成することができる。 本発明の化合物はまた、標的部位指向型薬剤担体としての可溶性重合体とカッ プリングさせることもできる。このような重合体には、ポリビニルピロリドン、 ピラン共重合体、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド−フェノール、ポリ ヒドロキシエチルアスパルタミドフェノール、またはパルミトイル残基で置換さ れたポリエチレンオキシド−ポリリジンを包含することができる。さらに、本発 明の化合物は、薬剤の調節された放出を達成するのに有用な一種の生分解性重合 体、例えばポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸およびポリグリコール酸の共 重合体、ポリエプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエス テル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレートおよびヒ ドロゲルの交叉結合したまたは両親媒性ブロック共重合体にカップリングさせる ことができる。 投与に適した投与形態(医薬組成物)は、1投与単位当り活性成分約0.1mg〜 約50mgを含有することができる。これらの医薬組成物において、活性成分は普通 、組成物の全重量を基にして約0.5〜95重量%の量で存在する。 活性成分は、カプセル、錠剤および粉末のような固体の投与形態でまたはエリ キサー、シロップおよび懸濁液のような液状投与形態で経口的に投与することが できる。それはまた、殺菌された液状投与形態で非経口的に投与することもでき る。 ゼラチンカプセルは、活性成分および粉末状の担体、例えばラクトース、澱粉 、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などを含有する ことができる。同様な稀釈剤を使用して圧縮された錠剤を製造することができる 。錠剤およびカプセルは、何れも、一定の時間にわたって医薬を連続的に放出さ せる徐放性製品として製造することができる。圧縮された錠剤は、糖被覆または フィルム被覆して不快な味を遮蔽しそして錠剤を大気から保護することができる 。または錠剤は、胃腸管内における選択的崩壊のためにエンテリック被覆するこ とができる。 経口的投与のための液状投与形態は、患者の服用を容易にするために、着色剤 および風味剤を含有することができる。 一般に、水、適当な油、生理食塩水、水性デキストロース(グルコース)、お よび関連した糖溶液およびグリコール、例えばプロピレングリコールまたはポリ エチレングリコールが、非経口的溶液に適当な担体である。非経口的投与用の溶 液は、好ましくは、活性成分の水溶性塩、適当な安定剤、および必要な場合は緩 衝物質を含有する。単独のまたは組み合わされた重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナ トリウムまたはアスコルビン酸のような抗酸化剤は、適当な安定剤である。また 、クエン酸およびその塩およびナトリウムEDTAも使用される。さらに、非経口的 溶液は、防腐剤、例えば塩化ベンザルコニウム、メチル−またはプロピル−パラ ベンおよびクロロブタノールを含有することができる。 適当な医薬担体は、この分野における標準参考テキストであるRemington's Ph armaceutical Sciences ,Mack Publishing Companyに記載されている。 本発明の化合物を投与するための代表的な有用な医薬投与形態は、以 下の通り説明することができる。カプセル それぞれの標準2片硬質ゼラチンカプセルに、粉末状の活性成分0.01〜100mg 、ラクトース150mg、セルロース50mgおよびステアリン酸マグネシウム6mgを充 填することによって、多数の単位カプセルを製造する。軟質ゼラチンカプセル 消化性の油、例えば大豆油、綿実油またはオリーブ油中の活性成分の混合物を 製造し、そして容量形ポンプによってゼラチン中に射出することによって活性成 分0.01〜100mgを含有する軟質ゼラチンカプセルを形成する。カプセルを洗浄し そして乾燥する。錠剤 投与単位が、活性成分0.01〜100mg、コロイド二酸化珪素0.2mg、ステアリン酸 マグネシウム5mg、微小結晶性セルロース275mg、澱粉11mgおよびラクトース98. 8mgであるようにして、慣用の操作によって多数の錠剤を製造する。