JPH11510838A

JPH11510838A - 容器のための機械的封止蓋

Info

Publication number: JPH11510838A
Application number: JP9508139A
Authority: JP
Inventors: オスターカンプ，ドリス; ヌッセン，ピーター
Original assignee: ピーピージーインダストリーズ，インコーポレイテッド
Priority date: 1995-08-09
Filing date: 1996-08-09
Publication date: 1999-09-21
Also published as: DK0843711T3; ATE196645T1; DE19529230A1; WO1997006221A1; DE59605947D1; PT843711E; US5962094A; EP0843711B1; BR9609975A; ES2152555T3; EP0843711A1

Abstract

(57)【要約】本発明は、好ましくは金属またはプラスチックで作られ、容器（特に瓶およびジャー）のための封止部材として働くインサートを有し、そのインサートがメタロセンを触媒として使用して生成される少なくとも１種のポリオレフィンで作られる、機械的に封止する蓋に関する。

Description

【発明の詳細な説明】容器のための機械的封止蓋本発明は、堅固な機械的封止を与え、そして好ましくは金属またはプラスチックから作製され、内側に容器（特に瓶およびガラス器）のための封止部材であるインサートを有する蓋（closure）に関する。容器の蓋は、容器を堅固に封止するための、簡素でしかしながら信頼できる適用に適さねばならず、後処理の必要は通常許容されない。そして、容器開口部の形状、ならびにそれが維持される状態およびその手荒さ（roughness）（例えば通い瓶の場合）は大きく異なり得る。従って、容器の蓋（例えば王冠）は、容器に面するその内側に弾力性の封止部材を備え得ることが長い間知られてきた。この封止部材は蓋を適用した時、蓋と容器との間で圧縮され、そして封止を堅固にすることを保証する。初期には、王冠および瓶のねじ蓋のためのインサートは主に圧縮コルク（これはまた、所望であればプラスチックまたはアルミニウムの薄膜でコートされた）から比較的長期に渡って生産されたが、現在、封止部材は全体が合成ポリマー化合物から生産されている。しかしながら、このための適切なポリマー化合物は、十分に耐久性および抵抗性を有し、かつ同時に必要な弾力性を有するもののみである。工業的に主にこれに使用される材料はPVCである：ポリエチレン、ならびにこれら材料と酢酸ビニルおよび／または酢酸ビニル−エチレン共重合体との混合物もまた使用されている。このようなポリマー化合物を使用した容器の蓋の生産は、例えばDE-B-20 33 0 64およびDE-A-30 21 488に記載される。しかしながら、これら既知のポリマー化合物は依然としてかなりの欠点を有する。PVCまたは他のハロゲン含有プラスチックの使用は、家庭廃棄物となる使用済み容器の蓋の処分において、そしてこれらを非有害化することにおいて、より一層の困難さを与える。家庭廃棄物の通常の焼却はハロゲン化プラスチックから酸性ガスを生成し、そしてこれらを環境へ放出して被害をあたえる。必要な封止特性を達成するための調節に避けられない低分子量可塑剤（例えばフタレート）の添加は、健康に無害でない。これらの可塑剤もまたPVCからある量が遊離し、そして容器中の食品または他の消費し得る物を通じて人体へ取り込まれるからである。この理由から、このようなポリマー材料中の可塑剤の比率についての適正な規則によって、上限が設定されている。今まで同様に使用されているポリエチレンは、封止材料としての成功を十分に証明されていない。温度の変化および容器開口の損害を考慮に入れなければならないからである。ポリエチレンの非実用性についてのさらなる理由は、封止の堅固さがＣＯ₂を含有する飲料に対して不十分であると見なされたことである。従って、本発明の目的は、堅固な機械的封止を与え、そして好ましくは金属またはプラスチックから作製され、その内側に容器（特に瓶およびガラス器）のための封止部材としてのインサートを有し、このインサートが封止に必要な堅固さを保証し、有害物質（特にハロゲン含有構成成分および低分子量エステル基含有可塑剤）を含まない、蓋を提供することにある。加えて、このインサートは、通常の容器の蓋が曝される条件（特に低温殺菌）に耐え得るべきである。