適当なコー ティングを適用して、美味性を増大するかまたは吸収を遅延させる。注射液 10容量%のプロピレングリコールおよび水の中の活性成分1.5重量%を撹拌す ることによって、注射によって投与するのに適した非経口的組成物を製造する。 溶液を、塩化ナトリウムで等張性となしそして滅菌する。懸濁液 それぞれの懸濁液5mlが、細かに粉砕された活性成分0.01〜100mg、ナトリウ ムカルボキシメチルセルロース200mg、安息香酸ナトリウム5mg、ソルビトール 溶液(U.S.P.)1.0gおよびバニリン0.025mlを含有する ようにして経口投与用の水性懸濁液を製造する。 本発明の化合物は、抗凝固剤、例えばワルファリンまたはヘパリン;抗血小板 剤、例えばアスピリン、ピロキシカムまたはチクロピジン;トロンビン阻害剤、 例えばボロペプチドトロンビン阻害剤またはヒルジン;または血栓崩壊剤、例え ば組織プラスミノーゲンアクチベーターのようなプラスミノーゲン、アクチベー ター、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼから選択さ れた第2の治療剤と組み合わせて投与することができる。式Iの化合物およびこ のような第2の治療剤は、上述したような何れかの投与形態においてそして種々 な投与経路によって、別々にまたは単一の投与単位中における物理的組み合わせ として投与することができる。 式Iの化合物は、単一の投与単位中において第2の治療剤と一緒に(すなわち 、1個のカプセル、錠剤、粉末または液体などの中で一緒に混合して)処方する ことができる。式Iの化合物および第2の治療剤を単一の投与単位中で一緒に処 方しない場合は、式Iの化合物および第2の治療剤(抗凝固剤、抗血小板剤、ト ロンビン阻害剤および(または)血栓崩壊剤)は、本質的に同時にまたは何れか の順序において投与することができる。例えば式Iの化合物をはじめに投与し、 次いで第2の治療剤(抗凝固剤、抗血小板剤、トロンビン阻害剤および(または )血栓崩壊剤)を投与することができる。同時に投与しない場合は、好ましくは 、式Iの化合物および第2の治療剤の投与は、約1時間未満の間隔で行われる。 式Iの化合物の好ましい投与経路は、経口的投与である。式Iの化合物および 第2の治療剤(抗凝固剤、抗血小板剤、トロンビン阻害剤および(または)血栓 崩壊剤)を同じ経路によって(すなわち、例えば両方 経口的に)投与することが好ましいけれども、必要に応じて、これらの化合物は 、異なった経路によってそして異なった投与形態で投与することができる(すな わち、例えば組み合わせ生成物の一方の成分を経口的に投与しそして他の成分を 静脈内的に投与することができる)。 単独でまたは第2の治療剤と組み合わせて投与する場合の式Iの化合物の投与 量は、上述したような種々な因子、例えば特定の剤の薬力学的特性およびその投 与経路、患者の年令、健康および体重、症状の性質および程度、同時治療の種類 、治療の頻度および望まれる効果によって変えることができる。 本発明の開示が与えられた場合、第2の治療剤と組み合わせて投与される場合 の式Iの化合物の適当な投与量は、当該技術に精通した開業医によって容易に確 認されるけれども、一般的な手引きとして、本発明の化合物を抗凝固剤と組み合 わせる場合、例えば、1日当りの投与量は、患者の体重1kg当り式Iの化合物約 0.1〜100mgおよび抗凝固剤約1〜7.5mgである。錠剤投与形態に対して、本発明 の新規な化合物は、一般に、1個の投与単位当り約0.1〜10mgの量で存在させる ことができ、そして抗凝固剤は、1個の投与単位当り約1〜5mgの量で存在させ ることができる。 式Iの化合物を第2の抗血小板剤と組み合わせて投与する場合は、一般的な手 引きとして、典型的には、1日当りの投与量は、患者の体重1kg当り式Iの化合 物約0.01〜25mgおよび付加的な抗血小板剤約50〜150mg、好ましくは式Iの化合 物約0.1〜1mgおよび抗血小板剤約1〜3mgである。 さらに、一般的な手引きとして、式Iの化合物を血栓崩壊剤と組み合わせて投 与する場合は、典型的には、1日当りの投与量は、患者の体重 1kg当り式Iの化合物約0.1〜1mgであり、そして血栓崩壊剤の場合においては 、単独で投与する場合の血栓崩壊剤の通常の投与量は、式Iの化合物と一緒に投 与する場合には約70〜80%ほど減少される。 上述した第2の治療剤の2種以上を式Iの化合物と組み合わせて投与する場合 、一般に、典型的な1日当りの使用量および典型的な投与形態におけるそれぞれ の成分の量は、組み合わせて投与した場合の治療剤の相加または相乗作用のため に、単独で投与した場合の剤の通常の投与量に比べて減少することができる。 特に、単一の投与単位として与える場合は、組み合わせた活性成分間の化学的 相互作用の可能性が存在する。このために、式Iの化合物および第2の治療剤を 単一の投与単位中において組み合わせる場合は、活性成分を単一の投与単位中に おいて組み合わせるけれども、活性成分間の物理的接触を最小にする(すなわち 減少する)ようにして処方する。例えば、一方の活性成分をエンテリック被覆す ることができる。一方の活性成分をエンテリック被覆することによって、組み合 わせた活性成分間の接触を最小にすることができるばかりでなく、またこれらの 成分の一方が胃において放出されず腸において放出されるように、胃腸管におけ るこれらの成分の一方の放出を調節することができる。また、活性成分の一方は 、胃腸管における徐放を行いそして組み合わされた活性成分間の物理的接触を最 小化するのに役立つ徐放性物質で被覆することもできる。さらに、徐放性成分は 、この成分の放出が腸においてのみ起こるように、追加的にエンテリック被覆す ることができる。また他の方法は、さらに活性成分を分離するために、一方の成 分を徐放性および(または)エンテリック放出性重合体で被覆し、そして他の成 分もまた、重合体、例えば低粘度級のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HP MC)ま たは当該技術において知られている他の適当な物質で被覆した組み合わせ生成物 の処方からなる。重合体コーティングは、他の成分との相互作用に対するさらな る障壁を形成するのに役立つ。 本発明の開示が与えられた場合は、単一の投与形態で投与される場合であろう とまたは同じ方法で同時に分離された形態で投与される場合であろうと、本発明 の組み合わせ生成物の成分間の接触を最小にするこれらの方法ならびに他の方法 は、当該技術に精通する者に容易に理解される。 本発明はまた、治療的に有効な量の式Iの化合物からなる医薬組成物を含有す る1個以上の容器からなる、例えば血小板凝集の阻害、血餅の処置および(また は)血栓塞栓疾患の治療に有用な医薬キットを包含する。このようなキットは、 さらに必要に応じて、当該技術に精通する者に容易に明らかであるような1種以 上の慣用の医薬キット部品、例えば1種以上の医薬的に許容し得る担体を含有す る容器、追加的な容器などを包含する。投与される成分の量、投与の手引きおよ び(または)成分を混合する手引きを示した挿入物としてのまたはラベルとして の使用説明書もまたキットに包含される。 本発明の開示において、記載された物質および条件は本発明の実施において重 要であるが、本発明の利点が実現されるのを妨げない限り、記載されていない物 質および条件も除かれないということは理解されなければならない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AU,BR,CA,C N,CZ,EE,HU,JP,KR,LT,LV,MX ,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI,SK, UA,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式I の化合物、およびそのエナンチオマーおよびジアステレオマー形態、およびそ のエナンチオマーおよびジアステレオマー形態の混合物、およびその両性イオン および医薬的に許容し得る塩形態。 上記式において、 R1は、水素、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C7)シクロアルコキシカ ルボニルまたはアリールオキシカルボニルであり; Yは、 ヒドロキシ、 C1〜C10アルキルオキシ、 C3〜C11シクロアルキルオキシ、 アリールC1〜C6アルキルオキシ、 C1〜C6アルキルカルボニルオキシC1〜C4アルキルオキシ、 C1〜C6アルキルオキシカルボニルオキシC1〜C4アルキルオキシ、 C3〜C7シクロアルキルカルボニルオキシC1〜C4アルキルオキシ、 C3〜C7シクロアルキルオキシカルボニルオキシC1〜C4アルキルオキシ、 C8〜C14アリールカルボニルオキシC1〜C4アルキルオキシ、 