この目的は、インサートがメタロセンからなるクラスから選択される触媒を使用して調製され得る少なくとも１種のポリオレフィンから構成される場合に、達成される。本発明によるインサートは、好ましくは、メタロセンからなるクラスから選択される触媒を使用して調製される少なくとも１種のポリオレフィン85〜15重量% 、少なくとも１種のポリプロピレン共重合体15〜35重量%、少なくとも１種の合成ゴム０〜25重量%、充填剤０〜20重量%、および他の添加剤０〜５重量%から構成される。特に好ましくは、メタロセンからなるクラスから選択される触媒を使用して調製される少なくとも１種のポリオレフィン25〜60重量%、少なくとも１種以上のポリプロピレン共重合体20〜25重量%、少なくとも１種の合成ゴム10〜30重量%、充填剤10〜15重量%、および他の添加剤０〜５重量%から作製される処方である。ポリオレフィン本発明によると、使用されるポリオレフィンは、既知のプロセスによって、エチレンおよびプロピレンの単独重合体の顆粒から生成され、そして共重合体の顆粒からも生成される。これらの例は、低密度ポリエチレン（LDPE）、ならびに中密度（MDPE）ポリエチレン、高密度（HDPE）ポリエチレン、線状低密度（LLDPE ）ポリエチレン、および線状超低密度（VLDPE）ポリエチレン、ならびにまたエチレンと、ビニルエステル、ビニルアルキルエーテル、不飽和モノおよびジカルボン酸、ならびにこれらのエステル、無水物および塩からなるクラスから選択される１種以上のコモノマーとの共重合体である。メタロセン本発明によると、使用されるメタロセンはシクロペンタジエニル金属錯体である。ポリプロピレン共重合体使用され得るポリプロピレンは、ランダムポリプロピレン共重合体である。本発明によると、適切なランダムポリプロピレン共重合体は、90〜99重量%（好ましくは93〜99重量%）のプロピレンと１〜10重量%（好ましくは１〜７重量%）のコモノマー（どの場合もモノマーの総重量に基づく）とのランダム共重合によって得られる共重合体である。ランダム共重合体は、モル質分布Mw:Mnを２〜10（好ましくは３〜６）の範囲に、およびメルトフローインデックスMFI 230℃/2.16 kgを１〜20 g/ 10 分（好ましくは４〜15 g/ 10 分）（DIN 53 735により測定）の範囲に有する。このようなポリプロピレンおよびその調製プロセスも既知である。それらは、例えばDE-A-37 30 022に記載される重合プロセスによって、Zieg ler-Natta触媒系を使用して調製され得る。プロピレン共重合体は、例えば、20 〜160℃で１〜10barの圧力下の気相重合プロセスで調製され得る。ポリマーの分子量は周知の手段（例えば水素のような調節剤の使用）によって制御され得る。適切なコモノマーの例は、C₂およびC₄-C₁₂α-モノオレフィンであり、特にエテン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、n-1-オクテン、n-1-デセン、およびn-1-ドデセンのようなC₂およびC₄-C₆α-モノオレフィンである。言及され得る特に適切なコモノマーは、１〜４重量%のエチレンおよび99〜96重量%のプロピレン（どの場合もモノマーの処方の総重量に基づく）から作られるランダムポリプロピレン共重合体であり、このランダム共重合体は、モル質量分布Mw:Mnを３〜６の範囲に、およびメルトフローインデックスMFI 230℃/2.16kgを５〜９ g / 10 分（DIN 53 735により測定）の範囲に有する。これらのポリプロピレン共重合体は、約135〜155℃の溶融範囲（DSCによって決定される）を有する。さらに、特に好ましくは、90〜97重量%のプロピレン、２〜５重量%のエチレン、および１〜６重量%の1-ブテン（どの場合もモノマーの総重量に基づく）から作られ、モル質量分布Mw:Mnを３〜６の範囲に、およびメルトフローインデックスMFI 230℃/2.16kgを４〜８ g/ 10 分の範囲に有する、ランダムポリプロピレン共重合体である。このようなランダムポリプロピレン共重合体は約120〜140℃ の溶融範囲（DSCによって決定される）を有する。与えられる全てのメルトフローインデックスMFI測定値は、DIN 53 735による測定法に関する。もちろん、言及したポリプロピレン共重合体の混合物（好ましくは1:1混合物）もまた使用し得る。本発明によると、ランダムポリプロピレン共重合体を、ポリプロピレン単独重合体で、50重量%までの範囲で置換し得る。この場合は、ランダムポリプロピレン共重合体およびポリプロピレン単独重合体で作られる混合物を加工して、封止インサートを得る。適切なポリプロピレン単独重合体は、モル質量分布Mw:Mnを２〜10の範囲に、メルトフローインデックスMFI 230℃/2.16kgを１〜20 g/ 10 分（DIN 53 735により測定）の範囲に、およびアイソタクチシティーインデックスを80〜99%（好ましくは90〜98%）の範囲に有する。上記のランダムポリプロピレン共重合体と、モル質量分布Mw:Mnを３〜６の範囲に有し、かつメルトフローインデックスMFI 230℃[sic]/2.16kgを４〜15 g/ 1 0 分（DIN 53 735により測定）の範囲に有するポリプロピレン単独重合体とから作製される混合物の使用が好ましい。これらのポリプロピレン単独重合体のアイソタクチシティーインデックスは80〜99%の範囲（好ましくは90〜98%の範囲）にある。この単独重合体は既知であり、例えばDE-A-3730022に記載される共重合プロセスによって調製され得る。モル質量分布Mw:Mnを３〜５の範囲に、およびメルトフローインデックスMFI 2 30℃[sic]/2.16kgを10〜12 g/ 10 分（DIN 53 735）の範囲に有するプロピレン単独重合体が特に好ましい。合成ゴム合成ゴムの例は、エチレン−プロピレン共重合体およびブチルゴムである。充填剤本発明によるインサートはさらにまた充填剤を含み得る。好ましくはFDA認可充填剤が使用される。無機充填剤（例えば二酸化チタン（例えばKronos Titan、 Du PontのRutil R 902およびSachtlebenのRC 566）、硫酸バリウム、およびケイ酸塩に基づく充填剤（例えばタルク、カオリン、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、雲母など）が一般的に使用される。二酸化チタンおよび石英砂タイプの充填剤の使用が好ましい。他の適切な添加剤は、炭酸カルシウム、ケイ藻土およびステアリン酸カルシウムである。他の添加剤線状構造の低密度ポリエチレンもまた本発明によるインサート中に存在し得る。他の使用し得る添加剤は通常のものであり、例えば内部および外部潤滑剤、抗ブロッキング剤、安定剤、抗酸化剤、色素、結晶化助剤などである。これら添加剤を、粉末、ビーズの形状で、または直接にポリマー中で、調製、加工、組み立ておよび適用に必要な量で、使用する。通常使用される量についての詳細、およ ve[プラスチックのための添加剤]」、Carl-Hanser Verlagに記載される。インサートが0.5重量%（混合物の総重量に基づいて）までの潤滑剤、ならびにまた0.2重量%（インサートの総重量に基づいて）の抗ブロッキング剤、およびまた所望であれば抗酸化剤、および所望であれば他のプロセス安定剤を含有する場合に、特に利点がある。特に可能な潤滑剤は、一級および二級の脂肪アミド（例えばエルカアミドまたはオレアミド）である。安定剤は主に光および熱の影響から保護する働きをする。従って、UV安定剤および熱安定剤が特に使用される。例えば立体障害アミンがUV安定剤として使用さ手可能な製品である。立体障害フェノールは熱安定剤として使用される。これら好ましい抗酸化剤はフェノール誘導体である。調製プロセス調製に際して、まず初めに、メタロセンからなるクラスから選択される触媒を使用してポリオレフィンが調製される。所望ならば、ポリオレフィンは１つ以上の他の上記の物質と混合される。次いでこれを押出成形し、そして蓋の内側のインサートとして適用する。堅固な機械的封止を与えるコートされた蓋は、好ましくは金属およびプラスチックから作られ、そして主として瓶およびガラス器の密閉に使用され得る。本発明を以下に実施例を参照してさらに詳細に記載する。インサートは以下の成分から生産される：実施例１： 51.296部高圧低密度ポリエチレン 17部ブチルゴム 5部タルク 21部ポリプロピレン 5部ポリブテン 0.12部脂肪アミド 0.28部酸化チタン 0.2部立体障害フェノール 0.01部立体障害アミン 0.004部カーボンブラック実施例２： 29.8部線状構造の低密度ポリエチレン 24.7部ポリプロピレン 29.8部ポリエチレン 15部ブチルゴム 0.12部脂肪アミド 0.28部酸化チタン 0.2部立体障害フェノール 0.01部立体障害アミン調製プロセス混合物を押出成形し、そして次いで容器の蓋の内側に設置する。その蓋が硬化した後、それを低温殺菌し得、そして容器の密閉に使用し得る。