C1〜C6アルキルオキシC1〜C6アルキルカルボニルオキシC1〜C4アルキルオキ シ、 〔5−(C1〜C6)アルキル−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−4 −イル〕メチルオキシ、 (5−アリール−1,3−ジオキサ−シクロペンテン−2−オン−4−イル) メチルオキシ、 (C1〜C4アルキル)2N−(C1〜C10)アルキルオキシ、 または モルホリノエトキシからなる群から選択されたものであり; アリールは、場合によっては独立してメチル、トリフルオロメチル、メトキ シ、アミノ、ジメチルアミノ、F、Cl、BrおよびIから選択された1〜3個の置 換分によって置換されていてもよいフェニルまたはナフチルである。 2.R1がH、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルまたはベンジルオキシカ ルボニルである請求項1記載の化合物、およびそのエナンチオマーおよびジアス テレオマー形態、およびそのエナンチオマーおよびジアステレオマー形態の混合 物、およびその両性イオンおよび医薬的に許容し得る塩形態。 3.R1がHであり;そして Yが ヒドロキシ、 メトキシ、 エトキシ、 イソプロポキシ、 n−プロポキシ、 n−ブトキシ、 第3ブトキシ、 イソブトキシ、 第2ブトキシ、 メチルカルボニルオキシメトキシ、 エチルカルボニルオキシメトキシ、 t−ブチルカルボニルオキシメトキシ、 シクロヘキシルカルボニルオキシメトキシ、 1−(メチルカルボニルオキシ)エトキシ、 1−(エチルカルボニルオキシ)エトキシ、 1−(t−ブチルカルボニルオキシ)エトキシ、 1−(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エトキシ、 i−プロピルオキシカルボニルオキシメトキシ、 シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメトキシ、 t−ブチルオキシカルボニルオキシメトキシ、 1−(i−プロピルオキシカルボニルオキシ)エトキシ、 1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エトキシ、 1−(t−ブチルオキシカルボニルオキシ)エトキシ、 ジメチルアミノエトキシ、ジエチルアミノエトキシ、 (5−メチル−1,3−ジオキサシクロペンテン−2−オン−4−イル)メト キシ、 (5−(t−ブチル)−1,3−ジオキサシクロペンテン−2−オン−4−イル )メトキシ、 (1,3−ジオキサ−5−フェニル−シクロペンテン−2−オン−4−イル) メトキシ、および 1−(2−(2−メトキシプロピル)カルボニルオキシ)エトキシからなる群 から選択されたものである請求項1記載の化合物、およびそのエナンチオマーお よびジアステレオマー形態、およびそのエナンチオマーおよびジアステレオマー 形態の混合物、およびその両性イオンおよび医薬的に許容し得る塩形態。 4.N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4− アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル〕−(S)−2,3− ジアミノプロピオン酸; N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4− アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(S)−イルアセチル〕−(S)−2,3− ジアミノプロピオン酸; N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4− アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル〕−(R)−2,3− ジアミノプロピオン酸;または N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4− アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(S)−イルアセチル〕−(R)−2,3− ジアミノプロピオン酸 から選択された請求項1記載の化合物、その両性イオンおよびその医薬的に許 容し得る塩形態、およびそのメチルおよびエチルエステル、およびその医薬的に 許容し得る塩形態。 