Claims

【特許請求の範囲】１．堅固な機械的封止を与え、そして好ましくは金属またはプラスチックから作られ、その内側に容器、特に瓶およびガラス器のための封止部材であるインサートを有する蓋であって、該インサートが、メタロセンからなるクラスから選択される触媒を使用して調製され得る少なくとも１種のポリオレフィンで構成されることを特徴とする蓋。２．前記メタロセンがシクロペンタジエニル金属錯体であることを特徴とする、請求項１に記載の堅固な機械的封止を与える蓋。３．前記ポリオレフィンがエチレンまたはプロピレンの単独重合体または共重合体から調製され得ることを特徴とする、請求項１および２のいずれかに記載の堅固な機械的封止を与える蓋。４．前記インサートが少なくとも１種のポリプロピレン共重合体および少なくとも１種の合成ゴム、好ましくはブチルゴムをさらに含むことを特徴とする、請求項１〜３のいずれか１項に記載の堅固な機械的封止を与える蓋。５．前記インサートが線状構造の低密度ポリエチレン、およびまた安定剤、潤滑剤、色素または充填剤をさらに含むことを特徴とする、請求項１〜４のいずれか１項に記載の堅固な機械的封止を与える蓋。６．前記インサートが、メタロセンからなるクラスから選択される触媒を使用して調製される少なくとも１種のポリオレフィンを85〜15重量%、少なくとも１種のポリプロピレン共重合体を15〜30重量%、少なくとも１種の合成ゴムを０〜25重量%、充填剤を０〜20重量%、および他の添加剤を０〜５重量%、含有することを特徴とする、請求項１〜５のいずれか１項に記載の堅固な機械的封止を与える蓋。７．前記インサートが、メタロセンからなるクラスから選択される触媒を使用して調製される少なくとも１種のポリオレフィンを25〜60重量%、少なくとも１種のポリプロピレン共重合体を20〜25重量%、少なくとも１種の合成ゴムを10〜30重量%、充填剤を10〜15重量%、および他の添加剤を０〜５重量%、含有することを特徴とする、請求項６に記載の堅固な機械的封止を与える蓋。８．堅固な機械的封止を与え、そして好ましくは金属またはプラスチックから作られる、特に瓶およびガラス器のための蓋を生産するための方法であって、少なくとも１種のポリオレフィンを、メタロセンからなるクラスから選択される触媒を使用して調製し、そして該蓋の内側表面上にインサートとして適用することを特徴とする方法。