5.N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4− アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル〕−(S)−2,3− ジアミノプロピオン酸; N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4− アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチ ル〕−(S)−2,3−ジアミノプロピオン酸トリフルオロ酢酸塩; N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4− アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル〕−(S)−2,3− ジアミノプロピオン酸メタンスルホン酸塩;または N2−(3,5−ジメチルイソキサゾール)−4−スルホニル)−N3−〔3−(4− アミジノフェニル)イソオキサゾリン−5(R)−イルアセチル〕−(S)−2,3− ジアミノプロピオン酸塩酸塩 から選択された請求項4記載の化合物。 6.医薬的担体および請求項1記載の化合物またはその医薬的に許容し得る塩形 態の治療的に有効な量からなる医薬組成物。 7.医薬的担体および請求項2記載の化合物またはその医薬的に許容し得る塩形 態の治療的に有効な量からなる医薬組成物。 8.医薬的担体および請求項3記載の化合物またはその医薬的に許容し得る塩形 態の治療的に有効な量からなる医薬組成物。 9.医薬的担体および請求項4記載の化合物またはその医薬的に許容し得る塩形 態の治療的に有効な量からなる医薬組成物。 10.医薬的担体および請求項5記載の化合物またはその医薬的に許容し得る塩形 態の治療的に有効な量からなる医薬組成物。 11.請求項1記載の化合物の治療的に有効な量を、血小板の凝集の阻害を必要と する宿主に投与することからなる血小板の凝集を阻害する方法。 12.請求項2記載の化合物の治療的に有効な量を、血小板の凝集の阻害を必要と する宿主に投与することからなる血小板の凝集を阻害する方法。 13.請求項3記載の化合物の治療的に有効な量を、血小板の凝集の阻害を必要と する宿主に投与することからなる血小板の凝集を阻害する方法。 14.請求項4記載の化合物の治療的に有効な量を、血小板の凝集の阻害を必要と する宿主に投与することからなる血小板の凝集を阻害する方法。 15.請求項5記載の化合物の治療的に有効な量を、血小板の凝集の阻害を必要と する宿主に投与することからなる血小板の凝集を阻害する方法。 16.請求項1記載の化合物の治療的に有効な量を治療を必要とする宿主に投与す ることからなる、血栓または塞栓形成、有害な血小板凝集、血栓崩壊後の再閉塞 、再灌流損傷、再狭窄、アテローム性動脈硬化症、発作、心筋梗塞および不安定 なアンギナから選択された血栓塞栓性疾患を治療する方法。 17.請求項2記載の化合物の治療的に有効な量を、治療を必要とする宿主に投与 することからなる、血栓または塞栓形成、有害な血小板凝集、血栓崩壊後の再閉 塞、再灌流損傷、再狭窄、アテローム性動脈硬化症、発作、心筋梗塞および不安 定なアンギナから選択された血栓塞栓性疾患を治療する方法。 18.請求項3記載の化合物の治療的に有効な量を、治療を必要とする宿主に投与 することからなる、血栓または塞栓形成、有害な血小板凝集、血栓崩壊後の再閉 塞、再灌流損傷、再狭窄、アテローム性動脈硬化症、発作、心筋梗塞および不安 定なアンギナから選択された血栓塞栓性疾患を治療する方法。 19.請求項4記載の化合物の治療的に有効な量を、治療を必要とする宿 主に投与することからなる、血栓または塞栓形成、有害な血小板凝集、血栓崩壊 後の再閉塞、再灌流損傷、再狭窄、アテローム性動脈硬化症、発作、心筋梗塞お よび不安定なアンギナから選択された血栓塞栓性疾患を治療する方法。 20.請求項5記載の化合物の治療的に有効な量を、治療を必要とする宿主に投与 することからなる、血栓または塞栓形成、有害な血小板凝集、血栓崩壊後の再閉 塞、再灌流損傷、再狭窄、アテローム性動脈硬化症、発作、心筋梗塞および不安 定なアンギナから選択された血栓塞栓性疾患を治療する方法。
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